週に3~4日も撮影に呼ばれていては、日中の仕事は出来るわけがなかった。正式な契約を結び、事務所からは固定給をもらうようにもなっていたが、その額たった10万円。実家暮らしだからよかったものの、満足な暮らしは出来なかった。そのような生活が半年ほど続き、夢香さんは事務所社長からの直接指示で様々なことをやらされるようになった。
(iStock)
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「撮影会のモデルをやらされました。水着はNGだと契約していたはずなのに、水着を強要されました。干されるのが嫌で断れず受け入れると、ナイトクラブでのコンパニオンや、社長の友人達が開催するパーティーで下着になり踊らされたりもしました」

 当初の想定と、さらには契約内容とも違うことをやらされ続けた夢香さんは、所属してから一年経ったある日、社長に直談判した。

 「もう出来ないと、はっきり言いました。ただ、社長にも感謝している部分はあったので、泣きながらお礼を言って、事務所を離れたいと伝えたんです」

 黙って聞いていた社長だが、突然ソファから立ち上がると、目の前の机を思い切り蹴り上げ、夢香さんに向かって「おめえみてえなクソ女に仕事を取ってきたのは誰だと思ってんだ、調子に乗んな」と恫喝した。一時間ほど罵詈雑言を浴びされた夢香さんは、その場から立ち上がれないほどのショックを受けたが、社長は夢香さんの肩をそっと抱き「言いすぎた、お前の力が必要だから。明日から会社の寮に住まわせてやる」と目に涙を浮かべて訴えたのだという。

 「今考えれば典型的なDV男です。その後、パチンコ店でのキャンペーンガールなどもやらされ、仕事は倍増しましたが、給料は半分に減らされました。文句を言うと、頭を叩かれたり髪の毛を引っ張られたり、胸ぐらを掴まれるようなこともあった。少しでもやる気のない態度を見せると、契約の解除だとか、解除するには違約金がかかるとか、様々な言葉で脅されました。親にも電話をしていたようですが、私が親と連絡を取ることは許されません。間もなく、社長と肉体関係をもつようにもなりました」

 そのうち「着エロ」と呼ばれる、きわどい撮影にも呼ばれるようになり、日に日に疲弊していった夢香さんだが、社長から毎日呼び出される日々が続いた。それこそ早朝4時であっても寮に乗り込んできて、性交渉の相手をさせられた。夢香さんは自身が壊れていくのがわかった。