今回問題を追及している玉木幹事長代理は、父親が香川県獣医師会の副会長であり、平成24年に日本獣医師会の政治団体「日本獣医師連盟」から100万円の献金を受けていた事実が発覚している。

 また、学部新設に猛反対している日本獣医師会の総会で「おかしな方向に向かいそうになった際はしっかり止める」などと、計画阻止を約束していたこともわかっている。贈収賄などが成立するかどうかは別であるが、獣医師会側の代弁者であることは間違いのないところであろう。

 選挙で選ばれる議員に自らの思いや要望を託し、それを政治に反映してもらうことは代議制民主主義の基本であり、そのための代表者選びが選挙であるといえる。そして、選ばれた政治家がその実現に向けて努力するのは当然の話でしかない。そして、その権利調整を行うのが議会であり、議会で決まったことを実現するのが政府の役割なのである。

 これをことさらにスキャンダラスチックに扱い、自らの主張を実現するために他人の権利を侵害することは許されるものではなく、それを政局の具にしようとするのは明らかな間違いであるといえる。
前川喜平氏(左)の記者会見に集まった多くの報道陣=2017年5月
前川喜平氏(左)の記者会見に集まった多くの報道陣=2017年5月
 また、民進党などが一部のマスメディアの出した怪文書ともいえる真偽不明の文書を利用し政権批判を繰り返しているが、たとえ、その文書が本物であったとしても、それ自体には何の法的問題もないのである。

 本当に国民のためを思うのであれば、獣医学部設置が必要であるか、そして、その規模などは適正であるかを議論すべきであり、それ以上でも以下でもない。

 ちなみに今治市の特区認定引き上げは「民主党政権の間にも7回にわたって要望があり、それまで『対応不可』とされてきた措置を、平成21年度の要望以降は『実現に向けて検討』に格上げされている。そして、それを安倍政権がさらに前進させ、実現させた」(菅義偉官房長官)のであり、自民党ではなく民主党の鳩山政権が必要性を認めたものであるのだ。やはり、この問題に無駄に時間を使うのは間違いであるといえる。