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    河井夫妻事件でも暗躍する「クレクレ族」の正体

    現職国会議員である河井克行、案里夫妻が逮捕された公選法違反事件の行方が注目されている。主役は紛れもなく河井夫妻だが、自民党本部による多額の送金や受け取った人たちの面々も衝撃だ。政治とカネの問題は今さらとはいえ、選挙などを口実に要求してくる「クレクレ族」の存在も見逃してはならない。

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    河井夫妻逮捕で思い出す、選挙の裏でうごめく「クレクレ族」の面々

    上西小百合(前衆院議員) 昨年7月の参院選広島選挙区をめぐり、地元議員らに多額の現金を配布したとして、東京地検特捜部が公職選挙法違反(買収)の疑いで、河井克行前法相と妻の案里参院議員を逮捕した。 現在は2人とも離党しているが、天下の自民党所属かつ大臣まで務めた議員を逮捕するにあたり、検察は約100人に及ぶ膨大な聴取を行い、録音・録画している。この姿勢から、よほど有罪判決を勝ち取る自信があるに違いない。案里氏も、いつまでも人を小バカにしたような表裏にあふれた笑みを浮かべてはいられないだろう。 また、今後の捜査で重要視されてくるのは1億5千万円という異例の「巨額公認料」である。自民党から河井陣営に振り込まれたこの資金が買収の原資とみられており、自民党や二階俊博幹事長も「影響を及ぼす大物ではない」と素知らぬふりを決め込むことはできない。 選挙期間は街頭に立ち、「どうか皆さまの清き一票を私に託してください」と必死にお願いをしているふりをしているが、裏では税金などを原資とする不適切な金銭が飛び交っている。それが分かれば、国民はますます政治にバカバカしさを覚え、投票に行く気持ちも削がれでしまうのではないだろうか。この事件をきっかけに、政治の現場から一刻も早く膿(うみ)を出し切らねばならない。 私は常々「今の選挙は『どの政党が一番好きですか選手権』で候補者なんて誰でも一緒ですよ」と話している。なので、裏で多少の金銭が動くことがあっても、河井夫妻のようにここまで多額の札束が飛び交うことはレアケースであろう。 もちろん、多少の金銭授受であっても明確な公選法違反だ。しかし残念ながら、政治の現場ではそうした状況が数多く存在している。 まずは今回、渦中となった広島の選挙区事情に目を向けてみよう。昨年の参院選では、新人の案里氏のほかに自民党からもう一人、当時現職で岸田派の溝手顕正元参院議員会長が立候補していた。広島選挙区の改選数は2人で、野党の現職候補もいる中で自民党の公認候補が2人出たわけである。これでは自民党の支持票を案里氏と溝手氏で二分することとなり、下手をすれば片方の候補が落選する可能性が生じる。 地元議員や利権を狙う支援者なんて薄情なものだから「参院議員を長く続けていて、気心も知れている溝手さんの方が使い勝手がいいから勝ってほしいけど、勝ち馬には乗っていたいなぁ」というのが本音で、両者への思い入れなどはない。河井夫妻からの金銭授受を認め、記者会見で辞意を表明する広島県三原市の天満祥典市長=2020年6月25日午後、三原市役所 要するに、昨年の参院選は自民党票を二階派と岸田派が死に物狂いで取り合う「仁義なき戦い」が広島で繰り広げられていたのだ。二階氏は、案里氏が自身の派閥所属ということもあり、幹事長のプライドをかけてがっちりサポートすることに決めていたに違いない。 よくある話だが、「溝手氏が当確で、河井氏は危ない」という情報を流せば、溝手陣営は気が緩むし、党本部も案里氏を落選させないよう真剣にテコ入れを始めてくれる。その証拠に、応援演説で安倍晋三首相をはじめ、自民党幹部が続々と選挙区入りした。巨額の公認料もその流れで決められたのだろう。群がるクレクレ族たち 私は人生で2度の衆院選を経験してきたが「選挙を手伝ってあげますから」だとか「私は票を数百票持っていますから」とうそぶいて、金銭などを要求してくる「クレクレ有権者」がいたものだ。 他にも「選挙区に住んでいるので、自分は有権者なんです」と印籠のように一票を掲げて、常識では考えられないような高額な商品やサービスを押し売りする人や、賃貸物件や事務所工事などで理不尽な契約を強要しようとする業者が頻繁に現れた。誰が仲介者でお金を抜いているのかと考えると、本当に頭にくる。 ウグイス嬢自身からの売り込みも激しかった。「選挙になるとウグイス嬢は確保できませんよ。私なら、今決めていただく条件で特別に法定人件費の2倍でお受けします」などと、堂々違法話を持ち込んでくる輩(やから)が数多くいるのだ。 もちろん、当選確実である与党議員にはそんなことはなく、むしろ「先生を私どもにも応援させてください」と献金やボランティアのオンパレードですり寄っていく。一方、野党議員や若手議員は足元を見られた揚げ句、多くが「クレクレ有権者」の言いなりになる。初陣が20代の小娘だった私など「いいカモが来た」と思われたに違いない。 幸いにも、私は選挙に関してド素人だったので悪しき習慣を知らず、「お金の話でややこしくなるのは嫌なので」と一般常識的な思考から「クレクレ有権者」を追い返すことができた。 だが、同じ「クレクレ」でも地方議員は巧みだった。「これは選対会議を皆で集まって開いたときの会議代や。立て替えといたからお金をくれや」と同じ飲食店の手書き領収書を大量に渡されたりした。 他にも「俺の娘が今仕事してないんや。秘書に雇ってくれてもええで」だとか「君の選挙を手伝うには、なんやかんやで日頃からお金がかかる。持ってきといてくれなあかん。君と僕が言えへんかったら誰にもバレへん。安全や」などなど、枚挙にいとまがない。何度も何度も巧妙で危うい要求をされたものだ。比例での復活当選を果たした日本維新の会・上西小百合氏2012年12月17日、大阪府吹田市(志儀駒貴撮影) 「お金にキレイな政党」と主張しているくせに、有権者の負託を受けた人間の言葉とは思えない悪質な要求をする議員を私は許せなかった。だが、その「クレクレ議員」を一蹴したところ、私の所属していた日本維新の会はなにぶん地方議員の立場が強い党だったので、急に党大阪本部で冷遇されるようになった。 しかし、恐喝めいた要求や圧力におじけることなく、国民の代表である職責を果たす人間として、違法行為に手を染めなかったことは社会的に正しい。私の肌感覚でいえば「俺は票を持っているんだぞ」と言って見返りを要求してくる輩は、そもそも投票すら行っていないのではないか。 真の支持者はそんなことを言わず、候補者の仕事ぶりや人柄を見て、きちんと応援してくれているものだ。だからこそ、こうした「クレクレ族」に金銭を渡すということは、支持者に対する侮辱行為だと私は思う。清い一票のために 私の実体験から、選挙でいかに不適切な金銭が動くことが多く、慣例となっているかが透けて見えることだろう。それを裏付けるのが、私が2回目となる2014年の衆院選に出馬した際の出来事だ。 同期の若手衆院議員であった村上政俊氏が、維新の党幹事長だった松井一郎現大阪市長から「支えてくれた大阪府議会や大阪市議会の地方議員の心をつかみ切れないのに、国民の心はつかめない」などとめちゃくちゃな言いがかりで公認を剥奪(はくだつ)されたのだ。代わりの公認候補となったのが、現在の吉村洋文大阪府知事である。 この松井氏の言葉からも分かるように、「国会議員の選挙に出たければ、政治理念で賛同を得るのではなく、その選挙区の地方議員にゴマをすり、選挙に動いてもらうのが当然」という悪しき慣例が政治の世界でまかり通っている。繰り返すが、与党の重鎮議員は例外だ。 昨年4月に行なわれた統一地方選の前後で、克行氏が地元政界関係者に20万~30万円の現金を渡したというのも、上述した悪しき慣例の一部であろう。現金は「陣中見舞い」や「当選祝い」名目だったとされるが、そんなもの、阿吽(あうん)の呼吸で、どのようなお金か政治関係者なら一瞬でピンとくる。地獄の沙汰もなんとやらだ。維新の会の松井氏が発言した「心をつかみ切るもの」が何かは、これまでの私の連載をお読みの皆さんならピンときてくださるだろう。 このような環境下で行われる選挙に加え、案里氏の選挙区事情を鑑みれば、今回の買収劇も「なるほど」と思わなくもない。だが、そろそろこの負の慣例を断ち切っていかねばならない。 しかも、今回は自民党から支出された資金が買収の原資とされており、そもそも税金だ。異例とも言われるほどの多額の現金が選挙買収に使われているとすれば看過できないし、コロナ禍によって困窮極める生活に陥った国民からすれば、許し難い行為であろう。広島市のホテルで開かれた政治資金パーティーで、ステージに立つ河井克行前法相(右)と、誕生日を迎えた妻の案里参院議員=2019年9月23日 今回の買収劇は金銭を譲渡した河井夫妻だけでなく、それを授受した側も公選法違反罪に問われる。公選法第1条では、次のように記載されている。 この法律は、日本国憲法の精神に則り、衆議院議員、参議院議員並びに地方公共団体の議会の議員及び長を公選する選挙制度を確立し、その選挙が選挙人の自由に表明せる意思によつて公明且つ適正に行われることを確保し、もつて民主政治の健全な発達を期することを目的とする。 ぜひとも検察には、金銭を授受した地方議員や選挙関係者全員を立件していただきたい。そしてこれまで慣例として行ってきたことが、国民の権利を守るための法律をいかに踏みにじっているかということを、政治家にたたき込んでほしい。 そうしなければ、無垢(むく)な一票を信じて投じる有権者が、いつまでたっても報われない。

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    残る橋下時代の悪弊、維新支持率アップを導いた吉村洋文の政治手法

    上西小百合(前衆院議員) 新型コロナウイルスの感染拡大対策で、国や各自治体が奔走している様子を連日メディアで見聞きする。 安倍晋三内閣はアベノマスク2枚の送付策を打ち出したものの、いまだに配り切れていないあり様だ。大阪市の松井一郎市長は、不足する医療防護服の代用と言って雨がっぱを思いつきで集めたりしている。 未曾有(みぞう)の出来事に「どうすれば支持率が上がるのか」と政治家たちが試行錯誤を繰り返しながら悪戦苦闘している様子が日々報じられている。ただ、報道されていなくとも、コツコツ頑張っている政治家もいることだけは伝えておきたい。 そんな中、これまで全国的には無名であった大阪府の吉村洋文知事が、マスコミでヒーローのように扱われ始めている。そして松井氏が代表、吉村氏も副代表を務める日本維新の会の支持率も、報道に引っ張られる形で急上昇した。 ただ吉村氏は、松井氏とともに「それって本気で言っているの?」というファンキーなコロナ対策もちょいちょい打ち出している。しかも、その手法は非常に狡猾(こうかつ)だ。 吉村氏は矢継ぎ早にコロナ対策を発表しているが、そのために前の対策がどのような効果をもたらし、打ち出した対策が費用対効果に見合うのか、ということが全然注目されない。「させない」と言った方が正しいかもしれない。 この維新の独特な体質は、私が衆院議員として所属した当初から感じていたことである。維新は「事後検証」や「改善」という言葉が本当に見受けられない。過去の例を挙げると、2013年に惨敗した堺市長選挙の際に、1時間程度の「カタチだけ総括会議」が開かれた。 この会議では、松井氏や党幹部、その取り巻きに反する意見を言うものなら、すぐに恫喝(どうかつ)され、「次の公認を出さんぞ」などと脅される。そのため、基本的に何のしがらみもなく議員になった私のような人間は、意見を言えずにただ傍観している「カタチだけ」の会合だった。昔も今も、維新で改善されることは何もないのだ。 私は一度、あまりにも理不尽な状況に違和感を覚え、党幹部に説明を求めたことがあり、それを機に疎まれ始めた気がする。「黙って言うことを聞いておけよ、正義を振りかざしやがって」ということなのだろう。 そういえば、丸山穂高衆院議員がまだ維新に所属していた17年、「維新は総括と代表選が必要」と会員制交流サイト(SNS)で発信した際に、当時の橋下徹代表が烈火のごとく怒り狂ったことがある。いわく「維新は代表任期がない代わりに、大型選挙の後は臨時党大会で代表選をやるかどうかを毎回決める仕組みにした」ということだが、残ったものは度量の小ささだった。大阪戦略調整会議の事前協議で発言する橋下徹・大阪市長(左)=2015年9月24日、大阪市中央区(竹川禎一郎撮影) 丸山氏の女性に対する卑猥(ひわい)な発言や飲酒による暴力沙汰、国家の信用を貶(おとし)める失言などを鑑みれば、彼に議員としての素質は皆無だと思う。しかし、この発言に関しては丸山氏が正しい。 代表選の実施すら党幹部の一存で決められてしまうという、自民党も真っ青のありえない環境だ。しかも、それを恫喝で正当化してしまうのだから、いかに気に入らない意見は封じ込めて、ゴリ押しで前に進んでいく体制であるか、お分かりになるだろう。維新躍進のワケ だが、政府とは異なり、維新は日々の生活に追われる大阪府民や国民に、経緯や検証などの小難しい話をしない。ゆえにこれくらいの簡潔さが心地よく、支持率も急上昇しているのだろう。私の第1回連載で、大阪限定で発揮される維新の選挙の強さは「分かりやすさ」にあると述べたが、まさにその手法が今回のコロナ対応で功を奏している。 ただでさえ、多くの人々がコロナウイルスの影響で頭を抱える日々を過ごしている。そんな中で、政治家に「これをやります!」「次はこれです!」と矢継ぎ早に政策を打ち出されると、なんだかよく分からないけどバンバン動いてくれていると感じるだろう。有権者からすれば、政治の知識がないと理解しづらいの難しい話を延々とされるより、すごく仕事してもらっている気分になれるのだ。 内容も「雨がっぱを送ってください」「通天閣をライトアップします」など大変分かりやすく、良くも悪くもマスコミが飛びつきやすいキャッチーな面もある。専門家ではないコメンテーターも容易にコメントができるワードも入れ込んでいる。 こうなると、少しでも効果を実感している方がどれだけいるかは関係なくなる。つまり、府民を熱狂の渦に巻き込んでしまう「橋下戦法」を吉村氏は採っているのだ。お見事の一言である。 さらに、吉村氏のラッキーぶりも、維新の支持率上昇の要因の一つである。前述したように、マスコミが取り上げなければ、日本全国で吉村氏のことが知られることはなかっただろう。それほど、安倍内閣のコロナウイルス対策がとにかくお粗末だともいえる。 政権寄りと言われる政治評論家の田崎史郎氏ですら歯切れが悪くなるぐらいだから、世論を肌で感じる報道番組も当然批判的な方向で進んでいく。ただ、メディアは偏った報道だと間違っても思われたくない。そのときに安倍内閣の対比として使えそうな素材だったのが、与党なのか野党なのかよく分からない、維新という政党所属の知事だった。 しかも、大阪という立地で取り上げやすく、何だかマスコミに結構サービスしてくれる。北海道の鈴木直道知事に次ぐ若さという話題性もある。素晴らしい条件がそろっていた。 吉村氏が取り上げられた結果、低迷が続いた維新の支持率は急上昇した。5月上旬に行われた共同通信や毎日新聞などの世論調査では立憲民主党を抑え、野党支持率でトップに躍り出た。共同の最新の世論調査でも、依然として野党トップの支持率となっている。特段何もしていない国政政党である維新にしては、かなりの奮闘ぶりである。 しかし、維新の国会議員は今回の吉村氏の飛躍を複雑な気持ちで見ている。支持率の上昇で、このままいけば次回の衆院選で当選する確率も上がるから、普通なら喜べる話のはずだ。だが、母体の地域政党、大阪維新の会所属の地方議員らにまたグチグチ嫌みを言われるのである。 「お前らは俺らのおかげで国会議員になれてんや。感謝しろよ、感謝ってなんか分かるか?」という具合だ。他の政党ではなかなかお目にかかれない、どす黒い話である。記者会見する大阪府の吉村洋文知事=2020年5月20日大阪府庁(前川純一郎撮影) 最後に、私の想像する吉村氏の胸中を披露しよう。 「このまま松井さんを上手に転がして、ゆくゆくは自分が代表に就任。途中で引きずりおろされた国会議員に返り咲き、総理大臣になってやる。橋下さんができなかったゴールにたどり着くぞ」 まぁ、しょせん野党で世襲議員でもない吉村氏が首相になれる可能性はほぼゼロなのだが、政治家とは自分に甘く、夢見がちな人間が多いので、案外私の想像もはずれていないかもしれない(笑)。

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    議員報酬ゼロが常識、今こそ政治家の覚悟を示すときじゃないですか?

    上西小百合(前衆議院議員) 新型コロナウイルスの感染拡大はとどまるところを知らない。安倍晋三首相が4月7日に緊急事態宣言を発令して2週間が経過したが、国内での感染者数は1万人を超えた。 16日に緊急事態宣言が全国に拡大されたことによって、都道府県知事は法的根拠のもと、外出自粛の要請、教育機関の閉鎖、集会やイベントなどの開催制限を実施できるようになった。だが、私が前回指摘した通り、安倍首相は中国の春節前に政治判断すべきだったと思っているくらいなので、決断の遅さが本当に憎らしい。 この判断の遅れにより、失われた命がどのくらいあるのだろうかと考えると、怒りが沸々とわいてくる。もちろん、いくつかの業界から「緊急事態宣言など出されては困る」という根強い声があったのは分かるが、国民の生命より大切なものはない。憲法で国民の代表と定められている国会議員と総理大臣が周りの声に踊らされ、国民の命を危機にさらすようでは話にならない。 既に、経営危機にひんする企業や個人事業主、生活困窮危機に陥った労働者からも悲痛な声が上がっている。前議員である私のもとにさえ、助けを求めてこられる方々がいるような状況だ。 そもそも、日本では「アベノミクスで景気はよくなった」とたいした実感もないのに信じ込んでいる人が多い。だが実際は、新型コロナウイルスが拡大する前から経済は低迷を続けている。 そこに昨年の消費税増税が加わり、経済はまさに氷河期であった。その上、今度はわずかな仕事さえも外出自粛や行動制限が要求されるわけだから、困窮するのも無理はなく、すべての国民がとんでもない不安感に包まれている。 安倍首相や菅義偉(よしひで)官房長官や、各都道府県知事らに「外出自粛ですよ、物資は足りていますから買い占めはしなくても大丈夫ですよ」と言われても、生活の糧を得るために、感染の危険を冒して外で働かなければならない国民もいる。緊急事態宣言を発令し会見で国民に協力を呼びかける安倍晋三首相=2020年4月7日、首相官邸(春名中撮影) スーパーやドラッグストアに行っても相変わらずトイレットペーパー、マスク、アルコール除菌スプレーやハンドソープは見当たらないので、家族のために買い出しに奔走せざるを得ない主婦もいる。 国が営業・外出自粛を求めるのであれば、補償を十分に行い、国民が感染リスクを徹底的に排除した生活を行うことができるようにサポートする必要がある。当面の生活費という浅い考え方ではなく、国民の命を守ることに直結させるという考え方で支援策を講じなければならない。 星野源さんとのコラボ動画をアップした安倍首相のように、優雅にワンちゃんとコーヒーを飲んでいられない悲惨な国民生活を理解できていないことが、政治家たちの言葉や態度からひしひしと伝わってくる。ケチが付いた「10万円」 政府は当初、収入が急減した世帯に30万円を給付する支援策を明らかにした。だが、その対象条件へのハードルはとても高く、不公平感たっぷりでスピード感のないものだとして多くの国民の怒りを買った。 すると今度は、なんと30万円支給案を取り下げ、国民一人当たり一律10万円の給付に急きょ切り替えたのだ。国が一度言ったことを簡単に二転三転させるのかと、私はあぜんとしたが、取りあえずはギリギリ落第点ではないレベルにはなったのではないかとも思う。 評価すべきところは、給付手続きを郵送やオンラインで行う予定なので、既に人手不足かつパンク寸前の役所にも一定の配慮ができていたことだろう。だが、顔をつぶされた形になった一律給付反対派の麻生太郎財務大臣がぶちまけた、「手を上げた方に1人10万円」という条件がマイナスポイントだ。 これにより国民の一部からは「それなら私は辞退する」という声が出始め、給付金をもらうのに遠慮が必要な雰囲気が生み出されてしまった。 ただ、私は声を大にして言いたい。 「とりあえず受け取ってください。あなたが受け取らなければ、議員が何かにかこつけて都合よく使うかもしれません。10万円の使い道くらい、自分で考えてみてください」と。 どこにいくら寄付しただとか、個人情報を明かす必要はないのだから、ご自身の判断で新型コロナウイルスと日夜闘う医療現場や介護施設に寄付するのもありだろうし、近所で営業困難に陥っている飲食店から出前をとって経済を回すのもいい。 私が先日、近所のすし屋から出前をとったら7千円位だったので、「使うぞ!」と決めれば家にいてもすぐに使い切れる額だ。金銭に余裕がある方々も格好つけて傍観せず、小さなボランティアだと思って堂々と受給して行動してほしい。 ちなみに、私は知人らと受給した10万円を出し合ってまとまった額にし、ある施設に寄付する予定だが、詳細は明らかにはしない。 ただ、給付金の話題の中で気になったのが、一律給付金の支給が決まった途端に例のごとく、しゃしゃり出てくる議員たちの存在だ。この緊急事態にまで手柄を自分のものにしようと先陣を切って飛び出してきたのが、麻生財務相と同じくメンツ丸つぶれの岸田文雄自民党政調会長と、なぜかわき出た三原じゅん子参院議員だ。自民・公明、幹事長政調会長会談を終え記者団の取材に応じる自民党・岸田文雄政調会長=2020年4月15日、国会内(春名中撮影) 私は、今回彼らが使ったやり口はどうも苦手でできないのだが、議員は次の選挙のために「私がこれを実現しました」と何でも自分の手柄にしてアピールする性質がある(いつも堂々とうそをついて、それを信じた市民から称賛される議員がちょっとうらやましかった)。「どうせ国民は本当のことなんか分かりゃしないよ」と見下しながら。 とはいえ、今は国民もさすがに注目している問題であるため、「過大広告」が見透かされ、空気感がつかめていなかった二人は、会員制交流サイト(SNS)ですさまじい批判を浴びることとなった。「協力金」が映し出すもの 国の短期間の方針転換は、まさに国民の怒りと不安が政治に伝わった貴重な成果だと思う。そしてその国民の声を、圧倒的権力者である与党に、もがきながら伝えた野党にはひとまず称賛の声を送りたい。 日頃は国民から「政府に反対ばかりだ。今はスキャンダルを議題にするな」と何をしてもバッシングされがちな野党の奮闘ぶりは、少しは評価されてもいいと思う。 いつものように、立場を明確にしない日本維新の会とNHKから国民を守る党はさておき、圧倒的多数を占める与党の前でもがく野党の声がなければ、国民への支援策でさえ「夢のまた夢」だったはずだからだ。 さて、国の企業に対する直接的な支援が遅れる中、東京都が休業要請などに応じた中小事業者に対し、「感染拡大防止協力金」として都内に2店舗以上の事業者に100万円、1店舗の事業者に50万円を支払うという支援策をいち早く打ち出した。 地方事業者からは「さすがに東京は豊かだなぁ」という声と同時に、「なぜ東京だけなんだ。地方事業者は同程度の支援を受けられないのか。住む所によってそこまで待遇が違うなんて…」とため息が漏れる。 前述の通り、中小企業、特に東京以外の地方は不景気に加え、新型コロナウイルス拡大により倒産寸前ギリギリの状況に追い込まれている。そこにきて、大阪維新の会所属の吉村洋文大阪府知事が「東京都のようにお金を出すというのは、正直申し上げてできません」とあっけらかんと断言した。 ネットの一部では「正直で好感が持てる」とのお気楽なコメントも見受けられるが、この窮状で好感度の話をしている余裕はない。 大阪維新の会は10年も前から「東京と肩を並べる大阪にし、日本を東京と大阪で支えていく」と掲げ、大阪府民はその言葉を信じて投票したのだ。冷静に財政力指数の数字を見ることができる人ならば「愛知、神奈川、埼玉、千葉、埼玉にも負けているのに何を言うか」と鼻で笑っていたのだろうが、選挙のときに宣言した以上、もう少し、吉村知事は東京都との差が一向に埋まらないことを反省する気持ちを持ってほしい。新型コロナウイルス感染症防止のため営業自粛要請する場合の対象業種について会見する大阪府の吉村洋文知事=2020年4月10日、大阪府庁(鳥越瑞絵撮影) そうでなければ、10年も前の言葉をいまだに信じて投票し続ける府民が浮かばれない。そして、政府にはこういった解消困難な地域間格差に目を向けた対応も忘れずに行っていただきたい。 ひとまず10万円給付は決まったが、新型コロナウイルス感染拡大対策のための自粛要請はまだまだ続きそうだ。多くの国民が国の要請に従い経済活動などをストップさせ、今後国民生活がますます疲弊するのは目に見えている。 いくら国の財政が赤字といえども、リーマンショック以上の超非常事態だ。国民の生命なくして国家が成り立たない。だからこそ、すべての日本国民が感じている不安を拭うために、10万円を給付した後でもスピード感と公平性を重要視しながら、生活支援や企業への雇用支援を継続することが重要だ。コロナ禍を乗り越えるために 国民はまさに「今、お金が足りない!」状態なのだ。金融機関から借金することさえできなくなった国民(中小企業経営者や個人事業主など)があふれてくる中、最終的に100万円程度の給付が必要になってくるだろう。 今回の経済対策は第1弾とし、引き続き支援策をどんどん打ち出さなければ、国民の命と生活は守られない。お茶を濁すような「取りあえず10万円」ではなく、2~3カ月間は安心できる額を支給することが、国民に心を寄せた政治というものではないだろうか。 財源が足りないと言うのならば、新型コロナウイルスが終息し、景気が回復傾向に転じた際に「経済復興税」という形で創設したものを消費税に上乗せしたりするなど方法は数多くある。 ただ、最初にすべきは、国会議員、首長や地方議員も報酬をゼロにし、政党助成金や文書交通費もいったんストップさせることが普通の感覚だと思う。日本国の緊急事態に給料が欲しいなどと言う議員が「国家国民のために働きます」と言ったところで、信用ならないと思われても仕方がない。 そして私が疑問に思うのが、維新元代表の橋下徹前大阪市長を含め、「国会議員だけの報酬半減」を声高に求める人たちの存在だ。私は国民のために地方議員を含めたすべての議員、首長が報酬を一定期間全額削減し、公務に従事すべきだと思う。 「麻生流」に言えば、「どうしても報酬がほしいと言う議員・首長の皆さんには、『お手を上げていただき』お支払いすればいい」のではないだろうか。 今後も、国民にとってすぐ必要となる支援策を与党に認めさせるべく、野党議員には奮闘してもらいたい。そしてそのときは、ぜひ心の底から「報酬1年間ゼロ」を提案してはいかがだろうか。見直されますよ、国民に。 まだまだ長引きそうな新型コロナウイルス危機。国民のストレス、恐怖心もピークに達し、そこにはメディアでまだ報道されてはいない闇が生じている。大型ビジョンに流れる緊急事態宣言に関する安倍晋三首相の会見映像。手前は新宿・歌舞伎町=2020年4月7日、東京都新宿区(鴨川一也撮影) 感染者やその周囲の人に投げかけられる常軌を逸脱した誹謗(ひぼう)中傷、暴力や「村八分」のような現象があることが話題になっている。また、外出自粛の意味を自己流に解釈し、いわゆる「3密」を避ければいいという考えだけを優先するあまり、周囲への配慮や条例、ルールを忘れた行動も見受けられるようになっている。国民が気持ちを一つにして乗り越えて行かねばならないときに、非常に残念な話である。 最後に、新型コロナウイルスに関連することで、あなたの力ではどうしようもない理不尽なことが起き、あなたのことを傷つけてしまいそうになれば、その前に大騒ぎすることをおすすめする。周りにあなたのことを「本当に助けなければならない」と思わせる方がいい。それで変わることもあるので、希望は捨てないでおくことだ。 日本人の「和の精神」を思い出し、新型コロナウイルスの一刻も早い終息を目指していきたい。

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    新型コロナ「パニック」の日本に必要な議論はこれしかない

    上西小百合(前衆議院議員) いまや新型コロナウイルスの影響は世界規模となった。当初中国の武漢にて新型コロナウイルスの一報が報じられたとき、ここまでの事態になることは想定していなかった。 一方で、私自身その一報を以下のようにも捉えていた。 「差し迫る春節期に、日本は中国からの観光客を入国制限しなければならなくなるだろうが、果たしてできるだろうか。中国人観光客が来ないとなると、日本の観光業界は大変な損失を被ることになり、反発も起こりうる。『英断』という言葉など、とっくの昔に消え去った政治環境で、そのプレッシャーに安倍総理は勝てないだろう」と。そして考えていたことが、まさにその通りになった。 春節になると多くの中国人観光客が日本国内にあふれ、結果的に日本国内でも新型コロナウイルスの感染拡大は現実のものとなった。そしてその影響はとどまるところを知らず、日本の観光業界は未だ冷え込みを続け、倒産する企業も出てきている。春節が日本経済にもたらす恩恵が多大なものであることは百も承知だが、そこは歯を食いしばって耐えなければならなかった。 加えて、国民の日常生活もパニック状態だ。ドラッグストアやコンビニエンスストアからマスクや消毒用アルコールはもちろんのこと、なぜかティッシュペーパー、トイレットペーパーやキッチンペーパーまでもが姿を消した。 私は幸いにも昨年末にストックを多めに購入していたということと「なんとかなる」というポジティブシンキングで、少量ではあるもののお困りの高齢者の方々にお分けするなどの余裕があった。それでも、そもそも紙類の生産は新型コロナウイルスとはほぼ無関係。それにもかかわらず、会員制交流サイト(SNS)上で無名の誰かが流したデマに右往左往する人々の多さに驚いた。 他にも納豆やもずくまでもが、免疫力が向上し新型コロナウイルス対策になるということで爆売れしたそうだ。ここまでくると、ばかばかしいコントのように感じてしまう。免疫力を上げたければ、平素から栄養バランスのよい食事を取る必要があって、ゲームじゃあるまいし栄養価の高い食物を摂取した瞬間にパワーアップするわけがない。花こう岩や玄武岩に関してはもはや言葉も出ない。しかし、その爆買いの渦中に巻き込まれている人々は至って真剣なのだから、よく言えば「人を疑わない」、悪く言えば「情報に対する民度が低い」という国民性が浮き彫りになった形だ。品薄を知らせる紙が張られたドラッグストアのトイレットペーパー売り場=3月4日、東京都内 情報過多社会の弊害とも言えるだろうが、まずは物事をうのみにするのではなく、自分で調べて考えるというステップが抜け落ちている人が多すぎる。SNSやワイドショーなどのやじ馬的な部分「だけ」から情報を取る習慣のある人は、冷静な判断を心掛けてほしい。 また、今回は新型ウイルスということで解明されていないことが多い。それにもかかわらず、テレビでは専門家でないコメンテーターの割合が平時と変わらなかったということが気がかりであった。視聴者は「どうすれば感染しないか?」と目を血眼にしてテレビにかじりついているので、専門家と専門家でないコメンテーターからのコメントを真に受けて、同列に受け取ってしまう。これが国民の過剰反応にもつながったのであろう。小さな政府、日本 このように国民生活がパニックを起こしている最中、日本維新の会の参院議員や大阪府選挙区支部長らが難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患っている舩後靖彦参院議員に向けた言葉に驚いた。舩後議員がALSゆえ、新型コロナウイルスが命に関わる恐れがあるということで国会欠席を表明したことに対し、「歳費を返納せよ」と主張したのだ。 自身でも間違いだと思ったのか維新の議員はすぐに謝罪していたが、主張内容も発信時期も、とんちんかんである。普段は与党議員がスキャンダル後に雲隠れしても指摘すらせず、維新でさえも国会採決に参加していなかった(欠席)議員が複数いることをスルーしているのだから、この発言は全くと言っていいほど理に合わない。 こんなに説得力のない発言をする議員もまれだ。まずは自分たちの襟を正し、権力者を追及するのが筋ではないのか。私が初めて衆院選に立候補したとき、「維新は高齢者や障がい者という社会的弱者を切り捨てるから嫌い」と言われたことがある。維新には、実際にそういう考え方の議員が多いのかもしれない。困っている人のために働くのが政治家であるということを、改めて肝に銘じてほしいものだ。 さて、近年の日本は小さな政府であるが故に「災害時に役所はすぐに対応できるわけではない、自助が大切」という言葉が呪文のように唱えられており、私も、ある程度はその通りだと思う。しかし今回のコロナウイルスをきっかけに、共助を充実させる、つまり大きな政府に少し移行させた方がいいのではないだろうか、と改めて考えた。 今の政治の流行は、地方自治体の財政悪化を理由に公務員を削減することだ。市民が公務員削減を公約に掲げる政党を無条件で評価する傾向があるので致し方ないのだが、今やいわゆる「先進国」とされている国々の中でも、日本の一般政府雇用者比率はかなりの低水準だ。 私は議員時代から多くの公務員の皆さんと近しく接してきたが「公務員の給料は私たちが出しているんだぞ、税金泥棒め」などと、まったくいわれのない罵声を要求が通らなかった市民から理不尽に浴びせられるそうだ。それでいて、市民のために一生懸命に尽くされている方も多い。せめて公務員の数を国際的な平均水準にし、緊急時にも国民がある程度安心して生活を送れるように福祉を前進させるべきだ。 このような環境下ゆえに、新型コロナウイルス対策はすべてが後手後手の様相を呈しており、ついに政府は被害拡大による国民の不満をなだめるため「8330円支給! いや、一律2万円支給!」などとバラマキ作戦を提案し出した。もちろん、国民にとって給付金支給は単純にうれしいのだが、根本的な解決にはつながらない。それ以前に免疫力が低下する高齢者への対応を至急充実させるなど、行うべきことは山積みなのだ。外出自粛ムードの中、公園で散歩する高齢者ら=3月17日、大阪市東住吉区の長居公園(前川純一郎撮影) 北欧の福祉体制を目指す体力は今の日本には到底ないにしても、「大きな政府」と「小さな政府」のどの辺りを目指すのか議論しつつ、所得や資産が少ない人にもう少し寄り添う「大きな政府」を視野に入れてもいいのではないだろうか。私は、政治家が「予算が足りない!」と大騒ぎし安易に公務員を削減する前に、むしろ国会議員を半分にすべきだと思っている(半分くらいは特筆すべき働きが伝わってこないので)。 季節も徐々に春めいてきた。新型コロナウイルスの被害は永遠ではない。政治家も含めた国民が冷静な判断で行動し、一刻も早い終息を実現していきたいものだ。

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    連帯責任なんてもう古い?日大ラグビー部にみるニッポンの不寛容さ

    上西小百合(前衆議院議員) 日大ラグビー部の部員が大麻取締法違反(所持)容疑で先月逮捕され、その後起訴された。「自分で使った」と容疑を認めていたことを受け、同部は無期限の活動停止と、捜査に協力し再発防止に向けて全力で取り組むと発表した。 以前も高校野球大会で準決勝まで駒を進めていた強豪校の部員数名が喫煙していたという理由で大会の出場を辞退した上に、当面の活動を自粛したことがあったので、おなじみの不思議な連帯責任劇に日本文化の悪い部分をまざまざと見せつけられた気がした。  同時に、その処分により巻き添えを食らい、努力を無駄にされた同部員たちのメンタルを案じる気持ちが沸きあがってきた。 日本ラグビー協会の会長は、日大ラグビー部員が逮捕されたことを受け「がっくりくる。1人の行動によって、ラグビー界全体が言われるんだということの教育をやらないといけない」と述べている。  当然、事件の再発防止や逮捕された学生の処分は厳正に対処していただきたいところだが、なぜ日大は逮捕された部員1人の責任を、大麻と何の関係のない部員たちに「連帯責任」という罰で押しつけたのだろうか。 遊ぶ間を惜しみ、寝る間を惜しみ、厳しい部活練習に耐えてきたにもかかわらず、チームの1人がプライベートで悪事に手を染めたため、その努力が無駄にされてしまう。そんな連帯責任を負わされた報われない学生たちにいったい何が残るというのだろうか。人ならば誰しもが当たり前に抱く感情、「憎しみ」「怒り」「悔しさ」が残るのではないだろうか。生涯でたった4年間しかない大学生活の主軸を権力者によって「連帯責任」で奪われるのだ。 実際日大は、今季の関東大学リーグ戦では1部に所属し2位。昨年12月に行われた全国大学選手権では8強進出を達成したが、逮捕された部員は選手権大会ではベンチ外だった。ラグビー大学選手権準々決勝(早稲田大対日本大)後半点差を広げられた日大フィフティーン=2019年12月21日 (岡田茂撮影) 加えて、こういう案件が生じれば、その分野のイメージが悪くなるという声が毎回のように上がるが、実際問題そんなことはない。報道を見る読者も視聴者も、そこまで冷静な判断ができないわけではない。単に集団の中の個に問題があっただけで、それは一部の話だということくらい理解できる。 つまり、今回の処分は日大の上層部が「日本大学」ブランドを守ることに執着をし、大学の権力者たちが非権力者の学生たちに連帯責任という罰を負わせ、世間体だけを保っているとしか考えられない状況なのだ。連帯責任の根底にあるもの 実は日本には歴史的に見ても1人(個人)の責任を連帯責任(全員)にすり替える習慣がある。律令制の「五保」や江戸時代にあった「五人組」、戦前の「隣組」も似たような発想によるものであり、相互扶助の精神を大切にするためと建前で言いつつも、一番の目的は集団の和を乱さずに、権力者への貢納確保や密告が目的だったと言われている。 すべての者に同じように従うことを求め、外れてしまったものは村八分といういじめに遭わせる。要するに、権力者が非権力者に対して自分の支配力を高めるために「連帯責任」を利用してきたという悲しい一面がある。 こうした背景もあってか、日本は基本的に、すべて皆同じようにあらねばならず、個は認められにくい、いわゆる「不寛容社会」だ。 不寛容社会の象徴とも言えるのが、何でもかんでも謝罪を欲しがる大衆の心理である。連日、テレビをつけると騒動を起こした有名人や政治家が「辞めろ」「謝れ」と恐ろしいほどに袋だたきにされている。 そして、俳優が不祥事で「引退する」と言えば、「潔い」と大絶賛ムードに、閣僚が疑惑報道で辞任すれば、「やったぜ!」というムードに世間が包まれる。「皆」が「同じようにとりあえず謝罪」して引っ込めば、根本は何も解決せぬままに物事が一段落していく。ばかばかしいこと限りない。 このマイナス面を現代にまで大切に握りしめておくのはいかがなものかと思うが、決して「連帯責任」自体が「悪」というわけではない。 私は衆議院議員時代に自衛隊員の方々から話を聞く機会があったのだが、自衛隊の訓練の中ではあらゆる局面で連帯責任を負うそうだ。緊迫する環境下で人命にかかわる職務を遂行する際に、1人がふと気を抜いてしまったことで人の生死や国家の安全にとんでもない影響が出ることも想定される。 ゆえに自衛隊員は、個ではなく集団として協力することでさまざまな障壁を乗り越え、国民の生命や財産を守ってくれている。これが日本の自衛隊のクオリティの高さのゆえんでもあるため、一概に「連帯責任」が「悪」とは言えない。 ただ今回の日大のケースは、連帯責任によるマイナス面の影響が大きいと言えよう。あくまでも、ケースバイケースで臨機応変に“連帯責任の使い方”を判断していかなければならない。※写真はイメージ(GettyImages) こんな社会ゆえ、日大側が「謝罪して引っ込むのが一番の幕引き」という思考回路に陥ってしまうのだろうが、理不尽に責任を負わされた日大ラグビー部員たちには、どうかくじけずに残りの大学生活有意義なものにしていただきたい。 「連帯責任」の本当の意味や歴史を理解し、適切に使うことが必要だ。

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    「拝金主義」維新が天王寺動物園をぶっ潰す?

    上西小百合(前衆院議員) 今、何かと問題が取り沙汰されている大阪市立天王寺動物園は、大正4(1915)年1月1日に開園した日本で3番目に長い歴史をもつ動物園で、面積は約11ヘクタール(甲子園球場の約3個分)の園内に、約200種1000点もの動物たちが飼育されている都市型の動物園である。 最近、「天王寺動物園」という言葉を聞くとハラハラしてしまう。今度はどの動物がどんな目に遭ったのかと。  今年11月3日にワライカワセミが逃げ出したことは記憶に新しいが、9月11日にはシマウマが事故死、同16日にアムールトラが原因不明の急死、同27日にアシカが行方不明になるなど、飼育動物の管理状態を疑問視せざるを得ない状況が連発しているのだ。 私は大阪府で生まれ育ち、小中高を大阪教育大附属天王寺で過ごしたので天王寺動物園は家族や友人で行くほか、遠足などでも頻繁に出かけた思い出深い場所だ。私同様そんな大阪府民も多いのではないだろうか。 天王寺動物園で多くの学びを得た子供たちも多いはずだ。「大阪府民の愛すべき場所ベスト3」に入っていてもおかしくないと、私は本気で思う。だが今、そんな以前の「楽しい憩い・教育の場所」というイメージが姿を消し、「事故多発動物園」へと変貌を遂げているのが非常に嘆かわしい。 しかし、園長や飼育員の方々は昔から変わらぬ愛情を動物たちに注いでいるし、さまざまなアイデアで園の維持向上に懸命に努めている。原因は施設、備品の老朽化や人員不足などであろう。要は金(予算)が無いということだ。教育と大阪文化を背負う天王寺動物園がここまで追い込まれてしまう背景を考えねばならない。 大阪維新の会が旋風(せんぷう)を起こした平成22年頃から当時大阪市長だった橋下徹氏は水道事業をはじめとする二重行政や天下り解消などコストカットを強力に進めてきた。しがらみのある誰かを雇用することが目的で府民の税金が無駄に支出されることなどは許されざることなので素晴らしい実績だ。 ただ、橋下氏は「特別秘書」に自身の後援会会長の息子というしがらみだらけの人を税金で雇用するなど、「桜を見る会」で後援会関係者を招いたと報じられた安倍晋三総理や閣僚でさえ啞然(あぜん)とするほどに自分には寛容な人でもあるので、どこまでの信念があったのかは分からないが…。 ただ、そのコストカットがじわじわと日本の歴史や大阪の文化にもやってきたことは胸が痛かった。財団法人「文楽協会」への補助金見直し騒動のとき、橋下氏は「劇団四季のライオンキングを鑑賞した。3時間の公演。面白かったし楽しかった」「文楽界はしっかりと学ばなければならない」などとツイートしていたが、全体を俯瞰(ふかん)する能力が欠如していると言わざるを得ない。行方不明後、4日ぶりに園内の下水施設で発見されたカリフォルニアアシカのキュッキュ=2019年10月1日、大阪市天王寺区(柿平博文撮影) 例えば、伝統工芸の中にも時代の流れの中で技術の進歩により需要が少なくなってきて、職人がその収入だけでの生計が立てにくいものもあるが、それでも日本古来の伝統や文化を守るためにどれだけの人が歯を食いしばって努力をしていることだろうか。 伝統工芸同様に外国から映画、音楽コンサートやテーマパークなどさまざまな娯楽が流入する中で、動物園の観客が減少することは当然のことだ。しかし、文化を守るためには後継者育成のための経費はこれまで同様に必要である。橋下氏が有料化を断行 平成25年9月に大阪維新の会のタウンミーティングにおいて、当時大阪府知事だった松井一郎現大阪市長が仁徳天皇陵の世界遺産登録について「宮内庁がどう言うかはあるけど、イルミネーションで飾ってみよう、中を見学できるようにしようと、いろんなアイデアを出して初めて指定される」と発言。隣に着席していた橋下氏もうなずきながら同意を示すということがあった。そうすれば観光客が増えて経済的利益も得られると松井氏は言いたかったのだろうが、天皇陵に電飾をつけるなど日本の歴史と天皇制を冒とくしていると感じざるを得ないし、度を越した拝金主義だ。 お金だけでは考えられないものもあり、お金を支出してでも守るべきものがある。時代の流れの中で文化を守り、子供たちに継承していく教育環境を整備していくことは政治家の役割のひとつであろう。 天王寺動物園について話を戻そう。私も幼い頃、祖母にもらった100円で買った餌のイワシをアシカがいるプールにもったいぶって投げ込んだのを覚えているが、昔から多くの子供たちにとって「生きるということは他の生物の命をもらっていることなのだ」といった多くのことを学ぶ場となっているのだ。 ゆえに小中学生は入場料が無料だったのだが、橋下市政の中で、平成25年4月から大阪市外に住む小中学生は有料となってしまった。補助金を減らすために、関西でも有数の動物園を広く教育に使ってもらうことを止めてしまうというのは何とも寂しい気持ちになる。 大阪市の経営で、大阪市民の税金で成り立つのだから大阪市民以外はお金を払えという理論は分からなくもないが、大阪市で線引きをしてしまうということは、維新のお題目である「ワン大阪」という大阪をひとつにする大阪都構想を目指す党として甚だ矛盾しているのだ。 政府は増税分を教育・福祉にまわすとして、給付型奨学金や幼児教育無償化などと国民が「これで教育費は1円もかからないのだな」と勘違いしてしまうような、聞こえのいいキーワードを並べてはいるものの、実際は負担が増えたり、高齢者の社会福祉に多大なしわ寄せがきたりという事例も生じている。これがまさに大阪で維新がしていることも同様の張りぼてなのだ。 維新議員たちは事あるごとに「大阪市営交通局ではトイレがきれいになりました」とアピールし、最近は大阪御堂筋線中津駅でライトアップ工事などを行っている。利用者はきれいになったと単純に喜んでしまいそうなのだが、見栄えだけを取り繕う前に安全性を高めるために一刻も早いホームドア設置などが優先されるべきだ。 子供、高齢者や障がい者を思いやる気持ちが感じられない維新の張りぼてのまちづくりでは東京に追いつくことなど到底ないだろう。天王寺動物園も見栄えだけじゃなく、子供たちの教育や動物を管理する環境を最優先するべきだ。天王寺動物園のヤギのメイちゃんらと記念撮影する橋下徹・大阪市長(当時・中央)=2014年12月26日、大阪市北区の市役所(村本聡撮影) 私は大阪市がここまで追い込まれた天王寺動物園にさらなる予算をねん出しないのは「天王寺動物園(博物館)なんてなくなってしまった方が金儲けになる」「動物園なんかより、観光客を呼び込めるIR(統合型リゾート施設)を誘致してお金にしようぜ」などと維新が考えているのではないかと危惧している。お金で買えないものだってあるんですけどね。政治家に必要なことは拝金主義ではなく、思いやりの気持ちです。

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    カン違いぶりに腹が立つ「魔の3回生」はこうしてつくられる

    上西小百合(前衆院議員) 魔の3回生。第46回(2012年)衆議院議員総選挙で初当選した自由民主党所属議員を指す俗称だ。 この前まではこれが魔の2回生と言われ、ワイドショーでは頻繁に私と同期議員の顔写真が並べられていた。この頃は些細(ささい)なミスでも「魔の2回生」というだけで鬼の首を取ったように世間から全力でバッシングされていたので、慰謝(いしゃ)しに行くとカラ元気で振る舞う本人を見て、気の毒だなと思ったこともあった。ただ、許されざる議員も多いことは事実だ。 私が一番バカだなと感じたのは、中川俊直前衆院議員の不倫・ストーカー疑惑報道だ。中川家は代々衆院議員を務めるいわゆるサラブレッドなのに、そのすべてを破壊するような愚かな行為に驚愕(きょうがく)した。次に門博文衆院議員と中川郁子前衆院議員との不倫路上キス。私が議員の不倫を許せない理由は「家族のことも思いやれない人に、国民のことを思いやる政治をするのは無理」「不倫する暇があるなら勉強しろ」と思うからだ。 私は議員時代、胃腸炎で休養した3日間以外、1日たりとも休んだことはなかった。国会活動はもちろん、国会のない日は地元に帰って市民の声を聞くための政治活動や、他地域の首長や議員との意見交換会などの予定をビッシリ入れて動き回った。プライベートな時間は食事と睡眠のみと言っても過言ではなかったので、このような報道を見ていると「気楽な人たちだな、自民党に所属しさえすれば次の選挙は寝ていても当選すると思っているのだろうな」と思わざるを得なかった。 新しい話だと、元男性秘書への傷害と暴行の容疑で新潟県警に書類送検された自民党の石崎徹衆院議員。議員秘書の資質・現状についてはまたの機会に述べるとして、今のご時世ではいかに問題のある秘書や部下であっても、パワハラは許されるものではないという誰でも知っているようなコンプライアンスを何処(どこ)かに忘れてきてしまうほど、彼も浮き足立っていたのだろう。元秘書への暴行問題を受け、新潟市内の街頭で謝罪する石崎徹衆院議員=2019年10月5日 ただ、石崎衆院議員は今年7月の問題発覚後から3カ月経過したものの、先日地元で街頭活動などをし、市民に直接謝罪と説明をしているということだから、自分に投票してくれた地元有権者に説明もせずに雲隠れする丸山穂高衆院議員よりは随分根性がある。 丸山議員も同じ3期目なので、「3期目に不祥事が多いのはなぜですか」とよく取材で聞かれるが、彼は元官僚だからか、これまで普段は自分を抑制し、端でみていて不自然なほどに腰を低くして振る舞っていた。それがストレスとなり酒量も増えたのだろうが、なんせお酒に弱すぎて、普段抑制している本能や本心がむき出しになってしまうという体質からして、議員には絶望的に不向きな人だ。進次郎議員ですら質問ゼロ さて、丸山議員はさておき、どうしてこんなハチャメチャな自民党議員が現れるのかというと、強固すぎる「安倍1強」体制と既得権益を求めて政府与党にしがみつきたい一部の国民が問題の根底にある。 第46回から48回(2017年)の総選挙のいずれも自民党であれば当選するのが当たり前だった。沖縄県などの地域事情や野党の重鎮議員との戦いでもない限り、比例復活すらしない自民党候補者は目も当てられないほど地元で嫌われていたりして、落選後に次の公認がもらえないというほどだ。要するに自民党候補者であれば超高確率で当選する状況だから、議員は特段の努力をする必要がない。 国会議員の代表的な仕事のひとつである国会質問の機会すら自民党は所属議員が多過ぎるので野党議員に比べると極めて少ない。 議員は委員会や本会議でより鋭い質問し、国民のためになる答弁を政府から引き出すために専門家との勉強会や官僚とのレク(レクチャー)を繰り返す。 政府の出した法案に党から言われた通り賛成しているだけでは鍛錬は難しいと言えよう。現に、首相を待望されているランキング上位にいつも食い込む小泉進次郎議員ですら、質問回数ゼロ・質問主意書提出回数もゼロで実績がないと揶揄(やゆ)されているほどに国会内で自民党議員には緊張感がない。 そして、自民党議員を見ていると、国民に対してではなく安倍首相への忠誠心を競い合っているように感じるのだ。以前、三原じゅん子参院議員が本会議で登壇し、「安倍首相に感謝こそすれ」という演説で物議をかもしたが、安倍首相の政策にこれぐらい激しく支持を表明してさえいれば、除名されることはほぼない上に、それだけで評価されてしまうありさまである。※写真はイメージです(GettyImages) そんな議員たちをさらにダメにするのが既得権益を求める業界団体といった国民の存在だ。同期の自民党議員と話していると、「毎日国会が終わったら、接待が1日4~5件あってさぁ。表向きは勉強会よ(笑)」など喜々として話していた。そこで接待する側は1期目の議員にも「先生、素晴らしい。先生のお力があれば…頼りにしております」なんて散々持ち上げて、時にはプレゼントまでするものだから勘違いをしてしまう。 ちなみに私が所属していたできたばかりの野党、維新にはそんな接待はほぼなく、大抵国会業務が終われば、同じ党の議員で集まり飲んでいた。これは身を切る改革を掲げる維新にはあるまじき行為だが、党のお金(政党助成金)を経費として使う権限をもつ大阪維新の会の議員が毎月数百万以上を使って仲間やメディアに高級店でご馳走(ちそう)していたということだから、接待だらけの自民党議員と環境は全く違うことは、お分かりいただけるだろう。こうして勘違いが始まる 他にも、パーティー券販売や献金集めも自民党議員は容易だ。よく自民党議員が「パーティーの告知をすれば、企業や業界団体が『先生、百万円ほど買わせてください』って飛んでくるからほんと儲かるんだよな」と笑っていた。まず野党にそんなことはない。 本来、国民と議員は対等に敬意を払い合う関係でなければならないにも関わらず、このように一部の国民が自民党議員に「われわれより偉いものはいない」という勘違いをさせ、国民の代表として国民のために尽くすことが役割だという自覚を失わせてしまっているのだ。 こうして不祥事を起こすようになった「魔の2回生たち」は、2017年の衆院議員総選挙公示前勢力で自民前職全体の4割近くを占める101人も立候補し、結果8割超の87人が当選している。 もちろん彼らの中にはまともな議員もたくさんいるが、不祥事議員も難なく当選を決めているので、そのように感覚のずれてしまった議員を当選させ続ける有権者も考えものだと私は思う。 いつまでも一定多数の国民が投票する際に「選挙では人ではなく党を選んでいる」状態である以上、自民党議員は努力する必要性を一生感じないだろう。 魔の3回生に不祥事があれば散々誹謗(ひぼう)中傷してきたくせに、いざ投票となれば「自民党の候補者にとりあえず入れておけばいいや」と何も考えずに1票を軽く扱う。「それなら最初から文句を言うなよ」と言いたくなる。 ところで、「2017ユーキャン新語・流行語大賞」のトップテンに入った「魔の2回生」という言葉を生みだした産経新聞記者は「『魔の2回生』と呼ばれたことを笑い話にできるような、立派な政治家になって日本をよくしていただけたら」と語っている。議員にとっては救いとなるような言葉で、しかも正しい。与野党関係なく議員はカップラーメンのように3分たったら出来上がりというわけにはいかない。国会議事堂の建物=2017年9月、国会(斎藤良雄撮影) 新入社員と同様に、新人議員が一人前になるには多少の時間がかかる。不倫、酒乱、パワハラや差別発言などをする議員は救いようがないが、新人議員の間抜けなやらかしには心ばかりの寛容さも与えてやってほしい。叩き潰してばかりだと、何も育たない焼け野原になってしまうから。

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    「セクハラ、パワハラ、票ハラ…」こんな女性議員に誰がなりたい?

    上西小百合(前衆院議員) 7月の参院選は男女の候補者数をできるだけ均等にするよう政党に努力義務を課す「政治分野における男女共同参画推進法」施行後、初の国政選挙だったが、女性の当選者は28人で前回と同数にとどまった。 女性ゼロの地方議会がまだ2割もあるように、女性議員が増えないことが問題視されている。この問題を解決すべく議会にクオータ制(議員や会社役員などの女性の割合を一定数起用する制度のこと)導入を提唱する声もあるが、私はこれに大反対だ。 有権者はやみくもに女性議員をつくり出したいわけではない。女性の声を代弁してくれる議員がほしいのである。 れいわ新選組から重度障がいのある議員が誕生した際に、障がいのある方とお話したら「議員さんがもっと障がい者の声を拾ってくれたら行かなくてええんや。弱者の声を聞いて代弁してくれたら何も本人が行く必要ないやん」と仰っていた。 確かにその通りで、話すことすら大変な労力を要する重度障がい者が国会の激務に耐えなければ、障がい者に関する制度が満足いくものにならないというのは国民の声を代弁すべき国会議員の不徳の致すところとしか言いようがなく情けない話だ。 しかし、志があるにもかかわらず立候補をしにくい人がいるのは問題だ。私は2012年の冬、29歳で衆議院議員選挙に初めて立候補したのだが朝から晩までカメラがはりつき、帰宅後ネットニュースをみると自分が選挙を戦っている記事が大量に掲載されていた。当選後も当時最年少女性議員ということで多くの取材を受けた。実際、国会では見渡す限りほとんどが男性議員で衆議院議員の平均年齢は約53歳。若い女性が珍しいという状況では女性に対する福祉課題に取り組むのは容易ではないだろうなと初登院時の心中は穏やかではなかったことを覚えている。 私が国民から受けた要望のひとつに子宮頸(けい)がんワクチンへの副反応問題がある。けいれんや痛みなどワクチンの副作用を疑う症状を発症しても、ワクチンとの因果関係を示す証拠がないために一般病院の医師はワクチンとの因果関係の可能性を認めることはほとんどなかった。 ゆえに救済措置を受けられずに高額な治療費がかかってしまうので、被害者救済とワクチンの見直しをという声だった。当時私が所属していた小さな野党である維新には単独で政策を実現することは不可能なので、与党の医師免許をもつ議員や女性議員のもとへと奔走していたのだが、最も私の支えになってくれたのは、乳がん・子宮頸がん検診促進議員連盟の会長を務めた野田聖子議員だった。 “ワクチンではなく検診を受けやすい環境をつくることでがん予防を進めたい”という思いを込めた私の提言を厚労大臣に伝えてくれたことは非常に有り難かったし、その後の私の副作用に悩む方々のための活動の礎(いしずえ)となっている。このようなデリケートで女性特有の課題に関しては女性議員の「存在」が欠かせないと実感した案件だった。衆院予算委員会で平成31年度予算案の採決に反対し、野田聖子委員長に詰め寄る野党理事ら=2019年、衆院第1委員室(春名中撮影) さて、それにもかかわらず、これほどまでに女性議員が増えない理由を挙げていく。 一つ目は、最近問題視されだした「票ハラ」=「1票の力」を振りかざしハラスメント行為をするモンスター有権者の存在だ。100万円寄付してやるから… もちろん、国政について意見をくれる有権者は、議員にとって有り難い存在なのだが、中には女性議員を「女」としか見ない有権者がいるのだ。 私も会合で「俺が会社に声をかけたら100票はある。この前のあんたの選挙の時も実は声をかけていたんやで」「俺はお前に投票してやったんだ、俺の横に座ってろ」と体をベタベタ触られるという腹立たしい状況に何度もあった。 議員になりたての頃は先輩議員から「支援者はちゃんと機嫌をとっておけよ」と言われていたので、馬鹿みたいにヘラヘラ笑ってやり過ごしてはいたものの、中には「100万円寄付してやるからさ…」などと卑猥な言動を執拗(しつよう)に繰り返す許し難い有権者もいた。 私は接待要員として会合に出席しているのではなく、国会議員として国民の声が聴きたくているのにという怒りが沸々とし、頭をパチンとはたいたことがあった(あくまでも大阪のお笑いの範疇で)。そこで私は、政策で選んでくれなければ投票されなくても仕方ないじゃないかと本来の自分を取り戻し、「票ハラ」に打ち勝つことができたのだ。 ただ、この諸悪の根源は日本の主権者教育の中身のなさだということを議員は肝に銘じておかなければならない。投票の見返りは「国民生活の向上」であって、それ以外にあってはならないという理解が深まれば、私のように有権者相手に怒ることができない女性議員も多少は救われるのではないだろうか。※写真はイメージです(GettyImages) 逆に、議員側に問題がある場合もある。男性議員・女性議員関係なく、票欲しさに有力者に小間使いのようなことをしたり、無償で送迎をしたりと公職選挙法ギリギリのご機嫌とりにいそしむ雑用係議員も珍しくはないのだ。 もはや政策や思想信条なんてそっちのけ。このような議員が多いので、一昔前の皆から尊敬される議員の姿というものは残念ながらもうない。よくてせいぜい小泉進次郎議員のようなマスコット的扱いだろう。私もメディアに露出している影響で、地元行事に行くと皆が押しかけて写真撮影やサインを頼まれた。認知され、喜ばれることはうれしいが、国民の声が全く聞けないその時間も実は考えものだったりする。先輩から後輩へのセクハラ そして二つ目。一部の倫理観に欠けた男性議員からの女性議員に対するセクハラ行為や、先輩議員から後輩議員へのパワハラ行為だ。 過去には大阪維新の会所属の大阪市議らが乱痴気(らんちき)騒ぎの飲み会で女性市議の胸を触るなどした写真が週刊誌に掲載され、物議を醸したことがあった。 これは男女共に楽しんでいたようなのでセクハラを飛び越えて、ひたすらに恥ずかしい大人たちとしか言いようがないのだが、確実に議員のモラルは低下している。私が先輩地方議員から受けたパワハラは理不尽な金銭要求や、その議員の支援者である企業への商品発注や契約強要等であり、当時クリーンな政治を打ち出していた維新のどす黒い部分を目の当たりにし、嫌気が差していたものだ。 このような状況では志ある女性や若者が議員になったとしても、馬鹿馬鹿しくなってリタイアしてしまうことも危惧されるし、実際にそのような理由で立候補をやめる決断をしたという女性元地方議員から苦しい胸中を打ち明けられたこともあった。加害者となった議員には猛省を促したいと心底思う。 最後は、一般的な女性には非常にハードルが高い多額の選挙費用だ。厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、平成30年の男女間賃金格差は男性を100とすると女性は73・3。専業主婦であれば自身の収入は全くない。「維新から立候補すればどうせ当選するでしょ。お金もないし選挙事務所もつくりません。自転車に旗立ててその辺まわってます」という姿勢で出馬する一部の維新地方議員候補者たち以外は、選挙の都度それなりの費用を準備しなければならない。 国政選挙であれば供託金だけで選挙区300万円プラス比例区300万円。加えて事務所賃貸費用、備品、工事費用や政策ビラの選挙区内全戸配布等々あっという間に数千万円が消えていく。だからといって、出馬する女性や若い候補者だけに金銭的補助を出すのは公平性が保たれないため法整備は難しい。国会議事堂前で記念撮影に臨む「和装振興議員連盟」の女性議員ら=28日午後、国会(酒巻俊介撮影) 問題の根本的な解決に必要なことは現代女性の置かれている環境の改善だ。女性の社会進出の障壁を取り除くために政府は女性のワークバランスを重視した子育て支援に直ちにとりかかり、男女間賃金格差をなくしていくべきだ。 高いハードルのようだが、議員も含め国民の意識改革だけで大きく状況が改善される部分もある。クオータ制の導入という方法ではなく、自然な形で女性議員が増えていくことこそが国民の生活を一歩前進させることにもつながる。だからこそ私たちは乗り越えていかなければならないのだ。■テレ朝記者「セクハラ告発」に舌打ちしたオンナ記者もきっといる■選挙だけは強い「維新の会」に未来なんて感じない■政見放送でバズるしかなかった「マイナー新党」候補の独白

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    松井一郎さん、いっそ維新も「N国」と組んだらいかが?

    上西小百合(前衆院議員) 先の参院議員選挙で、法律に反してNHKの受信料の不払いを主張する政党「NHKから国民を守る党(N国)」が誕生した。契約者のみが視聴できる「NHK放送のスクランブル化」というワンイシューを掲げると共に、党首の立花孝志氏はこの目標が達成された際には党を解散、自身も議員を引退することを宣言しているわけだが、私にはこの政党の手法が日本維新の会とダブって見えて仕方がないのだ。 理由は三点。一点目は前回の私の記事でも触れたように、ワンイシュー政党であるということ。維新の実績・公約の主張の仕方を見ると「身を切る改革」のワンイシュー政党と言ってもなんら遜色はない。 二点目は、両党とも「公約が実現すれば解散」と宣言し、議員報酬が欲しいわけではないように見せかけることで、信用を勝ち取る手法をとっている。 維新は「住民投票で大阪都構想が実現すれば解散」と主張している。ただ、前回の住民投票の際には「住民投票は一回しかやらない」と言いながら、いざ否決されると「もう一度する!」とコロコロ言うことを変えるから信用できなくなっている人も増えている。化けの皮が剝がれたということだ。 そして、三点目は炎上を自ら引き起こしてでも、話題性を獲得したいという点だ。 「炎上女王」というあまり有り難くないあだ名がある私はいつも自然発火なので、この気持ちは理解し難いのだが、N国党は「政界渡り鳥」との異名を持つ渡辺喜美議員や、直ちに進退判断を促す「糾弾決議」を衆院で全会一致により可決された丸山穂高議員と炎上覚悟の連携をしている。 維新は党のホームページに「レッツ炎上」という言葉を恥ずかしげもなく掲載し、維新の女性議員たちが「少女時代です!」と喜々として自己紹介をする動画をユーチューブにアップしている。 韓国の女性アイドルグループ名と同じネーミングにした理由も聞いてみたいのだが、あまりの違和感に見ているこちらが恥ずかしくなってしまい、冒頭で視聴を止めてしまった。誤解なきよう堅苦しいことを言わせていただくが、「少女」の対義語は「少年」で、少年法第一章第二条では「二〇歳に満たない者」と定められている。だから違和感が半端ないのだ。しかし、維新議員の悲しさはN国党代表とは違って、本部が地方ゆえ全国的な存在感がなく、わざわざ素っ頓狂(すっとんきょう)なことをしても炎上すらできないところだ。日本記者クラブで会見する(左から)松井一郎大阪市長と吉村洋文大阪府知事=2019年5月15日、東京都千代田区(三尾郁恵撮影) このように似た者同士の維新とN国党なのだが、N国党が受信料の不払いを主張していることについて、維新の代表を務める松井一郎大阪市長が「国会議員の受信料未払いをNHKが見て見ぬふりをするなら、一般の人にも認めないとあかん。(受信料の支払いを)大阪市もやめる」と発言し、同じく維新の吉村洋文大阪府知事もこれに追随し「大阪市が払わないのは当然だし、府も払わない」と話した。この良識が欠如した発言には開いた口がふさがらない。受信料、払ってますか? 法律で定められていることなのだから、「認める」「認めない」という短絡的な話ではない。違法は違法であって、国会議員が違法行為をしたからと言って、国民や自治体が違法行為をしても構わないという理論はない。どちらもアウトだ。「赤信号みんなで渡れば恐くない」という姿勢には驚愕(きょうがく)させられる。 このように、松井代表の発言が非常に問題であることは言うまでもないが、この発言がしたければ、すべての維新の所属議員、議員関係者が過去にNHKの受信料を支払っているという前提が必要だ。私はここに非常に興味を持っている。過去に政治資金規正法違反が指摘された地方議員を幾名も所属させていただけに、NHK受信料を支払っていない議員も存在すると私はにらんでいる。 維新にはぜひ、所属議員や議員事務所、議員秘書など関係者、関係各所の過去のNHK受信料の領収書を公開していただきたい。それこそ彼らの大好きな炎上が見られるのではないかと思っている。 松井代表は丸山議員が参加するN国党に何か文句をつけたかったのかもしれないが、これではN国党に同調し、後方支援をしているかのようなマヌケな惨状に陥っている。彼がよく行う、浅はかなパフォーマンスはいつも失言につながる。 以前も江田憲司議員に対し、ツイッターで「痴呆症の症状が見受けられます(原文ママ)」ととんでもないコメントをして、慌てて撤回謝罪したことがあった。やらかしては火消し作業にいそしむというコントの繰り返しで、今回も例にもれず「『大阪市も払わない』というのは松井一郎代表の『例えの話』だと思う」と日本維新の会の馬場伸幸幹事長があっけらかんと言ってのけた。党代表の言葉はそれほどまでに軽いのかと何とも言えない不思議な気持ちになる。 さて、違法行為を仄(ほの)めかす発言を堂々とできるほどにNHK受信料を支払いたくない松井代表は地上波のスクランブル化の議論も進めるべきだと強調している。NHKから国民を守る党への入党を表明し、立花孝志代表(左)と握手する丸山穂高衆院議員=2019年7月29日、衆院第二議員会館(古厩正樹撮影) 丸山議員が所属しているから嫌かもしれないが、N国党との連携を模索してみたら面白いかもしれない。ついでに同じく受信料を支払いたくない玉木雄一郎代表の国民民主党も誘って。そうすれば、国政政党日本維新の会が何か変わるかもしれない。松井さん、今までみたいに何もしなければ、いつまでも自民党の補完勢力のままですよ。維新にはどっちを選んでもイバラの道ですが…。いかがですか?■iRONNAが初イベント、講師は上西小百合氏■選挙だけは強い「維新の会」に未来なんて感じない■【上西小百合独占手記】橋下さん、私からはこれが最後の言葉です

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    選挙だけは強い「維新の会」に未来なんて感じない

    上西小百合(前衆院議員) 参議院選挙の結果を見て、今回は真新しい風景がたくさんあるなとしみじみ思っている。与党や維新はいつも通りなのだが、新しく出てきたばかりの野党が、彼らなりのやり方である種の奮闘を見せたことは意外だった。 私は大阪で生まれ育ち、選挙も大阪選挙区から出馬して、衆議院議員を二期務めたので保守が強いのが当たり前の空気に囲まれていたのだが、都心部周辺(東京など)をまわるとそれは一転する。リベラルがかなりの人気を誇っているのだ。 「れいわ新選組」山本太郎代表が各地で街頭演説をすると、とんでもない数の群衆が押し寄せる。そこには、維新の代表として、大阪でムーブメントを起こした時の橋下徹氏同様の熱狂的なものがあった。 リベラルと保守の違いはあれども、新しい政党が、どうにかして変えてくれるのではないかという淡い期待を抱いた日本国民が熱狂したのだ。れいわ新選組の山本太郎代表と当時の維新橋下徹氏の手腕は、カリスマ的だ。 私が衆議院議員の任期を終えてから、よく「なぜ、維新はこんなに選挙に強いのでしょうか」という取材を受ける。確かに、そう聞きたくなるのも分からないわけではない。唯一無二の維新の象徴であった橋下氏は維新を去り、写真も一切使用禁止というお触れが出ているのだから、危機的状況に陥ってもおかしくはなかった。 それに加えて、国政での維新の評価は、与党でも野党でもない「ゆ党」だの「虎(自民党)の威を借る狐(きつね)」だの「自民党の補完勢力」などと散々な言われようだ。中には再選を不安視した議員が存在感を出そうと国会質問の場で「あほ」「ばか」などと品位のない言葉を発し、懲罰委員会が開かれようが、特に気にも留めないで平然といるような状況だ。 私でさえも国会にいるときには「こんなことでは支持者が離れ、次の選挙で維新は議席を半減させてしまうのではないか」と心配したものだが、維新はとにかく選挙になると驚くべき底力で踏ん張るのだ。当選確実の報を受け、ガンバローコールする日本維新の会・東徹候補(左)と梅村みずほ候補(右)=2019年7月21日、大阪市北区(渡辺恭晃撮影) この部分には一目置くべきところがあって、彼らの「何としても当選するぞ」という議員であることへの執着心からくる戦略がいつも功(こう)を成すのである。大阪のプライドをくすぐる 2012年に日本維新の会が結党したときは全国的に議員を生みだし、政界の重鎮と言われるようなベテラン議員のアドバイスもあり、それなりに国政政党としての形はあったのだが、その後はほぼ大阪選出の議員ばかりになってしまい、もはや地域政党ばりのコンパクトな姿となった。 そこで維新は大阪での議席をまずは守ることに特化すべく、もう9年も前に行った2011年の大阪府議会の議員定数・議員報酬カットを所属議員がアピールし続け、「身を切る改革で大阪から日本を変える」というワンイシューで大阪人の大阪プライドをうまくくすぐり続けたのだ。 参院選挙のコマーシャルもその一点を声高々にアピールしているのが印象的だっただろう。私も議員時代の街頭演説で日々実感していたことだが、外交や経済など、幅広い話をするよりワンイシューで攻めると非常に受けがいい。なんといっても、とにかく簡単で分かりやすいのだから。「NHKから国民を守る党」が議席を獲得したことがいい例だ。 加えて、維新は話題性をつくり出すという点でも非常に戦略的だ。今年の統一地方選挙の前には、大阪都構想の住民投票をめぐってダブル選挙を行った。本来ならば、住民投票は一回限りだったはずなのだが、「反対するならば選挙や。首長を選ぶ選挙なら、まだ維新の方が強いんや」という、冷静に考えれば非常に強引とさえ思えるやり方で、維新の歯車を好転させることに成功した。首長の当選にけん引され、府議選、市議選共に「維新」の看板を掲げる候補者が圧勝。そして大阪の参院選挙でもその影響が持続し、圧勝した。 政党助成金をもらっているとはいえ、自民党ほど資金が潤沢ではない中でワンイシューを掲げるインパクトのあるコマーシャルも放送し、大阪以外でもそれなりに知名度のある候補者の擁立に成功した。そのようにして相乗効果を生みだし、議席を獲得していくやり方も狡猾(こうかつ)だった。 今後、維新の抱える課題としては国会で「自民党の補完勢力」と揶揄(やゆ)される状況から直ちに脱却することだ。自民党に仕えても、自民党は維新を眼中に入れてはいないし、維新にはもう衆議院は3期目、参議院は2期目を迎える所属議員がいる。自立したっていいのだ。記者会見に臨む日本維新の会の松井一郎代表=2019年7月21日、大阪市北区(須谷友郁撮影) 決して新党ではないし、なんなら今は爆発的なエネルギーを持つ新しい改革政党がめじろ押しだ。国会での「本当」の存在感を出していかなければ、いつの日かは大阪府民からも愛想をつかされてしまう日がやってくる。2011年の大阪維新の会の行動力をいまだ脳裏に焼き付け、あの奇跡が国政でも行われることを期待している支持者の声にそろそろ応えてほしい。【お知らせ】上西小百合氏を講師に迎えた「iRONNA」初のリアルイベントを開催! 大阪都構想、憲法改正のカギを握る一方で議員の不祥事が問題視されている維新の会の話を中心に講演します。■テーマ「(仮)維新の会を斬る!」■日時、会場 8月30日(金)午後2時~3時半、産経新聞大阪本社(大阪市浪速区)■定員 50人募集■参加費 3千円■申し込みは産経iDのサイトから。登録(入会金・年会費無料)が必要です。https://id.sankei.jp/※詳細は下記をご確認くださいhttps://ironna.jp/theme/1057関連記事■【上西小百合独占手記】橋下さん、私からはこれが最後の言葉です■橋下徹が私たち大阪人に残したのは「負の遺産」だけだった■自民党が参院選でついに「煽り」に出た理由