歴史的にみて、韓国(朝鮮)は常に大国に取り囲まれた被抑圧民族であった。そんな中で唯一、不法占拠にもかかわらず「自力で獲得した領土」と思い込んでいるのが竹島なのだ。つまり「恨5千年」と称される朝鮮民族の長い「恨み」と「プライド」の象徴が竹島と密接に結びつき、民族の悲願は「独立」だった。

 だからこそ、竹島の韓国名である独島の「独」は独立の独なのだ。
2011年、韓国が不法占拠する竹島にある「韓国最東端の碑」を見物する女性(山本皓一氏撮影)
2011年、韓国が不法占拠する竹島にある「韓国最東端の碑」を見物する女性(山本皓一氏撮影)
 では日本の固有の領土である竹島はどうすれば奪還できるのか。ちなみに歴史的にも国際法的にも、竹島が紛れもなく日本の領土である事実は、すでに数多くの資料や証拠もそろっており揺るぎない。

 ひとつだけ例をあげれば、韓国が自国領土と主張する最大の根拠は「韓国の独島は古地図に表記されている于山島である」ということだ。だが、この「于山島」は鬱陵島の沖合2キロに位置する竹嶼(チュクショ)という島のことであって、形も于山島と同じで、韓国側の古文書や資料からも明白に断定されているにも関わらず、この竹嶼(韓国の英語表示でもBamboo Island)を90キロ日本寄りに平行移動させて、日本の竹島を于山島と強弁し続けているのだ。慰安婦問題や靖国批判と同じでご都合主義としか言いようがない。

 国境紛争は世界中に数知れず存在するが、どれもこれも解決は難しい。例えばイギリスとアルゼンチンが150年もの間、領有を争っている事例に、英領フォークランド諸島がある。82年にも両国間で領土紛争が起こった。戦闘による両軍あわせて死傷者は3000人以上。現在も領土問題の棚上げ状態が継続し、解決の見通しはついていない。このように武力での奪還というのは非現実的だ。

 早急に国際司法裁判所で白黒はっきりつけた方がいい。とはいえ100%日本の勝ちとはならない。あえて推測すれば、今裁判を行えば、7対3で日本の勝ち、だが10年後には4対6と逆転されているかもしれない。領土問題における実効支配というのは、それほどの説得力を持っている。

 もしかしたら共同開発という裁定が出るかもしれない。とすれば、日本側に残された手段はそう多くはない。個人的には、地図上の支配も大事だが、韓国側と交渉し、竹島を相互乗り入れの島として、海洋研究所や魚の養殖場、気象研究所などを造り、武力は置かず、他の国も受け入れるというような施策をとるのもいいのではないか。ただし、その管理権と費用および主権は日本が持つ。
2011年、韓国が不法占拠する竹島には警察官も常駐するようになった(山本皓一氏撮影)
2011年、韓国が不法占拠する竹島には警察官も常駐するようになった(山本皓一氏撮影)
 それは軍艦を派遣し、武力で奪還してトーチカを造るよりもよほど安上がりで、東アジアにある種の「未来への実験島」を造ることになるだろう。だが前述したように、現在の韓国は混乱の極み、真っ最中である。日本が敗戦の傷痕であえいでいるときに、韓国によって不法占拠された竹島であるが、果たして日本が今、隣国の弱みに付け込むような交渉ができるかどうか。悩ましいかぎりである。