ちなみに私の発言は全部で19載っています。たとえば、次のような発言もヘイトとして認定されています。

「悲しいことだが、すでに戦後の自虐史観の洗脳を受けてしまった人の洗脳を解くのは無理。これはもうほとんど不可能…(涙) 私に出来ることがあるとすれば、まだ洗脳を受けていない若い人々を、洗脳から守るということ」(ツイッターより)

「特攻隊員たちを賛美することは戦争を肯定することだと、ドヤ顔で述べる人がいるのに呆れる。逃れられぬ死を前にして、家族と祖国そして見送る者たちを思いながら、笑顔で死んでいった男たちを賛美することが悪なのか。戦争否定のためには、彼らをバカとののしれと言うのか。そんなことできるか!」(同)

作家の百田尚樹氏(宮川浩和撮影)
 これらの発言のどこがヘイトスピーチであり、レイシズム発言なのでしょうか。まったく意味がわかりません。他の人たちの発言も同様です。ちなみに安倍総理は31の発言がヘイトスピーチであると認定されています。

 ARICのデータベースはネットで見られるので、興味のある方は覗いてみてください。なぜこれがヘイトスピーチになるのかと首を傾げるものばかりです。いったい彼らの目的は何なのか、今のところはまるでわかりません。

 ただ、今回の講演中止運動を見てもわかるように、彼らは「差別反対」「ヘイトスピーチ反対」を錦の御旗として活動しています。しかし差別やヘイトの定義は曖昧です。例に挙げた私の発言を見てもわかるように、彼らのヘイト認定は実に恣意的です。

 恐ろしいのは、ARICは自分たちが「差別主義者」と認定した人物は、発言を封じて構わないと考えていることです。そこにはヴォルテールの有名な言葉、「私はあなたの意見には反対だ、だがあなたがそれを主張する権利は命をかけて守る」という精神はどこにもありません。ARICや彼らに賛同する人たちは今後、「言論の自由」や「表現の自由」を口にする権利はないと思います。

 驚いたことに、今回の講演中止が別に問題ではないと言う人もいます。ジャーナリストの安田浩一氏もその一人です。安田氏は近年、対レイシスト行動集団(前身はレイシストをしばき隊)と親密になり、活動家としての発言が多いことでも知られています。彼は東京新聞のインタビューで、私の「沖縄の二つの新聞はつぶさんとあかんのですけど」という発言に言及し、「そのような人たちが言論弾圧というのは、チャンチャラおかしい」と言っています。