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    欧州のロックダウンが「300万人の命を救った」 英研究

    2020年06月09日 12:15 公開 ジェイムズ・ギャラガー、健康・科学担当編集委員 新型コロナウイルス対策のロックダウン措置によって、欧州で300万人以上の人命が救われたとする研究結果が8日、学術誌「ネイチャー」に発表された。 英インペリアル・コレッジ・ロンドンの研究チームは、ロックダンを実施していなければ「死者数は膨れ上がっていた可能性がある」としている。 一方で同チームは、これまでに感染している欧州の住民はごく一部で、まだ「パンデミック(世界的流行)の始まり」の段階にあると警告した。 別の研究も、世界的ロックダウンが「かつてないほど短期間でより多くの人命を救った」としている。 <関連記事> イタリアが国内移動を解禁、国境も開放 ロックダウン緩和 スウェーデン、ロックダウンせず「多くの死者出た」 政府疫学者 アメリカのロックダウン、1週間早ければ「3・6万人の命救えた」=研究 【解説】 なぜイギリスは方向転換したのか 新型ウイルス対策 インペリアル・コレッジ・ロンドンの研究では、オーストリア、ベルギー、デンマーク、フランス、ドイツ、イタリア、ノルウェー、スペイン、スウェーデン、スイス、イギリスの欧州11カ国における、5月初旬までの移動制限措置がもたらした影響を評価した。当時この国々では計約13万人が死亡していた。 研究者たちは、ロックダウンを実施しなかった場合の死者数を数量モデルで予測した。 同研究グループは今年3月、イギリスで25万人が死亡するとの推計を公表し、英政府のロックダウン開始決定につながった。 対策なければ320万人が死亡していた 今回の研究は、事業の休業や自宅待機などの対策がなければ、5月4日までに320万人が死亡していたと推計した。 つまり、ロックダウンがイギリス人47万人、フランス人69万人、イタリア人63万人を含む約310万人の命を救ったことになる。 「ロックダウンで数百万人もの死が回避できた。それだけ亡くなっていたら悲劇だった」と、インペリアル・コレッジ・ロンドンのセス・フラックスマン博士は述べた。 この研究は、死者数の推計に影響する仮定をいくつか立てて試算を行っている。 研究では、ロックダウンがなければ、COVID-19(新型ウイルスによる感染症)の脅威に対する行動を変えなかったはずだと仮定した。 その他、病院はひっ迫せず、死者数の急増にはつながらなかったという仮定をもとにしている。一部の国では実際に、病院がひっ迫寸前に陥った。 この研究ではロックダウンによる健康への影響も考慮されていない。こうした健康への影響が完全に明らかになるには数年かかるかもしれない。 まだ始まりにすぎない? 予測モデルはさらに、ロックダウンがなければすでに非常に多くの人が感染し、今頃はアウトブレク(大流行)収束目前の段階にあったはずだと推定。その場合、イギリスでは10人に7人以上が感染して集団免疫の獲得につながっていたはずで、新型ウイルスの拡大は収まっていたはずだという。 その代わりに、5月初旬までに欧州全体で最大1500万人が感染していたはずだと推測している。 研究者たちは、評価対象の11カ国でこれまでに感染したのは多く見積もっても、総人口の4%ほどだとしている。 「感染拡大は完全に終わったなどという言い分は、全否定できる。我々はまだパンデミックの始まりの段階にある」と、フラックスマン博士は述べた。 つまり、各国がロックダウンを緩和する中で、新型ウイルスが再び拡大し始める恐れがあるということだ。 「人の移動が元に戻れば、感染の第2波が近く起きる可能性は非常に高い。来月あるいは2カ月以内に起こりうる」と、インペリアル・コレッジ・ロンドンのサミル・バット博士は述べた。 「かつてないほどの短期間でより多くの人命救った」 こうした中、米カリフォルニア大学バークリー校による別の研究では、中国、韓国、イラン、フランス、アメリカにおけるロックダウンの影響の分析が行われた。 同じく学術誌「ネイチャー」に発表された研究結果によると、分析の対象国ではロックダウンで5億3000万人の感染を防ぐことができた。ロックダウンが導入される直前の感染者数は、2日ごとに倍増していたという。 同チームの研究者の1人、ソロモン・シアン博士は、新型ウイルスは「人類にとって真の悲劇」となったものの、感染拡大を阻止するための世界的取り組みによって、かつてないほどの短期間で以前より多くの人命を救った」と評価した。 新型コロナウイルス特集 感染対策 基本情報:1分で解説 新型コロナウイルスについて知っておくべきこと 予防方法: 正しい手の洗い方 なぜ外出を控えるのか: 家にいることで人の命を助けられる 社会的距離とは: 2メートルってどれくらい? 感染対策に必要な距離 感染したか判断するには: 「具合が悪いんだけど、もしかして新型ウイルス?」 感染を判断する方法とは 心の健康:【解説】 新型コロナウイルス、心の健康はどう守る? 在宅勤務・隔離生活 在宅勤務:【解説】 より良い在宅勤務へ 便利なコツやツールは? 自主隔離:新型コロナウイルス、自主隔離でやるべきこと 必要なものの調達: 安全なデリバリーやテイクアウト、買い物の方法は (英語記事 Lockdowns in Europe saved 'millions of lives')

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    米野党・民主党、連邦警察改革の包括法案提出 フロイドさん追悼に片膝突く

    2020年06月09日 12:09 公開 米野党・民主党は8日、連邦警察改革の包括法案を連邦下院に提出した。アメリカでは、黒人男性ジョージ・フロイド氏が白人警官の暴行で死亡したのを機に、警察暴力と人種差別に抗議するデモが各地で連日続いている。 民主党による2020年公正警察法案は、警察の問題行動を訴追しやすくし、逮捕時に容疑者の首を絞めて制圧することを禁止し、人種差別に取り組む内容になっている。 法案は連邦警官に、ボディカメラや車載カメラによる現場の撮影を義務づけ、逮捕時に容疑者の首を絞めて制圧することや、「ノックなし令状」と呼ばれる無予告の家宅捜索を禁止する。 法案を発表した民主党幹部のナンシー・ペロシ下院議長は、近年のアメリカで警察によって死亡したアフリカ系市民の名前を読み上げた。 ペロシ議長、チャック・シューマー上院院内総務、カマラ・ハリス上院議員、コーリー・ブッカー上院議員、黒人議員団のメンバーが法案を提出し、フロイド氏の追悼に連邦議会議事堂の広間で9分近く床に片膝を突いた。フロイド氏は白人警官に9分近く、首を膝で押さえつけられ、死亡している。 上院で多数を占める共和党が、この法案を支持するかは不透明。共和党幹部の間では、独自法案の策定を検討する声も出ている。 上院司法委員会は今月半ばに公聴会を開く。 フロイド氏の弟、フィロネス・フロイド氏は今週後半、警察改革に関する下院公聴会で証言する予定。 フロイド氏の事件があった中西部ミネソタ州ミネアポリスでは市議会議員の安定過半数が、市警察を解散させると公約した。代わりに、地域住民が中心となる新しい防犯と治安維持の仕組みを作るとしている。 アメリカでは各地の自治体が独自の権限で警察を運営しており、連邦警察とは指揮系統が異なる。 「国民的な悲しみを国民的行動へ」 ペロシ下院議長は、フロイド氏の犠牲によって「警察の残虐行為で亡くなった黒人アメリカ人を追悼するという、国民的な悲しみの時をアメリカは経験している」と述べた。 「国民的な悲しみの動きは本日、国民的な行動の運動へと変身する」と、ペロシ氏は強調した。 法案が成立すれば、私刑は連邦法上の犯罪となるほか、警察による軍用武器の購入が制限される。州や地域の警察組織全体に差別や偏見、問題行動が蔓延(まんえん)しているとみられる場合は、司法省が捜査権限を持つことになる。 さらに、警察の問題行動に対する不服申し立ての全国的なデータベースを作る。 「法と秩序の大統領」を自認するドナルド・トランプ大統領率いる与党・共和党は、民主党によるこの警察改革法案を積極的に支持していない。 一方で、以前からトランプ氏に批判的な共和党のミット・ロムニー上院議員は7日、キリスト教信者のグループとホワイトハウスへ行進。「Black Lives Matter」と繰り返す自分の様子をツイートした。ロムニー氏は2012年大統領選でバラク・オバマ前大統領に敗れている。 「Black Lives Matter」というスローガンは、2013年から2014年にかけて使われ始め、2014年8月に南部ミズーリ州ファーガソンで18歳の黒人男性が白人警官に射殺されたのを機に、全国的な抗議運動と共に広がった。「白人と同じように黒人の命にも意味がある、大事だ」という意味が込められている。 「警察の予算を打ち切れ」とデモ フロイド氏の死亡に抗議する各地のデモでは、今月に入り「警察の予算を打ち切れ」という主張が繰り返されている。 「警察予算打ち切り」を要求する人たちは長年にわたり、アメリカ各地の地元警察が過剰な軍用級装備を備え、軍隊のような攻撃的手法で治安維持に当たっていると批判してきた。 こうした警察の体制強化に公的資金をつぎ込むのではなく、地域社会を強化し人種対立を緩和するような社会福祉事業に予算を回すべきだという主張だ。 ニューヨーク市ではビル・デブラシオ市長が7日、市の警察予算を削減し、社会福祉に割り当てると公約した。 トランプ大統領は、11月の大統領選で争う民主党のジョー・バイデン前副大統領も、こうした警察予算削減の推奨者だと攻撃しているが、バイデン陣営は8日、これを否定した。 「すでに刑事司法について公約を発表している通り、バイデン副大統領は警察予算を減らすべきではないと考えている」と、アンドリュー・ベイツ選対広報官は話した。 「(バイデン氏は)同時に変化を求める人たちの深い悲しみやいらだちを聞き入れ、共有している。このひどい苦しみを終わらせ、正義を確実に実現しなくてはと、突き動かされている」 アメリカでは過去に、自治体の警察組織が解体されたことが何度かある。2000年にはカリフォルニア州コンプトン、2012年にはニュージャージー州キャムデンで、管轄地域を拡大した新組織が導入された。 フロイドさん暴行死事件の時系列 5月25日――ミネソタ州ミネアポリスで白人警官に首を圧迫され、ジョージ・フロイドさん死亡 5月26日――フロイドさんの死に対する抗議始まる 5月27日――抗議が各地に広がる 5月28日――トランプ氏、略奪者を「ごろつき」とツイート。「州兵を送り込む」、「略奪が始まれば、発砲が始まる」と書いた。ツイッター社は2つ目のツイートを「暴力賛美」として警告を表示した 5月29日――デモ取材中のCNN記者とクルーが生中継中に逮捕される 5月31日――6日目の抗議が各地で続く 6月1日――トランプ氏、事態鎮圧に軍の投入も辞さないと演説。トランプ氏の写真撮影の前に、連邦公園警察などが抗議者を催涙ガスなどで排除 6月2日――8日目の抗議続く。首都ワシントンの各地に州兵配備 6月3日――関与した元警官4人を州司法当局が殺人罪などで起訴 6月4日――ミネアポリスでフロイドさんの追悼式 6月5日――ワシントン市長、ホワイトハウス近くの交差点を「Black Lives Matterプラザ」に命名 6月8日――フロイドさんの地元ヒューストンで追悼式。民主党は警察改革法案を議会提出 (英語記事 US Democrats introduce sweeping legislation to reform police)

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    人種差別と警察暴力 アメリカの原罪がまたしても

    リカの人種対立は近年なかったほどの緊張関係にある。 アメリカの警察組織が抱える根本的な問題について、BBCのクライヴ・マイリー記者が報告する。

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    ブラジル政府、新型ウイルス感染の累計データを削除 死者数は世界3位に

    2020年06月08日 16:47 公開 ブラジル政府は6日、新型コロナウイルスの感染者や死者の統計データを公式ウェブサイトから削除した。保健省は今後、過去24時間に報告された感染者と死者を報告するだけで、他国が提供しているような累計データは提供しないとしている。 ジャイル・ボルソナロ大統領は、累計データは現在の状況を反映していないと話している。 ブラジルの感染者の数はアメリカに次いで世界で2番目に多い。また最近では、毎日の死者数が世界で最も多くなっている。 これまでに64万人以上の感染が報告されているが、検査が不十分なため、実際の数はもっと多いとみられている。死者数は3万5000人以上と、アメリカとイギリスに次ぐ世界3位。 右派のボルソナロ大統領は、世界保健機関(WHO)が推奨するロックダウン(都市封鎖)施策を拒否するなどしてきたため、その新型ウイルス対策は内外の批判にさらされている。5日にはWHOのことを「党派的な政治的組織」と批判し、脱退を示唆した。 ボルソナロ氏は他人と距離を取る施策も無視しており、地方自治体が独自に導入した移動制限などに抗議するデモに繰り返し参加している。 ブラジル当局の説明は? ブラジル保健省は6日、公式ウェブサイトから全国と各州のCOVID-19のデータを削除した。 その代わり、過去24時間の新規感染者数は2万7075人、死者は904人という数字だけを掲載した。また、1万209人が回復したことも発表した。 ボルソナロ大統領はツイッターで、「累計データは(中略)この区に現在の状況を反映していない」と説明したが、なぜ情報が削除されたのか、もう発表できないのかは説明しなかった。一方で、「感染者数の報告を改善するため」の施策を講じるとしている。 保健省の措置は、国内のジャーナリストや国会議員などから強く批判されている。データが削除された時点で、ブラジルでは1日当たりの死者が4日連続で1000人を超えていた。 ボルソナロ氏はかねて新型ウイルスの脅威はたいしたことがないという姿勢で、当初は「ちょっとしたインフルエンザ」のようなものだと述べていた。アウトブレイクが始まってからは、大統領の方針に反発して保健相が2人、辞任している。 地方当局によるロックダウンについては、経済を破壊するとして解除を求めている。さらに、政府の方針に逆らって厳しい制限を課している州知事は、政治的な利益をあげるためにそうしているのだと批判している。 (英語記事 Brazil removes virus data amid rising death toll)

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    COVID-19の末期患者を診続けた医師たち 「死」をどう考える

    2020年06月08日 16:07 公開 新型コロナウイルスによる感染症「COVID-19」で亡くなる人の多くが、感染拡大を防ぐ観点から、家族ではなく医療スタッフに囲まれて息を引き取る。 そうした状況で多くの患者を看取ってきた医師たちは、いま「死」についてどう考えているのか。 末期患者を診る緩和治療の医師5人に、映像作家ポール・マイルズが話を聞いた。 製作・監督:ポール・マイルズ、 編集・監督:マタン・ロクリッツ アニメーション:メイ・キンドレッド=ブースビー 撮影:クリス・ウォルター 音楽:エド・ダウイー 製作総指揮:グレッグ・ブロスナン

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    パウエル元国務長官、トランプ氏は憲法を「逸脱」 不支持表明

    2020年06月08日 14:31 公開 アメリカのコリン・パウエル元国務長官は7日、各地で続く人種差別の抗議行動へのドナルド・トランプ大統領の対応について、憲法から「逸脱している」と厳しく批判した。また、大統領選挙では民主党候補となることが確実なジョー・バイデン前副大統領を支持すると表明した。 抗議デモ鎮圧のために軍の出動も示唆したトランプ氏に対しては、与党共和党からも非難の声が噴き出している。 アフリカ系アメリカ人としてこれまで唯一、軍トップの統合参謀本部議長を務めたパウエル氏はこの日、CNNの番組に出演。「私たちには憲法があり、それを順守しなくてはならない。だが大統領は憲法を逸脱している」と述べた。 一方、トランプ氏はパウエル氏について、「過大評価され過ぎだ」と述べた。 <関連記事> NYタイムズ紙、オピニオン編集長が辞任 軍出動求める寄稿掲載で社内からも批判 イギリスで人種差別に抗議続く、奴隷商人の銅像を引きずり下ろし 人種差別に抗議、ワシントンで数万人が平和的デモ NFLは方針転換 バイデン氏支持を表明 パウエル氏は番組のインタビューで、トランプ氏について、「彼はうそをつく。しかしみんなその責任を問わないから、逃げ延びている」と批判した。 また、トランプ氏の発言はアメリカの民主主義にとって危険だと主張。11月の大統領選挙に触れ、「今年はトランプ大統領を支持しようがないのははっきりしている」と述べた。 さらに、「社会問題や政治問題については、ジョー・バイデンの立場にかなり近い。私は彼のために35年か40年ほど仕事をした。彼は今や大統領候補であり、私は彼に投票する」と話した。 共和党の穏健派とされるパウエル氏は、2016年大統領選でトランプ氏に投票しなかった。 軍有力者の発言を支持 パウエル氏は、ここ数日間にトランプ氏批判の意見を表明した軍指導者らへの支持も明らかにした。 バラク・オバマ政権で統合参謀本部議長だったマーティン・デンプシー氏は7日、ABCの番組で、トランプ氏の言葉によって米国民と軍の関係は悪化したと述べていた。 また、ジェイムズ・マティス前国防長官は先週、トランプ氏は意図的に分断をあおっていると非難。抗議行動へのトランプ氏の対応に、「怒り、ぞっとしている」と述べていた。 トランプ氏はパウエル氏を批判 トランプ氏は7日、ツイッターで、「真の堅物でこの国を悲惨な中東の戦争に引きずり込んだ張本人のコリン・パウエルが、別の堅物スリーピー・ジョー・バイデンに投票すると表明した。パウエルはイラクが『大量破壊兵器』を持っていると言っていなかったか? イラクは持っていなかったが、この国は戦争に突入した!」と投稿した。 https://twitter.com/realDonaldTrump/status/1269634983687315457 トランプ氏は1990年開戦の湾岸戦争(パウエル氏は当時統合参謀本部議長)と、2003年開戦のイラク戦争(同国務長官)に言及したものとみられる。 一方、バイデン氏もツイッターでトランプ氏批判を展開。抗議行動への対応について、「彼の(大統領としての)無神経な発言が暴力を誘発し、憎悪と分断の炎をあおり、国民をいっそう分け隔てている」とした。 コンドリーザ・ライス元国務長官はCBSの番組で、トランプ氏について、「ツイートを少し止めて」米国民と対話をしてほしいと述べた。 「どの大統領にも反対する人はいるが、この大統領の場合、意見に賛成してくれそうな人だけではなく、すべての国民と話をすることが求められる」 ミネアポリス警察を解体 フロイドさんが暴行死したミネアポリスでは7日、市議会の13議員のうち9議員が、市警の組織を解体すると、抗議デモ参加の群衆を前に宣言。「代わりに、コミュニティーを実際に安全にする、公共の安全のための新モデル」を作り出すと表明した。 国内の社会不安が弱まり始めたのを受け、各地で治安措置が解除されている。 ニューヨーク市は、1週間近くにわたった夜間外出禁止令を解除。トランプ氏は、首都ワシントンからの州兵の撤退を開始するよう命令すると述べた。 アメリカで生じた社会不安は、平和的なデモとなって他国に広がっている。ヨーロッパ各国では7日、「Black Lives Matter」と訴える抗議行動が繰り広げられた。 イギリス・ブリストルでは、有名な17世紀の奴隷商人エドワード・コルストンの銅像が引きずり下ろされた。 アメリカでは6日、首都ワシントンやシカゴ、サンフランシスコなどで平和的な大規模集会が開催された。白人至上主義団体クー・クラックス・クランの拠点として悪評のあったテキサス州の町ヴィダーでも抗議行動が催された。 先月25日にミネソタ州ミネアポリスで白人警官に膝で首を圧迫され死亡したフロイドさんの葬儀は、9日にテキサス州ヒューストンで予定されている。フロイドさんはヒューストンで育ち、ミネアポリスに移り住んだ。 (英語記事 Trump 'drifted away' from constitution, Powell says)

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    イギリス、渡航者の14日間隔離が開始 守らなければ罰金も

    2020年06月08日 14:31 公開 イギリスで8日、新型コロナウイルスのパンデミックを受け、すべての渡航者に14日間の自主隔離を要請する政策が施行された。飛行機やフェリー、鉄道でイギリスに到着した人は今後、自主隔離する場所の住所の申告を求められる。ルールに従わない場合は最大1000ポンド(約14万円)の罰金が科せられる。 プリティ・パテル内相は、この法律は新型ウイルスの「第2波を防ぐ」ためのものだと説明。しかし一部の産業界は、このルールで深刻な影響を受けると警告している。 ルールには、外国から帰ってきたイギリス国民も従う必要がある。一方、アイルランド、チャンネル諸島、マン島からの渡航者は除外される。 また、輸送業者や医療従事者など一部の業種の人も自主隔離の対象にはならない。 自主隔離先を申告 それ以外の渡航者は、イギリス到着時に「公衆衛生上の乗客の位置確認」書類を記入する必要がある。拒否すれば100ポンドの罰金を受けるか、入国を拒否されることもある。 自主隔離先の住所を申告できない場合は、政府が隔離先を用意するが、宿泊費は渡航者が負担する。また、渡航者がルールに従っているかのチェックも行われる。 このルールをめぐっては、航空業界や一部の与党議員から批判が出ている。しかしパテル内相は、自主隔離は「適切なもの」であり、「正しい時期」に導入されたと説明した。 「海外から持ち込まれる新たな感染リスクを減らせば、悲惨な第2波を防ぐ手助けになると科学が示している」 <関連記事> 英航空BA、渡航者隔離政策に反発 内相との会談を拒否 新型ウイルスと旅行 空の旅はどう変わる? 隔離ルールの内容は? イングランドに到着した人は、14日間の自主隔離ができなかった場合、1000ポンドの罰金が課せられる。スコットランドの場合は480ポンドとなる。 渡航者は可能であれば、自主隔離先まで自分で運転して行く必要がある。隔離先の市や町に着いた後は、公共交通機関やタクシーを使ってはいけない。 仕事や学校、公共施設などにも行ってはいけない。また、必要な支援を受ける以外は、訪問者とも会ってはいけないとされている。 一方、イギリスに入国せず、経由地として到着する人は隔離の対象にはならない。 旅行・運輸業界は反発 旅行業界は政府のこれらの方針に強く反発している。隔離期間を設けることで渡航客が減り、業界の雇用を危険にさらすとしている。 製造業界も、飛行機便が減ることで輸出入が制限されると指摘。貨物業界が大打撃を受けるほか、他の業界の回復も遅れるとしている。 航空大手ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)、格安航空のイージージェットやライアンエアーは先に、政府法務局のトップ、サー・ジョナサン・ジョーンズに共同書簡を送り、政府に対する法的措置に踏み切っている。 業界トップらは5月にもボリス・ジョンソン首相宛ての書簡で、感染率の低い国からの渡航者には隔離を免除するいわゆる「エアブリッジ」の導入などを求めている。 さらに6月初めには、隔離計画を協議するために航空・船舶・鉄道業界のトップらが内相と会談したが、BAは参加を拒否。政府が示した計画の内容にも不満の声があがっていた。 すでにパンデミックの影響を受けているBAは、上場維持のために1万2000人の人員整理計画を発表している。ヒースロー空港の経営陣も、2万5000人の雇用が危ぶまれていると話した。 政府筋の話によると、政府がエアブリッジ条項を結びたい国の「リスト」が作られており、これにはポルトガルやフランス、スペインといった欧州の観光地のほか、オーストラリアやシンガポールが含まれているという。 しかし現時点では政府はこの案を「検討中」で、策定はしていない。 (英語記事 UK travel quarantine rules come into effect )

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    イギリスで人種差別に抗議続く、奴隷商人の銅像を引きずり下ろし

    事件として捜査すると声明を出した。 一方、マンチェスター大学のデイヴィッド・オルソガ教授(大衆史)はBBCの取材に対し、この銅像はもっと前に撤去されているべきだったと指摘した。 「こうした像は、『これは素晴らしいことをした素晴らしい人物だ』と知らしめるものだ。しかし、実際には違う。コルストンは奴隷商人で人殺しだった」 ブリストルのマーヴィン・リース市長は声明で、銅像の撤去について賛否が分かれるのは承知しているとした上で、「この銅像は人道への侮辱を表すものだと、そう感じた人たちの声を聞くのは大事なことだ」と述べた。 チャーチル像に落書き 7日の抗議活動は大半が平和的に行われた。ロンドン南部ヴォクソールのアメリカ大使館前には何千人もの参加者が集まり、その後、議事堂前の広場や首相官邸のあるダウニング街まで行進した。 しかし、一部では器物損壊や小競り合いが見られた。警察の発表によると12人が逮捕されたほか、警官8人がけがをした。 ロンドン警視庁のジョー・エドワーズ警視は、ロンドンでの抗議は「大半が平和的だった」ものの、警官が「暴力や無秩序」にさらされるのは「まったく容認できない」と話した。 国会議事堂のあるウェストミンスターでは午後8時ごろ、参加者と警察との間で小競り合いがあった。抗議者は官庁街ホワイトホールへ向かう際に、発炎筒を灯した。 BBCのトム・シモンズ記者によると、ウェストミンスターでは少人数の抗議グループを制御するため、武装警官が投入された。また、8日午前6時まで集会禁止令が敷かれている。 またパーラメント・スクエアでは、元首相サー・ウィンストン・チャーチルの像に落書きがされ、「Black Lives Matter」のプラカードが巻きつけられた。 「Black Lives Matter」という表現は、2013年から2014年にかけて使われ始め、2014年8月に南部ミズーリ州ファーガソンで18歳の黒人男性が白人警官に射殺されたのを機に、全国的な抗議運動と共に広がった。「白人と同じように黒人の命にも意味がある」という意味が込められている。 ボリス・ジョンソン首相はツイッターで、「市民には平和的に抗議する権利がある。社会的距離を守りながら。しかし、警察を攻撃する権利などない。一連のデモは、ごろつきの悪質な行動にのっとられてしまった。本来主張していたはずのテーマを、裏切っている。当事者は責任をとることになるだろう」と書いた。 こうした暴力行為や器物損壊については、パテル内相のほか、ロンドン警視庁のクレシダ・ディック総監も「とんでもないことだ」と批判している。 一方、最大野党・労働党のリサ・ナンディー影の外相は抗議活動を擁護。「人種差別を前に黙っていられない」人たちが抗議しているのだと話した。 BBC番組「アンドリュー・マー・ショー」出演したナンディー氏は、若者が変化を求めて活動する姿を「誇らしく思う」と述べている。 (英語記事 Protesters tear down statue amid anti-racism demos)

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    NYタイムズ紙、オピニオン編集長が辞任 軍出動求める寄稿掲載で社内からも批判

    2020年06月08日 11:37 公開 米紙ニューヨーク・タイムズが、ジョージ・フロイドさん死亡をめぐる抗議行動の鎮圧に軍の出動を求める共和党上院議員の寄稿を電子版に掲載し、激しい怒りを買っている。これを受けて同紙は7日、オピニオン面編集長の辞任を発表した。 ニューヨーク・タイムズは、全米各地で人種差別と警察の暴力に抗議する大規模なデモが続く最中の3日、トム・コットン上院議員(アーカンソー州選出)の寄稿を電子版で掲載した。 「軍隊を送り込め」と題し、「暴徒」の集団には「圧倒的な力の誇示」が必要だと主張する内容だった。 <関連記事> 人種差別に抗議、ワシントンで数万人が平和的デモ NFLは方針転換 「黒人の命は大事」、ホワイトハウス前に巨大ペイント 米ワシントン トランプ氏、暴行死の男性にとって「素晴らしい日」と バイデン氏はその発言を非難 抗議デモをめぐっては、ドナルド・トランプ大統領が軍隊の出動も辞さない姿勢を示しており、コットン議員の論考は大統領を後押しするものだった。 これに対し、同紙の記者や読者らは強く反発。抗議行動として、翌4日に出社しなかった記者もいた。 ニューヨーク・タイムズは当初、オピニオン面は多様な見解を反映することが求められるとし、寄稿の掲載は正しい判断だったとしていた。 しかし5日になって、長文の断り書きを掲載。論考は「私たちの基準を満たしておらず、掲載すべきではなかった」と表明した。 辞任したジェイムズ・ベネット氏は、2016年からオピニオン面の編集長を務めていた。今回の寄稿は、配信前に読んでいなかったと明かしていた。 「深刻な失敗があった」 ニューヨーク・タイムズでは従業員800人以上が、寄稿には情報の誤りがあるなどとして掲載を強く非難する抗議文に署名した。 ピュリツァー賞受賞歴がある二コル・ハナ=ジョウンズ記者は、「黒人女性として、ジャーナリストとして、この寄稿の掲載を心から恥じている」とツイートした。 同紙の発行人、AG・サルツバーガー氏は7日、従業員への文書で、「先週、編集過程で深刻な失敗があった。近年で初めてというわけではない」と述べた。 さらにサルツバーガー氏は、ベネット編集長の辞任を報告。「重要な変化の時期においてオピニオン編集部を率いて行くには新たなチームが必要になる」ことに、ベネット氏が同意したと述べた。コットン議員の寄稿には言及しなかった。 さらに、オピニオン面の副編集長だったジム・ダオ氏が異動となり、ケイティ・キングスベリー氏がオピニオン面の編集長代理を務めると発表した。 編集部がつけた見出しも問題視 5日に出した編集長の断り書きでは、「編集作業は拙速で、欠陥があった」、「掲載された記事は、『アンティファのような左翼過激派の一団』の役割に関する主張を事実として示している。だが実際には、そうした主張の裏付けはなく、広く疑問視されている」とした。 さらに、警察官が暴力の最前線で最も被害を受けているというコットン氏の主張は、「誇張であり、真偽を問いただすべきだった」とした。編集部でつけた見出しについても、「扇動的であり使われるべきではなかった」と付け加えた。 別の新聞の編集局長も辞任 一方、ペンシルヴェニア州の新聞フィラデルフィア・インクワイアラーでは6日、スタン・ウィシュノウスキー編集局長が辞任した。 同紙は各地で社会不安が起きていることを伝える記事で、「建物も大切」という見出しを掲載。黒人の死と物的損害を同列視したことに対し、従業員の多くが非難していた。 ウィシュノウスキー氏は、問題の見出しを載せたのは「恐ろしく間違った」決定だったとして謝罪した。 (英語記事 NYT opinion editor quits amid senator's piece row)

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    イギリス奴隷商人の銅像、抗議者たちが引きずりおろし海へ 英南西部

    2020年06月08日 10:37 公開 アメリカで黒人男性が白人警官の暴行で死亡したことを機に、イギリス各地でも人種差別に抗議するデモが相次いでいる。 英南西部ブリストルでは7日、奴隷商人の銅像を抗議者たちが台座から引きずりおろし、市中を引き回した後、ブリストル湾に投棄した。 銅像は17世紀の商人エドワード・コルストンのもので、約8万人の男女や子供をアフリカ大陸からアメリカ大陸に奴隷として送り込んだとされている。 地元エイヴォン・アンド・サマセット警察は、「器物損壊行為」について事件として捜査すると声明を出した。

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    これが最後のパンデミックではない 人間が自然界に侵入すればするほど

    2020年06月07日 18:36 公開 ヴィクトリア・ギル科学担当編集委員、BBCニュース 野生動物の病気が人間にも伝わり、人間を介して世界中に急速に広がる。人間が自然界に侵入すればするほど、病気拡散の勢いは加速する。 新しい病気がどこでどうやって出現するのか研究している国際公衆衛生の専門家たちは、「完璧」な組み合わせだと警告している。 英リヴァプール大学の研究者が主導する研究は、野生動物が媒介するどの病気が、人間にとって最も危険なものか、類型から予測するパターン認識システムを開発中だ。 この研究を含め、世界では今、新たな感染症のアウトブレイク(大流行)に備えるため、さまざまな対策が模索されている。 「6回目が避け切れなかった」 リヴァプール大学のマシュー・ベイリス教授はBBCニュースの取材で、「人類は過去20年間で6つの大きな脅威にさらされた。重症急性呼吸器症候群(SARS)、中東呼吸器症候群(MERS)、エボラ出血熱、鳥インフルエンザ、豚インフルエンザ、そしてCOVID-19だ。最初の5つではパンデミック(世界的流行)を回避できたが、6つ目は避け切れなかった」と説明した。 「それに、人類がパンデミックに直面するのはこれが最後ではない。だから野生動物の病気をもっと詳細に調べる必要がある」 その詳細な調査の一環として、ベイリス教授の研究チームは、将来のアウトブレイクを予測するパターン認識システムを開発。これまでに知られている全ての野生動物の病気をデータベース化した。 このシステムでは、科学的に確認されている数千ものバクテリアや寄生虫、ウイルスの中が、どういう対象を感染させるのか、その膨大な量と種類の中から、決め手となる手がかりを見つけ出す。その手がかりをもとに、何がヒトにとって特に深刻な脅威になるのかを特定する。 具体的な病原体を優先的に調べるようこのシステムが特定すれば、アウトブレイク発生前に予防法や治療法の開発に、研究を集中させられる。 「どの病気がパンデミックの原因になるか特定するには、次の段階の研究が必要になるが、まずはこの第一歩で成果を挙げている」と、ベイリス教授は言う。 自然破壊で感染リスク拡大 人間は森林伐採を進め、多様な野生動物の生息域に侵入してきた。こうした人間の行動によって、伝染病が野生動物から人間にうつる機会が増えた。これは、多くの科学者が同意することだ。 ユニヴァーシティー・コレッジ・ロンドンのケイト・ジョーンズ教授によると、大規模に農業開発された場所など、人間が作り変え、多様性が失われた生態系では、人間の感染リスクが高まることが、さまざまな証拠からうかがえる」という。 「すべての病気がそうとは限らないが、一部のげっ歯類など、人間の侵入への耐性がとりわけ強い動物が、病原体を効果的に保有し続けて、媒介し、感染源となることが多いようだ」 「そのため、生物多様性を失うことで人間と野生動物が接触することの危険性が増し、特定のウイルスやバクテリア、寄生虫などが人間に伝わる機会も増える」 これまでにも、人間の活動と野生動物の「接点」が、悲惨なほど鮮明な感染リスクとなったアウトブレイクがいくつかある。 1999年にマレーシアで発生したニパウイルス感染症は、オオコウモリから森林との境界に作られた大規模な養豚場に媒介された。野生のオオコウモリが木の上で食べた果物の残りを、木の下で豚が食べたことが原因だった。 この農場で働いていた250人以上が、ニパウイルスに感染した豚と接触し、うち100人以上が亡くなった。新型コロナウイルスの致死率は計測中だが、現時点では1%程度とみられている。ニパウイルスの致死率は40~75%だった。 英リヴァプール大学とケニアの国際畜産研究所に所属するエリック・ファーヴル教授は、研究者はアウトブレイクのリスクが高い地域を常に監視する必要があると話した。 森林との境目にある農場や動物が取引される市場などは、人間と野生動物のいる場所の境界線があいまいで、病気が発生する可能性が高い。 ファーヴル教授は、「こうした接点を定期的に観察し」、特定地域で突然アウトブレイクが起こるなどの「異常が見られたときに対応できるシステムが必要だ」と話す。 「人間にとって新しい病気は、毎年3回か4回発生していると考えられる。アジアやアフリカだけでなく、欧州やアメリカでも起こっている」 ベイリス教授はさらに、新しい病気に対する監視を継続することは、ますます重要になっていると指摘する。 「パンデミック発生につながる、ほとんど完璧と言ってもいい連鎖を人間が作り出している」 ファーヴル教授も、「こうしたことはこれから、何度も何度も起こる可能性がある」と話した。 「人間が自然界と接触するたびに繰り返されてきたことだ。大切なのは、どのようにそれを理解し、対応するかだ」 その上でファーヴル教授は、人間が自然界どういう打撃を与えると、それが自分たちにどう返ってくるのか、新型ウイルスのパンデミックが教訓を提示してくれたと話す。 「私たちが食べる物。スマートフォンに使われている素材。当たり前だと思って使っているあらゆるものを、消費すればするほど、それを自然界から抽出して世界中を移動させることで、ますますもうかる人たちがいる」 「それだけに、自分が消費する資源が、世界にどういう影響を与えているのか、私たち全員が考えなくてはならない」 (英語記事 Coronavirus: This is not the last pandemic)

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    人種差別の抗議デモ、イギリス各地で広がる 当局は新型ウイルスを懸念

    ローガンを叫んだ。 この日の抗議活動の大半は平和的に行われたが、首相官邸前では小競り合いがあった。 BBCのトム・シモンズ内政担当編集委員によると、首相官邸前では警官隊に向かって花火などが投げつけられた。 警察の騎馬隊が対応したが、そのうちの1頭が走り出し、乗っていた警官が信号機に頭を打って落馬した。この警官は命に別状はないという。 ロンドン警視庁は、少人数のグループが「怒りで暴力を振るった」と説明。14人を逮捕し、警官10人が怪我をしたと発表している。 ロンドンのサディク・カーン市長はツイッターに「私はみなさんと共にいる。怒りと痛みを共有している」と投稿。一方で、暴力を振るう一部の人が「この重要な目的を台無しにしている」と述べた。 イギリスでは新型コロナウイルス流行を受けて大規模集会が規制されているが、抗議はこうした中で行われた。 プリティ・パテル内相は、他人と距離を取る施策は「あらゆる人の安全のため」のものだと説明。一方、ロンドン警視庁のクレシダ・ディック警視総監はロックダウン(都市封鎖)下での抗議活動は「違法」だと呼びかけた。 <関連記事> 人種差別に抗議、ワシントンで数万人が平和的デモ NFLは方針転換 「黒人の命は大事」、ホワイトハウス前に巨大ペイント 米ワシントン フランスでも4年前の黒人死亡めぐり抗議デモ 集会禁止に反し ジョージ・フロイドさんは5月25日、ミネソタ州ミネアポリスで、武器を持たず後ろ手で手錠をかけられた状態で地面にうつぶせにされ、白人警官に膝で首を9分近く押さえつけられて死亡した。罷免された元警官は殺意のある殺人罪で訴追された。周りにいた警官3人も罷免され、ほう助罪などで訴追された。 この事件を受け、アメリカの黒人に対する差別や暴力に抗議する運動がアメリカ各地で加速している。スローガンとなっている「Black Lives Matter」は、2013年から2014年にかけて使われ始め、2014年8月に南部ミズーリ州ファーガソンで18歳の黒人男性が白人警官に射殺されたのを機に、全国的な抗議運動と共に広がった。「白人と同じように黒人の命にも意味がある」という意味が込められている。 ロンドンに集まった抗議参加者の多くは顔をマスクなどで覆い、手袋をしている人も見られた。 プラカードの中には「COVID-19よりひどいウイルス、それが人種差別だ」など、新型ウイルスに言及するものもあった。 グレーター・マンチェスターでは、アンディ・バーナム市長が新型ウイルスが再び急速に広がる「リスクが高い」と警告したものの、中心部ピカディリー・ガーデンで約1万5000人が抗議に参加した。 スコットランド・グラスゴーでは反人種差別活動家が、歴史的に奴隷取引に関わりのあった通りの名前を、奴隷だったアフリカ人や黒人活動家、警察暴力の犠牲者の名前などに書き換えるパフォーマンスを行った。 スコットランドでは7日にもグラスゴーやエディンバラ、アバーディーンなどで抗議活動が予定されている。 一方、北アイルランドでは、ベルファストとロンドンデリーでの抗議デモ主催者が検察に訴追される可能性が出ている。 北アイルランドでは現在、ロックダウンの一環として6人以上の集会が禁止されている。 ベルファストのデモでは、他者と距離を取る施策が取られていた。北アイルランド検察庁のアラン・トッド長官は、「いまは非常の時」であり、ロックダウンの規制には従ってもらう必要があると説明している。 欧州やオーストラリアでも抗議の声 ベルリンやマドリード、リスボンといった欧州の各都市でも人種差別に反対するデモが行われ、大勢が「Black Lives Matter」と訴えた。 オーストラリアでは黒人差別のみならず、先住民アボリジニへの迫害問題にも光が当てられ、シドニーやブリスベン、メルボルン、アデレードなどで何万もの人が抗議に参加した。 シドニーでは抗議デモの直前に、新型ウイルス流行を受けた集会禁止が解除されたものの、一部の主催者が違反で罰金を課せられた。 公衆衛生や合法性に懸念 イギリスのパテル内相は、抗議デモの理由や人々の思いは理解できるものの、公衆衛生を最優先にしてほしいと訴えた。 クレシダ警視総監も、大規模集会に参加しない形で抗議の声をあげてほしいと呼びかけた。 また、警察官は抗議者に寄り添うために「ひざまずく」べきではないと述べている。 BBCのリアリティーチェック(ファクトチェック)チームによると、イングランドの新型ウイルス施策にはデモについて書かれていないが、6人以上の「公共の場での集会」を制限しており、大規模なデモは違法となる。 警察は違反者に罰金の警告を渡すことができる。また、反抗する人を逮捕・訴追することも可能だ。 ただ、実際にこうした措置を取るかは別問題で、新型ウイルス流行下での大規模デモは大きな困難を生み出している。 クレシダ警視総監は、警官は「法を順守するためにはたらく」一方で、実際の行動は「ケースバイケース」になるだろうと説明。 3日のロンドン市議会での演説では、週末のデモを散会させたら「非常に深刻な無秩序が生まれることになる」と述べていた。 (英語記事 Thousands turn out for UK anti-racism protests / Australians defy virus in mass anti-racism rallies / In pictures: Protests against racism around world)

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    人種差別に抗議、ワシントンで数万人が平和的デモ NFLは方針転換

    ちは今日は『だめだ』と言うし、11月には『次』と言う」 抗議に参加した35歳のエリック・ウッドさんはBBCに対して、「ここに来ないなんて余地がないので、ここにいる。人種差別はもうずっとアメリカの一部だ」と話した。 クリスタル・バリンジャーさん(46)は、「今回の抗議はこれまでと何かが違う気がする(中略)連帯と平等を求めるメッセージが広まっていると思いたい」と述べた。 現場で取材するBBCのヘリエ・チュン記者によると、抗議には色々な人種の人たちが集まり、家族連れも大勢いた。音楽が鳴らされ、水や除菌ジェルが配られるなか、「ジョージ・フロイド」、「ブリオナ・テイラー」、「正義がなければ平和もない」などのシュプレヒコールが続いた。 集まった人たちは、ホワイトハウス前のペンシルヴェニア通りを行進したり、連帯を示すため地面に片膝を着いたりしたという。 白人がどうやって支援すべきかという内容のプラカードも多く見られ、「私にはいつまでも理解できないかもしれないけど、それでも皆さんと一緒に立ちます」と書かれていた。 NFLが謝罪 ニューヨーク州バッファローでは、警察に抗議する75歳の白人男性を突き飛ばして重傷を負わせた警官2人が、第2級暴行罪で訴追された。後ろ向きに倒れて路面で後頭部を打った男性は、その場で出血。重体だが容体は安定しているという。警官2人は無罪を主張し、保釈保証金なしで保釈された。 ミネアポリス市とミネソタ州人権局は6日、警察が逮捕時に容疑者の首を圧迫したり締め上げるのを禁止することで合意した。 シアトル市長は、抗議者への催涙ガス使用を禁止した。コロラド州デンヴァーの連邦地裁は警察に対し、催涙ガスやプラスチック弾の使用を禁止した。 5日には、NFL(米ナショナル・フットボール・リーグ)のコミッショナーが、NFLがこれまで人種差別や警察暴力に抗議する選手たちを支持しなかったことを謝罪した。コミッショナーのロジャー・グッデル氏はツイッターで、「かつて私たちがNFL選手の言葉を聞かなかったのは間違っていた。我々は、全ての人が発言し平和的に抗議することを応援します」と述べた。 NFLでは2016年にコリン・キャパニック選手が中心になり、国歌斉唱中に起立せず、片膝をつくことで、国内の人種差別や警察暴力に抗議した。しかし、NFLや各チーム・オーナーたちからの反発が強く、2018年には国歌斉唱中に膝をつくことを選手やチーム関係者に禁止。キャパニック氏をはじめ多くの選手が出場できなくなった。 <関連記事> 米国歌に起立拒否のNFL選手、オバマ氏が擁護(2016年9月) ナイキ新広告にアメフトのキャパニック選手 膝をつき人種差別に抗議(2018年9月) 米ナイキ、人種差別抗議のキャパニック選手起用広告「誇り」と(2018年9月) 抗議者の要求は 全国各地の抗議は警察暴力をやめるよう求めるほかに、アメリカ社会に組み込まれた制度的な人種差別と不平等を是正するよう求めている。 何度も繰り返される警察暴力でアフリカ系市民が相次ぎ死亡するのは、刑事司法から医療に至る社会の隅々にはびこる体制的な差別の表れだという主張だ。 <関連記事> 【解説】 なぜアメリカで大勢が怒っているのか 人種に関する3つのデータ 「黒人のアメリカとして恐ろしい」と若者たち アメリカの人種問題、具体的な解決策は 全米黒人地位向上協会(NAACP)によると、アメリカの黒人は白人に比べて5倍の確率で刑務所に収監される。違法薬物を使う割合は白人も黒人も同じだが、黒人が有罪になる割合は白人の6倍だという。 医療統計によると、妊婦が出産時に死亡する確率は黒人が白人の2倍。何十年にもわたる人種隔離政策の結果、学校や住宅や様々な公共設備の利用についても不平等が根強く続いている。 米ピュー研究所の2019年調査によると、アフリカ系の成人10人のうち8人が、奴隷制の負の遺産が今も黒人アメリカ人の地位に影響していると答えた。アメリカでいつか真の人種平等が実現するかという質問には、半数が実現しないだろうと答えている。 デモ参加者のカイラ・バージェスさんはBBCの取材に、「この国の仕組みはもう300年以上も、私を裏切り続けてきた。それを変えるため、私はどうすればいいのか」と話した。 (英語記事 George Floyd: Thousands protest against racism across US / NFL says players' protests during national anthem should be allowed)

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    【米大統領選2020】 バイデン前米副大統領、秋の大統領選本選に出馬決まる

    2020年06月07日 11:38 公開 ジョー・バイデン前米副大統領(77)は6日、11月の大統領選本選でドナルド・トランプ米大統領(73)と争うため、野党・民主党の指名獲得を確実にした。指名に必要な党代議員の人数を確保したという。バイデン氏が大統領を目指すのはこれで3度目。 バイデン氏はツイッターで、必要な代議員1991人を獲得したと発表。「皆さん、民主党の指名を獲得するのに必要な代議員1991人を今夜、確保しました。これから皆さんの票を得られるよう、毎日闘います。みんな一緒になって、この国の魂のための戦いに勝てるように」と書いた。 https://twitter.com/JoeBiden/status/1269107491708850176 民主党の大統領選候補を決める予備選の投票が2日、首都ワシントンのコロンビア特別区や7つの州であり、その開票結果を受けて、バイデン氏の候補指名が確実になった。 AP通信によると、バイデン氏はこれまでに1995人の代議員を獲得している。民主党予備選では、まだ8州と3つの米領が投票を控えている。 民主党予備選で最後まで争ったバーニー・サンダース上院議員が4月に撤退して以降、バイデン氏が事実上の党候補として活動していた。 最近では、白人警官に暴行され死亡した黒人男性ジョージ・フロイド氏について、トランプ氏が雇用統計改善の発表と合わせて、フロイド氏が「上から見下ろして、この国にすばらしいことが起きていると喜んでくれているといい。彼にとって素晴らしい日だ。全員にとって素晴らしい日だ」と述べたのに対し、バイデン氏は「唾棄(だき)すべき」発言だと強く非難している。 バラク・オバマ前大統領の下で2期8年間、副大統領を務めたバイデン氏は、予備選の初期には低い支持率で苦戦し、一時は撤退もうわさされたものの、3月初めに南部サウスカロライナ州で圧勝したのを契機に、3「スーパー・チューズデー」で14州のうち10州で勝利し、指名獲得へ弾みをつけた。 サンダース議員は4月初めに撤退を表明。オバマ氏は同月半ばに、バイデン氏を次期大統領として支持・推薦すると表明した。 バイデン氏は大統領選に向けて、「今はアメリカの歴史において大変な時代なひとつで、ドナルド・トランプの怒りに満ちた分断の政治は答えにならない」、「この国は、全員をまとめてくれるリーダーシップを強く求めている」と述べている。 これに対してトランプ氏は、バイデン氏を「居眠りジョー」などと嘲笑するあだ名を使い、激しい対立姿勢を示している。 バイデン氏は5月下旬には、トランプ氏に入れようかわずかでも考えるようなアフリカ系市民は「黒人じゃない」とラジオで発言し、批判されたのを受け、発言は「軽率だった」と謝罪している。 また、かつてスタッフのアシスタントだったタラ・リードさんが、1993年当時に上院議員だったバイデン氏によって性的に暴行されたと訴え出ている。バイデン氏はこれを全面的に否定している。 昨年4月には、複数の女性が過去に不適切な接触があったと批判。バイデン氏は自分は「人間同士の触れ合いを重視してきた」ものの、「社会規範が変化している」と認め、謝罪した。この時に名乗り出た女性の中に、リードさんも含まれていたが、性的暴行があったとは主張していなかった。 (英語記事 Joe Biden formally wins Democratic nomination to take on Trump)

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    イギリスの死者4万人超は防げたのか 新型コロナウイルス

    2020年06月06日 20:20 公開 ニック・トリグル、BBC健康担当編集委員 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)が始まった当初、イギリス政府の科学顧問たちは、この状態ならば国内の死者を2万人に抑えられればそれは「良い結果」と言えるだろうと述べていた。 それが今や、倍だ。5日には、公式な死者数が4万261人に達した。これほど大勢の人が亡くなったのは、どうしようもないことだったのだろうか。それとも、本当ならもっと大勢が助かるべきだったのか。 どこまでひどいのか 言うまでもないことだが、新しいウイルスが出現すれば、必然的に大勢の命が脅かされる。新型ウイルスによる死者は世界各地にいる。 国同士の比較は難しい。新型ウイルスを原因とする死者の数え方は国によって違うからだ。 イギリス国内でも、数え方が2つある。4万人超という人数は、ウイルス検査で陽性になった後に死亡した人の数だ。 しかし、死亡診断書に新型コロナウイルス関連と医師たちが書いた人の数でみると、実際には5月末までに5万人近くが亡くなっていたことになる。 どちらの見方をとるにしても、イギリスは間違いなく、新型ウイルスの被害が特にひどい国のひとつだ。 とはいえ、イギリスの被害が突出しているわけでもない。近隣諸国でも(特にスペインとイタリアで)、人口あたりでみれば死亡率は近いものになる。 イギリスのリスク 感染力と致死性の高いウイルスが広まれば、イギリスにとって厳しい事態になることは必然だった。 首都ロンドンは世界的な国際都市だ。そこにウイルスは早い時点でやってきた。最初に感染症例が確認されたのは2月だったが、それより早い時点ですでに感染拡大は始まっていたという意見もある。 人口が大きく、かつ密集しているロンドンは、ウイルス増殖にうってつけの場所だった。国内の他の地域に先駆けてまずロンドンで感染が急増したのは、決して偶然ではない。 加えて、感染した場合に死に至るリスクが最も高い高齢者の多さをそこに組み合わせれば、イギリスの人口構成がウイルスに対して弱点となったのは明らかだ。 準備不足だったのか? もちろん、こうしたリスクを踏まえて危険を緩和するための計画を実施するのが、有能な政府のやることだ。つい昨年には複数の専門家や専門機関による調査報告が、パンデミックに対する備えが特に充実している国のひとつとして、イギリスを評価していた。 そうだったのかもしれない。インフルエンザに対しては。 今回の感染初期に実施された対策は、いわゆる「封じ込め、遅らせ、緩和する」行動計画は、コロナウイルスではなくインフルエンザを想定した戦略をもとにしたものだった。英エディンバラ大学のデヴィ・スリドハル教授(国際公衆衛生)は、インフルエンザを想定した戦略を応用したせいで、新型コロナウイルスは封じ込めは不可能だから上手に管理しなくてはならないという考えが前提となってしまったと指摘する。 この国の指導者たちは、「事態がいかに深刻か把握できなかった」と教授は言う。 台湾やシンガポール、韓国などは違う発想から、違う行動をとった。重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)の経験から、こうした場所はすでに検査と接触者追跡のネットワークを確立してあった。すでにあった体制を今回も速やかに動かした結果、人口合計はイギリスより多いにもかかわらず、死者の合計は約300人にとどまっている。 スリドハル教授は、イギリス政府は「事態をみくびっていた」と批判する。ただし、アメリカや他の欧州政府も同様だと教授は言う。 元保健相で英下院保健委員会の委員長でもあるジェレミー・ハント議員(保守党)は、さらに批判的だ。アジア諸国の経験から学ばなかったため「政府科学顧問が閣僚に適切な助言を提供しなかった」として、「自分たちの時代にかつてない」ほどの大失敗だったという。 ロックダウン開始が遅すぎたのか こうした批判にはどれも後知恵的な要素があると言える。しかし、準備不足だったことを考慮に入れるとしても、事態がいかに深刻か明らかになった時点でもイギリスの対応は遅きに失したのだろうか。 3月初めの時点で、政府の数理モデルを組み立てていた担当者たちは、ウイルスが予想より広範囲に広まっていると気づいていた。イタリアの窮状が日に日に伝わるにつれ、イギリス政府は次の対策を発表した。 政府は市民に、手をよく洗うよう強調し、症状が出たら自宅で自主隔離するよう呼びかけるなど、いくつかの対策を実施し始めた。しかし、全面的なロックダウンが発表されたのは3月23日だった。 この間、住民の国内移動は自由で、通勤者は混雑した電車や地下鉄やバスでロンドンに大量に出入りしていた。南西部チェルトナムで毎年開かれる大規模な競馬の祭典も、予定どおりに実施された。 元政府科学顧問のサー・デイヴィッド・キング教授は、対応が「遅すぎた」のは明らかだと主張し、ロックダウンが遅れた分だけ「命が失われた」と批判している。 英民放チャンネル4の報道番組が依頼したシミュレーションによると、3月23日ではなく3月12日にロックダウンを開始していれば、1万3000人の命が助かった可能性があり、3月16日に始めていれば8000人が助かったかもしれないという。 検査体制の不備 世界保健機関(WHO)によると、新型コロナウイルス対策の鍵となるのは、何をおいても常に「検査、検査、検査」だった。しかし、イギリスはそうしなかった。 パンデミック初期には、政府は自分たちの検査能力をこぞって自慢していた。1日1000件が可能だとされていたが、たちまち3000件に増えた。しかし、感染が拡大するにつれて、必要な検査キットが足りないことがたちまち明らかになった。 3月半ばには、入院患者に行き渡るよう、市中の一般人への検査はやめることが決まった。イングランド公衆衛生庁(PHE)をはじめ各地の保健当局は当時、8カ所の小さい検査機関と自前の検査技師に頼るしかなかった。 政府が検査能力拡大のために各地の病院や大学、民間部門と真剣に協議し始めたのはその数週間後のことだった。つまり、イタリアやドイツのように毎日数万人もの患者を検査できるようになるには、4月末までかかった。 これについて最近になって下院で質問された政府は、検査体制をもっと早くに拡充していれば「有用だった」はずだと答えた。 介護施設の被害が深刻 国内で亡くなった人の3割近くは、介護施設で亡くなっている。ウイルス検査の不足が最も響いたのは、介護施設かもしれない。 ひとつの施設で5人以上が陽性となった時点でその施設での検査は中止するという対応が、4月半ばまで続いた。加えて、未発症者による伝播(でんぱ)が集団感染につながっているという懸念をよそに、介護施設の未発症の職員や入居者は、4月末まで検査が受けられなかった。 その後の研究で、一部の介護施設では陽性と判定されたスタッフや入居者の半数近くが、未発症だったという結果が出ている。 90カ所で介護施設を運営するMHAのサム・モナハン最高経営責任者は、国によるこの検査方針で命を落とした人たちがいると指摘する。 「もっと早くに検査をしていたら、死なずに済んだ人が大勢いるし、感染者のお世話ももっときちんとできたはずだ」 教訓は 医療用エプロンや手袋、ゴーグルなどの防護具は優先的に、国民保健サービス(NHS)に回された。そのため介護施設では防護具が不足し、問題の悪化につながった。 ただし、東南アジア諸国やカナダ、イスラエル、ドイツなど他国の経験を参照すると、これほど大勢が亡くなるのは決して必然ではないことが分かる。検査や防護具の確保に加え、施設から施設へとスタッフが移動しないことを、他国は意識して重視していた。 人手不足から多くの介護施設は、人材会社に依存している。 介護分野の歴史的な予算不足が、施設内の人たちの危険な状態につながったと、公衆衛生の政策責任者から自治体や病院の幹部に至るまで、関係者は誰もが同じ意見だ。介護施設がパンデミックにどう対応したか、そしてもちろん社会全体がどう対応したか、これから何十年にもわたり検討が重ねられるはずだ。 公開調査は避けられないだろう。どういうミスが重なったのかが、明らかになるはずだ。 政府の首席科学顧問、サー・パトリック・ヴァランス自ら、5月末のブログでそれを認めている。これから数年の間に私たちはこの数カ月を振り返り、今回の経験から多くのことを学ぶはずだと、サー・パトリックは書いた。次回はもっと上手に対応するため、その方法を含めて。 (英語記事 Coronavirus: Could more UK lives have been saved?)

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    トランプ氏、暴行死の男性にとって「素晴らしい日」と バイデン氏はその発言を非難

    2020年06月06日 14:24 公開 ドナルド・トランプ米大統領は5日、5月の雇用統計が改善していたと発表する際、白人警官の暴行によって死亡した黒人男性ジョージ・フロイド氏が「見下ろしていて」「今日は素晴らしい日だと言っている」と述べた。これに対して、秋の大統領選で争う見通しのジョー・バイデン前副大統領は、「唾棄(だき)すべき」発言だと強く非難した。 米労働省が5日に発表した5月の全米雇用統計によると、雇用は250万人増加。失業率は13.3%となり、戦後最悪だった4月(14.7%)から改善した。 大方の予想と異なるこの改善を喜ぶトランプ大統領は、ホワイトハウスの庭で記者団を前に、フロイド氏が「上から見下ろして、この国に素晴らしいことが起きていると喜んでくれているといい。彼にとって素晴らしい日だ。全員にとって素晴らしい日だ」と述べた。 トランプ氏はこれに先立ち、「法の下の平等とは、人種や肌の色、性別や信条を問わず、全てのアメリカ人が法執行機関から平等の扱いを受けることを意味する。法執行官から平等の扱いを受けなくてはならない」と発言。「先週なにが起きたか全員が見ている。あんなことがあってはならない」と述べていた。 トランプ氏を批判する人たちは、雇用統計の改善を亡くなったフロイド氏が喜んでいるはずだなどと言うのは、下劣だと批判している。 一方で、トランプ氏の支持者たちは、その発言の文脈から、トランプ氏がフロイド氏の名前を出したのは、警察による扱いの平等を呼びかけたからだと主張している。 バイデン氏は何と 地元デラウェア州で遊説中のバイデン氏は、「ジョージ・フロイドの最後の言葉は、『息ができない、息ができない』だった。この言葉は国中、そしてむしろ世界中に響き渡った」と指摘。 「なのに大統領がジョージ・フロイドに、まったく別の言葉を口にさせようとするなど、正直言って唾棄すべきことだと思う」と、バイデン氏は述べた。 バイデン氏はさらに、トランプ氏が一部のアメリカ人の「最悪の部分」を引き出すと批判し、「おそらく10から15%だと思うが、ともかくあまり良い人間ではない連中だ」と述べた。 黒人の失業率は微増 5月雇用統計によると、全体の雇用は拡大し失業率は下がった。ただし、黒人労働者の失業率は4月の16.7%から16.8%へと微増した。 ヒスパニック系の失業率は4月の18.5%から17.6%へ改善したものの、人種別では最も高い。 フロイド氏は5月25日、ミネソタ州ミネアポリスで、武器を持たず後ろ手で手錠をかけられた状態で地面にうつぶせにされ、白人警官に膝で首を9分近く押さえつけられて死亡した。罷免された元警官は殺意のある殺人罪で訴追された。周りにいた警官3人も罷免され、ほう助罪などで訴追された。 フロイド氏の死に抗議して、全米をはじめ各地で人種差別に反対する抗議行動が相次いでいる。 ミネソタ州は5日、これまで抵抗する容疑者への逮捕術として認めていた首に膝をのせて制圧する方法を禁止した。カリフォルニア州も同様の措置をとる方針という。 (英語記事 Biden: Trump 'despicable' for invoking George Floyd)

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    「黒人の命は大事」、ホワイトハウス前に巨大ペイント 米ワシントン

    2020年06月06日 14:08 公開 米ワシントンのミュリエル・バウザー市長は5日、ホワイトハウス近くの交差点の名称を、黒人に対する警察暴力に抗議するスローガン「Black Lives Matter」プラザに変更した。抗議の鎮静のために軍の投入を示唆するドナルド・トランプ米大統領への反発を示したかたちだ。 バウザー市長(民主党)はこの日、2区画にわたって「Black Lives Matter」と黄色くペイントされたホワイトハウスに続く通りを公開した。 また、交差点の新名称「Black Lives Matter」プラザの標識を設置する様子をツイッターに投稿した。 「ホワイトハウス前の16thストリートの交差点が、正式に『Black Lives Matterプラザ』になった」 https://twitter.com/mayorbowser/status/1268928589975695361?s=11 「Black Lives Matter」は、2013年から2014年にかけて、アメリカの黒人に対する差別や暴力に抗議する運動の合言葉となり、2014年8月に南部ミズーリ州ファーガソンで18歳の黒人男性が白人警官に射殺されたのを機に、全国的な抗議運動と共に広がった。「白人と同じように黒人の命にも意味がある」という意味が込められている。 連邦軍の排除を要求 全米各地では、白人警官に首を圧迫されて黒人男性が死亡した事件をめぐる抗議デモが起きている。その多くは平和的に行われているが、一部で暴力的になり暴動となっている。 トランプ氏が抗議者の排除のために軍の投入も辞さない姿勢を示したことに、バウザー市長やニューヨークのビル・デブラシオ市長らが反発している。 バウザー市長は4日、トランプ氏に宛てた書簡で、連邦軍をワシントンから排除するよう要求。5日朝の時点で同市の外出禁止令は解除されており、今も続く平和的な抗議デモには市警が対処するとした。 「連邦執行機関の人員や装備の導入は抗議者を扇動している。ほとんどの抗議者は、黒人アメリカ人を殺害している、壊れた人種差別的な国の制度が変わるよう、平和的に抗議して改革を求めているが、連邦人員の投入によって、この人たちの不満は募るばかりだ」 市長はさらに、連邦軍兵士が身分証明書を身につけていないことが、「指揮系統」外での活動につながっていると批判。「法の執行機関はアメリカ市民の権利を守るために存在すべきで、権利を制限するために存在するべきではない」とした。 ワシントンでは今週末、さらに多くの抗議デモが予想されている。 <関連記事> 警察の暴力動画、米国に衝撃与える フロイドさん抗議行動 「人種差別のパンデミック」が命を奪った フロイドさん追悼式 軍投入は「厄介で危険」 元米軍トップ、トランプ氏を非難 ワシントンで先週1週間に行われた抗議デモに、トランプ政権は強硬姿勢を示している。 トランプ氏は、国土安全保障省や連邦捜査局(FBI)、移民・関税執行局(ICE)、陸軍、州兵など様々な連邦組織から、兵士数千人をワシントンに配備した。 連邦公園警察などは1日、ホワイトハウス前の公園周辺で抗議していた人たちを催涙ガスやゴム弾などで排除した。これは、直後にトランプ氏が公園を徒歩で通過し、ホワイトハウス近くのセントジョン米聖公会教会の前で聖書を持って写真撮影できるようにするためのものだった。 抗議者を排除したのがワシントン市直轄のワシントン市警ではなく、連邦政府に属する公園警察だったことから、バウザー市長は「恥ずべき行為だ!」と怒りのツイートをした。 「私は午後7時からの外出禁止令を発出した。外出禁止令を出すちょうど25分前に、一方的に、連邦警察がホワイトハウス前にいた平和的な抗議者に対して弾薬を使用した。こうした行為によってワシントン市警の任務遂行がより難しくなる」 5日に「Black Lives Matter」プラザと改名された交差点は、セントジョン米聖公会教会前に位置する。 バウザー市長は、「ワシントン市民として、アメリカでは平和的に集まり、政府に対して不平を訴え、変化を要求できることを示すために、我々は皆、ここで平和的に共生したいだけだ」と述べた。 さらに、鮮やかな黄色で「Black Lives Matter」と大きくペイントされたホワイトハウス前の通りの動画をツイートした。「まだまだ時間はかかるが、変化が訪れると私は確信している」。 https://twitter.com/MayorBowser/status/1269048690678870016 バウザー市長の首席補佐官、ジョン・ファルシキオ氏は、「今週、この通りが誰のものなのかといった論争が起きた」とツイート。「バウザー市長は、これはワシントンの通りであると十分に明らかにし、1日夜に平和的に抗議していた人々を称賛したかったのだ」と書いた。 しかし、Black Lives Matterグローバル・ネットワークのワシントン支部は、バウザー市長の行為を「我々の要求を無視しながら白人のリベラル派をなだめる」方法だと酷評した。 ワシントンには白人よりも多くの黒人が暮らしているが、黒人世帯とと白人世帯の経済格差が全米でも最も大きいエリアの1つ。 トランプ氏はツイッターで、バウザー市長が連邦州兵を「きちんと」もてなさないなら、「別の男女の一団を投入」すると警告した。しかし、その一団が誰を指しているのかは不明だ。 (英語記事 Defiant DC mayor names plaza 'Black Lives Matter')

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    イギリスの死者数4万人超す 新型コロナウイルス

    い結果」だと言えると述べていた。 首相官邸で政府が連日行っている新型コロナウイルス関連の記者会見で、BBCのヒュー・ピム健康担当編集長はこの点について、マット・ハンコック保健相に質問した。ハンコック氏は、「全員にとって悲しい日々」だったと答えた。 亡くなった4万人ひとりひとりの家族は「二度と元に戻らない」とハンコック氏は言い、「そうした全ての人に思いを寄せている。このウイルスを何とかするという決意を新たにする」と述べた。 国別の死者数では、アメリカとイギリスに続きイタリアで3万3600人、ブラジルで3万4000人が犠牲になっている。 しかし、感染・死亡の集計方法が国によって異なるため、実態を正しく反映した世界的な各国比較にはまだ数カ月かかると、多くの専門家が指摘している。 ハンコック氏は記者会見でさらに、6人以上の大規模集会には参加しないよう呼びかけた。アメリカで黒人男性のジョージ・フロイドさんが白人警官の暴行で死亡したのは「本当にひどいことだと思っている」ものの、新型ウイルスに感染は「今なお深刻な脅威だ」と強調した。 保健相によると、病院を面会や外来で訪れる全ての人がマスクなどで顔を覆う必要があるほか、病院スタッフは常時、医療用マスクをつけることが義務づけられる。ハンコック氏はこのほか、感染から回復した人は血清を提供して臨床試験に協力するよう呼びかけた。 他の死因の死者も増加か 新型ウイルスの感染拡大によって、COVID-19以外の病気が原因の死者数も増えた可能性がある。 アウトブレイクが始まってから5月22日までのONS統計によると、この時期に例年より6万1895人が多く亡くなっている。 ONSはこの原因について、認知症やぜんそく、糖尿病など他の疾患の治療が、COVID-19の影響で遅れたことが関係するかもしれないと見ている。ほかにも、COVID-19と診断されないまま亡くなっている可能性もあるという。 イギリスでは特に高齢者の被害が大きく、80歳超の人たちがCOVID-19で亡くなる確率は40歳未満の人の70倍になっている。 また、国内被害の人種的な偏りも懸念されており、年齢や性別を考慮した上で、イギリスのイングランド公衆衛生庁(PHE)は、バングラデシュ系の人が亡くなる可能性は白人の倍だと報告している。 その一方で、新型ウイルスによる死者数は減り続けており、5月16日~22日の1週間の死亡届で新型コロナウイルスが記載されていた人数は、3月以降の週で最少だったという。 さらに、ONS調査によると、イングランドで1日に新しく感染する人数は5月半ばの8000人から5600人に減少している可能性がある。 <解説> 政策ミスが高い死者数の原因となったのか――ヒュー・ピムBBC健康担当編集長 色々な意味で、衝撃的な数字だ。イギリスで最初に新型コロナウイルスによる死者が確認されたのは、3月初めのことだった。それが6月の第1週になり、死者数は4万人に達した。 人口差を調整すると、イギリスの死者数は欧州でベルギーに次いで2番目に多い。データの集計方法が国によって異なるため、国同士の比較には注意が必要だが。 イギリスのこの死者数が果たして、感染拡大初期の政策ミスと関連するのかどうか、すでにさかんに議論されている。 ロックダウン(都市封鎖)をもっと早く開始すべきだったという人もいる。3月23日夜まで待たず、3月半ばの競馬の祭典「チェルトナム・フェスティバル」など大規模イベントをキャンセルすべきだったと。 3月中にできるだけ多くの住民にウイルス検査を実施しなかったことや、接触者を追跡しなかったせいだという意見もある。 一方で、ウイルスの急速な拡大に意表を突かれたのは、欧州のどの国も同じで、各国の対策の効果を包括的に比較するにはまだ時期が早すぎるという人もいる。 また、中央政府をはじめ各地方自治体は、徹底的な準備のおかげで、国民保健サービス(NSH)は患者急増に対応できたと指摘している。 (英語記事 Coronavirus: UK records more than 40,000 deaths)

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    WHO、マスク指針を大転換 密接場面での着用を推奨

    2020年06月06日 11:13 公開 世界保健機関(WHO)は5日、新型コロナウイルスをめぐるマスク着用の指針を変更し、公共の場での着用を推奨すると発表した。マスクで「感染力があるかもしれない飛沫を遮断」できると示す、新たな研究結果を踏まえた対応だとしている。 「各国政府に対し、一般市民のマスク着用を奨励するよう助言する」と、WHOの疫学者でCOVID-19(新型ウイルスの感染症)対応を率いるマリア・ファン・ケルクホーフェ博士は述べた。 この新指針は、ここ数週間の複数の研究に後押しされたものだという。 ケルクホーフェ博士は新指針について、一般市民に「医療用マスクではなく、布製のマスク」の着用を推奨するものだとロイター通信に述べた。 医療用マスクについてWHOは一貫して、病人とその世話をする人のみが着用すべきだと助言してきた。 WHOはまた、マスクは感染リスクを減らす道具のひとつにすぎず、マスクさえしていれば大丈夫だといたずらに安心してはならないと強調した。 「マスクだけではCOVID-19から身を守ることはできない」と、WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイエスス事務局長は述べた。 一部の国ではすでに、公共の場で顔を覆うことが推奨あるいは義務付けられている。 WHOは以前、健康な人がマスクを着用すべきだと判断するには十分な証拠はないと主張していた。 米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、世界の新型ウイルス感染者はこれまでに39万4018人に上っており、672万4516人が死亡している(日本時間6日午前時点)。 世界各地の最新状況は イギリスでは、多くの事業が再開し、多くの子供たちが学校に戻りつつある。 英政府は5日、病院の訪問者や外来患者のフェイスカバーなどの着用を6月15日から義務付けると発表した。病院関係者は臨床現場にいない場合でも、医療用マスクを着用しなければならない。 イギリスの新型ウイルスによる死者数は5日に4万人を超え、アメリカに次いで2番目の多さとなった。 ブラジルでは3万4000人以上が死亡し、イタリアの死者数(3万3700人以上)を超えた。イギリスに次いで3番目に死者数が多い。 欧州委員会の内務担当委員は、6月末までに加盟国の国境を開放すべきだとしている。 ポルトガルは6日に海水浴場の開放を始める方針。 ポーランドではジムやプール、遊園地などが再開される。 <解説>大きな指針転換――デイヴィッド・シュクマン科学担当編集長 新型ウイルス予防のため、一般市民はどういう時に顔を覆うべきなのか。これについて、WHOが指針を大転換させた。 WHOの専門家たちは数カ月もの間、マスクはいたずらに安心感を与えるほか、医療現場で必須の防護具を医療従事者から奪うことになるという立場を固持してきた。 こうした言い分がなくなったわけではないものの、WHOは同時に、感染リスクについて新たな証拠が得られたことも認めた。 WHOの方針転換は、新型ウイルス感染者は発症の数日前から強い感染力を示すことがあるほか、一部の人は未発症で終わるという最近研究を受けたものだ。この内容は、私が先週末に報じた。 そのため、公共交通機関や店舗、難民キャンプなどの他人と距離を保つのが難しい場所では、人にうつさないために手作りのマスクで顔を覆うことが推奨されている。 WHOによると、基礎疾患がある60代以上の人の場合は、手作りではなく医療用マスクを着用するなど、より徹底した感染対策が必要だという。 新型コロナウイルス特集 感染対策 基本情報:1分で解説 新型コロナウイルスについて知っておくべきこと 予防方法: 正しい手の洗い方 なぜ外出を控えるのか: 家にいることで人の命を助けられる 社会的距離とは: 2メートルってどれくらい? 感染対策に必要な距離 感染したか判断するには: 「具合が悪いんだけど、もしかして新型ウイルス?」 感染を判断する方法とは 心の健康:【解説】 新型コロナウイルス、心の健康はどう守る? 在宅勤務・隔離生活 在宅勤務:【解説】 より良い在宅勤務へ 便利なコツやツールは? 自主隔離:新型コロナウイルス、自主隔離でやるべきこと 必要なものの調達: 安全なデリバリーやテイクアウト、買い物の方法は (英語記事 Wear masks in public, WHO says in new advice)

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    抗マラリア薬はリスク高めるとの英誌論文を撤回 新型ウイルス

    2020年06月05日 17:40 公開 抗マラリア薬「ヒドロキシクロロキン」が新型コロナウイルスの感染患者の死亡リスクを高めるとした医学誌の論文を、データの信用性に対する懸念を理由に、執筆者らが取り下げた。 論文は英医学誌ランセットに先月22日に掲載され、反響を呼んだ。 世界保健機関(WHO)は、ヒドロキシクロロキンの臨床試験を中断。一方、ドナルド・トランプ米大統領ら指導者たちは、同薬を推奨し続けている。 <関連記事> WHO、抗マラリア薬の臨床試験を中断 安全性を懸念 トランプ氏服用の抗マラリア薬、死亡リスク増大で治療効果みられず=英医学誌 トランプ氏、新型ウイルス予防に未実証のマラリア薬を飲んでいると 論文について、執筆者のうち3人が正確さを保証できないとした。データを出した医療関連企業サージスフィアが、独立した検証に協力しないためだと説明した。 サージスフィアの最高経営責任者(CEO)で論文の執筆者として名を連ねたサパン・デサイ氏は、英紙ガーディアンに、独立した検証に協力する意向を示した。しかし、データの転送は「顧客との契約と守秘義務に違反」すると述べた。 論文の中身は? 論文にまとめられた研究では、世界671カ所の病院の新型ウイルス感染症患者9万6000人のデータが用いられた。このうち約1万5000人が、ヒドロキシクロロキンあるいはそれに類するクロロキンを、単独もしくは抗生物質との併用で投与された。 その結果、新型ウイルス感染症に対する治療効果はまったく見られず、心拍異常と死亡するリスクが高まったとした。 ところが、研究チームを率いた米ハーヴァード大学のマンディープ・メーラ教授と、スイス・チューリヒ大学病院のフランク・ルシツカ氏、米ユタ大学のアミト・パテル氏は声明で、データを第三者に検証してもらおうとしたところ、サージスフィアが協力を拒んだと説明。 「(ランセットの)編集者と読者をおそらく困惑させ迷惑をかけたことについて、深く謝罪する」とした。 コロナウイルスに効く証拠はある? ヒドロキシクロロキンのような薬をコロナウイルス感染者の治療に使うことには、科学者らから懸念の声が上がっている。 ヒドロキシクロロキンはマラリアやループス腎炎、関節炎などの治療には安全に使用できるが、新型コロナウイルスの感染症COVID-19への効果は実証されていないからだ。 米ミネソタ大学の臨床試験は、ヒドロキシクロロキンにはコロナウイルス感染症の予防効果はないとしている。 WHOは3日、先月中断したヒドロキシクロロキンの臨床試験を再開すると表明した。 ヒドロキシクロロキンの研究は、イギリスやアメリカ、セネガルなどの国でも進められている。 米国で処方が急増 米食品医薬品局(FDA)は3月、一部の病院でヒドロキシクロロキンを「緊急使用」することを認めた。しかし4月、患者の一部に心機能の異常が出たとの報告がいくつかあったことから、使用について警告を発した。 トランプ氏は5月、COVID-19予防薬としてヒドロキシクロロキンを服用していると明らかにした。その後、服用をやめたと述べた。 トランプ氏はこれまで、ヒドロキシクロロキンがもつ可能性に繰り返し言及してきた。4月の記者会見では、「失うものはないだろう? 飲んだらいい」と述べた。 トランプ氏の発言を受け、アメリカではヒドロキシクロロキンとクロロキンの処方が急増した。 一方、ブラジルのジャイル・ボルソナロ大統領は、「ヒドロキシクロロキンはあらゆる場所で機能している」とビデオで主張した。ただ、フェイスブックはこのビデオを、同社の偽情報のガイドラインに違反するとして削除した。 ヒドロキシクロロキンの需要は世界的に急激に高まっている。 (英語記事 Influential study on coronavirus drug withdrawn)

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    「あつ森」がロックダウン中の世界各地で流行 墓参りも実現

    2020年06月05日 16:25 公開 ニューヨークに住むアメリカ系中国人のイザベラ・オンさん(24)は毎年、家族で先祖の墓所を訪れるバイサン(拝山)を行っていた。 しかし今年は、新型コロナウイルス流行を受けたロックダウン(都市封鎖)により、2年前に亡くなった祖父の墓参りができなかった。 オンさんは代わりに、3月に発売された任天堂のゲームソフト「あつまれ! どうぶつの森」で、祖父を追悼することにした。 動画制作:デレク・ツァイ、ジョシュア・リム

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    英航空BA、渡航者隔離政策に反発 内相との会談を拒否

    禁、国境も開放 ロックダウン緩和 スペイン、外国人観光客受け入れへ 7月から隔離措置解除 BBCは内務省にもコメントを求めている。 パテル内相やケリー・トルハースト航空次官とのビデオ会議には、格安航空イージージェットやヴァージン・アトランティック、ヒースロー空港といった航空業界の各社のほか、鉄道や船舶業界からも代表が参加した。 BAはこのところ、新型ウイルス流行を受けた雇用維持制度を利用しながら人員整理を行ったことについて、議会で大きく批判されている。 BAは雇用維持制度で3万人分の給与支払いを取り付けた数週間後に、1万2000人の人員整理と、残った従業員の就業規則の厳格化を発表した。 トルハースト次官は、こうした「信頼を損なう」行いについて説明責任があると指摘。 「この制度は、納税者に従業員給与を肩代わりさせつつ、その従業員が働けない間に解雇を突きつける企業のためのものではない」と話した。 業界筋によると、BAは「まともに扱われておらず、会談は時間の無駄」だと考えているという。 計画に批判集中、「エアブリッジ」求める声も 政府はこの隔離施策で新型ウイルスを食い止められるとしているが、与党議員からも航空業界へのダメージや、夏休みの観光客減少を懸念する声が上がっている。 また、パンデミックで休業を余儀なくされていた観光業界からも批判が出ている。 ビデオ会議でパテル内相は、「人命を守ることは常に最優先事項だが、セクターへの影響も理解しているし、協力してもらいたい」と話した。 しかし、英最大の空港運営会社スイスポートのトップは、隔離計画は観光セクターにとって「必殺の一撃」になるだろうと述べた。 格安航空ライアンエアーのマイケル・オレアリー最高責任者(CEO)も同様に、「欧州からの渡航者を大きく減らしてしまう」と懸念している。 ヴァージン・アトランティックの広報担当者は、「従業員と顧客の安全確保は常に我々の最優先事項で、公衆衛生も優先されなくてはならない。しかし、イギリスに入国するすべての旅行者に14日間の自主隔離を義務付ける措置は、顧客需要を大きく減らし、大規模なサービスの再開を阻むものだ」とコメントした。 1日には、旅行会社200社がパテル氏宛ての共同書簡を送り、廃案を求めている。 また、感染率の低い国からの渡航者には隔離を免除する、いわゆる「エアブリッジ」を求める声も上がっている。 免除国の設定を検討 政府筋の話によると、政府がエアブリッジ条項を結びたい国の「リスト」が作られており、これにはポルトガルやフランス、スペインといった欧州の観光地のほか、オーストラリアやシンガポールが含まれているという。 しかし現時点では政府はこの案を「検討中」で、策定はしていない。 BBCのトム・バーリッジ交通担当編集委員は、航空業界はパテル内相からエアブリッジによって隔離施策の影響が抑えられるという確約を得られていないと感じていると説明。 IAGが会談に参加すらしなかったことが、政府と業界とのあつれきを示していると分析した。 (英語記事 BA shuns Home Secretary over quarantine plans)

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    ジョギングの米黒人男性、元警官らが射殺 発砲後に差別語か

    2020年06月05日 14:12 公開 米ジョージア州ブランズウィックで今年2月、ジョギングをしていた黒人男性が白人の親子に射殺される事件があり、殺人罪で起訴された被告の1人がアーベリーさんを撃った後に人種差別的な発言をしていたとされることが4日、明らかになった。 射殺されたのは、アフマド・アーベリーさん(当時25)。捜査官によると、アーベリーさんが地面に倒れている中、トラヴィス・マクマイケル被告は軽蔑やののしりの言葉を口にしていたという。 アーベリーさんは2月23日、ジョギング中にトラヴィス被告とその父親に追いかけられた。 裁判所は、マクマイケル親子ともう1人の被告について、殺人罪で裁判を開くのに十分な証拠があるとの判断を示した。 事件発生から2カ月以上たった今年5月、当時の様子を捉えた動画がオンライン上に流出したことで、この事件に対して激しい怒りの声が広がった。 4日にグリン郡の治安判事裁判所で開かれた予備審問で、ウォレス・ハレル裁判官は検察が証言と証拠を提示した後、被告3人の裁判を開くことを決めた。 トラヴィス被告と父親で元警察官のグレゴリー・マクマイケル被告は殺人罪で、ウィリアム・ブライアン被告は殺人と逮捕・監禁の罪に問われている。3人は起訴内容を否認している。 裁判所前には、アーベリーさんの死亡をめぐり抗議する人々が集った。 アメリカ各地では、武器を所持していなかった黒人男性ジョージ・フロイドさんが白人警官に首を圧迫されて死亡した事件を受け、黒人に対する暴力に抗議する大規模なデモが起きている。 捜査当局の主張 ジョージア州捜査局のリチャード・ダイアル特別捜査官は、トラヴィス被告がアーベリーさんを撃った後に人種差別的発言をしていたと、ブライアン被告が証言したと述べた。 「ブライアン被告は、警察が現場に到着する前に起きた発砲の後、アーベリーさんが地面に倒れている状況の中で、トラヴィス被告の発言を聞いたと証言した」 ダイアル特別捜査官によると、トラヴィス被告はソーシャルメディア上でも同様の差別発言を何度もしていたという。 さらに、ブライアン被告の携帯電話に人種差別的なテキストメッセージがあるのを検察当局が見つけたという。 ダイアル特別捜査官は、被告3人がジョギング中のアーベリーさんをピックアップトラックで追い回していた当時の状況を説明。アーベリーさんは何度も逃げようとしたが、トラヴィス被告がアーベリーさんを3度撃ったという。 トラヴィス被告の弁護人から、同被告の行動は自己防衛によるものだった可能性はないのか問われると、ダイアル特別捜査官は、自分を守ろうとしていたのはアーベリーさんの方だと答えた。 「アーベリーさんの判断は、ただ逃げるためのものだった。逃げられないと感じ、被告と対決することを選んだと、私は考える」 アーベリーさんに何があったのか アーベリーさんと被告の争いが始まる直前、拳銃と散弾銃を所持したマクマイケル親子はピックアップトラックに乗って、ジョージア州サティーラ・ショアーズでアーベリーさんを追いかけた。 グレゴリー被告は警察に対し、地元で発生した一連の強盗事件の容疑者にアーベリーさんが似ていると思ったと述べた。 5月5日、ブライアン被告が当時撮影した36秒の動画がオンライン上に流出。アメリカ全土で激しい怒りの声が上がり、3人が殺人容疑で逮捕されることとなった。ブライアン被告はアーベリー氏の後ろを車で走行しながら動画を撮影していた。 動画では、並木道をジョギングするアーベリー氏を、車に乗ったマクマイケル親子が待ち伏せしているように見える。 その後、トラヴィス被告とアーベリーさんが取っ組み合いを始め、アーベリーさんは地面に倒れた。 3人はアーベリーさんが殺害されてから2カ月以上もの間、訴追されずにいた。州警察は動画が拡散されたことを受け、捜査を開始した。一方、グリン郡警察は動いていない。その後、ジョージア州捜査局が訴追した。 (英語記事 Man 'used racial slur' after shooting black jogger)

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    香港で天安門事件の追悼集会 数万人が公園に集結

    しいものだと証明している」と話した。 <解説>来年は追悼集会を行えるのか? ――グレイス・ツォイ、BBCワールドサービス(香港) 香港の天安門事件追悼集会は、常に電光スクリーンや音響設備がそろった、非常に組織だったイベントだった。多くの演説があり、献花があった。 しかし今年は違った。参加者が集まるまでは、ヴィクトリア公園のサッカー場には金属の柵が張りめぐらされていた。 集会は禁止とされていたにも関わらず、公園には緊急事態だという気持ちで数万人が集まった。 集会に参加した20代のエイミーさんは、「国家安全法が可決し、私たちの集会の自由はなくなってしまった。でも歴史が忘れ去られるのを認めるわけにはいかない」と語った。エイミーさんは追悼に参加するのは今回が初めてだという。 現地時間の午後8時、人々は白いろうそくや携帯電話の明かりをともし、黙とうを捧げた。 また、「光復香港・時代革命(香港を解放せよ・革命の時代だ)」、「一个香港・一个国家(ひとつの香港、ひとつの国)」といったスローガンが叫ばれた。 一方で、来年以降も追悼集会が許されるのかという疑問の声が多くの人から上がっていた。 (英語記事 Tens of thousands defy ban to mark Tiananmen in HK)

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    「人種差別のパンデミック」が命を奪った フロイドさん追悼式

    2020年06月05日 12:37 公開 米ミネソタ州ミネアポリスで警察官に拘束されて死亡した、黒人男性ジョージ・フロイドさんの追悼式典が4日、同市で開かれた。フロイドさんの弁護士は「人種差別のパンデミック(全国的な流行)」が死につながったと訴えた。 式典はミネアポリス中心部のノース・セントラル大学で催され、数百人が参加。フロイドさんが警官によって地面に押さえつけられた時間と同じとされる8分46秒にわたって、黙とうを続けた。 フロイドさんの弁護士ベンジャミン・クランプ氏は、「ジョージ・フロイドを殺したのは新型コロナウイルスのパンデミックではない。もう1つのパンデミックだ。人種差別と差別全般のパンデミックだ」と演説した。 <関連記事> 米黒人フロイドさん暴行死、元警官4人を起訴 より重い訴因も 【解説】 なぜアメリカで大勢が怒っているのか 人種に関する3つのデータ 黒人男性の暴行死に抗議、全米で続く トランプ氏を教会関係者や映画監督が批判 フロイドさんの兄弟の1人、フィロナス・フロイドさんは、子ども時代は貧困家庭だったため、兄弟は浴槽で衣類の洗濯をし、オーブンで乾燥させていたことを紹介。 そして、「ものすごく驚いている。きょうだいに会いにこれだけの人が来てくれた。これほどの人の心を揺さぶったのはすごいことだ」と続けた。 一方、公民権活動家のアル・シャープトン師は、責任の追及を求めた。 フロイドさんの死をきっかけに全米各地で抗議行動が起きていることに触れ、「私たちは止まらない」と宣言。「司法制度全体を変えるまで行動を続ける」と述べた。 さらに、「フロイドさんに起きたことはこの国で日々起きている。教育の場で、医療の場で、アメリカ生活のすべての場で。ジョージの名のもとに立ち上がり、首に置いた膝をどけろと言う時だ」と訴えた。 式典にはフロイドさんの遺族のほか、人権活動家ジェシー・ジャクソン師、ティム・ウォルツ・ミネソタ州知事、エイミー・クロブシャー上院議員(同州選出)、ジェイコブ・フレイ・ミネアポリス市長らが参加した。 6日にはフロイドさんが生まれたノースカロライナ州で、8日にはフロイドさんの地元テキサス州ヒューストンで、追悼式典が予定されている。 元警官3人が出廷 追悼式典の会場に程近い裁判所には4日、フロイドさんに対する殺人ほう助罪で起訴された元警官3人が初出廷した。 保釈金は100万ドル(約1億900万円)に設定された。裁判官は、被告らが所持する銃を提出するなどの条件を満たす場合は75万ドルに引き下げると述べた。 息ができないと訴えるフロイドさんの首に膝を押し付け続けた様子が撮影された、元警官のデレク・チョーヴィン被告は、第2級殺人罪で起訴されており、8日に出廷が予定されている。 オバマ氏がメッセージ 全米各地で起きている抗議行動は大部分が平和的だが、一部で暴力的になり暴動となっている。多くの都市が夜間外出禁止令を発令している。 そうしたなか、バラク・オバマ前大統領は3日、ビデオ会議で事件や抗議行動についてコメントした。抗議デモはこれまでの人生で見たことがないほど重大なものだとし、社会が抱える問題に対処する機会を生かすよう、米国民に呼びかけた。 オバマ氏は、「あまりに多くの場合、暴力の一部はあなた方のために働き、あなた方を守るはずだった者によるものだ」、「あなた方の命や、あなた方の夢は大切なんだと知ってほしい」と述べた。 イギリス王室サセックス公爵夫人メガン・マークル妃も個人的なメッセージを公表。フロイドさんの人生は大事なものであり、このところの出来事に衝撃を受けたとした。 フロイドさん暴行死事件の時系列 5月25日――ミネソタ州ミネアポリスで白人警官に首を圧迫され、ジョージ・フロイドさん死亡 5月26日――フロイドさんの死に対する抗議始まる 5月27日――抗議が各地に広がる 5月28日――トランプ氏、略奪者を「ごろつき」とツイート。「州兵を送り込む」、「略奪が始まれば、発砲が始まる」と書いた。ツイッター社は2つ目のツイートを「暴力賛美」として警告を表示した 5月29日――デモ取材中のCNN記者とクルーが生中継中に逮捕される 5月31日――6日目の抗議が各地で続く 6月1日――トランプ氏、事態鎮圧に軍の投入も辞さないと演説。トランプ氏の写真撮影の前に、連邦公園警察などが抗議者を催涙ガスなどで排除 6月2日――8日目の抗議続く。首都ワシントンの各地に州兵配備 6月3日――関与した元警官4人を州司法当局が殺人罪などで起訴 (英語記事 'Pandemic of racism' led to George Floyd death)

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    「あなたの命は大切だと知ってほしい」 オバマ氏、アメリカの有色人種の若者に語りかける

    2020年06月05日 11:24 公開 アメリカ各地で、黒人男性が白人警官に首を圧迫されるなどして死亡した事件をめぐる抗議デモが続いている。 こうした中、バラク・オバマ前米大統領は3日、オンライン集会で演説し、米国内の有色人種の若者に「あなた方の命は大切だと知ってほしい」と直接語りかけた。 また、2人の娘の顔を見ると「無限の可能性」を感じると述べた。 オバマ氏は自身が立ち上げた、有色人種の青少年を支援する「マイ・ブラザーズ・キーパー」プロジェクト(慈善団体オバマ財団の一部)のユース大使を務める大学生プラヨン・パトリックさん(18)についても言及した。 パトリックさんは、「アメリカ、自由の地であり勇者の故郷。私たちはこのスローガンのために戦い、死んでいった。白人のきょうだいたちのすぐ側で。この事実が、我々の存在を何か価値あるものにはしないのだろうか? 暴動は、声を聞いてもらえない者の言葉だ」と熱を込めて演説した。

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    イタリアが国内移動を解禁、国境も開放 ロックダウン緩和

    2020年06月04日 13:59 公開 イタリアのジュゼッペ・コンテ首相は3日、新型コロナウイルス流行を受けたロックダウン(都市封鎖)の緩和計画を最終段階に進めると発表した。国内の州をまたいだ移動が解禁されるほか、国境も開放される。 コンテ首相は「数週間にわたる多大な犠牲を経て、私たちには笑顔になり、楽しむ権利がある」と述べ、経済改革を始める時だと話した。 イタリアではアウトブレイク(大流行)が起きてから、23万4000人が新型ウイルスに感染し、3万3600人以上が亡くなった。 死者数は、アメリカとイギリスに次いで世界で3番目に多い。 <関連記事> 「回復者の心の健康」をどう守るか イタリアでの取り組み マフィアの「施し」にすがるイタリア市民 都市封鎖の裏で コンテ首相は、「この危機を、構造的問題を乗り越え、この国を再設計する機会にしなくてはならない」、「経済と社会の緊急事態に取り組まなくてはならない」と話した。 また、社会保障の支払いを急ぐとともに、「真剣な税改革」に取り組むと述べた。 一方で、パンデミック中の注意事項を守るように国民に呼びかけ、「(新型ウイルスへの)唯一の効果的な対策は物理的な距離を取ることと、可能ならマスクを着けることだ。こうした安全策を怠るのは非常に配慮に欠けている」と強調した。 セルジオ・マッタレッラ大統領も、新型コロナウイルスの脅威はまだ終わっていないと警告している。 「危機はまだ終わっておらず、当局も市民もなお、その結果とトラウマに立ち向かわなくてはならない」 ロックダウンの緩和、どこまで イタリアでは3月初め、ロックダウンの開始と共に、ごく一部の例外を除いて国内の移動が禁止された。観光も禁止され、イタリアに入国した人は14日間の隔離を義務付けられた。 6月3日からは、イタリア国民は州を越えた国内移動が可能となった。 欧州各国との行き来も解禁されたが、これは相手国に左右される。欧州以外の国への旅行は引き続き禁止されている。 イタリアではすでに商店やカフェ、レストランなどが営業を再開している。ピサの斜塔やローマのコロッセオといった観光地も、ここ数日で観光客の受け入れを始めている。 欧州のその他の状況は? イタリアは国境を開放したものの、近隣国がすべて同じようにしているわけではない。 オーストリアは4日から、イタリア以外のすべての隣接国に国境を開く予定だ。 スイスも6月15日からドイツとオーストリア、フランスに国境を開放することで合意しているが、同様の措置をイタリアに行うのは「時期尚早」だとしている。 こうした警戒態勢を強かれているのはイタリアだけではない。ノルウェーとデンマークは先週、両国間の移動を解禁すると発表したが、この合意にスウェーデンは含まれていなかった。 厳格なロックダウンを敷かなかったスウェーデンでは、新型ウイルスによる致死率が他の北欧諸国よりも高く、内部からも失策だったとの声が上がっている。 近隣国との移動だけを認める「バブル」は、バルト3国でも形成されている。リトアニアとラトビア、エストニアは欧州で初めて、3国間でのみ自由な移動を再開させた。 一方、イギリスやスペインなどは、入国者に隔離期間を設ける施策に出ている。 (英語記事 Italy's 'time to smile’ as travel allowed again)

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    【解説】 なぜアメリカで大勢が怒っているのか 人種に関する3つのデータ

    2020年06月04日 13:53 公開 BBCリアリティー・チェック・チーム 米中西部ミネアポリスで白人警官に首を圧迫されて黒人男性が死亡した5月25日の事件をめぐり、全米各地で連日、抗議行動が続いている。事件に関与した警官4人全員が3日までに逮捕・起訴され、ジョージ・フロイドさんの首を膝で圧迫し続けた元警官の罪状は、殺意があったとする第2級殺人罪に引き上げられた。 ドナルド・トランプ米大統領は暴力化する抗議に対して、軍の投入も辞さない強硬姿勢を示している。 一方で、社会制度に組み込まれた慢性的な人種差別に抗議する動きは、ロンドンなどイギリス各地にも飛び火し、大勢が共感と連帯を示している。 ここでは、アメリカの刑事司法と人種に関する各種統計から、アメリカのアフリカ系市民がどういう経験をしているのかを示す3つのデータを取り上げる――。 1. アメリカではアフリカ系住民が、他の人種より警察に射殺される可能性が高い アメリカで警察が人を射殺した事件について集計されているデータを見ると、アメリカの総人口に占めるアフリカ系市民の割合に対して、アフリカ系市民が警察に撃たれて死亡する確率ははるかに高いことが分かる。 2019年には、国勢調査によるアフリカ系市民の人口比は14%だったものの、警察による射殺事件1004件でアフリカ系の人が死亡したのは23%超だった。 2. アフリカ系市民が違法薬物関連で逮捕される確率は、他の人種より多い 違法薬物を使用する割合は白人もアフリカ系も同程度だが、逮捕される割合はアフリカ系のほうがはるかに高い。 2018年には、アフリカ系アメリカ人10万人あたり約750人が薬物関連で逮捕された。対して白人アメリカ人は10万人あたり350人だった。 違法薬物の使用に関する全国調査では、使用する割合は白人もアフリカ系も同程度だったが、アフリカ系が逮捕される確率は依然として白人より高い。 たとえば、アメリカ自由人権協会(ACLU)の調査によると、マリフアナ所持の疑いでアフリカ系市民が逮捕される確率は白人の3.7倍だったが、マリフアナの使用率はほぼ同じだった。 3. アフリカ系アメリカ人の方が実刑を受ける 最新データによると、有罪判決を受けるアフリカ系アメリカ人が刑務所に収監される確率は、白人の5倍で、ヒスパニック系の2倍近い。 2018年には、アメリカの総人口におけるアフリカ系市民の割合は約13%だったが、刑務所に収監されている人口の3割近くを占めた。 これに対して、白人はアメリカの人口の6割以上だが、刑務所の人口の約3割だった。 つまり、アフリカ系アメリカ人10万人あたり1000人以上が刑務所にいることになる。白人については、10万人あたり約200人が刑務所に収監されている。 アメリカの刑務所人口とは、連邦あるいは州の刑務所に1年以上の量刑で収監されている人を指す。 アフリカ系アメリカ人の収監率は過去10年で下がってはいるものの、刑務所人口では他の人種より多い。 フロイドさん暴行死事件の時系列 5月25日――ミネソタ州ミネアポリスで白人警官に首を圧迫され、ジョージ・フロイドさん死亡 5月26日――フロイドさんの死に対する抗議始まる 5月27日――抗議が各地に広がる 5月28日――トランプ氏、略奪者を「ごろつき」とツイート。「州兵を送り込む」、「略奪が始まれば、発砲が始まる」と書いた。ツイッター社は2つ目のツイートを「暴力賛美」として警告を表示した 5月29日――デモ取材中のCNN記者とクルーが生中継中に逮捕される 5月31日――6日目の抗議が各地で続く 6月1日――トランプ氏、事態鎮圧に軍の投入も辞さないと演説。トランプ氏の写真撮影の前に、連邦公園警察などが抗議者を催涙ガスなどで排除 6月2日――8日目の抗議続く。首都ワシントンの各地に州兵配備 (英語記事 George Floyd: How are African-Americans treated under the law?)

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    ガンビア外交官の息子、米国で警官が射殺 捜査求める

    2020年06月04日 13:47 公開 西アフリカ・ガンビアの外交官の息子がアメリカで警察官に射殺され、ガンビア政府は「信頼に値する」捜査を要求している。 米ジョージア州捜査局(GBI)の初期捜査によると、モモドゥ・ラミン・シセイさん(39)は5月29日朝、州内で車を運転中に警察に追跡された後、銃で撃たれた。 シセイさんはその場で死亡が確認された。警察は、シセイさんが銃を取り出したとした。 アメリカではミネソタ州で黒人のジョージ・フロイドさんが白人警官に拘束される際に死亡したことをきっかけに、各地で抗議行動が起きている。ソーシャルメディアでは、警察の暴力に対する抗議行動への支持を表明する投稿に、シセイさんの名前が書かれている。 <関連記事> 米黒人フロイドさん暴行死、元警官4人を起訴 より重い訴因も 黒人男性の暴行死に抗議、全米で続く トランプ氏を教会関係者や映画監督が批判 トランプ米大統領、騒乱鎮静に軍の投入も辞さないと 「法と秩序の大統領」自認 「警官に発砲した」 州捜査当局の調べでは、5月29日午前3時49分ごろ、ジョージア州スネルヴィルで警官がシセイさんの車を停車させようとしたところ、車は止まらず、追跡を開始したという。 「警官は車両に近づき、運転者に両手を見せるよう口頭で命じた。運転者は従わず(中略)警官に拳銃を突きつけた。警官たちは運転者に発砲し、パトカーまで戻って安全を確保した」と捜査当局は述べた。 特別機動隊(SWAT)の出動が要請され、「こう着状態の中、運転者はSWATに武器を向け発砲した。SWATの隊員1人が発砲した」という。 銃所持の説明に異議 地元紙ポイントによると、シセイさんの父親で国連勤務のレア・シセイさんは、警察は事態の平和的な解決に十分に努力しなかったと主張。息子が銃を持っていたとの説明にも異を唱えた。 レアさんは、「私たちで独立した検視をし、彼が死んだ時の状況を調べる私立捜査官を雇いたい。必要ならジョージア州警察を訴えるために弁護士を雇う」と同紙に述べた。 ガンビア外務省は2日、ワシントンのガンビア大使館に、「透明で信頼できる客観的な捜査がなされるよう、米国務省など関係当局に働きかける」よう求めた。 (英語記事 Probe demanded after US police kill diplomat's son)

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    米運輸省、中国航空会社の旅客便乗り入れ禁止へ

    2020年06月04日 12:34 公開 米運輸省は3日、中国の航空会社によるアメリカへの旅客便の運航を6月16日から禁止すると発表した。中国が米航空会社による中国便の運航を拒否したことへの対抗措置という。アメリカと中国は新型コロナウイルスへの対応や香港の自治をめぐり対立を続けている。 アメリカへの運航禁止の対象となるのは、中国国際航空、中国東方航空、中国南方航空、海南航空の4社。これまでは、新型ウイルスのパンデミック(世界的流行)の最中も便数を抑えつつ、米中間の運航を継続していた。 実際に中国の航空会社によるアメリカ便を停止するには、ドナルド・トランプ米大統領の最終承認が必要となる。 トランプ大統領は、不公正な貿易慣行や新型ウイルス対応、反体制活動を禁じる「香港国家安全法」などをめぐり、中国を繰り返し非難している。 米政府の発表について、ワシントンの中国大使館はすぐにコメントしなかった。中国当局は以前、新型ウイルスを制御するために導入した制限措置について、すべての航空会社に適用されるので公正だと主張していた。 「公正かつ平等な機会」 中国政府は今年3月、国内外の航空会社に対し、中国とほかの国を結ぶフライトを1路線、週1往復に限定すると発表。3月12日時点の運航サービスの度合いを超えてはならないとした。 米運輸省は、この制限措置は実質的に米航空会社の運航を禁止したとしている。米航空会社はパンデミックや、トランプ氏が中国からのほぼすべての渡航者の入国を禁止したことを受け、今年2月に米中間のサービスを自主的に一時停止していた。 同省は、今月から米中間の運航を再開するという米航空会社からの申請を中国が認めなかったのは、1980年に結んだ民間航空機の定期便就航などを定めた合意に反するものだと主張した。 「このような状況において、米中の航空会社間の競争バランスや公正かつ平等な機会を回復するために、同省が対応する必要があると、我々は結論付けた」と、米運輸省は説明した。 「我々の最重要目標は、この状況を長引かせることではなく、むしろ環境を改善することだ」 米中関係に打撃 米国立安全保障シンクタンク「新アメリカ安全保障センター」アジア太平洋安全保障プログラムの責任者、ダニエル・クリマン氏は、米政府による措置が実施されれば、米中間の渡航や貿易、そのほかの交流に打撃を与えることになると説明。ただ、米中関係はすでに破綻しかけていると指摘した。 クリマン氏は技術の販売を制限しようとするアメリカの試みや、米中貿易戦争を挙げ、「我々はすでに、アメリカと中国の分断に直面している」、「このような気運はすでに高まってきていた」と述べた。。 中国共産党の機関紙・環球時報は先月、中国はここ数週間で一部の国からのチャーター便に対する制限を緩和しようとしているが、アメリカは含まれていないと報じた。 当局は同紙に対し、中国政府はアウトブレイク(大流行)を制御するよりよい対策は保留し、通常のフライトを増やすことも検討するだろうと述べた。 カリマン氏は、6月16日より前に米中が問題を解決できる可能性もあるが、アメリカの措置が施行されれば修復は難しくなると指摘した。 米航空会社は歓迎 今年1月時点では、アメリカと中国を結ぶフライトは1週間に約325往復運航されていた。アメリカによると、3月末からは約34往復になったという。 今月からの中国便の運航再開を目指していた米デルタ航空は、米政府の決定を歓迎しているという。 「我々は、我々の権利を行使し、公正さを確保するための米政府の対応を支持し、感謝する」 中国で取り引きを行う米大企業約200社を代表する米中ビジネス協議会(USCBC)は、「民間航空機の運航はアメリカと中国をつなぐ重要な架け橋を提供している。パンデミック以前では、ビジネスや休暇、就学、そして現地で直接経験することによって他国について学ぶという最も重要な目的のために、年間数百万人もが海を越えていた」と述べた。 「紛争や疑念、誤解が生じている時にこそ、渡航は重要だ。我々は米中両政府に対し、両国間を行き来するフライトを再開するよう求める」 (英語記事 US to ban passenger flights from China)

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    米黒人フロイドさん暴行死、元警官4人を起訴 より重い訴因も

    2020年06月04日 12:22 公開 米ミネソタ州ミネアポリスでアフリカ系のジョージ・フロイドさん(46)が死亡した事件で、ミネソタ州司法当局は3日、現場にいた警察官4人(全員懲戒免職)に対する新たな起訴内容を発表した。 裁判書類によると、元警官デレク・チョーヴィン被告の起訴内容に、これまでよりも重い第2級殺人罪が加えられた。 同被告については、フロイドさんの首を膝で押さえ付けていた映像が残されており、第3級殺人罪と第2級故殺罪で起訴されていた。これらの訴因はそのまま維持される。 <関連記事> 黒人男性の暴行死に抗議、全米で続く トランプ氏を教会関係者や映画監督が批判 トランプ米大統領、騒乱鎮静に軍の投入も辞さないと 「法と秩序の大統領」自認 米黒人男性の死は「殺人」と、正式な検視結果で 死因は「首の圧迫による心停止」 ミネソタ州法では、第3級殺人罪は殺意の証明が不要だが、第2級と第1級殺人罪では必要となる。第1級殺人罪は多くの場合、計画的犯行だったことを示す必要がある。 第2級殺人罪の最も重い刑は禁錮40年で、第3級殺人罪より15年長い。 一方、これまで訴追されていなかった他の3人の元警官は、第2級殺人ほう助罪および第2級故殺ほう助罪で起訴された。 3人はトーマス・レイン被告、J・アレクサンダー・クング被告、トウ・サオ被告。 フロイドさんの死は全米で、人種差別と警察が黒人を死に追いやることへの大規模な抗議行動のきっかけとなった。 8日間続いているデモのほとんどは平和的だが、一部は暴力的になり、多くの都市が夜間外出禁止令を出している。 「有罪を勝ち取るのは困難だろう」 新たな起訴を発表したミネソタ州のキース・エリソン司法長官は、正義を求める考えを表明。元警官を訴追し有罪にするのは困難との見方にはとらわれていないと述べた。 「有罪判決を勝ち取るのは難しいだろう。困難が待ち受けているのは歴史が示している」 ミネソタ州で現職の警官が民間人を殺したとして有罪となった事案は、これまで1件しかない。 エリソン氏は、社会全般で正義を実現するのは時間のかかる困難な作業だと述べた。しかし、フロイドさんの事件の完結を待たずに開始されるべきだとした。 「公正な社会のルールを書き直さなくてはならない」 遺族側は第1級殺人罪を主張 この発表を受け、フロイドさんの遺族側弁護士のベンジャミン・クランプ氏は、「正義の実現に向けた大きな一歩だ。ジョージ・フロイドの遺体が埋葬される前にこの重要な行動が取られたことを、私たちはうれしく思う」との声明を出した。 クランプ氏はその後、CNNの取材に対し、遺族はチョーヴィン被告の訴因について第1級殺人罪であるべきだと考えていると述べた。また、捜査は継続中で、起訴内容がさらに変更される可能性があると聞いていると話した。 一方、人権活動家のアル・シャープトン師は記者会見で、連邦レベルでの法整備がなければ、警察から市民を守ることはできないと訴えた。 ミネソタ州選出のエイミー・クロブシャー上院議員(民主党)は、ツイッターで元警官たちに対する新たな起訴を説明。「正義に向けたさらなる重要な一歩だ」と述べた。 https://twitter.com/amyklobuchar/status/1268240529034227713 フロイドさんの事件を受けた抗議行動は、米国各地の都市と、他国にも広がっている。 3日にはオーストラリア、フランス、オランダ、イギリスでデモが起きた。イギリスではロンドン中心部で大規模な抗議行動が開かれた。 (英語記事 New charges brought over George Floyd's death)

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    新型コロナウイルスと貧困、最悪の組み合わせ?

    2020年06月04日 12:19 公開 新型コロナウイルスは、すべてのコミュニティーに平等に影響を与えるわけでない。 貧しいコミュニティーほど大きなダメージを受ける理由を解説する。

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    スパイク・リー監督、「人種差別はパンデミック」 アメリカの差別と格差について

    リカ系アメリカ人の暮らしを映画で描き続けてきたスパイク・リー監督が、差別と格差の問題の大きさについてBBCに話した。 リー監督は、動画配信大手ネットフリックスで公開する新作映画「Da 5 Bloods」についてBBCに語る中で、アメリカの人種対立は「新しいことじゃない。もう400年も続いてきた」と述べた。 「それにアメリカだけのことでもない。アメリカは人種差別が得意だが、人種差別は世界中にある。人種差別がコロナウイルスより先の、世界的パンデミックだ」と、監督はBBCのウィル・ゴンバーツ芸能担当編集長に話した。 新作「Da 5 Blood」は、アフリカ系アメリカ人の退役軍人5人を描いた作品という。 リー監督は、ニューヨーク・ブルックリンを舞台に人種の共存と対立、差別される側の抵抗と暴力などを描いた映画「ドゥ・ザ・ライト・シング」(1989年)で米アカデミー賞の脚本賞候補になり、白人至上主義団体「クークラックスクラン(KKK)」を捜査した黒人刑事を描いた「ブラック・クランズマン」(2019年)で同賞を受賞した。 (英語記事 George Floyd death: Spike Lee says protesters were 'not just born angry')

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    20秒以上の沈黙 カナダのトルドー首相、トランプ氏について意見求められ

    2020年06月03日 18:51 公開 黒人男性が白人警官の暴行によって死亡したことに全米各地で抗議が相次ぎ、暴力的な衝突や破壊行為も続く中、カナダのジャスティン・トルドー首相は2日の記者会見で、ドナルド・トランプ米大統領の対応について意見を求められ、20秒以上にわたり黙り込んだ。

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    イブプロフェンの効果、新型ウイルス患者で試験 英研究チーム

    2020年06月03日 16:49 公開 ミシェル・ロバーツ、健康担当編集長、BBCニュースオンライン 新型コロナウイルスに感染した入院患者に、イブプロフェンが効果があるかを調べる試験を、イギリスの科学者たちが進めている。 ロンドンのガイズ・アンド・セント・トマス病院とキングス・コレッジの共同チームは、抗炎症薬で鎮痛薬としても使われるイブプロフェンについて、呼吸困難の治療に役立つ可能性があるとみている。 また、この薬を使った低コストの治療法により、患者たちは人工呼吸器を使わなくて済むようになるとしている。 動物実験で効果 「リバレイト」(「解放する」の意)と名づけられた試験では、患者の半数が通常の処置に加え、イブプロフェンを投与される。 使用されるイブプロフェンは、一般的な錠剤ではなく、特別に製剤されたものになる。関節炎などの症状がある人には、すでにこの脂質カプセルに入ったイブプロフェンを投与している人もいる。 動物実験では、重いコロナウイルス感染症の合併症の1つである急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の治療に効果がある可能性が示された。 キングス・コレッジ・ロンドンのミトゥル・メイタ教授は、「得られた証拠が実際に予測と合致することを示すため、試験が必要だ」と述べた。 一時は悪影響の懸念も 新型ウイルスの世界的流行の早い時期には、イブプロフェンは軽症の感染者には悪影響を及ぼす恐れがあると一部で懸念されていた。 その懸念は、フランスのオリヴィエ・ヴェラン仏保健相が、イブプロフェンなどの非ステロイド抗炎症薬を服用すると症状が悪化するかもしれないと述べたことで高まった。ヴェラン氏は、代わりにパラセタモールを服用するよう呼びかけた。 イギリスの人体用医薬品委員会はすぐに検証し、イブプロフェンはパラセタモール同様、コロナウイルスの症状がある人が服用しても安全だと結論づけた。どちらの薬も発熱を下げ、インフルエンザのような症状に効果がみられるとした。 国民保健サービス(NHS)は患者に対し、パラセタモールのほうがイブプロフェンより副作用が少なく、多くの人にとってより安全な選択であることから、まずパラセタモールを服用するよう勧めている。例えば胃潰瘍がある人は、イブプロフェンは服用すべきではないとしている。 新型コロナウイルス特集 感染対策 基本情報:1分で解説 新型コロナウイルスについて知っておくべきこと 予防方法: 正しい手の洗い方 なぜ外出を控えるのか: 家にいることで人の命を助けられる 社会的距離とは: 2メートルってどれくらい? 感染対策に必要な距離 感染したか判断するには: 「具合が悪いんだけど、もしかして新型ウイルス?」 感染を判断する方法とは 心の健康:【解説】 新型コロナウイルス、心の健康はどう守る? 在宅勤務・隔離生活 在宅勤務:【解説】 より良い在宅勤務へ 便利なコツやツールは? 自主隔離:新型コロナウイルス、自主隔離でやるべきこと 必要なものの調達: 安全なデリバリーやテイクアウト、買い物の方法は (英語記事 Ibuprofen tested as a coronavirus treatment)

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    英首相、香港人のため移民規則変更を検討 国家安全法に反発

    2020年06月03日 16:46 公開 イギリスのボリス・ジョンソン首相は、中国が反体制活動を禁じる「香港国家安全法」を施行した場合、イギリスは移民規則を変更し、香港人数百万人に対して「英市民権を獲得する道」を開く方針だと、3日付の英紙ザ・タイムズで明らかにした。 ジョンソン首相は英紙タイムズへの寄稿で、イギリスは香港との関係を維持「せざるを得ない」と述べた。 国家安全法とは反逆や扇動、破壊行為などを禁止することを目的としたもので、中国が独自の治安機関を香港に設置できるとの規定も盛り込まれている。 この国家安全法をめぐり、中国は諸外国から批判されている。 <関連記事> トランプ氏、香港の優遇措置停止へ 国家安全法推し進める中国に対抗措置も 英外相、海外市民旅券の香港人に「市民権も」 国家安全法めぐり 中国、国家安全法を採択 香港は「自由の砦」と米英など批判 かつてイギリスの植民地だった香港は、言論の自由や表現の自由など、中国大陸ではみられないような権利を享受している。これは、「一国二制度」の下に1997年に香港を中国に返還するという、1984年のイギリスと中国との合意に基づくもの。 しかし多くの香港人は、国家安全法が、この合意で定められた香港の特別な地位に終止符を打つのではないかと懸念している。 また、香港で中国政府の権威を弱体化させる行為が犯罪とみなされる可能性がある。 イギリスはすでに、中国が同法を施行し、香港から大勢が脱出する事態になった場合に備え、アメリカやオーストラリアなどと対応を協議している。 ジョンソン首相は3日付のザ・タイムズの中で、中国が同法を施行した場合、英国海外市民旅券(BNO)を保有する香港人に認めているビザなしの英国滞在期間を、現行の6カ月から12カ月に延長すると述べた。 BNOは、香港がイギリスの植民地だった時代に香港人に対して発行されたもので、イギリス人が保有する旅券とは異なる。英国内での居住や就労は認められていない。 現在、約35万人の香港人がBNOを保有している。ほかに約260万人に取得資格がある。 BNO保有者には今後、就労を含め、これまで以上の権利が与えられることとなる。 これにより、「BNO保有者には英市民権を獲得する道が開かれる可能性がある」としている。 ジョンソン氏は、「イギリスは(香港を)見捨てたりしないだろう」とし、この移民規則の変更は「英国史上最大規模のビザ制度変更の1つになる」と付け加えた。 「こうした変更が必要だと証明されれば、英政府は進んでこの対応を取る」 「香港の多くの人が、中国が維持すると約束していた自分たちの生活様式が脅かされていると不安に思っている」 「中国が、香港の人々の恐怖を正当化するために突き進むのであれば、イギリスは肩をすくめて見捨てることはできない。そうする代わりに我々は義務を負い、代替案を提供するだろう」 国家安全法をめぐっては国際社会から幅広い批判が上がっているが、今回の英政府の発表は、この法に対するイギリスの反発がいっそう強まったことを示している。 ドミニク・ラーブ英外相は2日、香港から大勢が「脱出」する可能性を念頭に、諜報協定UKUSA(別名ファイブ・アイズ)を結ぶ5カ国(イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド)と対応を協議中だと明らかにした。 ラーブ外相は中国に対し、香港の自治と繁栄を脅かす計画を再考するよう求めた。 イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドで多くの有力下院議員は、国家安全法が人権にどう影響するのかを監視するために、駐香港特使を任命するよう国連に求めた。 今週初めには、7人の元英外務相がジョンソン首相に対し、対応を調整するために国際的な提携を結ぶよう求めた。 (英語記事 UK to offer citizenship 'route' to HK residents)

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    【解説】 トランプ大統領は軍を出動できる? アメリカの騒乱で

    2020年06月03日 14:08 公開 ジェイク・ホートン、BBCリアリティ・チェック(ファクトチェック) アメリカで黒人男性が警官に拘束されて死亡したことへの抗議行動が各地に拡大する中、ドナルド・トランプ大統領は政情不安を収束させるため、軍を出動させると警告している。 トランプ氏は、「市や州が必要な行動を取るのを拒否するなら(中略)米連邦軍を出動させることになる」と発言した。 しかし州知事たちからは、州の許可なく連邦軍を送り込むことはできないとの声も出ている。 大統領は軍を投入できる? 特定の状況では可能、というのが短い答えだ。 すでに、連邦軍の予備役である州兵から何千人かの兵士が投入されている。 州兵が抗議行動の鎮圧のために出動しているのは20州を超える。ただ、州兵の展開は市や州の要請に基づいている。 しかし、19世紀に成立した連邦法には、首都ワシントンの連邦政府は州の許可なく介入できるとする項目が含まれている。 「反乱法」は、大統領が州の状況について連邦法の執行が不可能と判断した場合や、市民の権利が脅かされているとみなした場合、州知事の承認は不要だと定めているのだ。 この法律は1807年に制定された。大統領に対し、「インディアンの敵対的襲撃」への防御として、国民軍の出動命令を認めるものだった。その後、国内の騒乱対応や市民権を守る目的でも連邦軍を活用できるよう、権限が拡大された。 1878年に可決した別の法律では、国内における連邦軍の出動には議会の承認が必要だと定められている。ただ、テキサス大学で法律を教えるロバート・チェズニー教授はBBCに、大統領が連邦軍を派遣するには反乱法で規定されている法的権限で十分だと述べた。 現在の状況では、大統領は州の承認を求めることなく軍を出動させる法的権限をもち得ると、広く受け止められている。 チェズニー氏は、「肝心なのは、大統領の決定ということだ。州知事は大統領に支援を求める必要はない」と話す。 反乱法が持ち出されたことはある? 連邦議会調査局によると、反乱法が根拠にされたことはこれまで何十回もあるが、ここ30年ほどの間にはない。 最後に使われたのは1992年のロサンゼルス暴動の際で、当時のジョージ・H・W・ブッシュ大統領が活用した。 反乱法は公民権運動時代の1950~1960年代にわたって、3人の大統領によって持ち出された。州知事が反対していたこともあった。 ドワイト・アイゼンハワー大統領は、1957年に反乱法を根拠に、アーカンソー州の学校での抗議に連邦軍を送り込もうとして反対にあった。この学校では、白人と黒人の児童が一緒に授業を受けていた。 1960年代終わりからは、反乱法の利用はまれになった。2006年には、前年のハリケーン「カトリーナ」を受けて、軍の支援をより効果的にすることを目指し、議会が同法を修正した。しかし、州知事たちが反対し、修正はのちに取り消された。 (英語記事 Can Trump send in the army?)

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    ザッカーバーグ氏を公民権団体が非難 トランプ氏の投稿放置

    2020年06月03日 12:46 公開 ゾーイ・クラインマン、テクノロジー記者、BBCニュース フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)がドナルド・トランプ米大統領の投稿を表示したままにし、「危険な前例」を作っていると、公民権擁護団体が警告している。 トランプ大統領は先に、白人警官に膝で首を押さえつけられた黒人男性が死亡した事件を受け、米ミネソタ州ミネアポリスで抗議デモが相次いでいることについてフェイスブックに投稿。略奪者を「ごろつき」と呼び、「州兵を送り込む」と書いた。さらに「略奪が始まれば、発砲が始まる」と警告した。 同じ内容のツイートについてツイッターは「暴力を賛美」しているとして、警告をかぶせ、クリックしないと表示されないようにした。 ザッカーバーグ氏がこの投稿を表示したままにすると判断したことについては、フェイスブックの従業員からも怒りの声が上がっており、一部では「仮想ストライキ」が起きている。 ザッカーバーグ氏はこれまで、トランプ氏の発言内容には反対だが、「人々がこの発言を見られるようにしておくべきだ」と、自身の判断を擁護していた。 <関連記事> ツイッター社、トランプ氏のツイートに警告を表示 「暴力賛美」と トランプ米大統領、騒乱鎮静に軍の投入も辞さないと 「法と秩序の大統領」自認 米黒人男性の死は「殺人」と、正式な検視結果で 死因は「首の圧迫による心停止」 しかしこれに対し、3つの公民権擁護団体の指導者が反発。ザッカーバーグ氏とビデオ会談を行った後に共同声明を発表した。 声明では、「ザッカーバーグ氏の、トランプ氏の投稿を表示させ続けていることへの理解し難い説明に失望し、あぜんとしている」と説明。 「ザッカーバーグ氏は、歴史上あるいは現代の有権者抑制についての理解を示さず、抗議者に暴力を使うというトランプ氏の発言をフェイスブックがどのように助長させているかも認識しようとしなかった」 「マーク(ザッカーバーグ氏)は、フェイスブックで同様の有害な発言するかもしれない人たちのために、非常に危険な前例を作ろうとしている」 「正しい判断」と弁明 ニューヨーク・タイムズによると、ザッカーバーグ氏は2日に社内でオンライン会議を開き、質疑応答形式で従業員に自身の判断を擁護したという。 ザッカーバーグ氏はこの会議で、自分は「難しい選択」を迫られたが、フェイスブックの言論の自由の原則にのっとり、トランプ大統領の投稿を表示したままにしたのは「正しい判断」だったと述べた。 しかし一部の従業員からは、ザッカーバーグ氏が共和党の反応を恐れてこうした判断に至ったとの指摘があった。 1日に発表された共同声明には、公民権・人権リーダーシップ会議のヴァニタ・グプタ会長、全米有色人種地位向上協議会(NAACP)法的防衛・教育基金のシェリリン・アイフィル会長、カラー・フォー・チェンジのラシャド・ロビンソン会長の3人が署名した。 一方フェイスブックの広報担当者は、「公民権運動の指導者たちがマークとシェリル(サンドバーグ最高執行責任者)と、偽りのない率直なフィードバックを共有してくれたことに感謝している」と述べた。 「今は話を聞くべき大事な時で、これからもこうした会話を続けるのを楽しみにしている」 フェイスブックと契約打ち切る企業も オンラインでメンタルヘルス(心の健康)のセラピーを提供している「トークスペース」は、フェイスブックがトランプ氏の投稿を残している実態を受け、同社とのパートナーシップを打ち切ると発表した。 オレン・フランクCEOはツイッターで、「暴力や人種差別、うそを増長させるプラットフォームは支持しない」と述べた。CNBCの取材では、フェイスブックとの契約は「数十万ドルもの価値」があったと話している。 また、フェイスブックの元幹部バリー・シュニット氏は同社の従業員に対して公開書簡を発表。過去にフェイスブックの言論の自由に対するアプローチを擁護していたのは間違いだったと話した。 「言論の自由の促進が、難しい選択から逃げ出すことと同義になってはいけない」 米メディアが入手した流出した音声によると、ザッカーバーグ氏はトランプ氏の投稿に対して当初、「うんざりだ」と語っている。 音声では、ザッカーバーグ氏が「こうした状況下で国のトップに見せてもらいたい姿ではない」と話しているのが聞き取れる。 (英語記事 Zuckerberg accused of setting dangerous precedent)

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    フランスでも4年前の黒人死亡めぐり抗議デモ 集会禁止に反し

    2020年06月03日 11:52 公開 フランスで2016年に黒人男性が警察に拘束され死亡したことに対する抗議行動が2日、国内各地であり、数万人が参加した。新型コロナウイルス対策で警察は集会を禁じたが、それを無視した格好となった。 アダマ・トラオレさん(当時24)は4年前、パリ郊外で警官に逮捕された。警察車両の中で意識を失い、警察署で死亡した。 トラオレさんの死は、アメリカで警官に取り押さえられる際に死亡したジョージ・フロイドさんの事件に類似したものとして、フランスで再び注目されている。フロイドさんの死を機に、全米では各地で抗議行動が相次いでいる。 <関連記事> トランプ米大統領、騒乱鎮静に軍の投入も辞さないと 「法と秩序の大統領」自認 米黒人男性の死は「殺人」と、正式な検視結果で 死因は「首の圧迫による心停止」 アメリカ各地で抗議6日目、暴力も続く を警官による黒人男性死亡で パリ郊外ではこの日、大規模集会の禁止令に逆らって、約2万人が抗議行動に加わった。はじめは平和的に行進していたが、やがて暴力的になり、警官隊に石が投げられ、警官隊は催涙ガスを発射した。 ツイッターには、群衆に向けて催涙ガスが使われる様子が投稿されている。抗議者たちはバリケードを作り、警官隊に物を投げつけたという。火災や道路閉鎖が起きていることを伝えるものもある。 https://twitter.com/Raph_journalist/status/1267895942537232384 参加者らは当初、抗議行動の許可を求めたが、警察はこれを拒否した。新型ウイルス対策で、公の場所における集会は10人までに制限されている。 パリ警視庁のトップは、警察は人種差別主義だとの批判を、断固として否定した。 抗議デモは、マルセイユやリヨン、リールなどの都市でも発生。「Black Lives Matter」と書かれたプラカードを手にした参加者もいた。この言葉を掲げた運動はアメリカで生まれ、フランスやイギリスなど他国へも広がっている。 「Black Lives Matter」は、2013年から2014年にかけて、アメリカの黒人に対する差別や暴力に抗議する運動の合言葉となり、2014年8月に南部ミズーリ州ファーガソンで18歳の黒人男性が白人警官に射殺されたのを機に、全国的な抗議運動と共に広がった。「白人と同じように黒人の命にも意味がある」という意味が込められている。 警官が体重をかけて押さえた トラオレさんの死をめぐっては、警官の1人が、同僚2人とともにトラオレさんを体重をかけながら地面に押さえ付けたと調査で述べた。 公式報告書では、トラオレさんの死因は心不全で、基礎疾患が関係した疑いがあるとされた。トラオレさんを拘束した警官たちは先月28日、警察の調査により、責任はないとされた。 トラオレさんの死後数日間にわたり、パリで激しい抗議行動が続いた。 その後もトラオレさんの事件は、警察の暴力に対する抗議行動のスローガンとなっている。フランスでは少数民族の若者らが、警察のターゲットになっていると訴えている。 AFP通信によると、トラオレさんの姉妹のアサさんは抗議行動の参加者らに、「私たちはいま、トラオレの家族の闘いだけを訴えているのではない。これはみんなの闘いだ。ジョージ・フロイドのために闘うとき、アダマ・トラオレのためにも闘うのだ」と述べた。 一方で、パリ警視庁のディディエ・ラルマン警視総監は警官たちへの手紙で、「ソーシャルネットワークや特定の活動団体が、警察暴力や人種差別を再現なく攻撃している」なか、警官たちが感じているに違いない「苦しみ」に共感すると書いている。 (英語記事 French anti-racism protests defy police ban)

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    写真撮影に向かうトランプ氏が通る前、抗議を催涙ガスで排除

    2020年06月02日 19:12 公開 ドナルド・トランプ米大統領は1日夜、白人警官に首を圧迫されて黒人男性が死亡した事件を受けて激しい抗議行動が続くなか、事態の鎮静に陸軍の投入も辞さない姿勢を示した。 ホワイトハウス前のラフィエット公園広場では、機動隊が平和的に抗議していたデモ隊を催涙ガスやゴム弾で追い払った。 この後、演説を終えたトランプ氏はラフィエット公園を徒歩で通過し、セントジョン米聖公会教会へ向かった。 教会前では他の政権幹部と並び、聖書を手に記念撮影した。 「それはあなたの聖書ですか」と聞かれると、「It's a Bible」、つまり自分のものではない不特定の聖書だと答えた。

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    黒人男性の暴行死に抗議、大半は平和的 連帯と協調

    2020年06月02日 18:13 公開 米ミネソタ州ミネアポリスで黒人男性ジョージ・フロイドさん(46)が白人警官に押さえつけられて死亡した事件を受けて、アメリカ各地で抗議デモが相次いでいる。 機動隊と衝突したり、建物を破壊したりという、暴力沙汰に発展してしまうケースとはよそに、多くの抗議行動が平和的に行われている。 建物や警察車両が燃え上がり、機動隊が抗議者に催涙ガスやゴム弾を撃ちこむ光景が連日報道され、社会不安が広がっているものの、抗議の現場には希望の光となるさまざまな連帯や共感、協調の姿もたくさんある。

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    「自分の地元をめちゃくちゃにしないで」 死亡した黒人男性の弟

    2020年06月02日 17:53 公開 ミネソタ州ミネアポリスで黒人男性ジョージ・フロイドさん(46)が白人警官に押さえつけられ死亡した事件で、アメリカ各地で暴力的な抗議デモが起きている。 こうした中、弟のテレンス・フロイドさんが「自分のコミュニティーがめちゃくちゃにされている」と、暴力的なデモを強く非難した。 破壊行為を重ねたところで「兄は戻ってこない」と、テレンスさんは集会で訴えかけた。

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    ハッカー集団「アノニマス」に復活の兆し 黒人男性死亡で社会不安広がる米国で

    Lives Matter)」運動のウェブサイトを攻撃した者もいた。 アノニマス復活は信頼できる? BBCのニューヨーク特派員ニック・ブライアントは、ジョージ・フロイドさんの死は、1968年のマーティン・ルーサー・キング牧師の暗殺以来、最も広範な人種的動揺と社会不安をもたらしたと表現した。 こうした社会情勢を背景に、アノニマスと関連があるとされるフェイスブックページが。フロイドさんの死に関連する動画を公開し、ほかの一連の犯罪にミネアポリス市警が関与していると主張し、自分たちは実力行使に出ると宣言している。 同じフェイスブックページは直近の数週間、未確認飛行物体(UFO)や「世界制服のための中国の計画」に関する動画を複数投稿している。これらには、ジョージ・フロイドさんの動画と同様に電子音声が使われ、これまでに公開されたニュースについて議論している。 しかし、ミネアポリス市警のウェブサイトが遮断されたことで、今回一気に注目を集めた。 今回のサイバー攻撃とアノニマスの関係は アノニマスの活動が初めてメディアで大きく報じられたのは、2008年にサイエントロジー教会のウェブサイトの一部を遮断するためにDDoS攻撃を使ったことだった。この時、通信を妨害するためにいたずら電話や空のファックスメッセージを送信していた。 それから数年間、世界的金融危機の余波の中でアノニマスは民主化運動「アラブの春」を支援し、プレイステーション3のハッキングを取り締まろうとしたソニーを標的にし、米経済界への抗議運動「ウォール街を占拠せよ」を支援した。 アノニマスはその後も同じような行動を続け、世界中で反体制集会を開いてきた。しかし近年は主要メディアでの存在感は薄れていた。 その革命的なイメージと、積極的に権力者と対決する姿勢は、現在のアメリカでの危機的状況の中で人々の共感を呼んでいるようだ。 (英語記事 The return of the Anonymous hacker collective)

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    香港警察、天安門事件の追悼集会を禁止

    2020年06月02日 13:32 公開 香港警察は1日、中国の民主化運動が軍によって鎮圧された天安門事件の追悼集会を禁止すると発表した。香港で集会が禁止されるのは、事件のあった1989年以降で初めてとなる。 当局は、新型コロナウイルスによる健康懸念を受けた決定だと説明している。 しかし中国は先月、反体制活動を禁じる「香港国家安全法」の制定方針を全国人民代表大会(全人代=国会に相当)で採択しており、追悼集会が二度と開けなくなるのではないかとの懸念が出ている。 中国国内ではこれまで、香港とマカオでのみ、天安門事件に関する行事を開くことができた。それ以外の地域では、国民が遠まわしに天安門事件に言及するこさえ、政府が禁じている。 国家安全法が施行された来年以降、追悼集会が認可されるかどうかは不透明だ。 <関連記事> 香港で天安門事件の追悼集会 「忘れることを拒む」 【解説】 天安門事件30周年、中国の一大「忘却」事業 天安門への帰還 元学生リーダーの1人が30年前を振り返る 国家安全法には国際的な批判が集まっている。イギリスでは外相経験者7人がボリス・ジョンソン首相に対し、この法律が1997年の香港返還前に英中が合意した内容を「大きく損なっている」として、国際的な連携をとって対処するよう求めた。 香港では中国への返還時、「一国二制度」を採用し、他の地域にはない自治や権利が認められている。 追悼集会を主催してきた香港市民支援愛国民主運動連合会の李卓人会長は、今年の追悼集会の「理不尽な」禁止は、香港の一国二制度を終わらせるものだと批判した。 昨年6月にヴィクトリア公園で行われた追悼集会には、主催者発表で18万人が参加。警察は4万人に満たなかったとしている。 連合会は今年の追悼集会について、新型ウイルス流行を受けた制限下で認められている8人までのグループでヴィクトリア公園を訪れ、他者と距離を取りながらろうそくを灯すことは可能だとしている。 李会長はまた、市内の別の場所でも集会を開くよう求めたほか、インターネットで追悼イベントを行う予定だと話した。 天安門事件とは 1989年4月、100万人を超える学生や労働者たちが民主化を求め、北京の天安門広場を占拠。約1カ月半にわたって抗議デモを繰り広げた。 このデモは中国各他の都市や大学に拡大。共産党による独裁体制の打倒やインフレ対策、賃金の上昇、住宅事情の改善などを求めた。 6月3日夜、天安門広場に軍の戦車と部隊が出動。4日朝にかけて、武器を持たないデモ参加者たちに向けて発砲し、多数を殺傷した。 当局は後日、発砲による死者はゼロだと説明した。 中国政府はこれまで、デモ参加者の死者数を明らかにしていない。だが、天安門事件の死者は数百~数千人に上ったと言われている。 (英語記事 Hong Kong's Tiananmen vigil banned for first time)

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    米黒人男性の死は「殺人」と、正式な検視結果で 死因は「首の圧迫による心停止」

    2020年06月02日 12:57 公開 米ミネソタ州ミネアポリスで黒人男性ジョージ・フロイドさん(46)が白人警官に押さえつけられて死亡した事件について、担当の郡検視官事務所は1日、正式な死亡検案書を公表し、殺人と断定した。事件をめぐっては、アメリカ各地に抗議デモが拡大している。 ヘネピン郡検視官事務所は、フロイドさんはミネアポリス市警の警官に押さえつけられている間に心停止に陥ったとし、フロイドさんの死因は「法執行機関の抑圧、拘束、首の圧迫による心肺停止」だという所見を示した。 検視官事務所は、フロイドさんに心臓病の疾患があったことと、直近に薬物を使っていたことの証拠もあると指摘している。 <関連記事> トランプ米大統領、騒乱鎮静に軍の投入も辞さないと 「法と秩序の大統領」自認 アメリカ各地で抗議6日目、暴力も続く 警官による黒人男性死亡で 米黒人男性の死は「計画的殺人」 遺族の弁護士が主張 米ミネアポリス市警の元警官、黒人男性の殺人罪で起訴  正式な検視結果が発表される前には、フロイドさんの遺族が私的に雇った著名な法医学者が、調査結果を明らかにしていた。 この事件では、ミネアポリスの警察官だったデレック・チョーヴィン被告(44)が第3級殺人罪と故殺罪で起訴されている。今週にも出廷する予定。 事件に関与した他の警官3人も懲戒免職となっている。 検視結果の内容 フロイドさんの遺族が雇った元ニューヨーク市検視官、マイケル・バーデン医師は、フロイドさんは首と背中を圧迫されて窒息死したという所見を示している。 バーデン医師は1日の記者会見で、「フロイドさんの死因は、首を圧迫されたことによる窒息だと私は考える。首を圧迫されると、脳への酸素供給が阻害されることがある。加えて、背中を圧迫されれば呼吸がしづらくなる」と述べた。 遺族の代理人、ベンジャミン・クランプ弁護士は、「デレック・チョーヴィン元警官に首を圧迫されたり、ほかの2人の警官から体を圧迫されたりしていなければ、フロイドさんは間違いなく今でも生きていただろう」とし、「救急車がフロイドさんの霊柩車になってしまった」と述べた。 弁護士は、元警官には殺意があったとして、起訴罪状より量刑の重い第1級殺人に相当すると主張している。 大統領は軍の投入示唆 チョーヴィン被告はフロイドさんが「息ができない」と訴えた後も、首を膝で圧迫し続けた。その様子を捉えた動画がソーシャルメディアなどで拡散し、黒人への警察暴力に対する長年の根強い怒りが再燃。連日の抗議デモは1日にも各地で続き、アメリカでは社会不安が高まっている。 こうした中、ドナルド・トランプ米大統領は1日夕、ホワイトハウスで短く演説し、「私はすべての知事に対し、市内を制圧するのに十分な数の州兵を配備することを強く勧めている」と発言。 「もし市や州が、住民の生命と財産を守るため必要な行動を拒否するなら、私が合衆国軍を投入して、代わりに問題を速やかに解決してあげる」と表明した。 「自分は法と秩序の大統領で、あらゆる平和的抗議に連帯する」と強調し、「法に従うアメリカ人の権利」を守り、「この国に広がった暴動と無法状態をただちに終わらせる」と述べた。 さらに、「この数日、我々の国はプロの無政府主義者、暴力的な群衆、放火犯、窃盗犯、犯罪者、暴徒、アンティファその他に、がんじがらめになっている」、「しかし一部の州や地元政府は、住民を守るために必要な対応をとってこなかった」と批判した。 「反ファシズム」を掲げる左派活動家たちの連携運動、アンティファを「テロ組織」に指定する方針のトランプ氏は、演説でアンティファの行動を「テロ」と呼び、テロ主導者は厳しい刑事罰と長期刑で処罰されることになると強調した。 州兵は連邦政府軍の予備役で、国内の緊急事態にも対応する。これまでに約1万6000人の州兵がこの騒乱に対応するために配備されている。 トランプ氏は演説に先立ち各州知事たちと行ったビデオ会議で、知事たちのデモ対応が「弱腰」だと批判。「はるかに厳しく」対処すべきだと主張していた。また、州兵を活用するよう求めていた。 米報道によると、トランプ氏はこの会議で、抗議デモに関わった「人物を逮捕し、追跡し、10年間は刑務所に入れなければならない。こういった状況に二度と直面することはないだろう」と述べたという。 抗議排除で発砲、男性死亡 全米各地で行われるほとんどの抗議行動は平和的なものだが、機動隊と抗議者の衝突も相次いでいる。パトカーや建物が燃やされたほか、複数カ所で略奪行為も起きた。 数十の都市が外出禁止令を出したものの、デモや衝突は夜間にも続いた。 ソーシャルメディアで広く共有されている多くの動画では、機動隊がデモ参加者に対し過剰対応する様子が移っている。また、ジャーナリストを狙った攻撃が数十件報告されている。 ケンタッキー州ルイヴィルでは1日未明、駐車場で抗議する集団を警察と州兵が排除しようとする際に発砲があり、現場に面した人気飲食店を経営する黒人男性、デイヴィッド・マカティーさん(53)が死亡した。 グレッグ・フィッシャー市長は、発砲に関わった警官たちがボディカメラの電源を入れていなかったことは「組織的な欠陥」だと批判し、警察本部長を解任した。 (英語記事 Floyd death homicide, official post-mortem says)

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    トランプ米大統領、騒乱鎮静に軍の投入も辞さないと 「法と秩序の大統領」自認

    2020年06月02日 12:23 公開 白人警官に首を圧迫されて黒人男性が死亡した事件を受けて、アメリカ各地で抗議や騒乱が続くなか、ドナルド・トランプ米大統領は1日夜、ホワイトハウスで演説し、事態の鎮静に陸軍の投入も辞さない姿勢を示した。野党・民主党の知事などからは強い反発が出ている。 トランプ氏は1807年制定の「Insurrection Act(反乱法)」を発動し、陸軍の投入を含め、連邦政府の持つあらゆる手段を使って、暴動や略奪、攻撃や建物の打ちこわしなどを取り締まると述べた。連邦政府と州政府の権限が分かれているアメリカでは、国内の緊急事態には各州知事の命令で州兵が配備されるのが通常。国内の治安維持に陸軍が投入されるのは、きわめて異例。 トランプ氏は「もし市や州が住民の生命と財産を守るため必要な行動を拒否するなら、私が合衆国軍を投入して、代わりに問題を速やかに解決してあげる」と主張。 「自分は法と秩序の大統領で、あらゆる平和的抗議に連帯する」と強調し、「法に従うアメリカ人の権利」を守り、「この国に広がった暴動と無法状態をただちに終わらせる」と述べた。 「こうして話している今も、重装備の兵士や軍関係者、法執行官たちを何十万人も(首都ワシントンに)投入し、暴動と略奪と破壊と暴行と無差別な財産の破壊を止めさせる」と、トランプ氏は表明した。 <関連記事> 米黒人男性の死は「殺人」と、正式な検死結果で 死因は「首の圧迫による心停止」 アメリカ各地で抗議6日目、暴力も続く 警官による黒人男性死亡で 米黒人男性の死は「計画的殺人」 遺族の弁護士が主張 トランプ氏は、ジョージ・フロイドさんが白人警官に圧迫されて死亡した事件について「すべてのアメリカ人がおぞましく思っている」ものの、フロイドさんを追悼する思いが「怒る暴徒」にかき消されてはならないと強調。「この数日、我々の国はプロの無政府主義者、暴力的な群衆、放火犯、窃盗犯、犯罪者、暴徒、アンティファその他に、がんじがらめになっている」、「しかし一部の州や地元政府は、住民を守るために必要な対応をとってこなかった」と批判した。 「反ファシズム」を掲げる左派活動家たちの連携運動、アンティファを「テロ組織」に指定する方針のトランプ氏は、演説でアンティファの行動を「テロ」と呼び、テロ主導者は厳しい刑事罰と長期刑で処罰されることになると強調した。 この演説に先立ち、トランプ氏は各州知事との電話会議で、州政府の対策が「弱腰」のため、アメリカが世界の笑い者になっていると批判。抗議者を「圧倒する」強硬な取り締まりを求めていた。これには民主党だけでなく与党・共和党の知事からも反発が出ている。 トランプ氏の通過前に催涙ガス トランプ氏の演説が始まる約20分前には、ホワイトハウス前のラフィエット公園広場で警察暴力に抗議していた人たちに対し、シークレットサービスなどの機動隊が催涙ガスや閃光(せんこう)弾などを使い、強制退去させた。 トランプ氏は演説の最後を、「ではとても、とても特別な場所にうかがって敬意を表する」と締めくくった。この後、随員たちとラフィエット公園を徒歩で通過し、ホワイトハウス近くのセントジョン米聖公会教会へ向かった。教会前では他の政権幹部と並び、聖書を手に記念撮影した。 同教会は1816年以来、歴代の大統領が訪れる「大統領の教会」と呼ばれる。5月31日夜に火がつけられたものの、地下の火事はすぐに鎮火され、被害も少なかった。 ワシントンのミュリエル・バウザー市長は、市内の夜間外出禁止令が始まる午後7時より「25分も早い時点」で連邦警察が平和的な抗議者たちに、催涙ガスなどを使って排除したことに、強く抗議。連邦警察のそうした行動によって「DC(コロンビア特別区)警察の仕事が、いっそう難しくなった」と批判した。 米聖公会ワシントン教区のマリアン・ブッド主教は、トランプ氏が教会を「小道具」に使ったと批判している。 主教は米紙ワシントン・ポストに対して「激怒している」と述べ、「私たちの教会を小道具として使うため、(抗議集会を)催涙ガスで排除するなど、儀礼的な事前連絡さえなかった」と話した。「しかも聖書を手にして。神とは愛だと聖書には書いてあるが、(トランプ氏の)言うことなすことすべて暴力を駆り立てるものだ」。 「トランプ大統領に、聖ジョン(ヨハネ)を代弁してほしくない」と、主教は述べた。 イリノイ州のJ.B.プリツカー州知事(民主党)はCNNに対して、ホワイトハウス外の抗議者たちが強制排除されたことについて、「アメリカではこんな真似はしない。この国の警官たちは、市民を守るために街なかにいる。少なくともここシカゴでは、平和的抗議集会を摘発などしない」と述べた。 さらに、演説に先立ちトランプ氏と知事たちが電話会議をした際には、トランプ氏が「狂ったこと」を話していたとして、「国内のすべての都市の道路を支配すると言っていた」と批判。プリツカー氏はトランプ氏を、「人種差別主義者だ」と非難した。 今年秋の大統領選でトランプ氏と争う見通しのジョー・バイデン前副大統領は、「彼はアメリカの人たちに対してアメリカの軍隊を使おうとしている。平和的な抗議者に催涙ガスとゴム弾を使った。写真撮影のために」とツイートした。 民主党幹部のチャック・シューマー上院院内総務は、「この大統領はどこまで下劣になれるのか」、「その行動から本性があらわになっている」と非難した。 (英語記事 Trump vows to send troops to end unrest)

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    新型ウイルスの終息を願う花火、日本各地で一斉に

    2020年06月02日 11:59 公開 日本で1日夜、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)終息を願った花火が、各地で一斉に打ち上げられた。花火の打ち上げ場所は公開されず、打ち上げは午後8時から約5分間にわたって続いた。 「チアアップ花火」の主催者は、観客が集まるのを防ぐために時間を限定したという。 当初は開催日時も公表していなかったが、突然の花火に驚く人もいるかもしれないとして予定を変更した。 空いっぱいに広がる花火に、このイベントを知らなかった人も自宅や通りから空を見上げる余裕はあったようだ。 それでも、一部の場所では人ごみができていた。東京では、花火を見るために多摩川沿い大勢が集まり、終了と共にばらばらになった。 見物人の1人は毎日新聞の取材に対し、「予感がしたのでここに来た」と話した。「秘密だといっても、花火を打ち上げられる場所は限られているので」。 「チアアップ花火」には日本全国の花火製造者が参加。多くの企業が、パンデミックによって伝統的な夏の花火大会などが延期・中止となり、事業継続に苦労している。 また、東京五輪の延期も大きな打撃となっており、花火の販売が難しくなっているという。 プロジェクトに参加した丸玉屋小勝煙火店の小勝康平さん(38)は、花火産業は「コロナウイルスのせいで大きく変わってしまった」社会を元気付ける方法を考えていたと話した。 AFP通信の取材で小勝さんは、「日本の花火は歴史的に、疫病を抑え、亡くなった人の魂を鎮めるために打ち上げられてきた」と語った。 小勝さんの花火には、流行終息を願う文字が貼り付けられた。丸玉屋小勝煙火店は東日本を中心に、4カ所の打ち上げ会場に100個近くの花火を提供した。 「もちろんコロナウイルスが花火でなくなるとは思っていない。でも何か良いことが起きればいいと願っている」 日本では新しい感染者の数が減ったことから、5月末に緊急事態宣言が解除された。 安倍晋三首相は、流行の第2波を防ぐために「慎重に行動」し、「新しい生活様式」に慣れるよう呼びかけている。 日本は流行初期に、新型ウイルス対策で批判を浴びていたが、アメリカやロシア、イギリスのような規模の流行は避けられているようだ。 米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、2日午前10時半時点の感染者数は1万6787人、死者は899人となっている。 (英語記事 Japan lightens mood with surprise fireworks)

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    スペースXの宇宙船、ISSにドッキング成功 米民間で史上初

    2020年06月01日 16:55 公開 ジョナサン・エイモスBBC科学担当編集委員 米民間の宇宙船「クルードラゴン」は31日、国際宇宙ステーション(ISS)にドッキングし、飛行士のダグ・ハーリー氏とボブ・ベンケン氏がISSに入った。 宇宙開発企業スペースX(エックス)が製造し運航するクルードラゴンのカプセルは、中国の上空422キロで、周回軌道を回るISSの船首部分にドッキングした。 漏れの有無や圧力、温度などを確認した後、2飛行士はISSに入り込み、滞在中のロシアとアメリカの飛行士と対面した。 ハーリー氏とベンケン氏が乗った宇宙船は、30日にフロリダ州で打ち上げられた。 <関連記事> スペースXの有人宇宙船、初の打ち上げに成功 米スペースXの宇宙船、試験中に「異常」 有人飛行に影響か 日本人資産家、スペースXで月へ 民間人として初 アメリカで宇宙船が打ち上げられたのは、米航空宇宙局(NASA)がスペースシャトルの使用を9年前に終了してから初めてとなる。 NASAは、「NASAの飛行士が民間の宇宙船で宇宙ステーションに入るのは人類史上初となる。ベンケン飛行士とダグ飛行士はスペースXのドラゴン・エンデヴァー宇宙船でついに周回軌道を回る研究施設に到着した」とツイートし、その瞬間の動画を公開した。 https://twitter.com/NASA/status/1267144838153211905 今回のミッションは、NASAが民間企業の移動サービスを有料で利用する時代に入ったことを意味する。NASAが今後、ISSを往復する宇宙船を所有し運航することはない。 ISSへの往復は今後、スペースXのような企業が独占的に手がけることになる。同社はカリフォルニア州ホーソーンに本社があり、テクノロジー関連で財を成したイーロン・マスク氏が率いている。 クルードラゴンとISSのドッキングは、グリニッジ標準時間31日午後2時16分(日本時間同11時16分)に確認された。スペースXが製造したロケット「ファルコン」に乗せ、ケネディ宇宙センターから打ち上げられてから19時間後のことだった。 ドッキングは完全に自動で行われ、ハーリー氏とベンケン氏は何もしなくてよかった。ただ、手動で接近する飛行も訓練はしていた。 クルードラゴンとISSのドアは、グリニッジ標準時間31日午後5時2分(日本時間6月1日午前2時2分)に開かれた。ハーリー氏とベンケン氏が浮きながらドアを通ると、ISS船長でNASAの同僚のクリス・キャシディ飛行士、ロシアのアナトリー・イワニシン飛行士、イワン・ワグネル飛行士に出迎えられた。 ハーリー氏は額にできたあざをなでながら、「ここに来て、クリスと仕事ができるのがうれしい。私たちもここになじんで、あまりへまをしないようにしたい」と述べた。 「7時間くらい」寝た ベンケン氏は、2人とも十分に休養できたので、任務開始の準備は万端だと話した。 「おそらく7時間かそこらたっぷり(睡眠を)取った」と同氏は、テキサス州ヒューストンのミッションコントロールに音声回線で報告した。「初日の夜はいつもちょっとうまく寝られないが、ドラゴンは乗り心地がよく、空調も快適で、素晴らしい夜を過ごした。再び地球低軌道に戻ることができて興奮している」。 NASAのジム・ブライデンスタイン長官は、2人の任務が順調なことを祝福した。「世界中がこのミッションを見守った。あなたたちが私たちの国のため、そして世界を元気付けるためにしたことのすべてを、私たちは非常に誇りに思っている」。 スペースXは昨年、新しい宇宙船の最初のデモ飛行を実施したが、乗船したのは人形だけだった。今回が、人を運ぶ初めての旅となる。 ハーリー氏とベンケン氏の任務は、宇宙船のすべてのシステムを試し、エンジニアに通知することだ。 スペースXとNASAは、有人飛行を順調に成功させ、26億ドル(約2800億円)規模の契約を結ぶ次の段階へと速やかに移りたい考えだ。その段階では、飛行士計6人を運ぶ「タクシー」としての航行が何回か予定されており、8月終わりにも最初の打ち上げが見込まれている。 米国旗を持ち帰ることに ハーリー氏とベンケン氏がISSに到着したことで、スペースシャトル計画最終年の2011年のメンバーによって設置された米国旗が回収されることになる。 スペースシャトル「アトランティス」の乗組員らは、後進を励ますためにこの国旗を残した。1981年の最初のスペースシャトルの飛行の際にも運び込まれたこの国旗は、地球に戻され、次の地球の軌道の外へと行く計画へと引き継がれる予定だ。 ハーリー氏とベンケン氏は米宇宙飛行士らの伝統に従って、宇宙船クルードラゴンに名前を付けた。2人は「エンデヴァー」と命名。NASAと民間パートナーによる新たな船出を祝う意味と、2人が2000年代後半に乗船したスペースシャトル「エンデヴァー」の米宇宙開発への貢献に感謝する気持ちを込めた。 ハーリー氏とベンケン氏がどれくらいISSに滞在するかは不明確だが、長くて4カ月ほどとみられる。 彼らはその間、現在のISSエクスペディション63(63次長期滞在)の一員となり、日々の科学的な調査やメンテナンスに従事する。 ISSのキャシディ船長は、新たな搭乗員が日曜日に到着したことから、通常は土曜日に行う掃除ができなかったと冗談を言った。「次の週末に埋め合わせをしよう」と船長は言った。 (英語記事 Astronauts on historic mission enter space station)

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    トランプ米大統領、反ファシスト「アンティファ」をテロ組織に指定すると発言

    2020年06月01日 16:21 公開 ドナルド・トランプ米大統領は5月31日、反ファシズム運動を展開する「Antifa(アンティファ)」をテロ組織に指定すると発言した。トランプ氏は、黒人男性が白人警官に殺害された事件を受けた抗議活動が、アンティファのせいで暴動に発展したと非難している。 ミネソタ州ミネアポリスでは25日、武器を持たない黒人男性ジョージ・フロイドさん(46)がデレック・チョーヴィン警官(44、29日に殺人罪で起訴)に膝で首を9分近く押さえつけられて亡くなった。この事件を受け、アメリカ各地でアフリカ系アメリカ人に対する警察の対応に怒りの声が上がっている。 抗議活動では暴力行為も多発し、各地の大都市で夜間外出禁止令が敷かれた。また、これまでに15州で、州兵が鎮圧に投入されている。アメリカ各州の州兵は、国内の緊急事態に対応するのが任務。 ミネアポリスではフロイドさんの死後、5日にわたって放火や盗難などが横行している。 <関連記事> 米黒人男性の死は「計画的殺人」 遺族の弁護士が主張 米各地で抗議激化、黒人男性殺害と「もはや関係なくなっている」と州知事 ツイッター社、トランプ氏のツイートに警告を表示 「暴力賛美」と なぜ抗議行動が暴動に発展したのか、米政府当局者は大幅に異なる見解をそれぞれ示している。外部のグループや個人の関与を示唆する意見もある。 ミネソタ州のティム・ウォルツ知事(民主党)は30日、外国勢力や白人至上主義者、違法薬物カルテルなどが暴力の背景にいると話したが、詳細は説明しなかった。 一方でトランプ大統領はツイッターで、「アンティファ主導の無政府主義者」や「左翼の無政府主義者」が騒ぎを起こしていると書いているものの、こちらも詳細は明かさなかった。 その上でトランプ氏は、「アメリカ合衆国はアンティファをテロ組織に指定することになる」とツイートした。 https://twitter.com/realDonaldTrump/status/1267129644228247552 ただし、アンティファのテロ組織指定をいつ、どのように実施するのかについては説明はなかった。 米政権が特定の団体や個人を外国テロ組織に指定する方法は、法制化や大統領令などいくつかある。 しかし、法曹関係者からは、アンティファに「国内テロ組織」というレッテルを貼る権限が、トランプ氏にあるのかどうか、疑問視する声が出ている。 元司法省高官のメアリー・マコード氏は、「国内組織をテロ組織に指定できる法的権限は現在、存在しない」と説明した。 「そのような指定を追求すれば、合衆国憲法修正第1条に違反する懸念が出てくる」 修正第1条は、表現の自由や平和的集会の権利、信教の自由などを保障している。 一方で、連邦議会の上院では昨年、共和党の議員団が、アンティファを「国内テロリスト」に指定する拘束力のない決議案を提出した。 暴動は誰のせいだと 抗議活動は当初、フロイド氏の死や、アフリカ系アメリカ人に対する警察暴力に怒る市民らが、平和的に市街地を占拠するものだった。 その怒りが加速して暴動に発展したが、その原因ははっきりしていない。 しかしここ数日、連邦当局や各州の高官らは、証拠を示さずに断定的な主張を重ねている。 トランプ大統領は30日に、「アンティファと極左のしわざだ。それ以外の人を責めないように!」とツイートした。 ウィリアム・バー司法長官も大統領に調子を揃え、アンティファなどの「扇動者」らがアメリカ全土に広がる抗議活動をハイジャックしていると批判した。 「アンティファやその他の同じようなグループが扇動し、実行する暴力は国内テロであり、そのように対応する」とバー長官は5月31日に述べた。 一方マイク・ポンペオ国務長官は、それよりも慎重な姿勢をとっている。フォックス・ニュースに出演したポンペオ氏は、暴徒は「アンティファのような」グループだと述べながらも、平和的な抗議がどうやって暴力的なものに変質したのかは、「まだ分からない」と強調した。 ミネソタ州のキース・エリソン司法長官は、ミネアポリス在住ではない人々が、同州で暴力行為に加担している証拠があると述べた。しかし、特定の組織や政治思想と関連があるかどうかは説明しなかった。 このほか、ミネアポリスのジェイコブ・フレイ市長も、市外の右派勢力が暴力に関わっていると指摘した。 「私たちはいま、この市や地域を破壊し、不安定化させている白人至上主義者、犯罪組織の構成員、州外からの扇動者、あるいはもしかすると外国勢力とも対立している」と語った。 しかし31日、ミネソタ州当局は前日の逮捕者について、州外から来た人は20%ほどだったと発表している。 アンティファとは? アンティファは「Anti-Fascist Action(反ファシスト活動)」の略語で、ネオナチやファシズム、白人至上主義者、差別主義などに強く反対する抗議活動を指す。指導者などはなく、ゆるやかに連携する活動家たちの集まりだと考えられている。 メンバーの大半があらゆる人種差別、性差別に反対しており、トランプ氏の様々な政策を国粋主義、反移民、反ムスリム的だとして、強く反対している。 一方で反政府主義かつ反資本主義であるため、アンティファのメンバーは主流左派よりも、無政府主義に近いとみなされることが多い。 アメリカでは、2017年8月に米ヴァージニア州シャーロッツヴィルで開催された極右集会に抗議するいわゆる「カウンター」行動が注目され、その名前が知れわたった。 トランプ大統領はこの集会と、それに抗議する人たちの衝突について「双方に非がある」と述べたほか、当初は集会を主催した白人至上主義者を非難しなかったことで、大きな批判を浴びた経緯がある。 (英語記事 Trump says Antifa will be declared 'terror group')

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    「黒人のアメリカ人として恐ろしい」 警官による黒人男性の暴行死で若者たち

    ても抗議と騒乱で揺れている。 自分の安全が不安だと話すミネアポリスの若いアフリカ系アメリカ人たちに、BBCのナビハ・パーカー記者が話を聞いた。 ビデオジャーナリスト:オリヴィア・ル・ポワデヴィン、BBCミニット 製作、ナレーション:ナビハ・パーカー、BBCミニット