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    拘束されたロシア野党指導者、30日間勾留へ 警察署内で臨時裁判

    のヴヌウコヴォ空港では支持者が治安部隊に拘束される騒ぎが起きていた。 同じ便には多くの報道陣も同乗。BBCロシア語のアンドレイ・コゼンコ記者も乗っていた。着陸直前に機長が「技術的な理由」で、着陸予定地がヴヌウコヴォ空港からシェレメティエヴォ空港に変更されたとアナウンスしたため、乗客の間に動揺が広がった。 飛行機が着陸するとナワリヌイ氏は支持者や報道陣に、「自分は正しいと承知している。何も恐れていない」と述べた。入管審査の警備員には、「長いことお待たせしましたか」と話しかけた。 警察に拘束すると告げられ、もし命令に従わないならば強制的に拘束すると警告されると、ナワリヌイ氏はドイツから付き添っていた妻のユリアさんに口付けをしてから、拘束に応じた。顧問弁護士が同行許可を強く求めたが、認められなかった。 昨年12月には調査報道サイト「ベリングキャット」などが、ナワリヌイ氏を長年監視していたとされるロシアの連邦保安庁(FSB)の工作員3人が、同氏と同時期にトムスクにいたと報道。さらに、ナワリヌイ氏が身元を伏せてFSB工作員に接触し、神経剤ノビチョクを使った自分への攻撃の詳細を聞き出した様子を伝えた。 ナワリヌイ氏はFSB工作員コンスタンティン・クドリャフツェフ氏との通話を録音し、オンラインで公表。その中で工作員は、ノビチョクをナワリヌイ氏の下着に入れたと話している。 こうした報道をプーチン大統領は「トリック」だと批判。ナワリヌイ氏はアメリカ情報機関の支援を受けていると主張している。 (英語記事 Putin critic Alexei Navalny to be kept in custody)

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    新型ウイルスワクチンの公平配分、「壊滅的な失敗」の瀬戸際に=WHO

    2021年01月19日 11:50 公開 新型コロナウイルスのワクチン接種が複数の国で進む中、世界保健機関(WHO)は18日、不平等なワクチン接種政策の影響で、世界が「壊滅的な道徳上の失敗」に直面していると警告した。 WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイエスス事務局長は18日、より豊かな国で暮らす健康な若者が、貧しい国で暮らす重症化リスクのある人よりも先に予防接種を受けるのは、公平ではないと述べた。 テドロス事務局長は、49の富裕国で3900万回以上のワクチンが投与されている一方で、ある貧困国ではわずか25回分の予防接種しか行われていないと指摘した。 こうした中でWHOと中国は、新型ウイルスの感染症COVID-19への対応をめぐり批判を受けた。 WHOの委託を受けた独立調査委員会は、国連の公衆衛生機関であるWHOはもっと早い段階で国際的緊急事態を宣言すべきだったと指摘。さらに、公衆衛生上の措置をより早期に取らなかったとして中国を厳しく非難した。 これまでに中国、インド、ロシア、イギリス、アメリカがCOVID-19ワクチンを開発している。米ファイザーと独ビオンテックなど、多国籍の共同開発が行われている。 ワクチン開発を行うほとんどの国が、自国民へのワクチン配布を優先している。 テドロス氏の主張 テドロス事務局長は18日、WHOの理事会で、「率直に言わなくてはならない。世界は壊滅的な道徳上の失敗の瀬戸際にあると。そして、この失敗の代償として、世界各地の最貧国で人の命や生活が犠牲になると」と述べた。 そして、「自分優先」の態度はワクチン価格を押し上げ、買いだめを助長するため、自滅的な結果をもたらすことになるとした。 「結局のところ、こうした行動はパンデミックそのものや、パンデミックを封じ込めるのに必要な規制、人間や経済の苦痛を長引かせるだけだ」 テドロス氏はまた、来月開始予定のワクチンの公平な配分計画「COVAX」への全面的な取り組みを呼びかけた。 「全加盟国に対する私の課題は、4月7日の世界保健デーまでに、パンデミックと世界的な健康問題の根底にある不平等を克服するための希望の象徴として、COVID-19ワクチンがあらゆる国で確実に実施されるようにすることだ」 これまでに180カ国以上が、WHOと国際的なワクチン支援団体のサポートを受けるCOVAXイニシアチブに参加している。COVAXは各国をひとまとめにし、製薬会社との交渉力を高めることを目的としている。 92カ国(その全てが低所得あるいは中所得国)はドナーからの拠出金でワクチン費用をまかなうこととなる。 「我々は5つのワクチン生産者から20億回分のワクチンを確保しており、さらに10億回分以上を追加する選択肢もある。2月の提供開始を目指している」と、テドロス氏は述べた。 <関連記事> 中国の新型ウイルスワクチン、分かっていることは? イスラエル、100万人超が新型ウイルスワクチンを接種 世界1位の接種率 【解説】 ワクチンの仕組みや配達方法、その後の生活 新型コロナウイルス ファイザー製ワクチン、変異株にも「効果」か 米大と共同研究 テドロス氏の警告への反応は イギリスのマット・ハンコック保健相は、「イギリスは、世界中の国がワクチンを確保できるよう国際事業を、世界で最も支援しているし、資金提供している」と述べた。 ハンコック氏は「誰もがワクチンへアクセスできるようにするための、世界的な取り組みにおいて、(イギリスが)資金面で最も支援している」とした。 英政府はCOVAXに5億4800万ポンド(約773億8000万円)を拠出している。 英政府のデータによると、同国では400万人以上が1回目のワクチン接種を完了している。 イングランドでは現在、70代や重症化の恐れが非常に高い人々に予防接種が行われている。 「民衆のワクチン連盟」(People's Vaccine Alliance)は先月、富裕国がワクチンの大部分を手に入れ、貧困国は接種の機会を失うことになると警告。現状では経済力に劣る70近い国で、国民の1割ほどしかワクチン接種を受けられなくなるとした。 特にカナダについては、全国民に5回接種できる量を発注していると、団体側は主張している。 カナダのカリーナ・グールド国際開発相は先月、同国がワクチンを買い占めているとする疑惑を否定。余剰分に関するいかなる議論も「仮定のもの」であり、これほどの量のワクチンはまだ配布されていないとした。 グールド氏は、カナダ政府は発展途上国がCOVID-19に対処するのを支援するため、4億8500万カナダドル(約395億4000万円)を拠出していると述べた。 WHと中国への批判 独立専門家パネルは中間報告で、中国とWHOの両者について、新型ウイルスの感染発生の初期段階で、より早期に行動すべきだったと指摘した。 報告書には、中国政府は2019年後半に最初に確認された、武漢市での初期のアウトブレイクを同地域内にとどめるために、より強硬な対応を取るべきだったとある。 専門家たちはさらに、WHOは2020年1月30日に国際的緊急事態を宣言しただけだったと批判した。 「世界的パンデミックの警戒システムは、目的にかなっていない」と同報告書は指摘。「世界保健機関は任務遂行のための力が不足している」とした。 ニュージーランドのヘレン・クラーク元首相やリベリアのエレン・ジョンソン・サーリーフ元大統領が率いるこの専門家パネルは、昨年7月に設置された。 (英語記事 World on brink of catastrophic moral failure - WHO)

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    新型コロナウイルスが怖くて「国際空港で3カ月生活」 米シカゴで男性逮捕

    2021年01月19日 10:50 公開 米シカゴで16日、オヘア国際空港の保安区域で3カ月間、誰にも気づかれずに暮らしていたという男性が逮捕された。新型コロナウイルスの流行が恐ろしく、飛行機に搭乗できなかったと話しているという。 アディチャ・シン容疑者(36)は、航空会社の職員から身分証の提示を求められた際に違法な滞在が発覚し、逮捕された。 シン容疑者は当初、職員バッジを示したが、これは昨年10月に別の空港職員が紛失届を出していたものだった。 警察の調べによると、シン容疑者は昨年10月19日にロサンゼルスからシカゴ・オヘア国際空港に到着した。 現地紙シカゴ・トリビューンによると、容疑者は17日にクック郡裁判所に出廷。キャスリーン・ハガーティー州検事補は判事に、シン容疑者が空港内で職員バッジを見つけ、「COVID-19のせいで帰宅するのが怖かった」ため、空港にとどまったと説明した。他の空港利用客からもらったもので暮らしていたと述べた。 クック郡のスザナ・オーティツ判事は、この説明に驚いた様子だったという。 「つまり、そこにいる資格のない、職員でもない一個人が、2020年10月19日から2021年1月16日までオヘア空港ターミナルの警備エリアに滞在していたのに、発見されなかったと、そういう理解で合っていますか?」と判事は聞き返したという。 コートニー・スモールウッド公選弁護人補によると、シン容疑者はロサンゼルス郊外在住で、前科はない。同容疑者がシカゴにいた理由は明らかになっていない。 シン容疑者は、空港の制限区域への不法侵入と窃盗で訴追された。1000ドル(約10万4000円)の保釈金を支払えば、処罰は空港への立入禁止措置のみになる。 オーティツ判事は、「裁判所はこの事件が起きたとされる期間に、このような事実関係と状況だったことに、非常にショックを受けた」と説明。 「安全に移動できると利用者が安心するには、空港警備は万全でなくてはならない。その点において、容疑者の行動は社会に危険を加えるものだ」と述べた。 シカゴ市内の空港を監督する市航空当局は声明で、「今回の事件は捜査中だが、この男性は空港や空港利用者に警備上のリスクを与えなかったと判断した」と述べている。 (英語記事 Man found 'living in airport for three months')

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    中国経済、昨年2.3%の成長 主要国で唯一プラスに

    響で、前年比6.8%の落ち込みだった。 しかし、厳格な感染抑制策と緊急経済対策が、回復につながった。BBCのカリシュマ・ヴァスワニ・アジア経済担当編集委員は、中国政府による強力で素早い都市のロックダウンがうまく機能したことが、今回の統計からわかると解説した。 輸出が好調 エコノミストらは今回の発表について、中国経済が回復ペースを速めつつあることを示すものとしている。 英誌エコノミストの調査部門であるエコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)のユエ・スー氏は、「今回のGDPデータからは、経済がほぼ正常化したことがわかる。この調子は続くだろう。ただ、中国北部の数省で現在起きているCOVID-19の流行が、一時的な変動をもたらすかもしれない」と述べた。 ロイター通信によると、エコノミストらの予想を上回った経済統計の発表を受け、中国本土と香港の株式市場は小幅の上昇をみせた。 だが、新型ウイルスは昨年、経済成長の足を強く引っ張った。中国各地で工場が閉鎖され、経済成長のペースは過去40年間で最も遅いものとなった。 <関連記事> 中国、「2028年までにアメリカ追い抜き」世界最大の経済大国に=英シンクタンク アジアは「記憶にある限り最悪」の景気後退から回復へ=IMF 感染封じ込め次第 日本経済がリセッション脱却 7~9月期はプラス成長に それでも、製造業は回復を果たしたとみられる。今回の統計で工業生産高は7.3%の増加を示した。 輸出も好調だ。中国の人民元の高値が続いて輸出に不利な状況のなか、昨年12月の輸出は予想を上回る成長だったことが、先週のデータでわかった。新型ウイルスの流行で各国の生産活動が停止し、中国製品の需要が高まっていることが背景にある。 とはいえ、いいニュースばかりではない。 国内需要は改善に遅れ スタンダードチャータード銀行シニアエコノミストのリ・ウェイ氏は、新型ウイルスの流行に絡んだ輸出と、クレジット販売による自動車と住宅の販売が成長の大部分を占めており、内需は改善が遅れていると分析した。 「食料品や衣料品、家具、公共サービスの家庭消費はパンデミック前により少ないままだ。また、サービス業や運輸業は、客数や移動の規制を受け続けている」と、リ氏はロイター通信に話した。 小売販売は2020年の第4四半期で4.6%増となったが、年間では3.9%減となった。 多くのアナリストが2021年は成長が加速すると予測している一方、中国の国家統計局は、新型ウイルスの感染流行が国内外で大きな影響を及ぼし、「深刻で複雑な環境」をつくっていると警告している。 中国は緊張状態が続いている対米関係をはじめ、多くの難題を抱えている。ジョー・バイデン氏が20日に大統領に就任した後、米中関係がどう変化するかが注目されている。 (英語記事 China's growth accelerates, bucking global trend)

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    世界最初のロックダウンから1年 武漢の今をBBCが取材

    2021年01月18日 15:17 公開 BBCのスティーヴン・マクドネル中国特派員は1年前、新型コロナウイルスの流行で世界最初のロックダウンを実施した湖北省を取材した。 新型ウイルスは2019年12月に武漢で発見され、その後世界に広まった。武漢では昨年1月から4月までロックダウンが行われ、街からは人も車も消えた。 ロックダウン開始から1年となる1月23日を前に、マクドネル特派員が再び湖北省と、省都の武漢を訪れた。 撮影・編集:エドワード・ローレンス 制作:ラン・パン

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    アフガンで女性判事2人が暗殺 米軍撤退で不安高まる

    いる。アフガニスタンには現在、米兵が2500人しか残っていない。 同国のアムルラー・サレフ副大統領はBBCの取材に対し、米軍撤退によって国が不安定になり、さらなる暴力のリスクが高まっていると話した。 相次ぐ暗殺事件 昨年12月には、エニカスTV・ラジオでジャーナリストとして働いていた女性ジャーナリストのマララ・マイワンドさんが、ジャララバードに仕事で出かける途中に銃撃された。 マイワンドさんは公民権運動の活動家でもあり、女性がこの国でジャーナリストとして働く苦難について語っていた。 北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)が、アフガニスタンでのジャーナリスト暗殺を非難する声明を出したばかりだった。 このほか、元テレビ司会者のヤマ・シアワシュさんが11月、首都カブールの自宅近くで、車に仕掛けられた爆弾で殺害された。南部ラシュカル・ガーでも、ラジオ・リバティーのアリヤス・ダイー記者が自動車爆弾で殺された。 また、映画監督のサバ・サハルさんはカブールで銃撃されたが、一命を取り留めている。サハルさんはアフガニスタンで最初に映画監督となった女性の1人。 一連の暗殺をめぐっては、反政府組織タリバンの関与が疑われているが、タリバンは認めていない。 アフガニスタン政府とタリバンは現在、カタールの首都ドーハで和平交渉を進めている。 (英語記事 Female judges shot dead in Kabul)

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    アメリカで一部の州議会周辺に少人数の武装集団 大統領就任式前に当局警戒

    2021年01月18日 12:56 公開 アメリカで新大統領の就任式が20日に開かれるのを目前に、一部の州で州議会の議事堂周辺に小規模の抗議グループが集まっている。武装した人たちの姿もある。首都ワシントンの連邦議会議事堂が襲撃された事件以降、アメリカでは緊迫した状態が続いている。 テキサス、オレゴン、ミシガン、オハイオなど各州において、州議会の建物付近で抗議行動者らの拘束が相次いでいる。 各州で州議会周辺の警戒が強められているが、多くの州では17日、変わったことはなかった。 連邦捜査局(FBI)は、ジョー・バイデン氏の大統領就任式にかけて武装勢力による行動の恐れがあるとして、警戒を呼びかけている。 <関連記事> 極右のトランプ派はいま何を言っているのか 全米50州と首都ワシントンで厳戒態勢 大統領就任式前の武装抗議を警戒 米議会襲撃 65日間の危険信号 多くの都市は週末、障壁を立てたり数千人の州兵を配置したりして、暴力的な抗議デモに備えた。 ドナルド・トランプ大統領の支持者や極右勢力が、武装デモを17日に決行すると、オンラインで呼びかけていた。一方で、厳重な警備や、警察がわなを仕掛けている可能性を挙げて、デモに参加しないようメンバーに指示する武装グループもあった。 米紙ニューヨーク・タイムズは、オハイオ州コロンバスの州議会議事堂付近に集まった重武装の抗議グループの中に、極右ブーガルー・ボイズ運動のメンバー約25人の姿があったと報じた。同運動は米政府の転覆を狙う過激集団が緩く連帯したもので、この日現れたメンバーらは、以前から予定していた銃所持の権利を訴える集会に参加する目的で来たと、同紙に話した。 一方、ミシガン州ランシングの州議会議事堂前では、ライフルを手にした人々を含む約20人が、抗議デモを行った。警察は近くで警戒にあたった。 デモ参加者の1人は、「私は暴力行為をするために来たのではないし、暴力行為をするために来た人はいないと思いたい」とロイター通信に話した。 テキサス州オースティンの州議会前でも、ライフルで武装した数人を含む十数人規模の小グループが集まった。 ペンシルヴェニア州ハリスバーグの州議会近くでは、抗議者の姿はまばらだった。トランプ派の1人は、「何も起きていない」とロイターに語った。 大統領就任式が行われる20日には、バイデン氏の就任に抗議する大勢が各州でデモを行うとみられている。 首都ワシントンは封鎖状態 バイデン氏は就任初日に、トランプ政権が実施したイスラム諸国からの入国制限の破棄や、地球温暖化対策のパリ協定への復帰を命じる大統領令を出す見通し。 バイデン氏はまた、米移民政策によってメキシコ国境付近で離れ離れになった家族の再会を進めるほか、新型コロナウイルス対策のマスク着用に関する命令を出すなどするとみられている。 就任式を前に、首都ワシントンの大部分は封鎖状態に置かれている。当日は大規模な州兵の配置が予定されている。 通常の就任式では多くの観衆が押し寄せる国立公園ナショナル・モールは、シークレットサービス(大統領警護隊)の求めで閉鎖された。 バイデン氏側は、新型ウイルスの大流行を理由に、就任式のために首都を訪れないよう国民に呼びかけている。現地当局は就任式をリモートで見るよう求めている。 (英語記事 Fortified US statehouses see scattered protests)

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    ロシア野党指導者ナワリヌイ氏、空港で逮捕される瞬間

    2021年01月18日 12:02 公開 昨年8月に神経剤を使われ死亡しかけたロシアの野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏(44)が17日夜、治療を受けていたドイツからロシア・モスクワに帰国し、ロシア当局に即刻拘束された。 ナワリヌイ氏は昨年8月、ロシア・シベリアを旅客機で移動中に体調が悪化。同国の病院を経て、ドイツ・ベルリンの病院に移送された。ドイツ政府は9月、ナワリヌイ氏に対して神経剤ノビチョクによる毒殺が図られた「明確な証拠」があると発表した。 ナワリヌイ氏は、ウラジーミル・プーチン大統領の命令で殺されかけたと主張している。一方、ロシア政府は関連を否定している。 動画では、ナワリヌイ氏が妻のユリアさんに別れを告げている横で、弁護士が同行できない理由を警察に問いただしている。 ナワリヌイ氏はその後、空港から連行された。 ロシアの連邦刑執行庁は、ナワリヌイ氏は「執行猶予中の度重なる違反により、2020年12月29日から逮捕状が出ている」と説明した。

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    ロシア野党指導者ナワリヌイ氏、帰国直後に拘束 欧米が釈放要求

    リン均衡の空港からロシアのポベーダ航空機に乗ってモスクワへ向かった。 同じ便には多くの報道陣も同乗。BBCロシア語のアンドレイ・コゼンコ記者も乗っていた。着陸直前に機長が「技術的な理由」で、着陸予定地がヴヌウコヴォ空港からシェレメティエヴォ空港に変更されたとアナウンスしたため、乗客の間に動揺が広がった。 飛行機が着陸するとナワリヌイ氏は支持者や報道陣に、「自分は正しいと承知している。何も恐れていない」と述べた。入管審査の警備員には、「長いことお待たせしましたか」と話しかけた。 警察に拘束すると告げられ、もし命令に従わないならば強制的に拘束すると警告されると、ナワリヌイ氏はドイツから付き添っていたユリア夫人に口付けをしてから、拘束に応じた。顧問弁護士が同行許可を強く求めたが、認められなかった。 ナワリヌイ氏はその後、モスクワ郊外の警察署で留置された。 ナワリヌイ氏の帰国便が到着する予定だったヴヌコヴォ空港には、機動隊が増員され、空港内には複数の金属フェンスが設置された。 ロシア・メディアによると、空港に集まった複数の支持者が拘束された。ナワリヌイ氏を支持する著名弁護士のリュボフ・ソボル氏もその中に含まれているという。 拘束の理由は ロシアの連邦形執行庁は17日に声明を発表。ナワリヌイ氏が「執行猶予期間中の規則に繰り返し違反したため、2020年12月29日以降、指名手配中だった」として、裁判所が判断を示すまで勾留は続くとした。 ナワリヌイ氏は過去に公金横領罪で有罪になり、執行猶予判決を受けている。2018年大統領選では、この判決を理由に出馬を阻止された。ナワリヌイ氏は自分に対する有罪判決は政治的なものだと、一貫して反発している。 ロシア当局はこの執行猶予に伴う出頭義務などの違反を、今回の拘束理由としている。 これとは別に、ロシアの検察は新たに別の詐欺罪で同氏を訴追しようとしている。 ナワリヌイ氏は、プーチン政権が自分に対して新しい罪状を捏造(ねつぞう)することで、自分の帰国をなんとしても阻止しようとしていると主張していた。 ロシア保安庁が関与か 昨年12月には調査報道サイト「ベリングキャット」などが、ナワリヌイ氏を長年監視していたとされるロシアの連邦保安庁(FSB)の工作員3人が、同氏と同時期にトムスクにいたと報道。さらに、ナワリヌイ氏が身元を伏せてFSB工作員に接触し、神経剤ノビチョクを使った自分への攻撃の詳細を聞き出した様子を伝えた。 ナワリヌイ氏はFSB工作員コンスタンティン・クドリャフツェフ氏との通話を録音し、オンラインで公表。その中で工作員は、ノビチョクをナワリヌイ氏の下着に入れたと話している。 こうした報道をプーチン大統領は「トリック」だと批判。ナワリヌイ氏はアメリカ情報機関の支援を受けていると主張している。 (英語記事 Russia Navalny: Poisoned opposition leader held after flying home / EU and US demand release of poisoned Putin critic)

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    極右のトランプ派はいま何を言っているのか

    2021年01月18日 10:24 公開 アリスター・コールマン、BBCモニタリング ジョー・バイデン次期米大統領の就任式を20日に控えて、ドナルド・トランプ米大統領の支持者の間では少し前まで、武装抗議に参加するよう促す呼びかけが広まった。しかし今では、参加するなという呼びかけがトランプ派の間で広まっている。当局が仕掛けた「わな」だというのが、その理由だ。 こうしたやりとりの一部は、あまり知られていない、簡単にアクセスできないオンラインのプラットフォームで行われている。今月6日の連邦議会襲撃以降、極右勢力や陰謀論のグループがフェイスブックやツイッターから追い出されたからだ。 ツイッターに似ていて、極右団体に人気のソーシャルメディア「Gab」では、首都ワシントンと50州の州都で大統領就任式を前に武装行動を呼びかける檄文(げきぶん)が拡散された。この計画を機に、連邦捜査局(FBI)は全国の警察組織に警戒を呼びかけた。 <関連記事> 全米50州と首都ワシントンで厳戒態勢 大統領就任式前の武装抗議を警戒 米FBI、トランプ氏支持のさらなる暴動に警戒を呼びかけ 米議会襲撃 65日間の危険信号 しかしここ数日、考え直す人たちが出ているようだ。 トランプ派の陰謀論や過激で暴力的なコンテンツにあふれるウエブサイト「ザ・ドナルド」には、政権移行に抗議する集会に参加しないよう呼びかける投稿が続いている。「自分たちを破壊しようとする連中が仕組んだことだ」という内容だ。 サイトに投稿する人たちは予想通り、トランプ氏が再び弾劾訴追されたことに激怒している。特に、弾劾に賛成した与党・共和党の下院議員10人について、強い怒りをあらわにしている。 チャットツール「テレグラム」では、移民排斥の極右団体「プラウドボーイズ」も同じように、わなを警戒するよう呼びかけている。連邦議会襲撃ではプラウドボーイズのメンバーの参加が確認されている。 「(抗議集会で)プラウドボーイの服装の人間を見たら、それはFBIかアンティファだ」という投稿もあった。 一方で、「専制に反撃しろ」と呼びかけ、「政治的解決などない」と檄を飛ばす書き込みもあった。 <関連記事> 極右「プラウド・ボーイズ」リーダー、首都ワシントンで逮捕 BLM旗を燃やした容疑 【米大統領選2020】 トランプ氏、今度は白人至上主義団体に「身を引いて」 【米大統領選2020】 トランプ氏、白人至上主義団体に「引き下がって待機を」 トランプ氏の熱烈な支持者の多くは、あらゆる証拠がその逆を示しているにもかかわらず、6日の議会襲撃は左派アンティファが仕組んだものだと信じ込んでいる。 加えて、トランプ派の間では疑心暗鬼も高まっている。右派SNSで公然と6日に暴力を働くよう呼びかけていたグループの間では、自分たちの間に政府の捜査員や左派活動家が潜入していたのではと懸念する投稿が増えている。 右派SNSの所有者や管理者は、暴力を扇動する内容を投稿しないよう、利用者に呼びかけるようになった。 しかし、民主党幹部のナンシー・ペロシ下院議長や、選挙結果を覆してくれるとトランプ派が頼みにしていたマイク・ペンス副大統領に対する、暴力的な脅迫は、今も幅広く続いている。 BBCモニタリングでイスラム過激主義を専門にするミナ・アル・ラミ記者によると、過激なトランプ支持者たちが活動の場を主要SNSから代替のプラットフォームに移しているのは、危険をはらんでいると指摘する。記者は、同様の取り締まり対象になったイスラム過激派と、状況が似ていると言う。 エンドツーエンド暗号化、つまり暗号化されたデータを利用者のみが見ることのできる、秘匿性の高い仕組みを使った閉ざされた空間を使うことで、「極右グループの動きを探知しにくくなる」と、アル・ラミ記者は言う。「野放図に過激化していく様子が監視できなくなる」。 それでは、根拠のない「Qアノン」陰謀論はどうだろう。この陰謀論によって過激化した大勢が、議会襲撃に参加した。 <関連記事> 米議会襲撃 Qアノン陰謀論の信奉者や州議会議員など次々と起訴 陰謀論を広める「Qアノン」とは何か? 止める方法は? Qアノン陰謀論とは何か、どこから来たのか 米大統領選への影響は 大手SNS各社は議会襲撃を受けて、Qアノン系のアカウントを大量凍結した。しかしQアノン勢力は早くも別の場所に移行を済ませている。 「Gab」では、すでに16万5000人以上が参加するQアノン系のグループがある。同様に、「テレグラム」ではQアノン系チャンネルに5万人以上が登録している。 この陰謀論を信じる人たちはいまだに、大統領就任式の日にとてつもないことが起こり、選挙結果が覆され、トランプ氏が大統領として政権を握り続け、そして「ディープステート」の敵を一網打尽にするのだと確信している。 他方で、陰謀論を広めて暴力を扇動する可能性のあるアカウントは、意外な場所にも出現している。たとえば、若者に圧倒的な人気のショートビデオ・プラットフォームのTikTokに、トランプ派の武装組織が大量の動画を投稿している。 過激主義やヘイト・グループを中心に研究する英シンクタンク「戦略対話研究所」のキアラン・オコナー氏は、武装組織がTikTokに投稿する動画には警戒が必要だと話す。 武装集団のメンバーが武器を用意したり、トランプ大統領が1807年の反乱法(アメリカ国内での軍投入権限を大統領に認める、ほとんど使われたことのない法律)を発動したりしたなどと虚偽を主張する内容が、利用者に拡散されている。 TikTokは投稿内容について運営側のチェックが遅い。過激派はこれを利用しているのだと、オコナー氏は言う。そのため規約違反で削除されるまでに、問題ある内容のビデオはかなり長いこと、TikTok上で再生されるし拡散される。 トランプ派グループの中でも特に暴力的で、激しい陰謀論を展開する勢力は、主要SNSから追い出されてインターネットのあちこちに分散した。だからと言って、消えてなくなったわけではない。 トランプ派の極右勢力は、自分たちがアメリカ当局に厳しく監視されていることは自覚している。しかし、そうした勢力は今、長い闘争に備えて態勢を整えているのだ。 (英語記事 Capitol riots: What are far-right Trump supporters saying?)

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    メルケル氏率いたドイツ最大与党、新党首に中道派ラシェット氏

    選ばれる次の首相が確実に、(CDU・CSUの)連立から出るようにする」と述べた。 ベルリンで取材するBBCのジェニー・ヒル特派員によると、ラシェット新党首は伝統的なお祭りに熱心に参加するなど、陽気な人柄で知られている。2015年の難民危機でもメルケル氏の難民受け入れ政策を支持し、リベラルな政策や欧州連合(EU)推進などメルケル路線の継承を掲げているという。 ただし、昨年春に新型コロナウイルス対策のための行動制限を早々に緩和したことは、メルケル首相をはじめ大勢の驚きと反発を招いたといわれる。ラシェット氏はその後、感染対策強化に方針を変更したものの、政治家としての信頼回復に苦心してきた。 (英語記事 Armin Laschet elected leader of Merkel's CDU party)

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    北朝鮮、核開発めぐりバイデン氏に向けメッセージ 「そっちが動く番」

    2021年01月17日 11:25 公開 ローラ・ビッカー、BBCニュース(ソウル) 北朝鮮の指導者・金正恩(キム・ジョンウン)氏が、新たな武器の「欲しいものリスト」を示しながら、自らの誕生日を祝った。 リストに挙げられていたのは、より高精度の長距離ミサイル、超大型核弾頭、偵察衛星、原子力潜水艦などだ。 ここ5年間で北朝鮮最大の政治イベントである、朝鮮労働党党大会において発表された武器開発計画に、脅威を覚える向きもあるだろう。実際、それは脅威だ。 ただ、それは挑戦でもある。重要なのは、アメリカのジョー・バイデン次期大統領の大統領就任が目前という、今回のメッセージが出されたタイミングだ。 このたび総書記(一党支配を続ける朝鮮労働党の最高位)に昇格した金氏は、現在のアメリカの騒乱の中で、自国以外にメッセージを届けるのに苦労している。 もし、アメリカの新政権が金氏の核開発への野心を抑えたいと望むのなら、今こそ彼の言葉に耳を傾ける時かもしれない。 「Kim Jong-un and the Bomb(金正恩と爆弾)」の著書があるアンキット・パンダ氏は、「金の発表は疑いなく、アメリカの新政権がすぐに行動を取らなければ、北朝鮮はアメリカや韓国の国益に有害となる方向で開発能力を質的にアップさせるぞと強調する意図がある」と分析。バイデン次期政権は、これを真剣にとらえるべきだと話す。 金氏とドナルド・トランプ大統領は3度会談した。だが、北朝鮮の核開発計画や、北朝鮮に大打撃を与えているアメリカと国連による経済制裁を終わらせる方向での合意には至らなかった。 朝鮮半島で現在出ている疑問は、「バイデン氏は少しでも改善できるのか」、「彼は金氏の脅威を真剣に受け止めるのか」だ。 「次期大統領はその状況をまともにとらえるべきだ。そしてできるだけ早く、来るべき北朝鮮との協議において、彼の政権が何を目指すのかを明確にすべきだ」とパンダ氏は言う。 「もし、制裁緩和には包括的で完全な核軍縮が重要だとする従来の姿勢をアメリカがまったく変えないと金氏が感じれば、彼は単に核実験などの活動を進めるだろう」 朝鮮労働党の党大会で、金氏は数千人の代表団に向かい、アメリカは「最大の敵」だと演説した。同時に、「外交を排除」はしないと付け加えた。 米朝首脳会談は、失敗に終わったのかもしれない。しかし、朝鮮労働党の議場のメインホールでは、首脳会談は「国際政治史において最も重大な出来事」として、鮮やかな色彩で賛美されている。 これは、バイデン氏が望むのであれば、いくらかの対応を取れる余地があることを示している。 ただ、アメリカが最初に動く必要があり、いかなる取引にもコストは必要になると、新アメリカ安全保障センターの非常勤シニアフェロー、ドゥヨン・キム氏は話す。 「アメリカに対する金正恩氏の代償は、米韓合同軍事演習の終了、制裁の撤廃、話し合いの前に人権問題で批判するのを控えることだ。アメリカ政府は無条件にはこれらをしないだろう」 「仮に米朝協議が再開し、どんな取引をするにしても、金氏が求める代償は大きい。彼は双方が互いに措置を講じる、冷戦時代型の軍縮交渉を提案しているからだ。しかし、アメリカと北朝鮮の核備蓄はまったく等しくないので、それは不合理だ」 トランプ氏と金氏は、2019年2月にヴェトナム・ハノイで開かれた2回目の首脳会談で、合意目前まで行ったというのが私の認識だ。 しかし、その合意はもはや話し合いのテーブルから消えている。そして金氏は今後、これまでとはかなり違うタイプの大統領と交渉することになる。 今回の演説で金氏は、自らが優位に立っているとはっきり示そうとしているのだ。 彼は交渉の出発点をリセットしている。それはもはや、彼が現在の核備蓄を放棄することではなく、彼に新しく改良された核兵器を開発させないことへと変わっている。 さらなる「炎と怒り」? 金氏が核備蓄を増やしたいという野心をもつのは、大きな驚きではない。 多くの人が驚いたのは、彼が詳細な目標リストを発表したことだ。 より長距離のミサイル より高性能のミサイル 極超音速ミサイル 軍事偵察衛星 固体燃料大陸間弾道ミサイル 新しい無人航空機 新しい核弾頭 戦術核兵器 当然ながら、新たな兵器はテストが欠かせない。しかし、テストをすれば緊張が生じる。 北朝鮮が3回にわたって長距離ミサイルのテストをした後の2017年、トランプ氏が「炎と怒り」で応じると発言したときの脅威を、朝鮮半島の誰もが覚えている。 韓国は、こうした熱を帯びた言葉と瀬戸際外交が繰り返されるのを防ごうと懸命だ。 しかし、金氏は対決姿勢を示しており、何らかの反応が得られるだろうかと、おそらく思いをめぐらせている。 金氏は演説で、長距離ミサイルにどこまで飛んで欲しいかということまで言及した。1万5000キロメートル先のターゲットを攻撃できるようにしたいと思っている。 この距離は、北朝鮮がアメリカを攻撃できる以上のことを意味する。 北朝鮮は2017年後半、「火星15」として知られるミサイルを発射。核弾頭を搭載させて、アメリカのどの地域にも飛ばすことができると主張した。 だがこのミサイルが、目標に向かって飛行し大気圏に再突入する際に、核弾頭を守るのに必要な技術を備えているのかは不明だ。 一方、原子力潜水艦を保有する夢は、実現までかなり長い道のりになるだろうとアナリストらはみている。 しかしながら、北朝鮮は「これまで非常に対応力が高いことを示してきた」と、パンダ氏は話す。 度重なる経済危機にもかかわらず、金氏は現行の核開発において著しい進歩を実現してきた。 「金氏が目標すべてを達成できなくても、列挙した兵器システムのいくつかのテストや製造を押し通し、開始させようという彼の意志を見くびるべきではない」とパンダ氏は言う。 食料危機が報じられる中で 大きな問題は、北朝鮮がここ数十年で最悪レベルの経済状態にある中で、金氏が自らの野望にかかる費用をどうねん出するのかということだ。この「欲しいものリスト」は、ただのこけおどしとなるのか。 5年前、金氏は国民に経済的繁栄を約束した。その計画は現在、無残な状態になっている。 彼は今回の党大会の冒頭で、失敗を認めた。 「すまない」という言葉は、彼の父や祖父から聞かれることはなかった。一方、この若い指導者は、いまや謝罪するのに慣れている。昨年10月の軍事パレードでは、国民が直面している厳しい状況を説明する際に、涙を流す姿まで見せている。 北朝鮮は中国との国境を、新型コロナウイルス感染症COVID-19の拡大を防ぐため、1年近く閉じている。 COVID-19について、北朝鮮は1人の感染者も出ていないとしている。だが、この秘密主義の国で新型ウイルスの感染が広がっているとする未確認情報は数多い。 国境封鎖により、中国との貿易は80%近く減っている。 一連の台風と洪水で、主要作物や家々には深刻な被害が及んでいる。 ウェブサイトのNKニュースは、首都・平壌のスーパーの棚は空の状態だと伝えた。韓国の諜報当局によると、北朝鮮では砂糖などの単純な商品の価格が急騰しているという。 複数の外交関係者は、医療品を含む特定の物資が国境で山積みになっていると、私に語った。 うまくいけば、それらは遅れて北朝鮮に届けられるだろう。しかし、国内にまったく運び込まれない恐れもある。そしてもちろん、厳しい経済制裁が続けられている。 北朝鮮がこれほど国際社会から切り離されたことは、かつてなかった。 国内では、各家庭が臨時収入を得ようとして各地で生まれた、非公式の市場を取り締まる動きがみられる。 そうした資本主義の小規模な動きは長年、容認されてきた。しかし現在、政府はここで動く金銭も集めている。 北朝鮮経済をつぶさに研究しているウィーン大学博士課程のピーター・ウォード氏は、政府のこの動きは新型ウイルスが世界的に流行する前からみられると指摘。「金正恩氏が権力を握る前に始まっていたものもある」とする。 「2019年以降にみられる、市場関係者への敵意の強さと、国の小売システムの復興に対する力の入れ具合は、顕著であり心配だ」 何ができる? 韓国はまもなく発足するバイデン政権に対し、北朝鮮との交渉に前向きだと北朝鮮側に伝えるべきだと、ほのめかす以上のことをしている。 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は新年の演説で再び、北朝鮮の金総書記と「いつでも、どこでも」会談する意思があると述べた。 しかし金氏は、この和平の申し出を拒絶。北朝鮮にとって韓国は交渉の相手ですらないと、蔑視することも珍しくない。援助の申し出や、COVID-19対策の薬やワクチンをめぐる協力の提案も、金氏ははねつけている。 NKニュースのアナリスト、ジョンミン・キム氏は、「韓国が期待値を下げる時だ」とし、次のように話す。 「北朝鮮は南北協力のようなシンボリックで小規模な事柄には興味がないことを、今回の党大会で、文大統領に向かってより明確に示した」 「ただアメリカに対してそうしているように、北朝鮮は韓国に対して完全にドアを閉じているわけではなく、条件をつけて留保している状態だ。それはまるで、出方を見定めようとしているかのようだ」 「韓国にとって、アメリカとの関係を犠牲にして北朝鮮と手を握るのは無理な注文だ。文氏にそれはできない」 「しかし、北朝鮮が条件付きで留保し、完全に関係を断ったわけではないので、韓国は望みを持ち続け、できることを進めるだろう。それは引き続き、関係崩壊のリスクを最低でも管理するため、公衆衛生面での協力を申し出ることであり、文の任期が終了する2022年までは継続されるだろう」 このように、取引へと続くすべての道は、米政府を通っているように思われる。ただ、米新政権の優先事項リストは項目が増えており、どれも重要性が大きい。北朝鮮はその中の1つに過ぎず、注目を引こうと躍起になっている。 だが、もしバイデン氏が素早く反応しなければ北朝鮮は行動を起こすだろうと、アナリストの多くが考えている。おそらく弾道ミサイルのテストをすることが予想される。 いまや金氏は舞台のセットを終えた。そして、「バイデンさん、あなたが動く番だ」というメッセージを送っている。 (英語記事 North Korea throws the gauntlet down for Biden)

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    全米50州と首都ワシントンで厳戒態勢 大統領就任式前の武装抗議を警戒

    2021年01月17日 10:56 公開 アメリカのジョー・バイデン次期大統領の就任式を20日に控える中、暴力的な抗議行動が起きる恐れがあるとして、全50州と首都ワシントンが警戒態勢を敷いている ドナルド・トランプ大統領とバイデン氏が争った昨年11月の大統領選をめぐっては、トランプ氏支持者が6日、選挙の結果認定を進めていた連邦議会の議事堂を襲撃し、5人が死亡した。こうした襲撃の再発を防ぐため、州兵が全米各地からワシントンへ派遣されている。 米連邦捜査局(FBI)は、50州の州議会議事堂で武装したトランプ氏支持者による抗議デモが起こる恐れがあると警告している。 ワシントン中心部の国立公園ナショナル・モールは閉鎖され、市内の通りにはバリケードが張り巡らされるなど、警備が強化されている。 警察は16日、拳銃2丁と未登録の実弾509発を所持し、議会警察の検問所を突破しようとしたとして、前日にヴァージニア州の男1人を逮捕したと明らかにした。男は「政府が発行したものではない資格証明書」を携帯していたという。 ドン・ベイヤー下院議員(民主党、ヴァージニア州選出)は「危険は本物」だとして、「連邦議会やモールの周りを今週避けられる人は、そうすべきだ」とツイッターで呼びかけた。 <関連記事> Airbnb、米首都周辺の宿泊予約をキャンセル 大統領就任式前の暴動警戒 米下院、トランプ氏を2度目の弾劾訴追 議会襲撃を「扇動」で 米議会襲撃 65日間の危険信号 トランプ氏、議会襲撃前の演説は「問題なかった」 共和党からは弾劾賛成の意見も バイデン陣営はすでに、新型コロナウイルスの感染症COVID-19対策として、就任式に合わせてワシントンへ来ないよう求めていた。地元当局はリモートで就任式を観覧すべきだとした。 トランプ氏支持者や極右のオンラインネットワークでは、17日の武装行動を呼びかける投稿が多数あった。このため警備が強化されている。 一部の武装集団は、厳重な警備が敷かれていることを挙げたり、計画されている抗議は警察の罠だと主張するなどして、抗議に参加しないよう呼びかけている。 6日の議事堂襲撃をめぐっては、下院が「反乱を扇動」したとして、ドナルド・トランプ大統領を弾劾訴追する決議案を可決した。トランプ氏は米大統領として初めて、2度の弾劾訴追を受けた。 今後は上院で弾劾裁判が開かれることになるが、上院は休会中ですぐに再開の予定はないため、トランプ氏は20日正午に任期を満了する見通し。 各州の対策 州議会議事堂の窓に板張りをしたり、集会の許可を出さないなど、各州が予防措置を取っている。 メリーランド、ニューメキシコ、ユタの各州知事は抗議行動が起きる可能性があるとして非常事態を宣言した。 カリフォルニア、ペンシルヴェニア、ミシガン、ヴァージニア、ワシントン、ウィスコンシンの6州は州兵を導入。テキサス州は16日から就任式が終わるまで、州議会の議事堂を閉鎖する。 テキサス州公安局のスティーヴン・マクロウ氏によると、「暴力的な過激派」が「犯罪行為」を行うため、州議会議事堂で計画される抗議活動に潜入する可能性があるという。 ヴァージニア州のラルフ・ノーサム知事は14日の記者会見で、「悪意を持ってヴァージニア州あるいはワシントンへ来ようとしているのなら、直ちに家へ引き返すべきだ。あなた方はここでも、我々の国の首都でも歓迎されない。ここへ来て行動を起こすのなら、ヴァージニアは準備ができている」と述べた。 アナリストたちは、選挙結果をめぐる対立が激化したり、争いが長期化した州では特に、暴力行為が起きる危険性が高いと考えている。そうした州の1つのミシガン州では、ランシングにある州議会議事堂の周辺に180センチ以上のフェンスが設置されている。 「我々は最悪の事態に備えているが、州議会議事堂で抗議する人たちが平和的なデモを行うよう望んでいる」と、ミシガン州警察のジョー・ガスパー氏は15日に述べた。警察の議事堂警備は少なくとも2月中旬まで強化されるという。 ミシガン州をめぐっては昨年10月、FBIが同州のグレッチェン・ウィトマー知事(民主党)の拉致を計画したとして、13人を逮捕した。捜査当局によると、武装集団は約200人の仲間を集めて州政府ビルに突入し、ウィトマー知事らを人質に取る計画だった。 フェイスブックは16日、米国内での銃関連や軍事関連用品の広告を一時停止すると発表した。同社サイトはすでに銃と弾薬の広告を禁止していた。 同社広報のリズ・ブルジョア氏はバズフィードに対し、「念には念を入れて、少なくとも1月22日までは米国内での銃関連用品や防護具を促進する広告を一時的に禁止している」と述べた。 フェイスブックのこの措置に先立ち、上院議員3人と州司法長官4人が「この国の民主主義よりも企業利益を優先する」のを止めるよう、フェイスブックに求めていた。 (英語記事 All 50 US states on alert for armed protests)

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    バイデン次期米大統領に世界が求めているのは 6カ国の記者6人に聞く

    、世界各地の友好国や敵対国は現在、アメリカの新政権にまず何を期待しているのか。 世界6カ所で取材するBBC記者6人に話を聞いた。 (動画制作:トリスタン・ヤング、ジャスミン・スエシ、サナ・ジャセミ)

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    イギリス、全ての入国者に陰性証明義務付け 変異株の流入防ぐため

    2021年01月16日 13:41 公開 イギリスは18日から、全ての国からの渡航者に対し、新型コロナウイルス対策として入国後の自主隔離を義務付けると発表した。違反には罰金が伴う。ボリス・ジョンソン英首相は15日の記者会見で、「特定されていない変異株のリスクを防ぐ」ためと説明した。 イギリスは昨年夏以降、特定の国からの入国者には自主隔離を免除していたが、18日午前4時以降は入国する全ての渡航者に、新型コロナウイルス検査の陰性証明の提示を義務付ける。 また、ブラジルで新たな変異株が発見されたことを受け、15日から南米諸国とポルトガルからの入国を禁止している。 ジョンソン首相によると、新しい措置は少なくとも2月15日まで継続される。 イギリスではこの日、検査で陽性が判明してから28日以内に亡くなった人が1280人報告された。死者の累計は8万7291人に上った。 また、政府の最新発表では新たに5万5761人の感染が報告された。前日の4万8682人から増加している。 一方、これまでにイギリスでワクチンを接種した人は323万4946人となり、300万人を突破した。 米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、日本時間16日朝までに全世界での新型ウイルスによる死者が200万人を超えた。 <関連記事> イギリスの昨年の超過死亡、第2次大戦以降で最大に 新型ウイルスが原因 ジョンソン英首相、ロックダウン中に11キロ移動してサイクリング 英紙報道 英イングランド、ワクチン接種の大型センター7カ所開設へ 首相官邸での記者会見でジョンソン首相は、「国民を守るために日々進歩している中」、追加の施策を取ることが「重要だ」と述べた。 18日午前4時以降、イギリスは全ての自主隔離免除を打ち切る。 イギリスへの渡航者は今後、最長10日間の自主隔離が必要となる。ただし、隔離5日後に検査で陰性となれば、隔離期間を短縮できる。 ジョンソン首相はまた、スコットランドとウェールズ、北アイルランドの各自治政府とも協議し、新たな施策はイギリス全土に適用されると説明した。 イギリス政府は昨年夏、感染者の少ない国からの渡航者に自主隔離を免除する「旅行回廊」制度を導入した。 航空業界団体エアラインズUKのティム・アルダースレイド最高責任者は、この「旅行回廊」が昨年夏の時点では「業界の生命線」だったものの、「状況は変化し、今は深刻な医療の緊急事態にあることは疑いようがない」と語り、新たな施策を支持した。 その上で、「必要になればすぐにでも」制限が解除されると「推測している」と述べた。 最大野党・労働党のサー・キア・スターマー党首も制限を支持したものの、政府の決定は「また遅きに失した」と指摘した。 入院患者数が過去最多に ジョンソン首相は、国民保健サービスが「かつてない重圧」にさらされていると警告。今週初めには、1日当たりの入院件数がパンデミックが始まって以来で最多となったと述べた。 イギリスでは12日、新たに4134人が新型ウイルスの症状で入院した。現在、全国で3万7000人以上が病院で治療を受けている。 一方でジョンソン氏は、2月半ばまでに最も感染リスクの高いグループがワクチン接種を終えれば、「制限解除に向けた手順を検討する」と語った。 イングランドは現在、全土でロックダウンを行っている。住民は食糧の買出しや運動、在宅勤務できない場合の通勤を覗いて、自宅にとどまらなければならない。 スコットランドやウェールズ、北アイルランドでも同様の措置が取られている。 記者会見に同席したイングランド首席医務官クリス・ウィッティー教授は、来週から10日後にかけて入院患者数はピークを迎えると指摘。一方で、イングランド南東部や東部、ロンドンでは「すでに」感染のピークに差し掛かっている「と期待している」と話した。 「死者数のピークはこれからだと懸念している。イングランドの一部は現在、入院患者数のピークに達しつつあるかもしれない」 新たな変異株への懸念、ワクチン改良は「容易」と ブラジルでさらに感染力の高い新型ウイルスの変異株が発見されたことを受け、イギリスは15日から南米諸国とポルトガル、アフリカのカーボヴェルデからの入国を禁止した。 サー・パトリック・ヴァランス首席科学顧問は記者会見で、いつくかの変異株は既存のワクチンを「迂回(うかい)する」かもしれないが、こうした変異にワクチンを対応させるのは「とても簡単だ」と述べた。 変異株はすでにイギリスや南アフリカでも発見・特定されており、多くの国が両国からの渡航制限に踏み切っている。 イングランド公衆衛生庁によると、南アフリカで遺伝学的に特定された35種類と、推測されている12種類の変異株が、1月14日までにイギリスで確認された。 また、ブラジルで確認されている2種類のうち1種類もイギリスで見つかっているが、リスクの高いものではなかったという。 サー・パトリックは、「イギリスの変異株については既存のワクチンによって予防できる可能性が高く、他の変異株についてもそうだと推測できる。問題はどの程度守ってくれるのかということだ」と述べた。 その上で、ワクチンは感染自体も防いでくれると期待しているが、それでもリスクは残るため、「舞い上がってはいけない」と忠告した。 「ワクチンを受けたからといって、新型ウイルスを保持して他の人にうつさなくなるわけではない。あなた自身が重症とならないという意味だ」 (英語記事 UK to close all travel corridors from Monday)

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    米議会襲撃、FBIがこれまでに逮捕した人々

    2021年01月16日 10:03 公開 米ウエストヴァージニア州の議員、フロリダ州の消防士、ユタ州の左翼活動家……。米連邦議事堂襲撃事件の容疑者はさまざまだ。6日の事件発生から約1週間が過ぎ、捜査当局が関与した疑いのある人々の特定と逮捕を進めている。 連邦捜査局(FBI)によると、新たに200人ほどの容疑者を特定し、100人以上が逮捕された。 首都ワシントンのマイケル・シャーウィン連邦検事は、扇動や共同謀議が関係する「深刻な重罪」について調べていると述べた。 <関連記事> トランプ氏の発言が暴力を扇動したのか? 米議会襲撃 米議会襲撃 65日間の危険信号 米議会襲撃 Qアノン陰謀論の信奉者や州議会議員など次々と起訴 南北戦争時代の南部連合旗を持って議事堂に侵入したとみられる男性も14日、デラウェア州で逮捕された。旗を持った男性の写真は、ソーシャルメディアで急速に拡散されていた。 南部連合の旗は、奴隷制度の存続を求めた南部諸州で使われていたため、現在は人種差別のシンボルとして広く認識されている。 当局は男性をケヴィン・シーフリード容疑者と特定。同容疑者は息子ハンター容疑者とともに、デラウェア州ウィルミントンの裁判所に出頭した。親子は、入場が制限された建物への侵入や、秩序を乱す行動をした疑い。 他方、議事堂内で自身の動画を撮影し、ツイッターに投稿した左翼活動家ジョン・サリヴァン容疑者(26)も逮捕された。入場が制限された建物への侵入や、秩序を乱す行動をした容疑などがかけられている。 同容疑者はメディアに対し、暴動を「記録する」目的で暴徒と共にいただけだと説明。ただ、同容疑者の宣誓供述書によると、記者証は所持していないという。 裁判資料は、サリヴァン容疑者が「このクソを焼き尽くせ」と言っているのが、自ら撮影した動画に記録されているとしている。 同容疑者はメディアの取材に、自分はBlack Lives Matter(黒人の命も大事)運動の支持者だと主張する一方、極左集団アンティファとは無関係だとした。 司法省は10日、体を拘束するプラスチック製の道具を上院の議場に持ち込んだとみられる男性2人を逮捕したと発表した。2人とも写真に撮影されていた。 同省によると、多数のプラスチック製のひもを持っていたエリック・ギャヴァレク・マンチェル容疑者はテネシー州で、警察が使用するプラスチック製の手錠を持っていたラリー・レンデル・ブロック容疑者はテキサス州で、それぞれ逮捕した。秩序を乱す行動をした疑いなどがあるという。 ブロック容疑者については、元妻が写真を見て通報した。 FBIはまだ数十人の氏名や居場所の特定を進めており、広く情報提供を呼びかけている。 また司法省によると、11日までに約14万点の動画や写真が一般から提供されたという。 司法省は、扇動的共同謀議に関わったとみられる人物を訴追する意向を示している。連邦刑法では、米政府の転覆を謀る行為が扇動的共同謀議にあたるとされ、最長で禁錮20年という厳しい刑罰の対象となる犯罪とされている。 オハイオ、ミネソタ、ケンタッキーなどの州の連邦検事らは、暴動に加わった州民を訴追する方針を明らかにしている。 訴追された主な人物 ジェイク・アンジェリ被告(Qシャーマン) 本名はジェイコブ・アンソニー・チャンスリーで、「Qシャーマン」を自称。陰謀論「Qアノン」の有名な信奉者で、アリゾナ州グランデール在住。33歳。 Qアノンは、「世界の政財界やマスコミにはびこる悪魔崇拝の小児性加害者に対し、トランプ大統領は秘密の戦争を繰り広げている」というのが主な内容。 角と熊の毛皮のかぶりものを着け、赤白青のフェイス・ペイントをし、上半身裸で茶色いズボンという姿で連邦議会議事堂に入る姿がメディアで報じられた。秩序を乱す行動をした疑いなどがかけられている。 ABCニュースによると、チャンスリー被告は刑務所で支給された食べ物を拒否。その後、判事が「チャンスリー被告が求めている厳格なオーガニック食を供給すべき」と認めた。 チャンスリー被告は弁護士を通じ、暴動中に「平和的で規則に則した行動を取っていた」として、トランプ大統領からの恩赦を求めている。 ダグ・ジェンセン被告(Qアノン) 議事堂内でアフリカ系アメリカ人の警官が1人で暴徒に対峙し、上院本会議場の入り口と反対方向へ誘導したように見える映像が、広く拡散され、警官が称賛されている。この動画で、「Qアノン」のシンボルが描かれたTシャツを着て、侵入者集団の先頭にいるのがアイオワ州デモイン在住、41歳のダグ・ジェンセン被告だ。 動画には、被告が警官を追い立てる様子が記録されている。警察の公務執行の妨害など、5つの罪状で起訴された。 ニック・オクス被告(プラウドボーイズ) 首都ワシントンから自宅のあるハワイ州に戻ったところを、ホノルルの空港で逮捕された。 議事堂内でたばこを吸っている自身の写真をツイッターに投稿していた。不法侵入などの罪状で起訴された。 プラウドボーイズは、反移民を掲げる男性だけの極右団体。2016年に設立された。昨年の大統領選の候補者テレビ討論会では、トランプ氏が「プラウドボーイズ、引き下がって待機せよ」と呼びかけて話題になった。 リチャード・バーネット被告 ナンシー・ペロシ下院議長の執務室で、机に足をのせて座る写真が撮影されていた。執務室から持ち出した封筒を手にしている場面も、議事堂の外で写真に撮られていた。 不法侵入や窃盗などの罪に問われている。アーカンソー州出身、60歳。地元メディアは、銃の所持権を支持する団体に関わっており、トランプ氏が立証されていない選挙不正を訴えた「盗みを止めろ」集会に参加していたと伝えている。 ロバート・キース・パッカー容疑者 「アウシュビッツ強制収容所」と書かれたパーカーを着て、議事堂内に乱入した様子が撮影されていた。秩序を乱す行為をした容疑などがかけられており、ヴァージニア州で逮捕された。 パーカーに書かれた文字を見て、ユダヤ人の大規模虐殺を実行したナチスドイツの理念を一連の抗議行動の背後に感じ取った人も少なくなかった。 デリック・エヴァンス被告 ウエストヴァージニア州の州議会議員(共和党)。就任から1カ月もたっていない。 自転車用とみられるヘルメットをかぶって議事堂になだれ込み、その模様を自撮りした。フェイスブックのライブストリームでは、「私たちは入るところだ」、「やった! デリック・エヴァンスは議事堂に入った!」などと述べていた(のちに削除)。 州議会は同容疑者の除名の検討を開始。同容疑者は辞任を表明した。不法侵入などの容疑がかけられている。 ほかにも これらのほか、議事堂襲撃の際、トランプ氏の名前が書かれた帽子をかぶり、ナンシー・ペロシ下院議長の名前が書かれたプラカードを指差して写真に納まっていたフロリダ州の消防士や、警官に消火器を投げつけたとされるフィラデルフィア州の元消防士も逮捕された。 上院の議場のバルコニーからぶら下がっているところを撮影されたアイダホ州の男性や、下院の演台を持ち出し笑顔で撮影に応じていたフロリダ州の男性も逮捕されている。 警官から盗んだ疑いの装備や毛皮などを身につけて議事堂内で撮影された、34歳男性も逮捕された。このアーロン・モストフスキー容疑者は、ニューヨーク・ブルックリンの郡裁判所判事の息子という。 「ナンシー・ペロシのオフィスのドアを突破した」と話すビデオを投稿したとされる、テキサス州の生花店経営者も逮捕された。この女性はかつて、同州ミッドランド市長に立候補していた。 アメリカ代表水泳チームの1人として2度にわたりオリンピックで金メダルを得たクリート・ケラー容疑者は、五輪代表チームのジャケットを着て議会に乱入した様子が撮影されていた。 ヴァージニア州ロッキーマウントの非番警官2人も、議会敷地内への不法侵入や不法行為などの疑いで逮捕された。 (英語記事 Man holding Confederate flag in Capitol arrested )

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    バイデン氏、200兆円の景気対策発表 直接給付14万円追加

    2021年01月15日 16:02 公開 20日に米大統領に就任するジョー・バイデン氏は14日、新型コロナウイルスの感染拡大に対する1兆9000ドル(約200兆円)規模の追加景気刺激策を発表した。国民1人あたり1400ドル(約14万5000円)の直接給付を含む1兆ドル(約104兆円)の家計支援のほか、4150億ドル(約43兆円)の新型ウイルス対策支援や4400億ドル(約46兆円)の中小企業支援が盛り込まれている。 バイデン氏(民主党)は新型ウイルスのパンデミックに打ち勝つと約束してきた。 昨年の米大統領選では、共和党のドナルド・トランプ大統領よりも新型ウイルス問題にうまく対処すると誓っていた。 同国では日々20万人以上の感染が確認されている。死者は1日あたり4000人を超えることもあり、これまでで38万5000人を超えている。 バイデン氏の主張 バイデン氏は14日、地元デラウェア州ウィルミントンで演説し、「危機的状況下で人々が深く苦しんでいるのは明白であり、ぐずぐずしている暇はない」と述べた。 また、「国民の健康が危機にひんしている」、「我々は今行動しなければならない」とし、こう付け加えた。 「つまづくこともあるだろうが、私はあなた方に対して誠実でありつづける。進展についても、失敗についても」 <関連記事> ファイザー製ワクチン、変異株にも「効果」か 米大と共同研究 アメリカでも変異種の感染報告 バイデン氏はワクチン接種に「遅れ」と批判 トランプ氏、新型ウイルス経済支援法案と歳出法案に署名 新型ウイルス対策の内容 バイデン氏は、新型ウイルスワクチン接種の大規模施設を設置し、遠隔地には移動型の接種ユニットを派遣するなど、国民のワクチン接種支援に200億ドル(約2兆円)を投じたい考えだ。 トランプ政権下では2種類の有効なワクチンが提供されたが、保健当局者は接種事業のスピードを速める必要があると指摘する。 「米国内でのワクチン接種は今のところ悲惨な失敗だと言える」と、バイデン氏は述べた。バイデン政権は20日の発足から100日間でのワクチン1億回分の提供を目指している。 バイデン氏が明らかにした計画では、ウイルス検査の拡大に500億ドル(約5兆円)、今春の学校再開に1300億ドル(約13兆5000億円)を出す。 また、接触者を追跡する公衆衛生従事者10万人の雇用支援にも資金も投じる。 経済支援の内容 アメリカでは1100人近くが失業しており、失業保険給付金額を現行の週300ドル(約3万円)から週400ドル(約4万円)に増額することも盛り込まれている。 立ち退きや自宅差し押さえの猶予期間も9月まで延長される。 国民1人あたり1400ドルの直接給付は、昨年12月に決定した600ドルの直接給付に上乗せされる。そのため、給付額は合わせて2000ドルになる。 バイデン氏は最低賃金についても、時給15ドル(約1600円)の倍増を議会に求める方針。民主党は新型ウイルスのパンデミック以前から最低賃金の引き上げに力を入れている。 議会は可決するのか 新型ウイルスのパンデミック対応で膨らんでいる債務をさらに何兆ドルも増やすことに、共和党議員らが反対する可能性は高い。バイデン氏は自身の掲げた計画は「安く済むものではない」と認めている。 しかし、20日から上下両院共に、民主党が僅差ながら優勢となることから、バイデン氏は身内の民主党議員らに助けられることになるだろう。 ただ、バイデン政権の発足後、上院ではまずトランプ氏の弾劾裁判が開かれる。弾劾プロセスがどれくらいのスピードで進むのか、有罪評決が出るのかは不透明だが、バイデン氏のアジェンダ(政策目標)から注意をそらすことになりそうだ。 (英語記事 Biden unveils $1.9tn US economic relief package)

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    WHO「新型ウイルス起源」調査団、中国・武漢入り

    HOの「世界アウトブレイク警告及び対応ネットワーク」(GOARN)の議長、デール・フィッシャー教授はBBCに対し、世界の人々がこの訪問を科学的訪問だと捉えるよう期待すると述べた。 「これは政治や批判に関することではなく、科学的疑問の真相を探るためのものだ」 そして、ほとんどの科学者は新型ウイルスは「自然発生」したものだと考えていると付け加えた。 感染が再び増加 調査チームが武漢市入りした14日、中国は新型ウイルスによる死者が8カ月ぶりに確認されたと発表した。河北省で女性1人が死亡したというニュースを受け、オンライン上では不安が広がった。 中国は迅速な大規模ウイルス検査や厳格なロックダウン、厳しい移動制限を導入し、新型ウイルスをおおむね抑え込んできた。 しかしここ数週間で、北京市を取り囲むように位置する河北省や黒龍江省を中心に感染者が再び増加している。 新型コロナウイルス特集 感染対策 基本情報:1分で解説 新型コロナウイルスについて知っておくべきこと 予防方法: 正しい手の洗い方 社会的距離とは: 2メートルってどれくらい? 感染対策に必要な距離 感染から回復まで:【解説】 感染から回復まで、何日くらいかかる? 新型ウイルス 感染したか判断するには: 「具合が悪いんだけど、もしかして新型ウイルス?」 感染を判断する方法とは 心の健康:【解説】 新型コロナウイルス、心の健康はどう守る? ワクチンについて: 世界77億人にワクチンを提供するには……5つの課題 新型コロナウイルス (英語記事 WHO team probing virus origin arrives in China)

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    米共和党に亀裂、脅迫受ける議員も トランプ氏弾劾訴追で

    2021年01月15日 11:52 公開 米議会下院の与党・共和党に深い亀裂が生じている。ドナルド・トランプ米大統領の弾劾訴追をめぐり、同党議員10人が13日、野党・民主党が出した訴追決議案に賛成したことで、党内に波紋が広がっている。 トランプ氏に不利な投票をした下院議員らは、脅迫を受けており、警備を強化したと話している。 賛成票を投じた1人、下院共和党ナンバー3のリズ・チェイニー議員(ワイオミング州)は、党の指導的地位から即刻降りるよう、トランプ氏を支持する保守派議員らから求められているという。同議員は、共和党のジョージ・W・ブッシュ政権で副大統領を務めたディック・チェイニー氏の娘。 <関連記事> 米下院、トランプ氏を2度目の弾劾訴追 議会襲撃を「扇動」で トランプ氏の発言が暴力を扇動したのか? 米議会襲撃 トランプ氏、議会襲撃前の演説は「問題なかった」 共和党からは弾劾賛成の意見も チェイニー氏は13日、「私はどこにも行かない。これは良心に基づく投票だ」と記者団に述べた。 「さまざまな意見がある。しかし、私たちの国は南北戦争以降で前例のない、憲法の危機に直面している」 ピーター・マイヤー議員(ミシガン州)は14日、弾劾訴追に賛成した彼と数人の同僚議員らが防弾ベストを購入したと、米MSNBCの番組で説明。暴力的な脅迫を受けており、日常生活の通常の動きを変更せざるを得ない状況に置かれていると述べた。 そのうえで、「こうした状況に至ったのは残念だが、誰かが私たちを殺そうとしていると考えられる」、「分断と憎悪がかつてない水準に達している前例のない状況では、すべての可能性を考慮しなければならない」と話した。 連邦捜査局(FBI)は、ジョー・バイデン氏の大統領就任式が開かれる20日にかけ、全50州の州都と首都ワシントンで武装デモが開かれる可能性があると警告している。 決議案の投票では 下院は13日、トランプ氏が連邦議会議事堂の襲撃事件で反乱を扇動したとして、同氏の弾劾訴追を求める決議案について採決。賛成232票、反対197票で可決した。下院は野党・民主党が多数派となっている。 トランプ氏は2度にわたって弾劾訴追された初の米大統領となった。 採決にあたり、共和党議員の多くはトランプ氏の言動を擁護しなかった。その代わり、今回の弾劾は慣例となっている聴聞会が開かれていないと批判。国の結束のため、弾劾訴追は断念するよう民主党側に求めた。 共和党のケヴィン・マカーシー下院院内総務は、「これほど短期間で大統領を弾劾するのは間違いだ」と主張。「大統領に間違いがなかったと言っているわけではない。大統領は暴徒らによる水曜日(6日)の議会襲撃の責任を負う」と述べた。 トランプ氏の嫌疑 弾劾訴追決議の内容は政治的なもので、刑事的なものではない。トランプ氏について、今月6日のホワイトハウス前の集会で、議事堂に乱入するよう扇動したとしている。 トランプ氏は集会で支持者に向かい、「平和的かつ愛国的に」各自の意見を届けようと訴えかけた。ただ同時に、大統領選が盗まれたと虚偽の主張をし、支持者らに「死にものぐるいで戦う」よう呼びかけた。 こうした発言があった後、トランプ氏の支持者らは議事堂に乱入。場内では憲法で定められた大統領選の結果認定作業が進行中だったが、これを中断させた。議員らは避難を余儀なくされ、議事堂は封鎖された。 弾劾訴追決議はトランプ氏について、「大統領選挙の結果は不正で認めるべきではないとの誤った主張を繰り返した」としている。 また、「群衆に向かって意図的に声明を出し、議事堂における法を無視した行動をそそのかし、予見可能だった事態を招いた」と非難。彼の言動によって暴力が引き起こされ、人命が失われたとしている。 今後どうなる? 弾劾訴追の決議は上院に送られる。上院は弾劾裁判を開き、大統領の罪の有無を判断する。ただ、トランプ氏の任期中に弾劾裁判が開かれる予定はない。 共和党のマコネル上院院内総務は声明で、「規則や手続き、大統領の弾劾裁判に関する上院の前例を考慮すれば、バイデン次期大統領が来週就任する前に、公正で真剣な裁判が完結する可能性はない」とした。 トランプ氏が有罪となるには、上院議員の3分の2の多数票が必要だ。定数100議席の上院は20日以降、与野党がちょうど50議席ずつを分け合うことになるため、共和党議員の少なくとも17人が民主党議員に同調しなければ有罪評決には至らない。 米紙ニューヨーク・タイムズは12日、共和党上院議員の最大20人が、トランプ氏を有罪とする票を投じる可能性があると報じた。マコネル上院院内総務は共和党同僚議員らに宛てた書簡で、まだ態度を決めていないとした。 仮にトランプ氏が上院で有罪とされた場合、議員らはトランプ氏が再び公職に立候補することを禁止するための採決を開くことができる。トランプ氏はすでに、2024年大統領選への立候補の意向を示している。 トランプ氏は2019年、ウクライナ疑惑に絡んで最初の弾劾訴追を受けた。上院では無罪とされた。 (英語記事 Republicans clash over impeachment as trial looms)

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    フランス、全土で夜間外出制限を強化 午後6時までに帰宅

    2021年01月15日 11:14 公開 フランスのジャン・カステックス首相は14日、新型コロナウイルスの感染拡大防止策として全土で実施している夜間外出禁止制限について、16日から開始時刻を現行の午後8時から午後6時に繰り上げると発表した。 フランスは昨年12月から、午後8時~翌朝6時までの外出を禁止している。今回、この制限を強化する。 16日からフランス全土で始まる新たな夜間外出禁止措置は、少なくとも15日間続く。学校や職場から帰る場合を除き、午後6時までに帰宅しなければならない。 また午後6時以降は緊急のサービスを除き、全ての店舗や事業は閉鎖しなければならない。 カステックス首相は国内の感染者数が「高止まり」していて「心配な」状況だと述べた。 また、入国者に対する新たな制限についても発表した。 フランスの新型ウイルスによる死者数は6万9000人を超え、世界で7番目に多い。 仏国内の状況は「いまだ脆弱」 カステックス首相は14日、病院に依然として大きな負担がかかっているとし、国内の状況は「近隣諸国と比べれば制御できているものの、いまだ脆弱(ぜいじゃく)だ」と述べた。 夜間外出禁止の強化は、全国的ロックダウンを避けるための手段と見られる。しかし首相は、状況がさらに悪化した場合には「直ちに」追加制限を導入するとした。 政府は社会的な接触を6人までにするよう市民に呼びかけている。外出禁止の開始時刻を早めることで、夜間の複数人での飲酒を止められると期待されている。 フランスは学校運営を維持するため、学校での少なくとも100万件の新型ウイルス検査の実施を目指している。一方、屋内スポーツは再び禁止している。 一部からはワクチン接種の遅れに対する批判が出ている。政府は1月末までに100万人以上に接種を完了することを目標に掲げている。保健省によると、これまでに31万8000人がワクチンを接種した。 「重症化リスクが最も高い人たちへのワクチン接種を早く終えれば、病院が早期にひっ迫のリスクを免れることができる」と、カステックス氏は述べた。 <関連記事> ファイザー製ワクチン、変異株にも「効果」か 米大と共同研究 アメリカでも変異種の感染報告 バイデン氏はワクチン接種に「遅れ」と批判 イギリス、南アで見つかった変異種の感染者2人を確認 新型ウイルスの「変異種」、英イングランドで発見 保健相が報告 今回の発表に先立ち、感染の影響が甚大な東部地域の一部では、すでにより厳格な制限が敷かれていた。科学評議会によると、こうした制限が感染率の低下につながっている。 一方で、午後6時までに帰宅しようとする人が集中するとして、夜間外出禁止に批判的な人もいる。 すでに夜間外出禁止令が導入されていたマルセイユの女子ラグビーコーチ、フェリシ・ギノー氏は、マルセイユのラッシュアワーは交通機関が混雑しているとAP通信に述べた。 「みんな午後6時までに帰宅するため必死になっている」 出入国管理の強化 カステックス首相はまた、欧州連合(EU)域外からの渡航者は全員、フランス入国前72時間以内に新型ウイルス検査を受け、陰性でなければならいと説明。入国後は7日間の隔離措置を経て、再びウイルス検査で陰性と判定される必要があるとした。 この出入国管理には、世界中で広がる新型ウイルスの変異株がフランスでまん延するのを抑え込む狙いがある。 イギリスで最初に検出された感染力の高い変異株については特に懸念が生じている。オリヴィエ・ヴェラン仏保健相はこの変異株が国内での新規感染の約1~1.5%を占めていると指摘する。 「我々はこの変異株がフランスで拡大しないよう、あらゆる手だてを尽くさなければならない」と、ヴェラン氏は14日の記者会見で述べた。 夜間外出禁止令を導入する欧州諸国 新型ウイルスの拡大を食い止めるために夜間外出禁止令を導入している国は、フランス以外にもある。 ハンガリーでは午後8時から翌朝5時の間に外出する際、雇用者が作成した外出理由を記載した書面を携帯しなければならない。 ラトヴィアは1月25日まで、毎週金・土・日曜の夜間の外出を禁止している。外出証明書のない人は午後10時から翌朝5時まで外出できない。 ベルギーでは地域によって夜間外出禁止の実施時間が異なる。フランダースでは深夜0時から翌朝5時まで、ブリュッセルとワローニャでは午後10時から翌朝6時までの自宅待機が求められている。 イタリアでは午後10時から翌朝5時まで自宅にとどまらなければならない。 オランダでは外出禁止令の導入が検討されていると、地元メディアが報じている。 新型コロナウイルス特集 感染対策 基本情報:1分で解説 新型コロナウイルスについて知っておくべきこと 予防方法: 正しい手の洗い方 社会的距離とは: 2メートルってどれくらい? 感染対策に必要な距離 感染から回復まで:【解説】 感染から回復まで、何日くらいかかる? 新型ウイルス 感染したか判断するには: 「具合が悪いんだけど、もしかして新型ウイルス?」 感染を判断する方法とは 心の健康:【解説】 新型コロナウイルス、心の健康はどう守る? ワクチンについて: 世界77億人にワクチンを提供するには……5つの課題 新型コロナウイルス (英語記事 France to tighten evening curfew to combat virus)

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    「世界最古」4万5500年前のイノシシ壁画 インドネシアで発見

    2021年01月15日 8:01 公開 これまで発見された中で世界最古とみられる動物の壁画が、インドネシアの洞窟で見つかった。考古学者らは4万5500年前に描かれたイノシシの絵だとしている。 壁画が発見されたのは、インドネシア・スラウェシ島の奥地の渓谷にあるリアン・テドング洞窟。 スラウェシ・イボイノシシの実物大の絵が、黄土色の絵の具で描かれていた。物語の一場面とみられている。 この地に古くから人類が住み着いていたことを示す、最初期の証拠となる。 <関連記事> アマゾン熱帯雨林で1万2000年前の壁画、氷河時代の巨大動物など数千点 4万4000年前の壁画、世界最古の物語か インドネシアで発見 「最古の絵」はまるでハッシュタグ 南アフリカで 科学誌サイエンス・アドヴァンシズに報告記事を共同執筆したマキシム・オーベア氏は、「これを描いた人々は非常に現代的で、私たちとそっくりで、好きな絵を描くための能力と道具をすべて持っていた」と話した。 年代特定の専門家であるオーベア氏は、絵の表面に方解石が沈着しているのを発見。ウラン系列法を使って、沈着物は4万5500年前についたと特定した。 これにより、壁画もそのころには描かれていたことがわかった。「ただ、私たちが使った方法は方解石の表面の年代しか特定していないので、絵はもっと古い時代に描かれた可能性がある」とオーベア氏は付け加えた。 報告記事によると、壁画は136センチ×54センチで、顔の部分に角のような「いぼ」があるイノシシが1匹描かれている。このいぼは、成長したオスの特徴とされる。 イノシシの背後には、手形が2つ描かれている。イノシシは、別のイノシシ2頭と向き合っていると思われるが、それらは部分的にしか残っていない。 報告記事の共同執筆者アダム・ブラム氏は、「このイノシシは、別の2頭のイボイノシシがけんかや社会的な交流をしているのを見ているところだと思われる」と話した。 研究者らは手形について、壁の表面に手を置いてから絵の具を吹き付けたのではないかとみている。残存している唾液からDNAを抽出する試みにも挑みたいとしている。 今回の壁画は物体を描いたものとしては世界最古かもしれないが、人類が作った芸術としては最古ではない。 南アフリカでは7万3000年前に作られたとされるハッシュタグ(#)のような落書きが見つかっており、これが世界最古の線画と考えられている。 今後さらなる発見も――ジョナサン・エイモス科学担当編集員 スラウェシ島は地理的に重要な場所にある。19~20世紀の偉大な博物学者アルフレッド・ウォレス氏にちなみ、科学者たちがしばしばワラセアと呼ぶ生物地理学的な区分(深い海峡によってオーストラリアとアジアの大陸棚から隔てられたインドネシアの島嶼の一群)の中で最大の島だ。 スラウェシ島はその境界線の上に位置しており、その片側ともう片側で、生息する動物や植物が大きく異なる。 だが、この地域が重要なのは、それだけが理由ではない。現生人類がオーストラリアへと移動して行った際に、足がかりになった地点と考えられるのだ。 オーストラリア大陸には6万5000年ほど前に人類が住み着いていたことがわかっている。となれば、スラウェシ島には同時期か、それ以前には人が暮らしていたと考えられる。 そのことは、スラウェシ島や近隣の島々から、今回見つかった4万5500年前のものよりさらに古い物体画が見つかるのではないかという、わくわくする期待を膨らませる。 スラウェシ島には、今回の壁画が発見された洞窟のような、引っ込んだ場所や割れ目が無数にある。 さらなる発見が待たれる。 (英語記事 World's oldest animal cave painting found in Indonesia)

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    米議会襲撃 「黒人だったら殺されていた」 BLMと異なる警察の対応

    2021年01月14日 16:49 公開 6日の米連邦議会の議事堂襲撃事件では、アメリカ社会の「白人優遇」が大きく現れていたと、多くのアフリカ系アメリカ人が指摘している。 昨年5月のジョージ・フロイドさん死亡事件をきっかけに始まったBlack Lives Matter(黒人の命も大事)運動では、警官や州兵がすぐに投入された。 しかし今回の議事堂襲撃事件では、当局は暴徒に対して消極的な態度だったと言われている。

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    韓国の朴前大統領、懲役20年の実刑が確定

    2021年01月14日 15:50 公開 韓国の最高裁は14日、職権乱用や強要などの罪で有罪とされた前大統領の朴槿恵(パク・クネ)被告について、懲役20年の判決を維持する判断を示した。これで実刑が確定した。 朴被告は懲役約30年の判決が言い渡されたが、昨年7月に高裁で懲役20年に減刑。検察がこれを不服として上告していた。 韓国初の女性大統領となった朴被告は、2017年に大規模な汚職スキャンダルで失脚した。民主的に選ばれた大統領が汚職で辞任に追い込まれたのは、韓国で初めてのことだった。 最高裁はこの日、罰金180億ウォン(約17億円)もあわせて維持した。地裁では罰金200億ウォンとされたが、高裁が減額していた。 有罪とされた行為 朴被告は主に収賄や強要などの罪に問われ、2018年に地裁で18件の罪状のうち16件で有罪判決を受けた。 判決は、朴被告が親友の崔順実(チェ・スンシル)受刑者と共謀し、電機大手のサムスンや小売大手のロッテなどの大手財閥に圧力をかけ、崔受刑者が運営する財団に何百万ドルもの寄付を迫ったとした。 地裁はまた、朴被告が企業に対して、崔受刑者所有の会社にとって利潤の大きな取引をさせたり、崔受刑者とその娘に贈り物をするよう強要したりしたとした。 さらに、朴被告が崔受刑者に政府の機密資料を漏えいしたと認定した。 朴被告は一貫して疑惑を否定している。 何が失脚につながった? 朴被告の失脚で大きな要因となったのが、崔受刑者との友人関係だった。 2人は幼少期からの友人で、朴被告が大統領に就任すると、崔受刑者は最も信頼の置ける側近となった。 しかし、2人の関係には国民の厳しい視線が向けられるように。やがて、崔受刑者は朴被告との親しい関係を背景に、国政に介入したと指摘されるようになった。 崔受刑者は後に汚職罪で有罪とされ、2018年に懲役20年の実刑判決を受けた。 一方、朴被告については公聴会が何度も開かれ、街頭で大統領辞任を求める抗議デモが何カ月も続いた。そして2017年3月、朴被告はついに大統領を罷免された。 その後まもなく逮捕された。 事件に関与した人たち 韓国のいくつかの大企業のトップも、このスキャンダルに関わったとされた。また、芸能界や政府の関係者も多数、関与が指摘された。 サムスングループの実質的なリーダー、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長は、崔受刑者の乗馬選手だった娘チョン・ユラ氏に馬を贈ったことが表面化し、大きな注目を集めた。 李副会長は地裁で有罪判決を受けて5カ月服役したが、高裁が減刑と刑の執行猶予を命じ、釈放された。 社会の厳しい目はチョン氏にも向けられた。同氏は2017年、捜査当局による尋問のため、デンマークから韓国に身柄が引き渡された。 韓国で異例の事態? 韓国の大統領経験者が汚職に問われたのは、朴被告が初めてではない。 2018年には李明博(イ・ミョンバク)元大統領が収賄などの罪に問われた。昨年10月、懲役17年、罰金130億ウォンの実刑判決が確定した。 1900年代には全斗煥(チョン・ドゥファン)、盧泰愚(ノ・テウ)両元大統領が反逆や汚職の罪で有罪とされた。 2009年には、盧武鉉(ノムヒョン)元大統領が汚職捜査を受けている間に自殺した。 (英語記事 S Korea court upholds ex-leader's 20-year jail term)

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    トランプ氏の発言が暴力を扇動したのか? 米議会襲撃

    2021年01月14日 13:27 公開 ドナルド・トランプ米大統領が13日、暴徒による連邦議会議事堂の襲撃を扇動したとして弾劾訴追された。大統領のどんな発言が問題となっているのか。 ホワイトハウス近くでは6日、大統領選挙の結果に異議を唱える集会「Save America(アメリカを救え)」が開かれた。数千人が参加し、トランプ氏の言葉に聞き入った。 トランプ氏は70分にわたって演説。参加者に対し、議会に向かって行進するよう強く呼びかけた。議会では当時、ジョー・バイデン氏の大統領選勝利を認定する作業を議員らが進めていた。バイデン氏に対して拍手が送られた直後、襲撃が発生した。 襲撃前の集会でトランプ氏が発した言葉は、同氏にとって2度目となった弾劾訴追において、中心的な役割を果たしている。 彼は何を言ったのか。6つの主な発言を取り上げ、最後にボルティモア大学のギャレット・エプス教授に解説してもらった。 「私たちは今回の選挙で勝った、しかも大勝利を収めた」 この発言は演説が始まって3分ほどたった時に出た。民主党はこれが扇動の開始点だとしている。ただ、この日の発言だけでなく、何週間にもわたって同様の発言をしてきたことを問題視している。 この言葉は、民主党が作成した弾劾訴追の決議文書に、以下のとおり引用されている。 「上下両院の合同会議までの数カ月間にわたって、トランプ大統領は繰り返し誤った声明を出し、大統領選挙の結果は大規模な不正の産物であり、米国民によって受け入れられたり、州や連邦当局によって承認されたりしてはならないと主張した。合同会議が始まる直前には、トランプ大統領は首都ワシントンのエリプス(ホワイトハウス前の公園)で群衆に向かって演説した。その際、『私たちは今回の選挙で勝った、しかも大勝利を収めた』という間違った主張を繰り返した」 決議文書は、共和党が掌握する上院に、弾劾裁判のため送られる。 「私たちは盗みを止める」 これは、バイデン氏の大統領選勝利に異議を唱える運動のハッシュタグを、トランプ氏がなぞったものだ。選挙結果が宣言された翌日に始まったこの運動は、ソーシャルメディアで勢いを増し、各地での集会開催につながった。 「私たちは決してあきらめない。決して敗北を認めない。そんなことは起きない」 バイデン氏の勝利を絶対に認めないと、トランプ氏がこれ以上ないほど明確に表明した発言だ。今回は支持者らにも同調を強く求めた。 トランプ氏はさらに、「盗みが行われたのに敗北を認めるなどということはしない。私たちの国はうんざりしている。もうこれ以上受け入れない」と続けた。 演説の途中、バイデン氏が大統領になることには異議が唱えられるべきだと訴える場面もあった。 「非合法の大統領が存在することになる。それが今後起こることで、そんなことを許してはならない」 「死に物狂いで戦わなければ、もはや国を失ってしまう」 弾劾訴追の決議文書に引用されたトランプ氏の言葉で、最も長いのがこれだ。上院で弾劾裁判が開かれた際には、彼の弁護士にとって、擁護が最も難しい発言となるかもしれない。 「彼はまた意図的に声明を出し、その文脈において、議事堂における法を無視した行動をそそのかし、予見可能だった事態を招いた。その声明は『死に物狂いで戦わなければ、もはや国を失ってしまう』などというものだった」 「平和的かつ愛国的に、各自の意見を届けよう」 トランプ氏を擁護する人たちは、この発言をとらえ、彼は決して扇動したことはなかったと主張している。 演説でトランプ氏は、「ここにいる全員がまもなく議事堂ビルに向かって行進し、平和的かつ愛国的に各自の意見を届けると知っている」と述べた。 ここでの言葉遣いは、戦闘や戦争に関する言葉が出てくる他の部分とは、大きく異なる。 「私たちは議事堂に向かう」 トランプ氏は「私たち」と言ったが、支持者らが議会へと短い距離を移動したのには加わらなかった。 演説でトランプ氏は、「私たちは議事堂に向かって歩き、勇敢な上院議員や下院議員に声援を送ろう。ただ、議員の一部に対しては大した声援はしないだろう」と発言した。 ギャレット・エプス教授の分析 ――「扇動」とは法律上は何を意味するのか 憲法修正第1条の下では、「扇動」とは一定の要件を満たさなくては、犯罪に相当しない。 第一に、暴力を引き起こそうという意図が必要だ(その意図は状況から類推する)。 第二に、暴力行使の蓋然性が高くなくてはならない。 たとえば、私が繁華街に出かけて行って、銀行の前に立っている酔っ払い2人に、「この銀行を今すぐ強盗しようぜ」と言ったとしても、扇動したことにはならない。その2人が銀行を強盗する可能性が低いからだ。 扇動の要件を満たすには、切迫した暴力行為を引き起こす可能性が高くなくてはならない。この点がとても大事だ。 もしも私が「明日ここで集まって騒ぎを起こそう」と言ったとしても、それは扇動にはならない。というのも最高裁判例によると、事態が切迫せず、「騒ごう」よりも賢明な助言が効果を生む余裕がある場合には、発言に対する救済措置は発言になる。 このため、扇動の要件を満たすには、その発言は暴力を直接示す内容で、切迫した暴力行為を引き起こす可能性が高くなくてはならない。 ――これが裁判所での訴訟だった場合、トランプ氏は一線を越えたと言えるか 刑事訴訟で扇動に有罪判決が出るのは、かなり珍しい。 6日の集会での大統領の発言に、その基準を適用すると、かなりきわどい判断になる。 支持者に向かって「議事堂へ歩こう」、「自分も一緒に行進する」と言っているので、すさまじく切迫した事態なのは明確だ。(ホワイトハウス近くの)エリプス公園からペンシルヴェニア通りを歩こうとする前に、もっと賢明な助言が有効になる猶予はない。 トランプ氏は支持者に「戦い」「力を示さなくてはならない」と言った。その一方で、議員たちに「平和的に」「愛国的に」お願いするのだとも言った。自分を守るために予防線を張ったのだ。最終的には、陪審判断になると思う。 訴追内容を棄却される権利が、彼にあるのか、確信がもてない。政府首脳には免罪の余地が大きくあるという意見もあるが、それが実際にどうなるのか分からない。 暴力を働く準備も心構えもある者たちが目の前の群衆の中にいることは、トランプ氏も明らかに承知していたし、暴力を制止しようとはまったくしなかった。 暴力を止めさせるため何もしなかっただけでなく、暴力が起きるべきだと強力に示唆していた。 取材:サム・キャブラル (英語記事 Did Trump's words at rally incite the riot?)

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    「暴力と破壊行為はこの国では認められない」 トランプ氏がビデオで演説

    2021年01月14日 12:47 公開 ドナルド・トランプ米大統領は13日、動画を公表し、支持者に平和的に声をあげるよう呼びかけた。 動画の中でトランプ氏は支持者による議事堂襲撃を非難し、「暴力と破壊行為はこの国では認められない」、「私の本当の支持者はそういうことはしない」と述べた。 また、「表現の自由に対する最近の攻撃」を批判。「今必要なのは互いの話を聞くことで、相手を黙らせることではない」と話した。 米下院はこの日、議事堂襲撃において「反乱を扇動」したとして、トランプ大統領を弾劾訴追する決議案を可決したが、トランプ氏は動画ではそのことには触れなかった。 下院決議を受けて上院はトランプ氏に対する弾劾裁判を開く。トランプ氏が20日に退任した後の審議で、判決を出す見通しになっている。

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    ブルース・ウィリス氏、マスク拒否し退店求められる 「判断誤った」と謝罪

    2021年01月14日 12:31 公開 米映画「ダイ・ハード」などで知られる俳優ブルース・ウィリス氏が12日、カリフォルニア州の店舗で新型コロナウイルス対策のマスク着用を拒み、退店を求められたと報じられたことを受け、「判断を誤った」と謝罪した。 ウィリス氏は10日、マスクをせずカリフォルニア州ロサンゼルスの薬局ライト・エイドに入店し、店を出る姿を写真に撮られていた。 これについて、ウィリス氏は「判断を誤った」と12日付けの米誌ピープルで語った。 そして「皆さん、安全に過ごしてください。マスクの着用を続けましょう」と付け加えた。 ロサンゼルスのエリック・ガーセティ市長は昨年、パンデミック対策のため自宅の外ではマスクを常に着用するよう命じた。ただし、2歳以下の子供や特定の障害のある人などには適用されない。 こうした規制を無視するウィリス氏の姿がツイッターに投稿されると、同氏を「Covidiot」(Covidと、まぬけを意味するidiotを合わせた語)と呼ぶなど、大勢が反応した。 米紙ニューヨーク・ポストは、「ブルース・ウィリスがマスクの着用を拒んで薬局から出て行くよう求められた」と、マスクなしで店内にいるウィリス氏の画像付きでツイートした。 https://twitter.com/nypost/status/1349096526757457923 ツイッターでは緊急治療室(ER)だというクリーヴォン医師は「無数の患者の死を目の当たりにしている、パンデミックの最前線で働くロサンゼルスの全ての医療提供者」への警告として、ウィリス氏に関する報道を再投稿した。 カリフォルニア州、とりわけロサンゼルスは、米国内の新型ウイルスの感染のホットスポットの1つとなっている。先月には、パンデミック開始以降の同州の感染者数が200万人を突破したと、地元紙ロサンゼルス・タイムズは報じた。 米ニュースサイト「デイリー・ビースト」のオリヴィア・メッサー記者は、ウィリス氏が首に巻いていたバンダナを鼻の上まで「ただ引っ張れば」済んだかもしれないと指摘した。 ウィリス氏の妻エマ・へミング・ウィリス氏は昨年10月、ウィリス氏と娘2人との家族写真をインスタグラムに投稿した。屋外で撮影した写真では、4人全員がマスクを着用していた。 https://www.instagram.com/p/CGZ-n2QAxx5/?utm_source=ig_embed 放送作家のブライアン・べハー氏は、ライト・エイドの従業員が「(映画「ダイ・ハード」の悪役)ハンス・グルーバーにもできなかったことを、やってのけた。ブルース・ウィリスを建物の外に放り出したんだから」と皮肉った。 (英語記事 Bruce Willis admits 'error of judgement' over mask)

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    米下院、トランプ氏を2度目の弾劾訴追 議会襲撃を「扇動」で

    をすることになるし、「もし大統領が有罪になれば、二度と出馬できないようにする採決も行う」と述べた。 BBCのアンソニー・ザーカー北米担当記者は、共和党は弾劾訴追によって、あくまでトランプ氏を支持する勢力と、トランプ氏の攻撃的な政治手法とは決別し、不確実な将来へと歩み出す勢力とに分かれることになると解説した。 これまでの米大統領で、弾劾訴追されて職を追われた人は1人もいない。トランプ氏は2019年に下院で弾劾訴追が決議されたが、上院で無罪となった。同様のことは、1998年にビル・クリントン大統領、1868年にはアンドリュー・ジョンソン大統領に起きた。リチャード・ニクソン大統領は1974年、下院司法委員会が弾劾訴追案の内容に合意した後、辞任した。 (英語記事 Trump impeached for 'inciting' US Capitol riot)

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    Airbnb、米首都周辺の宿泊予約をキャンセル 大統領就任式前の暴動警戒

    2021年01月14日 10:10 公開 ジェイムズ・クレイトン、北米テクノロジー記者 米民泊仲介サイトのAirbnb(エアービーアンドビー)が、20日の大統領就任式前後のワシントン周辺地域での宿泊予約をキャンセルした。ジョー・バイデン次期大統領が大統領に就任するのを前に、米当局はドナルド・トランプ大統領の支持者たちが暴動を起こす可能性があるとして、ワシントンに近づかないよう国民に求めており、それを受けた措置。 Airbnbは13日、「我々は昨日午後に浮上した、武装集団や名の知られたヘイト(憎悪)集団が就任式を妨害するために(ワシントンへ)移動しようとしているという報告を認識している」と述べた。 同社は宿泊がキャンセルとなった利用客への返金と、宿主側への補償を行うとしている。 また、新規予約についてはリクエストを拒否する方針。 米連邦捜査局(FBI)は11日、バイデン氏の大統領就任式前に武装した人々による抗議行動が起こる可能性があるとして警告を発した。トランプ氏支持者や極右団体はオンライン上で抗議行動を呼びかけている。 トランプ氏とバイデン氏が争った昨年11月の大統領選をめぐっては、トランプ大統領の支持者たちが6日、選挙の結果認定を進めていた連邦議会の議事堂を襲撃し、5人が死亡した。 襲撃当時、「命の危険を感じた」と多くの議員が証言している。 Airbnbはヘイト集団が同社ウェブサイトを利用しないようにしたかったと説明。そして、議事堂が襲撃された6日以降、襲撃に関わった客の特定に努めていると付け加えた。 「我々は名の知られたヘイト集団と関係のある、あるいは議事堂での犯罪行為に関与した人物を多数特定している。彼らのAirbnbプラットフォームの利用を禁止した」 米フェイスブックは12日、議事堂での暴動がトランプ氏支持者を刺激し、大統領就任式前の抗議集会を計画しようとする動きが生まれたと指摘した。 同社は抗議集会を呼びかけるデジタルチラシなどのオンライン資料を追跡したところ、一部に武装を呼びかけたり、武装集団であることを示すしるしを身につけるよう呼びかける内容があったと説明した。 (英語記事 Airbnb cancels DC bookings ahead of inauguration)

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    トランプ氏、2度弾劾される初の米大統領に 下院可決の瞬間

    2021年01月14日 8:43 公開 ドナルド・トランプ米大統領の支持者たちが6日に連邦議会の議事堂を襲撃した事件を受けて、連邦下院(定数435)は13日午後、トランプ氏が「反乱を扇動」したとして弾劾訴追する決議案を賛成232、反対197で可決した。与党・共和党からは10人の下院議員が、トランプ氏の弾劾を支持した。 トランプ氏は2019年12月にも下院に弾劾されている。米大統領が2度にわたり弾劾されるのは、史上初めて。 下院の決議を受けて、上院が弾劾裁判を開くことになる。共和党幹部のミッチ・マコネル上院院内総務は、審議に必要な日数からして、上院の弾劾裁判が結論を出すのはジョー・バイデン次期大統領の就任後にならざるを得ないと表明した。 20日以降の上院(定数100)は与野党の議席が50対50になる。弾劾裁判で大統領を有罪にするには上院の3分の2以上の賛成が必要。 20日から上院多数党の院内総務になる民主党のチャック・シューマー議員は、トランプ氏が二度と出馬できないようにする上院決議を目指すと表明した。 トランプ氏はこれまで、議会襲撃は自分のせいではないと主張しているが、ホワイトハウスは13日、「これ以上の暴力も、違法行為も、いかなる破壊行為もあってはならない」というトランプ氏の声明を発表した。

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    米国務省、国連大使の台湾訪問を直前に中止

    2021年01月13日 15:29 公開 米国務省は12日、ケリー・クラフト国連大使の台湾訪問予定を中止したと発表した。間近に迫った政権移行を理由に挙げている。 クラフト大使は13日から台北を訪れる予定だった。アメリカは長年、台湾と当局者間の接触を制限してきたが、急にこれを終わらせると表明していた。 台湾を自国の一部とみなす中国は、アメリカに対し「危険な行動を取っている」と警告していた。 台湾は残念だとする一方、アメリカの決定を「理解し尊重する」と表明した。 <関連記事> 米国務長官、米台関係に制約不要と 台湾との公的接触規制を解除へ 中国と台湾の外交官が衝突 フィジーのイベントで 台湾、パスポートのデザイン変更へ 中国との混同避けるためと クラフト氏の台湾訪問は先週発表されたばかりだった。ジョー・バイデン次期大統領が今月20日に大統領に就任する直前のタイミングで、訪問する予定だった。 アナリストらはこの訪問について、米中関係が1年間にわたって悪化を続ける中で、退任間際のドナルド・トランプ大統領が最後に、懸案の台湾問題で存在感を示そうとしていると受け止めていた。 マイク・ポンペオ国務長官は12日、バイデン政権への移行に絡み、週内に予定されていたすべての渡航計画をキャンセルしたと発表した。その中には、自らのヨーロッパ訪問も含まれている。 トランプ政権は、台湾との関係を強化してきた。中国からの強い反発にかかわらず、台湾に武器を売り、高官を送ってきた。 ポンペオ氏は9日、台湾当局者との交流においてアメリカが中国政府を「なだめる」ために数十年前から実施してきた「自主規制」を撤廃すると表明。 トランプ政権最終盤での、アメリカと台湾の外交関係を大きく変える方針転換と受け止められた。 これに対し中国は、「中国の核となる国益を損なう行為はすべて、断固とした反撃に遭い、成功しない」と猛反発した。 中国と台湾の緊張は近年高まっており、中国は台湾を取り戻すためには武力行使も辞さないとしている。 アメリカは多くの国々と同様、台湾と正式な外交関係はない。しかし、台湾の自衛に必要な手段を提供することが、アメリカの法律で定められている。 (英語記事 US cancels top envoy's visit to Taiwan)

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    吃音と向き合う バイデン氏は吃音のある初の米大統領

    吃音の症状があるという。 話題になることがあまりなく、ひそかに苦しんでいる人が多いこの障害について、BBCのフェリシティー・ベイカーが取材した。 (制作:トニー・ドルス、エミリー・ブックス)

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    スペイン中部で大雪、マイナス25度を記録 過去20年で最低

    は「スペインのシベリア」というあだ名があるが、まさにその通りになった。 地元のヨリ・アセンシオさんはBBCの取材に対し、「まだ何日か寒い日が続くが、みんなで協力してやっていく」と話した。 「日常生活に影響が出ている。雪が多すぎて他の家や道路に出られない。転倒してしまった高齢者もいる」 マドリードでは10日深夜の気温がマイナス16度まで低下。翌11日には、すでに新型コロナウイルスでひっ迫している病院に、転倒で骨折した人などが押し寄せた。 現地紙エル・ムンドは医療関係者の話として、マドリード州では11日だけで、氷で滑ったことによる骨折が1200件報告されたと報じた。 また、マドリードの自治体には救急の通報が相次ぎ、当局は高齢者に家にとどまるよう呼びかけた。 慈善団体セーブ・ザ・チルドレンによると、マドリード州のラ・カニャーダ・レアル・ガリアナでは2000人近くの子どもとその家族が、氷点下の中、停電に見舞われている。 停電により、マドリードとバルセロナを結ぶ高速鉄道も一時運休に追い込まれた。そのほか、多くの通勤電車に遅延が生じた。 週末にはマドリードの空港でも運休が相次いだが、現在は徐々に再開されているという。 現地紙エル・パイスによると、スペイン各地で1300台の除雪車が稼動し、24時間で計1万2100キロにおよぶ道路から雪や氷を除去している。 雪山で犬を救助 こうした中、南西部ムルチアの山岳部では、昨年12月20日から行方不明になっていたアラスカ・マラミュート犬が登山グループに発見され、飼い主と再会した。 3歳のロロは大雪にもかかわらず目立った不調はなく、3週間の苦難を乗り越えた。ただし、10キロ痩せて肉球に痛みがあるという。 スペインABCニュースによると、登山グループは飼い主に、「助けを呼ぶ鳴き声を聞き、助けないわけがなかった」と語った。 (英語記事 Spain records temperatures of -25C after snowstorm)

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    夫にひもをつけ「犬の散歩」と主張 夜間外出禁止のカナダ・ケベック州

    2021年01月13日 12:49 公開 新型コロナウイルス対策の夜間外出禁止令が出されているカナダ・ケベック州で、夫にひもをつけて夜に「散歩」をしていた女性が、夫と共に罰金を科された。犬の散歩は夜間の外出理由として認められている。 地元メディアなどによると、ケベック州シェルブルック市で暮らすこの夫妻は、9日午後9時ごろに自宅近くで警察に呼び止められた。その際に女性は、「犬の散歩」のために外に出ただけだと説明したという。 夫妻はまた、ペットに関するルールに従っていると主張したとされる。 同州ではこの日、夜8時から翌朝5時までの外出禁止令が出された。 自宅周辺で犬を散歩させることは、夜間の外出が認められる例外的な理由の1つになっている。 警察は、夫妻が「警察にまったく協力しなかった」と、地元紙ラ・トリビューンに語った。 夫妻にはそれぞれ1546カナダドル(約12万6000円)の罰金が科された。 「難しいのはわかっているが…」 ケベック州では、夜間外出禁止令が出されて最初の週末に、750件の違反を警察が取り締まった。 カナダでは新型ウイルスの感染者が急増しており、流行が始まってからの感染者は67万人近くに上っている。 ケベック州のフランソワ・ルゴール首相は11日、社会的距離のルールを守るよう州民に要請。「難しいのはわかっているが、ケベック州民は必要な時にはチームとして協力できる」と述べた。 ルゴール氏はまた、同州最大都市モントリオールの状況について「本当に危機的だ」と警告。病院がすべての患者を受け入れられない局面に近づいているとした。 新型コロナウイルス特集 感染対策 基本情報:1分で解説 新型コロナウイルスについて知っておくべきこと 予防方法: 正しい手の洗い方 社会的距離とは: 2メートルってどれくらい? 感染対策に必要な距離 感染から回復まで:【解説】 感染から回復まで、何日くらいかかる? 新型ウイルス 感染したか判断するには: 「具合が悪いんだけど、もしかして新型ウイルス?」 感染を判断する方法とは 心の健康:【解説】 新型コロナウイルス、心の健康はどう守る? ワクチンについて: 世界77億人にワクチンを提供するには……5つの課題 新型コロナウイルス (英語記事 Woman used dog exemption to 'walk' husband on leash )

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    トランプ氏、議会襲撃前の演説は「問題なかった」 共和党からは弾劾賛成の意見も

    々と起訴 トランプ氏は20日に大統領の任期終了を迎え、ジョー・バイデン氏が新大統領に就任する。 BBCのホワイトハウス担当タラ・マケルヴィー記者は、トランプ氏の12日の発言について、「素早くパンチを繰り出してかがむ」という、同氏が大好きな格闘技の戦略を取り入れたものだと批評。大統領執務室があるホワイトハウス西棟は人の姿が減り、職員が大挙して去っていると伝えた。 問題となった演説 トランプ氏は6日の議事堂襲撃の直前にホワイトハウス近くで開かれた集会で、自らの支持者らを前に演説。昨年11月3日の大統領選挙で不正があったとする立証されていない主張を繰り返し、議会に向かって行進するよう呼びかけた。 「議事堂へと歩いて、勇敢な上院議員や下院議員に声援を送ろう。ただ、弱腰でいては私たちの国を取り戻せないので、議員の一部に対しては大した声援はしないだろう。強さを示さなくてはならない」 トランプ氏はまた、マイク・ペンス副大統領が「すべきことをする勇気」をもつべきだと主張。ペンス氏には、この日に議会で承認された大統領選の結果を覆す憲法上の権限があると、根拠を示さず訴えた。 そのうえで、「ここにいる全員がまもなく、平和的かつ愛国的にそれぞれの意見を届けるため、議事堂に向かって行進していくだろう」と呼びかけた。 議事堂襲撃事件では、これまでに数十人が拘束されている。議会警官1人を含む5人が死亡し、数十人が負傷した。 複数の下院議員が一緒に避難した議会内の部屋では、複数の共和党議員がマスクを提供されても着用を拒否した映像が浮上している。襲撃後に民主党議員3人の新型コロナウイルス感染が発覚し、マスクを拒否した共和党議員たちと同じ部屋にいたせいだと主張している。 トランプ氏排除の動き 議会下院(定数435)には、ペンス副大統領に対して憲法修正第25条を発動してトランプ氏を事実上解任するよう求める決議案も提出された。12日夜に下院は賛成223、反対205でこれを可決した。 ただしペンス氏は採決に先立ち、修正第25条による大統領解任は「国益にかなわないし、憲法にも沿わない」とナンシー・ペロシ下院議長に書簡で返答し、同調しない考えを示した。 これを受けて下院は13日朝、トランプ氏を弾劾訴追する決議案の審議を開始する。下院は民主党が多数派で、決議案は13日にも可決される見込み。その場合、トランプ氏は2度にわたって弾劾訴追される初の米大統領となる。 ただ、弾劾によって罷免されるには、上院の弾劾裁判で3分の2以上の議員の投票で有罪とされる必要がある。 トランプ氏の任期が切れる1月20日までに、上院が弾劾を審議するかは不透明。 20日以降の上院の構成は民主党が50議席(無所属服務)、共和党が50議席。上院の共和党議員の間でも、トランプ氏に批判的な議員が数人いる。 共和党からも弾劾支持の意見 米紙ニューヨーク・タイムズによると、共和党のミッチ・マコネル上院院内総務(ケンタッキー州)は内々には、弾劾を求める民主党の動きを歓迎しているという。トランプ氏を共和党から切り離すのに、弾劾が役立つと考えているためとされる。 米紙ワシントン・ポストは、マコネル氏がトランプ氏は弾劾に相当する違反を犯したと考えていると、側近らに語ったと報じている。保守派FOXニュースも12日夜、マコネル氏はトランプ氏の弾劾を阻止するつもりはないようだと伝えた。マコネル氏の妻、エレイン・チャオ前運輸長官は議会襲撃から間もなく、閣僚を辞任している。 米メディアによると、マコネル氏も、共和党のケヴィン・マカーシー下院院内総務も、議員の投票を党議拘束する意向はないという。 そうした中で共和党下院ナンバー3のチェイニー議員(ワイオミング州)が12日午後、トランプ氏の弾劾に賛成すると表明した。 チェイニー議員は、「アメリカの大統領が職務と憲法への宣誓に対して、これほどまで裏切り行為をしたことはかつてなかった」との声明を発表。トランプ氏について、「暴徒を呼び集め、組織し、今回の襲撃の火をつけた。その後に起きたことはすべて、彼のせいだ。大統領があのような真似をしなければ、一連のことは何も起きなかった」と批判した。 チェイニー議員は弾劾に賛成する理由の中で、「これから数日、数週間のうちにさらにもっとたくさんのことが明らかになる。けれども、すでに分かっていることだけでも十分だ」とも書いた。 議員の父、チェイニー元副大統領は元国防長官でもあり、1月6日に先立ち国防長官経験者10人の1人として連名の寄稿で、「選挙は終わった」と表明し、平和的な政権移譲の妨害に米軍が巻き込まれてはならないと主張していた。 12日には、共和党のジョン・キャトコ下院議員(ニューヨーク州)とアダム・キンジンガー下院議員(イリノイ州)も下院本会議で、トランプ氏弾劾に賛成すると発言した。ミシガン州選出のベテラン、フレッド・アプトン下院議員も、弾劾を支持すると述べている。 党内で影響力のあるチェイニー議員の表明を受けて、さらに弾劾を支持する共和党の下院議員が増える可能性もある。 軍統合本部がメッセージ 連邦捜査局(FBI)は、右翼の過激派らが20日の大統領就任式に向けて全米で武装デモを行う可能性があると警戒を呼びかけている。首都ワシントンでは最大1万5000人の州兵の配置が計画されている。 複数の米メディアによると、米統合参謀本部が12日、暴動は議会と憲法に対する直接的な攻撃だとするメッセージを出した。 メッセージは、「憲法で規定されたプロセスを妨害する行為はすべて、私たちの伝統や価値、宣誓に背くだけでなく、法律にも背くものだ」としている。 (英語記事 Pre-riot speech was 'totally acceptable' - Trump)

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    米議会襲撃 65日間の危険信号

    2021年01月13日 11:11 公開 シャヤン・サルダリザデ、ジェシカ・ルッセンホップ BBCモニタリング、BBCニュース(ワシントン) 1月6日の米議会襲撃には、世界各地で大勢が仰天した。しかし実際には、陰謀論や極右勢力の動きをオンラインでウオッチする人たちの前では、危険信号がずっと点滅し続けていた。 米大統領選は昨年11月3日だった。日付が変わった米東部時間午前2時21分、ドナルド・トランプ大統領はホワイトハウスのイースト・ルームに設けられた壇上に上がり、勝利を宣言した。 「この選挙に勝つ準備をしていた。正直言って、我々はこの選挙に勝ったんだ」 この演説は、「連中は選挙を盗もうとしている」とツイートしてから1時間後のことだった。 トランプ氏は選挙に勝ってなどいなかった。盗まれるような勝利も手にしていなかった。しかし、こうした事実は、熱烈な支持者にとってはどうでもよいことだったし、今でもそれは変わらない。 それから65日後、米議会の議事堂に暴徒が押し寄せ、襲撃した。暴徒の顔ぶれは一様ではなく、トランプ氏を崇める陰謀論Qアノンの信奉者のほか、「選挙を盗ませるな」運動の支持者、極右活動家、オンライン・トロール(嫌がらせ書き込みをする人たち)などが含まれていた。 ワシントン騒乱から約48時間たった1月8日になると米ツイッターは、陰謀論を拡散し、選挙結果を覆すための直接行動を呼びかけるなどしていた、特に影響力の強いトランプ支持者のアカウントを次々と凍結し始めた。 そしてついには、トランプ氏自身のアカウント永久凍結に踏み切った。 トランプ氏はもはや、8800万人のフォロワーに向かってツイートできなくなった。「暴力をさらに扇動するリスク」が理由だと、ツイッターは説明した。 米首都ワシントンでの暴力は世界に衝撃を与えた。警備当局は、不意を突かれたかのように見えた。 しかし、オンラインやアメリカ各地で繰り広げられる動きを注意深く観察していた人は、誰も驚かなかった。 大統領選で大規模な不正が行われるという主張を、トランプ氏は演説やツイッターで、本番の何カ月も前から続けて、不信感の種をまいていた。 選挙当日になると、投票が始まるや否や「不正」のうわさが広まり始めた。 与党・共和党の選挙立会人がフィラデルフィアの投票所で入場を断られている様子のビデオが、オンラインで拡散した。「#StopTheSteal(選挙を盗ませるな)」というハッシュタグと共に、「フィラデルフィアの立会人が投票所に入れてもらえなかった。これは不当だ」とツイートした人もいた。 https://twitter.com/willchamberlain/status/1323615834455994373 実際には、規則をめぐる誤解が原因の単純なミスで、共和党の男性は後に開票作業に立ち会うため、投票所に入っている。 しかし、この動画がきっかけに、その後たくさんの動画や写真や画像や主張が拡散され、「#StopTheSteal」というハッシュタグが定着した。 主張の内容は明らかだった。つまり、「トランプ氏は圧勝したのに、『ディープステイト』と呼ばれる体制派の暗黒勢力が、勝利を盗み取った」という主張だ。 投票日から日付が変わった11月4日の未明、まだ大量の票が未開票で、米主要メディアが野党・民主党のジョー・バイデン候補の勝利確実を伝える3日も前に、トランプ氏は自分の勝利を宣言した。そして、「アメリカ国民に対する詐欺」が行われたと主張した。 トランプ氏はこの主張の根拠を示さなかった。過去の米大統領選を調べた複数の研究はすでに、不正投票はきわめて珍しいことだと証明していた。 その日の午後にはフェイスブックですでに「Stop the Steal」グループが作られ、異例のペースで急成長した。11月5日までに一気に30万人が参加していた。 このグループへの投稿の多くは、大規模な不正投票の主張を立証せずに繰り返す内容だった。数千、数万人の死者が投票したとか、投票機がトランプ票をバイデン票に切り替えるように細工されていたなどというものだった。 <関連記事> 検証:投票について色々なうわさ 投票の数や投票機など 投票機のせいで票が減った? トランプ氏の主張を検証 実は生きていた……「死者が投票した」と言われたが 投票について拡散されたうわさを検証 しかしそれに加えて、「内戦」や「革命」が必要だと主張する、もっと気がかりな投稿もたくさんあった。 フェイスブックは11月5日の午後にはこのグループを削除したが、それまでにすでに50万件近い投稿や共有、「いいね」や返答の書き込みがあった。 そして、数十の類似グループがたちまち立ち上がった。 「トランプ氏の勝利が盗まれた」という発想はオンラインで広がり続け、定着した。やがて、「Stop the Steal」サイトが作られ、「正しく公平な投票結果を守るため、現場」で活動する協力者の登録を募った。 11月7日になると、主要メディア各社がバイデン氏の勝利が確実になったと伝えた。民主党の支持者が多い地域では、大勢が往来に出て祝い、喜びを分かち合った。しかし、トランプ氏の熱烈な支持者たちは、激しく怒り、反発した。 トランプ氏の支持者たちは11月14日にワシントンで、「100万人のMAGA(アメリカをまた偉大にしよう)行進」を行うと発表。トランプ氏は、自分も立ち寄って、できれば「あいさつ」したいとツイートした。 ワシントンでのトランプ派集会はそれまで、あまり人の集まりがよくなかった。しかしあの11月の快晴の朝、ホワイトハウスに近いフリーダム広場には、数千人が集まった。 この集会を「トランプ派反乱のデビュー」と呼んだ、過激主義の研究者もいる。 トランプ氏を乗せた車列がこの集会の近くを通ると、支持者たちは大喜びで、大統領を一目見ようと湧きたった。赤い「MAGA」帽子をかぶったトランプ氏は、車内から嬉しそうに群衆に手を振った。 主要な保守派著名人も参加していたが、この集会の中心的存在はあくまでも数々の極右団体だった。 行進には、移民排斥主義の極右団体「プラウド・ボーイズ」も参加していた。これまでも数々のデモや行進で暴力沙汰を繰り返していたこの団体は、後に議会襲撃にも参加する。ほかの私兵組織や極右関係者、陰謀論を推進する右派なども大勢、この集会に参加した。 夜になると、トランプ氏の支持者たちと、この集会に反対する対抗勢力とが衝突した。ホワイトハウスから遠くない場所での乱闘もあった。 この時は警察が暴力沙汰をあらかた押さえ込んだ。しかし、この時の衝突や乱闘は明らかに、その後の展開の予兆だった。 11月も半ばになると、トランプ氏と弁護団は、各地で開始した法廷闘争に望みをかけていた。 すでに複数の裁判所がトランプ陣営や支持者による不正選挙の訴えを退けていたが、トランプ派ネット利用者の間では、大統領と親しい弁護士2人に注目が集まりつつあった。シドニー・パウエル氏とリン・ウッド氏だ。 パウエル弁護士とウッド弁護士は、大掛かりな不正選挙の証拠を徹底的に揃えて公判に臨むとたびたび主張した。自分たちの集めた証拠が表ざたになれば、バイデン氏の当選などあとかたもなくなるとした。 保守派の活動家で元連邦検事のパウエル氏は保守派FOXニュースで、自分が不正の証拠を提示するのは「クラーケンを放つ(release the Kraken)」のに等しいと述べた。「クラーケン」とは深海から突如浮上して敵を飲み込む、北欧神話に出てくる巨大な海の怪物だ。 「クラーケン」はただちにインターネットのミーム(拡散される画像・動画)になり、大掛かりな不正選挙があったと根拠を示さず主張する大勢が使うようになった。 パウエル弁護士とウッド弁護士は、陰謀論Qアノンを信じる人たちの間で、英雄扱いされるようになった。Qアノンとはトランプ氏を支持する根拠のない陰謀論で、「世界の政財界やマスコミ、ハリウッド、民主党にはびこる悪魔崇拝の小児性加害者が作り上げた『ディープステート』に対して、トランプ大統領と極秘の軍情報部が秘密の戦争を繰り広げている」というのが主な内容。 <関連記事> 【解説】 Qアノン陰謀論とは何か、どこから来たのか 米大統領選への影響は 陰謀論を広める「Qアノン」とは何か? 止める方法は? 両弁護士は、トランプ大統領と、その支持者の中でも特に陰謀論に凝り固まった人たちを結びつける存在となった。陰謀論を信じる支持者の多くは、1月6日の議会襲撃で議事堂内部に侵入した。 パウエル氏とウッド氏は、オンラインでしきりに騒ぎを巻き起こしたが、実際の訴訟は拍子抜けに終わった。 11月末に約200ページもの文書を公表したものの、その訴訟とはたくさんの陰謀論や、すでに反証されて数十の裁判所に退けられた根拠のない主張をかきあつめたものに過ぎないことが明らかになった。 加えて両弁護士による訴状には、法律上の初歩的な間違いや、単純なつづりミス、誤字脱字なども多数あった。 それでも、「ミーム」は広がり続けた。「クラーケン」や「クラーケンを放て」といった表現は、議会襲撃の前にツイッター上で100万回以上、繰り返し使われた。 各地の裁判所が次々とトランプ陣営や支持者の訴えを退けていく間、極右活動家たちは激戦州の選挙管理委員会を標的に、選管幹部やスタッフを攻撃した。 バイデン氏が勝った激戦州ジョージア州では、州の選管スタッフが殺害予告を受けて脅された。同州のブライアン・ケンプ州知事やブラッド・ラッフェンスパーガー州務長官、そして同州の投票システムの責任者、ゲイブリエル・スターリング氏(同)はいずれも共和党員だが、それでもオンラインで「裏切り者」などと攻撃された。 12月1日になるとスターリング氏は報道陣を前に、「何もかもやりすぎだ! 何もかも!」、「もうこれっきりにしなくてはならない」と語気を強めた。また、「誰かがけがをする、誰かが撃たれる、このままでは人が死ぬ」と声を震わせながら訴え、支持者による脅しや威圧をやめさせるようトランプ氏に呼びかけた。スターリング氏のこの警告は、先見の明あるものになってしまった。 同様にバイデン氏が勝った激戦州ミシガンでは12月初め、ジョスリン・ベンソン州務長官(民主党)の自宅に、約30人のトランプ派が押し寄せた。 デトロイトに住むベンソン氏は4歳の息子と一緒に、クリスマス・ツリーの飾り付けを終えたところだった。 自宅の外には横断幕を手にしたトランプ氏の支持者たちが、メガホンを通じて「Stop the steal!」と叫び始めた。「ベンソン、お前は悪党だ」と叫んだ人もいた。 「お前は民主主義の脅威だ」と怒鳴るトランプ派もいた。 抗議に参加した1人はフェイスブックで一部始終を生中継し、自分たちは「どこにもいかない」と主張した。 選挙の実施に関わった州当局者を標的に、こうした抗議は各地で相次いだ。 ジョージア州ではラッフェンスパーガー州務長官の自宅前を、トランプ派の車列がクラクションを鳴らしながらひっきりなしに行きかった。長官夫人は性的暴力の脅しを受けた。 アリゾナ州ではケイティー・ホッブス州務長官(民主党)の自宅前にトランプ派が集まり、「お前を監視してるからな」などと脅した。 12月11日になると、選挙結果を覆そうとするテキサス州政府の訴えを連邦最高裁が退けた。 トランプ大統領に残された法的・政治的な選択肢が次々と消えていくにつれ、ネット上ではトランプ派の主張が急激に激化し、暴力的になっていった。 12月12日には、ワシントンで2度目の「Stop the Steal」集会が開かれた。またしても数千人が集まり、またしても著名な極右活動家やQアノン支持者、過激なMAGA団体や私兵集団が参加した。 偽証罪などで有罪になった後、トランプ氏に恩赦されたマイケル・フリン元大統領補佐官は、集会の参加者たちを聖書の兵士や、旧約聖書で描かれるジェリコ(エリコ)の壁を突破した祭司になぞらえて鼓舞した。集会主催者たちが、選挙結果を覆すために「ジェリコの行進」をしようと呼びかけていたからだ。 極右団体グロイパースの指導者ニック・フエンテス氏は、「我々はGOP(共和党)をぶち壊す!」と群衆を駆り立てた。フエンテス氏らは以前から、自分たちが「穏健すぎる」とみなす共和党の政治家や関係者を標的にしてきた集団。 この日の行進も、衝突につながった。 この2日後の12月14日には、各州に割り当てられた選挙人たちの投票で、バイデン氏の勝利が確定した。選挙人団の投票は、一般有権者が投票する大統領選で勝った候補が、正式に就任するための手続き。 オンラインの各種プラットフォームでは、法的手段はすべて行き止まりで、トランプ大統領の再選を救うには直接行動しかないという認識が、広がりつつあった。 選挙当日以降、フリン氏やパウエル弁護士、ウッド弁護士のほか、オンラインのトランプ派の間で急速に注目されるようになったのが、ロン・ワトキンス氏だった。 暴力的で性的な過激表現が大量に書き込まれるオンライン掲示板「8chan」や「8kun」を立ち上げたのが、ジム・ワトキンス氏。ロン氏はその息子だ。「8chan」や「8kun」は、Qアノン運動が台頭した場でもある。 ロン・ワトキンス氏は12月17日にツイートを連投し、トランプ大統領が古代ローマのユリウス・カエサルを手本にすべきだと主張。「軍の強烈な忠誠」を利用して、「共和国を復活」させるべきだと力説した。 50万人以上のフォロワーに向かってロン・ワトキンス氏は、「#CrossTheRubicon(ルビコンを渡れ)」をトレンド入りさせるよう呼びかけた。これは紀元前49年にユリウス・カエサルが兵を引いてルビコン川を渡り、共和政ローマに対する内戦を引き起こしたことを念頭にしたもの。このハッシュタグは保守主流派にも広まり、アリゾナ州共和党のケリ・ワード委員長も使用した。 ロン・ワトキンス氏はさらに別のツイートで、トランプ氏は「Insurrection Act(反乱法)」を発動しなくてはならないと主張した。1807年制定のこの法律は、内乱鎮圧などのため国内で米軍などを出動させる権限を大統領に与えている。 ワトキンス氏のツイート連投の翌日、18日にトランプ大統領はホワイトハウスで、パウエル弁護士やフリン氏などを集めて、作戦会議を開いた。 米紙ニューヨーク・タイムズによると、この席でフリン氏はトランプ氏に、戒厳令を発令し、大統領選を「やり直す」ために軍を投入するよう呼びかけた。 極右勢力の間では、ホワイトハウスでのこの協議を燃料に、さらに「戦争」や「革命」についての書き込みが相次いだ。大統領選の後の1月6日に開かれることが憲法で決まっている連邦議会の上下両院合同会議は、通常は大統領の当選を認定する儀礼的な手続きに過ぎない。しかし、トランプ派の間ではこれこそが最後のチャンスだという見方が広まった。 Qアノン信奉者や一部のMAGA支持者の間では、希望的観測にもとづく物語が徐々に出来上がっていった。1月6日の投票認定手続きを進行するのは上院議長でもある副大統領の役目なので、マイク・ペンス副大統領が選挙人団の投票を拒否して、トランプ氏の当選を認定するものという期待が、高まっていったのだ。 その後にもし国内に混乱が起きれば大統領が軍を出動させて鎮圧するし、大掛かりな不正選挙を仕組んだ「ディープステイト・カバル」(カバルは「一派」などの意味)の一斉逮捕を命じ、一網打尽してグアンタナモ軍刑務所にごっそり送り込む――というのが、トランプ派が思い描いた展開だった。 しかし、現実世界に戻れば、このようなことがあり得るはずはまったくなかった。それでも、支持者たちは自動車を乗り合う「愛国者キャラバン」を全国的に結成して、大挙してワシントンへ向かう計画を立てた。 トランプ氏を支持する旗を立てた車や、時には派手に飾り立てたトレーラーが車列を作り、ケンタッキー州ルイヴィルやジョージア州アトランタ、ペンシルヴェニア州スクラントンなどの巨大駐車場に集まった。 約20人の仲間と共に写真に収まり、「みんなでこれから向かうよ」とツイートした参加者もいた。 ノースカロライナ州にあるイケアの駐車場では、別の男性が自分のトラックを自慢していた。「旗は少しくたびれているが、今では戦闘の旗と呼んでいるんだ」と、この男性は話した。 しかし、ペンス氏を初めとする共和党幹部は、憲法に従い、議会としてバイデン氏の勝利を認定するようだと、次第に明らかになる。すると、トランプ派がペンス氏たちに浴びせる罵詈雑言は残酷なものになり、激化した。 「ペンスは刑務所に入り、反逆罪の裁判を待つことになる」と、ウッド弁護士はツイートした。「銃殺刑に処せられる」とも書いた。 オンライン投稿は沸点に達した。「表現の自由」の場を自認し、トランプ派に人気の「パーラー」や「Gab」などのソーシャルメディアでは、武器や戦争や暴力に関する書き込みが大量に続いた。 「プラウド・ボーイズ」たちのグループは、かつては警察を支持していたが、もはや警察は自分たちの敵だと認定して対立を呼びかける投稿もあった。 トランプ派に人気のサイト「ザ・ドナルド」では何百もの投稿が、どうやって警察の制止線を越えるか、銃規制の厳しいワシントンでどうやって銃など武器を携えて行進するか、大勢が公然と話し合っていた。 連邦議会の議事堂を襲撃して、「反逆的」な連邦議員たちを逮捕する方法についての相談も、しきりに行われていた。 1月6日の水曜日、トランプ氏はホワイトハウスのすぐ南にあるエリプス公園で、数千人を前に1時間以上演説した。 最初のうちは支持者たちに「平和的に、そして愛国的に、主張するように」と呼びかけていた。しかしトランプ氏は演説をこう締めくくった。「必死になってとことん戦うぞ。必死になって戦わなければ、みんなの国はもうなくなってしまう」。 「だからみんなして、みんなでペンシルヴェニア通りを歩いて(略)連邦議会に向かうぞ」 1月6日が暴力の日になるのは最初から明らかだったと、そういう人もいる。 ジョージ・W・ブッシュ元大統領の下で国土安全保障長官だったマイケル・チャートフ氏は、議会警察を批判する。州兵を大勢配備してはどうかという事前の呼びかけを、議会警察は断っていたと報道されている。 「警察組織によるあれほどの失態は見たことがない」と、チャートフ氏は言う。「まずいことになると、かなり事前に予想できていた事態だと思う」。 「率直に言って、火を見るより明らかだった。新聞を読んで、目が覚めていれば。不正選挙があったと信じ込んでいる人が大勢いると、分かっていたはずだ。その中には過激主義者がいて、暴力も辞さないと。『銃を持参しろ』と、堂々と呼びかけていたグループもあったのだから」 それでも、多くのアメリカ人が6日の光景に衝撃を受けた。ヴァージニア州在住の共和党支持者、ジェイムズ・クラークさん(68)もその1人だ。 「まったく衝撃的だった。まさかあんなことになるとは」と、クラークさんはBBCに話した。 しかし、予兆はもう何週間も前から出ていた。様々な過激主義者や陰謀論者たちが、選挙が盗まれてしまったと確信し、オンラインで相談し合っていたのだ。どうやって武装するか。そして暴力について。 捜査当局はもしかすると、こうした投稿は捜査に値するほど深刻ではない、あるいは具体的ではないと思ったのかもしれない。今となっては厳しい批判を受け、説明を求められている。 バイデン次期大統領は1月20日に就任する。6日に比べて警備は「はるかに増強される」だろうと、チャートフ氏は言う。 それでも、ウェブ上の様々なソーシャルメディアやプラットフォームでは、6日以上に激しい暴力や妨害を呼びかける書き込みが続いている。 数百万、数千万もの人に陰謀論が拡散する原因となった、主要ソーシャルメディア各社に対しても、批判と説明責任を求める声が高まっている。 ツイッター社は8日夜、フリン元大統領補佐官と「クラーケン」弁護士のパウエル氏とウッド氏、そしてワトキンス氏らのアカウントを削除。そしてついにはトランプ氏自身のアカウントを永久凍結した(訳注:同社はさらに8日から12日までの間に、Qアノン関連の投稿ばかり繰り返す7万件以上のアカウントを凍結した)。 議事堂を襲撃した実行犯たちの逮捕と起訴も続いている。しかし、暴徒のほとんどはいまだにオンラインで現実とは乖離(かいり)した平行宇宙に生きている。そこは「代替の事実」(かつてトランプ大統領の側近だったケリアン・コンウェイ氏が使った表現)にあふれる、薄暗い地下の世界だ。 トランプ氏は暴動の翌日に初めて、「1月20日には新しい政権が就任する」と認めるビデオを公表した。しかしそれについても、支持者たちは曲解に曲解を重ねている。 諦めたはずがないと。たとえば、あれは本人ではなく、コンピューターが作り出した「ディープフェイク」に違いないと。あるいは、もしかして大統領は捕らえられていて、あれはいわゆる「人質ビデオ」なのではないか、など(訳注:トランプ氏は12日、テキサス州で演説し、議会襲撃前の自分の演説に何も問題はなかったと主張している)。 トランプ氏は最終的に勝つはずだと、まだ信じている人が大勢いる。 根拠となる裏づけはない。しかし、明らかなことがひとつある。 ドナルド・トランプ氏本人がどうなろうと、米連邦議会の議事堂を襲撃した暴徒たちは、そう簡単には引き下がらない。 (追加取材:オルガ・ロビンソン、ジェイク・ホートン) (英語記事 The 65 days that led to chaos at the Capitol)

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    新型コロナウイルスのワクチンを比較 効果が高いのは? 安いのは?

    までは完全に免疫が完成しない。 しかしそれ以外では、これら3つのワクチンにはさまざまな違いがある。 BBCのローラ・フォスター保健担当編集委員が有効性やその仕組み、価格などを比較した。 動画:メル・ロウ、ローラ・フォスター、テリー・サンダース、マッテア・ブバロ

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    ジョンソン英首相、ロックダウン中に11キロ移動してサイクリング 英紙報道

    相官邸は「首相はCOVID-19ルールの範囲内で運動しており、そうではないとの指摘は間違っている」とBBCに述べた。 ある女性は英PA通信に対し、「彼(首相)はニット帽をかぶった別の男性とおしゃべりしながら、のんびりとサイクリングしていた。4人かそれ以上の警備員が首相の後ろを自転車で走っていた」と述べた。 「COVID-19の現在の状況を考えると、首相がサイクリングしているのを見てショックを受けた。あまりにのんきに見えたので」 「それに、首相は人々に対して自宅にとどまり、居住地域を離れないよう助言しているのだから、自分もウェストミンスターにとどまってほかの地区に移動すべきではないのでは?」 マット・ハンコック保健相は11日の首相官邸での記者会見で、自転車で約11キロ移動するのはルールの範囲内なのか問われると、「大丈夫だ。長い散歩に出かけて、結果的に自宅から7マイル(約11キロ)先まで移動した場合は問題ない。ただし、居住地域にとどまって生活すべきだ」と述べた。 「散歩やサイクリング、運動で長い距離を移動するのは問題ないが、居住地域にとどまって生活してほしい」 「解決策が必要」 先週末には、女性2人が散歩のために自宅から約8キロにわたって車で移動した際に警察に取り囲まれ、200ポンド(約2万8000円)の罰金を科された。これを受け、運動のための移動をめぐる問題が浮き彫りとなった。 ダービシャー警察は女性2人に対する罰金を取り下げて謝罪したが、感染拡大防止のガイダンスをめぐる議論が巻き起こった。 イングランドに対する政府のアドバイスでは、運動のための外出は認められているものの、「運動は1日1回に制限し、居住地域外に移動すべきではない」とある。 さらに、「地元にとどまるというのは、自分が住んでいる村や町、あるいは都市の一部にとどまることを意味する」となっている。 スコットランドのアドバイスはより厳密で、「開始場所と終了場所が同じで、自分の住む地方自治体の境界から最大5マイルまでの移動であれば」運動を認めるとなっている。 自由民主党の元党首ティム・ファロン氏は、スコットランドと同様の、運動に関するより明確なガイダンス作成を求める書簡をジョンソン氏に送った。 「一方で、ここ(イングランド北西部)カンブリアの警察は人々が(中略)湖水地方で運動するために数百マイルも移動してきていると報告している」と、ファロン氏は書いた。「そしてもう一方で、私は有権者たちから、地元の公園で散歩するために車を5分間運転したら罰せられるのか心配する内容の手紙を受け取っている」。 さらに、「人々が長距離を移動して新型ウイルスを拡散しないよう、そうした行動をきっぱりと阻止する必要がある。それと同時に、健康を維持しようとする人々のやる気をそがないようにする必要もある」と付け加えた。 (英語記事 PM criticised over bike ride seven miles from home)

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    キルギス、大統領選でジャパロフ氏勝利 権限強化へ

    2021年01月12日 13:00 公開 旧ソヴィエト連邦のキルギスで10日、大統領選の投開票が行われ、サディル・ジャパロフ前首相が得票率79%で勝利した。同国の中央選挙管理委員会が発表した。 この日は大統領権限を強化する憲法改正の是非を問う国民投票も行われ、大多数が賛成した。 キルギスでは昨年10月の議会選挙で不正疑惑が持ち上がり、政情が混乱。ソオロンバイ・ジェエンベコフ前大統領が辞任する事態となった。 首都ビシュケクでの勝利演説でジャパロフ氏は、汚職のない開かれた政府を作ると約束した。 「前政権の過ちは二度と繰り返さない。過去30年以上に渡り、汚職がこの国のあらゆる分野を支配してきたが、これからはそういった事態は許されない」 また、キルギスの経済問題を「3~5年の間に正す」目標を掲げた。同国では近年、失業率の上昇により若者の国外流出が加速している。 「新たな政権構造作る」 今年中に実施されるとみられる憲法改正については、「新憲法が施行されたら政治改革に取り組む。新しい政権構造を作る」と説明した。 国際的な選挙監督機関は、ジャパロフ氏の金銭的・組織的資源はあまりにも大きく、公正な選挙戦だったとは言えないとの見解を示している。 一方、欧州安全保障協力機構(OSCE)は、大統領選と国民投票はどちらも適切に運営され、基本的な自由もおおむね尊重されていたとしている。 <関連記事> キルギス大統領、新首相の承認拒否 「合法的」選出求める キルギス首相が辞任 野党勢力が政権掌握か 昨年10月の議会選挙では、ジェエンベコフ大統領に近いグループが有権者を買収や脅迫したとの批判から大規模な抗議活動が起き、野党側が政権を掌握。クバトベク・ボロノフ元首相が辞任を表明した。 国家主義を掲げるジャパロフ氏は7年前の抗議行動で地方の知事を誘拐したとして収監されていたが、この騒動の中で解放され、議会によって首相代行に指名された。 しかし、この指名をめぐっても、投票規則に従っていたかどうか疑問があるとされている。ジェエンベコフ前大統領も一時は承認を拒否したものの、最終的にはこれを認めて辞任した。 キルギスとは 中央アジア5カ国で2番目に小さな国で、カザフスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、中国と国境を接する ソ連時代にはキルギス自治ソビエト社会主義共和国として知られていた 1991年に独立し、1993年に現在の「キルギス共和国」となる 2005年のチューリップ革命で強権的なアスカル・アカエフ元大統領が、2010年の反政府運動でクルマンベク・バキエフ元大統領がそれぞれ辞任に追い込まれている 近隣諸国に比べ、比較的自由で公正な選挙が行われることで知られている (英語記事 Japarov wins Kyrgyzstan presidency with landslide)

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    最初の死者確認から1年 新型ウイルスで190万人が亡くなるまで

    2021年01月12日 11:34 公開 2020年1月11日、中国メディアが謎のウイルスによる初の死者が出たと報じた。 それから1年。 新型コロナウイルスの感染症COVID-19は世界中に広がり、死者は190万人に達した。 ここまでの経緯を振り返ってみる。

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    「銃声が聞こえた」 米議会襲撃を記者席で目撃

    ェイミー・スティームさんは下院本会議場の記者席にいた。襲撃の直後にスティームさんから聞いた目撃談を、BBCが再構成した。 「今日は何か悪いことが起きる。何かは分からないけれど、何か悪いことが起きるはず」。私は家族にすでにそう話してあった。 議事堂の外を通ると、ドナルド・トランプ大統領の支持者たちに遭遇した。大声を出して、旗を振り回して、彼に忠誠を誓っていた。不穏な状態だった。 下院に入り、報道陣の傍聴席に上がった。記者用に席が割り当てられていて、本会議場の審議を見下ろすことができる。厳かとも言える集まりの中、ナンシー・ペロシ議長が小槌(こづち)を手に、議員の発言を制限時間の5分以内に収めさせながら議事を進行していた。 審議が始まって1時間が過ぎたころ、いきなりガラスが割れる音がした。空気にもやがかかり始めた。議会警察から、「建物に侵入した者がいます」と発表があった。なのでみんな辺りを見回したものの、まだ何もかもいつも通りだった。けれどもそれを機に、警察の発表が矢継ぎ早に続き、しかも内容がどんどん緊迫していった。 侵入者たちが、有名なドーム天井の下の円形広間「ロタンダ」に入り込んだというのだ。民主主義の神聖な家が、火急の事態に襲われていた。 その場にいた多くは、ベテラン記者だ。私もボルティモアで殺人などを取材してきて、それなりに暴力沙汰は目にしてきた。しかし、今回のこの事態は予想外だった。 警察も、何が起きているのか分かっていないようで、統制がとれていなかった。本会議場の扉にかぎをかけたものの、私たちには避難が必要だと言った。なので、大勢が混乱していた。 私は怖かった。それは認める。怖いと思ったことを少し恥ずかしく思っていると、後から話してくれた記者も複数いた。 「この場を仕切っている人が誰もいない。議会警察は議事堂の統制がとれなくなっている。何が起きても不思議じゃない」という感覚が、その場を覆っていた。 2001年9月11日の同時多発テロを思い返す。ハイジャックされたものの途中で墜落して、目標にたどり着かなかった飛行機が1機あった。あの飛行機がねらっていたのが、連邦議会の議事堂だった。あの時といろいろ重なった。 家族に電話をかけた。自分がここにいると知らせるため。そして、危険な状態だと知らせるために。 銃声が聞こえた。下院の本会議場の入り口が対決の場になっているのが見えた。入り口に向けて5人が銃を構えていた。恐ろしい光景だった。ガラスの割れた窓から向こうをのぞいていて、いつでも発砲しそうな様子だった。 ありがたいことに、本会議場での発砲はなかった。けれどもしばらくの間、本当にそうなりそうだった。事態は急速に悪化していたので。 私たちは手すりの下を這(は)って、逃げなくてはならなかった。私の服装はそれにまったく適していなかった。周りにいた女性の多くが、ハイヒールを履いて、きちんとした格好をしていた。そもそも厳かな儀式のために、議会に来ていたのだから。 私はほかの人たちと一緒に、下院の食堂に避難した。今もまだ震えている。 ジャーナリストとして色々なことを見てきたが、今回のことは、今までの経験とは違う。大勢が集まる公共の場が損なわれ、襲撃され、汚されたのだ。おそらくだからこそペロシ議長は、なるべく早く議場に戻り、小槌を手にして、審議を再開したかったのではないかと思う。 私自身、議場に戻るかどうか、決めなくてはならなかった。戻ることにした。意思表示になるので。 「暴徒を扇動しても、私たちは続ける」と。これは政治にとってとても大事なメッセージだと思う。 (英語記事 Capitol siege: An eyewitness account from inside the House chamber)

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    米民主党、トランプ氏の弾劾決議案を下院に提出 罷免なければ採決へ

    2021年01月12日 10:48 公開 ドナルド・トランプ米大統領の支持者たちによる議会襲撃を受け、野党・民主党は11日、大統領が「反乱を扇動」したとする弾劾条項を含む訴追決議案を連邦議会下院に提出した。 民主党幹部のナンシー・ペロシ下院議長は「大統領は我々の憲法、国、そしてアメリカ国民に対する差し迫った脅威となっている。直ちに大統領を罷免しなければならない」と述べた。 民主党は、マイク・ペンス副大統領が憲法上の権限を行使してトランプ氏を罷免しないのであれば、13日にも採決を行うとしている。 ペンス氏は憲法修正第25条の発動による罷免に反対しているとされる。 修正第25条とは、大統領が心身状態の不調から職務が遂行できなくなった場合の措置を定めたもの。手続き中はペンス氏が大統領代行となる。ただし、トランプ氏が書面で議会に異議を申し立てた場合、解任には連邦議会両院の3分の2以上の賛成が必要となる。 <関連記事> 米議会襲撃 Qアノン陰謀論の信奉者や州議会議員など次々と起訴 トランプ氏支持者の連邦議会襲撃、警察の失態に疑問の声 【米大統領選2020】 米議会、バイデン氏の勝利を認定 暴徒による妨害を経て 5人の死者を出した6日の議会での暴動を受け、トランプ氏の辞任や罷免、あるいは弾劾を求める声が民主党や一部共和党の議員の間で高まっている。 当時議会では上下両院の合同会議が開かれ、州ごとに選挙人団の投票を開票し、ジョー・バイデン次期大統領とカマラ・ハリス次期副大統領の勝利を最終認定する手続きが行われていた。 議会襲撃の前、トランプ氏はホワイトハウス前の支持者集会で昨年11月の大統領選挙の結果が「盗まれた」と、証拠を示さず主張。支持者の議事堂襲撃をあおったとされる。 ホワイトハウスは「政治的動機」による動きだと弾劾に反発している。8日にツイッターやフェイスブックなど複数の個人アカウントが凍結されたトランプ氏は公の声明は出していない。 トランプ氏はバイデン氏が大統領に就任する1月20日正午をもって大統領職を去ることとなる。バイデン氏の大統領就任式には出席しないと表明している。 下院がトランプ氏の弾劾を求めるのは2019年12月以来2度目となる。当時下院はトランプ氏を権力乱用と議会妨害で弾劾訴追したが、翌2020年2月に与党・共和党が多数の上院が弾劾条項2項目について無罪評決を下した。 弾劾手続きが2度もとられた米大統領は、過去にいない。しかし、上院は1月20日まで共和党が多数派。解任が認められるには、下院の過半数のほか、上院の3分の2以上の賛成が必要なため、今回も同氏が弾劾裁判で有罪になる可能性は低い。 弾劾訴追決議案の内容は 民主党議員3人が起草した訴追決議案には、「反乱を扇動」したとする弾劾条項が含まれる。3議員は議事堂がトランプ氏支持者に一時占拠される中、決議案を作り始めた。 決議案には「ドナルド・ジョン・トランプは、合衆国政府への暴力を意図的に扇動し、『重罪と軽罪』を犯した」とある。 また、「連邦議会議事堂での差し迫った無法行為」に至った行動を鼓舞する発言を大統領がしたと非難している。 この行動は、バイデン次期大統領の当選認定を「覆し妨害しようとした、従前の努力と合致する」として、「これによって大統領としての信任に背信し、合衆国の国民に明らかな危害をもたらした」と、決議案は糾弾している。 修正第25条の発動は 民主党は11日、ペンス副大統領と内閣がトランプ氏の職務不適格を宣言することを可能にする憲法修正25条の発動を、ペンス氏に正式に要請する決議案を提出した。 決議案は「恐怖におびえる国民に対し、大統領は職務上の義務と権限をうまく遂行できていないと、明確に宣言」するようペンス氏に求めた。 しかし予想されていた通り、共和党のアレックス・ムーニー下院議員(ウェストヴァージニア州選出)がこの要求に異議を唱え、下院では全会一致で採択されなかった。 下院は、決議案の採決が行われるとみられる12日朝まで休会に入っている。 採決後、民主党は弾劾に向けて手続きを進める前にトランプ氏を退陣させられるよう、ペンス氏側に24時間の猶予を与えるという。 「アメリカに対する大統領の脅威は差し迫っており、我々の対応もまた同様だ」と、ペロシ氏は述べた。 ペンス氏はトランプ氏と距離を置いているようだが、修正第25条を発動する気配はない。 弾劾手続きの今後の展開は 弾劾手続きは長期戦になることが多い。調査や公聴会などによって、結論が出るまでに数週間かかる場合があるからだ。今回の場合は、それよりも速いスピードで進むことが予想される。 11日に弾劾決議案が下院に提出されたことで採決への道が開かれた。下院で賛成多数となれば、上院での弾劾裁判へうつることとなる。 しかし上院内部のあるメモによると、上院が弾劾手続きに着手できるのは早くてもトランプ氏の任期満了の前日1月19日になる可能性がある。 上院は現在休会中で、再開の日程を変更するには上院議員100人全員の同意が必要となるが、その可能性は極めて低い。 トランプ氏が退任しても弾劾手続きを上院に移せるのか、憲法の専門家の間で意見が割れている。しかし民主党は、下院でトランプ氏の弾劾訴追を決議し、後日上院で裁判を行えると確信しているようだ。 民主党のジェイムズ・クライバーン下院院内幹事は10日、バイデン氏の大統領就任から100日間は、上院に弾劾裁判の開催を求めない可能性があると述べた。 弾劾手続きとは 合衆国憲法第2条第4節は、「大統領並びに副大統領、文官は国家反逆罪をはじめ収賄、重犯罪や軽罪により弾劾訴追され有罪判決が下れば、解任される」と規定している。 弾劾訴追権は下院が、弾劾裁判権は上院がそれぞれ持つ。 下院がこの弾劾決議案を可決した後、上院が弾劾裁判を行う。上院議員の3分の2以上が賛成すれば、大統領を解任できる。 現在の下院では、定数435議席のうち民主党が235議席を占めているため、弾劾訴追が成立する可能性は高い。 一方の上院は、定数100議席のうち共和党が53議席を占める。解任の動議成立に必要な3分の2以上の賛成票を得るには、多数の共和党議員が造反する必要があるため、大統領が実際に解任される見通しは少ない。 政府と共和党は、弾劾裁判は最長2週間とするよう求めている。 過去の大統領で弾劾訴追されたのは、アンドリュー・ジョンソン第17代大統領とビル・クリントン第42代大統領のみだが、上院の弾劾裁判が有罪を認めなかったため、いずれも解任はされていない。 リチャード・ニクソン第37代大統領は弾劾・解任される可能性が高まったため、下院司法委の弾劾調査開始から3カ月後に、下院本会議の採決を待たずに辞任した。 (英語記事 Democrats start move to impeach Trump again)

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    米FBI、トランプ氏支持のさらなる暴動に警戒を呼びかけ

    2021年01月12日 10:41 公開 米連邦捜査局(FBI)は11日、ジョー・バイデン次期大統領の就任式までの1週間ほどの間に、武装した人々による抗議行動が起こる可能性があるとして警告を発した。 バイデン氏の大統領就任式は今月20日に開かれる。それまでの間に、ドナルド・トランプ大統領を支持する武装集団がアメリカの全50州の州都と首都ワシントンで集会を予定しているとの報道も出ている。 バイデン氏は11日、新型コロナウイルスの2回目のワクチン接種を受けた際に記者団に対し、連邦議会議事堂の前で就任宣誓をするのを恐れてはいないと述べた。議事堂は6日、大統領選の結果認定を進めていた最中に、選挙結果を受け入れないトランプ大統領の過激な支持者らが乱入し、死者が出る騒乱状態に陥った。 警備当局は、議事堂の敷地内に数千人のトランプ氏支持者が入り込んだ事態が繰り返されることはないと強調している。 国土安全保障省のチャド・ウルフ長官代行は11日、シークレットサービス(大統領警護隊)に対し、就任式に向けた特別警備を通例より6日早い13日に開始するよう指示したことを明らかにした。「先週の出来事と治安情勢の変化を考慮」したものだという。 特別警備では、治安および司法当局のさまざまな部局が協力。道路閉鎖や警戒地域の設定などを実施する。 <関連記事> 米民主党、トランプ氏の弾劾決議案を下院に提出 罷免なければ採決へ 米議会襲撃 Qアノン陰謀論の信奉者や州議会議員など次々と起訴 トランプ氏の解任求める声、高まる 支持者の連邦議会襲撃で 当局は、就任式に最大1万5000人の州兵が出動する準備があるとしている。ダニエル・ホカンソン州兵総局長は11日、州兵1万人が週末までに首都ワシントンに配置され、要請があればさらに5000人の増員が可能だとした。 就任式に来ないで 首都ワシントンのミュリエル・バウザー市長は、警備態勢の強化を求めるとともに、就任式のために首都を訪れないよう国民に呼びかけた。就任式では例年、数十万人の見物者が議事堂までの通り沿いにひしめくが、今年は新型コロナウイルス対策で人数は限定されている。 就任式の実行委員会は、式典が「結束したアメリカ」をテーマに開催されると発表している。 バイデン氏は就任宣誓をした後、バラク・オバマ前大統領、ジョージ・W・ブッシュ、ビル・クリントン両元大統領らと献花式に臨み、結束のメッセージを強調するとみられている。 トランプ氏は就任式を欠席する意向を表明している。その通りになれば、過去150年以上で初めて就任式に参加しない大統領となる。 武装デモを計画か トランプ氏支持者や極右主義者らはオンライン投稿で、特定の日付の抗議行動を呼びかけている。今月17日には国内各地で武装デモを開き、就任式が開かれる20日には首都ワシントンで行進を実施するとしている。 米ABCニュースによると、FBIは内部文書で、ある団体への警戒を指示した。この団体は、トランプ氏が罷免された場合や就任式当日に、各州や連邦などの裁判所に「押し入る」よう呼びかけているという。 トランプ氏に対しては、議事堂乱入事件を受け、辞任や罷免、弾劾を求める声が民主党と一部の共和党の議員らの間で高まっている。 米メディアによると、連邦当局は国内各地の警察に対し、州議会などの警備を強化するよう指示している。 ロイター通信は、連邦司法当局者の話として、FBIが求める警戒態勢はすべての州の州都で今月16~20日に実施され、首都ワシントンでも遅くとも就任式の3日前から実施されると伝えた。 連邦議会の議事堂で騒乱が起きたのと同じ時期には、小規模な同様の出来事も首都以外で起きていた。 弾劾の動き 連邦議会ではトランプ氏の弾劾に向けた動きが進められている。 下院には11日、トランプ氏の弾劾決議案が提出された。トランプ氏が6日にホワイトハウス前でみせた言動が「反乱の扇動」にあたるとしている。 民主党は、マイク・ペンス副大統領が憲法修正25条を発動してトランプ氏を罷免しない場合、13日に下院で決議案の採決を行うとしている。 トランプ氏は、8日にツイッターなどのソーシャルメディアの利用を禁止されてから、公の声明を出していない。 (英語記事 FBI warning amid fears of more pro-Trump violence )

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    インドネシア旅客機墜落事故、ブラックボックスの位置特定

    になったばかりだった。船が壊れたためにポンティアナックに行くことになったという。 アンガさんの母親はBBCインドネシアの取材で、「もし息子が死んでいるなら、連れて帰ってちゃんと埋葬したい」と語った。 また、同機のアフワン機長の親族は、アフワンさんは敬けんなムスリム(イスラム教徒)で「良い人」だったと語った。 「近隣の人には有名人で、優しい人柄で知られていた」と、おいのフェルザ・モハルディカさんは話した。 事故機についてわかっていることは ボーイング製の航空機をめぐっては、2度の墜落死亡事故を起こした737マックス8型機が2019年3月から昨年12月まで全世界で運航停止となっていたが、今回の事故機はそれとは異なる。 登録記録によると、事故機は26年間運航しているボーイング737-500。 機体の状態は良好だったと、スリウィジャヤ航空のジェファーソン・アーウィン・ジャウウェナ最高経営責任者(CEO)は記者団に述べた。同機は大雨の影響で30分遅れて離陸したという。 スリウィジャヤ航空は2003年に設立された格安航空会社で、インドネシアや東南アジア諸国に就航している。 今回の事故機は、ジャカルタの北約20キロの地点で消息を絶った。ここは2018年10月に、ジャカルタ発のライオン航空機(ボーイング737マックス8型)が離陸から約12分後に墜落した場所から程近い。 BBCのジェローム・ウィラワン記者は、ライオン航空機の事故以降、インドネシアの航空業界は厳しい目を向けられてきただけに、今回の事件はインドネシアにさらなる難題と、複雑な感情を呼び起こすだろうと報じた。 (英語記事 Indonesia crashed plane's 'black boxes' located/Video of Indonesia plane wreckage search released )

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    英イングランド、ワクチン接種の大型センター7カ所開設へ

    日、イングランドでさらに厳格なロックダウンが必要になるだろうと警告を発した。 ハンコック氏は10日、BBCの番組で、「規制を緩めようとするたび、致命的な結果になり得る」とし、外出しないことが「社会としてまとまってできる最も重要なことだ」と述べた。 イングランドでは全域でロックダウンが実施されており、食料品の買い物や運動、在宅勤務ができない場合の出勤などを除き、外出が禁じられている。スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの各地域でも、多くの場所で同様の措置が取られている。 政府は10日、さらに厳しい措置の必要性について協議したが、結論は出なかった。現在のロックダウンの効果を示すデータが今後10日ほどで出るのを待つことにした。 新型コロナウイルス特集 感染対策 基本情報:1分で解説 新型コロナウイルスについて知っておくべきこと 予防方法: 正しい手の洗い方 社会的距離とは: 2メートルってどれくらい? 感染対策に必要な距離 感染から回復まで:【解説】 感染から回復まで、何日くらいかかる? 新型ウイルス 感染したか判断するには: 「具合が悪いんだけど、もしかして新型ウイルス?」 感染を判断する方法とは 心の健康:【解説】 新型コロナウイルス、心の健康はどう守る? ワクチンについて: 世界77億人にワクチンを提供するには……5つの課題 新型コロナウイルス (英語記事 Mass Covid vaccination centres to open in England)

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    ツイッター、在米中国大使館の投稿を削除 ウイグルは「解放」されたと主張で

    2021年01月11日 11:57 公開 SNS大手ツイッターは10日、中国政府の新疆ウイグル自治区政策によってウイグルの女性が「解放」されたと主張した、在米中国大使館のツイートを削除した。 このツイートは、中国の国営メディア中国日報の記事へのリンクと共に投稿されたもの。記事では、中国政府がウイグルの宗教的過激派を抑え込んだことで、女性が「子供を産む機械」ではなくなったと述べていた。 中国政府にはかねて、イスラム教徒のウイグル族を迫害している疑惑が持たれている。女性に対しては不妊手術などを強制し、人口抑制を行っているとみられている。 中国はこうした疑惑を一貫して否定している。 <関連記事> 仏サッカー選手、ファーウェイとの契約打ち切り ウイグル問題で 中国当局、ウイグルの470万人を一斉検査 1人の感染確認で 中国当局、収容施設の内部撮影したウイグル族モデルの扱いを擁護 在米中国大使館は7日、中国政府が「推進」している「生殖に関する健康政策」の結果、ウイグルの女性が「自信と自立」を得たとツイートした。 ツイッターは週末に入り、ツイッターの規則に「違反」したとしてこの投稿を削除。この措置の詳細については明かしていない。 元のツイートに掲載されていた中国日報の記事には、新疆での過激派撲滅運動によって「ウイグルの女性が子どもを産むかどうか自分で決められるようになった」と書かれている。 この記事は新疆開発研究センターの報告を引用。「こうした変化は、一部の西洋の研究者や政治家が指摘しているようなウイグル族に対する『強制不妊手術』によるものではない」と書かれている。 専門家は厳しい人口抑制策を指摘 中国の新疆政策に関する世界的な専門家、エイドリアン・ゼンズ博士は昨年、ウイグルなど中国国内の少数民族の女性たちが人口抑制政策で決められている人数以上の子どもを妊娠した場合、中絶しなければ強制収容所に入れられると脅されていると報告した。 この報告は地方自治体の公式データや政策文書、新疆に住む少数民族の女性への取材を基にしている。 報告ではまた、法的に認められている人数以上の子どもをもつ女性だけでなく、規定以下の子どもしかもっていない多くの女性も、強制的に子宮内避妊器具を装着させられたり、不妊手術を受けさせられたりしていると指摘している。 中国では現在、夫婦は原則2人まで、一部の地方では3人まで子どもをもつことが認められている。 中国は強制収容所を、過激派に対抗するための再教育施設だと主張している。しかし収容されていた人の証言では、月経を止める薬などを注射され、その結果、不正出血に陥る女性もあったという。 ゼンズ博士のデータ分析によると、新疆での人口増加率はここ数年で劇的に低下しているという。自治区内で最も大きな2県では、2015年から2018年にかけて増加率が84%低下。2019年にもさらに下がった。 この報告書を受け、アメリカのマイク・ポンペオ国務長官は「全ての国がアメリカと共に、この非人間的な行いを終わらせるよう求めていくべきだ」と述べた。 中国はこの時、一連の疑惑は「根拠のないもの」で「隠れた動機」に基づいたものだと主張している。 (英語記事 Twitter deletes China's Xinjiang women tweet)

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    米下院、トランプ氏の罷免決議案を11日にも採決 民主幹部が見通し

    2021年01月11日 11:45 公開 米連邦議会の議事堂をドナルド・トランプ大統領の支持者らが襲撃した事件を受け、議会下院は11日にも、トランプ氏の罷免を求める決議案を採決する。民主党のナンシー・ペロシ議長が10日、方針を示した。 ペロシ氏が民主党議員らに宛てた書簡によると、決議案ではマイク・ペンス副大統領に対し、憲法修正25条を発動してトランプ氏を罷免するよう要求する。 民主党はさらに、トランプ氏の弾劾決議案を下院で投票にかけることも検討している。 議事堂襲撃事件の際のトランプ氏の言動が「反乱の扇動」にあたると主張する見込み。 ペロシ氏は書簡で、「私たちの憲法と民主主義を守るため、急いで行動を取る。現在の大統領は、両方にとって脅威となっているからだ」とした。 <関連記事> 米議会襲撃 Qアノン陰謀論の信奉者や州議会議員など次々と起訴 米民主党、トランプ大統領の弾劾決議案を準備 週明けに提出へ トランプ氏の解任求める声、高まる 支持者の連邦議会襲撃で 一方、民主党のジェイムズ・クライバーン下院院内幹事は10日、弾劾決議案について、「対応を取るのは火曜日(12日)か水曜日だろう」、「今週には対応すると思う」と米CNNに語った。 同時に、残り10日となったトランプ氏の任期中に、下院で弾劾決議を可決して上院で弾劾裁判を開くのは現実的ではないとの見解を示した。 民主党は、ジョー・バイデン次期大統領の大統領就任から100日間は、上院に弾劾裁判の開催を求めない可能性がある。 クライバーン氏は、「バイデン次期大統領に、自らの政策をスタートさせるのに必要な100日間の時間を与えようではないか」と述べた。 実際にそうなると、バイデン氏は新閣僚の承認や、新型コロナウイルスへの対応など、重要な政治行動にすぐに取り掛かることができる。反対に上院で弾劾裁判の手続きが始まると、これらは後回しにされる。 共和党内でも辞任要求高まる 死者5人が出た議事堂襲撃事件に関し、トランプ氏の責任を問う声は、民主党だけでなく共和党でも高まっている。 だが、共和党の上院議員には、弾劾裁判でトランプ氏に有罪票を投じると表明している人はいない。 そうした中、共和党のパット・トゥーミー上院議員(ペンシルヴェニア州)は10日、米NBCの番組で、「大統領が早急に辞任して去るのが国にとって最善」と発言。同党でトランプ氏の辞任を求めた2人目の上院議員となった。 トゥーミー氏は、「そうなる可能性は低いだろうが、それが最善だと思う」と述べた。 トランプ氏の辞任を最初に求めた共和党上院議員は、リサ・マーコウスキ氏(アラスカ州)。一方、同党のベン・サス議員(ネブラスカ州)は、下院でトランプ氏の弾劾決議が可決されれば、弾劾について検討すると表明している。 トランプ氏は声明出さず トランプ氏は、8日にツイッターなどのソーシャルメディアの利用を禁止されてから、公の声明を出していない。 ホワイトハウスは弾劾をめぐる動きについて、「政治的な動機に基づくもの」であり、「私たちの偉大な国にさらなる分断をもたらすだけだ」として非難している。 今後もし下院で弾劾決議が可決されれば、トランプ氏は任期中に2度にわたって弾劾決議を受けた初の大統領となる。 民主党はマイク・ペンス副大統領に、憲法修正第25条を適用し、ペンス氏が大統領の代行となるよう要求している。 しかし、ペンス氏がこれに応じる様子は見られず、実現する可能性は極めて低いと考えられている。 ただ、ペンス氏は20日の大統領就任式への出席予定を明らかにするなど、トランプ氏と距離を置きつつあるように見える。トランプ氏は就任式には出席しない意向を表明している。 ホワイトハウスは10日、トランプ氏が12日にテキサス州を訪れ、メキシコ国境に建設した壁を視察する予定だと発表した。自らの政権の事業を強調する狙いがあるとみられる。 シュワルツェネッガー氏も 共和党の元カリフォルニア州知事で、俳優のアーノルド・シュワルツェネッガー氏も、トランプ氏を厳しく批判。10日にツイッターに投稿した動画で、議会襲撃事件をナチスドイツによる「水晶の夜」事件(1938年)になぞらえ、トランプ氏を「過去最悪の大統領」と呼んだ。 https://twitter.com/Schwarzenegger/status/1348249481284874240 襲撃事件をめぐって当局による捜査が続く中、ヴァージニア州とワシントン州の警察当局は、襲撃につながったトランプ氏支持の集会に参加したとされる非番の警官らを休職処分にした。 ロイター通信によると、フロリダ州とニューヨーク市の消防当局も、議事堂への乱入が起きた際に職員が現場にいた可能性があるとしている。 (英語記事 Democrats ready for Trump impeachment after riot)

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    エリザベス英女王とフィリップ殿下、新型ウイルスのワクチン接種

    員と、感染リスクが極めて高いと分類された人が、優先されている。 マット・ハンコック保健相は10日朝、BBC番組「アンドリュー・マー・ショー」で、秋までに国内の成人全員にワクチンを提供する方針だと述べた。 女王夫妻は現在、ロンドン郊外のウィンザー城に滞在を続けている。 2020年には女王は3月から10月まで、ウィンザー城の外での公務に出席しなかった。 昨年3月下旬にはチャールズ皇太子が新型ウイルスに感染し、軽症の後に回復した。4月には皇太子の長男ウイリアム王子も感染していたことが後に明らかになったが、王室は正式に発表していない。 エリザベス女王は昨年末、クリスマス恒例の国民へのあいさつで、パンデミックのため大変だった1年を振り返りながら、無私の思いやりで他人を助けた人たちをたたえた。大切な人の死を悲しみながらクリスマスを迎えている人や、感染予防のため家族や友人と集まれずひとりで過ごしている人を思いやり、「あなたはひとりではありません」と語りかけた。 (英語記事 Covid-19: Queen and Prince Philip receive vaccinations)

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    米国務長官、米台関係に制約不要と 台湾との公的接触規制を解除へ

    2021年01月10日 19:01 公開 アメリカのマイク・ポンペオ国務長官は9日、中国政府に配慮して長年続けてきた、アメリカと台湾の当局者間の接触に関する「自主規制」を解除すると発表した。 米国務省は声明で、台湾当局者との接触に関する「自主規制」は、台湾に対する自国の主権を主張する中国政府を「なだめる」ため数十年前に導入されたものだと説明。現在は「無効」だとした。 今回の対応は中国の怒りを買い、米中間の緊張を高めることになりそうだ。 ドナルド・トランプ大統領の任期終了が20日正午に迫る中、「自主規制」解除が発表された。 中国と台湾は1949年に分断した。中国は台湾を離れた領土とみなしているが、台湾の指導者たちは、台湾は主権国家だと主張している。 両者の関係はぎくしゃくしており、台湾と友好的なアメリカを巻き込みかねない衝突の危険にさらされている。 米台関係の拡大へ ポンペオ氏は9日の声明で、米国務省がアメリカの外交官と台湾との接触を制限する複雑な規制を導入したと説明。「本日、これらの自主規制を全て解除すると発表する」と述べた。 「アメリカと台湾の関係は、この国の官僚制度が自らを縛ってきた自主規制に制約される必要がなく、制約されるべきでないことを認める」と長官は表明した。 さらに、台湾は活気あふれる民主主義の場所で、信頼できるアメリカのパートナーだとし、外交関係への規制はもはや有効ではないと付け加えた。 昨年8月にはアレックス・エイザー保健福祉長官が台湾を訪れ、蔡英文総統と会談した。1979年にアメリカが台湾と断交して以来で最高位の訪問となった。 これに対し中国は、「一つの中国」の原則を尊重するようアメリカに求めた。 アメリカは台湾に武器も売却しているが、日本や韓国、フィリピンとのような正式な防衛条約は結んでいない。 長年の対立 中国政府は長年、台湾の国際的な活動を制限しようとしており、両者は太平洋地域での影響力をめぐり争ってきた。 中国と台湾の緊張は近年高まっている。中国側は台湾を奪還するため、武力行使も辞さない構えを示している。 台湾を正式に国として認めている国はわずかだが、民主的に選出された台湾政府は貿易で多くの国と結びつくほか、諸外国政府と非公式のつながりを持っている。 (英語記事 US lifts restrictions on contacts with Taiwan)

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    米連邦議会襲撃 参加者たちが撮影した内部の様子

    2021年01月10日 12:59 公開 ドナルド・トランプ米大統領の支持者たちが6日午後に連邦議会の議事堂に大挙して乱入した際、大勢がその様子をスマートフォンなどで録画していた。 襲撃に参加した当事者や目撃者たちがオンラインに投稿するなどした、映像の一部を紹介する。

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    米議会襲撃 Qアノン陰謀論の信奉者や州議会議員など次々と起訴

    2021年01月10日 12:13 公開 米連邦議会の議事堂をトランプ大統領の支持者たちが襲撃した事件で、司法省は9日、陰謀論の信奉者や州議会議員などを新たに相次ぎ起訴したと発表した。 ワシントン連邦地検は、通称「ジェイク・アンジェリ」ことジェイコブ・アンソニー・チャンスリー被告について、暴力的な不法侵入や治安を乱す行為などを含む罪状で起訴した。被告はすでに逮捕・勾留されている。 ワシントン連邦地検は声明で、「角と熊の毛皮のかぶりもの、赤白青のフェイス・ペイント、上半身裸で茶色いズボンという姿で連邦議会議事堂に入る姿が報道された人物が、チャンスリーだと特定されたと言われている。この人物は全長約180センチの槍(やり)を手にしていた。槍の刃のすぐ下に、アメリカ国旗が縛り付けられていた」と述べた。 チャンスリー被告は、陰謀論「Qアノン」の「シャーマン」を自称しているとされる。本人は罪状について発言していない。Qアノンとはトランプ氏を支持する根拠のない陰謀論で、「世界の政財界やマスコミにはびこる悪魔崇拝の小児性加害者に対して、トランプ大統領は秘密の戦争を繰り広げている」というのが主な内容。 <関連記事> 【解説】 Qアノン陰謀論とは何か、どこから来たのか 米大統領選への影響は 陰謀論を広める「Qアノン」とは何か? 止める方法は? ワシントン連邦地検は同じ声明で、下院本会議場から下院議長の演台を持ち出す様子が撮影され、逮捕された、フロリダ州在住のアダム・ジョンソン被告(36)を、暴力的な不法侵入や政府資産の盗難の罪で起訴したと発表した。 連邦地検はほかにも、ウェスト・ヴァージニア州議会のデリック・エヴァンズ議員(35)を暴力的な不法侵入や治安を乱す行為の罪などで起訴したと発表した。議員もすでに逮捕・勾留されている。エヴァンズ州議会議員は、トランプ氏支持者たちと議事堂外に並ぶ自分の姿を撮影し、オンラインに投稿した後、議事堂内に入ったとされる。 司法省はこれまでに議事堂襲撃に参加した罪で十数人を起訴している。中には、ナンシー・ペロシ下院議長の執務室で机に足をのせて座る写真に収まり、議長の机から封筒を持ち出したと自ら語っていたリチャード・バーネット被告(60)も含まれる。 ほかにも、議事堂近くで火炎瓶11個や銃器を所持していたとされるアラバマ州在住の男性も逮捕・起訴された。 議会襲撃では、トランプ氏の支持者4人と、議会警察の警官1人が死亡した。 米ツイッター社は8日、「暴力行為さらにを扇動する恐れがある」として、ドナルド・トランプ大統領の個人アカウントを永久凍結したと発表。その理由のひとつとして、トランプ氏が「尋ねていた人たちへ」として、自分は1月20日の大統領就任式に欠席すると述べた最新のツイートが、支持者たちには式典攻撃を正当化するものと受け止められていると指摘。さらに、連邦議会や各州議会の議事堂を1月17日に襲撃するという次の攻撃計画が、すでにツイッターその他で拡散されていると述べている。 トランプ氏の任期は1月20日正午で終わる。 ジョー・バイデン次期大統領の就任をもって政権与党となる民主党は、「反乱の扇動」を理由にトランプ氏を弾劾する決議案を週明けにも下院に提出する方針。下院はすでに民主党が多数を占めるが、上院では20日まで共和党が多数。さらに、弾劾訴追による大統領の解任には、上院議員の3分の2以上の賛成が必要のため、解任が可決される可能性はきわめて低い。加えて、上院の審議日程を決める共和党のミッチ・マコネル多数党上院院内総務が、20日以前は弾劾決議を審議しないという姿勢を示している。 ホワイトハウスの大統領報道官は、任期終了を目前にしたこの時点で大統領を弾劾するのは、国の分断を深めるだけだと述べた。 (英語記事 'QAnon Shaman' Jake Angeli charged over pro-Trump riots)