検索ワード:日韓関係/272件ヒットしました

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    韓国議長「天皇謝罪発言」の狂った論理

    韓国の文喜相(ムン・ヒサン)国会議長が慰安婦問題をめぐり、天皇陛下に謝罪を求めた発言に波紋が広がっている。日本側は反発するも、文議長は「平素からの持論」と開き直る始末。この方の狂った論理はまるで理解できませんが、どうやら当人も日本人の度し難い怒りが分かっていないようであります。

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    「昭和天皇は慰安婦戦犯」韓国の理屈に加勢した朝日とあの政治家

    韓国に反論してもムダである■トランプに抱き着いた「元慰安婦」李容洙の正体■「マイナス30度」に達した日韓関係はどこまで冷え込むか

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    天皇陛下を「おじさん」 韓国議長、もう一つの侮辱発言

    って、慰安婦制度が「韓国人の協業なし」には成り立たなかったことを証明すればいいのである。■ 漂流する日韓関係 「ニッポン軽視」文在寅が抱えた政治リスク■ 徴用工判決と日韓の正義、いつまで「歴史戦」を続けるのか■ トランプに抱き着いた「元慰安婦」李容洙の正体

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    「何をしても許される」天皇謝罪発言、韓国政治の根底にあるもの

    李相哲(龍谷大教授) 韓国の大物政治家の発言が、悪化の一途をたどる日韓関係を出口の見えない迷宮へ陥れた。今月8日、韓国国会の文喜相(ムン・ヒサン)議長がアメリカメディアの取材に「戦争犯罪の主犯の息子がおばあさん(元慰安婦)の手を取り、心より申し訳ないと言えば(慰安婦)問題は解消されるだろう」と発言した。 さらに、「天皇謝罪」発言が問題になると、文議長は「日本の責任ある指導者が、慰安婦に対して、納得できるだけの誠意ある謝罪を行うことが優先されなければならない」という趣旨だったと釈明した。 決着をつけたはずの慰安婦問題を持ち出し、謝罪を求めるのかという批判に対しては、「日本側は数十回謝ったと言っているが、私が見るところ、そう(被害者に誠意を込めて謝った)いったようなことはない」と反論した。しかも今のところ発言を撤回し謝罪する意向はないという。 このような経緯から確認できるのは、文議長の発言は、歴史に対する謙虚な気持ちの欠如、日本の政治体制に対する無知、普段の日本軽視の態度がうっかり言葉になって発せられたもので本音だったということだろう。 韓国立法府を代表する文議長の発言が憂慮されるのは、このことによって日韓関係は修復不可能な状態になる恐れがあることだ。それでも発言を撤回せず、「謝る事案ではない」と突っぱねるのはなぜなのか。 まず挙げられるのは、韓国には過去の歴史問題について常に道徳的に日本の優位にいると錯覚する風潮が強い点だ。日本が今まで誠意のある謝罪をしてなかったからという、文議長の発言からもそのような認識がにじみ出ている。 ご存じの人も多いと思うが、文議長が言う「日本が慰安婦問題で誠意ある謝罪をしていない」という主張は事実ではない。日本は、長い時間を費やし、官民挙げての真剣な議論を経て総理大臣の名で謝罪談話を発表した。1993年の河野洋平官房長官による「河野談話」、95年の村山富市首相による「村山談話」が代表的だ。米ワシントンを訪れた韓国国会議長の文喜相氏=2019年2月 村山談話を発表した後、「女性のためのアジア平和国民基金」(アジア女性基金)が設立され、それに日本政府は「必要な協力を行う」ことを約束し、事業資金として48億円を拠出、「医療費」名目で一人あたり300万円を支払った。さらに同基金は、国民から6億円を募金し、元慰安婦に一人あたり200万円の「償い金」を支払い、村山首相はじめ歴代首相の直筆署名入りの反省と謝罪の手紙を渡した。 そして約50人の元慰安婦がこの「償い金」を受け取っている。それでもこの問題が収まる気配を見せなかったため、日韓両国の間で議論を重ねまとめたのが2015年の「慰安婦合意」だ。このように、日韓の間では決着のついた話を文議長がまたもや蒸し返し、今度は天皇の謝罪まで求めてきたのである。 次に指摘しておきたいのは、韓国の根底にある、日本に対しては何をしても許されるという意識だ。これは、戦後日本が、戦前の植民支配に対する償いの気持ちもあって、韓国に対しては寛容であったことが背景にある。政財界に韓国を助けようとする人々が多数いたのだ。中国には卑屈な韓国 60年代に入って、韓国経済が飛躍的な発展を遂げた理由もその恩恵に他ならない。例えば、経済発展を牽引した浦項総合製鉄(現在のポスコ)が今日、世界的な企業に成長したのは、八幡製鉄(現新日鉄住金)の社長、稲山嘉寛氏の献身的な資金協力と努力があったから可能だった。 ソウル市内を走る最初の地下鉄1号線や、韓国の大動脈といわれる釜山とソウルを結ぶ高速道路も日本の資金と技術協力があったからこそ建設された。 このような歴史を忘却している韓国人が多いことは残念でならない。一般国民ならともかく、少なくとも社会指導層や政治家はこのような日本の「過去」を忘れてはならないのではないだろうか。こうした事実を無視し、敵と味方を分別できない近年の韓国政治は、まさに国益を害する要因だ。 そもそも、現在の文在寅(ムン・ジェイン)政権は、日本には厳しい態度を見せながらも中国には卑屈に思えるほど低姿勢だ。実際、240万人以上の犠牲者と、1千万人以上の負傷者が出た朝鮮戦争を起こした北朝鮮、そしてその北朝鮮を支援した中国政府に対し、過去を含めて韓国の左派政権が謝罪と償いを要求したという話は聞かない。 レーダー照射問題で韓国は日本の哨戒機の低空飛行を非難するが、味方であるはずの日本の哨戒機が近くを飛行するのがなぜ脅威となるのか。アメリカを介して准同盟関係にあるはずの日本の哨戒機を敵としてみなさないならレーダー照射はしなかったはずだし、仮に不手際で照射したなら再発防止策を講じ、謝れば済む話だ。韓国国防部がユーチューブで公開した反論動画(ユーチューブから)  にもかかわらず、日本に謝罪を要求する態度は日本との関係を悪くするための愚挙としか思えない。 では、このような韓国とどう付き合えばよいだろうか。小野寺五典元防衛相は、韓国に対しては「丁寧な無視」が必要だと提言したが、日韓関係をこのまま放置し、どんどん悪くなるのを、そのまま見過ごすのは良策ではない。 ただ、啓蒙思想家である福沢諭吉の「脱亜論」ではないが、日本が隣国より欧米を重視したくなる気持ちがなんとなく分かるような気がする。過去においてもそうだったように現在においても将来においても韓国にとって、世界中で頼りになるのは本来、日本のはずであり、日本にとっても韓国は大事な隣国である。 反日を「善し」とする韓国の政治家や文政権は、場合によっては本気で日本から見放されるという現実にいち早く気づいてほしいものだ。■レーダー照射は支持率上昇の絶好機「嘘の上塗り」韓国の悪知恵■北朝鮮工作に加担した文在寅、韓国の逆ギレはこれで説明がつく■朝鮮半島の戦時労働が「人権問題に化ける」韓国のカラクリ

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    韓国は「可哀想な国」 放っておいても実害なし、静観が賢明

     日韓関係に改善の兆しが一向に見えない。元徴用工訴訟、レーダー照射事件と、どちらも解決の見通しすら立っていない。経営コンサルタントの大前研一氏が、韓国との関係に対して、日本はどのように向き合うべきかについて解説する。* * * 私は3年前、朴槿恵政権が慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」に合意したことを“雪解けの兆し”とする見方に対して、なおも完全解決からは程遠く、日韓関係の好転は期待できないと注意喚起した。その上で、「日本は急いで韓国との距離を縮める必要はなく、韓国の態度が根本的に変わらない限り、放っておけばよい」と書いた。 結果的にその“予言”は当たり、慰安婦合意は文在寅政権で反故にされたばかりか、元徴用工問題とレーダー照射事件で、むしろ日韓関係はさらに悪化している。 では、これから日本はどうすべきか? 結論を先に言えば、今回の私の提案も3年前と同じだ。安倍首相や菅義偉官房長官のようにカリカリせず、放っておけばよいのである。そう考える理由はいくつもある。国民に嫌われる可哀想な国 たとえばレーダー照射事件では、韓国国内のブログを見ると、マスコミ報道とは別の本音が見えてくる。「韓国海軍と海洋警察庁は北朝鮮漁船に給油か瀬取り(洋上取引)をしていたらしい」「韓国の漁船は助けないのに北朝鮮漁船は助けるのか」「国連制裁決議違反を咎められないよう、焦って自衛隊機を追い払ったのでは」などといった意見が寄せられている。 韓国世論は意外にネットの中では健全であり、多くの国民は韓国政府の対応に疑問を持っているのだ。しかし、だからこそ韓国政府はレーダー照射を頑なに認めないのだ。※写真はイメージです(ゲッティイメージズ) また、新日鐵住金や三菱重工業が損害賠償を命じられた元徴用工問題については、韓国国内で高い関心を持っているのは一部の国民だけであり、慰安婦問題ほどには盛り上がっていない。「国民情緒法」が支配する国 そもそも元徴用工は、当時の日本の給料が朝鮮半島の2倍近かったために「官斡旋」という形で募集されていた案件に自ら応募してきた可能性があるという。そうであれば、日本政府によって強制的に「徴用」されたとは言い難く、本質的な前提条件の調査・確認が必要なケースと思われる。 さらに、昨年暮れには元徴用工ら1103人が1人当たり約1000万円の賠償を自国政府に求めてソウル中央地裁に集団提訴した。文在寅政権にとって元徴用工問題は、いわば“ブーメラン状態”となって自分に返ってきているのだ。 新日鐵住金や三菱重工業だけでなく、今後も続々と日本企業が訴訟の対象になるというが、たとえ日本企業が韓国国内の資産を差し押さえられたとしても、その影響は限定的である。 たとえば新日鐵住金の場合、韓国鉄鋼大手ポスコと設立した合弁会社で保有している約234万株のうち、一部原告への賠償額に相当するとみられるのは約8万1000株と報じられている。場合によっては、提携関係を見直すという選択肢もある。差し押さえを機に、日本企業が韓国から撤収するような事態が相次げば、困るのは韓国のほうだろう。 逆に、日本の一部では韓国に対して「国交断絶」や「ビザなし渡航の制限」まで叫ぶ向きもあるようだ。しかし、それは得策ではないと思う。なぜなら、韓国国民の中には政府の姿勢と関係なく、日本に来たがっている人が多いからだ。 日本政府観光局(JNTO)の統計によると、2018年の韓国からの訪日観光客は前年より約40万人増えて約754万人。これは中国の約838万人に次いで二番目に多く、総数(約3119万人)の24%を占めている。つまり、国民レベルでは「親日」が続いているわけで、断交やビザなし渡航の制限で損をするのは日本なのである。まさに“お客様は神様”であり、それを減らすような行為は国益に反するのだ。 何よりも韓国は、国を脱出したいと考えている国民が(おそらく先進国中で最も)多い国だということを念頭に置かねばならない。 すでに指摘してきたように、実は韓国人の多くは自国が大嫌いだ。なぜなら、縁故採用が跋扈しているためにカネとコネがない人間にとっては夢も希望もなく、財閥系大企業の社員や官僚にならないと豊かな生活ができないからだ。その理不尽な現実を非難する「ヘル朝鮮(地獄の朝鮮)」という言葉があるほどで、そこまで自国民に嫌われているということは、考えてみれば「可哀想な国」なのである。だから隣の日本を“外敵”にして悪く言わないとやっていられないのだ。 しかも韓国は「国民情緒法」【*】が支配しているとも揶揄される国柄だ。そういう国に対して日本側が正論で対応したり、痛いところを突いたりしたら、逆ギレされるのがオチである。 【*国民情緒法/国民世論次第で判決が決まるなど罪刑法定主義が崩れがちな韓国の社会風潮を皮肉った言葉。国民情緒に沿うという条件さえ満たせば、行政・立法・司法は実定法に拘束されない判断・判決を出せるという意味】 放っておいても日本にとって実害はほとんどないし、インバウンドの4分の1を占めるありがたいお客さんなのだから、静観するのが最も賢明な選択なのだ。関連記事■ ケント氏「韓国には嘘が恥ずかしいという概念がないのか」■ 韓国で女児の胸が大きくなる「性早熟症」、囁かれる原因■ もし日韓戦わば… 軍事力の差は歴然だった■ 徴用工、慰安婦、竹島…韓国の「反日フェイク」にはこう言い返せ!■ 韓国政府がひた隠す「元慰安婦の9割が日韓合意に納得」

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    韓国国会議長による「天皇謝罪」発言の裏側

    してほしい」と不快感を表明した。 菅義偉官房長官によると、外交ルートでの抗議に対して韓国側は「早期の日韓関係改善を願う思いが出たもので、報道のされ方は文氏の本意ではなかった」と説明したという。韓国の外交当局は、なんとか火消しをしたいと考えたのだろう。 ところが聯合ニュースによると、文議長はさらに訪問先の米国で「日本の責任ある指導者が、慰安婦のハルモニたちの納得できるような心からの謝罪をすることが優先されなければ」と語ったという。天皇を「指導者」と思っているような節があるが、その程度の浅い理解から出ている発言ということだ。 最近の日韓関係を見ていれば想像のつく展開だが、安倍晋三首相は12日の国会答弁で「発言を読んで本当に驚いた。強く抗議をするとともに謝罪と撤回を求めた」と語った。これに対し、同日の記者会見で「謝罪するよう議長に勧めるのか」と聞かれた韓国外務省の報道官は直接の回答を避け、対応に苦慮していることをうかがわせた。 日韓関係では近年、こうした光景を見ることが多くなった。それは「進歩派の文在寅政権だから」とか「右派の安倍晋三政権だから」ではなく、ここ四半世紀ほどで起きた両国関係の構造的変化を反映したものだ。一部の人が語る「文政権が終わりさえすれば」「安倍政権はひどすぎるから、次になれば」というのは、根拠のあやふやな希望的観測でしかない。1月10日、ソウルの韓国大統領府で年頭会見する文在寅大統領(聯合=共同) 政治的な関係は一時的なアップダウンを繰り返すものだから、政権が変われば多少の変化は出てくるはずだ。ただし、現在の日韓関係はかつてとは質的に変わっているという根幹は変わらない。構造的変化を踏まえたうえで双方が賢明なアプローチを取らなければ、本質的な関係改善は難しいように思える。 もちろん長期的に見れば落ち着きを取り戻すだろうが、それには数年という単位ではない長い時間が必要かもしれない。昔の構造が頭にしみついた古い世代の意識に問題があるので、先入観を持たない若い世代の交流が大切になる。ただ現時点でも構造的変化の実相を知ることはできるし、そうした知識を持てば適切な対処をできるかもしれない。韓国の国会議長による信じがたい発言の背景にある日韓関係の構造的変化とは何か、数回に分けて改めて考えたい。「支持率のため」はウソ 国会議長の発言を見て、私はソウル特派員をしていた2012年8月に李明博大統領による似たような発言があった時のことを思い出した。あの時は李氏による竹島上陸直後であり、そもそも大統領という最高指導者の発言だっただけに日本側の反応はきわめて激しくなった。韓国側でも「あれは行きすぎた発言だった」と批判されたが、それは日本側の反応を見てから出てきたものであるように思えた。 文議長と李元大統領の共通点は「日本側の反応をあらかじめ考えることなく発言した」ことである。別の言い方をすれば、日本との関係に細心の注意を払おうとする感覚の欠如だろう。現在の文政権は発足当初には日韓関係に配慮しようとしていたが、米朝首脳会談や南北首脳会談など北朝鮮との対話が進んできた昨年夏ごろからはそうした姿勢が薄らいでいる。 文在寅大統領が今年の年頭記者会見で徴用工訴訟について質問された時に、過去の不幸な歴史に起因する問題だと指摘して「日本政府がもう少し謙虚な立場を取るべきだ」と語って日本側の反発を買ったのも同じことだ。徴用工問題が日韓関係の根底を突き崩しかねないという日本側の懸念は、韓国側では一部の専門家にしか共有されていない。 直近の日韓関係のイシューといえば、韓国海軍艦艇による自衛隊機へのレーダー照射問題だ。日本では大きく報道されたが、韓国メディアでの関心はいまひとつだった。1月下旬に会った駐日韓国大使館の政務担当者は「さすがに日韓関係がここまで悪くなってくると韓国政府内では関心が高まってきたけど、一般の人はそうでもない。韓国は国内政治がゴタゴタしすぎているから、人々の関心が向くのはそちらばかり」と困ったように話していた。 レーダー問題では韓国側主張に無理が目立ったから、日本側に強い不信感を抱かせてしまった。それだからか日本では韓国側の不可解な強硬姿勢に対して「文政権が支持率上昇を狙った」という解説が一部に出たが、こうした十年一日のような珍説にはため息しか出てこない。※写真はイメージです(ゲッティイメージズ) そもそも政権発足当初に比べて下がったとはいえ、文氏の支持率は40%台後半だ。文政権は支持率を強く気にする傾向にあるとはいえ、外交的な無理をしてまでと考えねばならない水準ではない。本当の専門家はこんな無責任なことを言わないので、発言者を信用できるかどうかのバロメーターには使えるかもしれないけれど…。 では実際には、韓国の世論はどうだったろうか。北朝鮮とアメリカばかり 防衛省が「韓国の駆逐艦から火器管制レーダーの照射を受けた」と発表したのは12月21日だった。韓国ギャラップは毎週金曜日に大統領支持率を発表している。ちょうど21日は金曜日で、この日発表された支持率は前週比1ポイント増の46%だった。間の悪いことに年末年始は調査を休むので、次の数字は3週間後の1月11日で48%。上がっているとはいえ誤差の範囲内だ。 その間、防衛省は12月28日に動画を公開し、韓国国防省は1月4日に反論動画を公開した。その後も防衛省が探知音を公開したり、二国間協議での日本側の対応を韓国国防省の報道官が「無礼」と言ったことで感情的な反発を日本側に生んだりと対立は深まった。2月5日には防衛省が、4月に予定していた海上自衛隊護衛艦「いずも」などの釜山港寄港を見送ることを韓国側に通知したと発表した。 そして文氏の支持率は48%(1月11日)→47%(18日)→46%(25日)→47%(2月1日)だった。ほとんど変化なしである(旧正月連休のため2月8日は発表なし)。 同社の調査は自由回答で「支持理由」と「不支持理由」を挙げてもらう。いくつか理由を挙げてもらった上で、同社が分類して発表する形式だ。それぞれ20項目くらいずつにまとめ、前週からの増減が大きいものには表示がされる。文政権の場合、いつも「北との関係改善」が支持理由、「経済・民生問題を解決できない」が不支持理由のそれぞれトップになる。 理由に「日本」が出てくるのは今まで見たことがないのだが、1月25日発表では支持理由に「外交をうまくやっている10%(前週比3ポイント増)」とあった。※写真はイメージです(ゲッティイメージズ) 同社に電話して具体的に聞いてみると、担当者は「米国と北朝鮮の間をうまく仲介して2回目の米朝首脳会談を実現させたという回答がほとんどですね」。よく見たら不支持理由に「外交2%」というのがあったのだが、これには「外交がらみのいろんな回答を集めて2%ですからねぇ。日本がらみがないわけではないけれど、少なすぎて意味のある数字として出せません。韓国の外交にとって重要なのは、圧倒的に米国と中国です。日本との関係も特別なイシューがあれば回答に入るかもしれないけれど、日常的にそうしたことは起こりません」という答えが返ってきた。考えなしの「日本軽視」 韓国メディアの報道を見ていても同じことだ。日本側がレーダー問題で大騒ぎしていても韓国側では小さな扱いが続いた。こうした光景は、近年の日韓関係では珍しくない。世論を強く刺激する慰安婦問題についても同じことで、韓国世論の関心は日本で考えるほどには高くない。 韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協、日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯に改名)が昨年初めに青瓦台(大統領府)サイトで行った電子署名は、1カ月で1919人しか集められなかったほどだ。慰安婦問題への韓国社会の関心という問題については、「『慰安婦の日』が騒ぎにならなかった理由」や毎日新聞サイトのコラム「挺対協は過大評価されていないか」で詳しく紹介した。 ここで挙げた事象について韓国世論や政治家が熱くなっていないというのは、落ち着いているとか冷静というのとは違う。政治家などはマイクを向けられたら強硬発言をしてしまいそうだから、まったく当たらない。そうではなくて単純に、「考えていない」というに尽きるから始末に悪いのだ。日本政府の対応も満点とは言い難いが、韓国側対応の「軽さ」には目を覆いたくなるものがある。 こうした状況が生まれた背景にあるのは、30年前の冷戦終結であり、その後のグローバル化の進展だ。さらに韓国の経済成長と民主化、日本のバブル崩壊という要因が重なっていった。韓国にとっての日本の重要度は低下し、冷戦下の韓国には許されなかった「ジャパン・パッシング」すら可能になった。 それまでの韓国では日本の存在感は圧倒的に大きかった。植民地支配された歴史を考えれば韓国側には面白くなかったことだろう。それだけに現在は反動で、ことさらに日本を「軽く」見ようとしているように感じられる。それが、この30年間に相対的な国力低下に見舞われた日本側を強く刺激してしまう。※写真はイメージです(ゲッティイメージズ) 現在の日韓関係はこうした構造に入っているから、簡単に好転はしない。相手との新しい関係性に互いが慣れていかねばならないからだ。その手始めとして、この30年間に何が起きたのかを改めて考えてみるべきだろう。

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    日韓にくすぶる「日王」問題 天皇と王を混在させる韓国

     日本と韓国には、様々な未解決の問題が横たわっているが、そのひとつに天皇の呼称論議がある。評論家の呉智英氏が、「王」と「皇帝」の意味の違い、歴史的な変遷について解説する。* * * 韓国の徴用工訴訟の判決には全メディアが一斉に批判的な論評を出した。韓国の異常な反日愛国主義の暴走には誰もが愛想を尽かした感じだ。こうなると、むしろ日本の右派・保守派の過剰反撃に前もって警戒しておかなければならないようにも思える。というのは、以前から「日王」問題がくすぶり続けているからだ。 これは天皇の呼称論議で、前回(十一月十六日号)の私の担当の時に論じた国名論議にも一脈通じるものがある。 韓国では政府の正式文書では「天皇」とするが、報道などでは広く「日王」が使われる。天皇は英語ではエンペラー(皇帝)、王ならキングである。つまり、天皇はエンペラーなんて大層なものではなく、ただのキングだ、と格の低い名称で呼んでいるつもりなのだ。それでいて「日帝統治」とも言う。めちゃくちゃである。 皇帝は、ローマ帝国がそうであるように、宗主国が属領を支配する統治体制の君主である。日本の天皇は由来がこれとは少しちがうが、外国では同類と見ており、それ故エンペラーとされる。 ところが、こんな例がある。この春に出た平川新『戦国日本と大航海時代』(中公新書)は、秀吉の朝鮮出兵、家康の鎖国などの再解釈を迫る好著だが、こんな記述がある。スペインの宣教師が日本について書いた文書にエンペラドール(皇帝)とあるのは家康で、レイ(王。英語のロイヤルと同系)とあるのは伊達政宗。つまり、日本帝国では大名国王の上に徳川皇帝がいる、と見ているのだ。皇居・二重橋前(ゲッティイメージズ) 平安末期の『今昔物語』にも我々の常識とはちがう記述がある。本朝の部の最初の巻だけでも、支那へ渡った僧が「日本の国より国王の仰せ」で来たと言っているし(十一の四)、「彼の国(唐)の天皇」(十一の六)という言葉もある。日本の天皇が国王で、支那の皇帝が天皇なのだ。 明治になると、王族・皇族の呼称が外交問題となった。 明治の政治家、星亨は「押し通る」と異名が付くほどの剛腕だったが、私生活は清廉で無欲な硬骨漢だった。星が若い頃横浜税関長を務めていた時、英国のクイーン・ヴィクトリアを「女王陛下」と書いて駐日英国公使パークスの怒りを買った(平凡社東洋文庫『星亨とその時代』、同『パークス伝』)。「女王陛下」でどこが悪いのかと思うところだが、「女王」は日本の皇族の呼称としては天皇からかなり遠い女性皇族のものである。故・三笠宮仁(ヒゲの殿下)の長女は彬子女王であり、敬称をつけるなら殿下である。パークスは、英国君主にそんな格の低い呼称を使うな、「女帝陛下」と呼べと迫る。星は反論する。英国が王国である以上、王が女性なら女王ではないか、女帝とは呼ぶまい、と。だが、日本政府は後難を恐れるように、星の職を解いて幕引きとした。 パークスは英国を畏怖させるための「外交上の一手段」を使ったのである。現在は何の問題もなく「女王陛下」で通用している。●くれ・ともふさ/1946年生まれ。日本マンガ学会前会長。著書に『バカにつける薬』『つぎはぎ仏教入門』など多数。関連記事■ 皇は王より上だから嫌 「皇室」を「王室」表記の韓国メディア■ 韓国作成「徴用工企業299社リスト」に日本企業の担当者絶句■ 韓国の徴用工問題判決は、日本の親韓派をも失望させた■ 日本統治の痕跡消したがる韓国に、日本家屋守る韓国人もいる■ 明仁天皇と昭和天皇の最大の違い おことば収録本の著者考察

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    米国の反日活動といかに闘ったか

    なぜ米国で慰安婦像が建てられるのか。こんな疑問を抱えながら、韓国系の反日ロビー活動と闘う日系人がいる。日本生まれの米ロサンゼルス在住、クリス三宅氏である。「私の祖国が壊されていくことを阻止しなくてはならない」。20数年に及ぶ彼の闘いの記録を紹介したい。

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    日系人の私が見た米国の反日活動「20年の闘い全記録」

    クリス三宅(北米日台同盟会長)(青林堂『反日活動』より) この度、私の初めての本が出版されることになった。 最近、日本人の保守系に対するフェイスブックの言論弾圧が目立ってきたことも、私が出版しようとする動機付けを後押しした。まだまだ日本に住む日本人に伝えたいことが山のようにある。この本が現状を知る上での参考になり、何らかのきっかけになれば嬉しい。 私は11歳の時、1963年9月に移民船で渡米してから日米を往復しながら、通算、40年間、アメリカで生活をしてきた。現在のように簡単に格安で飛行機に乗れる時代ではなく、それだけ日本への思い入れが深かった。 渡米当時は日本全体がまだ貧しい時代で、イメージとしては白黒写真の世界だった。だが、当時は皆さんが協力しながら絆を大切にする生活をしていたように思う。私にとって日本での少年時代の思い出がルーツであり、活動の源である。 1963年から母、兄、弟とともに日本を離れ、父が待つアメリカでの生活が始まった頃は、白黒写真のイメージの日本から天然色のアメリカに移り住んで、見るもの聞くもの触れるものにカルチャーショックを覚えたものだ。日本と異なる環境でいろんな経験をし、少しずつ日本人としての誇りと自信が芽生えてきた。 私は長年、アメリカで生活して、遠くから日本を眺めてきた。今日まで何十回と訪日して、日本、日本人を観察してきた。日本で生活をしていたら気づかないことを、海外から日本に向けて発信してきた。その一部を本書で紹介させていただいた。米サンフランシスコ市の中華街にあるセント・メリーズ公園に設置された慰安婦像と碑文=2017年12月 私は20数年前、40歳になってから、言論活動を本格的にスタートし、初期の頃は、仲間とデモや抗議行動を中心に展開してきた。アメリカで活動する韓国系、チャイニーズ、在日、反日の日本人からの理不尽な攻撃を体験し、職場を2度替えざるを得ない状況に追い込まれたこともある。でも、それにメゲる私ではない。そういった経験は逆に私を強くし、攻撃力も増してくるものだ。 2000年を過ぎた頃からYouTubeやブログで発信を開始し、日本の言論人と親しくなった。その後、その中の一人、国際政治学者の藤井厳喜氏のロサンゼルス講演会を3度主催することになった。やることなすこと素人の民主党 2014年1月にはロサンゼルス講演会が終了後、私が運転する車で、8時間かけてサンノゼでの講演会にも出向き、次の日には慰安婦像設置計画があったクパチーノ市役所に藤井厳喜氏と出向き、市長と1時間面談し、慰安婦像設置を阻止したこともある。このクパチーノ市は、アップル社の本社があり、世界抗日連合会の本拠地があるので、阻止できたことは大きな前進だったと思う。 また2009年に、日本では民主党政権が誕生した。だが、この党は言っていること、やっていることは党名とはかけ離れ、危険な匂いがする政党だった。それまで、なぜかメディアのミスリードや印象操作によって、民主党に風が吹き、勢いづいてきたことに当時の私は危機感を覚えていた。多くの日本人がなぜ民主党を応援するのか理解できなかった。 私の祖国が国柄を失い、壊されていくことを阻止しなくてはいけないと、言論活動にも力が入ってきた。私が恐れていたことが現実のものとなったのは2011年東日本大震災が発生し、同時に原発事故が起こり、日本が大パニックに襲われた時だった。 当時の民主党政権の対応は、やることなすことまるで素人で、状況をひどくするだけだった。国益を失い、鳩山政権、菅政権では世界中から信用まで失ってしまった。 前述したように私は20数年前から言論活動をスタートしているが、特にここ10年はアメリカで、韓国系との竹島問題での衝突や、慰安婦像や慰安婦碑設置阻止に動き回っていた。全米、世界各地で計画が上がり、日韓合意後もその勢いが変わることはなかった。 米国のグレンデール市でも慰安婦像設置の計画が発表され、公聴会があった。私も公聴会で発言したが、もうすでにこの時には慰安婦像設置に向けた計画が進められていた。公聴会は反対する人たちに発言のチャンスを与えたというアリバイづくりでしかなかった。 この時期は私生活でも色々あった。2年半、仕事をしながら自宅で母の介護をしていた。同時期に私が重度の糖尿病と診断された。そんな肉体的にも精神的にもシンドイ頃、私はボランティアで日米を往復し、慰安婦問題の解決に向かって動き出した。2009年8月、民主党の衆院選開票センターで、候補者の名前のボードに当確のバラを飾る鳩山由紀夫代表(左)と平野博文党役員室長(早坂洋祐撮影) 母の介護、訪日で仕事も調整しなくてはいけなくなり、その結果、収入も大幅にダウンした。その上、訪日時は有料の介護スタッフに定期的に自宅に来てもらわなくてはいけなかった。 だが、私にとって慰安婦問題などの嘘やデタラメは我慢できなかったのだ。それ以上に先人、英霊、ご先祖様の名誉、尊厳、功績、信用、誇りを汚す行為が許せなかった。 私の動きが少し、関係者に知れ渡るようになると、多くの日本人からは励ましの言葉をいただけるようになった反面、一部の人は私に対して、呆れているようだった。母親の介護を放棄して、そんなことをやっている場合じゃないだろうと、時折、私の優先順位に対して皮肉っぽい声が遠くから聞こえるようになった。いいのだ、誰がどう思おうが、私は自分の信念を貫くだけだった。「ガマン」はありえない 私は日米で韓国系、中国系、在日、日本人の反日勢力を敵にして闘ってきた。だが、私は人種差別者では決してない。彼らに汚い言葉を浴びせたこともない。彼らとはいたって紳士的に闘ってきたつもりだ。 一般の善良なコリアンやチャイニーズとも長く付き合ってきた。特にチャイニーズ系アメリカ人とは小学生の頃から仲良く助け合ってきた。問題なのは80年代から大量に入り込んできた中国からの新移民たちである。 アメリカに住む旧チャイニーズは日系より20年も30年も移民歴が長く、私たちの先輩なのだ。彼らも今やアメリカでは6世の時代であり生粋のアメリカ人である。新移民とは考え方、マナー、価値観が大きく異なる。新移民が8割を占める日本と、事情を同じに考えると状況を見誤る。 私はおかしいことには声を上げてきた。日本人や自民党に対しても理不尽なこと、おかしいことは批判してきた。これまた日本のためである。 次世代の日本が嘘やデタラメを押し付けられないために我々の時代に解決できるものはしなくてはいけない。日本政府が今まで事なかれ主義や先送りで、物事を複雑にしてきた。そんな政府に反省させ、二度と同じ過ちを繰り返してはならないと訴え続けることが重要だ。今更、声を抑えて我慢することは精神衛生上あり得ない。 しかし、何事も闘いは、一歩下がって戦術、戦略を練ることも必要だ。いたずらに声を出せばいいというものではない。今後は、多くの仲間、同志、日本を愛する人たちと連携して、風を起こす方法を模索したいと思う。 日本人が一人でも多く目覚め、現状に気づき、少しでも良い方向に動いてくれれば、何かが少しずつ変わる気がする。私は微力でしかないが、今後も声を出し続けて、少しでも世を糺す力になるつもりである。 アメリカでは台湾独立運動に取り組むとともに、南京大虐殺、慰安婦問題という嘘と闘って来た。今まで日本政府、外務省の事なかれ主義や先送りによって嘘が一人歩きして事実化し始めたこと、日本を貶めるロビー活動を目の当たりにしたことで、少しでも祖国の役に立ち、貢献したいと思って、これまでボランティアで活動して来たのだ。 最近、移民問題がよく話題に上るが、左翼の美辞麗句に惑わされず、絶対に受け入れてはいけないと思う。というのも、移民を受け入れると間違いなく国内の治安は悪化するし、日本の場合、大量に流入してくる民族は韓国と中国だ。何しろバランスが悪い。それも反日教育が徹底された反日国からなぜこんなに数多く受け入れるのか、理解に苦しむ。海上自衛隊対馬防備隊本部に隣接する浅茅湾沿岸には韓国人専用のロッジが並ぶ=2017年10月 対馬に来る韓国の観光客は、マナーがひどい人が多いと聞く。ゴミはどこでも捨てる。釣り客は禁止区域にも平気で入り込み、周辺にちらかして退散する。食堂には平気でキムチを持参して、ご飯だけオーダーし、他の客への迷惑も考えず、どんちゃん騒ぎする。自民党にも問題がある アメリカから日本に戻るたびに、ハングルの表示が増え、在日や韓国人観光客の多さには毎回恐ろしさを感じている。私の考えすぎだろうか? しかし私はアメリカで韓国人の素行の悪さを目にしているから、日本がいずれそういうふうにならないかと心配なのだ。 本当に日本の政界、財界、マスコミはどうなってしまったのか、と思うことが多くある。私が懇意にしている有能な議員や元議員たちもさぞかしストレスがたまり、歯痒い気持ちでいっぱいだろう。 左翼や反日政党議員にも問題が多いが、自民党も無能で志に欠けた政治家を、組織票によって受け入れ過ぎたことにも原因があるのではないだろうか。そういった政治家しか選べない仕組みを変えない限り、何も変わらない気がする。 日本が主権国家としてやるべきことは何か、本来の日本の国柄とはどういうところか、今後の日本の方向性はどうすべきか、国民の生命と財産をどう守るべきか、など、基本的なことを何も理解せず、考えていない人たちが政治家になっても、国が良くなるわけがない。クリス三宅氏 今の日本が危機的状況にあると認識し、真剣に問題意識を持って取り組んでもらいたい。一日も早く、日本人の日本人による日本人のための政治が実現することを願っている。 日本は素晴らしい国だ。特に、アメリカで長く暮らしてきたからこそ、何故なのかを理解し、実感できる。しかし、アメリカから今の日本を見ていると、徐々にそれが失われつつあることが残念でならない。 本書では私の自分史、体験、提言、ぼやき、情報を中心に書き綴った。皆さんにとって参考になる内容であってほしいと願う。 そして、この本をお買い求めいただいた読者の皆さんと共に、日本が今後、日本が国柄を失わず、世界から尊敬され、お手本とされる国となることを目標に、引き続き頑張りたい。クリス・みやけ 1952(昭和27)年、鳥取県境港市で生まれる。アメリカ生まれ(帰米2世)で柔道家の父親のもとで育つ。1963年、アメリカ・ロサンゼルスへ渡る。在米期間、通算40年。日米で俳優活動を行ったのち、整体ビジネスを経営。北米日台同盟会長、「LA・日本をよみがえらせる会」代表。グレンデール慰安婦像設置を反対し、国際政治学者・藤井厳喜氏と共に慰安婦像設置を阻止した。海外から日本に向けて発信するオピニオン・リーダーの一人。■ 「スパイ天国」日本を狙う中朝工作員の恐るべき活動■ 世界の常識を知らない日本人に「移民侵略」は防げない■ 沖縄伝統行事の無知でバレた基地反対活動家たちの本性

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    キム・ヨナがLA名誉市民? 変わりゆく日本人街「リトル東京」

    クリス三宅(北米日台同盟会長)(青林堂『反日活動』より) ロサンゼルスの市庁舎近くにあるアメリカ最大の日本人街・リトル東京。 近年、この日本人街が変化していることに気づいた。あちらこちらからハングルが耳に入り、韓国人の姿を見かけるのだ。彼らは「日本人が嫌い」と言いながら、リトル東京が心地良さそうだ。だが彼らが心地良くても、逆に日本人は落ち着かなくなった。白人やアジア系アメリカ人が彼らを日本人と勘違いするからだ。 ブラジル・サンパウロの日本人街「リベルダージ」もサンフランシスコの「ジャパンタウン」も、同じ状況らしいと現地の友人から聞いた。日本人が集まる場所には韓国人が入り込んで、日本文化を壊し始める。 1960年代、70年代は韓国人の数が少なかったから、彼らは日本人と思われていた。当時日本人は信用されていたのに、最近はちょっと質が落ちたのか、変わってきている。日本人のプレゼンスの低下が心配される。 ここ15年ぐらいは、たまにハングルで話しかけられたりするから頭に来る。「ちゃんと観察したらわかるだろ?」と言い返したくもなるが相手は英語が話せないので、つい英語で「日本語か英語で話せ!」とすごんでみせる。せめて、「ハングルが話せますか?」「どこの国の方ですか?」と英語で確認してから、ハングルを話してもらいたいものだ。ここはアメリカなのだから。 たまに大人げないと反省するが、精神衛生上、私は我慢しないで自然にまかせる。不愉快にさせる方が悪いのだと、自分を慰めている。最近は韓国人に対しても笑顔を返す余裕がない。ここ何十年の彼らの言動がそうさせている。 韓国は長年、日本から支援され続けてきたにもかかわらず、85%以上の人が日本嫌いだという。なぜかはわからないが、ここ20年以上の徹底した嘘とデタラメの反日教育に韓国国民が毒されているためでもあるだろう。日本を貶(おとし)める国にいくら金をつぎ込んでも無駄だ。韓国を支援すればするほど次世代に大きなツケを残すことを、日本政府は肝に銘じた方がいい。 アメリカの名門大学に通っている韓国人学生は、韓国で教わった歴史教育しか信じない。あの韓国の教育を冷静に検証する学生はほとんどいない。 逆に日本贔屓(びいき)の教授は、彼らの圧力で学校から追放される羽目になっている。まるでカルト教団に洗脳された信者だ。日本に留学している学生もアメリカに留学している学生とさほど変わらないだろう。 米国の韓国系と話すと、何の根拠もないことを、必ず恩着せがましく言う。嘘であり、デタラメである韓国起源説。何の根拠も裏付けもない彼らのファンタジーを押し付ける。米ロサンゼルスのリトルトーキョー(ゲッティイメージズ) 言っておくが、日本が朝鮮半島を併合する前は、識字率が2%程度だった。そんな国から何が生まれるというのだ? 彼らはキムチに2000年の歴史があるというが、それは嘘だ。約450年前に南米原産の唐辛子が、ポルトガル人経由で日本にやってきて、さらに日本経由で朝鮮半島に渡ってキムチが製造されるようになったのが真実だ。ちなみにアメリカでは唐辛子を南米の国の名前と同じチリという。 韓国は日本の協力や影響がなく併合されていなかったら、インフラ整備どころか原始的生活を続け、100年前にこの世から消えていた国なのだ。今までの恨みツラミが爆発 ロサンゼルスのコリアタウンの面積はリトル東京の数倍はあって広大だ。当時はアップタウンと言って、日系人も多く住んでいた。私も1965年から70年まで母と一緒にこの地域近くで洗濯屋を切り盛りしていた。私が中学~高校生の頃だ。当時、シーツなどを配達していた安ホテルは、今は韓国系のホテルになっている。 その当時は韓国人の数は少なく、目立った活動は何もしていなかった。洗濯屋の真向かいに30代後半の韓国人女性がカツラ屋さんを営んでいたが、これが当たって彼女は成功者になった。よく暇つぶしに、洗濯屋に遊びにきていた。片言の日本語を話して「おばさん、おばさん」と、そんなに年が違わない母をそう呼んでいた。 1975年頃から、韓国人が目立って増え始めた。彼らの多くはベトナム戦争でアメリカ軍と一緒に戦った元韓国陸軍出身の退役軍人だ。彼らは優先的に永住権の取得を認められており、それも韓国人が増え始めた一因だろう。 彼らはまず家族で、サンフランシスコやロサンゼルスでアメリカ生活を始め、やがて兄弟や両親、叔父、叔母、従兄弟まで呼び寄せる。当時の韓国人には経営の知識も経験もなかったのか、事業においてもサービスという概念さえ身に付いていなかった。彼らは隠しているが、儲けが少ないと奥さんが夜の街で売春婦をするような生活をしていた……と何人かから聞いたことがある。 そんな過去のキズを持つ韓国人は、日本人と親しくなると「こうなったのもすべて日本に責任がある」と、今までの生活に対する恨みツラミを爆発させた。当時の日本人はそんな韓国人も受け入れていたが、時間が経つにつれ、敬遠するようになっていった。そりゃあそうだ。あれだけ罵られると、いくら心が広い日本人でも不愉快になるのが当然である。 1985年頃になると、事業に失敗した韓国人たちが新天地を求めて西海岸から逃げるように東海岸へ、同じく東海岸で事業に失敗した韓国人が逃げるように西海岸へ移り住んだ。この頃からロサンゼルスのこの地域がコリアタウン化し始めた。80年代には多くの韓国人商店が倒産し、融資した銀行への返済を怠ったことで、多くの銀行が倒産に追いやられた。 しかし、彼らの好き勝手なビジネス手法や他人種に対する見下した姿勢に、非難の声が上がり始めていた。この時期、リトル東京も再開発が進み、かつての活気を取り戻そうと関係者は躍起になっていた。 この頃のアメリカ人は「日本人か韓国人か、靴を見ればすぐわかる」と言っていた。それだけ、韓国人と日本人の外見の差が歴然としていたのだ。その後1992年の黒人暴動で、韓国人の人種差別が世間に知れ渡った上、韓国経済が危機に直面していった。 2000年を少し過ぎた頃から、韓国系は自信を取り戻し始め、ロビー活動の重要性に気づき始めた。彼らは自分たちのコミュニティーを立て直すために、日系社会を利用しようと動き出した。 最初は黒人暴動で黒人コミュニティーや黒人を差別し、蔑視していたことに対して、反省のポーズと行動を起こしていた。その頃から韓国経済の上昇と共に自信過剰になり、同時期からロビー活動が盛んになった。 米国での慰安婦問題は1998年頃から聞こえ始め、2005年ぐらいからエスカレートしていったように思う。70年代、80年代はおとなしくしていた人たちまで巻き込んで、2010年以降は病的におかしくなってきた。米ロサンゼルスのコリアタウン(ゲッティイメージズ) ロサンゼルスの韓国系が、海外で一番大きい韓国コミュニティーのコリアタウンに慰安婦像を設置しないのを、私は不思議なことだと思っていた。おそらくそれは教会の判断かもしれない。韓国系社会では教会の影響力が大きい。 教会関係者はコリアタウンの治安の悪化、売春婦の増加が社会問題になっていることを危惧(きぐ)している。もし、慰安婦像が建立されれば、街のイメージがより悪化し「売春婦像」と揶揄(やゆ)されることを恐れているようだ。リトル東京でも「成りすまし」 ここロサンゼルスのリトル東京で最近気づくのは、日本人・日系人が半減したことだ。ビジネスも通行人も韓国系を中心にチャイニーズ系が目立ってきた。シアトル市は日本人街がInternational Districtに吸収されてチャイナタウン化してしまったし、サンフランシスコのJapan Townも韓国系の店が増えているそうだ。 リトル東京はすでに多くの韓国人や成りすまし日本人(在日)に支配されつつある。彼らの影響力が少しずつ浸透しつつあるのだ。 最近、チャイニーズ系や朝鮮系のホームレスも目に入る。リトル東京内の非営利福祉団体も今や半数は韓国系だ。だから、韓国系がリトル東京の低所得者住宅に入居するケースが目立って増えてきた。 日本人・日系人の100%寄付によって建設された日系高齢者住宅「リトル東京タワー」も、今や入居者の55%は韓国系だ。彼らがリトル東京や日系コミュニティーに何か貢献したのか? ボランティアのヘルパーもほとんどが日本人か日系人だ。先人たちが血と汗と涙で築いた日本人の憩いの場も、時代の波に呑み込まれようとしている。と言うより、リーダー不在で、目先の金儲けしか頭にない勘違いした連中が、権力を持っているから困ったものだ。 日系施設も本来は非営利的なものなのだが、私物化されてしまっていて韓国人であろうが売却して良いだろう、という意見さえ聞こえてくる。それに反対する勢力の声は聞こえてこないし、有力者たちも「見ざる、聞かざる、言わざる」という情けなさである。 それ以上に、過去の恩を忘れ、金儲けにうつつを抜かし、非協力的な日本企業、そしてバブルの時代に見栄を張ってリトル東京からダウンタウンに総領事館を移した日本外務省の責任は重い。こんな駐車料金がメチャクチャ高い場所に移る理由が理解できなかった。まあ、一種の見栄だろうが、総領事館がリトル東京を去ったことで、リトル東京でのビジネスが受けたダメージは計り知れない。その後も在外邦人の便宜を図るどころか、韓国や中国のウソやデタラメに対して、日本人の名誉、信用、誇りを守る気概さえ感じなかった。 日系社会もそれなりに……1960年代から80年代までは、良いところもあったのだ。しかし私は日系コミュニティーの醜い部分も見過ぎてしまった。 私の母が入所している日系敬老介護ホーム、サウスベイ敬老介護ホーム、敬老中間介護ホーム、敬老引退者ホームの4施設は、日系以外の企業に売却された。理事長、理事会とコミュニティー・リーダーとの話し合いを私がセッティングしたのに、話し合いの意志さえ伝えず、避けて来た日系のリーダーたち。今後この地の日系社会がどうなるか、誰にもわからない。 「世界一の優れた文字を守れ」と言ってハングル至上主義に走った韓国人は、恥ずかしいかな、自分たちの国名「大韓民国」を漢字で書けなくなった。新聞記者、学者、裁判官、政治家も日韓併合時代の資料を読めないので、自分たちの都合のいいように歴史を捏造(ねつぞう)するのだ。 だから韓国発の日本関連記事のほとんどが創作であり、希望的観測のフィクションである。こういう記事にあまり踊らされないように注意しよう! よく、アメリカの韓国系新聞記事を日本語訳にして、それを流用して記事を書き、ネットや日本の新聞などに配信する場合がある。私は以前、何度かおかしいと思った記事を調査したことがある。そのほとんどは確認がとれない、あるいは事実ではないことが判明した。ロサンゼルス市の全市議15人中、3人からも確認がとれなかった。当時の捏造であり、創作だろう。2010年2月、バンクーバー五輪のフィギュア女子シングルで金メダルを獲得したキム・ヨナ(塩浦孝明撮影) これはアメリカの韓国系新聞も同じだ。以前、こういう記事があった。 「フィギュアの女王、キム・ヨナ、ロサンゼルス市役所を訪れ、ロサンゼルスの名誉市民になり、話題を呼んでいる」99・9%の市民は知らない これは日本経由のニュースで知った。私はおかしいと思い、日系、中華系、フィリピン系やアメリカの報道機関数社に問い合わせた。その結果、事実関係の確認がとれず、最後に韓国系報道機関や関係者に問い合わせたがわからない。 新聞で名前が出ていたDistrict 10のHerb J. Wesson Jr.とDistrict 4のTom LaBongeのホームページ、ブログ、そして最近のロス市役所が発行しているCity Eventなどを調べた。だが、それらしきものが見あたらない。 どうもさっぱりわからないのだが、断言できるのは、この出来事が韓国人コミュニティー以外では話題にならなかったということだ。そこで私は市会議員に問い合わせることにした。 人口約390万人のロサンゼルス市には、市会議員が15人しかいない。日本のような区会議員という余計な議員も過剰な人数もいない。当時、市議の人種構成は黒人が3人、ヒスパニックが2人、白人が10人。コリアタウンは2つの選挙区にまたがっているので、該当地区の2人の市議にも問い合わせて調べてもらった。 黒人の退役軍人、元州下院議員のウエッソン市議、白人のベテラン、ラボンジ市議。この2人には韓国コミュニティーのサポーターも多い。両議員ともコリアタウンの一部を地盤にしており、特にウエッソン市議の票田はコリアタウンの広範囲に及ぶ。その後、私のもとに韓国新聞の写しが送信されてきたが、そこにはウエッソン市議とキム・ヨナのツーショット写真が掲載されていた。 記事には「キム・ヨナに名誉市民の称号を贈呈した」とあった。この名誉市民の称号がくせ者である。 このレベルの称号は過去、何千人にも贈呈していると思うが、そのリストを公表したことはない。記録されず、記憶していた人だけが覚えている。何の権限も認知度もなく、韓国系以外の市民の99・9%は知らないだろうし、知らされていない。 どうも、これは韓国人コミュニティー向けのプレスリリースでしかないようだ。ウエッソン市議もラボンジ市議も、ちょっと韓国人コミュニティーに貸しを作っておき、選挙の時に協力してもらいたいだけのことだ。市議会が満場一致で可決したとあるが、もしそれが真実なら、他の市議が反対する理由がなかっただけのことだ。 韓国人はロスの広範囲に住んでいるから、反対すると韓国人に何をされるかわからない。それに満場一致で可決と言っても、15人しかいないので、可決という大げさなことではなく、電話で了承してもらうか、事後報告で十分だったのだろう。別に不正なことをやっているわけではないのだから。 それを、韓国人は大げさに報道したのだ。だいたい、当時のビラレイゴーサ市長との写真がない。どこかに出張に行ったのかな? 顔出しするほど重要だとは思っていなかったのだろう。市長のホームページのTop Story(トップの話題)にも、キム・ヨナの件はリストアップされていなかった。 この一件はロサンゼルス・タイムス他のアメリカの新聞でも報道されなかった。日系、中華系の新聞でも何もなく、静かなものだ。ロサンゼルス市庁舎(ゲッティイメージズ) ウエッソン市議のホームページでもこの件は紹介されていない。市議会のホームページでも、この議題(名誉市民、キム・ヨナの日)に関して何の記録もなく、話題にもなっていない。肝心の韓国系は報道しているのだろうが、私は見ていない。 韓国系のインターネットニュースではよくこういった記事を紹介しているが、未確認情報を日本語に訳してまで報道しないでいただきたい。ハングルだけにしてもらいたいものだ。クリス・みやけ 1952(昭和27)年、鳥取県境港市で生まれる。アメリカ生まれ(帰米2世)で柔道家の父親のもとで育つ。1963年、アメリカ・ロサンゼルスへ渡る。在米期間、通算40年。日米で俳優活動を行ったのち、整体ビジネスを経営。北米日台同盟会長、「LA・日本をよみがえらせる会」代表。グレンデール慰安婦像設置を反対し、国際政治学者・藤井厳喜氏と共に慰安婦像設置を阻止した。海外から日本に向けて発信するオピニオン・リーダーの一人。■ 「スパイ天国」日本を狙う中朝工作員の恐るべき活動■ 世界の常識を知らない日本人に「移民侵略」は防げない■ 沖縄伝統行事の無知でバレた基地反対活動家たちの本性

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    「外務省は韓国に毅然と対応せよ」日本はこのままで大丈夫か?

    かけられ、100万円近い罰金を取られ、以後は入国禁止だろう。日本国民にとって、これほどのアンフェアな日韓関係を許すべきではない。反日は深い快感 昨年改訂された小中学校に続き、高校の新学習指導要領案で、竹島について「固有の領土」とようやく明記された。そう、ようやくである。国民に対してPRすることを日本政府はおろそかにしてきた。今まで事なかれで先送りしてきたことで、日本は大きく国益を失ってきたことを、政治家一人ひとりがどれほど理解しているのであろうか? 竹島については子供たちにわかりやすく教えていくべきであるが、それにはもちろん、教師や大人が正しく理解していることが前提だ。その上で返還の声を高めることが重要である。 今後、竹島の写真をお札の一部に印刷したり、記念切手や記念コインを発行したりしない限り、今までの50年以上の事なかれのツケを払拭することはできない。韓国系の反日言論の数々は、嫉妬やコンプレックスがベースにある根拠のない創作である。彼らにとって反日は深い快感でしかない。だが、彼らがその行為の不当性に気づくことを拒み続けることは罪であり、日本人に対する加害でしかない。 これからの日本は世界中に向けて訴えていく必要がある。戦前の朝鮮半島のインフラ整備や教育の充実などに、どれほどの投資を行ったのか。そしてそうした投資があったにもかかわらず、彼らがいかに根拠もなく日本を強請り続けているかということを。 大阪で環状線に乗って気付いたのは、この街には在日朝鮮人や韓国人が溢れていることだ。4人連れの在日韓国人の酔っぱらいのおばさん集団が電車に乗り込んできた。耳が裂けるような大声で車内の端まで聞こえる愚痴話。ジェスチャーもオーバーでマナーが悪い。大阪では見慣れた光景なのだろう。なんだか大阪では中国人観光客のほうが、まだまともに見える。 大阪ではこういう人たちと共存してきた文化が根付いているのだろうか? 博多、新潟、東京、川崎にも在日は多いが、大阪はそれらの比ではない。街角で背中を見せた人に「あのー」と声を掛けると、半数はハングルか中国語のアクセントの日本語が返ってくる。中でも大阪で驚いたのはJRの車内アナウンスだ。案内の日本語がおかしいのである。部分的にハングル・アクセントの日本語で、妙に聞き取りづらい。 NHKのアナウンサーのように発音を訓練された結果とは思えない。いったい誰がこういうアナウンサーを採用するのだろうか? 不思議に思った。美しく、心地良く耳に響く日本語はどこにいったのだ? 日本を訪問するたび、日本の悲しい現実を思い知らされる。 日韓の友好都市は、米国と中国に次いで3番目に多い。信じられないが、数年前の時点でその数170もある。慰安婦像の設置が確認された韓国の自治体は40、そのうち日本との姉妹都市は38もある。ところがなぜか、日本側の姉妹都市からは積極的な抗議や撤去要求の声が上がってこないのだ。恥ずかしくて情けないことだ!ソウルの日本大使館前に設置された慰安婦像(少女像)前で行われた集会=2017年 5月、韓国・ソウル(川口良介撮影)  そんな中途半端な交流と観光推進目的に、先人の名誉、尊厳、信用、功績、誇りを汚す権利はない。こんな意味のない関係は解消しよう! どうせ韓国は自ら崩壊の道を突き進む。彼らのウソやデタラメを見抜けない地方自治体は、何とお花畑で能天気なのだ? 外務省は釜山以外の自治体の慰安婦像設置状況を、どこまで把握しているのだ? 韓国が自爆するのは時間の問題だ。自ら墓穴を掘る愚かな国民だ。慰安婦像も売春婦像だと世界中が気づき始めたが、問題はいつ活動を停止させられるかだ。まだまだ慰安婦像設置計画はペースダウンする気配がないのが現実である。これは外務省の責任でもあるし、日本政府が事なかれ主義によって対応を先送りした結果、問題が複雑化したせいでもある。たとえ日韓合意があっても、その流れ、ツケはそう簡単に解除できそうもない。知恵がない外務省 おまけに国際的な信用失墜など考えもせず、韓国人は堂々と英雄気取りで、日本全国の仏像を略奪するつもりのようだ。盗まれた対馬の仏像にしても、司法による判決を見れば韓国が法治国家でないことは明らかだ。盗人の肩を持つ判決には、韓国国内でも否定的な声が上がっているが、こんな状態では韓国は日韓関係を一層悪化させ、国際的な信用失墜を招くことになるだろう。今更、日本にゴマをすってももう手遅れだと思わせるほど圧力を与えないと、彼らには伝わるまい。 今後は世界中から「ヘル・コリア(地獄韓国)!」とのけ者にされることだろう。 日本ができることは、この判決を受けて、これから日本全国に殺到するであろう義賊気取りの窃盗団を、どう未然に防ぐか。そこにエネルギーを注ぐべきだ! それでも日本政府はノービザで彼らを入国させて、被害を大きくさせるつもりのようだ。私は韓国が自滅しようが気にはしないが、そうなった時、韓国人が簡単に日本になだれ込むことを、政府が想定し対応を考えているのかどうか、それだけが心配である。 考えても想定もしていないのなら、ノービザ入国を廃止すべきだ! そして、帰化していない在日を、外国人と同等にして指紋押捺を復活させなくてはいけない。 もうそろそろ日本政府は見解を統一するべきだ。いや、それ以前に何の根拠もない河野談話を堂々と否定する空気が出ないうちは、韓国を押し切ることはできないだろう。 どうも今の外務省には知恵がない。大使館前や総領事館前や竹島に慰安婦像(売春婦像)を建立することで、なぜ、今になってウィーン条約違反だなどと主張するのか? 第22条は一般的な解釈では、過激なデモに限られるはずだ。慰安婦像の設置にウィーン条約を拡大適用することは、当然の解釈といえるのか? それは日本側の主張でしかないのではないか? この条約は現在の慰安婦像のケースを想定しているとは思えない。 日本側は日韓合意や日韓基本条約を破る韓国に対して「国際信義上いかがなものか?」というレベルで押し通し、それが守られなければ、大使や総領事を韓国から引き上げ、制裁を発動し、経済援助を絶ったらいいのである。そもそも日本政府が「河野談話」などで非を認め、韓国を甘やかし、教育的指導を怠ってきたから起こった事案だ。発端は吉田清治であり、朝日新聞であり、河野洋平だ。すべて日本側なのだ。それを長年放置して、ツケを大きくしたのは日本政府である。朝日新聞東京本社=2017年2月、東京・築地(本社チャーターヘリから、桐原正道撮影) 今さら韓国人に「条約に反している!」と上段から訴えても、条約の解釈論に発展し、事を複雑にするだけだ。今はああだこうだと反論する前に、強い怒りを行動に移さなくては何も始まらない。韓国の反応を窺う必要はない。それでは困るとアメリカが言うなら、アメリカが韓国に出向いたらいい。朝日新聞で慰安婦問題の誤報を流し、日本に大きな損害を与えた元朝日新聞の植村隆記者が「日韓国民の不信感解消がカギ、日本政府は韓国市民団体と対話を」などと言っている。 何を言っているのかコイツは? 自分の記事が元でこういう事態に進展しているのに、無責任にコメントする気が知れない。韓国政府がそれなりに機能していた頃でも対話ができていなかったというのに、現在の状況でどうすれば日本政府がまともに話ができると言うのか? 関わるだけでも時間の無駄で、強請られるのがオチだ!クリス・みやけ 1952(昭和27)年、鳥取県境港市で生まれる。アメリカ生まれ(帰米2世)で柔道家の父親のもとで育つ。1963年、アメリカ・ロサンゼルスへ渡る。在米期間、通算40年。日米で俳優活動を行ったのち、整体ビジネスを経営。北米日台同盟会長、「LA・日本をよみがえらせる会」代表。グレンデール慰安婦像設置を反対し、国際政治学者・藤井厳喜氏と共に慰安婦像設置を阻止した。海外から日本に向けて発信するオピニオン・リーダーの一人。■ 「スパイ天国」日本を狙う中朝工作員の恐るべき活動■ 世界の常識を知らない日本人に「移民侵略」は防げない■ 沖縄伝統行事の無知でバレた基地反対活動家たちの本性

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    なぜ韓国は日本を挑発するのか

    なぜ韓国は日本をこうも挑発するのか。徴用工をめぐる訴訟やレーダー照射問題を機に、韓国の対応に憤りを感じる人が増えたのではないだろうか。むろん、支持率が急落する文在寅政権の焦りが背景にあることは間違いない。とはいえ、挑発を繰り返す隣国に日本はどう対処すべきなのか。(写真は共同)

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    「武士の情は通用しない」韓国との情報戦はこう戦え!

    山岡鉄秀(AJCN代表) 韓国海軍の駆逐艦から海上自衛隊のP1哨戒機に対し、火器管制レーダーを照射した問題は、2019年に入って収まるどころか、エスカレートする一方である。特に、韓国政府の発表した「反論動画」は素人目にもわかる拙劣なもので、「国家レベルでこんなものを作るのか」と日本人をあきれさせた。 早速、日本の会員制交流サイト(SNS)では「こんなものを世界は信用しない」「韓国は恥を晒(さら)した」というような書き込みが殺到している。しかし、はっきり言って、このコメントには日本人の「悪い癖」が表れている。 つまり、自分たち日本人の理解力や道徳観、民度などを「世界の常識」だと思い込み、国際社会にも期待してしまうことなのだ。だが、国際社会は、国連を含めて日本人が考えるよりずっと野蛮で、印象だけで動いてしまう軽薄な世界だ。 今回、防衛省はレーダーの波形など、決定的となるデータを公表しなかった。何より軍事機密保護の観点からだろうが、その「武士の情(なさけ)」が国際社会では「弱さ」に映ってしまう。 だから、韓国は「しめた、まだ抵抗できる。日本人は決定的なデータを公表する勇気はないだろう」と踏んで、「韓国船が漁船救助という人道的な活動をしているにもかかわらず、日本の哨戒機が超低空で威嚇してきた。悪いのは日本だ」という論法を持ち出してきた。そう、これはプロパガンダである。2019年1月7日、元徴用工訴訟判決に関する安倍首相の発言などを報じた韓国各紙(共同) 日本人の目には常軌を逸していると映っても、世界は「韓国があれほど自信を持って日本を非難するということは、韓国にも理があるのだろう」「日本に絶対の自信があり、全ての証拠をつかんでいれば、最初から公表したはずだ。日本にも落ち度があるのではないか?」と考えてしまうのである。 もちろん、軍事の専門家は正しく判断する。しかし、韓国の狙いは国際世論に訴えることだ。だから、あのような稚拙な動画であっても、韓国側はSNSでせっせと拡散している。反論映像で思い出すあの騒動 日本政府が当初「韓国が認めて謝罪するまで証拠を小出しにする」と一部で報じられていたので、私は心配していた。相手に常識があれば、12月28日に防衛省が公開した映像で十分な証拠となり、謝罪などの対応に踏み切るのだろうが、相手は文在寅(ムン・ジェイン)左派政権下の韓国だ。朝鮮半島出身の「出稼ぎ労働者」に対する大法院(最高裁)判決の例を見てもわかるように、もう感情のうねりを抑えることができないのだ。 ところで、改めて今回の韓国の反論動画を見て、既視感を覚えた。そう、韓国の7人組男性音楽グループ「BTS(防弾少年団)」の騒ぎとそっくりだ。 メンバーの一人が「ナチス帽」をかぶってポーズを取っていたことがわかり、米ユダヤ系団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター(SWC)」から抗議を受ける事態に発展した。ところが、韓国のインターネットユーザーは「あれは、日本人がBTSを貶(おとし)めるために画像を加工したんだ」とものすごい勢いで大騒ぎを始めた。 この騒動に言及した私のツイッターにも、「ARMY(アーミー)」と呼ばれるBTSファンから抗議のリプ(返事)が来た。韓国では、アーミーから政府まで同じレベルだということか。 そこで私は、問題となった2014年発行のファッション雑誌を独自ルートで入手し、そこにナチスを象徴した鍵十字(ハーケンクロイツ)が写っていることを確認した。これが加工だというなら、雑誌の編集者がやったことになる。この事実をツイートしたら、ネット民はようやく静かになった。 このように、相手が特に韓国人であった場合は、最初から動かぬ証拠を突きつけることで、一発で議論を終わらせるのが基本だ。それでも「反論」して絡んでくるようなら、さらに決定的証拠を持って反論の矛盾を突き、間髪を容れずに粉砕する。2018年11月、韓国・仁川で公演する韓国の男性音楽グループ「BTS(防弾少年団)」のメンバーら(聯合=共同) 不用意に時間をかけると、冒頭で述べたように、韓国にも理があるように国際社会から見えてしまうリスクがある。それこそが韓国の狙いだ。 韓国側は、日本側の攻勢をいったんかわして、密室の協議で解決したい考えのようだ。ここで日本も「これ以上関係をこじらせないための大人の対応が必要」などと考えて、協議に応じてしまえば日本の完敗だ。日本が韓国の主張を認めたことになるからだ。たちまち韓国は日本が自らの間違いを認めたと喧伝(けんでん)し始めるだろう。反論への反撃「二つの掟」 そうならないためにも、日本は改めて韓国の反論に対して、客観的事実を持って打ち砕く必要があるが、次の2点に留意しなくてはならない。まず、証拠を示すだけでは不十分だ。相手の矛盾や欺瞞(ぎまん)を容赦なく追及しなくてはならない。 例えば、「なぜ当初は哨戒機への照射を認めていたのに証言を翻したのか」「低空飛行で脅威を感じたならなぜ通信に応答するなり抗議するなりしなかったのか」といった指摘が有効だろう。ただし、この追及でも、やっとイーブンの立場になると考えなくてはならない。 次に、いかなる情報発信も第三国向けであることを忘れてはならない。韓国は反省などしない。相手が強かったら黙る、弱かったら攻撃するだけだ。第三国、とりわけ米国が聞いていかに説得力を感じるか、が鍵となる。情報戦は韓国向けではなく、第三国向けに行うものだと認識すべきだ。 そして、拙書『日本よ、情報戦はこう戦え!』でも強調したが、即時性が重要である。相手に時間的猶予を与えず、間髪入れずに粉砕することだ。相手に時間を与えれば、どんなめちゃくちゃなロジックでも世界中にばらまかれてしまい、日本は確実に不利になる。 「韓国を相手にしても時間の無駄だ、説明なんぞしなくても世界はわかる」なんて考えてはいけない。日本はこれまで情報戦に対応できず、どれだけ国益を損ねてきたか。慰安婦問題しかり、先の大戦における敗北もしかりだ。 今回は経済制裁まで視野に入れるべきだ。少なくとも、ビザ免除の打ち切りまで踏み込んでもよい。韓国に最も効果的なのは、理ではなく不利益だからだ。2019年1月、韓国海軍の火器管制レーダー照射問題を巡り開かれた自民党の合同会議で、あいさつする小野寺前防衛相(中央) 思えば2010年、証拠映像がありながら、日本政府が自主的な公開に踏み切れなかった沖縄・尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件の対応を見て、私は情けない思いで一杯になった。今回、あの時の二の舞を演じてほしくないと切に願う。 逆説的だが、そうして初めて、韓国と健全な関係を築くことができるはずだ。日本がなめられている間は、「日韓友好」など絶対に形成できないのである。■ レーダー照射、韓国に道理を説いても無駄である■ 田母神俊雄手記「レーダー照射、韓国軍の実力では自衛隊と戦えない」■ レーダー照射、韓国が日本に期待した「KY過ぎる甘え」

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    レーダー照射は支持率上昇の絶好機「嘘の上塗り」韓国の悪知恵

    した安倍首相が仕掛けた」と書かせ、自分たちの状況を安倍首相に置き換える「詐欺的演出」に出たのである。日韓関係が悪化すれば、「徴用工」判決による日本企業資産差し押さえも、実行しやすくなる。なかなかの悪知恵だといえる。韓国と北朝鮮は「工作国家」 そもそも、韓国と北朝鮮は「工作国家」である。巨大な工作機関があり、工作で真実を曲げてきた。そうして、南北朝鮮は「金大中大統領(当時野党指導者)を拉致していない」「日本人拉致はない」と平気でウソをつき、勝手な「解釈」を続けた。最近の「徴用工」判決と慰安婦問題は典型的な「解釈変更」のケースだ。まさに南北朝鮮は「解釈」と「三百代言的手法」で国際問題を偽装する「すり替え手法」の天才だが、決して国際政治の主役ではない。 今回の問題でも、韓国国防省は火器管制レーダー照射を認めずに「謝罪」を要求し、「公表の前になぜ話し合わなかったのか」と問題をすり替えた。自衛隊は、韓国側に連絡を取り説明を求めたが、1日待っても返事がないので公表したにもかかわらず、だ。 国防省報道官は声明で「自衛隊機が威嚇的な低空飛行をした」と述べ、謝罪を求めた。しかも、意図的に「高位級人物」との言葉を使い、安倍首相を批判した。この声明には「悪意」と「挑発の意思」がありありだ。 国防省が報道官声明において日本の首相を批判するのは、極めて礼を失した対応だ。本来は、大統領か大統領府報道官が対応するものだからだ。国防省ごときに言及する資格はないのである。韓国側が意図的に安倍首相を怒らせ、反日感情をあおろうとしていることがわかる。韓国のいつもの手口であり、日本は決して乗せられてはいけない。 だいたい、海上自衛隊と韓国海軍は、長年友好的な協力関係を維持してきた。海自は韓国側に協力を惜しまず、韓国を刺激する言動も自制してきた。だが、今回の声明で自衛隊機の飛行を「威嚇的」と呼ぶのは、敵対国への表現だ。 しかも、韓国側の主張は、最初から説明がコロコロ変わっており、到底信用できない。「自衛隊機を狙ったものではない」と主張するが、それなら誰を狙って照射したのか説明しようとしない。問題処理が韓国海軍や国防省の手を離れ、大統領府に移されたのは明らかだ。大統領府が「反日感情盛り上げ作戦」を展開したのである。2018年12月、海上自衛隊の哨戒機が韓国海軍の駆逐艦を撮影した動画を公開したことに遺憾の意を示す韓国国防省報道官(聯合=共同) 事件は、2018年12月20日の午後3時過ぎに起きた。日中の明るい時間帯であり、相手を認識できたはずだ。「海上が荒れていた」との韓国側の説明もウソだった。 なのに、攻撃を意味するレーダーを照射したのは、常識では考えられない。可能性としては「兵士が勝手に行ったか」「自衛隊機に見られると困る行動をしていたか」の二つである。大統領府に乗せられるな 以前指摘したように、韓国軍への指揮統制権は大統領の管轄下にあり、勝手な「攻撃」は絶対にできない。韓国の大統領はクーデターを最も警戒しており、各師団や部隊の司令官の指揮と行動は厳しく監視されてきたからだ。もし、下級兵士が勝手にしたのなら、韓国軍の組織崩壊を意味する「クーデター行為」にあたる。あくまで、誰かにレーダー照射が命じられたから実行したのだ。 では、韓国駆逐艦は海自哨戒機に見られると困る作戦行動をしていたのか。哨戒機の飛来は、直ちに海軍本部から国防省に連絡されたのであろう。この報告に対して、国防省から「追い払え」との指令が来たのではないか。追い払う方法がないので、レーダーを照射したのか。 なぜ追い払う必要があったのか。報道官声明では「通常の作戦活動中」「遭難漁船を救助した」と説明したが、いつの間にか当初の遭難漁船の「北朝鮮」という表現が消えた。海軍艦艇の「作戦活動」には、北朝鮮漁船を救助する「任務」はない。北朝鮮は「敵国」であり、漁船に「敵兵」が乗っているかもしれないからだ。 とすると、北朝鮮漁船の救助活動を「発見」され、「まずい」と考えたのか。昨年末公開された自衛隊機の撮影映像を見ると、韓国海洋警察の救助艇が近くにおり、既に救助活動は終了していた。百歩譲って、韓国側の主張をその通り受け止めるのであれば、駆逐艦は自衛隊機の位置と距離を測るためにレーダーを作動させたが、間違えて「火器管制」レーダーを使ったのかもしれない。 それなら「誤作動」と言えばいいのだが、大統領府が「支持率アップ作戦」を展開したために、事態が混乱してしまった。この韓国の政治状況がわからなければ、韓国海軍が北朝鮮船舶の「密輸取引」や石油の「瀬取り」作業を「保護」していたのではないか、との観測が生まれるわけだ。 日本は韓国の「問題すり替え」や「ウソ」の手口に乗らずに、冷静に対応する必要がある。それには、「文大統領の支持率は近い将来に30%台に落ちる」との冷静な見通しを持ち、決して大統領府の「支持率アップ作戦」に協力してはいけない。日韓関係の悪化で、経済的にも外交的にも困るのは文政権だからだ。2018年12月29日、レーダー照射問題を巡る防衛省の動画公開などについて報じる韓国各紙(共同) 韓国の新聞や世論の多くが、韓国政府発表に疑問を抱いているリアリティーを理解すべきだ。「日本は正直だ」との韓国世論の意識を悪化させてはならない。 むしろ、日本政府は文政権と韓国民の「乖離(かいり)戦略」を取るべきだ。事実確認と再発防止の要求に徹して批判や非難の表現は避ける、慌てて「早期のうやむや解決」を取らない、このスタンスが肝要だ。過去の「その場しのぎ外交」が、結局日韓関係を悪化させた教訓に学んでほしい。■ レーダー照射、韓国に道理を説いても無駄である■ 田母神俊雄手記「レーダー照射、韓国軍の実力では自衛隊と戦えない」■ レーダー照射、韓国が日本に期待した「KY過ぎる甘え」

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    北朝鮮工作に加担した文在寅、韓国の逆ギレはこれで説明がつく

    日本が謝罪を求めれば韓国も「逆ギレ」して反対に謝罪を求める事態に発展した。一部の識者と称する人たちが日韓関係の悪化を懸念する一方、政治家たちは、落とし所を模索しているらしい。 いわばお定まりの日韓関係対立の構図を描きつつあるように見える。しかし、従来の日韓対立は歴史問題であり、政治的に落とし所が模索されてきた。 それが可能であったのは日韓の軍事協力体制が盤石であったからだ。ところが今回は、その軍事協力体制にひびが入った。日韓関係の基盤にひびが入った以上、もはや落とし所などありはしない。 韓国は当初、レーダー照射について「P1哨戒機の追跡が目的ではなく、遭難した北朝鮮船捜索のため」と説明した。捜索用のレーダーと射撃用のレーダーの違いは軍事的に明確で、海自も韓国海軍も取り違えようがない。 レーダーには、大まかに言って捜索用と射撃用があり、一般的にレーダーと言えば前者を指す。2019年1月4日、韓国国防省が公開した動画の一場面。海上自衛隊の哨戒機(左)を円で囲んでいる。下部に韓国語で「人道的救助作戦が進行中に日本の哨戒機が低高度で進入した」と説明している(ユーチューブから・共同) つまり、射撃用レーダーは軍事攻撃に限定して使用されるもので、電波の方向、出力、周波数などに捜索用と明確な違いがある。射撃用は敵に向けて電波を発射し、狙いを定めるためのものだ。 従って射撃用レーダーを照射したということは、韓国の艦艇が海自機に攻撃の準備をしたことを意味する。演習などで、こうした行為をする場合は事前に通知されているわけであるから問題ないが、事前の通知なく行えば、敵対行動とみなされて当然だ。捜索を命じたのは誰だ これに対し、日本政府は翌日、韓国政府に抗議したが、韓国は前述の通り「P1哨戒機の追跡が目的ではなく、遭難した北朝鮮船捜索のため」と説明した。だが、繰り返すが捜索のためなら捜索用レーダーを使用するはずであり、捜索用と射撃用の電波の違いは明確であって、間違えようもない。 そもそも、現場は能登半島沖であり、日本領海にほど近い。ここに外国の軍艦が出没すれば自衛隊機が状況を確認しに来るのは分かり切った話であろう。そして自衛隊機なら射撃用レーダーを照射しても反撃しないこともよく知っている。 相手が中国機であれば直ちに反撃するかもしれず、それを知っていればこそ、中国軍に対し絶対にこんなことはしない。しかし、専守防衛を原則とする自衛隊は、危険を感じても反撃せずに現場から逃走するだけだからだ。 韓国側の反論が理にかなわない点をもう少し見てみよう。昨年末に防衛省が公開した映像を見ると、当時、駆逐艦の近くには韓国の警備救難艦がおり、さらにその近くには北朝鮮の漁船がいた。従って「遭難した北朝鮮船捜索のため」その海域にいたのは事実だろう。だが、駆逐艦は海軍の所属であり、警備救難艦は海洋警察の所属である。 所属の異なる二つの艦が共同で行動していたことになるが、所属が違う以上、指揮系統が異なるため通常、共同で作戦行動はしない。海難救助の場合は例外で、国際法により救助の義務が定められているからだ。 従って海軍と海洋警察が共同して海難救助に当たることはあり得るのだが、北朝鮮船は救助信号を出していない。もし出していれば、現場は日本の排他的経済水域(EEZ)のため、海上自衛隊も海上保安庁も救助活動に参加したはずだ。つまり、北朝鮮船が救助信号を出していない以上、海難救助に該当しない。2018年4月、軍事境界線近くを散策中にベンチに座り、話をする韓国の文在寅大統領(左)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(韓国共同写真記者団・共同) 海難救助でもないのに海軍と海洋警察に共同で活動するように、命令できるのは韓国では指揮系統上、大統領しかいない。つまり、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が「遭難した北朝鮮船を捜索せよ」と命令したのだ。当然、北朝鮮の要請を受けてのことだろうが、北朝鮮船が救助信号を出していないのだから、要請は北朝鮮本国から韓国の大統領に極秘に発せられたとしか考えられない。 そしてこんな要請をできる人物は、北朝鮮のトップである金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長しかいない。だが、遭難した北朝鮮の漁船は山ほどあり、日本にもたくさん漂着している。金委員長がそんな漁船の捜索をいちいち韓国の大統領に依頼するわけはない。漁船「能登半島沖」の目的 金委員長が捜索を依頼しなければならないほど、重要な任務を帯びた、しかも漁船に似た船は北朝鮮の工作船しかない。そもそも日本に漂着した北朝鮮の漁船は粗末な木造で無線機器なども装備していないので遭難しても連絡の手段がない。 だが、この北朝鮮船は救難信号を出すことなしに北朝鮮本国に遭難の事実を伝達しているわけだ。秘匿装置のついた特殊な通信機を装備していたに違いなく、そのような装置を装備しているのは北朝鮮では秘密警察の「国家保衛省」(旧国家保衛部)に所属する工作船だけだ。 つまり、北朝鮮の漁船に偽装した工作船が、能登半島沖でエンジン故障を起こして漂流し、日本に漂着して発覚するのを恐れた金委員長が文大統領に捜索を依頼したのである。 では、工作船は能登半島沖で何をしようとしていたのであろうか。北朝鮮による洋上密輸取引「瀬取り」をしていた可能性は既に指摘されている。しかし、現場は日本のEEZであり、しかも能登半島沖は自衛隊のレーダー覆域である。海上自衛隊は公海上でさえ北朝鮮の瀬取りを撮影している。 そんなリスクの大きな海域で北朝鮮があえて瀬取りをするとは考えられない。能登半島沖は、過去に幾度も工作船が確認されており、日本への格好の侵入路である。 つまり、金委員長は日本に工作船を侵入させようとしたが、遭難し秘密裏に救助を韓国に依頼したのだ。通常の救難活動であれば警備救難艦だけで十分だが、能登半島沖の日本のEEZで活動していれば、日本のP1哨戒機が飛んで来るのは目に見えている。2015年10月、海上自衛隊観艦式に参加した韓国海軍の艦船=神奈川県沖の相模湾(酒巻俊介撮影) そこで韓国海軍の駆逐艦が警備救難艦に付き添い、日本のP1哨戒機に射撃用レーダーを照射して追い払ったわけだ。韓国は本来、日米と軍事協力体制を構築しており、日米韓は相互に情報を提供し合わなければならないはずだが、韓国はそれをしないばかりか、北朝鮮の敵対行動に協力したことになる。 今回の問題で、日米韓の軍事協力体制は崩壊したといっていい。文大統領が辞任しなければ遠からず日韓関係も米韓同盟も終焉(しゅうえん)を迎えることになろう。■ レーダー照射、韓国に道理を説いても無駄である■ 田母神俊雄手記「レーダー照射、韓国軍の実力では自衛隊と戦えない」■ レーダー照射、韓国が日本に期待した「KY過ぎる甘え」

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    20年前のデジャブ? 韓国経済不振で日本叩きが始まる

    パスカル・ヤン(著述家) 日韓関係の混乱はとどまるところを知らない。およそ20年前の今頃も収拾がつかないのでないかと思われる事件が起きた。実際、大統領就任予定の金大中氏が国のことを思うと心配で夜も寝られないと発言している。 その時期、4年間もソウルに駐在し何度も青瓦台(大統領府)や、漢江の南側の国家行政新都市の財政経済院(大蔵省)に呼ばれたので、当時を鮮明に覚えている。 韓国大統領選挙の年、1997年はアジア通貨危機の年となってしまった。通貨危機の原因は米国が短期金利であるFFレートを引き上げたことによって、新興国に向かっていた世界の資金が一斉に米国に戻り始めたことによる。それを知って、投機筋は弱い通貨を狙い撃ちし、結果としてインドネシアは政情不安と相まって、ジャカルタから危機の狼煙が上がってしまった。 当時、外貨準備の不足から韓国問題も囁かれていたが、続いて危機が伝播したのはタイとなった。IMF(国際通貨基金)の介入が危機対策のモデルとなってしまい、現在ではこのスキームに対する批判もあるが、当時はカムデウッシュ専務理事のもと危機対応がなされたていた。 この初冬の季節、大統領選挙が終わって年明けに正式就任となる金大中新大統領をあらゆる危機が襲ったのだ。 上髭下髭をとっても、1ドルが900ウォン程度であったのが短期間で2500ウォンまで急落したことで、韓国に改めて危機感が走った。日本でいえば、今日、明日に1ドル300円となったようなものだろう。 当時、日本で買えば10万円程度するデュポンのライターと万年筆を為替の下落に価格の変更が追い付かなかったようで、手持ちの円を韓国ウォンにかえて3万円で買った記憶がある。ソウルの高級店での話だ。韓国の大統領官邸、青瓦台(ゲッティイメージズ) 韓国では人々は驚き、困り果て、何をしてよいのかという状態のなか、外貨不足と大不況という混乱の旧正月を迎えたのだが、そのころ正式にIMFの管理下に入ってしまった。その時期、IMFの下に入るのは恥だという意見が多く、老婆が退蔵していた金を国に寄付する話などがあちこちで紹介されたが、結果的にIMF体制となってしまった。 むしろIMF下では国民はまとまり、“IMF”と叫べば、店では値引きしてくれたり、タクシーの相乗りをしたり、ほかにも風物詩となったものもある。国民の関心をそらすため? 大宇グループを中心に財閥の解体が進み、社員を“名誉退職者”と呼びながら解雇が拡大していた。少ないながら退職金が入った中年男性は、家族に退職を告げることができず、スーツで家を出て、ソウル近郊の山に登り夕刻帰宅する山族がうまれ、麓でカバンとジャケットを預かる商売まで発生していた。 しかし、よくできたもので韓国ウォンが急落したことで、韓国製品の国際競争力がさらに高まり、金大中政権末期には、すでに危機を完全に脱している。 現在は、いわゆる徴用工問題で日韓二国間では大きな政治外交問題となっているが、韓国での長い経験を踏まえて穿った見方をしてみよう。 そもそも朴正熙大統領暗殺以降、日韓関係が大きく悪化したのはいわゆる“教科書”問題がある。1980年代初めのころだ。その後、慰安婦問題が起きている。 米国の短期金利は1980年当時20%にまで上昇し、中南米は経済危機となった。新興国から米国に安全な高金利をもとめて還流したからであろう。そして韓国経済はその影響をもろに受ける体質であるが、同時進行で日本批判が起きているのだ。 今回も同じセオリーで語れないだろうか。すなわち、経済的に国民が圧迫感を感じ始めたところで、あれほど改善していた日韓で、徴用工問題をテーブルに乗せることで、多くの韓国民はナショナリズムに目覚めるだろう。日本側でも同様なことが起こる可能性はあるが当面それは忘れる。 為政者として、三権分立している司法が下した結論であり、どうにもならないと答えるであろう。日韓条約を読めば解決済みであることは間違いない。加えて、3億ドルプラス2億ドルといえば当時の日本の国家予算の1割、現在でいえば10兆円規模の賠償金となる金額で補償問題込みの金額だ。実際、韓国政府も亡くなった人には金を払っているようだ。 最高裁の判断なので、何らかの理由はあるだろうが、むしろ国民がこの判決で日本に批判の目が向くことで、米国の金利上昇で最初の影響を受ける国、韓国経済の不調から国民の関心をそらすための判決とも見える。 定期的に訪れる経済不調から逃れることはできない。特に韓国は米国の短期金利と連動している。さすれば、国民の目をそらして危機をやり過ごすしかないのだ。 その一方で韓国からは、年間に700万人以上が来日している。じつに国民の7人1人が毎年日本を訪問している勘定になる。嫌日でも親日でもないが知日派が多数生まれている。彼らが、真実を感じ始めている気配がある。

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    韓国の「旭日旗」批判は歪んだ対日戦勝史観の産物でしかない

     韓国の文在寅大統領は今年の8月15日「光復節記念演説」で次のように述べた。「わが国民の独立運動は世界のどの国よりも熾烈でした。光復は決して外から与えられたものではありません。先烈たちが決死の覚悟で共に闘い勝ち取った結果でした。全国民が等しく力を合わせ成し遂げた光復でした」 1945年8月、朝鮮半島(韓国)が日本の支配から解放され独立できたのは「先の大戦で米ソをはじめいわゆる連合国が日本との戦争に勝ち、日本が朝鮮半島に対する支配を放棄させられた結果だった」というのがこれまで国際社会を含む内外の定説だったが、文在寅演説はそれを「決して外から与えられたものではない」といって否定したのだ。 つまり8・15解放・独立は自分たちの手で成し遂げられたのだと、歴史的事実に反する“宣言〟を堂々とやってのけたのだ。昨年の演説では単に「光復は与えられたものではありませんでした」としていたのを、今年はわざわざ「外から」を付けて自力解放を強調したのだ。 これまで韓国の歴史教科書は、8・15の解放についてはおおよそ「連合国の対日戦勝によってもたらされたものだが、同時にわれわれの粘り強い独立運動の結果でもある」と記述してきた。いわば苦肉の“両論併記〟だが、それでも「連合国による対日戦勝」という厳然たる歴史的事実は無視できなかった。 ところが今回、文在寅はその公認の歴史観を否定したのだが、演説を伝える韓国のメディアはどこもそのことを指摘しなかった。ということは、韓国のメディアあるいは記者たちはこの事実無視に何ら違和感を抱かなかったということである。 韓国では近年、ドラマや映画それにメディア報道における「日帝モノ」はほとんどが抗日独立闘争モノである。しかもその内容は日本の官憲をバッタバッタと撃ち殺すような“戦勝物語”になっている。お馴染みの慰安婦モノだって、最後は日本軍の基地に抗日独立軍が攻めてきて少女たちを日本軍の魔手から救い出した(たとえば映画『鬼郷』)という話だし、昨年の映画『軍艦島』も朝鮮人炭鉱労働者が武装決起し、日本側との戦いに勝って島からの脱出に成功するというものだった。 つまり韓国では今や「勝った! 勝った!」の「対日戦勝史観」が大衆の間で広がっているのだ。その方が楽しく悩まずにすむからだ。そのポピュリズム史観に乗って大統領も堂々と自力解放論を主張するにいたった。近年、韓国世論が日本の自衛艦旗など旭日旗に対し「戦犯旗」などといってしきりにイチャモンをつけるのも、擬似・対日戦勝史観の産物である。※写真はイメージです(ゲッティイメージズ) こうした歴史偽造、歴史歪曲は今後、おそらく対日関係だけにとどまらないだろう。予言しておくが、最近の親北・南北融和ムードがこのまま進めば「6・25(朝鮮戦争)」についても同じような歴史歪曲が始まるに違いない。つまり「6・25は北朝鮮の武力南侵によって引き起こされたもので北は侵略者である」という公認の歴史観を修正ないし否定し、北朝鮮に免罪符を与える動きが必ず出てくるということだ。 すでに学校教育では「北が貧乏なのはアメリカがいじめているから」などと教えている。文在寅政権下で南北融和・同族論が強まっており「あの戦争は米韓が始めたもので北は被害者」という“大逆転〟まではあとひと息だ。 ただ、反日は歴史偽造だろうが何だろうがやりたい放題で勝手にやれるが、反米にはそれでも世論の抵抗がある。アメリカも黙ってはいないだろう。政権中枢には“反米民族主義”史観がとぐろを巻いているが、今後は反日もさることながら反米にも要注意である。●取材・文/黒田勝弘【PROFILE】くろだ・かつひろ/1941年生まれ。京都大学卒業。共同通信ソウル支局長、産経新聞ソウル支局長を経て産経新聞ソウル駐在客員論説委員。著書に『決定版どうしても“日本離れ”できない韓国』(文春新書)、『隣国への足跡』(KADOKAWA刊)など多数。関連記事■ 韓国公共放送 旭日旗と竹島を合成し「日本軍侵攻」を捏造■ 韓国「反日フェイク」報道の悪辣■ 旭日旗批判は韓国人にとって先祖の行いを批判・侮辱する行為■ 韓国で反日扇動にうんざりする若い世代が出現中■ 「天皇は朝日新聞の愛読者」と書く韓国メディアの意図

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    徴用工問題、もはや文在寅氏退任まで韓国と対話は無理か

     韓国人元徴用工4人が新日鐵住金を相手に損害賠償を求めていた裁判で、1人あたり1億ウォン(約1000万円)の支払いを命じる判決が確定した問題では、日本内外の親韓派や、韓国国内の知識人からも批判の声が噴出している。2010~2012年に駐韓大使として慰安婦問題などの解決に取り組んだ武藤正敏氏は、文在寅大統領の外交姿勢に匙を投げる。「文在寅大統領は昨年9月に自分と考えの近い左翼系の金命洙氏を、最高裁判事の経験すらないにもかかわらず大法院長官に抜擢した。その上で、徴用工問題について『司法の判断を尊重する』と言い、判決後は何のコメントも出していません。要するに文大統領は逃げているのだと思う。この件で、自分が表立って日本政府とやり合うつもりはないのです。 文大統領の頭にあるのは、自らの信念である対北関係の改善と、日韓を始めとする歴史認識の見直しだけ。そのためなら日本との関係悪化による国益の損失など気にも留めない。 はっきり言えば、日本との外交を放棄したと言わざるを得ません。外交とは立場の違いを超えて妥協点を見いだしていくこと。それを放棄している相手とどうやってまともに付き合えばいいのでしょうか」 元外交官で作家の佐藤優氏は、こう提言する。「韓国がやっているのは、“国と国とで約束をしたけど、国内の情勢が変わったからそれは放棄する”ということです。こうした『国内法優位の一元論』で自国の主張を通そうとする国が出てくると、国際秩序は安定しない。要は無理筋な話をしているんです。だから、日本がこの話をICJ(国際司法裁判所)に持っていけば、100%勝ちます」※写真はイメージです(ゲッティイメージズ) ただし、問題を拡大するリスクは日本側にもあり、また韓国が同意しない限りICJの裁判も成立しない。「日本は韓国の隣からよそへと引っ越せない以上、こういう無理筋をいう国であることを前提に、日本の原則的立場を言い続けなければなりません。アメリカ、ロシア、中国などの周辺国に『韓国はやり過ぎだよね』と言わせるような外交努力が重要になってくる。さらに言えば、韓国の大統領は再選がないので、文政権が続く2022年までは韓国と真っ当な話をするのは無理だと割り切り、対症療法に徹することです」 大人同士の交渉はできず、子供同士の喧嘩も御免こうむりたい。しかし大人と子供の間で実のある議論は成立しない以上、付き合いを控えていくしかない。それは好きか嫌いかでは決まらない、論理的で合理的な帰結である。関連記事■ ケント氏「韓国には嘘が恥ずかしいという概念がないのか」■ 韓国政府がひた隠す「元慰安婦の9割が日韓合意に納得」■ 韓国作成「徴用工企業299社リスト」に日本企業の担当者絶句■ 韓国徴用工判決 事実上の国交断絶を突きつけたに等しい■ 韓国の徴用工問題判決は、日本の親韓派をも失望させた

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    米中貿易戦争の渦中で激化する韓国「謝罪ゲーム」のツケ

    首脳の叫び」■ ファーウェイ通信網で「世界征服」狂気に満ちた中国の妄想■ 「マイナス30度」に達した日韓関係はどこまで冷え込むか

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    韓国軍「レーダー照射」最悪の日韓関係

    い」という言い分を覆す決定的証拠だが、それでも非を認めようとしない。韓国の対応は敵対行為に等しいが、日韓関係はどこまで悪化するのか。

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    田母神俊雄手記「レーダー照射、韓国軍の実力では自衛隊と戦えない」

    した可能性がある。上空に来た航空機を識別するために軽い気持ちで電波照射をしたのかもしれない。 今年は日韓関係が悪化した年であった。慰安婦の問題、戦時中の徴用工の問題、国際観艦式における旭日旗の問題など、日本国民にとっては韓国に嫌気がさしてしまうようなことが多かった。 韓国があまりに理不尽なことばかり言う。今回の射撃管制レーダーの電波照射の件で、今度はわが国政府が強硬に抗議していることで、留飲を下げている日本国民も多いことだろう。韓国軍のレーダー照射問題を受けて記者会見する岩屋毅防衛相(中央)=2018年12月、防衛省 しかし、射撃管制レーダーの電波照射自体は別に危険なことではない。世界中で日常的に行われていることであり、いま日本と韓国が戦争をしているのではないのだから、電波照射とミサイル発射は別物である。 韓国海軍が敵意むき出しで海上自衛隊に向ってきたと考える日本国民もいるかもしれないが、私はそうではないと思っている。韓国海軍の実力では海上自衛隊と戦えないことは、韓国海軍は十分承知している。 喧嘩(けんか)はこれ以上エスカレートさせることなく収めた方が両国のためである。韓国に警告を与えるためには、韓国に対して圧倒的に強い日本の経済力を利用するのが一番いいと思う。■ 【徹底比較】韓国と北朝鮮の陸海空戦力はこんなにも違った!■ 韓国軍不祥事、今も韓国を支配する法より大義の儒教モラル■ ベトナムが韓国の戦争犯罪を今も黙殺する理由

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    レーダー照射、韓国に道理を説いても無駄である

    潮匡人(評論家) 2018年12月26日、北朝鮮の開城(ケソン)工業団地近郊の駅で、鉄道と道路の連結に向けた着工式が実施された。同年9月の南北首脳会談で合意された韓国と北朝鮮をつなぐ鉄道と道路の連結である。式には、南北閣僚らに加え、中露の政府高官や国連の幹部らも出席した。アメリカが対北制裁を強化する中、国連や中露を巻き込み、南北の融和ムードを演出した格好である。 厳しく敵対すべき軍事独裁国家とは身をかがめて宥和(ゆうわ)を図る一方、自由主義陣営の平和友好国(日本)に対する韓国の姿勢はなぜか敵対的かつ高圧的だ。12月20日午後3時頃、能登半島沖において、韓国海軍の駆逐艦が海上自衛隊のP1哨戒機に火器管制レーダーを照射した。翌日、防衛省が公表した。 この駆逐艦には「SEA SPARROW Mk48 VLS」という艦対空ミサイルを発射できる装置が16セルある。現場を撮影した写真で見る限り、駆逐艦の砲は海自機を向いていないが、このミサイルは垂直に発射できる。つまり、駆逐艦は艦長の決断一つで海自機を撃墜できた、その寸前だったということになる。 本来なら直ちに陳謝し、責任者を処罰すべきところ、なんと韓国国防省は同日「遭難した北朝鮮の船舶を捜索するためにレーダーを運用した。日本の哨戒機を追尾する目的ではなかった」と言い訳した。だが、それは通らない。 なぜなら、防衛省が翌22日に公表した通り「海自哨戒機の機材が収集したデータについて、慎重かつ詳細な分析を行い、当該照射が火器管制レーダーによるものと判断」した結果だからである。 そもそも「火器管制レーダーは、攻撃実施前に攻撃目標の精密な方位や距離を測定するために使用するものであり、広範囲の捜索に適するものではなく、遭難船舶を捜索するためには、水上捜索レーダーを使用することが適当」(同前)である。 加えて言えば、両者は周波数帯も違う。良くも悪くも、自衛隊が約一日がかりで「慎重かつ詳細な分析」を加えた結果なのだ。間違うはずがない。2018年10月、韓国・済州島で開かれている観艦式で海上パレードする韓国海軍の艦隊(聯合=共同) 「火器管制レーダーの照射は、不測の事態を招きかねない危険な行為」であり、「韓国も採択しているCUES(海上衝突回避規範)において、火器管制レーダーの照射は、船舶又は航空機に遭遇した場合には控えるべき動作として挙げられて」いる(防衛省)。 事実その通りだが、まさに「べき」論でしかない。CUESはあくまで「紳士協定であり、それに拘束されるか否かは基本的に参加国の自発的な意思に拠る」(防衛省防衛研究所『中国安全保障レポート2013』)。「法的拘束力を有さず、国際民間航空条約の附属書や国際条約などに優越しない」(防衛白書)。しびれ切らした防衛省 それを、一部政府高官や与党の有力議員らが「国際法違反」と合唱するのはいただけない。日本政府もその自覚があるからか。「極めて遺憾であり、韓国側に再発防止を強く求めてまいります」との表明にとどめている。 こうした抑制的な姿勢が呼び水となったのか。韓国国防省の副報道官が同月24日「人道的な救助のために通常のオペレーションを行ったに過ぎず、日本側が脅威と感じるいかなる措置もなかった」と会見で述べ、「海自哨戒機が低空で韓国軍の駆逐艦に異常接近してきたので、光学カメラで監視したが、射撃管制レーダーからは電波を放射していない」と事実関係そのものを改めて否定した。だが上記の通り、この説明は通らない。 さすがに防衛省も痺(しび)れを切らしたのか。翌25日「本件について、昨日、韓国国防部が見解を発表していますが、防衛省としては、事実関係の一部に誤認があると考えています」との見解を公表した。 その中で「海自P1は(中略)当該駆逐艦から一定の高度と距離をとって飛行しており、当該駆逐艦の上空を低空で飛行した事実はありません」、「火器管制レーダー特有の電波を、一定時間継続して複数回照射されたことを確認」したと主張した。朝日新聞の報道によれば、照射は5分間も続いたという。ならば、なおさらのこと、韓国の主張は軍事技術的に成立しない。要するに、あり得ない。 防衛省は、海自機が計3つの周波数を用いて「韓国海軍艦艇、艦番号971(KOREA SOUTH NAVAL SHIP, HULL NUMBER 971)」と英語で計3回呼びかけ、レーダー照射の意図の確認を試みた経緯も公表した。米国のマティス国防長官(中央)、韓国の鄭景斗国防相(右)と握手する岩屋防衛相=2018年10月、シンガポール(共同) その前日、韓国は「通信状態が悪く、ともに救助活動をしていた韓国海洋警察(コリア・コースト)への呼びかけだと判断した」とも釈明した。だが、海自は「NAVAL SHIP」と3回も呼びかけたのだ。しかも「HULL NUMBER 971」と艦番号を付して…。それらを「コースト」と聞き間違えるはずがない。 「通信状態が悪く」云々(うんぬん)とも言い訳したが、「当日の天候はそう悪くなかった」(防衛大臣会見)。加えて、もし韓国の主張どおり海自機が低空で異常接近していたのなら、近距離ということにもなる。思い出される中国のウソ なら、なおさらのこと、彼らの耳には「KOREA SOUTH NAVAL SHIP, HULL NUMBER 971」とハッキリ聞こえたに違いない。そもそも海自機が接近したというなら、なぜ海自がそうしたように、国際緊急周波数帯などで呼びかけなかったのか。海自機からの呼びかけを無視したあげく、通告も警告もなく、相手に火気管制レーダーを一定時間継続して複数回照射するなど、決して許されない。 以上と同様の経過をたどった事案を思い出す。2013年1月、中国海軍艦艇による海自護衛艦などに対する火器管制レーダー照射が起きた。このときも中国(国防部と外交部)が、レーダー使用そのものを完全否定した。 レーダー照射が危険行為に相当し、国際慣習上も問題があるとの判断を軍指導部が下したからであろう(拙著『日本人が知らない安全保障学』)。その後、日中の主張は平行線をたどった。おそらく今回も、さすがにマズいとの判断を韓国政府が下したから、事実関係を否定しているのであろう。きっと中国同様、韓国も白々しく嘘を突き通す。 当時も今回も、照射を浴びた海自は現場から退避した。威嚇も、警告射撃も、火器管制レーダーを浴びせることもなく、退避した。そうした抑制姿勢が呼び水になったのか。その後も「事実に反する主張を中国はたびたび行った」(防衛白書)。だが、日本政府はそう白書に書くだけ。それ以上の行為には及ばない。そればかりか、中国との「協調」姿勢を示す。 2016年には、中国軍機が自衛隊機に火器管制レーダーを浴びせ、自衛隊機がフレア(おとり装置)を発出して、空域から離脱する一触即発の事案も起きた(拙著『日本の政治報道はなぜ「嘘八百」なのか』)。 このとき日本政府から「国際社会に与える影響も極めて大きく、個人的には遺憾だと思っている」と指弾されたのは、中国ではなく、事実関係をネット上で明かした元空将だった。日本政府はいまだに事実関係を認めていない。第2次安倍内閣発足から26日で6年を迎えるにあたり、報道陣の質問に答える安倍首相=2018年12月25日夜、首相官邸 以上すべてが安倍政権下で起きた。もちろん今回のことは韓国軍が悪い。だが、こうした事態を招いた責任の一端は日本政府にもあるのではないだろうか。もし、これまで同様の対応に終始するなら、きっといずれ、同様の事件が起こる。 中国や韓国に対して、いくら道理を説いても虚(むな)しい。残念ながら「紳士協定」を守るような相手でない。結局のところ「力」だけが彼らを動かす。■ 【徹底比較】韓国と北朝鮮の陸海空戦力はこんなにも違った!■ 韓国軍不祥事、今も韓国を支配する法より大義の儒教モラル■ ベトナムが韓国の戦争犯罪を今も黙殺する理由

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    「レーダー照射していない」韓国が嘘の上塗りを続ける理由

    の「反日・親北朝鮮政策」に、ソッポを向いているのだ。 この危機的な状況を回避するために、大統領周辺が日韓関係をさらに悪化させる「作戦」に出たのではないか。日本との軍事的な衝突を演出し、「不当な言いがかり」と反論した上で「日本の悪意」を宣伝すれば、世論が一致団結し、政権支持も回復すると考えたのだろうか。だとすれば、浅知恵としか言いようがない。 日本は、文政権を巡る韓国の政治状況を理解した上で対応すべきだ。事実確認と責任者の処罰を求める一方で、韓国民を刺激しない「政権と国民の分離戦略」を取るべきだ。つまり、事実確認と関係者の処罰、被害判定、再発防止を徹底して求めることが重要になる。 韓国が応じなければ、日米韓3カ国の軍による公平な共同調査を要求すべきだ。自衛隊のパイロットの命が危険にさらされたのだから、当然である。 韓国国防省は、マスコミを使い「P1哨戒機が韓国海軍艦艇に低空で異常接近した」と報道させ、「日本の対応は騒ぎすぎだ」と説明し、国民の「反日感情」を煽ろうとしている。自衛隊機は「異常接近していない」のだから、この説明も嘘だ。 日本としては、韓国に「あまり追いつめない」「適当にうやむやにしよう」との考えを抱かず、「遺憾の表明」で逃げ切らせてはならない。韓国語では、単に「残念だった」という意味にしかならないからだ。これでは、日本がまた甘く見られてしまう。「ごめんなさい」の意味になる「遺憾に思う」と表明させることが肝要だ。2018年12月、日韓議員連盟会長の額賀福志郎元財務相(右)とソウルの大統領府で握手する韓国の文在寅大統領(共同) 前述の通り、レーダー照射は、韓国政権の威信を揺るがす大事件である。単なる兵士の「反乱」や「誤作動」ではなく、指揮命令権が否定されたのだ。韓国軍は政権が変わるたびに、保守派と左派が軍首脳や幹部の大幅入れ替えを行う「報復人事」が横行し、軍の士気も低下している。この韓国軍の崩壊現象が背景にはあるのだろうか。 金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)の親北政権で、「北朝鮮は韓国軍の主敵ではない」との立場を明らかにしていたように、流れをくむ文政権でもこの政策を実行している。おかげで、今や韓国軍は「敵のいない軍隊」だ。このスタンスが米韓同盟を崩壊に向かわせている。共通の敵が存在しなければ、同盟は維持できない。米韓同盟と韓国軍の混迷は深い。■ 漂流する日韓関係 「ニッポン軽視」文在寅が抱えた政治リスク■ 徴用工「衝撃の判決」に文在寅の意向はどこまで働いたか■ 米中の「二兎」を追うなら、文在寅は日韓関係を改善するほかない

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    レーダー照射、韓国が日本に期待した「KY過ぎる甘え」

    の一方的なミスであるにもかかわらず、日本の好意にすがる形でその非公開を要請した。 背景にあったのは、日韓関係を考慮して、日本が何らかの配慮を行ってくれるであろう、という韓国の一方的な期待であったが、それは日本によってあっさりと裏切られることになった。 そして同様の日本への一方的な期待は、今回のレーダー照射問題についても言うことができる。この事件の展開を通じて韓国から伝わってくるのは、「日本側はどうしてこのような『ささいな』事件を取り上げて、問題視するのか」という不満であり、また、「日本側がそのような行動をするのは、何かしら特別な政治的意図があるのではないか」という思いである。事実、韓国における報道や政府関係者の言葉には、このような観点から日本への不満をにじませるものが多くなっている。海上自衛隊のP1哨戒機 もちろん、このような韓国政府、あるいは日本に対する韓国の世論、さらには現在の日韓関係に対する「感覚」はわれわれからすれば異様に見える。なぜならとりわけ今年10月30日に韓国大法院が出した、いわゆる「徴用工問題」に関わる判決以降、日本における対韓国感情が悪化していることは明らかであり、それ故に、仮に韓国政府や世論が日本との関係に一定の意味を依然見いだしているなら、韓国はもっと日韓間の関係に対して慎重な配慮をすべきだからである。 だからこそ、われわれからすれば異様に見える、この韓国の対応の原因は明らかである。彼らは依然、日本が徴用工判決以降、どれほど日本国内における対韓国感情が悪化しているのかを、理屈ではともかく、実感として理解していないからである。 韓国の人々にわれわれの思いをいかにして伝え、現在の状況の深刻さを理解してもらうのか。まずはそこから始めるしかなさそうである。■漂流する日韓関係 「ニッポン軽視」文在寅が抱えた政治リスク■「マイナス30度」に達した日韓関係はどこまで冷え込むか■米中の「二兎」を追うなら、文在寅は日韓関係を改善するほかない

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    高須院長 韓国民に同情「政府の不適切な教育の被害者だ」

    様々な話題に、思いのままに提言をしていくシリーズ企画「かっちゃんに訊け!!」。今回は、最近の冷え込む日韓関係についてお話をうかがいました。* * *──ここ最近は、徴用工問題をきっかけにまた日韓関係がかなり冷え込んでいます。さらに、韓国政府は慰安婦問題に関する日韓合意に基づいて設立された「和解・癒やし財団」の解散を正式に決定しました。高須:本当にどうしようもない。韓国政府は、日本が相手であれば国際的なルールも破棄していいと当たり前のように思っているんだな。ここまで筋を通さない政府があるなんて信じられない。──日本政府もそろそろ強い姿勢に出るべきだという声も増えていますね。高須:そりゃそうだよ。こんなに舐めたことをされ続けているんだから、日本政府はむしろどんな対抗策に出てもいいと思う。何らかの制裁を与えてもいい。これが他の国だったら、すぐに大変なことになっている。やっぱり日本政府は弱気なんだよね。この点については、もっと批判されなくてはならないと思う。安倍政権を批判して、なんなら韓国の言い分を理解するかのようなスタンスの野党の人々もいるけど、それはまったくの見当違いだよ。野党が批判すべきは、日本政府が韓国に対して強い態度をとっていないこと。「このまま韓国を放っておいたら、国益が損なわれるぞ! ちゃんとしろ安倍政権!」っていう意見を持たなければならないのが野党だよ。──それにしても、どうして韓国政府は国際的なルールを守らないということができるのでしょうか?高須:韓国の政権はいかに国民を味方にするかという点に注力するから、国民感情に沿った形で日本に対する外交をするからね。それに、反日的な政策をとっていれば、ある程度の韓国民からの支持が得られるという現実もあるだろう。手っ取り早く支持率を上げるには反日をやっていればいいということなのかもね。 でも、いまの韓国民の反日感情というものは、間違った知識を根拠とする部分も少なくない。それこそ慰安婦問題がどこまで真実なのかということもそうだし、まるで日本が韓国を攻めていったかのように思っている韓国民も多いみたいだしね。日本と韓国は併合したのであって、侵略したわけではないというのに。※写真はイメージです(ゲッティイメージズ) つまりは、韓国政府が反日教育をやっているから、いまの韓国の反日感情が生まれたということ。韓国民はある意味被害者だよ。不適切な教育によって作られた悲劇の人々だ。 もしも、日本が国際的なルールを簡単に破るような国だったら、ぼくは恥ずかしくて日本人でいることが嫌になってしまうかもしれない。韓国政府は自国民にそれくらいの辱めを与えているんだよ。でも、韓国民たちは、何よりもまず“反日”を優先して、そういった恥ずかしさに気づかない。そんな国民にしてしまった韓国政府は本当に罪深いと思う。もはや洗脳──国民の影響力が大きいと思われている韓国ですが、実は政府が国民をかなりコントロールしている、と。高須:そう。もはや洗脳だよ。韓国の人々が、早く真実に気づいてほしい。そういえば、国連の人権理事会で日本の「報道の自由」が狭まっていると指摘されていたみたいだけど、まったくナンセンスだよ。日本ほど自由な報道が許されている国はない。政権批判だって当たり前だしね。それをいうなら、韓国のほうがよっぽど深刻だ。韓国では親日的な報道なんてできないんだもん。そこに自由はない。 それに韓国の有名人が親日発言をするとそれだけで批判されるというじゃないか。言論の自由すらないんじゃないかと思えてくる。日本文化も全面解禁になったといわれているけど、果たして韓国のテレビで日本の音楽が普通に流れているかというと、決してそういうわけではないらしいしね。全然自由が与えられていない韓国の人々が気の毒に思えてくるよ。──そんな韓国に対して日本はどうするべきなのでしょうか。高須:結局、厳しい態度をとるしかない。やっぱり日本は優しい国だから、なかなか韓国を切り捨てることができないでいるのは事実。無理やり切り捨てることはないけど、間違ったことに対してはちゃんと間違っていると言い続けることも必要だ。徴用工問題や慰安婦問題は解決済みであるという立場は崩さず、きっちりと対抗していくしかないだろうね。* * * 韓国における“国民の不自由”を指摘した高須院長。日本としては、韓国は特殊な国であることをしっかり認識したうえで、韓国のわがままに付き合わず、毅然とした態度で対峙することが重要なのかもしれない。【プロフィール】高須克弥(たかすかつや):1945年愛知県生まれ。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。大学院在学中から海外へ(イタリアやドイツ)研修に行き、最新の美容外科技術を学ぶ。脂肪吸引手術をはじめ、世界の最新美容外科技術を日本に数多く紹介。昭和大学医学部客員教授。医療法人社団福祉会高須病院理事長。高須クリニック院長。脂肪吸引やプチ整形など、日本に「美容整形」を広めた第一人者。人脈は芸能界、財界、政界と多岐にわたり幅広。金色有功章、紺綬褒章を受章。著書に『ブスの壁』(新潮社、西原理恵子氏との共著)、『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社)、『筋と義理を通せば人生はうまくいく』(宝島社)、『行ったり来たり 僕の札束』(小学館)、『ダーリンは71歳・高須帝国より愛をこめて』(小学館)、『炎上上等』(扶桑社新書)、『かっちゃんねる Yes! 高須 降臨!』(悟空出版)など。最新刊は『大炎上』(扶桑社新書)。関連記事■ ケント氏「韓国には嘘が恥ずかしいという概念がないのか」■ 高須院長 金正恩評価する声に疑問「それこそ歴史修正主義」■ 韓国が封印する不都合な史実「自国青年1700人を強制労働」■ 高須院長がマスコミに注文「先に反日ですと宣言して」■ 高須院長「反安倍かどうか」で動くことがいちばん危険

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    埼玉新聞に突撃取材「韓国との交流事業中止はネトウヨのせい?」

    小西寛子(声優、シンガーソングライター) 埼玉県秩父市が12月から実施予定だった同市の姉妹都市である韓国・江陵(カンヌン)市との職員相互派遣事業について、市役所に抗議が殺到し、久喜邦康市長が中止を決めたという、11月28日配信の埼玉新聞のネット記事が目に留まった。 秩父市と江陵市は昭和58年に姉妹都市になり、職員派遣による交流は35年間続いている。秩父市は今年10月、一層の友好関係の発展につなげる目的で「姉妹都市間の職員相互派遣に関する協定書」を締結。職員研修の一環として毎年相互に職員1人を半年間派遣し、行政の実務研修を受けさせる計画だった。 秩父市としては韓国人観光客の誘致を狙うインバウンド事業を推進するために観光課海外戦略担当職員を12月初旬に派遣し、一方の江陵市からも12月下旬から来年1月にかけて職員の受け入れを予定していたらしい。 このニュース自体は特に気になるものではなかったが、私がやや違和感を覚えたのは記事中のある表現だった。 記事によれば、秩父市が今月5日に職員派遣を発表した後、同市にはインターネット上で右翼的な発言をする「ネット右翼」とみられる人々から、「江陵に慰安婦像があるのを知っているのか」「秩父は好きだったけど、秩父には絶対に行かない」などといった抗議のメールや電話が約50件以上寄せられたという。江陵オリンピックパーク近くの鏡浦湖のほとりにたたずむ慰安婦像=2018年2月14日、韓国・江陵(桑村朋撮影) この記事の下りで、特に気になったのが「インターネット上で右翼的な発言をする『ネット右翼』とみられる人々」という表現である。 記事の流れからみると、市役所の広報担当や同事業の担当者が取材に答えたようにも見える。もし、これが行政側の発言であったとしたら、いささか問題ではないだろうか。つい先日も、埼玉県鴻巣市のショッピングモールで開催予定だった自衛隊関連のイベントが「市民団体」の抗議で中止になったという報道があったばかりである。しかも、秩父市と同じ埼玉県内で起きた問題だった。 このときは抗議の主が「市民団体」や「市民」という表現が使われていたが、今回のケースは「ネット右翼」。しかも、この「ネット右翼」という言葉は、一般的に侮蔑的な意味合いで使われることが多い形容表現である。秩父市の職員派遣中止は本当にネット右翼による抗議が原因だったのか。どうしても真相が気になった筆者は直接、秩父市役所など関係各所に取材をしてみた。ネット右翼は新聞社の判断? 11月28日午後、秩父市役所に電話取材を申し入れ、秘書広報課を通じて以下の2点を問い合わせたところ、人事課長から下記のような回答が得られた。質問① 本件の記事について経緯を知りたいのですが、どのような流れで職員相互派遣の中止を発表されたのでしょうか。 「12月定例市議会の開会初日に、市長自らが「職員の派遣を中止した」と言及し、明らかになりました。それを受けて、地元紙である埼玉新聞記者が秘書広報課に取材に来られ、記事になったということです」質問② 記事中にあった「ネット右翼」という表現について、市がそういう表現を使って発表した事実はあるのか。 「そういう表現を市側が使ったのかどうか、ということですよね? (その前に)まず、今回の件に関しては多少誤解もあるようなんですが、江陵市との姉妹都市協定は、既に昭和58年からやってます。今年は35周年という節目でもあり、6月には江陵市の市長さんがこちら(秩父市)に来られ、その際両市長が相互派遣をやろうと合意したんです。こちらとしては市長からの指示を受け、相互派遣の事務を進めていました。 埼玉県内の自治体でも珍しい事業であり、11月5日に地元記者クラブに投げ込みの資料提供を行いました。その後、19日くらいから市のホームページ内のメールサイトを通じて、相当数の苦情が寄せられたことは事実です。 その内容は言葉に出せない誹謗中傷のようなものもありました。ちょっと大げさかもしれませんが、両市を行き来する職員に身の危険があるとか、不快な思いをする可能性は拭いきれないということから、市長が急遽中止という判断を下しました。 当然ながら、私どもから「ネット右翼」などの表現を使って説明した事実はありません。正直、こちらも驚いております。そういった状況を踏まえて再度、秘書広報課につなぎますので(そちらでも)ご確認ください」 再度、人事課長から秘書広報課につないでもらうと「担当課長が申し上げた通り、こちらでも一切そういった表現は使っていません」との回答を得た。 であるならば、記事中の「ネット右翼」という表現は、新聞社が独自の判断で使ったのだろうか。 双方から事情を聞きたいと思い、筆者の事務所を通じて同じように埼玉新聞報道部を名乗る関係者に電話で取材した。自分の名前は最後まで名乗らなかったが、この人物によれば、「まあ、その…舌足らずというか。当該部分は慌てて削除したんですけど、ちょっとネットに出てしまって…」というような状況だったらしい。 はっきり言って、この説明だけではどうにも腑に落ちない。関係者個人の見解ではなく、より正確な事実を知るために、改めて書面で埼玉新聞社に取材を申し入れた。その後、埼玉新聞からは30日午後になって、筆者の事務所宛てに下記の回答メールが届いた。質問及び回答内容は下記の通りである。質問①   秩父市役所広報課及び人事課担当者によると、「ネット右翼などの表現を用いて発表していない。埼玉新聞が勝手に書いた」とのことだが、なぜ「ネット右翼」という表現を使ったのか。 「記事作成段階で、当該表現を使用してしまいましたが、最終的には社の判断で削除しました。紙面制作工程上で削除された表現が、ネット用の原稿配信ミスでネット記事のみに残ってしまいましたが、同29日に記事を修正いたしました」質問②   「ネット右翼」について、どうお考えか。 「社としての見解はございません」 埼玉新聞社総務部からの回答は大ざっぱに言えば以上である。回答の通り、確かに当該記事は「ネット右翼」の部分が削除、訂正されている。※画像は本文と関係ありません(GettyImages) 原稿の配信ミスとはいえ、この記事を読んだ多くのネットユーザーは、あたかも「ネット右翼」による抗議が原因で、秩父市の職員派遣が中止になったと思ったに違いない。もっと言えば、取材記者や埼玉新聞に印象操作の意図は本当になかったのか。筆者の取材の限りでは、それは明らかにならなかったが、新聞が公共メディアである以上、明確な裏付けもないままに「ネット右翼、ネトウヨ」などと安易に用いるべきではないと思う。 いずれにせよ、秩父市の職員派遣中止は、筆者の出身地(同県川越市)とも関係するネタであり、特に気になる記事だったことには変わりない。■姑息な言論テロ『竹田恒泰チャンネル』停止祭りの内幕■「ネトウヨ夏のBAN祭り」ヘイト裁きをグーグルに訴える意味■【長谷川幸洋独占手記】異論を封じる東京新聞と私は断固闘う

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    日韓関係はこの先どうあるべきか

    を命じた。先の新日鉄住金への賠償命令もしかり、日韓慰安婦合意に基づく財団の解散もしかり。このところ、日韓関係をめぐる両国の動きはマイナス思考ばかりである。さて、どうしたものか。(写真は共同)

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    「マイナス30度」に達した日韓関係はどこまで冷え込むか

    櫻田淳(東洋学園大学教授) 現在、日韓関係の険悪さは、既にデフォルト(規定事項)である。文在寅(ムン・ジェイン)大統領の登場以降、近時だけでも日韓慰安婦合意の「骨抜き」の動きや、新日鉄住金(旧新日本製鉄)の戦時労働者訴訟に係る韓国大法院判決に表れたように、日韓関係にはネガティブな材料だけが次々と積み重なっている。 ゆえに、今後、どのような悪しき材料が日韓関係に絡んで噴出したとしても、それは、もはや大仰に反応するに値しない。それは、現下に零下30度に達している日韓関係の「温度」を、零下40度や零下50度に下げるほどの意味しかないのであろう。近々、韓国大法院が三菱重工の戦時労働者訴訟に絡んで下す判決は、新日鉄住金訴訟と同じ類いのものになるとされているけれども、それもまた、厳寒期に入った日韓関係の「温度」低下を示す材料でしかない。 目下、米中両国を軸にした「第2次冷戦」が始まろうとしているという観測は、既に国際政治観察に際しての「共通認識」になっている。 10月上旬、米国のマイク・ペンス副大統領がワシントンのハドソン研究所で披露した対中政策包括演説の意義は、それが米国政治の「異形の存在」としてのドナルド・トランプ大統領ではなく、彼よりは米国政治の「主流」や「体制派」の立場に近いペンス氏の口から発せられたことにある。ペンス氏の「ハドソン」演説は、現下の米国における最大公約数的な対中認識を反映したものであるといえる。 そうであるならば、日韓関係もまた、米中「第2次冷戦」の相の下に語られなければならない。米中「第2次冷戦」の局面では、東南アジア・南シナ海と並んで朝鮮半島・東シナ海が、その「激突の場」になるというのは、あえて語るまでもない。2018年11月、APEC首脳会議に出席したペンス米副大統領(奥)と習近平・中国国家主席(ロイター=共同) 1980年代末期までの「第1次冷戦」局面では、韓国が日米両国にとって「こちら側」にあるのは、自明であったけれども、「第2次冷戦」局面ではどうなのか。「第1次冷戦」局面でも「第2次冷戦」局面でも、日本が対韓関係に寄せる国益の本質は、「韓国は、中露両国や北朝鮮のような大陸勢力に対する『防波堤』の役割に徹する気があるか」ということでしかない。 それは、米国の極東戦略の必要に合致するものでもある。 ちなみに、シンガポールのリー・シェンロン首相は、11月中旬、パプアニューギニア・ポートモレスビーで行われたアジア太平洋経済協力会議(APEC)に先立つ東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国会合閉幕直後、次のように語った。切迫性なき文氏の対外姿勢 「東南アジア諸国は、そういう事態にはすぐにならないことを望むけれども、米中確執が深まっていけば、米中のいずれかを選ばなければならなくなる」 シンガポール単独としてならばともかくとして、東南アジア諸国が総体として、米中両国のいずれかを選ぶようなことができるのかは、定かではない。ただし、そこには、米中確執の狭間に置かれかねないシンガポールや他の東南アジア諸国の現状を前にして、リー氏が抱いた切迫意識が浮かび上がる。 翻(ひるがえ)って、文氏の対外姿勢からは、リー氏が抱いているような切迫性を嗅ぎ取るのは難しい。そうした文氏における切迫意識の欠如こそが、彼の対日「尊大・軽視」姿勢にも反映されているのであろう。 日本経済新聞(電子版、11月22日配信)は、韓国大法院判決に対する米国の反応を報じた記事の中で、「米政府では最近、韓国による南北協力の傾斜に警戒感が高まっていた。韓国が米国と十分な相談もなく、南北境界線の上空を飛行禁止区域に設定したことには米が不満を伝えている。きしみつつあった米韓協調に新たな火種が加わった格好だ」と伝えている。 この記事は、対日関係を顧みない文氏の姿勢が米韓関係の軋(きし)みも増幅しているという認識が米国政府部内に広がっていることを示唆している。文氏は、そうした米国政府部内の懸念の意味を適宜、理解しているであろうか。前に触れた文氏における切迫意識の欠如は、そのことを指してのものである。 そもそも、1980年代末期以降、韓国が享受した「民主主義体制」「経済発展」「『安全保障は米国、経済は中国』を趣旨とする外交の自在性」の3点セットは、過去30年の「冷戦間期」の国際環境の所産であった。韓国の対日姿勢は、それがポジティブなものであれネガティブなものであれ、そうした3点セットを反映したものであった。2018年10月、韓国・済州島で行われた国際観艦式で掲揚された李舜臣将軍を象徴する旗。手前は韓国の文在寅大統領(聯合=共同) しかし、「冷戦間期」が終わり、この韓国繁栄の3点セットを支えた条件が揺らぎつつある今、韓国は近時には際立っている対日「尊大・軽視」姿勢を含めて、従来の対外姿勢を続けていられるのであろうか。文氏の対外姿勢には、「冷戦間期」の惰性が強く反映されているのではないか。 今後、日本の対韓姿勢を語るに際しては、こうした韓国の対外姿勢の観察や評価が全てに優先される。韓国の対日姿勢の一々に正面から反応するのは、当節、もはや大して意味のないことであろう。

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    漂流する日韓関係 「ニッポン軽視」文在寅が抱えた政治リスク

    よる徴用工判決や、慰安婦問題における「和解・癒やし財団」の解散など、相次いで韓国から報じられる動きに日韓関係は大きく揺らいでいるが、その背景には一体何があるのだろうか。 こうした韓国の動きについて、「文在寅(ムン・ジェイン)左派政権が日本への攻勢を強めているのだ」という議論がある。これは、韓国では大統領が裁判所に対しても強い影響力を有しているという理解に基づいており、文在寅政権による組織的な動きの結果だとされている。 とはいえ、このような見方はいささか単純に過ぎる。例えば、10月30日に出された元徴用工らに対する最高裁の判決は、6年以上も前の2012年5月、同じ最高裁が下級審の判決を差し戻し、再び上告されてきたものである。 どこの国においても、最高裁が自ら差し戻し、下級審がその最高裁の差し戻し判決の趣旨に従って出し直した判決を、最高裁がもう一度覆すことは考えにくい。事実、今回の判決の趣旨は基本的に2012年の差し戻し判決に沿ったもので、その論旨が新しいわけではない。 そもそも、この判決に対し、1965年の日韓請求権協定によって個人的請求権が消滅した、とする少数意見を出した2人の判事のうち1人は、文在寅が自らの大統領就任後最初に最高裁判事に任命した人物だ。逆に保守政権であった李明博(イ・ミョンバク)や朴槿恵(パク・クネ)が任命した判事は、1人を除いて、判決を支持している。 文在寅に近い左派が「反日判決」を支持し、これに対抗する右派がこれに反対する、というほど韓国の状況は単純なものではない。当然、文在寅政権が意図的に「反日政策」を仕掛けているなら、こんな状況になるはずがない。APEC首脳会議の関連会合に臨む安倍首相(左)と韓国の文在寅大統領=2018年11月17日、パプアニューギニア(代表撮影・共同) 重要なことは、徴用工判決から慰安婦関係の財団解散に至るまでの過程は、日本において考えられているほど韓国で注目されているわけではないということだ。 実際、韓国内の雰囲気は「どうして日本はこの判決でこんなに怒っているのだ」という声が多く聞かれる状況である。これはよく誤解されているが、今日の韓国では日本に対する政策のあり方で、大統領の支持率が上下することはほとんどない。韓国で何が起こっているのか 今年1月の慰安婦合意にかかわる見直しの発表時も、徴用工裁判の時も、また慰安婦関係の財団解散の際にも、文在寅の支持率はほとんど動いていない。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権期や李明博政権期のように、領土問題などの対日政策のあり方で大統領の支持率が大きく上下する状況は、今の韓国には存在しない。 そしてそのことは、文在寅をはじめとする韓国の今日の政治家にとって、対日強硬政策を取り関係を悪化させることで得られる利益がほとんどないことを意味している。 文在寅政権の支持率の推移をみれば、徴用工判決のインパクトがほとんどないのに対して、税金引き下げの影響の方がはるかに大きいことが分かる。 要するに、文在寅政権が一連の事態を意図的に仕掛けているわけではないことは、彼ら自身の対応からも明らかだ。そもそも徴用工判決が出て1カ月近く経つが、文在寅自らこの問題について公の場で一切触れていない。 これは文在寅政権がこの事態への対処の方向を決めかねていることを示している。とはいえ、それはそれで不思議なことだ。なぜなら、先に述べたような事情から、徴用工裁判においては、いったん判決が出ればその内容が日韓関係に大きな打撃を与えるであろうことは容易に予想できたからである。徴用工裁判前後の文在寅支持率推移(出典:Realmeter) 慰安婦関連の財団の解散も同様だ。仮に徴用工判決への対処として何らかの政治的妥協を日本との間で模索するなら、先に締結した慰安婦合意を無にするかのような行動を行うのはマイナスにしかならない。 加えて11月5日には、韓国外交部はわざわざ「慰安婦合意には法的効力がない」という公式解釈まで示している。先に結んだ国際的合意の法的効力を一方的に否定する相手と、歴史認識にかかわる重要な合意を新たに結ぶことは難しい。これだけ見ると韓国政府はわざわざ日本との妥協の道を閉ざしているようにしか見えない。 結局、韓国では何が起こっているのか。その答えは彼らには確固たる対日政策がなく、政権内での十分な調整もされていない、ということである。韓国「日本は重要じゃない」 北朝鮮との協議に総力を注ぎ、そのためのワシントンの動きに一喜一憂する今の韓国政府にとって、日本はさして重要な存在には映っていない。だからこそ大統領も国務総理も、また外相も、今後の日韓関係をどうするのかについて具体的なアイデアを有していない。 そして、それは彼らが重視する北朝鮮問題との関連についてすらそうである。韓国政府は現在の北朝鮮を巡る動きにおいて、日本に特段の役割を求めておらず、だからこそ、いかなる具体的な提案をも伝えてこない。 彼らが日本に当面望んでいるのは、日本が彼らの北朝鮮政策の邪魔をしないことであり、それは日本が何もしてくれなければそれでよいことを意味している。 韓国側が自衛艦に旭日旗の掲揚自粛を求めた問題が勃発した直後、文在寅が年内の訪日を早々に断念して見せたように、今の韓国は日本をさほど重視しておらず、大統領もそのリスクを取ろうとはしない。だからこそ、事態は司法部や行政部の各部署がばらばらに動くことにより、ますます悪化する。 旭日旗問題にせよ、慰安婦問題にせよ、徴用工問題にせよ、例えば教科書の記述に見られるように、韓国では「国の建前として」、日本に対して批判的な意見が主流である。ゆえに、誰かが日韓関係を考慮して統制しなければ、悪化させる方向へとしか動かない。 そして、それは「政権が世論を配慮して行っている」というようなものですらない。誰もが何も考えずに状況に流された結果として、次から次へと新しい既成事実が作り上げられ、そのことに後から気づいた韓国政府は事後的な対処に追われることになる。韓国の文在寅大統領(右)と抱擁する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長=2018年4月27日、板門店の韓国側施設「平和の家」(韓国共同写真記者団撮影) しかしながら、そこにグランドデザイン(長期的な計画)はなく、現れる施策は弥縫(びほう)的なものになる。日本の重要性が低下した状況の中、動きは遅く、誰も事態の責任を取ろうとはしない。 このため、ますます文在寅の訪日は遅れ、日韓関係は悪化していくことになる。仮に事態が政権の統制により動いているなら、政権を動かしさえすれば関係は改善するだろう。しかし、問題は事態を誰も統制しておらず、統制するための真剣な努力もなされていないことである。しばらくは韓国の対日政策は漂流を続けることになりそうである。(敬称略)

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    朝鮮半島の戦時労働が「人権問題に化ける」韓国のカラクリ

    西岡力(麗澤大学客員教授、モラロジー研究所教授) 韓国裁判所で現在係争中の朝鮮人政治労働者に関する裁判は、10月末の新日鉄住金確定判決裁判を含めて15件あり、被告企業は合計71社以上、原告は合計945人だ。1人あたり1億ウォンとすると945億ウォン(約100億円)となる。15件のうち7割を占める11件は、3社を相手にしたもの。すなわち三菱重工5件、新日鉄住金3件、不二越3件だ。 3社は日本に支援組織があり、まず日本で裁判が起こされて敗訴し、その後日本の支援組織の援助を受け、韓国で裁判が起こされたという共通の特徴がある。新日鉄住金裁判支援組織は「日本製鉄元徴用工裁判を支援する会」だ。今回勝訴した原告らが日本の裁判で敗訴したとき、韓国で訴訟をするように励まし、支援したと伝えられている。 三菱重工裁判の支援組織は少なくとも2つある(長崎に三つ目があるという情報があるが未確認)。1つ目が元工員を支援する「三菱広島元徴用工被爆者裁判を支援する会」で1995年に広島地裁に提訴した時から支援を継続している。2つ目が元女子挺身隊を支援する「名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会」で、やはり99年に名古屋地裁に提訴したときから支援している。 不二越裁判の支援組織は「第二次不二越強制連行・強制労働訴訟を支援する北陸連絡会」で、1992年に富山地裁に裁判を起こしたときから活動している。92年提訴の1次訴訟は、2000年7月に最高裁で和解が成立して、原告3人、元同僚5人、「太平洋戦争犠牲者遺族会」に合計3千数百万円の解決金が支払われている。その後、日本で2次訴訟を起こし、韓国でも訴訟を提起した。 これらの支援組織は左派系労組や学者、宗教人などが主体で現在に至るまで毎年、当該企業の株主総会に出席し、年に数回、企業を抗議訪問している。元徴用工訴訟の判決を言い渡すため韓国最高裁の法廷に入る裁判官ら= 2018年10月 30日 (ロイター)   この3社を相手にする裁判に先駆けて91年12月、日本政府を相手にした「アジア太平洋犠牲者訴訟」が東京地裁に提起される。高木健一弁護士らが支援し、元慰安婦も原告として参加したため大きく報じられた。2004年に最高裁で敗訴したが、こちらは日本政府が被告だった関係で韓国での裁判は提起されていない。韓国の「日本統治不法論」 3社を相手にする11件以外の4件のうち日立造船を1人の原告が訴えたもの以外の3件は、62人(当初は252人だったが62人以外は取り下げとみなされた)、667人、88人という多数の原告がそれぞれ3社、70社、18社をまとめて訴えているところに特徴がある。 2015年に最高裁が新日鉄住金の先行裁判に対して原告敗訴の高裁判決を棄却して高裁に差し戻す判決を下した後、勝訴の可能性を見た韓国内の弁護士や運動家の勧めで多数の原告が慌てて起こしたという印象がある。なお、三菱重工はこの3件全部でも被告とされ、新日鉄住金は2件で被告になっている。したがって、三菱重工は合計8件、新日鉄住金は合計5件の裁判で訴えられていることになる。 3社以外に提訴されているのは以下の67社だ。飛島建設、麻生セメント、安藤ハザマ、石原産業、岩田地崎建設、宇部興産、王子製紙、大林組、角一化成、鹿島、クボタ、熊谷組、小林工業、佐藤工業、三光汽船、山陽特殊製鋼、昭和電気鋳鋼、清水建設、品川リフラクトリーズ、住友化学、住友金属鉱山、住石ホールディングス、常磐興産、菅原建設、大成建設、ダイセル、ダイゾー、太平洋興発、デンカ、東邦亜鉛、東芝、新潟造船、西松建設、日産化学、日産自動車、ニッチツ、日鉄鉱業、日本通運、日本曹達、日本冶金工業、日本郵船、日油、野上、函館どつく、パナソニック、日立造船、広野組、フジタ、古河機械金属、北海道炭砿汽船、松本組、三井金属、三井松島産業、三井E&S造船、三菱ケミカル、三菱倉庫、三菱電機、三菱マテリアル、三宅組、森永製菓、山口合同ガス、ラサ工業、りんかい日産建設、DOWAホールディングス、IHI、JXTGエネルギー、TSUCHIYA なお、私たち歴史認識問題研究会の調査で、韓国政府が273社を強制動員を行った現存企業と認定していることが判明した。 この273社には上記3社と67社が含まれる。したがって、全体の構造は90年代から日本の組織の支援の下で訴えられていた3社、2012年の韓国最高裁差し戻し判決後、駆け込み的に訴えられた67社、今回の不当判決により今後訴えられる危険性が大きくなった203社ということになる。韓国人元徴用工訴訟 判決が言い渡される前に韓国最高裁前で集会を開く原告側の支援者ら。新日鉄住金(旧新日本製鉄)の上告を棄却、賠償を命じる判決が決定した=2018年10月30日、ソウル(共同) 私は、現在の状況はそれほど有利ではないと見ている。なぜなら、最高裁判決は1965年の協定とその後の韓国内で2回にわたって行われた個別補償等について詳細に事実関係を記述した上で、「朝鮮半島に対する不法な植民支配および侵略戦争の遂行と直結した反人道的な不法行為に対する慰謝料」という理屈を持ち出して論理を構成しているからだ。 その論理の土台には日本の統治が当初から不法だったという奇怪な観念がある(以下「日本統治不法論」と呼ぶ)。当時、朝鮮は大日本帝国領であり朝鮮人は日本国籍者だった。だから、彼らを日本国が戦争遂行のために軍需産業で賃労働させることは合法的な活動であり、それ自体が慰謝料を請求されるような不法活動ではない。ところが、「日本統治不法論」により、待遇も悪くなかった賃労働が「反人道的な不法行為」に化けてしまったのである。村山談話につながった運動 見逃せないのは、その論理も日本の学者運動家が提供していることだ。1984年の全斗煥大統領(チョン・ドゥファン)訪日のときに日本の朝鮮統治を不法とする国会決議を求める運動が歴史学者の和田春樹氏や作家、大江健三郎氏らによって始まり、それが後の村山談話につながった。運動のピークは2010年の菅直人談話だった。そのとき、和田氏らは日韓知識人1000人が署名する声明を公表して、菅談話に統治不法論を盛り込ませようと画策した。 菅談話にはそれが入らなかったが、その2年後、韓国最高裁が下級審ではまったく触れられなかったその論理を突然持ち出して、日本企業勝訴の高裁判決を差し戻す逆転判決を下した。これが今回の不当判決に引き継がれた。 この論理にかかると、戦時労働者問題が「人権問題」に化けてしまう。そうなれば、国際社会で「日本はナチスの収容所での奴隷労働と同じような奴隷労働を多くの韓国人男女に強要しながら、被害者の意向を無視して韓国保守政権に幾ばくかのカネを支払って、責任逃れをしている」とする誹謗中傷が広がってしまう恐れがある。 外務省は世界に向けて判決の不当性を広報するという。しかし、その内容が1965年の日韓請求権協定など日韓の戦後処理に限定されるなら、広報は失敗する危険がある。なぜなら、裁判を企画、支援してきた日韓の反日運動家、学者、弁護士らは「日本が戦時に朝鮮人労働者を強制連行して奴隷労働させた」「ナチスの強制収容所と同種の人道に対する罪を犯した」という事実無根の誹謗中傷を繰り返してきたからだ。 公娼制度下で貧困の結果、兵士を相手する売春業に従事した女性たちを「性奴隷」だとして日本の名誉を傷つけた人たちが、総体的に好待遇の賃労働に就いていた朝鮮人労働者を「奴隷労働者」として宣伝しようとしているのである。すでに10月30日付のニューヨーク・タイムズが、韓国人の原告は「slave laborers(奴隷労働者)」だったと書いている。日韓首脳会談 会談前に握手を交わす盧武鉉・韓国大統領(右)と小泉純一郎首相 ※ともに当時= 2003年6月7日、東京・元赤坂の迎賓館(代表撮影) 韓国は盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権下で対日歴史戦争を宣言し、巨額の資金を投じて財団を作り、統治時代の調査研究を蓄積している。今では国立博物館まで建設し、動員被害を内外に広報している。 日本は今こそ官民が協力して統治時代の真実を証明する史料と証言を集め、実証的な調査研究を行い、若手研究者を育て、国際広報を行う「歴史認識問題研究財団」(仮称)を早急に作るべきだ。新日鉄住金や三菱重工などもぜひ、資金と社内資料の提供で協力してほしい。それなしには事態は悪化する一方だと強く警告したい。

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    BTS「原爆Tシャツ」に通底するもの

    韓国の7人組男性音楽グループ「BTS(防弾少年団)」の原爆Tシャツ騒動が物議を醸した。紆余曲折を経て、所属事務所は謝罪したが、日本国内でも受け止め方は世代によってまちまちである。この問題を通して見えたものとは。(写真は共同)

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    徴用工判決に広がる波紋

    償を命じた判決について、政府は国際社会に正しく事実を伝える必要があるとして、英語版の資料を作成した。日韓関係に再び亀裂を生んだ徴用工判決。広がる波紋の内幕を読む。(写真は共同)

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    徴用工判決と日韓の正義、いつまで「歴史戦」を続けるのか

    5年6月の日韓国交正常化の基礎となった日韓請求権協定を実質的に無効とするものであることは間違いなく、日韓関係に少なからぬ影響を及ぼすことが予想された。筆者は今後、日韓関係がどこへ向かうのか、特に韓国は日韓関係をどのような方向に持って行くつもりなのか、という不安を抱かずにはいられない。 筆者は、この判決には同意できなかったし、こうした判決が出ることが日韓関係にもたらす悪影響を憂慮していた。しかし、他方で、こうした判決が全く間違った判決だとも思わない。むろん、判決の前提を受け入れることはできないが、ある前提を受け入れさえすれば、こうした判決が出てくることは十分理解し得たからだ。 ただ、判決内容の是非を論じる前に、まず明確にしておかなければならないのは、これは司法の判断であって、韓国政府の最終判断ではないということである。一部には、韓国政府がこの判決を積極的に支持していることを前提にした報道がなされているが、これは事実とは異なる。韓国政府は、この司法判断を受けてどう対応したらいいのか、依然として悩んでいるというのが正直なところではないか。この判決に対する日本の「過剰反応」を批判しながらも、この判決を尊重すると言うだけでそれ以外沈黙を守っているのは、その証左である。 現時点での韓国政府の立場は、徴用工に関する補償問題は1965年の日韓請求権協定によって「完全かつ最終的に解決」しているというものであり、司法の判断とは異なる。もちろん、今後、韓国政府が既存の立場を変えることで、この司法判断がそのまま韓国政府の立場になってしまう可能性を排除することはできない。特に、日韓両政府が現在のように非難合戦をエスカレートしていくと、「売り言葉に買い言葉」で、そうなってしまう危険性は高まる。 翻って考えると、今回の判決は、既に2012年5月にある意味では決まっていたと考えられる。韓国政府が1965年の日韓請求権協定の範囲外に置いた慰安婦問題をめぐって、その範囲内とみなす日本政府との解釈の違いにもかかわらず、それを放置して日本との交渉に乗り出さないのは憲法違反だとした、2011年8月の韓国憲法裁判所の判断があった。その司法判断とある意味では競争するかのように出てきたのが、2012年5月の韓国大法院の小法廷判決であった。※画像は本文と関係ありません(GettyImages) この小法廷判決は、徴用工である原告の請求を棄却して賠償を認めないとした下級審判決を破棄差し戻ししたものである。この判決は当時の韓国の学界においても、従来の通説を覆す「画期的判決」と受け止められた。換言すれば、当時の韓国社会でも、この判決は「意外」なものであった。この判決の政治的責任を第一次的に負うべきなのは、韓国政府の過去の外交政策を否定することで、その選択を極度に制約してしまうような、こうした判決を「許容」した、当時の李明博(イ・ミョンバク)政権にあったと見るべきだろう。それだけ、当時の李明博政権は極度のレームダック状態にあった。 筆者がこの小法廷判決に驚いたのは、その結論というよりも、その論理であった。それは、今回の大法廷判決においてもその多数意見がそれに従うように、ある意味では「韓国社会ウケ」するものであり、韓国社会の中でそれに抗することが難しい論理を展開したからであった。約束より上位にある「正義」 本来であれば、日韓両政府が1965年に合意し、さらに、2005年盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の時にも韓国政府が今一度確認したように、徴用工問題は日韓請求権協定の範囲内の問題であり、それによって文字通り「完全かつ最終的に解決」されたはずのものであった。しかし、小法廷判決は、それを覆す論理を日韓の歴史観の乖離(かいり)に求めたのである。 1910年の韓国併合条約は合法であり、それが45年の日本の敗戦によって無効になったと解釈する日本政府に対して、韓国政府はこの条約はそもそも強制された違法なものであり、したがって植民地支配自体は「不法占拠(強占)」に過ぎなかったという立場であった。そうした歴史観の違いを乗り越えて、日韓両政府は日韓請求権協定に妥協し国交を正常化したのである。 しかし、小法廷判決は、こうした妥協がそもそも日本の植民地支配自体を不法と見るべき韓国の「正しい歴史観」からは受け入れ難いものであり、したがって、そうした前提に立つ政府間の妥協は、韓国国民の個人の請求権を消滅させるものではないという論理を展開した。つまり、小法廷は徴用工の個人請求権が消滅していないことの理由を「韓国の正しい歴史観と日本の間違った歴史観」に求めたわけである。 1987年の民主化以降、韓国の憲法裁判所を含めた司法は、政治的に微妙な問題に対しても積極的に関与した。首都移転に違憲判決を出して白紙撤回させたように、政府や国会の決定を真っ向から否定してしまう司法積極主義の立場を採用してきた。しかし、そうした歴史観の違い、特に韓国だけではなく対日外交が関わる問題を、司法が一刀両断に正義、不正義で論じるべきことではないように思う。 司法消極主義に立脚する日本の最高裁であれば、それは「政府の統治行為に属する問題であり、司法判断は控える」という「統治行為論」を持ち出していたと考えるが、この小法廷判決は、司法判断に国家間の歴史観の違いを持ち出し、しかもその正義、不正義までも判断したのである。その点で、司法積極主義を飛び越えた、外交に対する司法の介入とさえ言えるだろう。 ところが、日本との間で存在する歴史問題に関して、常に被害者としての正義という価値観に基づいて考えることが共有される韓国社会から見ると、こうした前提は受け入れやすい。いや、むしろ受け入れなければならない論理である。日本企業に賠償を命じるとした韓国徴用工訴訟判決を受け、支援者らから拍手を送られる原告の李春植さん(手前中央)=2018年10月30日、ソウルの韓国最高裁前(共同) 過去の日本との「約束」は基本的に守らなければならないかもしれないが、そうした「約束」よりももっと上位の「正義」という価値があり、日本の植民地支配を不法とする韓国の「正義」に基づけば、政府間の協定によって個人請求権を消滅させるという「約束」よりも、韓国の「正義」に基づいて個人請求権を認めなければならないという理屈である。 しかし、この徴用工問題は、こうした歴史観の違いにまでさかのぼって判決を下すべき問題だったのか。しかも、徴用工の人権救済の担い手は、日本企業ではなく韓国政府であるべきではないのか。おそらく、こうした認識は韓国社会でも相当程度共有されていると考える。にもかかわらず、小法廷判決がこうした日韓の歴史観の違いという問題を判決理由に持ち込んだために、大法廷判決もその前提となった「韓国の歴史観」という「正義」を否定することはできず、小法廷判決とは異なる判決を下すことは困難であったと見るべきであろう。韓国の対日強硬力学 今回の大法廷判決に対して、韓国では与党=進歩(リベラル)、野党=保守という政治的立場を超えて歓迎したように、対日政策、特に対日歴史問題に関しては与野党の違いはない。一方で、歴史観の違いは保守と進歩の重要な対立軸の一つである。 1948年の大韓民国の成立以後の歴史を誇らしいものとして肯定的に評価する保守勢力に対して、進歩勢力は1987年以前の独裁時代を批判し、それ以後の民主化時代だけを肯定的に評価する。このように、相当に乖離した歴史観を持つ。しかし、この両者の間には、対日歴史問題に関しては相互に強硬な立場を競争するような政治力学が働くのである。 その背後には、保守勢力の歴史的ルーツが「親日」(日本の植民地支配の時代に植民地権力と協力したという意味)であると進歩勢力が批判的に見るのに対して、保守勢力は、そうした批判を免れるためにも、対日歴史問題に関してはより一層強硬な姿勢を示さなければならないと考えるからである。そうした「悪循環」が、韓国政治、さらには韓国社会における対日歴史問題をめぐる強硬化力学として作用する。 しかも、日本との関係は、1980年代までのような、非対称(日本と韓国とは国力や価値観が異なる)で相互に補完的な関係(日韓が相互に自らのために相手との協力が不可欠である意味)から、1990年代以後、対称で相互に競争的な関係へと大きく変容している。それが、韓国の対日強硬化力学を弱めるどころか、却(かえ)って強める帰結を後押ししている。 韓国から見ると、1965年の日韓国交正常化は日本に対して韓国が弱小国であった時代の産物であり、韓国が日本と対等に近い関係になった今こそ、それを是正するべきだという主張である。それに対して、日本社会の側は、以前は反共のための協力という名分に起因した韓国に対する「寛大」さがあったが、日韓の差が縮まってくると、いつまでも韓国に譲歩してばかりはいられないと、韓国の対日強硬姿勢に反発する感受性をますます高める状況にある。韓国政府主催の慰安婦記念日の式典に出席し、元慰安婦の女性にあいさつする文在寅大統領(中央)=2018年8月14日、韓国・天安(聯合=共同) このように考えると、特に歴史問題をめぐる日韓関係は時間の経過によって希釈されるようなものではなく、時間の経過とともに日韓双方から拡大再生産されていくという意味で、出口が見えないと、悲観論に傾斜することになる。こうした日韓の歴史に根ざした韓国社会の力学を、日本の政策によって一朝一夕に変えるということはほとんど不可能に近い。さらに、日韓は隣国として「引っ越し」ができない関係であり、朝鮮半島が日本の安全保障にとって重要であるという地政学的関係はかなりコンスタント(常に一定した)な条件である。 したがって、こうした社会力学を持つ韓国社会を与件として、そうした韓国といかに付き合うことで、日本にとって有利な安全保障環境を確保するのかを日本としては考えなければならない。韓国が日本にとって重要でも何でもなく、付き合わなくてもよいという関係であれば、そうすればいいだけだが、そういうわけにはいかないのである。これは、韓国にも同じことが言えるだろう。日韓関係に与える影響 韓国にとって望ましい日本、過去の歴史を心底反省して懺悔(ざんげ)する日本を期待するのかもしれないが、韓国の期待水準ほど日本が変わることは難しいだろう。しかし、韓国にとって日本は1948年以降の歴史が証明してきたように、依然として重要な存在である。したがって、そうした日本を前提としつつも、韓国にとって日本が重要な点で協力してくれるように、いかに付き合うのかを考えるしかないだろう。 この判決が日韓関係に及ぼす影響は、非常に重大なものである。韓国の司法も、また政府も、それを意識していなかったということではない。にもかかわらず、前述したような国内の力学のために、それを回避することが難しかったわけである。 本判決の論理を貫徹させると、植民地支配自体が不法なので、それに起因するあらゆる行為が不法行為として損害賠償の対象にもなりかねない。その時代を経験した生存者が減りつつあるとはいえ、その数は計り知れない。矢継ぎ早にこのような訴訟が提起され続けると相当に混乱した状況になってしまう。おそらく、そうした混乱は、韓国社会が「正義の貫徹」を主張することによって得られる「利益」以上の重大な損害を韓国社会にもたらすことになってしまうだろう。 さらに、これは日朝関係にも甚大な影響を及ぼすことが予想される。2002年の日朝平壌宣言によって、北朝鮮は日本の植民地支配に起因する補償の問題を、1965年の日韓国交正常化と同じような経済協力方式で行うことを確認している。しかし、その当事者である韓国の姿勢がそれとは異なるということになると、北朝鮮の対応や日朝関係にも影響を及ぼさざるを得ない。 文在寅(ムン・ジェイン)政権は朝鮮半島の平和体制の一環として、日朝国交正常化を日本政府に対して求めている。核問題や拉致問題の解決が条件となることは言うまでもないが、それがたとえ順調に行ったとしても、経済協力方式であれば日朝間の妥協は相対的に容易であったと考えられるが、本判決が主張するような植民地支配の不法行為に基づく損害賠償を個人にも広く認めるということになると、日朝国交正常化交渉も相当な困難が予想される。 日本政府としても、もちろん「売られた喧嘩(けんか)は買う」という姿勢で対応することもあり得るだろう。取りあえずは、請求権協定の仲裁制度の利用や、国際司法裁判所への提訴という可能性も取り沙汰されている。それは、以前も何度も繰り返されてきた、歴史問題をめぐる日韓「消耗戦」の様相を呈することになるだろう。日本にとっても韓国にとっても、それほど成果のある「戦い」になるのかは疑問である。韓国最高裁の判決について報じる10月31日付の韓国主要各紙=2018年10月31日(共同) 日本政府の強硬姿勢が韓国では連日のように報道されるたびに、本判決を危惧していた一部の韓国マスコミも、これを日韓の「歴史戦」「外交戦」として位置付けるようになっている。そうなると、マスコミや世論も韓国政府に対して、日本との間で安易に妥協することへの批判が高まる。これは、慰安婦問題をめぐる日韓関係で既に実証済みのことである。韓国政府に、本判決を尊重しつつ対日関係を悪化させないための、どのような知恵や妙案があるのか不透明感が残ることは確かだ。 韓国政府が主導して徴用工問題を解決するための財団を創設し、そこに日本政府や企業の協力を呼びかけるという「慰安婦方式」程度のアイデアしか出てこないようにも思う。しかし、「慰安婦方式」は慰安婦問題の解決に失敗したと韓国政府も自認するところである。勝ち負けの論理を超えて もちろん、その失敗原因は当事者に何の事前の相談もなく行ったからであり、今回はそれを十分に行うということは考えられる。しかし、それが解決策になり得るのかどうか、韓国国内においても、また日韓関係においても不透明である。にもかかわらず、現在は本判決に対する韓国政府の姿勢を粘り強く待つべき時であると考える。それへの対応は、その結果が出てからでも遅くはない。 にもかかわらず、日本でも強硬論が出てくること、特に政府与党において強硬論が突出することは、ただでさえ選択の幅が狭い韓国政府の対応をより一層狭くしてしまうことになると考えられる。しかも、その選択は、日本政府が期待するような日韓関係を重視する方の選択ではなく、本判決の貫徹を支持する韓国の一部強硬的な世論を重視する方の選択である。これは、日本にとっても賢明な選択ではないだろう。 日韓関係を「歴史戦」「外交戦」という勝ち負けの論理ではなく、この危機に伴うリスクをいかに管理するのかという「共同リスク管理」という発想で対応するべきではないか。そう主張するべき理由は明確である。日韓が置かれた現状は、短期的に見ても中長期的に見てもこうした「戦い」に没頭する余裕などないからである。 短期的な課題とは北朝鮮の非核化プロジェクトである。これは米中が協力しない限りは実現できないが、米中をそのように動かせられるのかは、北朝鮮の選択がもちろん重要だが、それ以外には日韓の協力が必須である。さらに中長期的には、中国の大国化に伴う米中関係の変容の中で、その一員である日韓がどのように発言力を確保し存在感を維持できるのかという問題である。 この課題を日韓は共有しているが、課題への取り組み方が現状では一致しているとは言い難い。果たして、そのままで日韓ともにこの死活的な課題にうまく取り組むことができるのか。何よりも、こうした課題は日韓の間に存在する歴史問題をめぐる対立よりも、生存に関わるという点で重要である。この点は、日韓ともに共有してもらわないと困る。会談前に文在寅大統領と握手する安倍首相=2018年9月25日、ニューヨーク(共同) 歴史問題に起因する相互の不信感に便乗して、お互いに信頼して協力などできないと放棄するのか、それともそうした現実を受け入れて、それでも相互の共通点を探りながら協力し得ることは協力して行くのか、そうした選択の岐路に立たされている。

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    徴用工「衝撃の判決」に文在寅の意向はどこまで働いたか

    応酬、日本が問題を外交的な紛争に追い込もうとするとして「遺憾」の意を表明した。 ただ、不思議なことに日韓関係の根幹を揺るがしかねない今回の事態について、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は一言も触れていない。 そもそも、この問題に一番熱心だったのは文在寅氏だ。文氏は、法務法人「釜山」に弁護士として在籍していた2000年頃から徴用工問題にかかわった。三菱重工業広島機械製作所の労働者として強制的に徴用されたとする6人の代理人の一人として訴状、準備書面、証拠資料を集め裁判所に提出した。 この裁判は、1審、2審とも原告側の請求は棄却されたが、2012年5月、韓国大法院は「損害賠償請求権は消滅されていない」として原審判決を破棄、釜山高等裁判所に再審理を命じた。その後、釜山高等裁判所が三菱重工業に損害賠償を命じる判決を出したのは2013年7月、三菱重工業はこれを不服として上告し現在大法院に係留中だ。 大統領就任100日記者会見で文氏は、徴用工問題について次のように述べている。「両国間で合意(65年の日韓請求権協定を指すものとみられる)があったとしても強制徴用者個人が三菱をはじめとする日本の会社に対して有する民事的な権利(請求権)はそのまま残っているというのが韓国法院の判断だ。政府はそのような立場で過去史問題に臨んでいる」(2017年8月17日の記者会見)。 文氏は大統領就任前に、徴用工問題の訴訟を起こした張本人なのだ。大統領就任後もこの問題を追及し続け、司法判断にガイドラインを提示したといってもよかろう。 文政権発足後、韓国では政府の各部署に積弊清算(それまでに蓄積されてきた様々な弊害を一掃する)を目的とする作業部会がつくられ、過去の政府の「過ち」をあぶり出している。 市民団体から選ばれた活動家や左寄りの性向を鮮明にする文氏を支持する知識人らが主軸となる作業部会は、政府各部署に対する調査に当たっている。機密文書までひっくり返し「ミス」を発見しては責任者を断罪する調査はいまだに続く。司法部も例外ではない。 大法院で徴用工判決が出る直前に韓国検察は当該裁判を遅延させるため「裁判取引」を企てたとして朴槿恵(パク・クネ)政権時代の法院行政処や大法院などに対する捜査を行ったのもその一環だった。ソウル中央地裁に連行された韓国の朴槿恵前大統領(左)=2017年10月(聯合=共同) 朴槿恵政権下に裁判所は外交摩擦を懸念し、徴用工裁判を故意に遅延させ、その「代価」として、外交部に裁判官の海外派遣枠を増やしてもらおうとしたとして、検察が法院行政処長の逮捕に踏み切ったのは10月27日。韓国大法院が新日鉄住金に対し元徴用工への損害賠償を命じる判決を出したのは30日だ。 今回の裁判を担当したのは文政権発足後の2017年9月に大法院院長に任命された金命洙(キム・ミョンス)氏だ。金氏は、進歩左派傾向の強い判事の集まりとして知られる「ウリ(わが)法研究会」の会長を歴任し、文氏と同じ人権問題に取り組んできた法曹人として知られ、文氏が抜擢(ばってき)した人物だ。韓国にとってもマイナス 徴用工判決が下されるまでの一連の過程を見ると裁判に文氏が直接介入はしていないとしても、司法部が大統領の考えに影響されなかったとは言い難い。韓国の司法部が三権分立の原則を守れるほどの勇気があったかは疑問だ。 判決は、二つ深刻な問題をはらんでいる。まず、韓国大法院が日本の企業に賠償金支払いを命じたのは、韓国人労働者を強制に動員したことは植民地統治時代の「不法行為」に当たり、ゆえに個人の請求権は消滅していないという論理だ。 言い換えれば、植民地時代に不法行為に相当するものと判断されれば訴訟を起こし、勝訴する可能性が高いということだ。これから、徴用工に限らず、日本語の使用を強制されたのは不法行為だとして損害賠償を起こすことさえ可能かもしれない。 次に、日本植民地統治時代の「不法行為」に対する裁判は、韓国司法管轄の問題であると「確認」されてしまったことだ。例えるなら、フランス植民地統治を受けたアフリカの某国が、植民地時代のフランスの植民地統治時代の不法行為を裁くことが可能になったのと同じだ。 つまり、韓国大法院の判決はパンドラの箱を開けたといってもよい。法律を専門とするソウル大教授によると「今回の判決は、日帝強占時代(日本植民地時代)に行われたすべての不法行為に対し損害賠償請求訴訟を始められるという宣言だ」。 このような動きに対し日本政府は「韓国において国際法違反の状態が生じている」(11月7日、菅義偉官房長官)と懸念を表明、判決を断固受け入れるつもりはないという姿勢だが、今の文政権は、日本が納得できるだけの答えを出さないのではないか。 理由は主に二つある。まず、判決は、一部市民団体の情緒や左派寄りの政治理念を優先した判断だったとみるべきであり、文氏の政治性向、従来の日本植民地時代の歴史認識にも合致するものだからだ。 もう一つは、文政権の外交政策に通じる判断でもあるからだ。北朝鮮問題にすべてを賭ける文政権は、日本と連携を組んでいるとの印象を北朝鮮に与えたくない。政権発足後、韓国外相は中国に対し「3つをしない約束」(中国政府の主張)をしたとされる。 それは「日米韓関係を軍事同盟にはしない。アメリカのミサイル防衛システムには加入しない。高高度ミサイル防衛システム(THAAD)を追加配置しない」というものだ。北朝鮮に配慮しての措置といえる。昼食会で韓国の文在寅大統領(左)から贈り物を受け取り笑顔を見せる金正恩委員長=2018年9月(平壌写真共同取材団) 今回の徴用工判決で日韓関係がギクシャクし、この問題が原因で日韓が協力しなくなれば、喜ぶのは北朝鮮だ。このような判断は決して韓国の国益にはならない。 最近、日本のソフトバンクや日産などグローバル企業112社は、韓国の釜山とソウルで「日本就職博覧会」を開催し日本で働きたいと思う韓国の若者の募集に力を入れている。将来、このような日本企業の決断が裏目に出ないことを祈りたい。

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    徴用工判決「国交断絶」は韓国に言わせるのが筋である

    」と会見で発言している。 これらが韓国政府の「正式な見解」である。さらに、任大統領秘書室長は「今後、日韓関係をそのまま維持すべきかどうか、検討している」と答弁している。「維持」などしてもらう必要はない。「検討」の上、日韓関係を破棄して、断交するなり断絶するなりしてもらいたいものだ。 日本から断交・断絶せよという声も国内にあるが、日本のような法治国家が韓国の稚拙な言動に対し、断交・断絶で報いるというのは国際社会に対し恥ずかしい。むしろ、韓国側にそれを言わせるべきだ。 韓国は1965年の日韓基本条約の国交正常化交渉が間違った不当な交渉だったと主張している。そうであるならば、韓国は正式に「日韓基本条約を破棄する」と言えばよい。それで、かつての国交正常化は白紙撤回となり、晴れて国交断絶となる。われわれの側から言うべき筋合いのものではない。 文在寅政権は革命政権である。今回の徴用工裁判判決をはじめ、彼らのやっていることは韓国版「文化大革命」である。合法的に当選し、政権を運営しているところは、1930年代のヒトラー政権にも似ている。韓国の文在寅大統領=2018年11月、済州島(聯合=共同) 例えば、文大統領支持者がセウォル号のマーク(2014年のセウォル号沈没事故犠牲者をしのぶマーク)を保守派勢力の家や店に貼る事件があった。朴槿恵(パク・クネ)前政権はセウォル号沈没の対応に失敗し、国民の支持を失った。そのため、セウォル号のマークは保守派を攻撃するために使われる。セウォル号のマークを貼る行為は、ナチスの突撃隊がユダヤ人の家や店に「ダヴィデの星」のマークを付けて襲撃した「水晶の夜」をほうふつとさせる。 また、朴前大統領の秘書室長であった金淇春(キム・ギチュン)氏が8月6日に仮釈放されたときには、左派団体のデモ隊が彼に一斉に、「恥を知れ!」などと罵声を浴びせた。金淇春氏は車に乗り込んだが、左派団体は車を取り囲み、興奮した者が車を蹴り上げ、モノを投げつけ、ついにフロントガラスを割った。 周囲に100人を超える警察官がいたが、警察官は左派団体の暴力・暴行を遠巻きに眺めるだけで、取り締まらなかった。今や文大統領を支持する左派勢力は文政権の「紅衛兵」みたいなものだ。もし、警察が彼らに手出しをして傷付けようものならば、警察も無事ではいられない。見てみぬフリをするしかない。文在寅の恐怖政治 文政権ににらまれているのは、政界関係者だけではない。崔順実(チェ・スンシル)ゲート事件で、汚職疑惑を追求されている財閥企業重役たちがいる。彼らは李明博(イ・ミョンバク)政権・朴槿恵政権の2代に渡り、保守政権を支えてきた。たたけばいくらでもホコリは出る。彼らを生かすも殺すも、現在の当局次第だ。 10月5日には、収賄罪などで李明博元大統領に懲役15年の実刑判決が出た。これは財界に対する脅しである。財閥企業はこぞって、文政権にスリ寄っている。そして、財閥をスポンサーとしているテレビ局もまた、財閥を忖度(そんたく)して文政権を持ち上げる一方で、保守派をおとしめる情報操作に余念がない。 このように、文大統領のあの温和な顔からはなかなか想像できないが、彼は恐怖政治によって徹底的に反対勢力を締め上げて、従北・左派の革命政権の基盤を築き上げようとしている。今回の徴用工裁判判決も、革命へ邁進(まいしん)する文政権にとっては「当然の使命」の一つなのだ。 文大統領は今までとまったく違う新しい革命政権を打ち出すために、過去を完全否定する。朴正熙政権が残した1965年の日韓基本条約のような「負のレガシー」は、真っ先に否定すべきものなのだ。国際法を順守しようとするわれわれの常識は彼らに通用しない。 徴用工裁判の判決が出る3日前の10月27日、韓国大法院(最高裁)付属機関、法院行政庁の林鍾憲(イム・ジョンホン)前次長が逮捕された。朴前政権の意向を受けて、徴用工裁判の判決を先送りした容疑を掛けられている。朴政権は判決が出ることで、日韓関係が悪化することを懸念していたのだ。 そして、11月6日、このことを裏付ける当時の対外秘文書「将来シナリオ縮約」が公開された。この文書は前述の金淇春大統領秘書室長(当時)が、裁判を遅延させ、消滅時効(3年)を過ぎさせるよう、司法に圧力をかけたという内容のものである。 今回、この文書の公開は決定打として利用された。元徴用工に対する日本の賠償責任を「認める者は善」、「認めない者は悪」という図式が見事に作り出され、韓国国民もこの図式にまんまと乗せられて、まともな判断ができなくなっている。文政権が用意周到に、徴用工裁判の判決を打ち出す計画を練っていたことがよくわかる。韓国・釜山の日本総領事館付近で、徴用工像をめぐり警官隊ともみ合う労働団体メンバーら=2018年5月(共同) 現在、検察は当時の大法院長(最高裁長官)らの関与についても捜査を進めており、新たな逮捕者が出る可能性もある。 文政権は「積弊」という言葉を使っている。これは「保守政権時代に積み重なった弊害」を意味している。「積弊」を清算するという大義名分の下、保守派や反対勢力を葬り去ろうという革命が進行中なのだ。今回の徴用工裁判判決は革命という歴史の大転換において現れた「現象の一コマ」にすぎない。 この左派革命の流れは最終的に、北朝鮮主導の赤化統一へと行き着く。それは、われわれにとって「荒唐無稽」なことであるが、彼らにとっては「遠大で偉大な目標」なのである。実際に、それへと向かう布石が今、一つ一つ着実に打たれている。

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    韓国「独島統一旗」にモノ申す

    日本人の活躍に沸く平昌五輪だが、競技場内外では竹島(韓国名・独島)が描かれた「統一旗」がはためいたことも話題になった。実際の縮尺より、はるかに大きい竹島が描かれていたようだが、韓国側の政治的主張を平和の祭典に利用した行為は断じて許されるものではない。iRONNAが「竹島の日」にモノ申す。

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    日韓ガチンコ勝負、竹島問題「へそ曲がり」のススメ

    り通っている。 そのような中で、新書で簡単に入手して読める名古屋大の池内敏教授の『竹島-もうひとつの日韓関係史』(中公新書)を勧めたい。この本は文献に基づき、また多角的な資料分析を行って、日本政府と韓国政府の公式見解の問題点を摘出している。 例えば、江戸時代から竹島は日本領だったのか。池内氏の著書によると、徳川幕府は「竹島(現在の鬱陵島)」と「松島(現在の竹島)」は一体のものとして認識しており、二島とも朝鮮のものだと考えていたとある。ちなみに、日本が先占の事実により竹島を自国の領土に編入したのは、日露戦争中の1905(明治38)年1月のことである。むろん、この手続きは国際法にのっとった正当なものである。関心だけなら強い韓国人 次に、韓国の公式見解であるが、韓国政府は1696(元禄9)年に鳥取藩に渡来した安龍福(アン・ヨンボク)らが「鬱陵島と竹島は朝鮮の領土だ」と言ったというが、池内氏はその主張を肯定していない。 以上は一例だが、このような史実が池内氏のような研究者によって積み重ねられており、多くの両国の国民が知る必要がある。ところが、両国民とも最新の歴史学の成果について学ぼうとしない。しかも、その度合いは、韓国人よりも日本人の方が弱いかもしれない。知識は韓国政府の公式見解をそのまま踏襲しているとはいえ、『独島はわが地』を合唱する韓国人の方が、まだ関心だけなら強いのである。 第二に、領土を持つということがどんな意味を持つかを真剣に考えるべきである。まずは、国民が生産し、生活する場所を持つということである。2016年春から使われた中学校教科書の検定結果を受け、尖閣諸島など領土をめぐる問題について多く記載されている各社の教科書(大西正純撮影) つまり、シベリアやサハラ砂漠のように、いかに広くても生産や生活に適さない所がある。そのような領土を持つことは経済合理性を欠く。ただし、そこに石油などの天然資源が埋蔵されていれば、富を得ることになるので、話は別である。尖閣諸島の周辺に石油などの鉱物資源が眠っているという報道がなされると、中国がにわかにこの島々の領有権を主張し始めたことはその代表例だ。 さらに、海の場合は排他的経済水域(EEZ)にも関わり、漁業資源の獲得という経済的プラスもある。また、領土問題はナショナリズムを高揚させる道具として使うことができる。 また、重厚長大から軽薄短小へと産業構造が変化している今日、経済活動のために広大な土地は必要ない。だからこそ、領土が生み出す富と領土を管理するコストを冷静に比較する必要がある。 具体的な歴史的経験を振り返ってみよう。第二次世界大戦で日独伊は負け、米英仏は勝った。しかし、負けた方も繁栄している。敗戦によって広大な領土を失ったおかげである。 もし、大日本帝国が存在していたら、海外領土の維持管理に莫大(ばくだい)なコストがかかっていたはずである。私は東京大学ではなく、ソウル、台北などの帝国大学で教鞭(きょうべん)をとっていたかもしれないし、警察官は東南アジアのどこかの交番で勤務していたかもしれない。むろん強大な軍事力も維持し続けねばならなかったであろう。相手の土俵に乗る必要などない 一方、戦勝国のフランスは戦後、アルジェリアなどで植民地独立戦争に悩まされ、多くの犠牲を払った。英国もコモンウェルス(旧英連邦)との関係で同じような経験をした。第二次大戦後の米国は「世界の警察官」として、平和維持のために巨額の予算を使っている。 いわば「住居」と同じであり、広大な邸宅の維持管理コストは大きい。こぢんまりとした家の方が掃除の手間もかからないというわけだ。 日独伊は敗戦のおかげで、領土維持や軍備のためのカネとエネルギーを経済活動に注ぐことができたのであり、それが戦後の繁栄を生んだといえよう。まさに「敗戦のススメ」であり、「戦争は負ける方がよい」「広い領土は持たない方がよい」と言えることもあるのである。 第三に、第二次世界大戦の戦後処理についてみると、1951年9月8日に調印されたサンフランシスコ平和条約では、竹島が日本の放棄する領土とはなっていない。これは当時、ディーン・ラスク米国務次官補も韓国政府に対して明言していることだ。 したがって、1905年以降は国際法上、竹島は日本の領土である。それを近代以前、例えば20世紀以前から「日本固有の領土だ」などと言わない方がよい。江戸時代の資料から主張に反する解釈があることが分かっているからであり、相手の土俵に乗る必要はあるまい。 結局、日韓両国とも自分に都合の良い主張ばかりを繰り返し、問題解決の糸口すら見いだせないので、竹島問題は「棚上げ状態」に陥っている。 江戸時代の1695(元禄8)年12月25日、老中阿部豊後守正武は鬱陵島や竹島について、対馬藩家老の平田直右衛門に「鮑(あわび)取りに行くだけの無益な島のごときで、日本と朝鮮の両国関係がもつれてしまい、ねじれた関係が解けずに凝り固まって、これまで継続してきた友好関係が断絶するのもよくなかろう」と喝破している。 1962年10月、韓国の金鍾泌(キム・ジョンピル)中央情報部長は、池田勇人首相や大平正芳外相との会談の席で「カモメが糞(ふん)をしているだけの竹島など爆破してなくしてしまおう」と提案したという。ともに領土問題をめぐる係争のデメリットを正確に認識した発言といえよう。1998年11月、鹿児島市内での会談前に小渕恵三首相(右)と握手する韓国の金鍾泌首相「…『緊急情報です』というラジオのニュース。アナウンサーが震える声で、『北朝鮮が発射したミサイル数発が標的を誤り、竹島に命中、島は岩一つ残らず海中に沈んでしまいました』と繰り返した」。金正恩の独裁体制を分析する論文を書きながらうたた寝したら、思わずそんな夢を見てしまった。

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    「タコ一味から独島を守るアシカ」韓国、幼児洗脳アニメの正体

    竹嶋渉(元在韓ジャーナリスト) 「アシカが『独島守備隊』になって『独島』を守る」。昨年、こんな内容の幼児向け国策アニメが韓国で製作され、全国の幼稚園・小学校などに配布された。当時、日本でも一部の好事家(韓国ウォッチャー)の間で話題になったが、実際に鑑賞する機会がなかったためか、今では韓国でこうしたアニメが製作されたこと自体、忘れられている。最近、筆者は実際にこのアニメを全編鑑賞する貴重な機会を得た。以下、この「幼児洗脳」を目的とした反日アニメの内容と、その製作の背景について述べてみたい。 タイトルは『独島守備隊・カンチ』。「カンチ」とはアシカのことである。このアニメは3Dで製作され、10分余りの5つのチャプターがつながった1時間ほどの短編アニメである。対象である幼児を退屈させないための配慮もあるのだろう。あらすじは次の通りである。 厳然たる大韓民国の領土、独島。この島を守るのはカモメの「独島守備隊」。しかし、独島は侵略の危機に瀕(ひん)していた。独島周辺の「燃える氷(メタン・ハイドレード)」を狙って、タコの化け物が襲撃を繰り返していたからである。島の守り神・古木の聖霊が「独島を守るために、神秘の石を持っているアシカを見つけろ!」と述べたことから、カモメたちは神秘の石を持つアシカを探すために旅立つ。カモメたちは場末のサーカス一座で芸をするアシカが、実は母譲りの神秘の石を持っていることを知り、アシカを独島に連れてゆく。自らの使命に目覚めたアシカは、独島を守る覚悟を決めて、友人たちとともにタコ一味と対決する。タコ一味の卑劣な策謀によって一時は危機に陥るものの、島の中心部に埋蔵されていた巨大な神秘の石の魔力によって、敵を撃退。独島を侵略から守ったアシカと友人たちはそのまま島にとどまり、独島の守備警護に当たるのだった…。 このアニメは、慶尚北道文化コンテンツ振興院という自治体の機関とピクセル・プレイネットという企業が共同製作したもの。企画は政府機関である海洋水産部(日本の農林水産省に当たる)と慶尚北道が共同で行っており、事実上の「国策プロパガンダ映画」と見ていいだろう。報道によれば、「2015年から2年間、各分野の専門家が丹精し、徹底した企画とストーリー構成を行った」とあり、確かに随所で高度な映像技術が用いられている。 ただ、いかんせんアニメの内容が、ジブリ映画『天空の城ラピュタ』にそっくりなのである。主人公がそれと知らずに「神秘の石」を持っていたり、神秘の石が光を発して独島のある方角を指し示したり、ストーリーの最後で島の内部に埋蔵された巨大な石の力によって奇跡が起こったりするシーンは『ラピュタ』そのままである。韓国内の反応がいまひとつなワケ 作中では明示されていないが「悪役のタコ一味」はもちろん日本人である。当然、分かりやすく醜悪で卑劣なキャラクターとして描写されている。たとえ、悪役が日本人だと明示されていなくても、独島やアシカ(これについては後述)がモチーフになっている以上、韓国人なら悪役のタコが日本人を意味することくらい、瞬時に判断できるだろう。何しろ、韓国人は幼稚園・保育園の年頃から「独島は韓国の領土である」という、いわば「絶対不滅の真理」を耳にタコができるほど聞かされ、育っているからである。「日本人が海洋資源や地下資源を狙い、虎視眈々(たんたん)と独島の侵略をたくらんでいる」というのも、韓国ならではのお約束。そう思っていない韓国人は「親日派」、つまり「売国奴」である。 それでも、企画・製作サイドはこのアニメが反日感情を煽るためではなく、あくまで教育的な目的で製作されたものだと主張する。チュ・ガンホ監督はメディアの取材に対し「子供たちが今回のアニメーションを通して独島を知る契機になってくれたらと思う」「独島の自然環境と海の中の環境表現に心血を傾け、アシカを通して独島広報の役に立ってくれたらと思う」などと無邪気に語っている。アニメ『独島守備隊・カンチ』のポスター 言うまでもないが、幼稚園の園児や小学校の児童に、複雑極まりない竹島をめぐる領土紛争の経緯や、日韓両国の主張の正当性を吟味する判断能力があるとは思えない。そうした思慮分別のない園児や児童に、国策をもってこうした一方的な内容を教え込み、自国の主張を絶対的に正当化し、日本や日本人に対する敵愾心(てきがいしん)を煽り立てている。そら恐ろしい限りである。しかも、かわいらしいアニメのキャラクターを使ってである。 このアニメは昨年4月に試写会で公開され、一部の映画館でも上映され、テレビの地上波やケーブルテレビでも放映された。ただし、当初からこのアニメは劇場公開よりも幼児に対する「洗脳教育」に重点が置かれていたようである。後に慶尚北道はこのアニメのDVD1万5000枚を韓国全土の幼稚園や小学校に配布している。 ただし、昨年は話題の反日映画『軍艦島』が公開されたこともあってか、『独島守備隊・カンチ』はほとんど話題にすらならなかった。内容が説教じみている上に、ストーリーがテレビの幼児番組並みに単純でつまらなかったせいであろう。韓国のマスコミは「独島守備隊カンチ・韓国全土を強打!」といった扇情的な煽り文句で、あたかもこのアニメが全国の幼児から大好評を得ているかのような記事を掲載したが、これは事実に反すると言わざるを得ない。その後、このアニメは昨年11月に開かれた「ホーチミン・慶州世界文化エキスポ」なるイベントでも上映され、初の海外進出を果たしたそうである。主人公がアシカである理由 さて、このアニメの主人公はなぜアシカだったのか。これには、意外と深い来歴がある。実は、日本ではまったく知られていないが、韓国では「独島周辺のアシカを絶滅させたのは日本だ」という都市伝説が語り継がれており、日本糾弾のネタとして、しばしば使われている。韓国での報道を総合すると、「19世紀末まで、鬱陵島や独島周辺にはアシカが生息していたが、1904年から1911年まで日本が独島周辺で1万5000匹ものアシカを乱獲した。乱獲は1950年代まで続き、その結果アシカは絶滅した」というのである。 また、ごく少数残っていたアシカも1950年7月に独島がアメリカ軍の砲撃演習の目標となったため絶滅した、ということになっている。韓国はなぜそこまでアシカにこだわるのか。それは、日本が竹島(独島)に対する領有権を主張する根拠の一つが「日本人による竹島を拠点としたアシカ漁」だったからである。つまり、1905年に竹島(独島)が島根県に編入される以前から、日本人がこの島を根拠地としてアシカ漁を行っていたことは、既にさまざまな資料によって立証されている。これに対して韓国は説得力のある反論ができないでいる。そこで、日本の主張を逆手にとって「日本が独島のアシカを乱獲し絶滅させた!」と主張し、日本を糾弾するネタとして利用しているのである。 こうした火種があったところに、2014年12月、日本の内閣官房領土・主権対策企画調整室が、隠岐の漁師と竹島のアシカとの関わりを描いた絵本「メチのいた島」(「メチ」とは現地の方言でアシカのこと)の読み聞かせ動画を公開し、これが韓国を刺激した。韓国はこれに対抗して竹島にアシカの像を置こうとしたが実現せず、2015年8月になって竹島の船着場近くにアシカのレリーフを設置している。竹島と日本人と関わりを描いた絵本「メチのいた島」を出版した杉原由美子氏 また、韓国の海洋水産部は2014年9月、「滅亡したアシカの生息を復元する」という事業計画を公表している。もちろん、これは単なる自然保護が目的ではなく、「韓国政府が自国の領土である独島の生態系復元に努力している」ということを国際社会にアピールし、領土紛争で有利な地歩を確保しようとする下心からである。「独島守備隊・カンチ」の企画が立案され、製作が開始されたのは、まさにこの時期だったのである。日本人がアシカを絶滅させた説 さて、アニメが公開されて2カ月ほどたった6月中旬、韓国の地方紙が「日本人が独島のアシカを絶滅させた」という説がまったくのデタラメであったことを報じた。2016年6月13日、韓国の慶尚毎日新聞(ネット版)は「1950年代半ば、独島に駐在していた独島義勇守備隊の複数の隊員から『当時、アシカは最小限700頭余りが生きていた』という証言が得られた」「1960年代に独島に駐在していた海洋警察隊員と漁民が『数百頭のアシカが棲息(せいそく)していた』と証言している」「1970年代初頭に工事のため独島に渡った韓国・欝陵島の住民が『当時、アシカ数百頭が生きていた』と証言している」と報じたのである。島根県の竹島で捕獲されたニホンアシカの幼獣を撮影した最も古い写真とみられる絵はがき(島根県竹島問題研究会提供) 同紙は、アシカ絶滅の背景について「アシカからは漢方薬として重用されていた海狗腎(かいくじん、アシカの生殖器)と肉を得られた」「独島を警備していた隊員が(アシカを狙って)機関砲を撃ち、射撃訓練をしていた」「隊員の中には『海狗腎を政府の高官や軍の上層部に上納していた』と証言する者もいた」「独島周辺では韓国によるイカ漁などの漁業が盛んになり、集魚灯近くにアシカが出現すると魚が逃げるため、漁師らが追い払った」とも報じている。つまり、1970年代まで独島にアシカは生息しており、その後韓国側の乱獲や漁労行為によって絶滅したことを意味するのである。もっとも、この報道は「独島守備隊・カンチ」ほどの関心さえ呼び起こさなかった。韓国人は自らに都合の悪い、かつ日本を利する恐れのある「不都合な真実」に対しては、徹底して目をつぶる傾向が強いのである(現在、この記事は削除されてしまって読むことはできないが、記事の概要を記した新たな記事もアップされており、その概略だけは把握することができる)。 以上、反日国策アニメ『独島守備隊・カンチ』の内容と背景を見渡した。日本には、竹島にも、アシカにも、もちろん「竹島の日」にも、まったく関心がない、という人が多いことは筆者も承知している。ただし、日本人がそう思っているからといって、韓国人も同様などと考えることは大きな誤りである。 韓国には、幼少時からこうした国策反日アニメで洗脳され、事実に反する誤った歴史認識を注入され、日本に対する敵愾心を燃え立たせている国民が数多くいることを認識しておかなければならない。『独島守備隊・カンチ』は、韓国人の本性を理解するための、ある意味で良き教材でもある。領土問題に関する限り、日本人も韓国に対する甘い想念を捨て、覚悟を決める時が来ているようである。

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    南北統一旗が逆に世界に知らしめた「日本の竹島」

    下條正男(拓殖大教授) 平昌五輪は「ピョンヤン(平壌)五輪」と揶揄(やゆ)されるほど、北朝鮮による政治宣伝が巧みに行われた大会となった。 2006年6月以来、ミサイル発射実験を続け、同年10月に核開発を再開した北朝鮮は、日米などによる経済制裁を回避する手段としてオリンピックを利用したのだろうか。「三池淵管弦楽団」と「美女応援団」を派遣し、独島(トクト、竹島の韓国名)を描いた統一旗で応援させたのは、南北の融和を図るための対南工作ともいえるからだ。 事実、2月11日、ソウルで開催された公演で、南北統一を謳(うた)う『白頭と漢拏は我が祖国』を歌唱した玄松月(ヒョン・ソンウォル)団長は、歌詞の「済州島漢拏山も我が祖国」を「漢拏山も独島も我が祖国」と替え、韓国側の歓心を買った。北朝鮮にとっても独島は、「神聖な我国の領土」だからである。 その独島が描かれた「統一旗」が登場したのは2月4日、女子アイスホッケーの強化試合で、韓国と北朝鮮の合同チームがスウェーデンと戦った会場である。この独島が描かれた「統一旗」については、国際オリンピック委員会でも「政治的に使うことは不適切」との理由で、使用を認めていなかった。それを北朝鮮の「美女応援団」は、独島が描かれた「統一旗」を使ったのである。アイスホッケーの試合で統一旗を掲げる金正恩朝鮮労働党委員長のそっくりさん=2018年2月 そこで菅義偉官房長官は翌日、「旗は竹島の領有権に関するわが国の立場に照らして受け入れることができず、遺憾だ」とした。これに対して北朝鮮の「労働新聞」は、「日本が手段と方法を選ばず、国際オリンピック委員会が、北と南が、独島が表記されていない統一旗を使用する決定を採択するための陰湿な陰謀」と報じたとして、15日付の韓国の『中央日報』(電子版)が伝えている。 だが、今回の北朝鮮による「統一旗」騒動は、「策士、策に溺れる」結果となった。英国の日刊紙『タイムズ』が「統一旗」と関連し、「独島は日本の所有」と報じたことに韓国側が抗議したことから、2月12日付の同紙の訂正記事では、竹島を「係争中の島、独島」として竹島問題が日韓の懸案である事実を明らかにしたからだ。 ただ、今回の「統一旗」騒動で明確になったことは、韓国と北朝鮮では竹島問題に対して共通認識を持っているという事実で、それは将来的に竹島問題が、南北の外交カードの一つになるということである。これまでも南北では民族の同一性を強調し、神話に登場する檀君(だんくん)の遺骨が北朝鮮で発見されたとした際も、韓国側が呼応した。平昌オリンピックとパラリンピックのマスコットの虎と熊は、その檀君神話にも登場する。現在、韓国の歴史教科書では、檀君を古朝鮮の建国者として教え、中国とはその古朝鮮の疆域を巡って争っている。そのため南北の接近は、今後も続く可能性がある。形式的な抗議で済まない竹島問題 江原道の崔文洵(チェ・ムンスン)知事は17日、2021年の第9回冬季アジア大会の南北共同開催を提案したが、平昌オリンピック施設の活用と、スポーツを通じ南北交流と和合を継続するための案だという。 しかし、北朝鮮と韓国とでは、社会体制が全く違う。今の北朝鮮は、朝鮮時代とほぼ同じ社会状況にある。宮中(金正恩氏の財布)と府中(北朝鮮政府)が分離しておらず、近代的な国家とは距離がある。その南北が接近すれば、竹島問題をはじめ歴史問題は共通の対日外交カードとなる。これは日本にとっては、願ってもないことだ。竹島は歴史的に朝鮮領であった事実はなく、北朝鮮の竹島研究も韓国側とは大同小異である。 それに今後のスポーツ大会などで独島を描いた「統一旗」を使えば、それは政治利用となる。実際の独島を「統一旗」に描くと、縮尺の関係で竹島は確認ができないほどの大きさにしかならない。それを大きく象徴的に描けば、それは政治的目的と判断され、「統一旗」を排除する理由になる。平昌五輪の開会式で統一旗を先頭に合同で入場行進する韓国と北朝鮮の「コリア」選手団=2018年2月9日 独島を描いた統一旗は、これからも登場する。韓国では、歴史の事実よりも政治的判断が優先される傾向があるからだ。数年前、「東北アジア歴史財団」では政府事業として、歴史地図の編纂をすることになった。だが縮尺の関係で独島が描かれないと、それを理由にその事業は頓挫(とんざ)してしまった。それは民間も同じで、李氏朝鮮時代の地理学者、金正浩(キム・ジョンホ)の『大東輿地図』を刊行することになったが、そこには原典にはない竹島が描き込まれていた。これは改竄(かいざん)である。 韓国と北朝鮮が接近すれば、必ず日本に歴史問題で攻勢をかけてくる。日本にその備えはあるのだろうか。近年、日本では『学習指導要領』に竹島を載せ、「領土・主権展示館」を開館したが、その内容は2007年に島根県が開設した「竹島資料館」の展示内容にも及ばない。 外務省では島根県の竹島研究の最終報告書を受け、2008年に『竹島問題を理解する10のポイント』を刊行し、今も使っている。だが韓国側ではすでに反論し、2011年には独島教材『独島を正しく知る』を開発して、小・中・高での独島教育に使用されている。 「統一旗」に竹島が描かれ、それを形式的な抗議で済ませるようでは、竹島問題の解決はおぼつかない。韓国側の竹島研究の不備を衝(つ)き、戦略的に対処できるくらいの見識がなぜ、日本にはないのだろうか。2月22日は「竹島の日」である。

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    高須院長 南北合同、五輪政治利用韓国に激怒「選手に失礼」

     高須クリニックの高須克弥院長が世の中の様々な話題に提言するシリーズ企画「かっちゃんに訊け!!」。今回は開幕が迫ってきた平昌オリンピックでの“南北合同チーム”についてお話をうかがいました。* * *──平昌オリンピックの開幕が近づいてきました。北朝鮮情勢を考慮し、アメリカやヨーロッパ各国がボイコットするのではないか…などいう話もありましたが、特にボイコットはなさそうです。しかし一方で韓国政府からの働きかけで、北朝鮮は選手団を派遣することを決定しました。女子アイスホッケーでは南北合同チームで出場するほか、開会式では「統一旗」を掲げて南北合同で入場することで合意しています。高須:オリンピックを政治利用してはならないというのが、共通認識だと思うけど、これまた驚くほどに露骨な政治利用だね。韓国政府にとって、世界のルールなんてものは、まったく関係ないのかな? もはや笑えてくるレベルだね。 そもそも北朝鮮は、他国の国民を拉致してスパイ活動をさせて、ミサイルを次々と放って挑発してくるようなテロ国家であるという大前提がある。そういう国におかしなことをさせないために、日本とアメリカと韓国は協力しなくてはいけない。統一旗を手に合同で入場行進する韓国と北朝鮮=2018年2月9日、平昌五輪スタジアム(松永渉平撮影) にも関わらず、文在寅大統領は北朝鮮に圧力をかけるのではなく、仲良くしようとして、ついにはオリンピックを利用してきたわけだよ。本当に理解に苦しむね。世界中から「スポーツを政治利用するルール破り国家」だと白い目で見られることがわかっているのに、どうしてテロ国家と手を組もうと思うのだろうか…。 結局のところ韓国は北朝鮮情勢を本気で解決しようとは思っていないんだろうな。それどころか、立場的には完全に北朝鮮側に回っているということなんだよ。本来協力しなければいけないはずの日本に対しては、いつまでも解決済みの慰安婦問題で言いがかりをつけてくるのに、ミサイルをバンバン打っている北朝鮮と握手をするんだから、もはやそういうことでしょ。韓国政府が戦いをふっかけている相手は、北朝鮮ではなく日本なんだ。韓国と北朝鮮の共通認識は「敵は日本」ということなんだよ。 日本政府も、そのあたりはそろそろはっきりさせたほうがいいのかもしれない。いつまでも韓国政府の不誠実な態度を許していたら、ただただ北朝鮮をめぐる緊張が長引くだけで、日本国内の政治も停滞してしまう。韓国政府は選手を応援する気がない それはアメリカも同じだよ。トランプ大統領だっていつまでも北朝鮮なんかを相手にしていたくはないはず。でも、韓国に足を引っ張られて、何もできないままズルズル時間だけが経ってしまう。このままではトランプは、韓国のせいで何の成果もあげられないまま、次の大統領選を迎えることになるだろうね。それはトランプのキャリアに傷がつくということだけでなく、単純にアメリカが大きな損をするということだ。そろそろアメリカも本気で韓国に対して圧力をかけなくちゃいけないんじゃないかな。「お前がすべきは北朝鮮を叩くことだ」と知らしめないと、取り返しがつかないことになりかねない。──女子アイスホッケーの南北合同チームは、既存の韓国代表チームに北朝鮮の選手数人を合流させる形にするとのことで、韓国代表選手の一部からは「出場機会が奪われる」と反発もあるようです。高須:そりゃそうだ。純粋にスポーツ選手として練習してきて、晴れ舞台でプレイできると思っていたところで、いきなり政治利用されるんだからね。韓国政府がやっていることはスポーツ選手にとって本当に失礼なこと。選手を応援する気持ちなんて微塵もないんだろうな。平昌五輪関連 韓国・鎮川のナショナルトレーニングセンターでアイスホッケーの選手らと記念写真に納まる文在寅大統領(中央上) =2018年1月17日(聯合=共同)──韓国の李洛淵首相は、韓国女子アイスホッケー代表について「メダル圏内にはない」と発言したそうです。高須:どうせメダルが獲れないんなら、北朝鮮の選手を入れても影響ないだろうっていうことか。これは本当に酷い。こんな政府のいいなりにならなきゃいけないなんて、韓国のスポーツ選手が不憫でならない。もっと純粋にスポーツに打ち込ませてあげたいと思うよ。韓国政府は本当に最悪。こういう選手たちを見ていると、サポートしたくなっちゃうなあ…。* * * 自身も学生時代にはアイスホッケーの選手をしており、女子アイスホッケー日本代表のスポンサーを務めたこともある高須院長。アイスホッケーを愛する人間として、女子アイスホッケーを政治利用する韓国政府により一層激しい怒りを抱いているのかもしれない。【プロフィール】高須克弥(たかすかつや):1945年愛知県生まれ。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。大学院在学中から海外へ(イタリアやドイツ)研修に行き、最新の美容外科技術を学ぶ。脂肪吸引手術をはじめ、世界の最新美容外科技術を日本に数多く紹介。昭和大学医学部形成外科学客員教授。医療法人社団福祉会高須病院理事長。高須クリニック院長。人脈は芸能界、財界、政界と多岐にわたり幅広い。金色有功章、紺綬褒章を受章。『ブスの壁』(新潮社、西原理恵子との共著)、『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社)、『筋と義理を通せば人生はうまくいく』(宝島社)、『行ったり来たり 僕の札束』(小学館)など。最新刊は『ダーリンは71歳・高須帝国より愛をこめて』(小学館)。関連記事■ 拉致命じられ日本に潜入した韓国秘密工作隊の悲劇を描いた本■ 北朝鮮と韓国との全面戦争はあるか? 専門家はないと説明■ 拉致問題や拉致被害者の家族は韓国政府にとって厄介な存在■ SAPIO人気連載・業田良家4コマ漫画「愛国烈士」■ 金正恩氏 脱北者に激怒し中国国内で韓国人拉致を指示か

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    韓国メディアの「良心的日本人」 竹島、慰安婦等問題の見解

    ます」との回答があった。 ただし、保坂氏が挙げた池内敏・名古屋大教授は、その著書『竹島─もうひとつの日韓関係史』で、日本だけでなく韓国政府の主張も正当性に欠けると指摘している。また坂本悠一氏は、2013年5月に竹島に上陸する際、「独島を韓国領と見なすことはできない」との見解を示し韓国側に止められたことがある人物だ。 さらに保坂氏は、慰安婦や徴用工の問題についても次のように発言している。〈日本安倍政権は慰安婦強制連行の事実を否認している〉(「中央日報」2017年3月16日付)〈韓国側から見れば(徴用工の)個人請求権が充分に残っている〉(韓国YTNラジオのインタビュー。2017年8月25日)ソウルの日本大使館前に設置された慰安婦像(右)の周りで、日本に謝罪を求める抗議団体=2018年1月10日(共同) このような保坂氏の発言は、韓国側の主張そのもの。韓国のメディアが、日本を批判する“元日本人の発言”を都合良く使っている様子が窺える。 こうした発言についても、保坂氏は、「日本では少数派かもしれませんが、慰安婦に関しては日本の慰安婦支援団体や女性の権利を訴える市民団体、慰安婦問題の研究者などの間では当然の考え方ですし、徴用工問題についても、私や韓国側と同じ考え方の日本人学者が結構います」と重ねる。 だが、韓国市民の中には、保坂氏の発言を冷静、というより冷ややかに見ている者もいる。「学者が政治に関わりを持つと、客観性が保てなくなるのではないか」(40代男性)、「独島問題以外の発言が雑で、残念だ」(50代男性)といった声が聞こえてくる。関連記事■ 文在寅候補の「反日ブレーン」は韓国に帰化した日本人■ 文在寅の支持者に独島問題専門家の“良心的日本人”の存在■ 中韓の「日本買収」が止まらない これは武器を持たない戦争■ 高須院長 韓国の慰安婦問題再交渉は「無視すればいい」■ 親北を掲げる文在寅政権の先は「赤化統一」と暗黒の生活

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    韓国「独島研究者」の主張を私が論破する

    著者 茶阿弥(ブログ「日韓近代史資料集」管理人 九州在住) 1月25日、日本政府は、竹島および尖閣諸島が日本の領土であることを示す資料を展示する「領土・主権展示館」を東京の日比谷公園内に開館した。この展示館の開館については、竹島問題で日本と対立している韓国側も当然強い関心を持ったようだ。韓国のハンギョレ新聞(インターネット日本語版)は開館当日に展示内容を取材し、その日に記事を掲載した。その記事の中には、韓国側の領土問題理解のレベルを示す面白い一文がある。次の文章だ。 展示には、1877年明治時代に日本の最高行政機関だった太政官(だじょうかん)が江戸幕府と朝鮮政府間の交渉(鬱陵島爭界)の結果「竹島外一島(一嶋・独島)は、日本と関係ないということを肝に銘じること」を内務省に指示する「太政官指令」など日本側に決定的に不利な史料は展示していない。 この「太政官指令」というのは、明治10(1877)年3月に明治政府の最高国権機関である太政官を代表する右大臣岩倉具視が、内務省からの問いに対して「伺之趣竹島外一島之儀本邦関係無之儀ト可相心得事」(伺いの趣旨の竹島ほか一島の件は本邦とは関係の無いものと心得るべし)と指示した指令文のことである。この指令が出されたのは、明治9(1876)年10月、島根県が「日本海内竹島外一島地籍編纂方伺」と題する文書で、隠岐の彼方にある「竹島外一島」(「竹島」あるいは「磯竹島」と「松島」)を島根県の地籍に入れたいと内務省にお伺いを立てたのが契機だ。2018年1月、「領土・主権展示館」の開館式で、展示の説明を受ける江崎領土問題相(左端) このとき、島根県が提出した文書に添えられた補足説明書や絵図面(磯竹島略図)を見れば、「竹島あるいは磯竹島」は朝鮮の鬱陵島であり、「松島」が今日の日韓間で領土紛争が継続している竹島であることをわれわれは容易に知ることができる。だから、太政官指令について調べた大抵の人は、太政官が鬱陵島と今の竹島を本邦とは関係無いと判断したと思ってしまう。ハンギョレ新聞の記事も、また韓国の「独島(トクト、竹島の韓国呼称)」に関する多くの研究論文も、そういう理解の上に立って書かれている。 その結果、太政官指令の意味は「日本によって独島に対する韓国の領有権が認められていた」と考えられている。さらに、1905年2月に日本が竹島を無主地として島根県に編入したことについても、「無主地という主張が偽りだということは、何よりも太政官指令により立証される」という結論に結び付けられている。 ある韓国の大学教授はこんな主張までしている。「今まで日本政府が製作したどんな広報資料にも太政官指令に関する内容はありません。独島は日本の固有領土という彼らの主張を正面から否定しているからでしょう。まさにこの点を強調すれば日本政府の主張を無力化できます」。日本政府を論破できる超強力な証拠? 要するに、太政官指令の存在によって、日本政府の主張は虚偽であることが明らかになっていると韓国側はみているのである。竹島問題で日本政府を論破できる超強力な証拠を掴んだという思い込みが、韓国政府や韓国の「独島」研究者、マスコミ、さらにはそれらの影響を受けた韓国国民に広がっているのだろう。  ところが、「事実は小説よりも奇なり」ということわざがあるが、この問題、実は太政官が今の竹島を本邦とは関係の無いものと判断したことを全く証明できない。それどころか、太政官が「松島」と捉えていた島が、実際は鬱陵島だったことが明らかなのである。 今、多くの人が「言っていることが矛盾している」と感じられたかもしれない。この結論について、筆者が過去にiRONNAへ寄稿した「太政官指令「竹島外一島」の解釈手順」「太政官指令「竹島外一島」が示していたもの」という二つの文章で詳説したことがあるので、ここでは繰り返さない。要するに、明治10年太政官指令は、今の竹島を対象として発されたものではないし、何の判断も下していないのだ。 韓国側の論者たちの史料分析ではそういうことには全く思考が及ばないのだが、ここではひとまず置いておく。筆者が本稿で述べたいのは、仮に韓国側の言うように、明治10年太政官指令が今の竹島のことを「本邦とは関係の無いものと心得るべし」との指示だった場合、現在の竹島領有権論争にどのような影響を及ぼすかということだ。 現代の領土紛争を判定するとき、国際法がその基準となる。領土紛争に関する判決を多数下している国際司法裁判所は、領土紛争は、その土地は紛争発生の時点でいずれの国の領土だったかということが判断の軸になると示している。つまり、その土地をどちらの国が正式・公式に、また適法に領土として実効支配していたかどうかが鍵になる。 そういう国際法的な基準から考えた場合、本来、日本側が言うべきことはそんなに多いわけではない。既に政府(外務省)の『竹島問題10のポイント』などに簡潔にまとめられていることだが、ごく簡単に言えば、竹島は江戸時代(江戸時代には松島と呼ばれていたが)に朝鮮国から何の異議も受けることなく日本人が利用していた時期がある。そのときから日本の領土と言える状態にあったが、さらに明治38(1905)年に閣議決定と島根県告示によって竹島を公式に島根県の区域として日本領土に編入して、その後、領土としての実効支配を継続的に行って来ており、これらのことはいずれも明確な史料があって裏付けられている。そういう史料が「領土・主権展示館」にも展示されているのだろう。鬱陵島のすぐ東に韓国が竹島と主張する「于山」が描かれた地図 その間、韓国側には、日本政府が「韓国側からは、日本が竹島を実効的に支配し、領有権を再確認した1905年より前に、韓国が同島を実効的に支配していたことを示す明確な根拠は提示されていません」と説明するように、竹島を実効支配していたことを示す証拠は全くない。「于山島」とか「勅令41号の石島」などが韓国の「独島領有権」の根拠として主張されるが、これらはいずれも虚偽であり朝鮮または韓国が竹島を実効支配していたという史実は全く証明されない。竹島論争における太政官指令の意味 その後、竹島の日本領土としての地位の変化について注意を要するのが、サンフランシスコ講和条約である。日本の戦後処理を定めたこの条約で、戦後の日本の新しい領土範囲も決定された。日本は朝鮮や台湾など大日本帝国時代の領土のかなりの部分を放棄したものの、竹島は日本が放棄すべき領土の範囲に指定されず(条約第2条a項)、日本の領土であるという地位は変わらなかったのである。ところが、条約発効を待つばかりだった昭和27(1952)年1月、韓国政府がいわゆる「李承晩ライン」を設定してその中に竹島を取り込む事件が発生した。これに日本政府が抗議したのが竹島紛争の発生と目される。 以上、日本の「竹島領有史」を踏まえて、もし韓国側の言うように明治10年の政府が今の竹島について「本邦とは関係の無いものと心得るべし」と指示していたとして、どういう影響を及ぼすかというと、何の影響もないのである。 そう言える理由は、明治10年太政官指令が、内務省からの質問に対して太政官が回答したという「日本政府内部のやり取り」だからである。これが、紛争相手である外国に対して回答したのであれば、禁反言の原則によって、後になってから「いや、あれはやっぱり日本のものです」などと言い出すことは通用しない。しかし、太政官指令は、質問の出どころである島根県を含めても、あくまで日本国の内部の話なのだ。だから、後になって「これは日本のものだ」と言っても外国との関係では別に問題は生じない。 また、明治10年太政官指令は、仮に韓国側の間違い解釈によるとしても、今の竹島を日本の領土ではないと太政官が「思った」から、それを下級機関に指示したに過ぎない。太政官が何かを「思った」からといって、それだけで竹島の客観的な史実に何かの変化が生じるわけではないのである。 例えば、前項で「日本によって独島に対する韓国の領有権が認められていた」という韓国側の主張を紹介したが、日本の太政官が「その島は日本の領土ではない」と考えたからといって、自動的にその島が現実に外国の領土になるわけではないのは当然だ。重要なことは、客観的な史実として見た場合に竹島がどういう位置づけを経て来たのかという実体的な問題の方であって、それが領有権論争において考慮されるべきことなのだ。 現実は、竹島は朝鮮・韓国の領土であった史実はないし、日本もそれまで竹島を公式に領土扱いしていたわけではなかったので、1905年に日本政府が竹島を領土編入する前に調査して「無主地」と判断したのは正しかった。したがって、無主地を前提とした日本による竹島の領土編入は、明治10年の太政官が何を思っていたにせよ、有効であることに変わりはない。 さらに、太政官指令の存在と、現代の日本政府の「竹島は日本固有の領土」という言い方は矛盾するという韓国側からの指摘がある。だが、明治10年の太政官が今の竹島について「日本の領土ではない」と考えたとしても、先述したように竹島の歴史を通覧すれば、江戸時代の日本人による竹島(松島)の利用実績という史実が変化することはあり得ないし、太政官指令後の日本領土への編入やそれに引き続く実効支配に何の傷をつけることもない。太政官指令は領有権論争とは無関係 その間に竹島が現実に韓国の領土であったという史実が何一つ証明されない以上、「竹島は日本固有の領土」という事実は何も変化しない。岩倉具視の主観が客観的な史実を変えることなどないのだ。明治10年の太政官が仮に今の竹島について「日本の領土ではない」と判断したとしても、竹島の客観的な歴史においてそれはほとんど何の意味もないということをご理解いただけるだろうか。以上を要すれば、まず「明治10年太政官指令は今の竹島を日本とは無関係と指示した」という韓国側の理解自体が誤りであって、そもそも彼らの主張は成り立たない。 ということで、明治10年太政官指令は、そもそも日本の竹島領有権を否定も肯定もしない領有権論争に関係のない史料なのだ。だから、日本政府がそういう領有権に関係のない史料を展示しないのは当然だと筆者は考える。 太政官指令が「日本側に決定的に不利な史料」だというのは、表面に見える磯竹島略図だけに気をとられて領有権に影響しないことをさも重大事件であるかのように主張しているに過ぎない。しかも、韓国の政府や研究者、マスコミは史料の分析の方法も分からず、国際法上の領有権確定の理屈も分からないという二重の間違いを犯している。日本政府がそんなものを相手にする必要はさらさらないのだ。韓国・鬱陵島の独島(竹島)博物館からケーブルカーで行ける独島(竹島)展望台。韓国側は、ここから87.4キロ先に竹島が見えると主張する。眼下に見えるのは道洞(トドン)港 もっとも、もし将来、竹島問題が国際司法裁判所で審理される事態が生じ、その中で韓国政府が明治10年太政官指令を持ち出すなら(間違いなく持ち出すだろうが)、そのときには日本政府としても何らかの応答をするのだろう。だが、韓国政府が問題解決に向けた何の動きも示さない現状で、日本政府がバカな議論に付き合って領有権に関係のないことまでわざわざ説明したり資料を展示したりするなら、それは先走り過ぎということになるのではないだろうか。 韓国側の論者たちが「日本政府は自分に決定的に不利な太政官指令については知らないふりをしている」などと批判するときには、日本側としては「あなたたちの言うことが嘘でも本当でも、日本の領有権には別に影響しませんからね」とでも言って涼しい顔をしていればいいのだろう。参考として紹介しておきたいが、「仮に今日の竹島が明治10年の太政官指令の対象であり日本政府がこの時点で領有意思を有していなかったことが知られるとしても、後年、領有意思を持ち、国際法上の領土取得方法に則して当該島を領有することが妨げられることはない」という基本的な指摘が、国際法に詳しい日本の研究者から既に今から5年近く前に説明されている(『島嶼研究ジャーナル』第2巻2号(2013年4月30日)掲載論文「元禄竹島一件をめぐって―付、明治十年太政官指令」)。 だが、韓国の研究者たちはこういう指摘について検討することはない。筆者は太政官指令に言及した韓国の「独島研究者」たちの論文にかなり目を通して来たつもりだが、上の指摘に対する反論は見たことがない。そして、5年近くたっても冒頭に紹介したような記事を書くのが彼らの問題認識の現実だ。 竹島の領有権論争は「実効支配」の実績がいずれの国にあるかを軸として、いずれの国家がその土地をいかに具体的に領土として取り扱って来たのかということをめぐって議論されるべきだ。日本政府のそういう主張はいずれも史料の裏付けがあることなので、韓国側は否定しようがない。具体的な領土取り扱いと無関係な史実は、本来、竹島領有権論争で取り上げられるべきではないのだが、現状の日韓の論争ではこの太政官指令問題を含めて領有権に関係のない歴史的事件が実に多く議論されている。しかし、それは韓国側の研究者たちが裏付けのある日本政府の主張を否定することができないために、ごまかしで何でもかんでも「独島領有権」にこじつけて主張して来るという自転車操業をやめないだけだ。日本側としても、いちいちそれが間違いであることを説明することが必要になって反論しているだけで、本当に必要とされる領有権論争はとっくに決着はついているのである。 竹島を一日も早く日本に取り戻したいと思う日本側の人たちが、韓国の研究者・マスコミなどが自信満々のふうに述べるこれら本来無意味な言説に惑わされることなく、竹島奪還への歩みが着実に進んで行くことを望みたい。

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    竹島紛争で日本が「敵国」? 韓国海軍、驚愕の空母導入計画

    高橋一也(ジャーナリスト) 今年の漢字に「北」が選ばれた2017年の暮れ、防衛省が海上自衛隊最大の護衛艦「いずも」を、F−35B戦闘機が離発艦できる「空母」に改修することを検討していると報じられた。報道によれば、海上自衛隊の“空母保有計画”は、尖閣諸島をはじめとした南西諸島の防衛を目的としており、有事の際、中国軍の弾道ミサイル攻撃により緒戦で滑走路が破壊される恐れがあるため、移動可能なプロットフォームを洋上に確保することが狙いであるという。 筆者はこの報道に接し、「いずも」が就役した2012年に、海上自衛隊の艦艇導入計画を担当する関係者が、「将来的には、『いずも』をVSTOL(垂直・短距離離陸)機搭載の“軽空母”に改修する」と、オフレコで明かしたことを思い出した。 「空母保有は、海上自衛隊の悲願。輸送艦『おおすみ』型、ヘリ搭載護衛艦『ひゅうが』型と、全通甲板の艦艇を建造して実績を積み上げてきた。そこに満載排水量2万トン級の『いずも』が就役したことで、政界やマスコミ、国民の“空母アレルギー”は完全に払拭されたといえる。次の段階は、情勢緊迫を受けて、『いずも』型にVSTOL機を搭載できるように改修して、事実上の“軽空母”とすること。空母を一度保有してしまえば、その後は制度的に建造できる。帝国海軍の空母と同等以上の諸元を持った船を造ってはじめて、“空母保有”が実現したことになると考えている」(前出の関係者)海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」=2017年5月1日午後2時ごろ(共同通信社ヘリから) 奇しくも、大日本帝国海軍の空母「加賀」と海上自衛隊の「いずも」型の2番艦「かが」は、満載排水量こそ1万トン以上異なるものの、全長は数十センチも違わない。2019年に決定される次期中期防衛力整備計画で、「いずも」の空母への改修が決まれば、海上自衛隊の悲願である“空母保有”が現実のものとなる。 このような中、韓国の保守系有力オピニオン誌『月刊朝鮮』1月号が、「英『クイーン・エリザベス』が目標とする空母のモデル」と題する、韓国海軍の空母建造計画をすっぱ抜いた。 同誌によれば、韓国海軍は朴槿恵政権であった2015年4月、北朝鮮の脅威と日中の空母保有に対応するため、韓国の大手造船会社「大宇」などに、空母建造に関する検討を依頼した。同誌は大宇などが作成した597ページに及ぶ報告書を入手したという。韓国の空母導入計画 周知のとおり韓国は、日本と同じく米国と軍事同盟を結んでおり、また、日本とも「日韓秘密軍事情報保護協定」(日韓GSOMIA)を締結している。日韓はいわば、準同盟国ともいえる関係だが、韓国海軍に提出された報告書には、空母の必要性の一つとして日本との戦闘が挙げられているのだ。 報告書には、「日本と領有権紛争が生じた際には、編隊級(2〜4機)以上の戦闘機を出撃させて、敵の攻撃編隊群の形成を妨害する任務を遂行する。この任務を遂行するためには、空母に30機以上の艦載戦闘機を搭載しなければならない」と、対日戦を想定した任務と要望性能が記載されている。 日本との領有権紛争とは、竹島を巡る争いを指す。竹島は現在、韓国が不法占拠しており、「独島警備隊」という対空砲まで装備した武装警察が警備し、韓国軍は年に2回、陸海空軍海兵隊と海洋警察まで動員する大規模な「独島防衛訓練」まで行っている。 日本が、中国の海洋進出と北朝鮮の核・ミサイルに対処しなければならない情勢の中で、準同盟国と位置付けられる韓国に紛争を仕掛けると本気で考えているのだろうか。もし、そうであれば、現状認識が根本的に間違っているといわざるを得ない。 報告書に記載された空母保有の必要性は、対日戦だけではない。第一の理由として、朝鮮半島有事に際して、黄海と日本海に進出し、北朝鮮の指導部や主要施設を攻撃する「戦略的麻痺戦」の実行を挙げ、次に、朝鮮半島有事に中国軍が介入してきた場合の航空阻止作戦を挙げている。 そして、これら任務を遂行するためには、イギリス海軍が2017年2月から実戦配備した空母「クイーン・エリザベス」を目標とする空母を建造・保有する必要があると説いている。日米英が保有する最新の“空母”と韓国が導入を検討する空母のモデルを比較したものが下表だ。※ 「いずも」の諸元は就役時のもの、搭載戦闘機数は改修後の予想(著者作成) 韓国海軍が、日米英という第2次世界大戦当時からの海軍大国を凌駕する、あるいは一挙に肩を並べる空母の保有を検討していることが分かるだろう。だが、果たして皮算用通りに事が運ぶのだろうか。 韓国の空母導入計画が明るみ出たのは、今回で3回目。最初は1996年に竹島を巡り日本との対立が深刻化すると、金泳三大統領が計画を承認した。次は2013年に軍人最高位の合同参謀本部議長が、空母保有の検討計画を発表したが、いずれも予算面の問題で頓挫している。海軍力の土台がない だが筆者は、仮に予算の問題をクリアして建造にたどり着いていたとしても、韓国海軍が空母を作戦配備することはできないのではないかと考える。 韓国海軍は、海上自衛隊に刺激されたためなのかは定かではないが、次々に新型艦艇を導入するなど近代化に躍起になってきた。しかし、日韓間での政治的摩擦にまで発展した強襲揚陸艦「独島」は、レーダーや武器管制システムに欠陥があるまま就役し、2015年の韓国独立70周年を記念する竹島への派遣には、スクリューの故障で参加できないという失態を犯した。また、韓国初の国産潜水艦の「孫元一」型は燃料電池の不具合で数日間しか潜行できず、基準値よりも大きな水中雑音を発するため、まともに作戦行動がとれないとも伝えられている。 韓国が空母保有を検討しているという報道を受けて、前出の関係者に連絡してみたところ、彼は「絵に描いた餅」と一笑に付した。 「海軍力の整備は、国家の技術力と国民の海洋への関心、海軍の練度を土台として、100年単位で培っていくもの。経済力をつけた韓国は、“先進国クラブ”への仲間入りの象徴として空母を持ちたいのだろうが、日米英と比肩する土台にそもそもない。海上自衛隊観艦式に参加した韓国海軍の艦船=2015年10月18日午後、神奈川県沖の相模湾(酒巻俊介撮影) そして、空母は1隻建造したところで、無用の長物でしかない。護衛艦や潜水艦と『空母打撃群』(CGS)を編成してはじめて、空母の持つ攻撃力を投射できる。だが、海上自衛隊であってもCGSを維持することは予算的・人的に困難。韓国海軍が仮に空母を持ったところで、“岸壁の守り神”よろしく巨大な広報施設になるだけだろう」(前出の関係者) 報告書では、韓国海軍が空母を保有した時の期待効果として、「国威宣揚」を挙げている。艦載戦闘機を含めて1兆円近い予算を投じなければならない韓国空母は、建造されれば国民のプライドを満足させる効果はあるだろう。 しかしながら、米軍のTHAAD(終末高高度防衛)ミサイル配備を受け入れただけで、中国から経済的に干される仕打ちを受けた韓国が、朝鮮半島有事に際して、北朝鮮を空爆し、中国軍戦闘機の接近を阻止するための空母を黄海に投入できるのであろうか。この一点だけを取り上げても、韓国海軍の空母保有計画が前提から破綻していることがうかがえる。  韓国誌が暴露した韓国海軍の空母保有計画が教えてくれたことは、韓国の反日姿勢が「従軍慰安婦」などの歴史的・政治的問題のみならず、軍事的にも同様であるという警告だ。

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    「五輪停戦」で金正恩の勝利、文大統領の危険な「前のめり外交」

    岡崎研究所 ウォール・ストリート・ジャーナルの1月9日付け社説が、南北会談は金正恩のプロパガンダの勝利であり、金正恩との融和よりは米軍の展開こそが平和の確かな保証だ、と述べている。要旨は次の通りです。北朝鮮が韓国で「三池淵管弦楽団」の公演を行うとの南北合意に基づき韓国を訪問した同楽団のヒョン・ソンウォル団長=1月22日(韓国取材団・共同) 1月9日の南北会談は金正恩のプロパンガンダ勝利となった。南北は北朝鮮の平昌オリンピック参加に合意した。南北会談と「五輪停戦」は金正恩を平和の人と印象付けることになった。 これはひどく苛立たしいことだ。しかし金正恩の深謀は韓国と米国の間に楔を打ち込むことだ。今や文在寅(大統領)には米韓分断にならないことを明確にする責任がある。 戦略問題は米国としか話をしないとの、これまでの北の一貫した政策からすれば、新年の金正恩の南北会談提案は驚きであった。北の宣伝によれば韓国は米国の傀儡政権だ。最大の例外は金大中が南北首脳会談開催と引き換えに数百万ドルを北に支払った2000年だった。2000年の首脳会談により南北は「太陽政策」と呼ばれる短い融和の時期に入ったが、この間多額の対北援助が行われた。 文在寅は開城工業団地(北にとり毎年1億ドルの外貨収入源)を含む太陽政策を復活したいと考えている。先ず核、ミサイル開発を縮小すべきとの米国の政策に相反して、文在寅は5月の大統領就任時から対北直接対話を呼びかけてきた。北はこれを相手にせずミサイルの完遂を進めてきたが、今は南北会談により政治的利益を得ることができると考えている。 恐らくトランプ政権は五輪のために韓国の考えに従うことにしたのであろう。韓国は五輪の期間定例の軍事演習の延期を求め米国はこれを黙認した。 北はオリンピックの後も会談を継続し、それにより韓国を米から離反させることを狙っているかもしれない。国連制裁が効果を発揮し、燃料の流れは段々と減り、輸出による外貨収入も難しくなっている。そのような状況なので韓国との関係改善は非常に魅力的になってきた。しかし文在寅には大きな制約が掛かっている。国連制裁のため資金援助は困難であり、また北の急速な核兵器開発の結果半島の緊張が高まり韓国の対米軍事依存は高まらざるを得なくなっている。 米国はオリンピックの間も韓国沿岸にカール・ビンソン空母軍を展開すると明らかにしている。このような米軍の展開こそが、戦争を脅かしながら平和を求めるような金正恩との融和よりは一層信用できる平和の保証になる。出典:‘North Korea’s Peace Games’(Wall Street Journal, January 9, 2017) この社説は全くの正論です。北は五輪終了後も対話を継続させ米韓離反を狙っているかもしれないとの指摘は的確です。韓国主要紙の反応も総じて文在寅の対応に諸手で賛同ということではありません。文在寅は優先順位を理解していない 10時間を超える会談の後、3項目の共同合意文書が発表されました。合意の第一は北の平昌五輪への参加です。第二は、「軍事的緊張状態の緩和」について、南北の偶発的な衝突を防ぐため軍の当局者の会談を開催すること、第三は、「南北関係の改善」につき問題の解決は韓国と北朝鮮の「当事者同士で行う」ことです。 五輪に参加する北側高官代表団、選手団、応援団の派遣と北側関係者の滞在の便宜を南側が保障するという内容も共同文書に入っているといいます。これに対し、この滞在支援は国連制裁に反するのではないかとの指摘が出ています。制裁のためか、北は高麗航空の使用ではなく陸路で入るということです。韓国政府は制裁との関係につき米国や国連と協議すると述べています。 今後、開城工業団地、金剛山観光開発の再開を北が求めてくる可能性も排除できません。制裁の厳格な実施が最重要であることを韓国に念押しすべきです。 北の五輪参加は良いことですが、最重要問題の非核化は議論されませんでした。会談で韓国側が非核化に言及したところ、北は峻拒したといいます。南北会談の限界とリスクを表しています。今後南北で軍当局者会談が開催されるでしょうが、過去の例も考えると、大きな成果は期待できません。北は米軍の展開や合同演習の中止を強く求めるでしょう。 南北関係に関する南北の文言には齟齬が出ています。韓国の発表では「われわれ民族が韓半島(朝鮮半島)問題の当事者として対話と交渉を通じて解決していくことにした」(9日夜韓国政府発表)であるのに対し、北側の発表は「われわれ民族同士の原則で、対話と交渉を通じて解決していくことにした」(10日未明朝鮮中央通信報道)となっています。南北間の言葉使いとして北側の文言には特別の意味が込められており、米韓同盟に楔を打つ考えが一層明確になっていると言われます。 文在寅の、危なっかしいともいえる前のめりの外交には、一層の注意が必要です。文在寅は今の優先順位を十分に理解していないのではないかと思われます。更に文在寅は従来から北朝鮮問題では韓国が運転席にいるべきだとか、韓国がリードすべきだと述べています。過去の失敗も余り理解していないようです。南北対話が持続的に成功した例はないのではないでしょうか。南北融和を図る度に核問題がうやむやにされ、その間に北は核、ミサイルの開発に邁進し、今日の事態に至っています。核問題は今が最後のチャンスです。1月10日、ソウルの韓国大統領府で年頭記者会見を行う文在寅大統領(共同) 1月10日に文在寅はトランプと電話で会談、南北会談の結果を伝えた。韓国側の説明によれば、両首脳は米韓間の協力を強化することで合意し、南北協議が「米朝間の対話」につながる可能性もあるとの見通しを示したといいます。しかし最近も米韓間の対外説明に齟齬があった事例が指摘されており、懸念が残ります。 今後、北の五輪参加準備がうまく進めば、ともかく3月中旬までは今の状態で推移するでしょう(オリンピック2月9~25日、パラリンピック3月9~18日)。しかし、五輪の後は元のギアに戻し、対北圧力を強めていかねばなりません。その間も対北制裁は効いてきます。

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    首相は平昌五輪に出席すべきか

    安倍晋三首相が平昌冬季五輪の開会式に出席する意向を表明した。「慰安婦合意について日本の立場を伝えていきたい」。首相はこう語ったが、慎重論が渦巻く中での訪韓決断に政権内でも賛否が分かれる。スポーツの祭典と割り切るべきか、五輪の政治利用と捉えるべきか。その是非を考える。

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    「恨みは善意からも生まれる」総理の平昌出席は危険かつ愚行である

    韓期待論」の浮上は、どのように評価すべきであろうか。 朴槿恵前大統領の執政期に「底」を付けた感のある日韓関係は、現下の文在寅大統領執政期に至って「2番底」の局面に入りつつある。日韓慰安婦合意に絡んで「ゴール・ポスト」を動かすそぶりを示した文大統領麾下の韓国政府の対応は、例えばJNN世論調査の結果によれば、日本国民の実に8割方の層が「理解できない」ものとして受け止められている。政権与党部内からの「安倍訪韓期待論」には、こうした日韓関係の「2番底」局面なればこそ、日本は大局的見地からあえて韓国に対して「善意」を示すべきであるという考慮が働いているのであろう。2018年1月、韓国の文在寅大統領の年頭記者会見で、質問のため挙手する記者たち(共同) もっとも、それにもかかわらず、安倍訪韓は、実際の対外政策上の選択肢としては取り難いものであろう。それは、日韓関係の現況、あるいは米中露3カ国ですら最高政治指導者を送らないという事情に因るものではない。 安倍訪韓に支障を生じさせている最たる要因は、実は文大統領麾下の韓国政府の姿勢にこそある。韓国政府は、北朝鮮が国際社会から幾度も制裁を発動されている事情を脇に置いてでも、「平昌2018」を朝鮮半島の外には共感の難しい「同胞」意識の発露の舞台にしようとしている。 韓国政府は、「平昌2018」が「スポーツの祭典」であるという建前を放り出して、それを「南北融和」を図る機会として露骨に政治利用しようとしているのである。韓国国内でも強い批判を招いている「女子アイスホッケー南北合同チーム」の結成は、そうした「スポーツの祭典」としての性格がねじ曲げられていることを示す一つの事例であろう。こうした文大統領の思惑に、日本があえて付き合う合理的な理由は率直に乏しいであろう。オリンピックは「スポーツの祭典」であるという建前の下に、安倍総理が平昌に赴くべき根拠は薄弱なのである。人の恨みは善行からも生まれる 前に触れた政権与党部内の「安倍訪韓期待論」は、日本が対韓強硬姿勢の一色に塗り込められたわけではなく、その故に韓国に対して「善意」を表そうとしたことを内外に示す限りにおいて、相応の意義を持つのであろう。大体、現下の北朝鮮を典型的な事例として、周囲の国々に対して、殊更に「悪意」や「敵意」を向ける対外姿勢が、真っ当なものであるはずはない。既に「氷河期」に入ったとおぼしき日韓関係の現況下、日本が「善意」を忘れなかったと知られることは、わが国の声望の上でも意義深いことかもしれない。 ただし、政治の文脈における「善意」の意味を考える際には、ニコロ・マキアヴェッリが『君主論』(『マキアヴェッリ語録』塩野七生、新潮社版)書中に残した次の一節を参照することが大事である。 「人を率いていくほどの者ならば、常に考慮しておくべきことの一つは、人の恨みは悪行からだけではなく善行からも生れるということである。心からの善意で為されたことが、しばしば結果としては悪を生み、それによって人の恨みを買うことが少なくないからである」マキアヴェッリの『君主論』(iStock) このマキアヴェッリの言葉を踏まえるならば、「善意」の政治上の効果を素朴に信じるのは、率直に危険にして愚かなことである。文大統領麾下の韓国政府は、仮に日本が安倍訪韓という体裁で「善意」を示した場合の見返りとして、どのような「善意」を日本に示すつもりであろうか。そうしたことが曖昧にされたままの安倍訪韓は、日本の国益に照らし合わせて有害なものにしかなるまい。 加えて、確認されるべきは、「東京2020」という催事が日本という国家にとって持つ意味である。安倍総理が平昌五輪開催式に出席しなかった場合、文大統領が「東京2020」の折に訪日するのを期待するのは、客観的に難しくなるであろう。「安倍訪韓期待論」には、そうしたことへの懸念もまたいくばくかは反映されていよう。しかしながら、「東京2020」に先立ち、来年に平成の次の御代が来ることを思えば、その折に海外から顕官貴賓を迎えることになる「大礼」こそ日本という国家にとっては最も重要な祭事であろう。 代替わりの際の「大礼」は、当然のことながら、その重要さにおいて「東京2020」がしのぎ得るものではない。「東京2020」という高々、スポーツイベントに過ぎぬものに過度の意義を持たせて、日本の国家路線や対外政策方針をねじ曲げない配慮こそが肝要であろう。「平昌2018」への対応は、そうした距離感を問うているのである。

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    安倍首相「平昌五輪欠席」の政治判断に反対する

    鈴木知幸(国士舘大客員教授) 平昌冬季五輪の開会式に、安倍晋三首相は出席すべきであり、国会日程を理由に欠席することにも反対である。 世界の国家元首に対して、オリンピック開会式への招待状を出すことは、いつから始まったのか不明だが、少なくとも「オリンピック憲章」と昨年公開された「開催都市契約」には、その必要性も否定的見解も記載されていない。 国際オリンピック委員会(IOC)も、各国の政府代表が、開会式へ出席することや、政治的理由をつけて拒否することについて、評価も批判もしていないのである。開催国の元首が世界の国家元首に招待状を出すのは、主役である開催国が高評価を得るために長年の慣例として行われてきただけである。 また、オリンピック大会のたびに厚遇が保障されているオリンピックファミリーにも、IOCは国家元首を入れていない。それどころか、オリンピック大会の「開催期間中、政府またはその他の機関の代表、その他の政治家が、大会組織委員会(OCOG)の責任下にある競技会場において演説することは、いかなる種類のものであれ認められない」とオリンピック憲章で禁止されており、政治家の発言さえも封鎖しているのである。にもかかわらず、国家元首のオリンピック開会式出席は、開催国に対する重要な評価の一つになり、その参加人数や拒否理由などが、大会ごとに話題となるなど注目され続けているのである。 翻(ひるがえ)ってみれば、2008年の北京五輪では、チベット弾圧などの人権問題を批判する欧米諸国が開会式出席のボイコットをちらつかせた。しかし、中国も改善をアピールし、すべての国連加盟国に招待状を送るなど猛烈に巻き返し、結果的に100人以上の各国要人の出席を確保した。これは当時の過去最高人数であり、日本も聖火リレーの混乱を批判しながらも当時の福田康夫首相が出席している。 2014年のソチ冬季五輪は、ロシアが「同性愛宣伝禁止法」を制定したことに反発した欧米諸国の首脳が多数欠席し、結局出席した国は四十数カ国にとどまった。なお、この時の日本政府は、安倍首相が「北方領土交渉」を進めるためとして出席しており、一部の国から批判を受けている。リオデジャネイロ五輪に至っては、開催国ブラジルのルセフ大統領が弾劾手続きで職務停止中となり政情不安になったことで、世界から批判が殺到し、40人ほどしか参加しないという結果に終わった。2014年のソチ冬季五輪の開会式に出席した安倍晋三首相(中央)=ロシア・ソチのフィシュト五輪スタジアム (代表撮影) このように、各国が開催国への批判を理由に五輪開会式の出席可否を決定することは、国家間の政治的対立をあおることになり、その応酬が続いている。 そして、今回の安倍首相の参加可否が注目されている中で、自民党の二階俊博幹事長が「国会と五輪出席は、両方とも大変重要な政治課題」という旨の発言を公然としており、そのことをマスコミも違和感を覚えていないことが、この問題の根深さを物語っている。「平昌欠席」を黙殺するIOC こうした開会式への国家元首の出席について、自国の重要な政治課題として決定している現状をIOCが黙視しているのは極めて不可解である。この問題を政治介入あるいは政治利用と認識することを、IOCはあえて避けているとしか思えない。オリンピック憲章には、IOCの使命と役割として「スポーツと選手を、政治的または商業的に不適切に利用することに反対すること」と定めているのであって、IOCはこの悪しき傾向を断じて黙殺すべきではない。 したがって、オリンピック憲章に示されている「開会式のプロトコル(儀礼上の約束事)」の中に、開催国と世界各国が、開会式への国家元首の出席可否を開催国に対する政治的メッセージに利用しないよう追記すべきである。 IOCは、過去に国連総会の場を通じて、何度もオリンピックの自治を働きかけてきた。2014年10月には「スポーツの独立性と自治の尊重およびオリンピック・ムーブメントにおけるIOCの任務の支持」を全会一致で取り付け、2015年4月にも、バッハ会長が国連本部で「スポーツは世界を変える力を持ち、さらに重要な役割を果たす時代が来た。スポーツは政治的に中立な立場でなければならない」と演説し、絶賛を得ているのである。記者会見するIOCのバッハ会長(左)=2017年12月5日、ローザンヌ(AP=共同) 今回の開会式出席問題についても、IOCが国連の場で、開催国に代わって五輪開会式には無条件に出席するよう要請し賛同を得るべきではないだろうか。 五輪の開会式は、政治的に中立な「スポーツという部分社会」の場であり、その上サッカーのワールドカップのような選抜された国の集まりではなく、国連加盟国数を超える世界のすべての国と地域が一堂に会することができる唯一無二の機会だからである。このような国際的な場が他にあろうか。  そのような世界の場において、安倍首相が国会日程を理由に開会式を欠席したとしたら、韓国はいわゆる慰安婦問題への抗議のためと受け取ることは明白である。そして、2年後の東京五輪開会式には、韓国大統領が報復で欠席することを覚悟しなければならない。 問題は日韓の応酬だけではない。このような五輪開会式への参加可否に関して、政治的主張の悪しき応酬が続けば、2020年の東京大会でも、日本政府にとっては不本意な理由をもとに、開会式をボイコットする国家元首が出てくることは十分予想される。例えば、ノーベル平和賞を受賞した非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)による、「核兵器禁止条約」に日本が加盟しないことを批判する国がボイコットする懸念を考えたことはないのだろうか。 そのためにも、今回の安倍首相の出席について、微力は十分承知ながら、日本オリンピック委員会(JOC)は平昌五輪開会式への参加を促すよう、日本政府に働きかけることを期待したい。しかし現在のところ、JOCにその気配が感じられないのは残念である。 

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    どこが「南北融和の象徴」か、安倍首相の平昌五輪出席は論外である

    大統領主催の晩餐(ばんさん)会で元慰安婦の女性にトランプ氏とハグさせるパフォーマンスを演出するなど、日韓関係は冷え込む一方である。さらには、核の脅威のみならず、拉致問題解決の糸口さえ示さない北朝鮮の思惑も見え見えである。そう考えれば、安倍首相の平昌五輪出席などもとより論外であろう。

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    なぜ安倍首相は平昌五輪に行くべきではないのか

    門田隆将(ノンフィクション作家)  私は、日々、変わっていく“観測報道”に驚いている。韓国で2月9日に始まる平昌冬季五輪開会式への安倍首相の「出席・欠席」問題である。なぜ、日本はこうなんだろう、と。 安倍首相は、平昌五輪開会式に出席してはならない。国会云々ではない。日本の首相たる安倍晋三氏は、日本国民を代表して毅然と「欠席」しなければならない。 五輪を政治利用するのではない。北朝鮮との共同チーム編成など、五輪を政治利用しているのは韓国である。日本は、きちんと選手団も派遣するので、そんな次元には立っていない。現に日本政府の高官は出席する。だが、将来の韓国との真の友好のためにも、安倍首相は行ってはならないだろう。 今年、安倍首相が「欠席の意向」を固めたことを1面トップでスクープしたのは、1月11日付の産経新聞だった。記事にはこう書かれていた。 〈(安倍首相の欠席の理由は)表向きは1月22日に召集予定の通常国会の日程があるためとするが、慰安婦問題の解決を確認した2015年12月の日韓合意をめぐり、文在寅政権が日本政府に新たな措置を求める姿勢を示したことを受けて判断した〉 つまり、首相は、「最終的、かつ不可逆的な解決」で決着した韓国との慰安婦合意が反故(ほご)にされたことで、平昌五輪開会式への出席を取りやめることを決断したのだ。当然の判断だろう。安倍首相欠席の意味を韓国の国民がどう受け止めるのか、それは韓国側の問題である。衆院本会議で施政方針演説をする安倍晋三首相 =2018年1月22日、国会(宮崎瑞穂撮影) しかし、その首相の決断をさまざまな人々が覆そうとしている。日本という国の不思議さは、そこにある。踏まれても、蹴られても、それを乗り越えて「相手にすり寄る姿勢」である。日本外交の基本は、「どこまでも ついていきます 下駄の雪」という都々逸(どどいつ)に歌われた姿勢に最もあらわれている。 現在の安倍政権を除き、日本は、ひたすら「中国と韓国」の意向に寄り添ってきた。どれだけいわれなき批判を受けようと、国旗を焼かれようと、史実に基づかない非難を受けようと、ただ、黙って「友好」のために口を噤(つぐ)んできた。 中国の場合でいえば、中国が天安門事件(1989年の六・四事件)で世界中から制裁を受け、孤立を深めていたとき、これに「手を差し伸べ」て、「立ち直らせた」のは日本である。 中国は、国際社会からの非難がつづく中、1992年2月に、悪名高きあの「領海法」を一方的に制定し、中国の赤い舌と呼ばれる「九段線」を設定した。 これによって、東シナ海、南シナ海のほとんどの島嶼(とうしょ)を「自国のものである」と言い始めたのだ。もちろん、尖閣諸島(中国名:釣魚島)も、このときから「中国領」とされた。 しかし、日本はこの時、国際社会が唖然とする信じられない行動に出た。当時、駐中国大使だった橋本恕氏が中国の国際的孤立を打破するために精力的に動き、多くの日本の親中派の政治家・官僚を動かし、領海法の制定発布8か月後の1992年10月に、なんと、「天皇訪中」を実現するのである。微笑外交の限界 当時の宮沢喜一首相、加藤紘一官房長官、小和田恒外務事務次官、橋本恕・駐中国大使の罪は測り知れない。日本の領土である尖閣諸島まで「自分たちのもの」と主張し始めた中国に、いわば国際社会復帰への“お墨付き”を与えたのだ。 中国の民主活動家たち、いや、中国を脱出し、世界中で人権活動をおこなっている中国の人々が、今も「日本だけは許せない」と憤る理由はそこにある。そして、問題は、これによって果たして中国と日本は真の友好関係を結べただろうか、ということである。南北会談で握手する韓国の趙明均統一相(右)と 北朝鮮の祖国平和統一委員会の李善権委員長=2018年1月9日、板門店 「特定アジア」という言葉がある。反日感情が極めて強い中国と韓国、そして北朝鮮を指す言葉である。「特亜三か国」とも言う。特に、中国と韓国は、いずれも慰安婦の「強制連行」という史実に基づかない虚偽をもとに日本と日本人の名誉を貶めつづけている。 「女子挺身隊」を慰安婦と思い込んで報道した朝日新聞と、それを鵜呑みにした韓国の人々が、国家総動員体制下で軍需工場等で働いた14歳以上の「女子挺身隊」を慰安婦と混同し、世界中に「少女像」を建てまくっているのは周知のとおりである。これは「あり得ない喜劇」として、いつか国際社会に認識される日も来るだろう。 しかし、相手がどんなことをやろうと、日本は安倍政権が誕生するまで“微笑外交”をつづけてきた。今回もまた、平昌五輪開会式への安倍首相の「出席」を求める声が政界とマスコミの間に澎湃(ほうはい)と湧き起こっている。 日韓議員連盟という、うわべの「友好」と「利権」に群がった超党派の議員懇談会のメンバーが必死に安倍首相の出席を促しているのである。彼らこそ、韓国との「通貨スワップ」を復活させろという主張をおこなっている元凶でもある。 中国や韓国に日本が毅然とした姿勢を示したことは殆どなく、そのために「日本には強く出ても大丈夫」と舐められ、「真の友好」から逆に遠ざかって来た“愚”が、またくり返されるのだろうか。  そんなことは「二度とくり返さない」、そして、日本は毅然として「是は是、非は非」という姿勢を貫くことを国際社会に示すために、安倍首相は、絶対に「平昌に行ってはならない」のである。(「門田隆将オフィシャルサイト」より2018年1月22日分を転載)

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    「秘密外交」の無残な結末、また韓国にだまされるのか 

    かった。とくに慰安婦合意についての大統領の方針には、常識ある国々、人々があっけにとられただけでなく、日韓関係がいよいよもって「マネージ不能」(河野太郎外相)に陥るという深刻な状況をもたらした。韓国は、しかし、そういう国なのだろう。誤解を恐れずにいえば、過去に同じ目にあっているにもかかわらず、また騙された日本政府の外交的失敗でもあった。韓国の非を鳴らすだけでなく、自ら反省することも必要だろう。 1月10日の記者会見での文大統領の発言、慰安婦合意検証に関する韓国政府の方針はすでに日本のメディアで報じられているので、その詳細を繰り返す必要はあるまい。ソウルの韓国大統領府で年頭記者会見に臨む 文在寅大統領=2018年1月10日 それにしても驚くのは、先進国クラブ、OECD(経済協力開発機構)に古くから加盟し、世界で11位(2016年)の経済大国である韓国の指導者がいまだに前世紀の発想から抜け出せずにいることだ。絶望的なことだが、そのことを議論しても詮ないことなので、やめておく。 むしろ釈然としないのは、こういう結末になることはわかりきっていたのに、〝秘密交渉〟を進め、10億円の拠出を余儀なくされた日本政府の甘い外交姿勢だ。しかも、日本国民の税金から支払われたその拠出金は、すでに多くの元慰安婦や遺族に給付された後であるにもかかわらず、韓国側が〝凍結〟するという。日本側の意思が踏みにじられた形になってしまった。 〝秘密交渉〟については、韓国政府が昨年暮れに公表した「慰安婦問題日韓合意検証報告書」で暴露された。 報告書によると、局長協議が難航したため、谷内正太郎国家安全保障局長と李丙●(王ヘンに其)国家情報院長(当時)が別ルートでの非公開の交渉を展開した。最終的な合意内容についても、日本側がソウルの日本大使館前の少女像の撤去や第3国での像、碑の設置への善処、「性奴隷」という言葉を使用しないことを求め、韓国側は「適切に解決されるよう努力する」「韓国政府は支援しない」「公式名称は〝日本軍慰安婦被害者問題〟だけ」などと約束したという。 慰安婦の象徴とされる少女像がソウルの日本大使館前に設置されていることは、外交官や外交使節団の身分を規定したウィーン条約に違反し、米国内などでの像設置は、日本に対する誤解を助長する結果になっている。日本としては極めて重大な問題であるはずで、それを非公開にしたという判断は理解できない。韓国は非公開の約束について何ら手段をとらずに放置しており、この部分が両国民にはっきりと公開されていたら、その後の展開は違ったものになったかもしれない。 河野外相は、非公開部分が公表されたことについて、「両国首脳間の合意であり、正当な交渉を経てなされた。合意に至る過程に問題があったとは考えられない」と説明しているが、いささか歯切れが悪い。  日本側としてみれば、10億円で「最終的、不可逆的な解決」が実現するなら安いと考えたのだろう。しかし、そうだとしたら、甘かったという他はない。いや、日本政府は、いずれ韓国政府が問題を蒸し返してくることはわかっていたのではないか。しかし、慰安婦問題に固執していた当時の朴槿恵政権を宥めなければならなかったことに加え、北朝鮮情勢を抱えて日韓関係が不安定になることを嫌った米国から、さまざまな形での要請があったであろうことも想像がつく。やむをえず合意をはかった苦しい決断だったのかもしれないが。予想された結末 2015年暮れの合意当時から、それを危ぶむ声は少なからず存在した。最初は歓迎しておいて、蒸し返されてから「それ、みたことか」と批判に転じる結果論とは違う。合意発表の翌日、15年12月29日付産経新聞の「主張」は早くも「本当にこれで最終決着か」という見出しで、「韓国側は過去、日本側の謝罪を受け、何度か決着を表明しながら蒸返した経緯がある」と強い懸念を表明した。今回まさに、それが的中したというべきだろう。 こうした危惧を抱いたのは、ひとり産経新聞だけではあるまい。やはり日本が資金を拠出したアジア女性基金の教訓から、同じ轍を踏むのではないかとの懸念はあちこちから指摘された。 アジア女性基金は村山内閣当時、戦後50年にあたる1995年に発足が決まった。民間からの募金と政府の支出で50億円を超える基金を創設。韓国やオランダなど元慰安婦の女性たちに見舞金・償い金を支給する事業だったが、韓国では、慰安婦支援団体などが「日本の責任回避のためのまやかし」などと反発、元慰安婦に受取り拒否を説得した。一部支給を受けた人たちもいたものの、韓国内で反発が高まっただけで、何ら問題の解決につながらなかった。 今回、日本が拠出した10億円について、2018年1月9日の朝日新聞夕刊は、17年末の時点で、健在の元慰安婦47人のうち34人に各1億ウォン(約1000万円)、亡くなった199人のうち58人の遺族に各2000万ウォンを支給する手続きがとられたと報じている。 それを中断して、資金を凍結するというのだから、元慰安婦や当事者以外の意思によって事業が挫折するという意味では、アジア女性基金とまったく同様だ。 文大統領は、あらためて日本側の謝罪を求めるともいう。 日本はこれまで、何度謝罪してきたことか。 今回の合意がなされた15年12月28日、ソウルでの岸田文雄外相(当時)と韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外相(同)との共同記者会見で岸田外相は、「心身にわたり癒やしがたい傷をおわれたすべての(慰安婦の)方々に心からお詫びと反省を表明する」という安倍首相のメッセージを伝えた。 そもそも、1965年2月、日韓基本条約仮調印のため訪韓した当時の椎名悦三郎外相は、「両国間の長い歴史の中に不幸な時期がありましたことは遺憾な次第でありまして、深く反省するものであります」と明確に謝罪している。 さらに戦後50年の大きな節目だった1995年8月15日の村山富市首相の談話は、「植民支配と侵略によってアジア諸国の人々に多大な損害と苦痛を与えた」ことを認め「痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持を表明する」と大きく踏み込んだ。 昨年12月30日付の読売新聞朝刊によると、1990年、韓国の盧泰愚大統領が来日した際、宮中晩餐会での天皇陛下のお言葉にある「痛惜の念」という表現は、陛下のご意向をくんで用いられたという。1984年、全斗煥大統領来日晩餐会での昭和天皇のお言葉、「遺憾」より強い表現となっている。 それでも足りず、さらに謝罪せよという。まさか、そんなことはしないとは思うが、仮に日本政府が韓国の意向を受けて、あらたな謝罪をしたとしても、また同じことが繰り返されるだけだろう。 文大統領は当初、合意の破棄も辞さない姿勢を見せていたが、さすがに思いとどまったようだ。だからといって、大国とは思えない振る舞いをする韓国への批判や嘲笑が軽減することはありえない。  河野外相の談話にあるとおり、日韓関係はもはや「管理不能」になりつつあり、韓国とはもう、やっていけないと感じる人も少なくないのではあるまいか。1月11日付の産経新聞朝刊は、「韓国は放っておくしかない」という見出しのコラムを掲載した。溜飲を下げ、同感した読者も少なくないだろう。北朝鮮の祖国平和統一委員会の李善権委員長(右)と握手する 韓国の趙明均統一相=2018年9日、板門店(韓国取材団・共同) しかし、それでいいのか。韓国を「放っておく」ことは、日韓、さらに言えば日米韓3国の連携を解消することにつながる。それによって、誰が得をし、ほくそ笑むか。考えるまでもないだろう。 文大統領会見前日の9日、板門店で開かれた南北閣僚級会談では、平昌五輪への北朝鮮参加問題、緊張緩和のための軍当局者による会談などで一定の進展がみられたようだ。北朝鮮との対話を模索しながら無視されてきた文大統領は、会談が実現したこと自体大きな成果と感じているだろう。 しかし、日韓を離反させたうえで、文政権をいっそう自らに引きつけることができるとあらば、北朝鮮にとってはこれ以上望めない成果だ。しかし、核・ミサイルの脅威にさらされている日本や米国にとっては危険このうえない。日米関係強化で韓国を引き戻せ 対日関係が冷却化するような事態をあえて引き起こし、北朝鮮との対話に前のめりになる文政権に対し、日米、とくに日本はどう臨めばいいのか。心情的にはともかく、現実のさまざまな状況を考慮すれば、韓国を「放っておく」ことは難しいだろう。繰り返すが、北朝鮮、そして背後に控える中国を利する結果を招くだけだからだ。 とりあえず、日本がすべきことは、米国との連携をいままで以上に強化することだろう。韓国は対米関係を考えるときに、常に日米関係に強い関心を払う。「日米」に比べ、「韓米」が後れをとることを極端に嫌う。「日米」が、いっそう関係を緊密化すれば、韓国としても心中穏やかではなくなる。そうしておいて、韓国を日米に回帰せざるを得ない状況を作り上げるべきだ 南北関係の推移を注視していくことも重要だ。南北対話を警戒する向きが日本国内にあるが、対話自体は本来、大いに歓迎すべきことだろう。南北間の問題だけを協議するなら朝鮮半島の緊張緩和にもプラスになるはずだ。ただ、核・ミサイル問題について、韓国が安易な妥協をして日米を窮地に陥れるようなことは避けてもらわなければならない。菅官房長官が、北朝鮮の五輪参加を歓迎しながらも、北朝鮮に圧力をかけ続けていくことを強調したのは、こうした期待と懸念を踏まえてのことだろう。日米は韓国に、詳細に南北関係の状況について説明を受け、韓国が対話一辺倒にならないよう牽制していく必要もあろう。 韓国が対話を通じて北朝鮮の核・ミサイル問題を完全に解決できるなら、こんなすばらしいことはないが、韓国にそういう外交手腕があるとはとうてい思えないし、北朝鮮も相手にすまい。事実、9日の協議でも、この問題は議題にすらならなかったようだ。身の丈にあった南北対話を推進するよう日米は強く求めるべきだ。  北朝鮮をめぐる日米韓3カ国の連携には長い歴史がある。最初は、1996年1月、当時北朝鮮国民を苦しめていた水害被害の救済、食糧支援をめぐる次官級協議だった。それ以来、機会あるごとに、緊急のテーマをめぐって首脳、外相、次官級、局長級などさまざまなレベルでの対話が行われてきた。取材に応じる安倍首相=2018年1月12日、首相官邸 この連携の枠組みはなんとしても維持しなければならない。それが存在すること自体、北朝鮮、中国への牽制になるからだ。文大統領が〝宥和政策〟を追求するとしても、日米韓の連携の効果まで否定することはできまい。 今回の韓国政府の方針をめぐって、安倍首相の平昌五輪開会式出席見送りがとりざたされている。 首相自身は1月12日、今回の問題について「韓国が一方的にさらなる措置を求めてくることは、全く受け入れることができない」としながらも、「合意は国と国との約束で、これを守ることは国際的、普遍的原則だ。韓国側に実行するよう強く求めていく」と述べ、比較的抑制した対応ぶりを示した。韓国をことさら非難、糾弾するだけではいいい結果を生まないことを認識しているのだろう。 個人的考えだが、首相が五輪開会式に出席するのはむしろ悪くはないかもしれない。出席することで〝大人の態度〟を示し、韓国政府に、自らの行動を省みる機会を与える方が生産的ではないか。 それにしても、中国といい、ロシアといい、韓国といい、〝厄介な隣人〟たちに囲まれている日本の外交には、したたかさが求められる。韓国にだまされるようなことは、もうこれ以上あってはならない。