2018年03月09日 12:53 公開

ドナルド・トランプ米大統領は8日、賛否両論のある鉄鋼とアルミニウムの輸入品に対する追加関税を導入する大統領令に署名した。

鉄鋼は25%、アルミニウムは10%の追加関税が課せられる。新制度は15日後に適用が始まるが、カナダとメキシコは除外される

トランプ氏は、米国が「不公正な貿易」に悩まされており、今回の措置が米国の産業を後押しすると述べた。

しかし、他国は激しく反発しており、専門家らは貿易戦争が始まる可能性を警告している。

トランプ氏が所属する与党・共和党議員も多くが反対しているほか、米国の主要な貿易相手国も反対している。

トランプ氏に批判的だとして知られ、追加関税に反対する共和党のジェフ・フレーク上院議員(アリゾナ州選出)は、追加関税を無効化する法案を作成中だと明らかにし、貿易戦争に勝ったためしがないと語った。

ポール・ライアン下院議長も反対を表明しており、意図しない結果を招く恐れがあるとの懸念を示した。

海外の反応

  • 欧州連合(EU)のセシリア・マルムストローム欧州委員(通商担当)はツイッターで、EUは米国と緊密な同盟関係にあり、追加関税が適用除外されるべきだと述べた
  • フランスのブルーノ・ルメール財務相は、貿易戦争に「勝者はない」とし、米国の発表への遺憾を表明した
  • 英政府は、EUのパートナー各国と協力して「除外の余地」を検討するとし、自国の産業を「力強く」支援すると述べた

追加関税の大統領令の署名には、鉄鋼・アルミニウム産業の労働者たちが立ち会った。トランプ氏は労働者たちを「アメリカの中心」だと称賛し、2016年の大統領選で当選した際に彼らが果たした役割について触れた。

トランプ氏は、労働者たちは「裏切られ」ていたが今は状況が変わったとし、自分は選挙公約を守ったと語った。さらに、追加関税が米国の安全保障を防御すると述べた。

新たな関税の除外はどの程度になるのか

追加関税はカナダとメキシコ以外のすべての国に適用される。北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉が行われている間は除外が続くという。

トランプ氏は8日、「我々は非常に公正、非常に柔軟に対応する」と語った。さらに、オーストラリアとの緊密な関係と貿易黒字を称賛し、「彼らと何か一緒にやることになる」と話した。

大統領は国防費を貿易に関連付け、米国が米軍の支出を通じて「多くの国に補助金を出していた」と述べた。

トランプ氏は、「我々を公正に扱う」国には関税を引き下げるとしたが、「貿易と軍で、我々を最も悪く扱う国の多くは同盟国だ」とし、自分の発言を批判していたドイツを例に挙げた。

(英語記事 Trump tariffs: US President imposes levy on steel and aluminium