◆医療ツーリズム

 籔本の率いる錦秀会グループは、先代理事長の秀雄が1957年に開設した大阪市住吉区の阪和病院からスタートしている。その頃を知る人物がいる。被差別部落解放運動に取り組んでいる自由同和会浅香支部長の畑中幸司だ。

「阪和病院とは、先代理事長が木造二階建ての産婦人科医院を始めた頃からの付き合いです。当時の運動団体は部落解放同盟しかなく、私の父には正式な肩書もありませんでしたが、父も運動に携わっていました。

 その頃病院経営が傾いた時期があったが、救急病院の指定を受けてから経営が上向いた。その手伝いをしたのが父たちで、行き倒れの情報を得て、病院に運んでいました。そうして患者が増えていき、錦秀会は救急病院として大きくなっていったんです」

 阪和病院には畑中の父親たちによる活動の旧恩もあった。錦秀会グループの社会福祉法人では、今も部落解放同盟の支部幹部が評議員を務めている。

中山泰秀衆院議員=2017年12月撮影
 そうして入院ベッド数40床だった錦秀会は、いまや5800床に達する日本屈指の医療法人グループに成長する。12病院、14の介護施設、3看護教育施設、3訪問看護施設というマンモス医療法人である。

 そこまで大きくしたのが、1995年に理事長に就任した二代目の雅巳だ、と錦秀会の関係者が説明してくれた。

 中山は2016年7月15日、東京・目黒の「八芳園」で催されたシンポジウム「経済と人間の成長戦略」で齊藤と仲よく登壇。熱く語り合っただけあって“スパコン日本一”祝いのメッセージを送るのは、自然の流れではある。が、ご承知のように齊藤がその直後に国の助成金詐欺容疑で東京地検特捜部に逮捕されてしまったから、顔色なしだ。

 加計学園問題以降、安倍晋三は親しい友人について、あくまでプライベートな交友であり、自らの政策や政治とはいっさい関わりがないかのように抗弁してきた。だが、その友人たちはしばしば政策の重要局面に顔を出し、ビジネスを展開している。だからこそ「悪だくみ」の構図に対する不信が拭えない。

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