「朝まで生テレビ!」は生放送だ。僕が「始まるのは夜中の1時過ぎですし、小田さんは寝ていますよね」と言うと、小田さんが「俺をだますのか」となった。そういう話し合いを4回やった。そして最後は、小田さんもだまされることを承知でOKしてくれた。

 番組が人気を呼んだのは、大島渚さん、野坂昭如さんら、「無制限一本勝負」を、僕と一緒に本気で闘ってくれる出演者がいたからだろう。

 そのひとりが、渡部昇一さんだ。70~80年代というのは、左翼、リベラルの論客全盛の時代だった。そんな時代に、渡部さんは保守であることを堂々と名乗って、番組にも何度も出演しくれた。彼の存在には畏敬の念を持っていた。

 4月17日、渡部さんの訃報が飛び込んできた。渡部さんが亡くなられて非常に寂しい。ひとつの時代が終わったと僕は感じる。

 しかし、時代は変わるものである。朝生30周年パーティーには、三浦瑠麗さん、駒崎弘樹さん、津田大介さん、荻上チキさん、古市憲寿さん…。若い論客たちがたくさん集まってくれた。彼らにはリベラル、保守、右、左であるといった色分けが、いい意味であまりない気がする。番組開始当初とは大違いだ。

 考え方が柔軟だし、やるべきことをやろうという意欲も強い。彼ら若手の論客をたいへん頼もしく感じる。大島さん、野坂さん、渡部さんらは、旅立ってしまった。けれど、新しい論客たちとともに、これからも「朝生」をどんどんおもしろくしていきたいと思う。