ジャニーさんやメリーさんが楽観的なのは、今回のSMAP解散騒動はジャニーズ事務所にとってそんなに大きな痛手ではないからだ。SMAPというグループがなくなり、木村拓哉を除く4人が独立したとしても営業面、収益面で何ら困ることはないだろう。解散後もSMAPの売り上げは継続し、音楽・映像の印税、肖像権や著作権の使用利益で、十億級の収入が恒常的にもたらされるのはほぼ間違いない。

 曲が使用されるたび収益が上がる印税システムは著作者にとって実にオイシイものだ。多額の借金を抱え詐欺まで働いた小室哲哉さんにしても毎年数億円の収入があると言われる。しかもジャニーズの場合、その楽曲の多くが著作権、版権を買い取る契約となっており、売上報酬も印税もすべてジャニーズの利益となるのだ。

 往年のフォーリーブスや郷ひろみ、80年代の田原俊彦に近藤真彦、そして光GENJIもいまだ稼ぎ続けている。ジャニーズがつくった「作品」という資産は、ギャランティーが発生しない分、利益率はより高くなる。人という商品であるタレントにはメンテナンス(メンタルフォロー)が必要で、その負荷は計り知れない。面倒が回避され、余計な心労を被ることがないに越したことはないのだ。

 SMAPの25年分の資産は、ジャニーズに今後どれだけの銭金をもたらすのか。ざっと見積もって数十億円に上り、「ポストSMAP」をつくって穴埋めをする必要など全くない。関ジャニ∞はこの冬開催されている5大ドームツアーで動員75万人の新たな金字塔を打ち立てるだろう。また、滝沢秀明と堂本光一の2トップは舞台で長年安定した動員を続けている。キンキ(KinKi Kids)も東京ドーム公演19年連続と記録ずくめである。キスマイ(Kis-My-Ft2)やヘイセイ(Hey! Say! JUMP)、セクゾ(Sexy Zone)ら後輩のCDセールス、コンサート動員もジャニーズ以外真似できない数字を叩き出している。嵐にいたっては今さら触れるまでもない。

 ゆえにジャニーズ事務所にとって経営面での不安はないといっていい。だが、一連のSMAP解散騒動は人間関係の非情さや寂しさを印象づける結果となったのは間違いない。

 今回の件で最も重い哀愁を背負ったのはジャニーさんだろう。大好きだった少年たちがいつのまにか大人になってしまい、自らの手を離れてしまう。親子と同じような感覚、そこに恋人のエッセンスも少し含まれた感じだろうか。ジャニーさんは恋人として相手を輝かせる。身も心も支配して最上の愛を注ぎ込むテクニックで、ジャニーズのタレントは完成されるのだ。