「市街地縮小計画」作れ


 コンパクトな町作りの最大のハードルは住民の合意形成である。住み慣れた土地を離れることに抵抗感を持つ人は少なくない。

 そこで、農地なども含め総合的な国土利用計画を立てられる法整備を提言したい。人口減少を織り込んだ「市街地縮小計画」を策定し、今後も人々が住み続ける「居住エリア」と、開発をしない「非居住エリア」とを、地域ごとに明確に区分けするのだ。

 居住エリアをコンパクトシティーの拠点とするイメージである。老朽化した公共施設は居住エリアで建て直す。宅地開発や新規店舗、道路や上下水道の補修も居住エリアを優先し、日常生活に必要なサービスを集約していく。

 居住エリアへの転居を決めた人々には、移転費用を支援する。一方で、非居住エリアに住み続けたいという人には“受益者負担”の考え方を導入し、公共料金や税金の負担増を求められるような制度も検討する。

 非居住エリアは、大型農業や新産業を生み出す集積地などに転じていく。

 居住地域の拡散を続ければ、結局は生活できなくなる土地が広がる。追い込まれる前に「戦略的な国土の活用」を考えるときである。