「支持政党なし」はどこに行く?


 「支持政党なし」という政治団体は、無党派層に、第五の選択肢を提供しようとしているのだろうか? 2016年の第24回参院選で比例代表の得票は64万7071票。全国の無党派層の1%程度の得票ということになろうか。新しくできた政党の政策に期待する無党派層の投票行動の第三のパターンには、政策を掲げているわけではないので該当しない。
 また、第四のパターン「棄権」よりは、こういう意思表示をする方がいい、という意見もある。

 しかし、既存政党にせよ新しい政党にせよ、政党の機能は、政策を掲げ、それを実現していくことにある。「支持政党なし」は、政党としての政策は持たないとしている。インターネットなどを通して、有権者の意見を基にして、議決権を行使する、というのは、直接民主制に近い主張であり、代表制民主主義の意義を損なうという批判もある。

 これまでの、無党派層をつかもうとして七転八倒し、離合集散を繰り返してきた政党の歴史を見ると、このような直接民主主義的な主張への共鳴が広がる展開が将来あるとするならば、既存の政党政治が危険水域にまでなっている、という状況が想定されよう。

 また、ネット時代にあって、SNS等を通じて、さまざまな課題について「投票」が行われている。直接民主制的に、ネットでの投票結果をもって政策に反映させるという手法が、若い世代に受け入れられる可能性も否定できまい。

 「支持政党なし」が一定の支持を集めることをもって、既存政党は自戒の念を強くしなければなるまい。