DeNA社が抱えるような大手サイト以外の、中小サイト、個人サイトのレベルでもその基本的な構造は同じだ。

 もちろん、それを成立させている背景にあるのは、既存のテレビや新聞といったメディアの影響力が薄れる一方で、「正確さ」や「客観性」は著しく劣るものの、手軽に入手できるウェブメディアからの情報で済ませてしまう、済ませることができる、という若者層たちを中心としたライフスタイルの現実である。

 さらに、無数に存在するウェブメディアをつぶさに見て回らずとも、関連する情報を「どこかの誰か」が、話題のニュースやトッピクが発生すれば、瞬時に「まとめサイト」にまとめてくれる。
個人のSNSから新聞社の記事、公的情報に至るまで、あらゆる情報が「どこかの誰か=まとめ人」の感性で、1つのまとめサイト上で「整理」される。非常に便利ではあるが、そこには情報の確からしさを確認するステップは存在しない。

キュレーションメディアは「フランケンメディア」


 まとめサイト、キュレーションサイトとされるサイトの仕組みは確かに便利であり、多くの人が一度ならずとも、利用したことがあるはずだ。

 筆者のような「メディアの信頼性」や「炎上の仕組み」「メディアの開発・分析」などを専門とした研究者であっても、軽い話題、特に芸能ネタやグルメや流行などに関する情報であれば、それで多くを済ませてしまうことも決して珍しくない。

 もちろん、筆者のような職業であれば、その情報源としての信頼性や利用方法は十分に理解しているので、あくまで参考にしたり楽しむ程度にとどまり、それを鵜呑みすることもないし、ましてやそれを第三者に「情報」として提供することもない。しかし、それがウェブメディア読者の圧倒的多数を占める「一般消費者」「一般生活者」であれば、どうか。

 多くの人が、必要な情報を求める時、グーグルで検索して、最初に出てくる上位2、3のサイトや題目に掲載されている情報で満足してしまう。そして、そのような検索で出てくる「上位2、3サイト」に定席を持っていたのが、信頼性の薄い、あるいはほとんど切り貼りで構成されたフランケンシュタインのようなまとめサイトやキュレーションサイトだったわけだ。