このほかにも、浮気したことが夫にバレて浮気相手の男性をいきなり強姦罪で告訴した女性や、一緒に寝た男の金を盗んだことがバレて男を強姦罪で訴えた女性、太ったといわれ腹が立ったため相手男性を虚偽告訴した女性、自分から先に殴った男に殴り返されるとセクハラで告訴した女性のケースもあった。新聞報道された事件だけを見てもコラムの表題を「誣告共和国」とつけた理由がわかる。

 ここで注目すべきは世論を主導する市民団体の反応だ。韓国の女性団体は、性犯罪に対する誣告罪(虚偽告訴罪)の適用に反対している。性犯罪に虚偽告訴罪を適用すると性犯罪被害者にくつわを噛ませることになりかねない、虚偽告訴罪になるのを恐れて性犯罪の被害を隠すことになってはいけないと主張する。

 だが、被害者保護のためにはささいな捏造(ねつぞう)はあってもよい。虚偽告訴された人が、人格を抹殺され職場では首になり、最悪の場合自殺に追い込まれても、だ。韓国にもこれに異議を唱える人はいる。しかし巨大フェミニズム勢力の前で壮絶な最期を迎えるだけだ。フェミニズム勢力と戦っていたある活動家は漢江(ハンガン)へ身を投げてしまった。

 そんな中、ここ数年間、米サンフランシスコを含めてあちこちに慰安婦の像が設置されているが、これは偶然ではない。米国や欧州では「Me too」キャンペーンが広がっている。スウェーデンでは18年現在、明確な同意のない性関係は性的暴行と見なされ得る法案が推進されている。容疑者から相手の同意があったことを証明できない場合、強姦罪の構成要件である強制性を立証できなくても強姦罪に問われる可能性がある法案だ。明らかに立証責任の転倒であるが、性犯罪被害者保護のためには認められるということだ。
2017年11月、軍慰安婦関連資料の「世界の記憶」登録を目指す団体の会議に臨む韓国の鄭鉉栢女性家族相。左は元慰安婦の李容洙さん(共同)
2017年11月、軍慰安婦関連資料の「世界の記憶」登録を目指す団体の会議に臨む韓国の鄭鉉栢女性家族相。左は元慰安婦の李容洙さん(共同)
 世界にはフェミニズムの風が吹いている。「反米」も「従北」も表に出せない韓国の左派にとって「慰安婦教」という分断政策は妙手だった。韓国では左派団体が日本にどんな非礼なことをしても宗教裁判を恐れて誰も文句がいえない。日本ではこの「憎悪の宗教」のせいで、「助けず、教えず、関わらず」の非韓三原則まで提唱されている。

 これだけでも大成功だ。しかし「慰安婦教」は韓国にとどまらない。フェミニズムの風に乗って世界中に布教されるほどの勢いを見せている。