高須:そうだね。でも、彼が言っていたことは間違ってはいないと思う。すごくフラットな意見だったと感じたよ。イデオロギーありきのものではなかったんじゃないかな。

 僕はイデオロギーで戦いたいわけではないんだよ。政権を批判することが目的となっている意見に面白みは感じないけど、素直な意見であれば面白いと思う。彼が正しいと思ったことをそのまま発信することは、とても素晴らしいことだ。決して、安倍政権を倒したいという目的ありきで、発言したものではない。だからこそ、耳を傾けなければいけない意見なんだろうね。

 僕だって、安倍政権の政策のすべてを支持するわけではないからね。おかしいと思ったら、素直にそう言う。自分のポジションを決めて、それに従ってものを言ってるわけではないからね。

──院長は最近だと医療報酬の引き下げに対してツイッターで異論を唱えていましたね。

高須:そう。高齢化で社会保障費が増え続けているのはわかるけど、2年連続で診療報酬が引き下げられるというじゃないか。主に医薬品などの「薬価」部分の引き下げで、人件費は引き上げられるみたいだけど、現状を見ている限りだと、近いうちに人件費の引き下げもありえそう。仮に人件費が微増しても、結局医療にかけられるお金は減るんだから、由々しき問題だよ。この傾向が続いたら、医者がボランティアになる時代がきてしまうかもしれない。そうなったら、日本人の健康は根底から崩れていくだろうね。

 そもそも診療報酬を引き下げるということ自体が間違っている。ほかの予算を削ってでも、診療報酬はしっかり確保しなくてはいけないはず。医者の報酬を下げる前に、削るべきものはいくらでもあるよ。それこそ、役人と政治家の報酬を引き下げるべきだと思うね。そうだよ、役人と政治家の金を回して国民の健康を維持するべきだよ。

 僕は前から言っているんだけど、もう参議院は廃止して貴族院を復活させたほうがいいと思うね。もちろん、貴族院の議員はボランティア。報酬が目的ではない人々だからこそ、私利私欲に溺れることのない正しい政策を作り出せる。何が目的で議員になったかわからない人々よりも、金持ち老人のほうが正しいはずだからね(笑い)。

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 ポジショントークではなく、自分の信念に従って“正しい意見”を発信する高須院長。もし貴族院ができたのであれば、ぜひとも議員になっていただきたいものです!

【プロフィール】
高須克弥(たかすかつや):1945年愛知県生まれ。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。大学院在学中から海外へ(イタリアやドイツ)研修に行き、最新の美容外科技術を学ぶ。脂肪吸引手術をはじめ、世界の最新美容外科技術を日本に数多く紹介。

昭和大学医学部形成外科学客員教授。医療法人社団福祉会高須病院理事長。高須クリニック院長。人脈は芸能界、財界、政界と多岐にわたり幅広い。金色有功章、紺綬褒章を受章。『ブスの壁』(新潮社、西原理恵子との共著)、『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社)、『筋と義理を通せば人生はうまくいく』(宝島社)、『行ったり来たり 僕の札束』(小学館)など。最新刊は『ダーリンは71歳・高須帝国より愛をこめて』(小学館)。