疑問5 ES細胞を若山教授の培養条件で生存させることができたのか? 


 これも、高度に専門的な論点である。正直に言って、私の能力を超えた問題である。だが、これも重要な論点なので、疑問の存在だけは指摘しておく。

 小保方さんがマウスから得た細胞はSTAP細胞と名付けられはしたが、小保方さんがマウスから得た段階では増殖能力をもたない細胞であった。それを培養して増殖能力のある細胞に誘導したのは、若山教授とその研究室スタッフである。

 仮に、小保方さんが若山研究室に渡した細胞がES細胞であったとすると、若山研究室はそのことを知らずに、つまり受け取った細胞の正体がES細胞であるとは知らずにその細胞を培養したことになる。

 ところがその際、若山研究室で培養に用いられた培養液ではES細胞は死滅してしまうという指摘が、理研幹部の一人、丹羽氏から出されている。

 つまり、仮に小保方さんが若山教授に渡した細胞がES細胞であったのなら、若山教授はそれらの細胞を培養すること自体ができなかったはずだ、ということになる。

 しかし、若山教授は小保方さんから渡された細胞を培養することに成功した。そして、それらの培養した細胞からマウスの胎児を形成することに成功している。

 ということは、小保方さんが若山研究室に渡した細胞は、少なくともES細胞ではなかったのではないか? ということになる。

 これは、STAP細胞がES細胞だとする主張に対する決定的な反駁のようにも思われる。ただし、この培養液の問題については、ES細胞を問題の培養液で培養することは不可能ではないとする主張もあり、現時点では私の能力を超えた論点である。しかし結論は出されていないので、これも検証されるべき疑問の一つである。

疑問6 小保方さんはどのようにしてES細胞を入手したのか?  


 次に、仮に小保方さんがES細胞を使ってSTAP細胞を捏造したというのであれば、小保方さんはどこからどうやって、そのES細胞を入手したのだろうか。

 そのES細胞は若山研究室で管理されていた。ところが、それが小保方さんの研究室の冷蔵庫にあった、とNHKスペシャル(7月27日放送)は伝えた。NHKスペシャルでは、若山研究室にいたことのある元留学生を匿名で電話に登場させ、その留学生に「なぜ、あの細胞がそこ(小保方さんの研究室)にあるのか分からない」という趣旨の発言をさせている。

 NHKのこの番組を見た人たちの多くは、この留学生への電話取材を見て、小保方さんが捏造目的でES細胞を若山研究室から持ち出したような印象を持ったのではないだろうか。

 ES細胞は若山研究室の厳重な管理下にあったはずであるのに、それを小保方さんが持ち出すことができたのか? 

 このことについては逆に、報道する側に何らかの作為があったのではないか? つまり、「捏造」を捏造したのではないか、という可能性を指摘する声がインターネット上で見られる。「小保方さんがES細胞を使ってSTAP細胞を捏造した」という主張に対する大きな疑問点となっている。