なぜ左翼思想が広まったか


 最近、日本共産党がなぜか人気だそうです。先の参議院議員選挙でも、民進党などの野党が軒並み議席数を減らすなかで、共産党だけは比例区5議席と選挙区1議席の計6議席を獲得。改選前の3議席から倍増を果たしました。

共産党本部で開かれた中央委員会総会=9月20日午前、東京都渋谷区
 これは、マスメディアが共産党を含む反・安倍政権的な野党連合を擁護するかのような報道スタンスを取ってきたことも影響していると思います。新刊の『いよいよ歴史戦のカラクリを発信する日本人』(PHP研究所)にも詳しく書きましたが、日本の戦後の思想状況を一言で表すと、「GHQが残した負の遺産を左翼が徹底的に利用して、日本人を洗脳してきた」ということに尽きます。

 左翼の人々は、日本の過去をすべて否定し、文化や伝統を軽視し、歴史を捏造し、社会のなかの価値観を徹底的に破壊することに専念したのですが、このことを今日になってもまだ、それほど実感していない日本人が多いことに驚かされます。

 共産党を支持している人たちのなかには、性格も本当に穏やかで人間的な方もいます。物事の考え方が良心的なのです。そんな人たちと接していると、「まあ、共産党とはいっても、旧ソ連やPRCなんかとは違うのだろうし、この人たちはいい人だから、少しは応援してもいいかな」という気になるわけです。

 共産党をそうやって支持する人たちは、非常に良心的であり、また、あまりに純粋無垢であるがゆえに、一部の確信犯的共産主義者(国家解体を目論む者たち)に騙され、利用されているのです。

 つまり、良心的な左翼人士の大半は、共産党の正体がわかっていないのです。

 良識ある日本人を無意識的で無自覚な左翼思想へと洗脳したのは、戦後のメディアです。GHQがつくり上げた「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(WGIP)」を、占領中は全面的に受け入れるしかありませんでした。しかし、GHQの占領が終わったあとも左翼思想を日本に蔓延させたのは、メディアの大罪です。

 たとえば、大手メディアは今日も、60万人もの日本人が違法に拘留され、塗炭の苦しみを味わったシベリア抑留や、満洲におけるソ連軍の鬼畜のごとき行動について、ほとんど報道しません。占領時代に報道を禁止されていた事項だからです。それにもかかわらず、やってもいない慰安婦強制連行や、嘘にまみれた南京大虐殺なる問題については、徹底的なキャンペーンを張るのです。

 こんなマスコミに71年間も毎日洗脳されつづければ、良心的な人が祖国を愛さず、左翼的になってしまうのは致し方ないことです。そしてじつは、WGIPの実施者たちそのものが共産党と同根なのだ、という点を認識する必要があります。

 日本弱体化をめざしたWGIPは、GHQの民政局に入り込み、日本を骨抜きにする日本国憲法をつくった共産主義者たち(ニューディーラーたちを含む)が実施したものです。だからこそ、共産党が狙っていた日本の「国体」の破壊、すなわち皇室制度とそれに由来する日本人の古き良き国民性の破壊と、完全に合致していたのです。

 日本国憲法の原案は、昭和21(1946)年2月13日に、松本烝治国務大臣が外相官邸において、GHQ民政局のホイットニー准将らから「マッカーサー憲法草案」として渡されたものが最初ですが、松本はその幼稚な内容に驚愕。さっそく幣原喜重郎首相にその内容を報告し、

「総理、じつに途方もない文書です。まるで共産主義者の作文ですよ」

 と伝えています。