「同時代」を映しながらそれを記録する

 ―人物インタビューもはさまず、現場での激しい闘いを近い距離からリアルに描くという手法ですね。

 藤本 いろんなドキュメンタリーの作り方があると思うけれど、例えば多いのは誰か人物に焦点を当てて、インタビュー映像を使って、話を作っていくというスタイルですね。けれど、今回の圧殺の海シリーズではそういう作り方はしませんでした。実際に現場で起こった出来事、行動する人のアクション、現場の出来事で辺野古での現実を見せていくというようスタイルにしています。そういうやり方をダイレクトシネマというのですが、実際に起こった出来事で見せていく。セリフとかインタビューで説明するスタイルは取らないことは決めてありました。
映画「圧殺の森 第2章『辺野古』」より
 インタビューも、ナレーションも、作り手がこういうことを言いたいということを登場人物に喋らせるという手法ですよね。だからある意味インタビューは説明です。でも、そういうのはやめようと思いました。

 ―撮影したものをできるだけ早く編集して公開していくというやり方も特徴的ですね。

 藤本 いわば寿司屋ですね。握ったものをその場で生のまま味わってもらう。

 影山 編集に時間をかけ、十分宣伝してからと言っていたら沖縄の状況は変わってしまい、「今頃かよ」って映画になってしまうんです。

 藤本 僕たちは「同時代を記録する」ということをやっているんですね。今起こっていることを起こっていることとして伝えていく。同時代を撮りながら、歴史的にはその時代を記録する。その時代の記録になるというようなことをやろうと思っているんです。例えば、500人機動隊を動員して、沖縄の民意がどうであろうと政府が決めた通りやるということが今、高江で起こっている。このまま行くと今年中にヘリパッドができます。今の国のこういうやり方は、今後全国で起こり得る。そのことを見せなければいけないと思うので、ヘリパットが出来てから公開するようなものでないと思うんですよね。見た人が現代史に関わるようなものとして映画を成立させたいんです。

 影山 今、高江で行われていることは、とにかく政府の思った通りにやる、従わなければ潰す。違法にするというか。はっきりとそんなふうに見えますね。

 藤本 すごい圧迫感がありますよ。2キロ位にわたって10メートルおきに機動隊をずらーっと並べて、阻止行動をする人が声をあげようとしたり何かアクションをしようとしたら、取り囲まれて地面に押し付けられて何も出来ないような状態です。