『眞相はかうだ』の検証を


 私が最初にやってほしいと願っているのは、NHK自身によって行なわれた、『眞相はかうだ』に関する検証ドキュメンタリー番組です。GHQが台本を書き、NHKが流した『眞相はかうだ』の内実をすべて検証してほしいのです。題名は「『眞相はかうだ』の真相」というのが面白いですね。

 NHKは台本などの1次資料をすべてもっているわけですし、当時はGHQの命令に抗することができなかったという視点でもまったく構いません。それが事実だったのですから、そういう方向で検証すればよいのです。

 しかしその一方で、『眞相はかうだ』が戦後日本人の歴史観に多大な影響を与えたという事実を、しっかりと指摘してほしいのです。

『眞相はかうだ』はのちに書籍化されています。それはいま、国立国会図書館「近代デジタルライブラリー」のデジタルデータになっており、ネットでも内容を読むことができます。本の制作者として、日本放送協会ではなく、「連合軍総司令部民間情報教育局編」ときっちりと書かれていて、誰でも無料で閲覧が可能です。

 もし、NHK自身がそんな検証番組などつくれないというのであれば、民放でも構いません。NHKが映像や資料協力をするというかたちでもよいのです。

 これができれば、「メディアにおける戦後」は初めて終わりを告げると思います。逆にいうならば、こういったものをつくれないうちは、日本のメディアはまだGHQの占領下にあるのに等しいのです。

 まともなメディア人であれば、自分たちがまだ71年前の占領軍に思想を支配されているということに気付くはずです。自分の祖国である日本や、それを命懸けで守ってくれたご先祖様を貶める行為を無自覚のまま続けている事実に愕然とし、それを悔しいと感じるはずです。

 WGIPは、メディアが国民に対して平気で嘘を語ることを覚えさせ、またそれを継続させてきました。いまこそ、高い意識をもつメディア人が立ち上がり、自らの意識がいまだにGHQに占領されている事実を悟り、それを克服していただきたいのです。若いプロデューサーのなかには優秀な人も多いのですから、ぜひ、それらをやっていただきたいと思います。

ケント・ギルバート(Kent Sidney Gilbert) 米カリフォルニア州弁護士、タレント。1952年、米アイダホ生まれ。1971年に初来日。1980年、国際法律事務所に就職して東京に赴任。TV番組『世界まるごとHOWマッチ』に出演し、一躍人気タレントへ。最新刊は『不死鳥の国・日本』(日新報道)。公式ブログ「ケント・ギルバートの知ってるつもり?」で論陣を張る。