成績が乱高下しがちな選手の特徴とは?


 さらに、こういう人たちはスランプに陥りやすいという特徴があります。スランプになって初めて自分を客観視し、人の助言が耳に入ってくるようになるのです。成績が乱高下する傾向にある選手の多くは、こうしたタイプと言えます。

 一方、トップアスリートの中でも常に良い成績を出せている人は、どれだけ成功体験を積み重ね、センスが磨かれても自分を過大評価せず、他者からの助言を柔軟に取り入れます。だから本番でも結果が出せ、スランプに陥ることもないのです。

 これは他のスポーツはもちろん、ビジネスでも同じでしょう。職場では監督・コーチは上司にあたると思います。皆さんもいろいろと細かい要望や指摘をされ、うんざりするといった経験がある方も多いと思います。
 アドバイスをするコーチ
アドバイスをするコーチ
 特に入社3~10年目くらいで、1人である程度仕事をこなせるようになり、成功体験も持ち始めた頃のビジネスパーソンに多いのではないでしょうか。

 自分の感覚を持つことはもちろん重要ですが、客観的な意見に素直に耳を傾け、時には自己流を軌道修正することが、結果を追い求める上では重要なのです。

人間も馬も「押し付け」には反発する


 結果を出せる人は「意思の強い人」というイメージを持っている方も多いと思います。もちろん、自分の意思を貫き通すことは悪いことではありません。しかし、個人競技ならともかく、チーム競技になるとそれだけではうまくいきません。自分の意思を押し通すことで、相手の感情を害し、それが物事を悪い方向に進めてしまうことが多々あるからです。実際、トップアスリートの多くは強い意思を持ちつつも、「相手の感情」を尊重するという特徴があります。

 実は、これは馬術においても一緒です。相手は『馬』ですが、馬も人間と同じく意思を持つ生き物です。そのため、選手の指示を受け入れてくれないこともあるのです。

 そんなときに、ムチを使って自分の意のままに馬を動かそうとすると、逆に反発され、障害でミスをしたり馬が立ち止まってしまったりすることになります。それが嵩じて、落馬という事故につながることもあります。

 これは、センスの良い馬を相手にしているときほど当てはまります。結果を残せる選手は、その時々の馬の状態を正確に察知し、『馬が力を100%発揮できているか』『気持ちよく障害を飛べているか』を常に意識しているのです。