政治家や右派論客の激しい攻撃


 「沖縄のメディアが言ってることが県民すべてを代表しているわけではない」12年12月、自民党国防部会でこう発言したのは、同部会に所属していた小池百合子氏だった。小池氏は防衛担当相時代の06年にも「沖縄とアラブのマスコミは似ている。超理想主義で明確な反米と反イスラエルだ。それ以外は出てこない」「往々にして現実と遊離しがちで、結果として問題に直面すると、オールオアナッシングに陥ったり、大衆行動に頼るだけになってしまう」と講演で述べた〝前科〟もある。
小池百合子氏
小池百合子氏
 95年の少女暴行事件の後、当時の太田昌秀知事は米軍用地の提供に関連する代理署名を拒んだため、政府は自治体が協力を拒絶した場合でも国の権限で基地が継続使用できるように、米軍用地特措法を改定した。その際におこなわれた衆院安保土地特別委員会で、政府側参考人として呼ばれた田久保忠衛杏林大教授(当時)は次のように述べている。「この二つの新聞(※琉球新報と沖縄タイムスのこと)は、はっきりいって普通の新聞ではない。これをきちっと批判すべきだ」

 また同じ委員会で新進党議員(当時)の西村慎吾氏は「沖縄の心がマインドコントロールされている。言論が封殺されている」と話した。周辺事態法などで国会が揺れていた00年には自民党幹事長(当時)の森喜郎氏がやはり「沖縄の新聞は共産党に支配されている」などと地元金沢の講演で発言している。14年11月には安倍内閣の応援団を自称する評論家の櫻井よしこ氏が、豊見城市で「沖縄のメデイアは真実を伝えてきたか?」と銘打った講演をおこなった。

 以下はその際の発言である。
「『朝日新聞』は悪い新聞です。慰安婦のことで大嘘をついて、福島第一原発の吉田所長のことでも大嘘をついていました。それと同じくらい悪いのが『琉球新報』と『沖縄タイムス』です」。「『琉球新報』、『沖縄タイムス』の記事は『日本を愛するという気持ちはない』としか読めない」。櫻井氏はそのうえで沖縄2紙の「不買運動」も呼び掛けたのであった。

 もちろん「百田発言」以降も、ことあるごとに沖縄のメディアは攻撃の対象となっている。今年5月、東京都内で開催された沖縄県祖国復帰44周年記念集会で、神奈川県議の小島健一氏(自民党)は、次のように発言した。「沖縄には琉球新報と沖縄タイムスという、あきらかにおかしな新聞社が2社ございます。これ、つぶれろと言って非難を浴びた有名な作家もおられますが、これは本当につぶれたほうがいいと思っています」

 さらに小島氏は沖縄の基地問題に言及したうえで次のように続けた。「基地反対だとかオスプレイ反対だとか毎日のように騒いでいる人がいます。これを基地の外にいる方ということで『きちがい』と呼んでおります」。県議の看板を背負ったものとは思えぬ、下劣な暴言だった。