眞子さま結婚延期の理由について、多くの主流メディアは、宮内庁の発表どおり、結婚の準備が間に合わないという理由を報じているが、ネット上の市民の多くは、お相手の家の金銭トラブルや相手側の将来設計の不安定さ、人としての信頼度を問題にしており、結婚後も皇族との親戚関係が継続する人々への「血税」投入の妥当性を問題視している。

 ネット上の情報が広がりはじめた初期には、一般市民の書き込みは信憑性が薄い情報とまともに社会的に評価されない時代もあったが、皇族女性の結婚というセンシティブな話題については、新聞、テレビといった主流メディアよりはむしろ、ネット上の情報のほうに、率直な国民感情があふれているようにみえる。

 皇族である前に一女性なのか、それとも、女性である前に皇族なのか―。同じ自由恋愛でも、結婚後も皇室にとどまる男性皇族・秋篠宮さまの場合と眞子さまの結婚では、たとえ親子といえども、同列に論じられないのが現状である。

 では、皇族女性のみにのしかかる当事者意識と社会的期待との落差を眞子さまはどう乗り越えることができるのか。

 生活費の心配なく成人する皇族女性に、結婚後にいきなり共働きで生計を担えと通告するのはいささか酷かもしれないのだが、似たような試練は、戦後の旧華族、旧皇族や、明治維新期に禄を失った旧士族の多くが乗り越えてきた道である。

 海外の王室も自前で生活しているとはいえ、一般市民に受け入れられるために「ノーブレス・オブリージュ」(貴族たるもの、身分にふさわしい振る舞いをしなければならぬ)という概念で自らを律してきた歴史がある。眞子さまが結婚を実現するには、「金銭トラブル」「経済力」「皇室との信頼関係」の三つの問題解決が必要との指摘もなされている(2018年2月8日 八幡和郎氏コメント
「新年祝賀の儀」に臨まれる天皇、皇后両陛下と女性皇族方=2018年元旦
「新年祝賀の儀」に臨まれる天皇、皇后両陛下と女性皇族方=2018年元旦
 このように、眞子さまが現在のお相手と国民に祝福される結婚を実現するためには、女性も生計を支えると宣言してジェンダー・フリーな結婚の形を示すか、結婚後は税金に依存せずに経済的に自立できるという将来像を示すことが必要であり、それは、今後ありえる皇族女性の結婚にも必須の条件になると思われる。

 この条件を、個人としての恋愛感情とどうすりあわせるか―、これこそが、困難ではあるが、現代の皇族女性に求められる「高貴なる者の責務」といえるだろう。