韓国で旧態依然とした権利闘争や利権の奪い合いが激しいのは、強い自尊心と権力を掌握したがる国民性だと思います。良いか悪いかは別にして、韓国の外交が巧みなのはそのせいです。米国や中国に評価されたい願望が過剰にありすぎて、それがねじ曲がった「反日」活動をエスカレートさせる原動力になっています。

 良い例が韓国の財閥の現状でしょう。ここにも利権があまりにも集中するため、結果的に腐敗して不祥事が相次ぎ、それがより大きな権力者に利用されていくのです。韓国の財閥は財閥自体が朝鮮時代にあった党派争いをしているようなもので、互いにつぶし合ってきた結果、その権力闘争の中で衰弱していった財閥もあります。
「現代」の本社ビル
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 それは極度な独裁政治を敷く北朝鮮も、朝鮮時代さながらに韓国と党派争いを起こし、悪い方向に先祖返りしたのですが、今回の事件を見る限り、韓国も同じような失敗をしてしまったようです。これは朝鮮半島の指導者の粒が小さくなり、喫緊の政治課題が見えなくなったからでしょう。そこに中国までが絡んできて、日本に対しては生産的ではない歴史問題に固執しています。東アジアは確実に退歩しています。そこにロシアが漁夫の利を狙っているというのが、今の状態なんです。

 特に韓国と北朝鮮はこのままの状態で、国際社会で本当に生き残れるのか疑問に感じます。そこで、日本がどう対応し、いかにリーダーシップを発揮するかが問われています。

 かつて伊藤博文が統監府の統監となって財政再建をしようとした時と、同じような状況といったらいいかもしれません。よく言われるのは、当時の韓国は、中央集権的だった日本の平安時代末期の社会相とよく似ており、韓国の自立のため地方分権的な社会作りを求めた伊藤の施策は、理解が難しかったのです。

 今回の件で、日本は韓国という国の一面を垣間見ることになりました。日本としては朝鮮半島との歴史的な状況を念頭に置き、冷めた目で静観しつつ対朝鮮半島との外交戦略を構築しておく必要があります。 (聞き手、iRONNA編集部・津田大資)