国内政局的には、年内あるいは年明けと見られていた総選挙を先送りし、都議選を挟んだ秋以降に実施することが確実となった。年始末総選挙の先送りは、昨年秋ごろ稲田朋美防衛大臣や城内実衆院議員らと会談した時に、消極的な意見を伝えていたとされ、ある程度予測されてはいた。沖縄や東北などの地方では、まだまだ民進党などのリベラル勢力が強く、安易な総選挙突入は議席を減らすだけと見られていたからである。

小池百合子東京都知事
小池百合子東京都知事
 しかし、解散総選挙は時期を延ばせば延ばすほど、自民党に有利になって勝利が確定するというわけではない。とりわけ「小池新党」が徐々に姿を現している東京都では、安倍総理のいる自民党に対し「和戦両様」の構えで臨む小池百合子都知事に、ストッパーをかけておかなければならなくなるだろう。

 他のテーマでも、例えば天皇陛下の譲位をめぐる問題では、安倍総理が特別法の制定を目指しているのに対し、民進党や社民党、共産党などはこぞってそれに反対し、「皇室典範の改正」に狙いを絞っている。

 民進党の細野豪志衆院議員は、衆議院予算委員会で「天皇陛下に人権はあるのか?」などというリベラルな質問に終始していたが、現在は自民党や維新の党が特例法の方向で議論を行い、リベラル政党が「女性・女系天皇検討」も視野に入れた「皇室典範の改正」にひた走るというおかしな構図になっている。

  ちなみに、現在の皇室典範を全面的に改正するためには、もう一度戦後皇室制度のあり方を根本的に議論しなければならないと私自身は考えているが、日本の歴史や伝統を遠ざけた安易な議論を行う野党は、いつまでたっても国際的な時流に乗り遅れるだけだろう。