「憲法裁判所が大統領弁護団に十分な弁論の機会を与えず、180日以内に行えばよい審判を90~100日以内で下したということは理解しがたいことです。韓国の大統領は内乱陰謀・外患誘発の容疑でなければ弾劾されないという憲法上の規定があるのにもかかわらず、財閥に圧力をかけたり、知人の国政介入を許したりすることが弾劾の理由になるのかどうか、疑問だと思います。今回の審判結果は、マスコミと、国会、憲法裁判所が作り出した『演劇』であると思います」 

朴槿恵氏の大統領罷免決定を喜び、デモ行進する人たち
=3月10日、ソウル
朴槿恵氏の大統領罷免決定を喜び、デモ行進する人たち =3月10日、ソウル
 「弾劾の認容にまずは安堵しています。朴大統領が憲政史上、初めて罷免される大統領となったことは国民の勝利です。弾劾に反対していた保守層は徹底して反省しなければならないでしょう。次期大統領の選挙では十分に熟慮して投票をしなければならないと思います」

 「今日の弾劾は韓国人にとって非常に大きな教訓をもたらしました。李明博・朴槿恵両政権のもとで起こった民主化に対する逆コースという現象は、民主化を熱望する勢力にとっては大きな挫折でした。さらに大統領の知人・崔順実の国政介入と不正腐敗は、単純な汚職ではなく、韓国の保守支配勢力の腐敗を象徴するものと考えます。今回の弾劾はこうした挫折を克服し、正しく新しい歴史を作る方向へと向かう道標だと思います」

 さまざまな意見が寄せられたが、弾劾には「賛成」という意見が多数を占めた。しかし、同時に弾劾の経緯や一方的なマスコミ報道、審判過程に対する疑問、国論分裂や世代対立に対する憂慮の声も聞かれた。

 今後、韓国の政局は朴政権に対する一層の不正追及、5月の大統領選挙に向けて、さらなる激動の時期を迎えることは必至だ。今回の弾劾罷免の過程で経験した対立や葛藤を克服し、国民の大多数が支持できる「クリーンで非権威的な政権」を作り出していくことが、これからの韓国が直面する最大の課題であろう。