「入退院を繰り返して、“肺炎”な騒ぎになっておりました」「入院中も欠かさず『笑点』は見ていました。必ず私の悪口が出る。油断できない」「声が出なけりゃミイラと同じですから」──。

 左肺炎慢性呼吸不全の急性増悪で休養していた落語家・桂歌丸(80)は高座に復帰するや、相変わらずの“歌丸節”で人々に笑いを届けている。そんな歌丸が、入院中、現在の芸能界にどうしても見過ごせない違和感を覚えたという。本誌の独占インタビューに語った。

「まだ元通りとはいきません。長く喋ってますとね、息苦しいんですよ。だから酸素吸入器を手放せない。今もずっと(酸素吸入器を)入れっぱなしです」(歌丸・以下「」内同)

 6月14日に退院してから、酸素吸入器を付けて高座や『もう笑点』(日本テレビ系)への復帰を果たすなど、精力的に活動を続ける歌丸。本誌の取材中も時折咳き込み、苦しそうだった。それでも歌丸が表舞台に立ち続けるのは、落語の素晴らしさ、そして日本の伝統芸能を後世に残したいという思いがあるからだ。そんな歌丸だからこそ、若手芸人の“芸”に苦言を呈さずにはいられなかった。

「言っちゃ失礼ですけど、裸でお盆を持って出て何が芸なんですかね。あれを日本の文化だと思われたら困るんですよ。あんなのは酔っ払いがお座敷でやるようなもんですよ。落語家も、漫才師も、あるいは歌舞伎、お能、狂言の方も、皆さん日本語を駆使して芸を披露しています。言葉ってのは“その国の文化”なんです。

 私たちは落語を通してお客様に笑っていただくわけです。ただ、ああいう方は、言葉を生かさずに、裸で踊っているだけじゃないですか。『笑われている』だけなんですよ。なんでそのことに気が付かないんだろうと思いますよ」

“お説教”されているのは、ピン芸人No.1を決める『R-1ぐらんぷり2017』で優勝したアキラ100%(42)だ。全裸に蝶ネクタイ姿で、お盆を巧みに操って、“股間”を隠す裸芸で大ブレイク中だ。ダウンタウン・松本人志、笑福亭鶴瓶、ヒロミといった大物芸人も絶賛する期待のホープでも歌丸はお構いなしに切って捨てた。

テレビ局にも責任がある

「もっと憎まれ口を叩かせてもらいますとね、ああいう方をテレビに出す方が間違えてるんですよ。テレビ局がああいう方にどれぐらいのギャラを払っているかは知りませんけど、ただ安いからという理由だけで使っている気がしてならない。
落語家・桂歌丸=2016年6月撮影
落語家・桂歌丸=2016年6月撮影
 起用する側にも責任はあるんです。視聴率が取れたとしても、それは一瞬のものです。だからいらなくなったらポイっと捨てられる。使い捨てのライターと同じですよ。いや、使い捨てライターの方が長持ちするわね。重要なのは『後に何を残すか』です。みんな、それを考えていないから『一発屋』だらけになっちゃうんですよ。

 それにああいう方がテレビに出れば、子供も観るじゃないですか。子供に『おもしろい』と思われたら大変な間違いですよ。親も一緒になって笑っているようじゃ、しょうがない。昔の親だったら『観ちゃいけない!』って叱っていたはずです」