碑文の内容が滅茶苦茶

 
 河添 衆議院議員時代から、慰安婦問題のほか日本の“膿”にズバッとメスを入れ、それ以降も国連へガンガン乗り込み、真実の歴史を流布すべく活動を続ける“男前”の杉田さんを私は心底、尊敬申し上げています。

 杉田 いえいえ、そんな! ただ、この1年で国連へは4回、ジュネーブ国連欧州本部へ三回とニューヨーク国連本部へ1回、行かせていただきました。ニューヨークは国連内部ではありませんが、女性の地位委員会開催に合わせて行なわれた関連イベントで講演しました。グレンデール市の慰安婦像の話に戻りますが、そこにしつらえられた碑文の内容が滅茶苦茶なんです。「1932年から1945年にかけて、20万人以上のアジア人とオランダ人の女性たちが、韓国、中国、台湾、日本、フィリピン、タイ、ベトナム、マレーシア、東ティモール、インドネシアの彼女たちの家から拉致され、大日本帝国軍によって強制的に性奴隷にされました」と記されているのですから。
米ニューヨークの国連本部
米ニューヨークの国連本部
 河添 まるで日本軍兵士が戦時中、アジアの女性を犯しまくったみたいな感じ。恐ろしい内容!

 杉田 驚くべきことに、国連へそれと同じ内容を告げ口したのは、左派の日本人なのです。「日本は戦時中に朝鮮半島の女性を強制連行して、性奴隷にしました」ということが女子差別撤廃委員会の審議対象にされたのは、1994年1月に行なわれた第13回委員会の審議まで遡ります。これは河野談話が発表された翌年に当たります。韓国が国連に訴えたわけではなく……。

 河添 日本人が国連に持ち込んだってことですね。

 杉田 そうなのです。河添さんもご存じのとおり、在米邦人の方々は「こういった動きの背後に、世界抗日戦争史実維護連合会がついている。中国からお金が出ている」といっています。ところで、サンフランシスコ市のチャイナタウンにできた抗日戦争記念館は、もともと「世界抗日戦争史実維護連合会」のサンフランシスコ支部が置かれていた建物ですよね。

 河添 そうです。「世界抗日戦争史実維護連合会」の本部はカリフォルニア州クパチーノ市にありますが、サンフランシスコ支部が置かれていた建物をリフォームして、抗日戦争記念館としてリニューアルしました。1994年前後に発足した世界抗日連合会の英語名は、Global Alliance for Preserving the History of WWII in Asiaですから、中国名とはまったく違いますよね!

 杉田 中国名と英語名の違いについて、私も以前、訪米した際に在留邦人からお話を伺いました。中国名には「抗日」とあるのに英語名にはその表現が含まれていないので、日本バッシングが目的だとわかっていないアメリカ人がほとんどだと。

 河添 ホント巧妙というか、むしろ日本人にはわかりやすいウソ(苦笑)。アメリカ、カナダ、香港を中心とする世界中の30歳前後の中国系、韓国系、日系団体を結集させて、世界抗日連合会を結成させたといった内容を読んだことがありますが、結成の目的は「日本政府に正式に謝罪させること」「人民はじめアジアの被害者すべてに補償を実施させる」「日本の歴史教科書の誤りを正す」「日本が再び不当な侵略行為を開始することを阻止するため、アメリカ、中国、日本および他の諸国で、過去の日本の侵略に対する批判が高まるよう、国際世論を喚起する」などです。

 そして1997年、手始めに中国系アメリカ人のアイリス・チャンに『ザ・レイプ・オブ・南京』を書かせて、大々的に宣伝しました。2005年には日本の国連安保理常任理事国入りに反対する署名を全世界規模で数千万人集めたり、2012年9月には、日本政府による尖閣諸島の国有化に抗議する反日デモをサンフランシスコで指揮するなど、これまで数々の「実績」があります。