朴槿恵大統領の父である朴正熙大統領はそのような儒教的政治文化と激しく戦い、大統領府に親戚が自分の名前を語って不正をしていないかを監視する秘書官を置いていた。しかし、朴正熙大統領も母を北朝鮮のテロで失ったあと、娘である朴槿恵がファーストレディとして激務をこなしていることをみて、崔順実の父親が娘に接近して彼女を利用しておかしな活動をしているという報告を受けながら、それを厳しく取り締まることをしなかった。娘に対する甘さが今日のスキャンダルを生んだことになる。

韓国中部鶏竜で開かれた「国軍の日」の記念行事で演説する
朴槿恵大統領=11月1日
韓国中部鶏竜で開かれた「国軍の日」の記念行事で演説する
朴槿恵大統領=11月1日
 朴槿恵大統領は局面打開のため、盧武鉉政権時代に副首相と大統領府政策室長を歴任した大学教授を首相に指名した。しかし、野党は朴槿恵スキャンダルが来年末の大統領選まで続くことを内心望んでいるので、その人事に反対しているから、国会での承認が順調に進まない可能性が高い。憲法上、大統領は内乱罪など以外は訴追されないが、機密漏洩などについては検察の捜査に応じることが先ず必要だろう。

 一体、崔順実と朴槿恵の不明朗な関係が、どのくらい韓国の国益を害したのか、法律上の違法行為は何があったかを国民の前に明らかにした上で、与党を離党して、安保と外交、経済に専念し、来年の大統領選挙を公正に管理すると宣言するしか混乱を治める道がない。趙甲済氏ら保守派のリーダーはそのようにアドバイスしているが、崔順実氏以外に信頼する側近を持っていない大統領が、自身の法的、政治的責任を認め、退任後、逮捕されることを覚悟して、自己犠牲の上に政局を治められるかどうか、韓国の自由民主主義は正念場を迎えている。