検索ワード:ネット社会/159件ヒットしました

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    低レベルのネット釣り師に引っかかる ネット社会の危うい人々

    必要はない。「“いい釣り”にだまされるのはOK」 ただ、レベルの低い釣り文書に引っかかるようでは今のネット社会を生きていくのは危うい。東日本大震災後、ネットで有害なデマが乱れ飛んだことは記憶に新しい。「釣りを見破る基本を身につければ、デマをはじめすべてに通用する武器になる」。現代のメディアリテラシー教科書としても有用だ。(磨井慎吾)Hagex(ハゲックス) 昭和51年、福岡県生まれ。マスコミ系企業勤務のかたわら、平成16年にネットウオッチ日記「Hagex-day.info」開設。■『2ch、発言小町、はてな、ヤフトピ ネット釣り師が人々をとりこにする手口はこんなに凄い』(アスキー新書・本体750円+税)

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    facebookに自分の子どもの写真を頻繁に掲載するということ

    新井克弥(関東学院大学文学部教授) facebookを利用していて、ちょっと引っかかっていることがある。それは、“自分の子どもの写真を頻繁にアップする人間がいること”だ。 これ、少し節度をもってやって欲しいと考える。その根拠は二つある(二つ目はオマケだけれど)。友達はあなたほど見たいとは思わない 一つは、これを閲覧する他者の立場から。 facebookに登場するコメントや写真・動画は原則、友達申請した人間か、その友だちがシェアしたものが掲載される。だから、シェアしたものはともかく、これらを閲覧するのは、原則相手を何らかのかたちで知っているという存在になる(このへんは使い方にもよる。たとえばfacebookでネットワークを広げようとする人間にとっては、見知らぬ相手であっても友達になることは多い。たとえば、シェアされたものをきっかけに友達申請して、友だちになるという場合もある。ただし、その多くは、原則、互いに何らかのかたちで面識がある相手を友達申請するというのが一般的だろう)。 しかしである、相手を知っていたとして、、いや、たとえよく知っていたとしても、そんなに相手の子どもの写真を見たいとは、はっきり言って思わないだろう。自分の子ども可愛さで、どうしても天使に見えてしまう「親バカ」な気持ちはわからないでもないのだけれど、あまりに頻繁に掲載されると、正直、たとえ仲間内のそれであっても「うざったいもの」になってしまうのは否めない。実のところ、息子・娘の写真を頻繁に見たいのは祖父・祖母、叔父叔母、兄弟と言った身内のエリア内の関わりの人間しかいないはずだからだ。一般的には、まあ、年に数回、拝見させていただければ、それでいいというところではなかろうか(年賀状などでは、よく子どもの写真が掲載されているが、これは「報告」的な意味合いが強く、個人的にはあまり違和感を感じることはない)。 もう一つは子どもそれ自身の立場から。自分の子どもをfacebook上に公開するのは、いくら友達であったとしても危険性を完全に回避できるわけではない(しかもこの「友達」は「facebookで登録した友達」だ)。もし仮に、友達がその写真をシェアしてしまったとしたら、それは友達でない人間にも閲覧可能になるわけで。それが、ひょっとすると……まあ、めったにそんなことはないだろうが、ごく僅かの確率であったとしても、子どもを危険な立場に晒してしまう可能性がないとも言えない。公私の区別がSNSでは涵養されていない この二つの可能性を孕んでしまう、親のfacebookへの写真の公開。原因は同じところにある。要するに、メディアリテラシー、もう少し限定して言ってしまえばSNSリテラシー(この場合はfacebookリテラシー)が涵養されていないのだ。言い換えればSNSという新しいメディア(もう「新しい」というほどのものでもないかもしれないが)の使い方、とりわけ「公私の区別」のそれがついていないというところに、その原因が求められるのではないだろうか。 昨年、一昨年あたりにTwitterでバカッターなるものが話題になった。コンビニの冷蔵庫にバイトの従業員が裸で入った写真をアップしたり、ホテルの従業員が有名人のお忍びチェックインをツイートしてしまったり。これが話題になって、アップした本人がバッシングを受けたり、店が閉店に追い込まれたりしたことは、記憶に新しい。子どもの写真をむやみにアップすること。実は、これらの延長上にある心性と僕は考える。相手が好意的に見てくれる状態を 個人的に提案したいのは、子どもを見たい人は誰なのかを配慮してからアップするということだ。たとえば、子どもの写真を頻繁にアップしたいのなら、そういったニーズのあるグループを作って、そこに逐次アップすればよい。そのグループに祖父・祖母がメンバーとして加わっていれば、これはSNSとしてはなかなか有意義な使い方のはずだ。 また、子どもが必ずしもテーマの中心とはならない、つまり別ネタのために子どもを登場させるという場合もアップの対象となる。マンガ『ドラえもん』の中で、お金持ちの息子・スネ夫が、自分の世界旅行の写真をのび太たちに見せるというシーンがある。ところがこの写真、ほとんどがスネ夫のどアップで、その後ろに世界的な名所がかろうじて見えるという代物。そして、これを見せられたのび太たちがウンザリするのだけれど。実は、これと同じ心性に基づくのが現在のfacebookに頻繁に掲載されている「子ども写真」の多くだろう。つまり「○○を見せる」と見せかけて、実は自らのナルシシズムの他者への押しつけをやっている。だから、こちらとしては、ちょっとウンザリするわけで。 しかし、子どもがものすごく面白いことをやった。笑わせるとか、感動させるとか、泣かせるとか。そして、この「面白さ」をみんなにシェアしてもらいたい。こんな場合は子どもの写真や映像(子どもに関するコメントも含めて)は実に有意義なものと言える。この時、焦点が当てられるのは子どもではなく、子どもがやった行為。これを見ている相手を楽しませることが出来るし、そのネタをシェア=共有することで閲覧者ともコミュニケーションを図ることが出来る(ただし、この場合、子どもを二番目の危険性に晒すことにはなるけれど)。もっとも、その線引きは容易ではないけれど。 すでに一般化したSNS。SNSの性質によるが、ここがもう一つのパブリックな空間(そして、そのパブリックな空間の中にプライベートな空間を作ることも可能な空間)であることを利用者が熟知するにはまだ少々時間がかかりそうだ。 10年後、facebookに子どもの写真を頻繁にアップしているなんてことがあったという事実を知って、未来の人間が「へー、そんなバカなことやってたんだ」なんてことになるのでは?僕はそう考えている。そして、それがメディアリテラシーの成熟ということになる。(ブログ「勝手にメディア社会論」より)あらい かつや メディア研究者。関東学院大学文学部教授。ブログ「勝手にメディア社会論」を展開中。メディア論、記号論、社会心理学の立場から、現代のさまざまな問題を分析。アップル、ディズニー、バックパッカー、若者文化についての情報も。

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    なぜネットは人格を変えるのか

    リアル社会ではおとなしい人でも、ひとたびネットの世界に入れば、まるで別人のように攻撃的になる―。最近では「ネット弁慶」だけでなく、過剰にマナー順守を要求する「マナー厨」などと呼ばれる人もいるそうだが、今や「ネット人格」は社会問題の一つでもある。ネットはなぜ人格を変えるのか。

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    マスゴミよりたちが悪い私刑化社会

    も広く知られるようになった。川崎市の中1殺害事件でも、加害少年らの私刑が物議を醸したが、私刑化が進むネット社会に潜む落とし穴とは。

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    川崎殺害で私刑と実況動画アップ疑惑

     神奈川県川崎市の多摩川河川敷で中学1年生・上村遼太さん(享年13)の遺体が発見された事件で、不良グループのリーダー格・A(18才)、Aの中学時代のクラスメートのB(17才)、AとBの1つ下の学年にあたるC(17才)の3人が殺人容疑で逮捕された。 首を刃物で切りつけるという残忍な殺害方法が衝撃を与えているが、さらなる疑惑が話題となっている。 上村さんの死亡推定時刻の2月20日深夜2時頃、ツイッター上で気になるやりとりがあったのだ。(本文と写真は関係ありません) その会話は、Aたちと接点があった少年Dが20日深夜2時39分に、《びーん》と綴ったことから始まる。これに対して、別の少年が《あれ?自殺に追い込ませた?》と問いかけると、Dは《一人死んだ》と返答した。「“びーん”は6秒の動画を投稿できるサイト『Vine』を指していると思われます。今回逮捕された少年の1人が、このサイトのアカウントを持っていました。Dはツイートすることで何か動画がアップされたことを周囲に知らせた。それを見た別の少年が、人の死を想起させられたとなれば、自ずと上村くんとの関連を疑ってしまいます。殺害にまつわる動画や、もしかしたら、Aが上村くんの首を切る瞬間の実況動画だったのかもしれません」(捜査関係者) もしそうだとしたら、「イスラム国を真似た犯行」という説も、信憑性を帯びてくる。 遺体が上村さんと確認されてから、インターネット上には、《上村くんを殺害した犯人はこいつらだ》という真偽不明の情報が流れ始めた。中には、顔写真とともに実名や住所が晒され、ツイッターでリツイート(転送)される事態にもなっていた。ネットメディアに詳しい中川淳一郎氏が解説する。「野次馬精神もありますが、それ以上に、悪い奴をこらしめたいというのがあるんですよね。今回の一件でも、“上村くんがかわいそうだ”“なんとしてでも犯人を追い詰めねば”という正義感から、“ネット私刑”をくだそうとした人が多くいたんです。一方で“おれは情報通なんだ”“犯人の写真を発見したぞ”と優越感に浸りたいタイプもいる」 とはいえ、ネットやツイッターの情報は信憑性が低く、過去には滋賀県大津市で起きた中学生のいじめ自殺で、無関係な女性が“いじめの首謀者の母親”として取り上げられたこともあった。 一方、ツイッターでの情報の拡散が奏功したケースもある。2012年にアイルランドで迷子になっていた犬を見つけた駅員が、写真とともに飼い主を探すつぶやきをすると、みるみる拡散されてその日のうちに飼い主にたどり着いたことがあった。 今回の事件では、上村さんを知る多くの人がテレビや週刊誌の取材にこたえてくれた。Aに対して「報復が怖い」と思っていた人もいただろうが、そこには、ツイッターで拡散していく情報に勇気づけられた一面もあったことだろう。関連記事■ 世界をうならせたツイッター創始者、ナイキ創業者の敗者復活■ 「化粧を落とすと別人」と小6娘にツイートされ笑い者の母親■ 個人投資家にはツイッターと「夜のトレード大会議」が便利■ ネットの名誉毀損や個人情報漏洩 実例を挙げた弁護士解説本■ 金子哲雄氏 ヤフー・トピックスの拡散力の速さと威力を実感

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    川崎殺害 被害者が辿った場所を順にスマホ撮影する人も

     川崎市川崎区の多摩川河川敷で中学1年生の上村遼太さん(享年13)が殺害された事件は、加害少年が逮捕されるなど徐々に事件の真相が明らかになってきている。上村さんを失った悲しみは、家族や友人だけにとどまらず、近隣住民などにも広がりをみせている。しかし、悲しみの輪が広がるにつれて、殺害現場には異様な光景が見られるようになったという…。容疑者逮捕から一夜経ち、遺体発見現場では献花に訪れる人たち=28日午前、神奈川県川崎市 2月20日に遺体が発見されてから約3週間。現場となった河川敷には、神奈川県内だけではなく、日本中から多くの人が手を合わせに訪れ、中には涙を流す人もいる。しかし今この地で、驚くべき行動に出る人が急増していた。 花や手紙が手向けられているのは、上村くんの遺体が放置されていた場所ではない。そこから約20mほど川に近い背の低い草の生えた場所に、上村くんは横たわっていたとされる。さらに、そこから10mほどにあるアスファルトの護岸箇所のフェンスのそばに、上村くんが首を切られたときに滴り落ちた血だまりや、凶器のカッターナイフの刃が落ちていたという。 これらの場所を順に巡っては、自身のスマホでひとつひとつ写真に収めていく人がいるのだ。 彼らは、逮捕後に少年Aが「殺害前に、上村くんを全裸にして川で泳がせた」「上村くんのスマホを川に投げ捨てた」と供述したことも理由にあるのか、最後は川縁に立ちシャッターを切っていた。 もちろん、訪れるすべての人がこういった行いをするわけではないが、そういった人はかなりの数にのぼり、まるで現場は順路のある観光地のようになっているのだ。関連記事■ 中1殺害事件、実況動画アップ疑惑と私刑 ネットで広がる波紋■ 川崎中1殺害 少年法適用されるため殺人でも刑期は10~15年■ 中1殺害 逮捕に1週間要した背景に神奈川県警の信用失墜懸念■ 中1殺害逮捕少年「弁護士同伴出頭」と父親証言変化の違和感■ フジ中村光宏アナ母「生野さんがお嫁にきてくれたら嬉しい」

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    容疑者を許すな!─広がる「私刑」の危うさ

    清水 陽平(弁護士) 川崎市の中学1年性の男子生徒が殺害された事件の「犯人(と思われる人)の情報」として、特定の人物の写真や家族の情報などがネットには多数書き込まれています。 「犯人を絶対に許すな」「徹底的に追いつめろ」などの書き込みも散見され、容疑者の画像や情報を投稿したり、それを拡散する人が後を絶ちません。中には犯人の自宅と思われる場所まで行き、住所や写真を掲載するなど「私刑」とも言える行為が繰り広げられています。 逮捕された被疑者らは未成年であり、メディアではこの少年らの氏名等は公表していませんが、ネット上を中心にこのような行為が多くされています。 このような書込みをすることは、実は法的に様々な問題があります。名誉毀損の問題がある まず、実際にネットに書かれた人物が犯人ではなかった場合、特に何の問題もなく名誉毀損が成立することになります。 人の社会的評価の低下をさせることが名誉毀損となりますが、犯人であるとされれば、当然社会的評価が低下することになります。 そして、名誉毀損が成立しなくなるケースとしては、(1)公共性、(2)公益性、(3)真実性、(3)’真実相当性を、いずれも満たすことが必要です。 犯人ではなかったという場合、真実ではない以上、真実相当性があるかどうかという問題になります。真実相当性というのは、真実と信じる相当な理由があることをいうのですが、軽々しく信じるだけでは不足で、相当な証拠をもって信じる必要があります。 「みんなが書いていて犯人であると信じました」とか、「ネットで調べて…」といった程度では全く不足で、これが認められるのはかなりの調査をしたケースです。 したがって、犯人でなければ名誉毀損が成立することになるのです。正しい犯人の情報であっても違法になる可能性 次に、実際に最終的に犯人であることが確定された場合はどうでしょうか。 この場合、一般的には名誉毀損の成立は難しくなってくるとは思います。 しかし、別途、プライバシー権の侵害はあり得ます。犯人であるからどのような情報であっても公開してよいということには、当然なりません。そのため、安易に情報をネット上に流してしまえば、その責任を問われる可能性があります。 特に本件では、犯人が未成年の可能性があるわけなので、少年法61条の問題があります。少年法61条の問題とは 少年法61条は、「氏名、年齢、職業、住居、容ぼう等によりその者が当該事件の本人であることを推知することができるような記事又は写真を新聞紙その他の出版物に掲載してはならない」としています。 この推知報道の禁止はネット情報にも適用され得るもので、少年についての推知報道は原則としては違法になります。 ただ、判例上、「保護されるべき少年の権利ないし法的利益よりも、明らかに社会的利益を擁護する要請が強く優先されるべきであるなどの特段の事情が存する場合に限って違法性が阻却され免責される」とされています。 本件においては、たしかにひどい事件だとは思います。しかし、しばしば「少年事件が凶悪化している」とか「少年の凶悪事件が増えている」といったことが言われますが、それはデータ上全く正しくなく、上記特段の事情があるといえるかは何とも言えないところです。 なお、犯人であると認められたということがどういうことかを誤解している人が非常に多いと感じるのですが、これは「有罪判決を受け、それが確定したとき」です。決して「逮捕」が決め手にはなりません。 そのため、現時点で書込みをしている人たちは非常に危ういということいなるのではないでしょうか。 家族の情報については書き込む正当な理由はない さらに、家族等の情報も晒されているようです。 少年が犯罪を犯しているケースでは、生育環境などに問題があるケースはたしかに少なくないという印象はあります。しかし、だからといって家族の情報を晒してよいかというと、そんなことはありません。 家族の情報を晒すことはプライバシー侵害の問題を生じるでしょうし、書き込む内容によっては名誉毀損の問題も生じます。 このように安易な書込みは種々の問題を生じることになります。 また、情報をコピー&ペーストして書き込んだり、リンクを貼るだけであっても責任を問われる可能性は否定できないものです。したがって、自分なりの「正義感」を振りかざした安易な拡散はするべきではないでしょう。  しみず・ようへい 2007年弁護士登録(東京弁護士会)。都内法律事務所、都内コンサルティング会社を経て、法律事務所アルシエンを開設(共同代表パートナー)。2ちゃんねるをはじめとしたインターネット上でされる誹謗中傷への対策、炎上対策のほか、名誉・プライバシー関連訴訟、各種規約・契約書の作成、労務問題等の企業法務についても対応。関連記事■ 「小4なりすまし」擁護論も登場、炎上続く■ 誰のための「親」なのか ―泣きわめく赤ちゃんと大人たち■ 社会が知らない「最貧困女子」の実態

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    その「気軽な」書き込みが犯罪です

    最所義一(弁護士)「気軽な」投稿の責任 とある掲示板に書かれていた投稿を、他の掲示板にコピペ。 誰もが「気軽に」行ってしまいがちな行動ですが、その行為が重大な結果を招くことがあります。 高裁判例の中には、コピペによって「新たにより広範に情報を広め、控訴人の社会的評価をより低下させたものと認められる」と判断したものもありますので、コピペだからと言って、名誉毀損の成立が直ちに否定されるものではありません。 コピペした投稿が、名誉毀損に該当するような表現であれば、コピペをした人も責任を問われることになります。 名誉毀損罪について定める刑法230条は「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する」と規定しています。 この条文を見る限り、名誉毀損罪は「その事実の有無にかかわらず」成立することになります。 つまり、名誉毀損表現を行った場合には、その記載内容が真実であるか否かに拘わらず、「原則的に」成立することになるのです。真実であることが大前提 名誉毀損表現が、例外的に許される場合があります。 その例外的なケースについては、刑法230条の2に規定されています。 刑法230条の2第1項は「公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったと認める場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない」と規定しています。 この規定によれば、表現内容が、公共の利害に関する事実(1)であり、表現することに公益目的があり(2)、記載内容が真実である場合(3)には、例外的に許されることになります。 さらに、(1)の公共の利害に関しては、同じ条文の第2項に「公訴が提起されるに至っていない人の犯罪行為に関する事実は、公共の利害に関する事実とみなす。」との規定がありますので、人の犯罪行為に関する事実に関しては、その表現行為に公益目的があって(2)、記載内容が真実である(3)場合には、名誉毀損罪は成立しないことになります。 名誉毀損罪の成立に関して言えば、刑法230条の2第2項は、成年者であるか未成年者であるかを区別してはいません。そのため、少年の犯罪行為に関する事実であっても、公共の利害に関する事実(1)に該当します。したがって、その記載内容が、真実である場合(3)には、その表現行為に公益目的が認められる(2)限りにおいて、名誉毀損罪の成立は否定されることになるでしょう。 ただ、同時に、少年法61条は、少年の場合の推知報道を禁止しています。 少年法が、明文で推知報道を禁止している以上、少年の犯罪に関する記載が許容される為には、それ相応の公益目的が要求されることになるでしょう。 公益目的の判断においては、その表現方法や表現内容も判断要素となりますので、表現方法や内容によっては、公益目的を欠くとして、名誉毀損罪の成立が認められるケースも十分に考えられると思います。 名誉毀損罪の成立が否定される為には、まずもって、その記載内容が真実であることが大前提です。仮に、事件とは無関係である人物をあたかも事件に関わった人物であるかのように記載した場合には、名誉毀損罪が成立してしまうことになります。 この場合に、処罰を免れるためには、相当な根拠をもって真実と信じたことが必要ですが、単に、ネット上に記載されているから正しいと信じたという程度では、まず、認められることはないでしょう。裁判所の判断としても、この免責の判断は極めて厳格になされています。背後に「繋がって」いる多数の人背後に「繋がって」いる多数の人 インターネット上の掲示板に投稿する場合、パソコンの画面やスマホの画面を見ながら、投稿するのが通常だと思います。その場合、見ているのは、目の前のパソコン画面や、スマホの画面に過ぎません。 しかしながら、その画面の背後には、何千、何万という人がインターネットを通じて「繋がって」います。 満員の東京ドームのオーロラビジョンに、リアルタイムに投稿した内容が表示されることをイメージして下さい。そのときの観客の驚き、熱狂、叫びを想像してみて下さい。 その熱狂した観客の前に、誹謗中傷を受けた一人の人間が立たされることになるのです。 インターネット上の掲示板へ投稿することの影響は、計り知れません。 名誉毀損行為を行ったとされた場合、その事実について記載することは「犯罪行為に関する事実」に該当することになります。その場合、原則として、名誉毀損罪は成立しません。そうなった場合、今度は、逆に、名誉毀損行為を行った人に対する表現が広く許容されることになります。まさに、逆の立場に置かれる可能性も否定はできません。 私が投稿者を特定した事件で、投稿者は、その動機について「興味があり、広く情報を集めるために投稿した」と説明したケースがありました。このケースは、投稿者が興味本位で行ったケースのようですが、その代償は極めて大きなものとなります。 裁判例の中には、被害者が被った実害の外に、調査費用として100万円程度の請求を認めるものも多数存在しています。 「気軽な」投稿の結果、その代償は、時として、非常に大きなものとなります。 インターネットの発達によって、誰もが気軽に情報発信ができるようになりました。そのことは、非常に素晴らしいことですが、同時に、情報発信には、重大な責任を伴う可能性があること、そのことは、しっかり認識しなければならないと思います。さいしょ・よしかず 弁護士法人港国際法律事務所 湘南平塚事務所所長弁護士(横浜弁護士会所属)。東大農学部卒業後、病院勤務を経て、中央大学法科大学院修了。ITと医療分野に詳しい。ネット上での誹謗中傷、名誉棄損問題に取り組む。関連記事■ 女性専用車両がつくる「断絶」が被害への理解を阻む■ 「小4なりすまし」擁護論も登場、炎上続く■ いま少年法の理念が揺らいでいる

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    「小4なりすまし」とは結局なんだったのか

    自民党圧勝で幕を閉じた衆院選だが、公示前に気になるニュースがあった。大学生が「小学4年生の中村君」になりすましてサイトを立ち上げ、「どうして解散するんですか?」などと政治的な主張を発信し、各方面に波紋を広げたあの〝事件〟である。