不倫問題で経済産業政務官を辞任し、
自民党を離党した中川俊直衆院議員
 たしかに、2回生でこれまで「不祥事」を起こした議員は、今回の豊田議員を含め次の6人の名が挙げられている。

■武藤貴也(滋賀4区、38歳)知人に未公開株を「国会議員枠」で購入できると持ちかけ金銭トラブルに。→離党
■宮崎謙介(京都3区、36歳)妻・金子恵美衆院議員が出産のために入院中に、グラビアアイドルを自宅に招き入れ「産休不倫」していたことが発覚。→議員辞職
■中川俊直(広島4区、47歳)不倫女性とハワイで「結婚式」まで挙げた「重婚疑惑」、ストーカー行為が発覚。→経済産業政務官を辞任、離党。
■務台俊介(長野2区、59歳)被災地視察で長靴を持参せず、水たまりを政府職員におんぶさせた揚げ句、「長靴業界はもうかった」と発言・→内閣府兼復興政務官を辞任
■大西英男(東京16区、70歳)「がん患者は働かなくていいんだよ!」発言に加え、過去の女性蔑視発言、報道圧力発言も問題化。→開き直り
■豊田真由子(埼玉4区、42歳)秘書への暴行・暴言「バカかお前」「このハゲー!」が発覚し、即逃亡入院。→離党届提出

 というわけで、不祥事は「金銭」「不倫」「暴言」など多岐にわたり、それぞれ個別な事件であって、これをひととくくりにするわけにはいかない。また、不祥事議員の年齢も30代から70代までバラバラである。つまり、「魔の2回生」といっても、衆議院当選2回ということだけが共通項にすぎない。

 それでは、衆議院議員の不祥事が2回生に限って多いといえるのだろうか。14年の総選挙で当選した2回生はすでに辞任や離党した議員を含めると109人なので、不祥事確率は109分の6となる。では、2回生以外の自民党衆議院議員はどれくらいの確率で不祥事を起こしているのだろうか。現在、自民党衆議院議員は288人いるので、ここから106人を引いた182人がそれに該当する。ただし、1回生16人も「安倍チルドレン」と言えるので、さらに16人を引いた166人が、14年12月以後の2年半で、どれくらい不祥事が起こしたか見てみたい。

 以下、主な事例を挙げてみよう。

■高木毅(福井2区、61歳、衆院当選6回)復興相当時、30年前に女性宅に忍び込んで下着を窃盗して逮捕されていた「事実」が発覚。本人否定。
■甘利明(神奈川13区、67歳、衆院11回)現金(賄賂)授受が発覚、経済再生担当相を辞任。その後、不起訴処分(嫌疑不十分)に。
■山本有二(高知2区、65歳、衆院9回)農水相当時、TPP審議で失言し、談合摘発企業からの献金も発覚。
■高市早苗(奈良2区、56歳、衆院7回)寄付で所得税の還付金を不正に受け取ったとして刑事告発。
■今村雅弘(比例九州、70歳、衆院7回)記者に激高「2度と来るな」発言、「東北でよかった」発言などにより、復興相を事実上「更迭」される。
■金田勝年(秋田2区、67歳衆院3回/参院2回)「共謀罪」審議で法相として迷走発言を繰り返し、野党は不信任案提出。

 このように主な事例は6件なので、不祥事確率は166分の6となり、109分の6の2回生の不祥事確率よりは低い。しかし、差はあまりないので、これをもって「魔の2回生」とは言えない。要するに、どの集団においても不祥事を起こす人間は、ある一定数、必ずいるということだ。2回生だろうと、3回生、4回生だろうと、不祥事人間は必ずいるわけだ。