あくまでも東京都内での対立構造に留めておきたいのだ。都議会選挙では「小池新党」が立候補者を擁立するものの、国政においては、自民党員の顔として振る舞うというシナリオだ。私はこれが最も可能性があると考えてきたが、7人の侍の件で、小池知事は都議会自民党と真っ向対立の構造を選択した。こうなるとローカルパーティとしてのみ留まるのは難しいかもしれない。



シナリオB 国政にも進出する小池新党


 現在の勢いであれば、小池新党を設立して、一気に国政にも進出することは可能だ。東京都議会の問題は全国ニュースとなり、小池新党に共感を持つ人は少なくない。日本維新の会との連携である一定の議席を獲得することも見込める。とはいっても、衆議院の小選挙区制のもとでは議席の獲得は限定的となる。現実的なのは日本維新の会の共同代表に松井一郎氏と一緒に就任して、東京都知事と大阪府知事が率いる政党とする構想だ。大きな第三極となりうるもので可能性は否定できない。新生維新の会は日本の政界の台風の目になり可能性がある。自民党の票も民進党の票も食うだろう。

記者会見する小池百合子都知事=1月27日、都庁
記者会見する小池百合子都知事=1月27日、都庁
 可能性が最も高いのは小池新党としてローカルパーティで始めて、途中で国政では維新の会と合併するというものだ。この可能性とスピードは、安倍政権の小池知事への姿勢とともに、解散総選挙の時期などが密接に絡む。安倍政権は、小池新党が国政政党を目指したり、日本維新の会と連携を進める前に、解散総選挙をしてしまうという可能性が高くなった。都議会選挙での対立は仕方ないとしても、国政選挙に小池フィーバーが入り込まないようにするには、できるだけ早く解散をして、準備が整わないようにするのが一番だ。二階幹事長は年内解散はない、と明言しているが、まだこの線は残っている。年末年始で新たな動きが出る前に、打って出るというものだ。年末解散がなくても年始解散は避けられないと予想している。

 小池新党の動きは都議選をにらんでもう少しゆっくりしたものになると予想していたが、事態は急変しつつある。まだ小池知事はルビコン川を渡っていない。渡るかどうか、決断を迫られている。(「Yahoo!ニュース個人」より2016年12月12日分を転載)