そこから手堅い守備とポゼッションを駆使した攻撃で時計を進めた日本はスウェーデンのパワープレーにも破られることなく1−0で勝利を飾った。しかし、試合が終了してすぐにもう1つの試合結果を伝えられた日本の選手たちはしばらく、その場で呆然とするしかなかった。1勝1分1敗。手倉森誠監督が4年間をかけて育てたチームは確かな成長を見せたが、予選リーグの突破はならなかった。

リオ五輪、サッカー男子1次リーグ日本対スウェーデン。スライディングしながら決勝ゴールを決める日本・矢島慎也(中央奥)=8月10日、ブラジル・サルバドルのフォンチノバ・アリーナ
リオ五輪、サッカー男子1次リーグ日本対スウェーデン。スライディングしながら決勝ゴールを決める日本・矢島慎也(中央奥)=8月10日、ブラジル・サルバドルのフォンチノバ・アリーナ 
 多くのファンに疑問視されたオーバーエイジに関しては欧州組の招集が厳しくても、より国際経験のあるA代表の主力クラスを入れるべきだったという意見が出るのも当然だろう。ただ、U—23アジア選手権からリオ五輪までの間にケガ人が続出し、左SBやCBなど手薄なポジションが生じたことも影響したことは確かだ。彼らをチームに組み込むタイミングが本番直前になったことも戦術理解や連携面の問題に影響したと見られ、予選が無い東京五輪で事前にテストの場を設けるなど改善策も求められる。

 この結果を受け日本サッカー界としては4年後の東京五輪に向け、リオ五輪での課題を検証して次につなげることは重要だが、今回の大会を経験した選手は2年後のロシアW杯がある。そして9月にはアジア最終予選が始まる。リオ五輪の最終メンバー発表において手倉森監督はリオ五輪でメダルを獲得することを目標として掲げながら、そこが選手たちのゴールではなく、大目標がロシアW杯であることを主張した。

 遠藤や浅野、南野といった“ハリル・ジャパン”経験者はA代表に定着し、主力争いに割って入れるか、さらにA代表にステップアップできる選手が出て来るか。もちろん今回の大会ではメンバー外となった選手にもチャンスはある。「僕らの世代がどんどんロシアまでにA代表の主力を脅かしていないといけない」と遠藤。リオ五輪での予選リーグ突破、そしてメダル獲得はならなかったが、ロシアで躍進するために、彼らの成長が日本の力になる。