谷本真由美(コンサルタント兼著述家)

 秋篠宮家の長女、眞子さまと小室圭さんの結婚延期が話題になっていますね。当初は小室さんのイケメンぶりが話題になっていたわけですが、実家周辺のゴシップが報道されるようになると状況が大きく変わりました。

 今般の延期の原因は、一言で言うと小室さんのパラリーガルとしての収入があまりにも低く、はっきり言ってワーキングプアレベルなので、眞子さまの実家である皇室との付き合いを考えると将来性がまったくないこと、それと週刊誌でたびたび報じられた実家の借金問題が背景にあったのでしょう。

 若いカップルの縁談が、お金の問題で混乱するというのは大変残念な話ではありますが、しかしこの縁談については、まるでどこかで聞いたような話ではありませんか。

 小室さんの職業や実家の借金がこんなに騒がれるというのは、メディアの中の人々も世間一般の人々も、口では延期を否定するようなことを言っていても、根本的な考え方は結構保守的で、大半の人にとっては周辺の状況が許せないわけです。

 世の中の現実を考えてみると、パラリーガルの年収で将来のキャリアの下地がしっかりしていない旦那が、日本一の旧家である嫁の実家と揉めるのは目に見えています。自分が親だったら「こんな縁談はやめなさい!」と即刻口を挟むケースです。

 金の切れ目は縁の切れ目ですから、いくら惚れた、好きだといっても、金がなければ関係は割と早く悪化しますし、そこに年寄りが入ってくると、殴る蹴るの争いになるのが目に見えています。

 ところで話は変わりますが、私の実家周辺というのは、京浜工業地帯の中にありまして、大半の人は20歳前後で結婚して子供は3人から4人、旦那は生コンミキサー車の運転手や産業廃棄物処理場勤務、妻がコンビニやスーパーのパートというのが一般的です。
「湘南江の島海の王子」として活動する小室圭さん
=2010年、神奈川県藤沢市
「湘南江の島海の王子」として活動する小室圭さん =2010年、神奈川県藤沢市
 大体この手の家では、妻や夫の実家が激しく貧乏で、相手方の実家に金を無心するということが珍しくありません。ちょっと図々しい家だと、実家に押しかけて「住むところがないから、今日から同居させてほしい」といった事まで起こったりします。

 しかも、夫はと言うと、稼ぎが芳(かんば)しくない上に遊びに熱心で、稼ぎを家にあまり入れず、妻の実家が激怒して「家から出て行け!」と殴り合いになったりするケースがしばしばあります。借金を抱えた実家が夜逃げするということもよくありますので、地元ではそういう事態へのノウハウが広く知られています。

 私が知る限り、こんなことが神奈川県の県央や湘南地区ではよくあることなのですが、小室さんは湘南地方出身だということを伺っておりまして、週刊誌などで実家の騒動を読んでいると、県央庶民のDNAを強烈に感じ、なんとなく親近感があります。小室さんはこじゃれた懐石料理よりも、きっと『すき家』や回転ずしが好きに違いありません。そして、あの工業地帯独特の雰囲気に何となくノスタルジーを感じているはずです。