この隕石の元になった小惑星は直径17メートルほどで、重さは約1万トン。秒速18キロ(時速6万4800キロ)で大気圏に突入し、大気との摩擦でも燃え尽きず、チェリャビンスク上空20~25キロで爆発した。

 そのときの衝撃のエネルギーは、広島型原爆の30倍を超える約500キロトンだったという。一方で、ロシア科学アカデミーはこれよりも小さい100~200キロトンと主張している。

 小惑星は地球の地表面に対して、20度未満の浅い角度で突入してきた。地球に至る推定軌道はラグビーボール型をしており、太陽に近いところでは金星軌道付近を通り、遠いところでは火星軌道の外側を通る。日本の探査機「はやぶさ」が砂粒を回収した小惑星「イトカワ」の軌道に似ているという。

 軌道の判明で、同じ時期に地球に大接近した直径45メートルの小惑星「2012DA14」とは全く関係のないこともわかった。

 一方で、今回の隕石には「彗星だったのではないか」と主張する専門家も現れている。

 ロシアの静止衛星は隕石の落下時、軌道上で水の分子を大量に採取した。ロシア科学アカデミー会員の専門家、アレクサンドル・バグロフ氏は「爆発した天体は主に氷で構成され、内部に隕石の物質はほとんどなかった」と話し、「彗星」だった可能性があることを示唆した。

 かつてのツングースカ大爆発も、彗星説がある。今後、ロシアの専門家チームは、周囲に落下したとみられる隕石の破片を集め、この天体物質が何だったかの解析を進めることにしている。

 ところで、今回、隕石が落下する様子は、多くのデジタルカメラが撮影していた。これは、車につけられた撮影装置による映像で、ロシアではこの装置を1万円ほどで購入できる。SDカードなどの記録容量が大きくなり、車の前方を撮影して、走行中の様子を記録する。主に事故があったときのための証拠として採用されている。

 ロシアでは交通事故を調べる警察官が汚職にまみれており、近年、自衛策としてカメラの車載が普及したのである。100年に1度の貴重な天体ショーが映像として残ったのは、ロシアの警察腐敗が間接的に関与していたことは非常に興味深い。

 そして、ある車に搭載されていたカメラは、落下する隕石に、謎の高速物体、つまりUFOが激突したような様子を映し出している。

 ネットユーザーたちは「UFOが身を挺して、地表での隕石直撃を助けてくれた」とのべ、盛り上がっている。

 ロシアの専門家はこの映像も入手し、この高速物体が何だったかの解析も進めているという。