日本人は、とにかくお人好しで騙されやすいのが最大の弱点です。「オレオレ詐欺」などという犯罪は日本人の「人の好さ」に付け込んだ犯罪で、日本特有のものといっても過言ではないでしょう。物事を疑う習慣のない人がパニック状態に追い込まれると、簡単に騙されます。これは日本人が、政治的プロパガンダに乗せられやすいことを意味します。

 日本人のもう一つの弱点は、とにかく権威ある職業や組織(学者、医師、弁護士、大企業、大手マスコミなど)から発せられる情報であれば、ほとんど疑うことなく、すべてを信じる傾向があるということです。

 このような、「お上」には逆らわず、「長いものには巻かれろ」という感覚は、決して日本人が、純粋無垢で従属的だったからではないと私は考えています。むしろ、かつての日本の権力者や大商人というものが、伝統的に庶民の信頼を勝ち得ていたからではないでしょうか。庶民は、権力者を信じて付いていけば決して悪いようにはならない、と感じていたのです。

『古事記』の「因幡の白兎」、あるいは「海幸彦・山幸彦」などの神話、仁徳天皇の「民のかまど」の逸話、数多くある「恩返し」の昔話などから、日本という国は太古の昔から、「正直で誠実に、そして慈悲深く仲良く暮らしていれば、きっと良いことがある」と教えられ、それを信じることのできる社会が、現実に存在したのです。

 このようななかで、歴代天皇はもちろんのこと、将軍や大名、あるいは武士にせよ、大商人にせよ、農村の長にせよ、世の中のリーダーは民の信頼を決して裏切ってはならないと考え、逆に民は、権威あるリーダーに全幅の信頼を寄せて精進しさえすれば、いつか必ず報われるというコンセンサスがあったのではないでしょうか。

 こうした日本人の特性は、GHQにとって、占領政策を実行するうえで予想以上に好都合であったことでしょう。GHQにしてみれば、彼らがやるべき最初の仕事は、自らが「権威」になることでした。その結果、マッカーサーを頂点とするGHQは、天皇陛下に代わって新たな「神」となったのです。

 戦後すぐに撮影された、昭和天皇とマッカーサーが一緒に並んで写った写真は、まさに「神の交代」という意味を無意識のうちに日本国民に植え付けたはずです。そして、新しい神であるGHQによる、邪悪で巧妙な日本解体作戦が、あまりにも功を奏した結果、戦後の日本は71年間も自虐史観に苦しめられ、汚名を着せられ、国家は計り知れないほどの損失に苦しんできたのです。