東京オリンピックまでに問題は解決しそうにないが……。


 物語のはじめに、2020年に東京オリンピックを一人で見るのは嫌だと3人の主人公たちが心配するシーンがある。では無事その目的が達成できたらタラレバ娘は幸せな人生を送る事は出来るのだろうか。

 主人公の3人が理想の旦那と結婚して子供を抱えながら東京オリンピックを見る、となったところでそれでハッピーエンドとはまずならない。寿命まで半世紀もあるのだからなるわけがない。
 保育園が見つからずまともに仕事も出来ない状況でギャン泣きする子どもを抱え、旦那はビールを飲みながらテレビで放送されるオリンピックにくぎ付けになる姿を見て、

「嗚呼、なんで焦って結婚しちゃったんだろう?」
「あの時結婚しなければ、独身だったら楽しくオリンピックを見れたのに」

……と、再度タラレバの状態におちいるかもしれない(自営業は保育園を利用しにくい傾向にあり、都心部で自営業的な働き方をするタラレバ娘3人の子どもは待機児童になる可能性も高い)。しかも結婚して生活スタイルが変われば居住地が関わる可能性もある。居住地が離れてしまえば、問題が発生するたびに第四出動などと言って飲み屋で顔を突き合わせて女子会をすることも出来なくなってしまう。結婚前よりもよっぽど深刻な状況がタラレバ娘に降りかかる。

 待機児童や女性が働きにくい環境など、残念ながら今の日本が抱えている社会保障関連の問題は数年で解決するとは思えない。夢にまで見た家族でオリンピック観戦をしながら「保育園落ちた日本マヂで死ね!!!」とタラレバ娘が叫ぶ……という話が東京タラレバ娘2として描かれたら、(面白いかどうかは別にして)リアルなドラマになるかもしれない。

 その頃には待機児童や女性の働き方の問題は、解決は出来なくとも「ベタな内容」として少なくとも誰もが理解し、共感できる内容になっているのではないかと思う。

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