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    【米大統領選2020】 バイデン、ハリス両氏、トランプ政権は国を「ボロボロに」

    2020年08月13日 11:44 公開 11月の米大統領選に野党・民主党の正副大統領候補として臨むことになった、ジョー・バイデン前副大統領(77)とカマラ・ハリス上院議員(55)は12日、コンビとして初めて登壇し、ドナルド・トランプ大統領(74)を無能な指導者だと非難した。 バイデン氏の地元、デラウェア州ウィルミントンの高校体育館で開かれたイベントは、新型コロナウイルスの感染対策のためとして一般支持者の入場はなかった。バイデン氏とハリス氏は黒いマスクをつけて登壇し、マスクをした報道陣を前に演説した。 バイデン氏は、カリフォルニア州選出のハリス上院議員が、米2大政党の副大統領候補となる初の有色人種の女性だと指摘。「この11月に迎える選択は、アメリカの未来をこれからずっと長いこと決定する」と述べた。 さらに、「ドナルド・トランプは早くも攻撃を始めた。カマラが、いわく『不快でいやな』人間で、自分が役職に指名した相手に彼女がいわく『意地悪』だったと、泣き言だらけだ。予想通りだ。というのも、泣き言をたれながすのがドナルド・トランプの得意技なので。アメリカの歴史であれほど、泣き言だらけの大統領はいない」と批判した。 「まったく予想通りの反応だ。ドナルド・トランプは強い女性が苦手なので。強い女性はおしなべて苦手なんだ」 バイデン氏はさらに、トランプ大統領のパンデミック対策や気候変動対策、失業率上昇を次々と批判し、「(トランプ氏の)分断に呼びかける、人種差別的な言動の政治」を攻撃した。 「アメリカはリーダーシップを切望」 次に登壇したハリス議員は、「自分は準備万端だ」と話した。 ジャマイカ出身の父とインド出身の母の間に生まれた検察官出身のハリス氏は、「アメリカに実際に影響を及ぼす、大事な節目にさしかかっている」と強調。「私たちが大事と思うものすべて、経済と健康と子供たちと、自分がどういう国に住んでいるのか、こうしたことが全て危うい状態にある」と述べた。 <関連記事> カマラ・ハリス上院議員とは 野党・民主党の副大統領候補に 民主党の副大統領候補にカマラ・ハリス上院議員 バイデン氏が発表 さらにハリス氏は、「アメリカはリーダーシップを切望している。それなのに今いる大統領は、自分を当選させた人たちより、自分自身を大事にしている」と、トランプ大統領を非難した。 「(トランプ氏は)バラク・オバマとジョー・バイデンから、この国の史上最長の経済拡大を相続した。そして、それまで相続してきたあらゆるものを破産させてきたように、この国の経済もだめにした」 「ひたすら実力不足の人間を当選させてしまうと、まさにこうなる。おかげで、この国はボロボロになってしまった。世界中でのこの国の評判も、ボロボロになってしまった」 トランプ氏の反応は 一方のトランプ氏は、ホワイトハウスで12日に開いた定例会見で、ハリス氏が民主党の大統領選予備選で苦戦したことを嘲笑した。 「彼女の支持率がどん、どん、どんとほとんどゼロにまで落ちていくのを見ていた。彼女は怒り心頭で撤退したんだよ」 「彼女ほどバイデンに失礼な人はいなかった。彼についてひどいことを言った。バイデンを告発した女性の言い分も信じていたようだ」 「それなのに今になっていきなり、副大統領候補になって、バイデンは素晴らしいと言っているんだ」 トランプ氏が言及しているのは、2019年4月に複数の女性がバイデン氏から不適切なスキンシップを受けたと名乗り出たことについて。ハリス議員は当時、女性たちの言うことを「信じる」と述べていた。当時のバイデン氏は当初、女性たちの言い分を否定していたが、後に「社会規範は変化している」、「今後は他人の個人的スペースを尊重する」と問題を認めていた。 昨年になるとこの女性の1人でバイデン氏のアシスタントだったタラ・リード氏が、1993年に当時上院議員だったバイデン氏から性的暴行を受けたと告発。バイデン氏はこれを否定している。 リード氏の告発が明らかになった当時、すでに大統領選を撤退していたハリス氏は、リード氏には「自分の言い分を話す権利がある」と伸べていた。 トランプ氏自身、複数の女性から性的加害行動や強姦を訴えられているが、いずれも否定している。 バイデン、ハリス両氏のイベントに先立ち、トランプ氏はパンデミックの最中にバイデン氏が自宅で多くの時間を過ごしていたことを嘲笑した。 秋からの学校再開を後押ししているトランプ氏は、ホワイトハウスを訪れた教師たちを前に、学生や生徒がずっと自宅学習を続けるのは不健康ではないかと尋ねた。 その上で、「だから、自分が大統領候補で、地下室にいてコンピューターを眺めてるとしたら、それも良くないんじゃないか」と、バイデン氏をあてこすった。 トランプ氏はこのほか、もしバイデン氏らが当選すれば、ハリス氏と親しく、かつ民主党予備選ではライバル同士だったコーリー・ブッカー上院議員(ニュージャージー州選出)が、郊外住宅地の低所得者向け住宅の担当になるだろうとツイートした。これは、ブッカー議員が黒人だということを念頭に置いたものだとみられ、人種差別的だと大勢が批判している。 今後の日程は 民主党が大統領候補と副大統領候補を正式に指名する全国党大会は今月17日から20日まで、ウィスコンシン州ミルウォーキーで開かれる。通常なら全国から大人数が参加する盛大なイベントだが、今年はほとんどの行事がバーチャルで行われる。 バイデン氏も、指名受諾演説を地元から行う予定。 与党・共和党はその翌週の24日から27日にノースカロライナ州シャーロットで党大会を開くが、これも大方バーチャルになる予定。トランプ氏はホワイトハウスで指名受諾演説をする見通し。 大統領選の投票日は11月3日。 それまでの10週間の間に、トランプ氏とバイデン氏は9月29日、10月15日、10月22日に討論会に出席する予定。 ハリス氏はマイク・ペンス副大統領と、10月7日にユタ州ソルトレイクシティで討論する。 (英語記事 Joe Biden and Kamala Harris say Trump has left US 'in tatters')

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    英スコットランドで脱線事故、3人死亡 土砂崩れに巻き込まれたか

    が、何が起こったのかを正確に把握すること、そして二度とこのようなことが起きないよう協力することだ」 BBCのトム・バーリッジ交通担当編集委員は当局筋の話として、脱線した電車は洪水のために運転を見合わせる予定だったと説明。 しかし、運転士の判断によってより安全な線路に切り替え、運行を続けたものの、土砂崩れに巻き込まれて脱線したとみられていると報じた。 ただし、この情報は確認が取れておらず、鉄道事故調査部による事実確認が必要だと語っている。 一方デイヴィッド・シュクマン科学担当編集長は、土砂崩れはイギリスの鉄道にとって最も大きなリスクで、気候変動によってますますそのリスクは高まっていると指摘した。 熱波と干ばつによって線路脇の盛土が乾いて弱くなり、そこに激しい雨が降ることで土が削れ、土砂崩れになるという。 イギリスの鉄道網の多くは19世紀のヴィクトリア朝時代に敷かれたもので、こうした気候変動を想定していないため、ネットワークレイルは線路の安全性確保のための研究を重ねている。 (英語記事 Three dead after passenger train derails)

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    無理やり拘束、暴力と叫び声……ベラルーシ警察が抗議者を制圧

    っている。 対立候補のスヴェトラーナ・チハノフスカヤ氏(37)は11日、隣国リトアニアに脱出した。 BBCは現地で取材を続ける数少ない外国の報道機関として、警察の暴力的な戦術をとらえた。

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    【米大統領選2020】 カマラ・ハリス氏はなぜ歴史的な副大統領候補なのか

    2020年08月12日 14:34 公開 米大統領選で野党・民主党候補になるジョー・バイデン前副大統領は11日午後(日本時間12日早朝)、共にホワイトハウスを目指す副大統領候補として、カマラ・ハリス上院議員(55、カリフォルニア州選出)を選んだ。 検察官出身のハリス氏は、アメリカの主要政党で初めてアフリカ系とインド系のルーツをもつ女性副大統領候補となる。 過去に女性の副大統領候補は2人いたが、2大政党の副大統領候補としてアフリカ系やインド系は男女を問わず初めて。ハリス氏が当選すれば、女性で、アフリカ系で、インド系というのは、アメリカの副大統領として全て初めてづくしとなる。

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    香港の民主活動家ら保釈 政府批判の新聞、株価が急上昇

    刷ったという。 16部を購入した女性は、「他の人に配るために買った。多くの人は買えないと思うので」とBBCに話した。 オンライン購読者も、今週になって2万人増えたとしている。 一方、株価の上昇をめぐっては懸念する声もある。中国本土とつながりのある投資家が株を購入している可能性があるからだ。 ネクスト・デジタル幹部のルイス・ワン氏は、「もし何者かが株を5%超保有すれば、取締役会のメンバーになることを要求できる」と日経アジア・レビューに話した。 (英語記事 Apple Daily shares rocket after HK crackdown)

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    上へ上へと「逆流する滝」、豪シドニー近くで撮影

    2020年08月12日 13:56 公開 オーストラリアのニューサウスウェールズ州で南岸に強風が吹き付け、激しい雨が降りしきった影響で、実に見事な光景が出現した。 ロイヤル国立公園の滝が、上向きに逆流している様子が撮影された。

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    ドウェイン・ジョンソン氏、昨年最も稼いだ俳優に 2年連続=米フォーブス誌

    2020年08月12日 13:51 公開 この1年で最も高収入だった男性俳優は、アメリカのドウェイン・ジョンソン氏だった。米フォーブス誌によるランキングで、2年連続で首位となった。 「ザ・ロック」の愛称で知られるジョンソン氏は、2019年6月1日~2020年6月1日に8750万ドル(約93億4000万円)を手にした。 これには、配信大手ネットフリックスのスリラー映画「レッド・ノーティス」の出演料や、自身のフィットネス衣料ブランド「プロジェクト・ロック」からの収入が含まれる。 フォーブスによると、上位10人の収入の総額は5億4550万ドルで、その4分の1以上がネットフリックスからの支払いだという。 2位は、「レッド・ノーティス」でジョンソン氏と共演したライアン・レノルズ氏(7150万ドル)。うち2000万ドルが同作からで、別のネットフリックス作品「6アンダーグラウンド」でも2000万ドルを得ている。 3位はマーク・ウォールバーグ氏の5800万ドル。これにベン・アフレック氏、ヴィン・ディーゼル氏が続いた。 また、アクシャイ・クマール氏がボリウッド(インド映画界)から唯一トップ10入りした。4850万ドルで6位となったが、収入の大半はメーカーとのスポンサー契約だという。 他にも、ミュージカル「ハミルトン」のリン=マヌエル・ミランダ氏、俳優のウィル・スミス氏やアダム・サンドラー氏、ジャッキー・チェン氏らが名を連ねた。 一方、同期間の女優の収入ランキングはまだ発表されていない。 昨年はスカーレット・ヨハンソン氏が5600万ドルで首位だったが、これは同年7位の男性俳優より少なかった。 (英語記事 Dwayne Johnson is highest-paid male actor )

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    プーチン大統領、ロシア製ワクチンに使用認可 欧米は懐疑的

    2020年08月12日 13:08 公開 ロシアのウラジミール・プーチン大統領は11日、国内で開発した新型コロナウイルス向けのワクチンに規制当局が使用認可を出したと発表した。このワクチンの臨床試験の期間は2カ月未満だった。 プーチン氏によると、「スプートニクV」と名付けられたこのワクチンは認可に必要な必要な全項目に合格しており、すでにプーチン氏の娘が接種を受けたという。 ロシア当局は、10月から大規模な接種プログラムを開始する計画だとしている。 一方、専門家はロシアのワクチン開発の速度を疑問視しており、研究チームが手抜きをしているのではないかとみている。 ワクチンの安全性に疑問が生じる中、世界保健機関(WHO)は先週ロシアに対し、新型コロナウイルスによる感染症「COVID-19」のワクチン開発のため定めた、国際ガイドラインを守るようくぎを刺した。 WHOは11日、ロシア当局とスプートニクVの審査について協議を行ったと発表した。 スプートニクVは、WHOが認定している臨床試験の第3段階まで進んだ6つのワクチンには含まれていない。6種類のワクチンは、ロシアのものより広範囲な治験を実施中。 世界では現在、100以上のワクチン開発計画が進行中で、そのいくつかは臨床段階まで進んでいる。 急ピッチで開発が進む一方、多くの専門家は、いずれワクチンが普及するとしても、それはおそらく来年半ば以降だろうと見ている。 <関連記事> 新型ウイルスワクチン、「見つからない可能性も」 WHOが警告 ワクチン開発、治験に参加する僕の体験 新型コロナウイルス 「ロシアのスパイがワクチン開発を標的に」、英米カナダが警告 新型コロナウイルス ワクチンについてプーチン大統領は スプートニクVはモスクワのガマレヤ研究所で開発された。プーチン大統領は、このワクチンは世界で初めて新型ウイルスに対する「持続的な免疫」をもたらすものだと説明した。 また、このワクチンの詳細には触れなかったものの、「非常に効果があり」、「全ての項目」をクリアしていると強調した。 プーチン氏によると、2人の娘のうちの1人がこのワクチン接種を受けたところ、一時の発熱があったものの体調は良好だという。 「最初の接種のあと、38度まで熱が上がったものの、翌日には37.5度になり、それだけだった。2度目の接種ではわずかに熱が上がったが、そのあとは平熱に戻った」 プーチン氏にはマリア・ウォロンツォヴァとカテリーナ・ティコノヴァという2人の娘がいるが、公の場で2人について話すことは非常に珍しいことだという。 スプートニクVとは ロシアの開発チームは、スプートニクVの初期実験は完了し、成功に終わったとしている。 このワクチンは、通常の風邪を引き起こすアデノウイルスの株を利用し、免疫反応を引き起こすもの。 しかしロシアの規制当局は、臨床試験の第3段階が完了する前に使用認可を出した。第3段階では、数千人規模で治験を行うことになっている。 ワクチン開発の専門家の間では、治験の第3段階は、臨床試験の中で特に重視されている。 それでもロシアのミハイル・ムラシュコ保健相は11日、スプートニクVは「効果も安全性も高いことが証明された」と述べ、COVID-19に対する「人類の勝利」への大きな一歩となったと称賛した。 スプートニクVは、世界初の人工衛星「スプートニク」にちなんで名付けられた。ロシア側は、冷戦中のソ連とアメリカの宇宙開発競争に新型ウイルスのワクチン開発をなぞらえているという。 ロシアは以前、イギリスやアメリカ、カナダから、COVID-19向けワクチンの情報を盗もうとしたと糾弾されている。 WHOや他国の反応は? ロシアのワクチン開発成功について、アメリカや欧州の保健当局は懐疑の眼を向けている。 米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長のアンソニー・ファウチ博士は7月、ロシアや中国の性急な実験プロセスの精度に疑問を投げかけた。 WHOのクリスチャン・リンドマイアー報道官もこうした意見に同調しており、8月4日の報告書では「時には、研究者個人が何かを見つけたと言う時もある。それ自体はもちろん素晴らしいニュースだ。しかし効果のあるワクチンを見つけた、あるいはその手がかりを見つけたということと、全ての段階を踏むことには大きな隔たりがある」と記している。 また、ロシアの製薬会社を代表するモスクワの臨床試験組織協会(ACTO)は保健省に対し、臨床試験の第3相が終わるまで使用認可を延期するよう求めた。 ACTOのスウェトラナ・ザウィトワ代表は、治験の第1相と第2相の後に大規模なワクチンプログラムが決定されたと説明。これらの治験には合わせて76人しか参加しておらず、この結果を持ってスプートニクVの効果を確認することはできないと指摘した。 <解説>ロシアのワクチンデータは効果を確認できない ――ファーガス・ウォルシュ医療担当編集委員 ロシアはCOVID-19のワクチン開発を目を見張る速さで進めてきた。最初の臨床試験を行ったのは、中国やアメリカ、欧州の研究チームから数カ月遅れの6月17日だった。 他の研究所とは異なり、モスクワのガマレヤ研究所はワクチン研究について安全性や免疫のデータを公表していない。そのため、外部の科学者による独立した検証が不可能だ。 プーチン大統領は、ロシアの科学力を世界に知らしめようと明確なメッセージを発している。しかし、ただ世界初だというだけでは不十分なのだ。 現在開発中のCOVID-19ワクチンの中で、新型ウイルスから人体を守る効果が確認されたものは、まだない。 この核心的な疑問に対する答えは、まだ出ていない。 (英語記事 Putin: Russia's Covid-19 vaccine approved for use)

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    ニュージーランド、102日ぶり市中感染 最大都市をロックダウン

    2020年08月12日 12:34 公開 ニュージーランドで11日、新型コロナウイルスの市中感染が102日ぶりに確認された。新規感染者4人が見つかった最大都市オークランドでは、再びロックダウン(都市封鎖)が実施された。 新規感染者4人は全員、同じ世帯の家族。最近旅行した人はいないという。当局は接触者の追跡を進めている。 ニュージーランドは新型ウイルスの感染症COVID-19への対応で成功してきたとして、国際的に高く評価されていた。2月に最初の感染者が確認されて以降、これまでに確認された感染者は1220人、死者は22人にとどまっている。同国の人口は480万人超。 <関連記事> ニュージーランド、「市中感染ゼロ」100日目 政府は警戒続けるよう促す ニュージーランド、新型ウイルス感染者ゼロに 国内制限を解除 新型コロナウイルスとの闘い 世界は勝てているのか オークランド(人口約160万人)のロックダウンは、12日から3日間にわたり続く。住民は自宅にとどまるよう求められ、大規模の集会は禁止される。必要不可欠な店舗は閉店になる。 国内の他の地域でも、社会的距離の制限などが再導入される。 実質的に根絶していたが ニュージーランドは、市中感染が100日以上確認されていなかった数少ない国の1つだった。 11日時点で確認されていた感染者22人は全員、海外からの帰国者で、施設で隔離されていた。 政府は3月にロックダウンを実施したが、その後ほぼ全面的に解除していた。 早期のロックダウン、厳格な入国規制、効果的な保健メッセージの発信、積極的な検査と追跡が、同国での実質的な新型ウイルス根絶に役立ったと評価されてきた。 「準備はできている」 ジャシンダ・アーダーン首相はこの日の記者会見で、「これは私たちが準備をしてきた事態だ」と説明。ニュージーランドの4段階の警戒システムで、オークランドは「予防的アプローチ」としてレベル3に、それ以外の地域はレベル2にそれぞれ引き上げたと発表した。 「(市中感染ゼロが)102日間続き、ニュージーランドは困難な状況を脱したと思うのは簡単だった。再増加がこれほど長く起きなかった国は他にない。私たちが唯一だったからこそ、計画する必要があった。すでに対策はできている」 保健局のアシュリー・ブルームフィールド長官は、「感染者は他にもいるだろう」、「できるだけ早く他の感染者を見つけ、接触者を特定し、あるいは隔離をしたい」と述べた。 アーダーン首相とオークランドのフィル・ゴフ市長は、ロックダウン前にあわててスーパーで買い物をする必要はないと訴えた。 しかし、11日夜には同市内のスーパーに買い物客の列ができた。ツイッターに投稿された動画には、スーパーの入り口で警備員が入店を制限しようとする中、買い物客が次々と店内に入る様子が映っている。 https://twitter.com/MattManukiaTVNZ/status/1293143807198822400 ニュージーランドは世界保健機関(WHO)から、「市中伝染の根絶に成功した」例としてたたえられていた。 新型ウイルスを早期に抑制したとされた国は他にもあるが、経済に打撃を与えたロックダウンを解除した後に、再び感染の増加がみられている。 ヴェトナムは7月まで、市中感染ゼロが99日続いた。しかし、沿岸部ダナンで57歳男性の感染が確認され、7月末には同地は感染拡大の中心地に。同国で初の死者も出た。 オーストラリアでも感染者の再増加が発生。ニューサウスウェールズ州とヴィクトリア州では、厳しいロックダウンが実施されている。 新型コロナウイルス特集 感染対策 基本情報:1分で解説 新型コロナウイルスについて知っておくべきこと 予防方法: 正しい手の洗い方 なぜ外出を控えるのか: 家にいることで人の命を助けられる 社会的距離とは: 2メートルってどれくらい? 感染対策に必要な距離 感染したか判断するには: 「具合が悪いんだけど、もしかして新型ウイルス?」 感染を判断する方法とは 心の健康:【解説】 新型コロナウイルス、心の健康はどう守る? 在宅勤務・隔離生活 在宅勤務:【解説】 より良い在宅勤務へ 便利なコツやツールは? 自主隔離:新型コロナウイルス、自主隔離でやるべきこと 必要なものの調達: 安全なデリバリーやテイクアウト、買い物の方法は (英語記事 New Zealand records first virus cases in 102 days)

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    【米大統領選2020】 民主党の副大統領候補にカマラ・ハリス上院議員 バイデン氏が発表

    2020年08月12日 10:59 公開 米大統領選で野党・民主党候補になるジョー・バイデン前副大統領は11日午後(日本時間12日早朝)、共にホワイトハウスを目指す副大統領候補として、カマラ・ハリス上院議員(55、カリフォルニア州選出)を選んだ。検察官出身のハリス氏は、アメリカで初めてアフリカ系とインド系のルーツをもつ女性副大統領候補となる。 昨年12月まで大統領選に出馬していたハリス上院議員は長いこと、民主党で最有力の副大統領候補と目されていた。 バイデン氏はツイッターで、ハリス氏を「選んだと発表するのはとても光栄です」と書いた。ハリス氏は「普通の人のために恐れ知らずに闘う、この国で特に優れた公職者の1人」だとたたえた。 https://twitter.com/JoeBiden/status/1293280411150217219?s=20 ハリス氏もツイッターで、「ジョー・バイデンは一生をかけて私たちのために闘ってきたので、アメリカ人を団結させることができます。大統領として、私たちの理想に見合うアメリカを築いてくれます。民主党の副大統領候補として彼と一緒に行動すること、彼をなんとしても私たちの最高司令官にすることを、光栄に思います」と書いた。 https://twitter.com/KamalaHarris/status/1293290197103390721?s=20 ハリス議員は、ジャマイカ出身の経済学者の父親とインド出身の内分泌学研究者の母親の間にカリフォルニア州オークランドで生まれた。サンフランシスコ地方検事や同州司法長官を経て、2017年に同州選出の連邦上院議員となった。 5月末から全米で広がる人種差別や警察暴力に反対する抗議運動の最中には、警察改革の必要性を強調していた。 11月3日の大統領選投票日に向けて、ハリス氏はマイク・ペンス副大統領と10月7日に、ユタ州で討論会に臨む。 米大統領選で女性が副大統領候補に選ばれるのは、3人目。2008年にはサラ・ペイリン氏が共和党の、1984年にはジェラルディーン・フェラーロ氏が民主党の、それぞれ副大統領候補となったが、いずれも大統領候補が落選した。 有色人種の女性が、2大政党から副大統領候補になるのはハリス氏が初めて。女性の米大統領もまだ出ていない。 バイデン氏は今年3月の時点で、自分が大統領候補になれば、副大統領候補には女性を選ぶと約束していた。また、黒人男性が白人警官によって暴行死したことを機に国中に広がった、「Black Lives Matter」運動の最中にあって、黒人女性を選ぶよう求める声も高まっていた。 黒人有権者は民主党にとって伝統的に、重要な支持基盤。民主党予備選で今年初めまで劣勢だったバイデン氏が、南部サウスカロライナ州で圧勝して一気に挽回したのも、黒人票に支えられてのことだった。 ハリス議員が副大統領候補になると決まったことを受けて、ドナルド・トランプ大統領はホワイトハウスでの定例会見で、ハリス氏が選ばれると予想していた述べた上で、大統領選の予備選では苦労していたと指摘。また、自分が最高裁判事に指名したブレット・キャヴァノー判事の上院公聴会ではハリス議員の再三の質問の仕方が「本当にひどくて、いやな感じだった」と話した。 ハリス氏を選んだと発表したバイデン氏は、ハリス氏がカリフォルニア州司法長官だった当時、デラウェア州司法長官だった息子の故ボー・バイデン氏(2015年に脳腫瘍のため死去)としばしば一緒に働いていたと振り返った。 「2人して大銀行と闘い、働く人を助け、虐待される女性や子供を守る様子を、私は眺めていた。当時も2人を誇らしく思ったし、今では彼女と一緒に選挙に臨めることが誇らしい」と、バイデン氏はツイートした。 バイデン陣営は、バイデン氏とハリス氏が12日に、バイデン氏の地元デラウェア州ウイルミントンから演説をすると発表。「この国の魂を取り戻し、勤労世帯のために闘いこの国を前に進める」ことを表明する予定という。 カマラ・ハリス氏とは ハリス氏は、歴史的に黒人が通う大学として全米有数のハワード大学を卒業。カリフォルニア大学ヘイスティングス・ロースクールを経て、カリフォルニア州アラミーダ郡地方検事事務所で働き始めた。2003年にはサンフランシスコ地方検事となり、2011年からはカリフォルニア州で初のアフリカ系で女性の司法長官となった。 州司法長官として民主党の中でも新進気鋭の若手として注目されるようになり、2017年にはカリフォルニア州選出の連邦上院議員になった。黒人女性としては史上2人目の上院議員だった。 上院司法委員会の様々な公聴会では検察官としての経験を活用。出席者に質問を重ねて問い詰めていく様子が全国的にも注目されるようになり、2019年1月には大統領選出馬を発表した。ただし、明確な出馬理由や政策目標を明示することができず、医療改革など主要論点で主張が迷走することもあり、支持は低迷した。 テレビ討論会では、バイデン氏がかつて人種差別的な議員たちとも協力したことがあるとバイデン氏の過去の言動を批判し、論戦を展開したものの、これも支持獲得にはつながらなかった。 ハリス氏は「進歩的な検察官」を自認し、自分の経歴の中でも特に左派寄りの成果を強調した。その中には、カリフォルニア州司法省の特別捜査官にボディカメラの着用を初めて義務づけたことや、市民が活用できる犯罪統計データベースの公開なども含まれた。 容疑者に厳しい検事だったという評価や「カマラはおまわりだ」という表現が、民主党の予備選中には批判として広まり、リベラル派の間の支持拡大を妨げた。しかし、犯罪に手ごわい検察官で司法長官だったという経歴は、中道派や浮動票の獲得が必要な本選では有利に働くかもしれないと言われている。 ジャマイカ出身の父とインド出身の母をもつハリス氏は、自分のアイデンティティーについて混乱したことはなく、ただ単に自分を「アメリカ人」と呼ぶのだと話していた。 2019年には米紙ワシントン・ポストに対して、政治家は出身や肌の色がどうだからこうあらねばならないという「箱」に押し込まれるべきではないと発言。「自分は自分。私はそれで満足です。迷う人もいるかもしれないけど、私はそれでいい」と話していた。 「いやな上院議員」 自分に対抗する副大統領候補にハリス氏が決まったことについて、トランプ氏は定例会見で、「本当ではない話を本当にたくさんしてきた人だ」とハリス議員を批判した。 「みんなも知っているとおり、予備選ではとても苦戦していた。善戦するはずが、2%程度にとどまった。だから(バイデン氏が)彼女を選んだのに少しびっくりした」 トランプ氏はさらにハリス氏が民主党討論会でバイデン氏に「本当にいやな感じ」で「ひどい態度」だったと指摘。「ジョー・バイデンに対してとても失礼だった。自分に対してあれほど失礼な人間を選ぶのは大変だ」と述べた。 トランプ陣営は、ハリス氏を選んだことでまたしてもバイデン氏が「極左の極端なテーマが押し込まれている、からっぽの器にすぎない」ことが証明されたと攻撃した。 https://twitter.com/realDonaldTrump/status/1293285949917495300 一方で、バイデン氏が8年間副大統領を務めた際の大統領だったバラク・オバマ氏は、ハリス氏について「これ以上はないというくらい、副大統領になる資格を備えている。職業人としてこれまでずっと、この国の憲法を守り、公平なチャンスを必要とする人たちのために闘ってきた。今日はこの国にとって良い日だ。さあ、勝ちにいこう」とツイートした。 https://twitter.com/BarackObama/status/1293295296819220481?s=20 (英語記事 Biden VP pick: Kamala Harris chosen as running mate)

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    香港警察、民主派メディア実業家を手錠姿で連行 新聞社を家宅捜索

    2020年08月11日 16:48 公開 香港メディア界大物で民主化活動家の実業家、黎智英(ジミー・ライ)氏(71)が10日、香港警察に逮捕された。 6月末に施行された香港国家安全維持法(国安法)の下、「外国勢力と結託した疑い」のため、黎氏が会長を務めるネクスト・デジタル社や、黎氏が創刊した蘋果日報(アップルデイリー)紙の社内も家宅捜索された。 中国政府や香港政府に批判的な黎氏は、昨年夏から香港で本格化した民主派デモを全面的に支援していた。

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    トランプ氏、会見中断して退避 ホワイトハウス近くで発砲

    2020年08月11日 15:06 公開 ホワイトハウスで10日、定例会見を開いたドナルド・トランプ米大統領は、会見冒頭で突然、シークレットサービスに退出するよう求められた。 しばらくして会見室に戻ったトランプ氏は、ホワイトハウス近くで発砲があったと説明。「容疑者」がシークレットサービスに撃たれ、病院に運ばれたと話した。 トランプ氏は退避中、地下の防空壕ではなく、大統領執務室にいたという。 シークレットサービスはツイッターで、ホワイトハウス近くの通りの角で51歳男性がシークレットサービス隊員に近づき、「武器を持っている」と告げた後、勢いよく走って接近しながら発砲するかのような行動をとったため、隊員は男性の腹部に発砲したと説明。男性と隊員は共に近くの病院に搬送されたという。

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    【米大統領選2020】 世論調査を追う どちらが有利か

    2020年08月11日 13:18 公開 BBCビジュアル・データ・ジャーナリズム・チーム (この記事の世論調査データは不定期に更新しています) アメリカの有権者は11月3日、ドナルド・トランプ大統領がもう4年、ホワイトハウスに住み続けるかどうかを決める。 与党・共和党を率いる現職大統領に挑戦するのは、野党・民主党のジョー・バイデン前副大統領だ。バラク・オバマ前大統領の副大統領として特に有名だが、1970年代から米政界で働いてきた。 投票日が近づくにつれて、複数の調査会社が世論調査を繰り返し、有権者の空気を読み取ろうとする。 BBCニュースは各種世論調査の動きを追跡し、勝敗の行方について何が分かり、何が分からないのかを読み解いてみる。 アメリカ全体で両候補の調子は アメリカ全体で大統領候補の支持率がどうなっているか知るためには、全国調査は参考になる。ただし、選挙結果の予測には必ずしも有効ではない。 たとえば2016年には、民主党のヒラリー・クリントン氏が支持率でリードし、トランプ氏より300万票近く多い票を獲得した。しかし、それでもクリントン氏は敗れた。アメリカの大統領選には「選挙人団」という仕組みがあり、州の人口ごとに割り振られたこの選挙人をどれだけ獲得できるかが、大統領を決めるからだ。 この仕組みがあるため、国全体で最も多くの票を獲得したからといって、選挙に勝てるとは限らない。 【米大統領選2020】 どういう仕組みかなるべく簡単に解説 この点には留意が必要だが、バイデン氏はほぼ1年近くずっと、全国的な世論調査ではトランプ氏に対してリードしてきた。ここ最近の支持率は50%前後で、10ポイントの差をつけることも時にはあるが、投票日までにはまだ2カ月以上ある。 対照的に2016年の大統領選では、世論調査の結果はこれほど明確ではなく、投票日が迫るとトランプ氏とクリントン氏の支持率の開きはわずか数ポイントに過ぎなかった。 どの州が勝敗を決めるのか クリントン氏が2016年に思い知ったように、アメリカの大統領選では獲得する票の総数よりも、どの州で票を得るかの方が大事だ。 ほとんどの州はほぼ常に、同じような傾向で投票する。つまり、どちらの候補が勝つか分からない、両候補に勝てる可能性がある州というのは、実はごくわずかだ。大統領選の行方を決めるのは、いわゆる「激戦州」と呼ばれるこの一握りの州なのだ。 大統領候補に直接投票するのが選挙人だ。その人数は、州の人口ごとに割り振られる。選挙人の総数は538人。つまり、候補が勝つには270人の選挙人の票が必要となる。 特に人口が多く、よって選挙人の数も多い激戦区では、両陣営の選挙運動が特に活発になる。 激戦州でリードしているのはどちら 現時点の世論調査では、バイデン氏が激戦州で有利に見えるものの、投票日まではまだまだあるし、事態が一気に急変することもある。特に、トランプ氏が関わることとなると。 世論調査によると、バイデン氏は工業地帯のあるミシガン、ペンシルヴェニア、ウィスコンシンの各州で大きくリードしている。いずれもトランプ氏が2016年に、得票率の差わずか1ポイント未満で獲得した州だ。この3州での勝利が、トランプ大統領の実現に大きく寄与したと言われている。 しかし、トランプ陣営が最も気にすることになるのは、2016年に圧勝した州の動向だろう。4年前には8~10ポイント差をつけて勝ったアイオワ、オハイオ、テキサスの各州で、トランプ氏は今のところバイデン氏と激しく競り合っている。 トランプ氏は7月に選挙対策本部長を交代させた。また、「にせの世論調査」と繰り返し発言している。それは世論調査の現状を反映した動きだと思えば、説明がつくかもしれない。 とは言うものの、ブックメーカーたちはまだトランプ氏を見限ってはいない。最新のオッズ平均によると、11月3日にトランプ氏が勝つ確率は50%近く。つまり、今から11月3日までに情勢が大幅に変化すると見ている人が、それだけいるということになる。 しかし、政治アナリストたちは、もっと慎重だ。有名な米政治統計分析サイト「FiveThirtyEight」は、「バイデン氏が有利と見られている」と書いている。英誌エコノミストは、バイデン氏が「おそらく」トランプ氏に勝つだろうと予測している。 新型コロナウイルスの影響は 今年初めから、新型コロナウイルスの感染拡大が世界中で大問題になっている。そうした中でアメリカでは、トランプ大統領の対応をどう評価するかが、支持政党によってあからさまに分かれている。 3月半ばに国家非常事態を宣言し、感染対策に500億ドルの連邦政府予算を充てると発表した時点で、トランプ氏の支持率はピークに達した。主要調査会社イプソスによると、この時点のトランプ氏支持率は55%だった。 しかし、この時点で大統領を支持したかもしれない民主党支持者はその後、こぞってトランプ氏批判に転じた。一方で、共和党支持者はその後も依然として、自分たちの大統領を支持し続けた。 ただし、その後の直近データを見ると、南部や西部で感染が再び広がるに伴い、トランプ氏の支持者でさえ大統領の対応を疑問視し始めたかもしれない。共和党支持者による支持率は、7月初め時点で78%に下がっている。 新型ウイルスについてトランプ氏の発言が二転三転するのは、これが理由なのかもしれない。トランプ氏は、ウイルスはそのうち「ただ消えてなくなる」と言っていたはずが、「事態は改善する前に悪化する」と警告したりしている。 マスクについても、長いこと公の場所で着けなかったものの、7月になってついにマスク姿で報道陣の前に現れた。マスクは有効なので、すべての国民にマスクをして「愛国心」を示すよう呼びかけるなどしている。 ワシントン大学の研究チームによるシミュレーション・モデルは、新型ウイルスによるアメリカでの死者数は投票日までに、26万人を超えているだろうと予測している。 トランプ氏は、ワクチンの緊急使用へ向けて政権が推進する「ワープスピード作戦」が奏功し、「10月サプライズ」をもたらしてくれると期待しているかもしれない。 しかし、この「ワープスピード作戦」の主任顧問は、11月3日の投票日より前にワクチンが国内で広範囲に国民に対して使えるようになっているかどうかについて、「きわめてあり得ないが不可能ではない」と話している。 世論調査は信頼できるのか 世論調査は信用できないと切り捨てるのは簡単だ。2016年には間違えたじゃないかと。トランプ氏もしばしばそう言う。けれども、これはそっくりそのまま本当だというわけではない。 4年前、ほとんどの全国調査はクリントン氏が数ポイント差でリードしていると示していた。これが間違っていたというわけではない。実際に、得票数でいえばクリントン氏の方が300万票、多かったのだから。 確かに2016年の調査各社にはミスもあった。特に深刻だったのは、大学を卒業していない有権者の動向を正確に把握できていなかった。このため、いくつかの主要激戦州でトランプ氏が実は優勢だという状態が、選挙終盤になるまで把握されていなかった。ほとんどの調査会社は、この欠点をすでに修正している。 しかし今年は、新型ウイルスのため例年よりも不確定要素が多い。新型ウイルスは経済に影響しているし、有権者の投票にも影響するかもしれない。そのため、投票日までまだ2カ月以上の現時点では、あらゆる世論調査の結果はそれなりに疑いながら受けとめる方がいい。 (英語記事 US election 2020 polls: Who is ahead - Trump or Biden?)

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    新型コロナウイルスとの闘い 世界は勝てているのか

    2020年08月11日 12:54 公開 ジェイムズ・ギャラガー、BBC健康科学担当編集委員 世界保健機関(WHO)が新型ウイルスによる緊急事態を宣言してから、6カ月余りがたった。 1月末のあの日の時点で、新型コロナウイルスの感染が確認されていたのは1万人弱で、200人以上が死亡していた。中国以外での死者は出ていなかった。 あれ以来、世界も私たちの暮らしも、とてつもなく変わってしまった。人類と新型ウイルスとのこの闘いで、人間のこれまでの戦いぶりはどうなのだろう。 地球全体を見ると、戦況は厳しい。 確認された感染者の累計は2000万人、死者は70万人を超えた(日本時間11日午前現在)。パンデミック(世界的流行)の当初、感染者が10万人増えるには数週間かかっていた。しかし今ではわずか数時間で、10万人増えてしまう。 感染者が最初の10万人に達するには67日かかったが、次の10万人確認は11日、その次の10万人確認はわずか3日しかかからなかったのだ。 WHOのマーガレット・ハリス医師は私に、「私たちは今なお、加速を続ける激しい、そしてきわめて深刻なパンデミックのただなかにある」と話した。「世界のあらゆるコミュニティーでパンデミックは続いている」。 同じパンデミックがずっと続いているわけだが、その影響は単一ではない。新型コロナウイルスによる感染症「COVID-19」は世界各地で様々な影響をもたらしている。しかし、自分の国で起きている事態とは異なる現実は、いとも簡単に見えなくなってしまいがちだ。 ただし、人類全体に共通する事実がひとつある。アマゾンの熱帯雨林に住んでいようが、シンガポールの高層住宅に住んでいようが。あるいは、夏の終わりが近づくイギリスの街に住んでいようが。このウイルスは、人と人の接触によって増殖するのだ。私たちが集まれば集まるほど、このウイルスは伝播(でんぱ)しやすくなる。このことは、中国で最初に出現した時から今に至るまで、変わっていない。 この大原則こそ、世界中のあらゆる状況を説明するものだ。あなたが世界のどこにいようと。そして世界の未来の姿も決定する。 人間が密集すればウイルスは伝播する。この真実があるからこそ、いまパンデミックの震央になっている中南米の状況が説明できる。インドでの感染者急増も同様だ。香港が感染者を隔離施設に収容しているのもそのためだし、韓国当局が市民の銀行口座や携帯電話を監視しているのも同じだ。だからこそ、欧州各国やオーストラリアは、ロックダウン(都市封鎖)と感染封じ込めのバランスをいかにとるかで苦労している。そして私たちは、以前の日常生活に戻るよりは、「新しい普通」、「新しい日常」を模索しているのだ。 「このウイルスは惑星のあちこちで広まっている。私たち一人ひとり、全員に影響している。人間から人間へと伝染し、私たちがみんな結びついてつながっていることを浮き彫りにしている」。ロンドン大学セントジョージ校(医学専門)のエリザベッタ・グロッペリ医師はこう言う。「旅行や移動だけでなく、一緒に話したり、一緒に時間を過ごしたりする。人間とはそういうものだ」。 一緒に歌を歌う。ただそれだけの素朴な行動が、ウイルスを広めてしまう。 加えて、新型ウイルスは異例なほど追跡しにくい病原体だ。多くの人は感染しても軽症か無症状だが、そのほかの人たちは病院が逼迫(ひっぱく)するほど重症化してしまうし、死に至る人も多い。 「まったくもって今の時代ならではのパンデミック・ウイルスだ。私たちは今、新型コロナウイルスの時代を生きている」とハリス医師は言う。 感染対策で成功した場所は、人から人へと伝染していくウイルスの能力を断ち切ったことで成功した。特に注目されるのは、ニュージーランドだ。国内の感染者がまだ少ないうちに素早く反応した。ロックダウンを開始し、国境を封鎖し、今では感染者がほとんどいない。生活もほぼ日常に戻っている。 基本的な対策をしっかりやることで、効果を出している貧しい国もある。たとえばモンゴル。パンデミックの発端となった中国と、長い国境を接している。ひどい事態になる展開もあり得たが、7月になるまで集中治療を必要とする重症患者は1人も出なかった。現時点までに確認された感染者はわずかに293人で、死者はいない。 「モンゴルは限られた医療資源を上手に有効活用した」と、ロンドン大学衛生熱帯医学大学院のデイヴィッド・ヘイマン教授は評価する。「いわゆる『足で稼ぐ』、『靴底をすり減らす』防疫対策だ。戸別訪問による聞き取り調査を徹底して、感染者の接触者を追跡して特定して、隔離した」。 加えてモンゴル当局は、学校を素早く閉鎖し、国外移動を制限し、マスク着用や手洗いの励行を早くから実施した。 その一方で、「政治的指導力の欠如」が多くの国で効果的な感染対策を妨げたと、ヘイマン教授は言う。「公衆衛生対策の有力者と、政治の指導者が、なかなかうまく話し合えない状況」が多くの国で見られたと。ウイルスはそういう環境でこそ、大いに増殖した。パンデミックを通じてドナルド・トランプ米大統領と、アメリカの感染症対策の第一人者、アンソニー・ファウチ博士は、まったく別の言語で話しているとまではいかないものの、明らかに違う文脈で話し続けている。ブラジルのジャイル・ボルソナロ大統領はロックダウン反対集会に参加し、COVID-19を「ちょっとした風邪」と呼び、3月の時点でパンデミックはほぼ収まりつつあると発言した。 しかし実際には、ブラジルだけで280万人が感染し、10万人以上が亡くなっている。 一方で、ウイルスを制御した国々は(その多くは社会を激しく痛めつけた苦しいロックダウンによってウイルスを抑制したのだが)、今なおウイルスが残っていると気付くようになった。警戒態勢を緩めれば再び広まるし、日常生活の復活はまだじれったいほど見通しが立たないのだと。 「ロックダウン開始よりもロックダウン解除の方が難しいと、各国は気付き始めている」と、グロッペリ医師は言う。「ウイルスとどう共存するか、これまで考えていなかったからだ」。 オーストラリアも、ロックダウンの解除方法を模索する国のひとつだ。しかし、ヴィクトリア州はいまや「大災害」状態にある。主要都市メルボルンは7月初めにロックダウン状態に戻ったが、感染拡大に伴い、以前より厳しい行動制限を導入している。今では夜間外出禁止命令が出され、住民は運動するにしても自宅から5キロ圏内にとどまるよう指示されている。 欧州もロックダウンを解除して経済活動を再開させつつある。しかし、スペイン、フランス、ギリシャはいずれも最近、夏になって最多の感染者数を記録している。ドイツは過去3カ月で初めて、1日に確認される感染者が1000人を超えた。 一般市民が街でマスクをしている光景は、以前は欧州では異例でまれなものだったが、今では当たり前になった。着用を必須にしているリゾート地のビーチもあるほどだ。 さらに言えば、これは全員に対する警鐘だが、かつて対策がうまくいったからといって、今後もずっとそうだという保証はまったくない。香港は当初、感染の第1波を上手に乗り越えたと称賛されていた。ところが今ではバーやジムがまたしても閉鎖されている。いったん再開した香港ディズニーランド・リゾートは、1カ月もしないうちにまた休園した。 「ロックダウンを解除したからといって、元どおりに戻れるわけではない。この認識がまだまったく広まっていない」と、ハリス医師は言う。 アフリカの状況はまだ未知数だ。これまでに確認された感染者は100万人超。当初は感染を防げていると思われた南アフリカで事態は悪化しつつあり、大陸の感染者の過半数が集中している。それでも、検査数が比較的少ないため、正確な状況把握は難しい。 そこに加えて、アフリカの死亡率が他国に加えて目立って低いという不可解な状態も続いている。その理由について、仮説がいくつかある――。 他の地域に比べて人口がはるかに若い。アフリカの平均年齢は19歳だ。COVID-19は高齢者ほど致死性が高い 新型ではない他のコロナウイルスが多く存在し、そのため多くの人が交差免疫を獲得している可能性がある 重症化リスクとなる肥満や2型糖尿病など、先進国に多い基礎疾患は、アフリカでは比較的少ない 創意工夫で対応している国も複数ある。ルワンダは病院への備品配達や行動制限の周知に、ドローンを使っている。集会禁止にもかかわらず教会へ向かっていた牧師など、違反者の捕捉にもドローンが使われている。 しかし、インドや東南アジアの一部などでは、「手を洗いましょう」という最も素朴なメッセージさえ、水道が整備されていない、衛生条件が整っていないなどの理由で、なかなか徹底されない。 「手を洗う水がすぐそこにある人と、ない人がいる」とグロッペリ医師は言う。「この差は非常に大きくて、世界をざっと二分できる。そうした場所では、ワクチンがない限り、いったいどうやってウイルスを抑制できるというのか。これは大問題だ」。 では、この事態はいったい、いつになったら収まるのか。 すでに治療薬はある。安価なステロイド剤のデキサメタゾンは、一部の重症患者の改善に一定の効果を示した。けれどもそれだけでは、COVID-19で死亡する患者はなくならないし、すべての行動制限を解除できるわけでもない。 厳しいロックダウンを実施しなかったスウェーデンの独自路線が、長期的には奏功するのか、今後しばらく注目されるだろう。スウェーデンではこれまでのところ、介護施設の入居者を十分に守れなかったことなどから、近隣諸国よりも顕著に高い死亡率につながっている。 元通りの生活に戻りたい世界は、もっぱらワクチンに望みをかけている。ワクチン接種で免疫を獲得した人が増えれば、ウイルスの伝染ペースが抑制されるからだ。 今では6種類のワクチンが、臨床試験の第3段階に入っている。有望なワクチンが本当に実際に効くのかどうかが判明する、きわめて重要な段階だ。過去に多くの開発中の新薬が、この最終ハードルでつまずいてきた。 複数の保健当局者はワクチン開発について、「いつ」ではなく、「もしも」を今なお前提とすべきだとくぎを刺す。 WHOのハリス医師は、「多くの人がまるでハリウッド映画のような期待をワクチンに寄せている。そのうち科学者が、今のこの事態を一気に解決してくれるはずだと信じている」と言う。 「2時間の映画なら、結末はすぐにやってくる。しかし、科学者はブラッド・ピットではない。自分が作ったワクチンを自分に打って、『これでみんな助かるぞ』とか、決めぜりふを言ったりしない」 新型コロナウイルス特集 感染対策 基本情報:1分で解説 新型コロナウイルスについて知っておくべきこと 予防方法: 正しい手の洗い方 なぜ外出を控えるのか: 家にいることで人の命を助けられる 社会的距離とは: 2メートルってどれくらい? 感染対策に必要な距離 感染したか判断するには: 「具合が悪いんだけど、もしかして新型ウイルス?」 感染を判断する方法とは 心の健康:【解説】 新型コロナウイルス、心の健康はどう守る? 在宅勤務・隔離生活 在宅勤務:【解説】 より良い在宅勤務へ 便利なコツやツールは? 自主隔離:新型コロナウイルス、自主隔離でやるべきこと 必要なものの調達: 安全なデリバリーやテイクアウト、買い物の方法は (英語記事 Coronavirus: Is the world winning the pandemic fight?)

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    トランプ氏、会見途中で突然退出 ホワイトハウス付近で発砲

    2020年08月11日 12:34 公開 ドナルド・トランプ米大統領は10日、ホワイトハウスでの記者会見中に突然、シークレットサービスの案内で会見室を退出した。約9分後に戻り、ホワイトハウス近くで何者かが銃撃されたと説明した。 トランプ氏は記者団に、事態は「完璧に掌握された」と述べた。また、「私が知る限り」として、武装した容疑者をシークレットサービが銃撃したと述べた。 この騒ぎで、ホワイトハウスは一時封鎖された。 AP通信は地元消防当局の話として、容疑者の男は重傷もしくは重体だと報じた。また、当局が男の精神疾患の有無について調べていると伝えた。 「容体はわからない」 この日の記者会見では、壇上で発言中だったトランプ氏にシークレットサービスの隊員が歩み寄り、耳打ちをした。 直後にトランプ氏は会見室を退出。その際、「え!」、「何が起きているんだ」と話すのが確認された。 会見室に戻った後、トランプ氏は、この出来事で何者かが病院に運ばれたと述べた。 また、非常事態だったとした上で、シークレットサービスの対応をたたえた。 「ホワイトハウスの外で発砲があった」、「完璧に掌握されたようだ」。 「実際の発砲があり、何者かが病院に運ばれた。容体は分からない」 「世界はいつも危険だ」 トランプ氏は、容疑者が自分に悪意を抱いていたかは不明だとして、「私とは無関係かもしれない」と述べた。 動揺したかと記者に問われると、「動揺しているように見えるか?」と答えた。 そして、「これが世界の現実なのは残念なことだが、世界は前からいつも危険な場所だった。とても危険な場所だ。今後もおそらく、しばらくそうだと思う」と述べた。 会見室から退避した後は、執務室に移動していたという。 スティーヴ・ムニューシン財務長官、ラス・ヴォウ行政予算管理局長らも会見室から退出し、ドアがロックされた。 シークレットサービスの説明 シークレットサービスはツイッターで、「17丁目の通りとペンシルヴェニア通りの交差点で、隊員1人が発砲に関わった」と発表。 その後、「USSS(シークレットサービス)隊員の発砲に絡んで捜査が続いている。対象の男とUSSS職員がともに地元病院に搬送された。この出来事でホワイトハウスの施設が侵入されたり、警護対象者が危険にさらされたりしたことは一時もなかった」とツイートした。 https://twitter.com/SecretService/status/1292973332552396800 さらにその後、ホワイトハウス近くの通りの角で51歳男性がシークレットサービス隊員に近づき、「武器を持っている」と告げた後、勢いよく走って接近しながら発砲するかのような行動をとったため、隊員は男性の腹部に発砲したとツイッターで説明した。 (英語記事 Trump exits briefing as man shot near White House)

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    ベラルーシ大統領選、2夜連続で現職6選に抗議 市民1人死亡

    2020年08月11日 11:42 公開 東欧ベラルーシで9日に投開票された大統領選で、現職のアレクサンドル・ルカシェンコ大統領(65)が6期目当選を決めたことに抗議する市民と警察が2夜連続で衝突した。10日には市民1人が死亡した。 首都ミンスクでは10日、機動隊が数千人のデモ隊を鎮圧するためにゴム弾や催涙ガス、閃光弾を使った。 複数報道によると、一部のデモ参加者は火炎瓶を投げたり、バリケードをつくるなどして反撃に出たという。 「爆発物が手元で爆発」 この日、衝突が始まってから初の死者が出た。 内務省は声明で、デモ参加者1人が「正体不明の爆発物を法執行機関の一員に投げ付けようとした」際、「爆発物が手元で爆発」し、死亡したと発表した。 この衝突では、多数の逮捕者が出た。また、女性ジャーナリスト1人が負傷したと、同僚や目撃者が証言した。 ベラルーシ向けに発信しているポーランドのBelsat TVは、警察が群衆に突入する映像を放送した。 市内では複数の地下鉄駅が閉鎖された。インターネットは衝突2日目も、ほとんどつながらなかった。 国内のほかの都市でも抗議デモが行われた。 <関連記事> ベラルーシ大統領選、現職が8割近い得票で6期目確実 首都で衝突 ベラルーシ大統領選、野党への弾圧強まるも集会に数万人 「不正選挙」と反発 国営テレビの出口調査によると、独裁体制のルカシェンコ大統領は9日の大統領選で、80%近い得票率を獲得し、再選を果たした。 ルカシェンコ大統領の対立候補として出馬したスヴェトラーナ・チハノフスカヤ氏(37)は、自分が真の勝者だとして、選挙結果を拒否した。 中立の選挙監視団が呼ばれなかったことから、不正があったのではないかとの声が上がっている。 今回の選挙は、ルカシェンコ氏の指導力への不満が高まる中、そして野党集会に数万人が詰め掛ける中で行われた。選挙前には複数の活動家やジャーナリストに対する取り締まりが行われた。 1994年の就任以来、実権を握ってきたルカシェンコ氏は、チハノフスカヤ氏の支持者らは外国に操られている「臆病者」だとし、国をばらばらに分断させたりはしないと誓った。 選挙当局によると、ルカシェンコ氏の得票率は80.23%、チハノフスカヤ氏の得票率は9.9%だった。 政治経験のないチハノフスカヤ氏は、今年5月に政権に批判的だったブロガーの夫が出馬を禁じられ、収監された後に出馬を決めた。 チハノフスカヤ氏の主張 チハノフスカヤ氏は、10日朝に発表された選挙結果は「常識と完全に相反している」とし、当局は平和的に権力を引き渡す方法を検討すべきだと述べた。 「当局は力ずくで自分たちの地位にしがみつこうとしている」 「国民を攻撃しないよう、我々がどれだけ当局に求めても聞き入れられなかった」 チハノフスカヤ氏の選挙陣営は、選挙における「多数の改ざん行為」に挑戦していくつもりだとしている。 「中央選挙管理委員会が発表した選挙結果は現実とは一致せず、常識と完全に相反している」と、チハノフスカヤ氏の報道官アンナ・クラスリナ氏は述べた。 しかし、ルカシェンコ大統領はチハノフスカヤ氏の発言をあざけった。 「権力構造のトップにいて、国家元首でもあるルカシェンコが、票の80%を得たのに、自発的に権力を引き渡さなければならないと? こんな命令は向こう(国外)から仕向けられたものだ」 「我々は強固に対応することになる」とルカシェンコ氏は付け加えた。「この国がばらばらに引き裂かれるなど、認めない」。 国際社会の反応は 今回の選挙では、ロシア民兵組織の介入が取りざたされていた。大統領は、ロシアとつながっているのはチハノフスカヤ氏側だと責めるなど、通常は友好関係にある両国の間に、異例のあつれきも生じていた。 しかし選挙結果を受けて、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はルカシェンコ氏の勝利を祝福した。 中国、カザフスタン、ウズベキスタン、モルドヴァ、アゼルバイジャンの各首脳も、ルカシェンコ氏を支持するメッセージを送った。 一方でドイツ政府は、選挙結果に「強い疑念」があるとし、最低限の基準が満たされていなかったと批判した。 アメリカも今回の選挙に「深い懸念がある」と述べ、「平和的に集会を行う権利を尊重し、実力行使は控える」よう求めた。 欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は、選挙結果の公表を求めた。 「平和的な抗議者に対する嫌がらせや暴力的な抑圧など、欧州であってはならない」 長年にわたる独裁政権 欧州最後の独裁者とも呼ばれるルカシェンコ大統領は、1994年に初当選した。 前回の2015年大統領選では、83.5%の得票率で勝利宣言した。 この時、ルカシェンコ氏の5期目当選を脅かす対抗馬はいなかった。選挙監視員からは、票の集計に問題があったとの報告があった 元教師で、政治的注目を浴びるまでは専業主婦をしていたチハノフスカヤ氏が、ルカシェンコ氏の対立候補として浮上した。 政権に批判的だった夫セルゲイ・チハノフスキ氏が逮捕され、出馬を禁じられたことを受け、代わりに出馬することを決めた。 ルカシェンコ氏は、チハノフスカヤ氏は外国の「人形遣い」に操られた「哀れな少女」だとはねつけている。 インターネットが「途絶」 9日に投票が進められる中、インターネットサービスが「著しく途絶」したと、インターネット監視グループNetBlocksは指摘した。野党勢力によると、これによって選挙違反行為の証拠を集めて共有する作業が難しくなる。 オブザーバーは選挙監視に呼ばれず、票の4割以上が期日前に投票されていたことから、投票の公平性について懸念が出ていた。 先月には数万人が野党への弾圧を無視し、過去10年で最大規模の野党集会に参加した。 新型ウイルスに「ウォッカとサウナ」 ルカシェンコ政権への国民の怒りを増幅させている要因の1つは、新型コロナウイルス対応にある。 ルカシェンコ大統領は新型ウイルスのアウトブレク(大流行)を軽視し、感染症対策としてウォッカを飲んでサウナに行くよう市民に助言してきた。ウイルスは見えないから存在しないとも発言していた。 米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、人口約950万人のベラルーシでは、これまでに6万8000人以上が感染し、589人が死亡している(日本時間11日午前時点)。 (英語記事 Second night of clashes over disputed Belarus poll)

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    レバノン内閣総辞職 爆発受け、3日連続で反政府デモ

    ただ、現在の反政府デモの理由にもなっている複雑な派閥政治のため、新首相は簡単には決まらないだろうと、BBCのトム・ベイトマン中東特派員は言う。 同国では、異なる宗教グループの指導者らが権力を分け合っている。さらに、1975~1990年の内戦の終結後、多数の軍閥が政界に進出。現在も政治、経済、社会の広範囲で影響力をもっている。 今回のデモ参加者らは、こうした仕組みがレバノンの腐敗の原因だと訴えている。 経済危機がさらに悪化 レバノン当局は、今回の爆発による損失は30億ドル(約3200億円)以上と推定。同国経済への打撃は約150億ドルになるだろうとしている。 同国では爆発前から、経済危機による貧困や飢えが問題となっていた。 政府への不満も以前から高まっていた。 昨年後半には、メッセージアプリ・ワッツアップの利用に課税しようとしたことをきっかけに、経済的混乱や腐敗に抗議する大規模なデモが発生。当時の内閣は総辞職した。 新型コロナウイルスの流行でデモは下火となったが、経済危機は悪化し続けた。 今回の爆発を受け、すでに何人もの閣僚が辞任を表明している。 国民の政治不信は根深く、ディアブ政権の退陣で国民の怒りが鎮まるとは限らない。昨年の反政府デモは内閣を総辞職に追い込んだが、その際も今回と同様の腐敗批判が繰り広げられていた。 (英語記事 Lebanon cabinet resigns as anger over blast mounts)

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    香港警察、民主派のメディア界大物を逮捕

    を、昼夜を分かたずひっきりなしに広め続けた」と非難した。 国安法が6月30日に施行された時点で黎氏はBBCに、「これは香港にとって死刑宣告だ」と話していた。黎氏は、香港が今後は中国大陸と同じくらい腐敗した場所になると述べ、「法治主義がなければ、ここで事業をする人間は何の保護も得られなくなってしまう」と話していた。 AFP通信によるインタビューでは、「刑務所に入る覚悟は出来ている。その時が来れば、読んでいなかった本が読める。前向きな気持ちでいるしか、ほかにどうしようもない」と心境を明かしていた。 (英語記事 Hong Kong pro-democracy tycoon Jimmy Lai arrested)

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    ニュージーランド、「市中感染ゼロ」100日目 政府は警戒続けるよう促す

    2020年08月10日 13:06 公開 早期に新型コロナウイルスの感染拡大を防いだニュージーランドは9日、市中感染がゼロになってから100日目を迎えた。政府は重要な節目だとしつつ、感染の第2波が起きる可能性はあると述べ、現状に満足しないよう警告した。 ニュージーランドで市中感染が最後に確認されたのは、ロックダウン(都市封鎖)が緩和されてから数日後の5月1日だった。 9日時点で、新規感染者は4日連続で確認されていない。 現在確認されている国内の感染者数は23人に留まっており、全員が隔離されている。 <関連記事> ニュージーランド、感染者2人確認 イギリスから特別入国 ニュージーランド、新型ウイルス感染者ゼロに 国内制限を解除 科学と共感力で「成功」NZに注目集まる  各地でロックダウン緩和の動き 感染封じ込めを世界が称賛 人口480万人超のニュージーランドでは今年2月下旬以降、合わせて1219人の感染と22人の死亡が確認されている。多数の死者・感染者を出しているほかの国と比べて、感染の封じ込めに成功している。 パンデミック(世界的流行)への対応で国際的に称賛されているニュージーランド政府は、3月から開始したロックダウン措置をほぼ全て解除している。 早期のロックダウンや厳格な国境管理のほか、効果的に健康に関するメッセージを発信し、積極的にウイルス検査や感染経路の追跡を行った結果、国内からウイルスを事実上排除できたと評価されている。 現状に満足しないよう警告 しかし当局は、依然として感染の第2波が起きる可能性はあるとして、現状に満足しないよう警告している。 「100日間、市中感染ゼロを達成したことは重要な節目だ。しかし、誰もがご存知の通り、現状に安穏としている余裕はない」と、アシュリー・ブルームフィールド保健局長官は9日に述べた。 「海外の事例から、ウイルスがいったん制御された場所で、いかに急速に感染が再発して拡大するか、目の当たりにしてきた。ニュージーランドでの今後の発生を迅速に食い止めるため、態勢を整えておく必要がある」 ジャシンダ・アーダーン首相も同様の論調で、警戒を示しつつ喜びをあらわにした。 100日という節目を迎えたからといって、感染が再び急増する「リスクが減るわけではない」とし、警戒を続ける必要があると述べた。 新型コロナウイルス特集 感染対策 基本情報:1分で解説 新型コロナウイルスについて知っておくべきこと 予防方法: 正しい手の洗い方 なぜ外出を控えるのか: 家にいることで人の命を助けられる 社会的距離とは: 2メートルってどれくらい? 感染対策に必要な距離 感染したか判断するには: 「具合が悪いんだけど、もしかして新型ウイルス?」 感染を判断する方法とは 心の健康:【解説】 新型コロナウイルス、心の健康はどう守る? 在宅勤務・隔離生活 在宅勤務:【解説】 より良い在宅勤務へ 便利なコツやツールは? 自主隔離:新型コロナウイルス、自主隔離でやるべきこと 必要なものの調達: 安全なデリバリーやテイクアウト、買い物の方法は (英語記事 New Zealand sees 100 days without local virus case)

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    コリン・モリカワがゴルフの全米プロ優勝 メジャー初制覇

    われた。その状態でどこまで迫真の競り合いになるのか懸念されたこともあったが、その懸念は無用だったと、BBCスポーツのベン・コリンズ記者は指摘している。 (英語記事 US PGA Championship: Collin Morikawa wins to deny Paul Casey first major)

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    BBC、報道での差別用語使用を謝罪 擁護から一転

    2020年08月10日 12:44 公開 7月にBBCの報道番組で人種差別用語が使用されたことについて、BBCのトニー・ホール会長は9日、謝罪した。差別用語の使用について、1万8600件以上の抗議がBBCに寄せられ、BBCラジオの人気DJが抗議して辞職していた。 BBCニュースは7月29日、イングランド南西部ブリストルで起きた人種差別的な殺人未遂事件について報道した際、事件で使われたとされるNワード(黒人に対する差別表現)を使用した。 国民保健サービス(NHS)で働く、通称「K-Dogg」で知られる黒人男性を車ではねた容疑者たちは、犯行の際に「Nワード」を浴びせて男性を罵倒したという。 BBCはこの事件を報道するにあたり、ニュースの一環としてこの差別用語の使用が必要だと判断したと、当初説明していた。被害者の家族もこの判断を支持したという。 しかし、BBCに対する批判や抗議はBBCの内部からも高まり、通信業界の監視団体Ofcomには2017年以来2番目に多い384件の苦情が寄せられたという。 こうした中でBBC幹部と協議したホール会長は、BBCが別の対応をすべきだったと謝罪した。 ホール会長は謝罪メッセージの中で、「暴行事件の動機とされた人種差別の側面を強調することが、BBCの意図だった」と説明し、「これはBBCが伝えるべき重要な報道内容で、BBCは今後もそうしていく」と述べた。 その上で会長は、「その意図は良かったが、(Nワードを使うことで)大勢を動揺させ、不快な思いをさせてしまったことは認める」として、「BBCは今では放送当時、別の対応をすべきだったと認めるし、そのことを申し訳ないと思う。BBCが発信する内容での不快な差別用語の使用について、指針を強化していく」と説明した。 「どのような組織でも、間違いを犯したら間違えたと認めるべきだ。私たちは今回、間違えた」 人気DJが抗議の降板 ホール会長の謝罪に先立ち、BBCラジオ 1Xtra(ワン・エクストラ)の人気DJ「サイドマン」(本名デイヴィッド・ホワイトリー)氏は8日、「Nワード」の使用とその後のBBCの擁護は、「まるで自分たちのコミュニティーを平手打ちされたみたいだ」、「今回ばかりは、見なかったふりなどできない」と抗議して辞職していた。 BBCの創造的多様性の責任者、ジューン・サーポン氏は9日、ホール会長の謝罪を歓迎し、「Nワードの使用をはっきり明確に謝罪するため、ホール会長自ら関与したことを歓迎する」とツイートした。 しかし、BBCラジオ 1XtraのDJ「ターゲット」氏は、「若い黒人の放送人」が辞めてやっとBBCが謝罪することにしたのは、「まったくひどい話だ」とツイートした。 抗議辞職した「サイドマン」氏はインスタグラムで、ホール会長の謝罪の一部を投稿すると共に、降板した自分の「勇気ある信念」をたたえるツイートもあわせて投稿した。 「Nikki」さんというユーザーによるこのツイートは、「サイドマン」氏の抗議辞職が「自分の魂に触れた」と書き、「彼のしたことがどれほどの犠牲を意味するか、みんな考えてみて(中略)ジャマイカ出身でバーミンガムなまりの男がはい上がって、BBCにたどりついて……そして辞めたんだから」と指摘していた。 「白人には許された」 ホール会長の謝罪に先立ち、BBCワールドサービス(国際放送)のラリー・マドウォ・アメリカ特派員はツイッターで、「アフリカ系アメリカ人がNワードを使い、その発言を引用して自分が記事を書いた際、BBCは黒人の自分に対してNワードの使用を認めなかった。けれども白人男性がテレビ放送中に使うのは認められた。『編集上、正当化できる』からだそうだ」と書いていた。 https://twitter.com/LarryMadowo/status/1292476673783402496 野党・労働党のマーシャ・デコルドーヴァ影の平等担当相も、ホール会長の謝罪に先立ち、BBCが「Nワード」の使用擁護に使った説明は「もちろん不十分」だと批判し、謝罪を求めていた。 同様に、労働党のドーン・バトラー下院議員も、DJ「サイドマン」氏を支持すると表明し、BBCは自己正当化に「やっきになる」より謝罪すべきだと述べていた。 英民放チャンネル4のクリシュナン・グル=マーシー司会者は、ホール会長の謝罪を評価すると共に、「またしても、BBCの編集方針責任者たちがミスを擁護し、それを覆すのに会長が直接、介入しなくてはならなかった」と指摘した。 グル=マーシー氏はさらに、「当然ながら、(BBCは)サイドマンに降板を取り消すようお願いして、ラジオに復帰させるべきだ」と述べた。 サイドマン氏の辞職を受けてBBCラジオ 1Xtraの広報担当は8日、サイドマン氏は「素晴らしい才能」で番組降板は残念だとして、「将来のプロジェクトに向かって扉はいつでも開いている」とコメントしていた。 人種差別的な言葉を使った事件 問題となった7月22日の事件では、NHS職員の21歳男性が、職場の病院から近くのバス停へ向かう途中で車にはねられた。この男性は「K-Dogg」という名前でミュージシャンとしても活動しているが、脚や鼻、頬骨などを骨折する重傷を負った。 この男性をはねた車に乗っていた人物らが人種差別的な言葉を使っていたことから、警察は人種憎悪に基づく犯罪として捜査している。 これまでに4人が、殺人未遂などの疑いで逮捕されている。 事件を報道する際にBBCは、容疑者たちが使ったとされる差別用語をそのまま伝えた。それは熟慮の末の判断で、Nワードを放送することで多くの人が不快になるのは理解していると、当初説明していた。 <分析> デイヴィッド・シリトーBBCメディア・アート担当編集委員 「K-Dogg」のけがの様子は、見るからにショッキングだ。顔からガラスの破片を取り除くのに、4時間もかかった。 この事件の初報では、人種差別的な動機が背景にあるようだという部分が、はっきりしていなかった。 「人種差別的な表現をそのまま使う」ことにした理由についてBBCは当初、問い合わせサイトに掲載した声明で、被害者家族が事件の全容を「聞いて理解してほしい」と願っていたからだと説明した。 しかし、それから数日の内に1万8000件以上の苦情が寄せられた。BBCの当初の判断が誤りだっただけでなく、いかに大勢にとって侮辱的で、不快極まりないものだったか、この苦情の件数が示している。BBCラジオ 1Xtraのサイドマン氏は、「白人が全国放送でNワードを使うことをBBCが許容した。自分はそれに同調できない」と抗議して降板した。多くの視聴者を代弁した意見だったし、BBC社内の多くの意見も代弁していた。 BBCは昨年秋にも、朝の情報番組「ブレックファスト」のナガ・マンチェッティ司会者をめぐり、編集指針違反だといったん判断しながら、ホール会長が後にそれを一転させた(マンチェティ氏は当時、ドナルド・トランプ米大統領の発言を「人種差別」と批判した)。 また、アメリカで人種差別や警察暴力などに抗議して始まった、黒人の命も白人と同じように大事だと訴える「Black Lives Matter」運動についても、BBC社内ではかなりの議論が繰り広げられている。 ニュース番組で人種差別用語をそのまま放送するのは「間違いだった」と、BBCは認めた。しかしこれは、激しく侮辱的なひとつの差別用語についての問題に限らない。本日の声明にもあるように、BBCは現在、人種について「耳を傾け、そして学ばなくてはならない」局面にさしかかっている。 (英語記事 BBC apologises over racial slur used in news report)

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    ベラルーシ大統領選、現職が8割近い得票で6期目確実 首都で衝突

    決めた。 選挙に先立ち、チハノフスカヤ氏はベラルーシの人々は選挙が公平に行われるとは思っていないと、BBCに述べていた。 「ですが、我々の大統領が、自分の時代は終わったと理解してくれると、私は今も信じている。国民はもう彼を必要としていない」 一方でルカシェンコ氏は、チハノフスカヤ氏は外国の「人形遣い」に操られた「哀れな少女」だとはねつけている。 2000人超が拘束、インターネットが「途絶」 先月には数万人が野党への弾圧を無視し、過去10年で最大規模の野党集会に参加した。 人権団体ヴィアスナによると、5月の選挙キャンペーン開始以降、2000人以上が拘束されたという。 投票前夜、チハノフスカヤ陣営は選対委員長が逮捕され、10日まで釈放されないだろうと明かした。 そして9日に投票が進められる中、インターネットサービスが「著しく途絶」したとNetBlocksは指摘した。野党勢力によると、これによって選挙違反行為の証拠を集めて共有する作業が難しくなる。 オブザーバーは選挙監視に呼ばれず、票の4割以上が期日前に投票されていたことから、投票の公平性について懸念が出ていた。 ほかの候補者は 選挙にはルカシェンコ氏、チハノフスカヤ氏のほか、3人が立候補していた。 アンナ・カノパツカヤ前下院議員。2016年の議会選挙で野党議員として唯一議席を獲得した人物。 セルゲイ・チェレチェン社会民主党党首 アンドレイ・ドミトリエフ「Tell the Truth(真実を伝える)運動」共同代表。同団体は当局の家宅捜索を受けている 野党の主要人物2人は出馬を禁じられ、チハノフスカヤ氏の支援に回った。 そのうちの1人、ヴァレリー・ツェプカロ氏は逮捕を恐れ、選挙前にベラルーシから逃れた。ツェプカロ氏の妻ヴェロニカ氏は国内に留まり、チハノフスカヤ氏にとって主要な運動員となった。 そのヴェロニカ氏もまた、ベラルーシを離れたことが9日に明らかになった。同氏は「安全上」の理由からロシア・モスクワへ向かったという。 新型ウイルスに「ウォッカとサウナ」 ルカシェンコ政権への国民の怒りを増幅させている要因の1つは、新型コロナウイルス対応にある。 ルカシェンコ大統領は新型ウイルスのアウトブレク(大流行)を軽視し、感染症対策としてウォッカを飲んでサウナに行くよう市民に助言してきた。ウイルスは見えないから存在しないとも発言していた。 米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、人口約950万人のベラルーシでは、これまでに6万8000人以上が感染し、587人が死亡している(日本時間10日午前時点)。 (英語記事 Clashes erupt after disputed Belarus election)

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    無症状でも発症者と「同量のウイルスを保持」=韓国研究

    2020年08月09日 13:09 公開 レイチェル・シュレア、健康担当記者 新型コロナウイルスの無症状の感染者が、発症者と同じだけのウイルスを保有している可能性があることが、韓国の最新研究で明らかになった。 韓国では3月初めから広範囲で検査を行っており、陽性かつ無症状だった患者も特定・隔離してきた。 そのため、新型ウイルス感染者の中で、無症状病原体保持者が大きな割合を占めている証拠を数多く持っている。 しかし研究チームは、無症状の感染者が実際にどれほどの量のウイルスを他者にうつしているかまでは特定できないとしている。 韓国では新型ウイルス検査で陽性となった人は、地域の治療センターでモニタリングされる。研究チームはこのデータを使い、感染者の鼻や喉から採取した検体に含まれるウイルスの量を見ることができる。 感染者は定期的に検査を受け、陰性となってはじめて退院できるという。 無症状でもウイルスを2週間以上保持 1886件の検査結果を調べたところ、検査を受けた時点で無症状だった感染者(その後も無症状だった人も含む)からは、発症者と同量のウイルスが検出された。 また、無症状の感染者が検査で陰性となるまでの期間の中央値は17日と、無症状でも非常に長い期間ウイルスを保持することが分かった。なお、発症者の期間の中央値は19.5日で、無症状の方がわずかに短い。 今回の調査は治療センターのデータを元にしているため、重症患者は含まれていない。また、対象となった感染者は全体の平均よりも若く、健康状態も良好だったという。 <関連記事> 90分で結果判明、新たな新型ウイルス検査を実施へ=英政府 【解説】 感染から回復まで、何日くらいかかる? 新型ウイルス 新型ウイルス集団感染の宗教団体、指導者を逮捕 韓国 感染との関連はなお不明 イギリスを含む多くの国では、検査を症状のある人にしぼっているため、無症状の感染者のデータは非常に少ない。 そのため韓国のこの研究は、ウイルスの体内での動きについて多くの情報を与えるものとなっている。 研究チームはしかし、他者への感染という観点において、無症状患者のウイルスがどのような役割を果たしているかまでは「特定できなかった」と認めている。 理論上は、症状の有無に関わらず同じ量のウイルスが鼻や喉から検出されたのなら、他人にうつす量も同じだといえる。 しかし無症状であれば、空気中にウイルスを飛ばしてしまう空ぜきをする可能性は低いはずだ。 英レディング大学の微生物学者、サイモン・クラーク博士は、「無症状の患者の呼吸器粘膜には、発症者と同じだけのウイルスがある」と指摘。一方で、「発症者と同じだけ周囲にウイルスをまき散らすわけではない」と話した。 その上で、無症状の人が感染源となるリスクはあるもものの、「せきをしてウイルスをまき散らす」発症者の方がはるかにそのリスクは高いと述べた。 英バース大学の生物学者、アンドリュー・プレストン博士も、新型ウイルスの感染リスクはさまざまな要因が絡んでいると説明する。 これには、感染者の息の深さや速さ、その人と一緒にいた時間や距離、閉鎖空間にいたかどうかなどが関わっているという。 (英語記事 Symptomless cases 'carry same amount of virus')

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    スペイン前国王、アブダビに到着か メディアに写真

    2020年08月09日 12:45 公開 汚職疑惑を受けてスペインを離れたフアン・カルロス前国王(82)が、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビに到着したと、スペインメディアが写真付きで報じた。 スペインのメディアグループNIUSが報じた写真には、アブダビに到着したとみられるカルロス氏の姿が映っている。 2014年に生前退位したカルロス氏は3日に息子に宛てた書簡で、同国を去るという衝撃的な発表をした。 スペインの最高裁判所は6月、サウジアラビアの高速鉄道をめぐる契約にカルロス氏が不正に関わった疑いがあるとして、捜査を開始していた。 同氏は3日に公表した書簡の中で、検察当局の聴取には応じるとしている。 スペインでの報道は? スペインの新聞各紙は、前国王の居場所について様々な内容を報じてきた。 ラ・ヴァンガルディアは、フアン・カルロス氏が3日にポルトガルに行き、そこからドミニカ共和国へ渡航する計画だったと伝えた。 別の日刊紙ABCは、同氏はすでにドミニカ共和国に到着していると報道。一方エル・コンフィデンシアルは、滞在先候補としてポルトガルやフランス、イタリアを挙げていた。 5つ星ホテルの1フロアを占有か ところが今では、カルロス氏がアブダビの5つ星ホテル「エミレーツパレス」の1フロアを占有していると報じられている。 同氏はアブダビのムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン皇太子と親しい仲だとされる。 しかし、カルロス氏の居場所は依然として確認はされていない。スペイン王室と政府はこれまでのところ、同氏の居場所についてコメントを拒否している。 <関連記事> スペイン前国王、今どこに? 各国で報道が錯綜 スペイン前国王、国外へ サウジの鉄道めぐる汚職疑惑受け スペイン国王、相続財産を放棄 前国王への年金も差し止めへ なぜスペインを離れたのか カルロス氏は40年近く権力を握った後、2014年に息子のフェリペ6世に譲位した。 退位の数年前までその人気は高かったものの、2012年にボツワナで行ったゾウの狩猟に対する批判や、娘のクリスティーナ王女と夫による汚職疑惑などを受け、生前退位した。 しかしカルロス氏をめぐる論争はそれだけにとどまらなかった。今年6月にはスペインの最高裁が、サウジアラビアの高速鉄道をめぐる契約にカルロス氏が不正に関わった疑いがあるとして、捜査を開始した。 カルロス氏は3日、息子に宛てた書簡で、「スペインという国家と国民、そして国王であるあなたに仕えるという強い信念に基づいて、スペインを離れることをお伝えします」と述べた。 また、「過去に私の私生活で起きた出来事によって公からの圧力が高まっている」こと、フェリペ6世に王としての公務を「静かに」行ってほしいことなどから、スペインを離れると決意したと説明した。 スペイン王室は、フェリペ6世が父親への「心からの敬意と感謝」を持ってその決定を受け入れたと発表した。 スペイン国内の反応 カルロス氏が出国したことで、スペインの君主制の役割や、カルロス氏の汚職疑惑について新たな議論が巻き起こっている。 スペインからの分離独立派が優勢のカタルーニャ州議会は7日、カルロス氏が国を出た後の君主制を非難する、法的拘束力のない動議を可決した。 「スペイン人もカタルーニャ人も、このような騒々しくてばかげた国際スキャンダルはいらない」と、カタルーニャ自治州のキム・トラ州首相は述べた。 また、スペインを再び共和制国家にするよう求めるデモも起きている。 スペインでは1931年に君主制が崩壊。その後、壊滅的な内戦で独裁者フランシスコ・フランコが1939年に勝利した。 (英語記事 Spain's ex-King Juan Carlos lands in UAE: reports)

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    ベイルートの抗議デモ、政府ビルに突入 市民の怒り増大

    デモ参加者の1人は、「占拠した。私たちのものだ。警察はゲートの外にいる。私たちを止められなかった」とBBCの番組ニューズアワーで述べた。 外務省でのデモに参加したのは100人を超え、退役軍人らの姿もあった。同省も爆発の被害を受けており、建物内には簡単に入れる状態になっているとされる。 報道によると、デモ参加者は突入の数時間後に、軍によって外務省から排除された。しかし、他の省庁では占拠が続いた。 テレビでは、エネルギー省や経済省にデモ参加者らが入り込む模様が放送された。 軍は機関銃を装備した車両で市内をパトロールしていた。中心部の殉教者広場からは、発砲音が響いている。 首相、早期選挙を示唆 ハサン・ディアブ首相はテレビ演説で、「この国の構造的危機から抜け出すには、議会選挙を早期に開くことが必要だ」と主張。10日の閣議で協議するとした。 レバノンでは以前から、政府は無能で腐敗しているとの政治不信が広がっていた。首都の一部を壊滅させた今回の爆発で、不信はいっそう強まった。 昨年10月には反政府デモが発生。経済危機と通貨暴落で、抗議の勢いが増していた。 今回の爆発は、2000トン以上の硝酸アンモニウムを保管していた倉庫で発生した。硝酸アンモニウムは6年前に外国船から没収し、そのままにされていた。 政府は責任者を突き止めるとしている。アウン大統領は、透明性の高い調査を約束しているが、国際調査団は必要ないとしている。 これまでに、税関当局トップのバドリ・ダハー氏を含む21人が逮捕されている。 国連は、食料不足や、新型コロナウイルスの大流行に対応できない状況が、レバノンで発生する恐れがあると警告している。 9日には、フランスのエマニュエル・マクロン大統領が呼びかけた国際支援会議がオンラインで開催される予定。これまでにイギリスなど多くの国が支援を表明している。 ベイルート港湾地区の状況。左が爆発前の今年1月25日、右は爆発後の8月5日。写真内の円を左右に移動すると変化を見ることができる。爆発地点ではクレーターができた(Location of blast and crater) (英語記事 Angry Beirut protesters storm government buildings)

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    日本の貨物船から燃料流出 モーリシャスが「環境非常事態」を宣言

    2020年08月09日 12:14 公開 インド洋の島国モーリシャスのプラヴィン・ジャグナット大統領は7日、日本の会社が所有するパナマ船籍の大型ばら積み貨物船「WAKASHIO(わかしお)」が同国沖で座礁し、燃料が流出していることを受け、環境非常事態を宣言した。 「わかしお」は日本の海運会社、長鋪汽船の関連会社OKIYO MARITIME社が所有。商船三井がチャーターし、運航していた。 先月25日、モーリシャス沖のサンゴ礁周辺で座礁した。乗員は避難したが、周辺海域に数トンもの燃料が流出している。 事故当時、同船に積み荷はなかったものの、約4000トンの燃料を積載していた。 支援を要請 ジャグナット大統領は、モーリシャスには「座礁した船を引き揚げる技術や専門知識がない」とし、フランスに支援を求めた。 この事故を受け、フランスは8日に支援を表明。フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、「生物多様性が危機にさらされている。緊急の行動が必要だ」と述べた。 「フランスはモーリシャスの人々と共にある。親愛なるジャグナット大統領、我々のサポートに任せてください」 モーリシャスのフランス大使館も声明で、汚染防止装置をレユニオン島から軍用機で現地に輸送すると表明した。 モーリシャスの近くにはフランスの海外県レユニオン島がある。 <モーリシャス(MAURITIUS)とフランスの海外県レユニオン島(Reunion)の位置関係> モーリシャスには世界的に有名なサンゴ礁があり、観光業が経済の重要な役割を果たしている。 国際環境団体グリーンピース・アフリカのハッピー・カンブル氏は、「数千」種もの生物が「汚染された海で溺れ、モーリシャスの経済や食料安全保障、健康に悲惨な結果をもたらす危機」にあると述べた。 わかしおは現在、海洋公園近くの湿地エリア「ポワントデスニー」にとどまっている。 「悪天候で」離礁できず 長鋪汽船は、「現地政府当局並びに関係機関の協力を仰ぎながら離礁を試みておりましたが、あいにく悪天候が続き作業がはかどらず」、「機関室右舷側の燃料タンクに亀裂が生じて燃料油が流出」したと説明。「現在、現地と協力して流出油の回収及び除去作業を続けております」とした。 「引き続き環境保全のため、船内に残存している燃料油の抜き取り及び流出油の回収作業と船舶の安全な撤去にモーリシャスと日本の関係機関と連携しながら全力で対応しています」 商船三井は、「社長をトップとする海難対策本部を立ち上げ、日本およびモーリシャスをはじめとする関係当局と連携して対応しています」、「早期の事態解決に向けて全力で取り組みます」としている。 燃料くみ上げに失敗か モーリシャスの環境省は先に、荒波の影響で、船を安定させて燃料をくみ上げようとしたが失敗に終わったと述べたと報じられた。 「この種の大惨事に見舞われたのは初めてで、この問題に対処するには装備が不十分だ」とモーリシャスのスディーア・モドゥー漁業相は述べた。 警察は燃料流出について捜査を開始している。 (英語記事 Mauritius declares emergency as ship leaks oil)

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    インド南部で航空機事故、機体が2つに折れ大破 少なくとも17人死亡

    2020年08月08日 11:22 公開 インド南部ケララ州コーリコードの空港で8日午後7時40分(日本時間午後10時10分)、格安航空エア・インディア・エクスプレスの旅客機が大破する事故が起きた。この飛行機には190人が乗っていたが、少なくとも17人が死亡した。 航空当局によると、ドバイから空港に到着したボーイング737は、着陸時に大雨の中で滑走路を横滑りして外れ、2つに折れたという。 インドのナレンドラ・モディ首相は、「飛行機事故に心を痛めている」と表明した。 https://twitter.com/narendramodi/status/1291775276599263233 ケララ州のピナライ・ヴィジャヤン首相はツイッターで、現場での救助作業は終了し、生存者はコーリコードとマラップラムの病院に搬送されたと説明した。 けが人は何十人にも上り、うち15人は重傷だという。 エア・インディア・エクスプレスは、死者の中には同機のパイロット2人が含まれていると発表した。 事故はなぜ起きた? IX1134便には乳児10人を含む乗客184人と、乗務員6人が乗っていた。 ケララ州は現在モンスーンの季節で、空港には事故当時、激しい雨が降っていた。同州ではこの日、大雨による地すべりで数十人が亡くなったとみられている。 同便は空港への着陸を一度諦めた後、2度目の着陸を試みたところで滑走路を外れた。 ハルディープ・シン・プリ民間航空相によると、飛行機は「雨天の中で滑走路をオーバーラン」し、10メートルの傾斜を滑り落ちた後に機体が折れた。 今後、インドの航空機事故調査局が正式な調査を行うとしている。 国家災害対応部隊のS・N・プラダン長官は、コーリコードの空港は「台地の上に滑走路があり」、事故機は滑走路の上を横滑りしたあと、「溝」に落ちたと説明。その際、溝の底で受けた衝撃で機体が折れ、前半分が「ひどく押しつぶされて損傷を受けた」と述べた。 プリ民間航空相は民放DDニュースの取材で、火災が起きなかったため、救助隊が乗客を救助できたと話した。 インドでは以前にも、6月から9月まで続くモンスーンの季節に航空機事故が起きている。 2010年5月には、同じくエア・インディア・エクスプレスの旅客機がマンガルール空港の滑走路を外れて衝突し、158人が亡くなった。 マンガルールでは同様の事故が2019年7月にも起きたが、この時は死者は出なかった。 (英語記事 Air India jet breaks in two in Kerala killing 17)

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    イギリス外務省の「ネズミ捕り長官」、田舎で引退 公式書簡で発表

    2020年08月08日 10:31 公開 イギリス外務省の「ネズミ捕り長官」、猫の「パーマストン」が7日、「公務」から引退して田舎で「目立たずゆっくり暮らす」ことにしたと「公式書簡」で発表した。 外務次官に宛てたこの書簡でパーマストンは、自分がすでにロンドンの官庁街ホワイトホールを離れて、今では田舎で木登りや野原のパトロールに精を出していると明らかにした。引退先の詳細は明らかにされていない。 書簡ではさらに、かつては外務省でネズミを捕るほか、「寝るふりをしながら外国高官の会話を盗み聞き」していた自分が引退してしまうのは、「この国の情報収集に大きな損失となる」だろうが、自分も年をとったので、外交の公務から引退して自分のための時間を楽しもうと思うと書かれている。 白黒の保護猫パーマストンは、2016年にロンドン南部バタシーの動物保護施設から外務省に引き取られた。ツイッターアカウント「@DiploMog」のフォロワーは10万8000人を超える。 名前は、19世紀半ばに外相や首相を歴任したパーマストン子爵にちなんだもの。 パーマストンはサー・サイモン・マクドナルド外務次官に宛てた手紙で、新型コロナウイルス感染対策として、自分も多くの公務員と同じように「在宅勤務」を選択し、「以前と同じように勤勉」に務めていると書いている。 また、公務から引退しても「イギリスと外務省のための大使」であり続けることを約束し、自分が外務省で人間の職員に並行して作り上げた「外交猫」や「外交犬」のネットワークが今後もイギリスのために活躍するだろうと期待を込めた。 外務省は首相官邸と近接しており、官邸の「ネズミ捕り長官」猫のラリーとパーマストンは、しばしば報道陣の目の前で「非外交的」な衝突を繰り返した。 パーマストンの後任についてはまだ発表がないため、外務省のネズミは喜んでいるかもしれない。ネズミたちの公式コメントはまだない。 (英語記事 Foreign Office cat Palmerston retires to countryside)

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    秋田県の不思議な湖「ドラゴンアイ」 開眼しない年も

    2020年08月07日 16:43 公開 秋田県と岩手県の県境の山あい、八幡平に、鏡沼と呼ばれる湖がある。 普段は何の変哲もない湖だが、冬から春になる1週間ほど、運がよければ、この沼が巨大な眼のような模様に変わるところが見られる。 「ドラゴンアイ」と呼ばれるようになった鏡沼の周辺には、古くから竜の伝承が残っている。 ビデオ・ジャーナリスト:田之上裕美

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    都市封鎖でバードウォッチングがブーム 豪森林火災の復興の一助にも

    2020年08月07日 15:45 公開 新型コロナウイルスによる感染症COVID-19が再び拡大し、ロックダウン(都市封鎖)が敷かれたオーストラリアで、バードウォッチングがブームになっている。 これまでバードウォッチングをしたことのなかった大勢の人が、窓の外を観察するようになったのだという。 このブームが今、思わぬ効果をもたらしている。 オーストラリアは昨年末から今年初めにかけて大規模な森林火災に見舞われた。影響を受けた約832種の生物の半数が鳥類という。 バードウォッチャーは鳥の種類を特定するアプリを使い、鳥の様子を記録している。科学者たちはアプリで収集されたデータを保全活動に活用している。 ビデオ製作:イザベル・ロッド

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    サウジ皇太子、カナダに暗殺部隊派遣か 元高官が米裁判所に訴え

    アメリカの拷問被害者保護法と国際法に違反したと述べている。 各国政府の反応は サウジアラビア政府は、BBCの取材に応じていない。 カナダのビル・ブレア公安・緊急事態相は、個別の案件についてはコメントできないと述べた。一方で、政府として「カナダ国民やカナダに在住している人を外国勢力が監視・脅迫する事件が起きていることは把握している」と話した。 「外国勢力がカナダの国家安全保障や市民、住民の安全を脅かすことは全く認められず、これからも認めない。我々の警備当局にはこうした脅威を検知、調査し、対応する技術と資源があると、カナダ国民は安心してほしい」 「我々は常にカナダ国民と、カナダにいる人々の安全のために必要な対策を取っている。こうした脅威にさらされている人は法執行機関に連絡してほしい」 BBCは5月、ジャブリ氏の長男のハリド氏の話しとして、ジャブリ氏の子どもが「人質」として捕らえられていると報じている。 サアド・アル・ジャブリ氏とは? ジャブリ氏は長く、サウジ王室のムハンマド・ビン・ナーイフ皇太子(当時)の右腕として働いてきた。ナイーフ王子は2000年代、アル・カイダによる暴動を制圧したとして評価されている。 ジャブリ氏はまた、イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの情報機関網、通称「ファイブ・アイズ」とサウジの関係を取り持ってきた。 寡黙な人物で、英エディンバラ大学で人工知能(AI)の博士号を取得している。かつては閣僚や内務省の高官にまで上り詰めた。 しかし、事態は2015年に一変した。この年に前王アブドラ国王が亡くなり、異母兄弟のサルマン国王が即位。サルマン国王は、当時30歳で息子のムハンマド・ビン・サルマン氏を国防大臣に任命した。 サルマン国王は2017年、ナイーフ皇太子を廃して、息子のサルマンを皇太子に任命した。サルマン皇太子はこの年、国王の勅命を受けて宮殿内で反対勢力を一掃している。 ジャブリ氏はこうした事態を受け、カナダに逃げた。 ナイーフ王子は現在逮捕され、資産も差し押さえられている。また、ナイーフ王子の側近らも要職から解任されたという。 (英語記事 Saudi crown prince accused of Canada murder plot)

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    全米ライフル協会の解散求め、NY州が提訴 幹部が資金流用と

    た。 トランプ氏のNRAに対する好意の始まりは、2016年の大統領選キャンペーンにまでさかのぼると、BBCのタラ・マケルヴィ、米ホワイトハウス担当記者は指摘する。 NRAは当時、同氏の選挙運動に3000万ドルの寄付をしたと報じられた。最大ではないにしても、トランプ氏にとって最大の支持者の1つとなった。 トランプ氏は在任中、銃器所有者の権利に関する自分の立場を一部軟化させてきた。そして今では、NRAの仲間が本当に苦難に陥っている中、NRAへの支持を示し、本部を銃愛好家が多いとされるテキサス州へ移転すべきだと主張している。 マケルヴィ記者は、トランプ氏が6日の記者会見で、自分やほかの記者に対し、あたかも真の友人に語りかけるように、NRAはテキサスで「美しい」生活を送れると述べたと振り返った。 (英語記事 New York attorney general sues to dissolve NRA)

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    あの日電車に遅れていたら……広島で被爆した三千子さんの手記

    2020年08月07日 12:34 公開 コリン・イネス(寄稿) 1945年8月6日の朝、広島市内に住む三千子さんは寝坊した。 「電車を1本遅らせても仕事には間に合うけれど、走ればいつもの電車に間に合うはず。そう思ったのを覚えている」 三千子さんは晩年、その日のことを思い出してこうしたためている。 「私は横川駅まで走って、いつもの電車に飛び乗った」 この判断が三千子さんの命を救った。広島に最初の原子力爆弾が落とされたその時、三千子さんは無事に職場に到着していた。 「もしいつもの電車に乗り遅れていたら、横川駅と広島駅の間のどこかで死んでいただろう」 吉束三千子さんは当時14歳。広島市中心部にある女学校に通っていた。しかし市が学徒動員を決めてからは、市街地から8キロほど東にある工場で帝国軍の兵器を作る仕事に就いた。 8月6日に三千子さんが寝坊したのは、怠惰というよりは疲労のためだった。 工場での勤務は長時間にわたった。戦争による食糧不足で三千子さんは空腹に悩まされていた。そして前日の5日夜には(他の日と同様)、アメリカの爆撃機B-29が広島上空を飛び回り、市内には空襲警報が出されていた。 警報が解除されたのは朝の7時だったという。 しかし、アメリカ政府の原爆開発チーム「マンハッタン・プロジェクト」以外で、この後に来る大惨事を予想できた者はいなかった。 マリアナ諸島・テニアン島の米軍基地から「エノラ・ゲイ」が広島に向かったのは、その数時間前のことだった。 午前8時15分、エノラ・ゲイはアメリカ人が親しげに「リトル・ボーイ」と呼ぶ原爆を広島に投下した。 この原爆により、投下直後から数カ月後にかけて約14万人が亡くなったと推定されている。 三千子さんは生き延びた。工場と市中心部の間に横たわる比治山が、爆発の衝撃を防いでくれたのだ。 三千子さんは、比治山の向こうに上がる煙を眺めたという。 混乱の中、三千子さんは親戚の家のある祇園地区を目指し、中山峠へと向かった。その道行きで、市外へと逃げる何千人もの人たちとすれ違った。 「けが人だらけだった。やけどと膿だらけの人、爆風で目玉が飛び出てしまった人、体や口から内臓が飛び出ている人、そういう人がたくさんいた」 「歩いていると、突然誰かに足首をつかまれた。『お嬢さん、水をもらえませんか?』 私はその手を払いのけて(中略)『ごめんなさい、ごめんなさい!』と言うしかなかった。恐怖でいっぱいで、そのまま逃げ出した」 祇園地区に着いて、三千子さんは母親と再会することができた。しかし回復を待つ時間はなかった。 「そこから10日間、母と私は広島中を歩き回って、兵隊だった兄を探した。後になって(中略)兄が爆心地付近で亡くなったことを知った(中略)兄の遺骨は見つけられなかった」 三千子さんは命こそ助かったが、やがて体調を崩した。 「放射線障害の症状が出始めた(中略)はぐきや鼻から出血し、ひどい下痢を起こし、髪の毛が抜け、体中に紫斑が出た」 「家族の友人宅の物置に隔離されて生死をさまよった。誰もが私は死ぬと思っていたけれど、奇跡的に生き延びた」 広島と長崎への原爆投下そのものが戦争を終わらせたわけではない。 アメリカ海軍による包囲網、ロシアの侵攻、そしてポツダム宣言で天皇制の維持を示唆されたことが決定打となった。 8月15日、昭和天皇は全国に向けての放送で降伏を発表した。日本は「耐えがたきを耐え」なくてはならないというその言葉に、多くの広島市民はあ然とした。 彼らはもうすでに、耐えがたきを耐えたのではなかったのか? 終戦からの数日、数週間、数カ月で、広島はその回復力を見せ付けた。 原爆投下から数日後には、電車やバスの運行が再開された。2カ月後には、半壊した校舎や青空教室で学校が再開された。 市内の金融機関で唯一、建物の倒壊を免れた日本銀行は、建物内で他の銀行が窓口を開くことを許可した。 広島は文字通り、灰の中から立ち上がった。 三千子さんも、人生を立て直しつつあった。 「1948年、18歳の時に結婚し、1949年4月に女の子を産んだ。この子は2週間後に亡くなった。原爆の後遺症のせいだと思う」 その後、三千子さんは2人の健康な子どもを生んで育てたが、別の問題が浮かび上がった。夫がたびたび家を離れ、三千子さんの給料を持って愛人の元へ行くようになったのだ。 原爆症による疲労感と夫の浮気に悩まされ、現状からの自由がほしかった三千子さんは、子どもを親戚に預けることが多くなった。子どもと一緒にいる時は、娘の早苗さんに当たってしまうこともあったという。 「1964年、母ががんで亡くなった。私は家族の中で孤立した。母は戦没者遺族年金を受け取っていたが、母の死で停止されてしまった」 さらに、夫が浮気を認め、愛人を選んで家を出て行った。夫からも国からも経済的支援を受けられなくなった三千子さんは生活にも苦労した。料亭での仕事を見つけた三千子さんは、毎晩和服を着て、夜遅くまで働いた。 広島では毎年8月6日に平和祈念式典が開かれ、これまでにマザー・テレサやキューバのフィデル・カストロ議長、ソ連のミハイル・ゴルバチョフ大統領などが出席した。しかし三千子さんは、原爆が投下されたその日に見た光景と、軽々しい平和への演説を結び付けられず、式典に参加したことはなかった。 代わりに、夕方から元安川で行われるとうろう流しを見ることはあったという。 三千子さんと娘の早苗さんの関係が徐々に改善されたのは、早苗さんに2人の子どもが生まれた後だった。お盆の時期に早苗さんの家族を訪ね、一緒に原爆を描いたテレビドラマを見ることもあった。 「あんなものじゃない!」と三千子さんが言っていたのを、早苗さん家族は覚えているという。 三千子さんはその生涯を通じ、ほとんど1945年の出来事について語らなかった。しかし原爆投下から50年目を迎えた1995年、かかりつけの医師から、ひとつの区切りになるからと手記を書くよう勧められた。 三千子さんは最初のうちこそ乗り気でなかったが、最後には書くことを受け入れた。書かなければ、自分の記憶は永遠に失われてしまうと気付いたからだ。 その頃には、広島は大きな並木通りが延び、立派なデパートが立ち並ぶ、活気ある現代の街になっていた。悲劇的な過去を示すものはほとんど残っていなかった。 三千子さんは市街地近くの公営アパートに住んでいたが、その後、市の東側の戸坂に引っ越した。戸坂はあの日、三千子さんが通った中山峠に近い。 峠への道中に足首をつかまれた記憶は、その後も三千子さんを苦しめた。 「あの時の声は一生、記憶から消せないだろう」 私が初めて広島に移り住んだ時、その歴史についてはほとんど知らなかった。でも佳織さんという女性と出会い、彼女が祖母の三千子さんの物語を教えてくれた。 数年後、夫婦となった私たちは三千子さんの手記を英語に翻訳した。三千子さんの悲しい物語と、生き延びようという決意に心を打たれたのだ。 妻によると、三千子さんは晩年、うつをわずらっていたという。 本音よりも建前を重視する日本社会の中で、意志の強い三千子さんは常に友達を作るのに苦労していた。それが後になって、本当の孤独感へとつながった。さらに認知症をわずらった三千子さんは、介護施設に移り住んだ。亡くなったのは2012年1月のことだ。 三千子さんの手記は今、広島の原爆死没者追悼平和祈念館に収蔵されている。歴史を、そして彼女の人生を永久に変えてしまった日の記憶だ。 手記の最後の言葉には、逆境を乗り越え、人生を建て直す人間の強さが示されている。 「原爆投下から50周年を迎えた今、私は命の大切さを改めて痛感している」 <編集注:三千子さんの手記部分は、この記事の筆者コリン・イネスさんが英訳したものを編集部で日本語に訳しています> (英語記事 The day Michiko nearly missed her train)

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    インド、新型ウイルス感染者が200万人超える 3カ国目

    で3番目に感染者数が多い州となっている。 「ごたまぜのパンデミック」――スーティク・ビスワス記者、BBCニュース(デリー) インドでは20日間で新型ウイルスの感染者数が100万人から200万人へと増加した。これは、アメリカ(43日間)やブラジル(27日間)よりも速いペースだ。そして、1日の新規感染者数も世界最多となっている。 感染の封じ込めを難しくしているのは、インドという国の大きさや人口、異種混交性だ。州ごとに感染が一進一退する「ごたまぜのパンデミック(世界的流行)」になっている ムンバイにあるアジア最大のスラム街ダラヴィや首都デリーでの感染の封じ込め成功は、インドが新型ウイルスに対して無防備ではないことを示している。しかし、今後長い間、私たちと共存していくことになる新型ウイルスを封じ込めるために、より強固な戦略が必要なことにインドは気付く必要があると、複数の専門家は指摘する。 国家的な封じ込め戦略を構築するために、インドはあらゆるレベルでの強力な政治的リーダーシップを使い、「公衆衛生、医療、社会的支援、財政部門」をひとつにする必要があると、疫学者のバラマー・ムカルジー氏は言う。 また、こうした戦略は、各地域ごとに異なるものにする必要もある。インドには新たな厳しいロックダウンを敷く余裕はない。しかし、ムカルジー氏が指摘するように、「私たちは気を抜いて運命に身をゆだねるわけにはいかない」のだ。 (英語記事 India passes two million Covid-19 cases )

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    レバノンで反政府デモ、治安部隊と衝突 爆発で不満高まる

    ・アブド県知事は、爆発で多くの建物が倒壊し、30万人もの人々が住む家を失ったとしている。 アブド氏はBBCに、「ベイルートは食べ物を、衣服を、家を、建材を必要としている。ベイルートは避難者、市民の居場所を必要としている」と述べた。 一方、ラウル・ネーメ経済相は復興について、少なくとも一部は外国からの支援に頼らざるを得ないと話した。 レバノンでは新型コロナウイルスの感染者が増加している。爆発前、病院はその対応に追われていた。 1975~1990年の内戦以降で最悪の経済危機にも見舞われており、反政府デモが繰り広げられるなど、政治的な緊張が高まっていた。市民は停電が日々発生し、安全な飲み水や公的医療が不足する中、困難な生活を強いられてきた。 レバノンは食料の大部分を輸入に頼っている。大量の穀物はベイルート港湾地区に保管されていたが、今回の爆発で倉庫が壊滅。今後の食料不足が懸念されている。 ベイルート港湾地区の状況。左が爆発前の今年1月25日、右は爆発後の8月5日。写真内の円を左右に移動すると変化を見ることができる。爆発地点ではクレーターができた(Location of blast and crater) 爆発のきっかけは? 爆発したとされる硝酸アンモニウムは、農業用の肥料や爆薬として利用される。 ベイルート港湾の倉庫には、没収した船舶から降ろされた硝酸アンモニアが、2013年から約6年間保管されていたとされる。 船舶関連の法的事案を扱うウェブサイトShiparrested.comによると、没収されたのはモルドバ国旗を掲げた船名「ロサス」という船。ジョージアからモザンビークに向けて航行中、機械に問題が発生しベイルート湾に入った。 同船は検査の後、出港が禁止された。所有者は法的な争いの末、同船を放棄。安全のため、積み荷は倉庫に保管されたという。 港湾当局と税関当局のトップは地元メディアに対し、安全確保のために硝酸アンモニアを輸出するよう、司法当局に数回にわたって文書で要請していたと話した。 港湾当局トップのハサン・コレイテム氏は地元放送局OTVに、裁判所から硝酸アンモニウムの保管を命じられた時点で、危険性は認識していたと説明。「だが、これほどとは思わなかった」と述べた。 (英語記事 Anti-government protests break out in Beirut/Lebanon needs 'deep change' after blast - Macron)

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    分娩室に入った直後に爆風、ガラス浴びるも男児出産 ベイルート

    もに健康だという。 恐怖の瞬間をカメラで撮影していた夫のエドモンドさんが、爆発の瞬間に何があったのかBBCワールドニュースに語った。

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    ミシェル・オバマ前米大統領夫人、「軽症のうつ病」と明かす

    2020年08月06日 15:10 公開 ミシェル・オバマ前米大統領夫人は5日、「軽症のうつ病」にかかっていることを明らかにした。新型コロナウイルスの大流行や人種差別問題、トランプ政権の「偽善」が原因と述べた。 オバマさんは、自分の名前を冠したポッドキャスト番組の2回目で、米ジャーナリストのミシェル・ノリスさんにインタビュー。その中で、自身の病状について言及した。 「このところ、精神的には充実した日々ではない」 「軽症のうつ病のような状態にあることを自覚している」 「(新型ウイルス対策の)隔離だけではなく、人種をめぐる衝突や、今の政権の偽善ぶりを毎日見るだけで、気分が落ち込む」 <関連記事> ミシェル・オバマさん、米国の「最も尊敬する女性」に ミシェル・オバマ夫人、トランプ氏に投票の女性を批判 運動や睡眠に影響 オバマさんはまた、日課の運動や睡眠に支障が出ているとした。 「真夜中に目が覚める。不安を感じたり、重苦しさを覚えたりするからだ」 また、「朝目が覚めて、また新たな黒人男性や黒人が非人間的な扱いを受け、傷つけられ、殺され、不当に非難される」のを知るのは、「くたくたになる」と述べた。 「そのために、人生でしばらく感じていなかったほどの体重になった」 スケジュールが鍵 ただ、そうした感情とうまくやっていくには「スケジュールを立てることが鍵だ」と説明。新型ウイルスの感染流行が続く状況では、自分で決まりにしていることを続けることがいっそう大事だと話した。 また、「自分を知る」ことと、「喜びを与えてくれること」を知ることが、「感情の起伏」に対処する上で必要だとした。 ポッドキャスト番組の初回では、夫のバラク・オバマ前大統領にインタビューしていた。 (英語記事 Michelle Obama says she has 'low-grade depression')

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    原爆投下から75年 広島で平和記念式典

    2020年08月06日 14:37 公開 原爆投下から75年を迎えた広島で6日、平和記念式典が開かれた。新型コロナウイルスの流行により、式典は通常よりも規模を縮小して行われた。 1945年8月6日、アメリカ軍は広島市上空に原爆を投下。約14万人が亡くなった。 9日には長崎にも原爆が投下され、その約1週間後に日本は降伏。第2次世界大戦の終えんとなった。 広島の平和記念公園で行われた式典には安倍晋三首相のほか、広島市の松井一美市長、被爆者やその家族らが参列した。 式典には例年、数万人もの人々が参列する。しかし今年は、新型ウイルス対策として参列者が大きく減らされたほか、用意された椅子も間隔が開けられ、ほとんどの参列者がマスクを着用していた。 原爆が投下された午前8時15分には黙とうが捧げられた。 <関連記事> 広島と長崎で被爆した女性たちの物語 原爆投下から75年 広島県、被爆の「被服支廠」解体の方針 市民から反発も ローマ教皇が訪日、長崎で核廃絶訴え(2019年11月) 松井市長は平和宣言で、「1945年8月6日、広島は1発の原子爆弾により破壊し尽くされ、『75年間は草木も生えぬ』と言われました」と語った。 「しかし広島は今、復興を遂げて、世界中から多くの人々が訪れる平和を象徴する都市になっています」 アントニオ・グテレス国連事務総長は動画でメッセージを寄せ、核開発競争の可能性があると警告。全ての国が核兵器を廃棄すべきだと述べた。 「分断や不信、対話の欠如が、世界を歯止めの利かない戦略核兵器競争に引き戻す危険性がある」 「核の脅威を完全に取り除くには、完全な核廃絶しかない」 欧州での第2次世界大戦は1945年5月、ドイツの降伏によって終わったが、アジアでは日本が連合国軍と戦い続けていた。 日本が最後の通告を無視したことから、アメリカは原爆を投下することで日本の降伏を早められると考えた。 8月6日、アメリカ軍は「リトル・ボーイ」と呼ばれる原爆を広島に落とした。原爆が初めて戦争で使われたのはこの時だ。 大規模な爆発で広島市は焼き払われ、少なくとも7万人がその瞬間に殺された。その後、放射能汚染によって数万人が命を落とした。 日本がすぐに降伏しなかったため、アメリカは3日後の9日に、「ファットマン」という別の原爆を長崎市に投下した。 死者数の記録は推計だが、広島市の人口35万人のうち14万人が、長崎では少なくとも7万4000人が原爆で亡くなったとみられている。 歴史上、実験以外の理由で原爆が投下されたのは、この2回のみだ。 原爆投下により、アジア圏での戦争は唐突に終わった。日本は1945年8月14日に連合国軍に降伏した。 しかし、日本はこの前にすでに降伏寸前だったという指摘や、原爆があまりに多くの市民を殺したという非難の声もあがっている。 戦後、広島は平和の街として復興し、世界中で核廃絶の運動を行っている。 (英語記事 Bells toll to mark 75 years since Hiroshima bomb)

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    ベイルート空撮 港湾の広範囲が壊滅状態

    2020年08月06日 12:52 公開 大規模な爆発が4日にあったレバノン・ベイルートの港湾地区をドローンで空撮した。 映像からは、港湾の広い範囲で壊滅的な被害が出ていることがわかる。 死傷者のほか行方不明者も多数出ており、湾内では船を使った捜索が続いている。

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    ベイルート爆発、死者が増加 港湾当局者を自宅監禁

    ノンの最高防衛会議は、責任者は「最大限の刑罰」に処される可能性があるとした。 ラウル・ネーメ経済相はBBCに、「無能ぶりとひどく劣悪な管理の結果だと思う。管理者に大きな責任があり、おそらく前政権にもあるだろう。こうした爆発の後だからといって、誰が何に対して責任があるのか、我々は黙っているつもりはない」と述べた。 フランス、欧州連合(EU)、ロシア、チュニジア、トルコ、イラン、カタールがレバノンに救援物資を送っている。イギリスも医療と人道援助の専門家を派遣する準備を整えている。 (英語記事 Beirut officials under house arrest after blast)

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    フランスの新規感染者、2カ月ぶりの高水準 欧州でまた増加

    2020年08月06日 12:23 公開 フランスは5日、新型コロナウイルスの感染者が過去24時間で新たに1695人確認されたと発表した。1日の新規感染者としては約2カ月ぶりの高水準となった。 フランスでは新型ウイルスの感染症COVID-19で3万人以上が死亡しており、イギリスとイタリアに次いで欧州で3番目に死者数が多い。 南西部トゥルーズは、混雑した通りでのマスク着用を義務付ける新たな規則を導入した。首都パリや他の多数の都市も追従するとみられる。 <関連記事> フランスの医療・介護従事者、「歴史的」賃上げへ 月平均2.2万円 フランス、制限を大幅解除へ 新型ウイルスに「最初の勝利」 昨年末の肺炎、実は国内初の新型ウイルスだった? フランス 欧州各地で感染者が再び増加 欧州で新型ウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)を緩和して以降、感染者数の増加に再び見舞われているのは、フランスだけではない。 スペインは5日、6月にロックダウンを緩和し始めてから最多となる1772人の新規感染者が確認されたと発表した。 スペインをめぐってはイギリスが先月、スペインからの入国者について、これまで免除していた14日間の自主隔離措置を義務付けると発表した。 これに続くかたちで、スイスもスペインからの旅行者に対して隔離措置を取ると発表した。しかし、カナリア諸島とバレアレス諸島からの旅行者には適用されない。 一方、ドイツはベルギー・アントワープからの全ての旅行者に対し、隔離を義務付けるとしている。これは、ドイツの疾病管理機関がアントワープを「感染リスクの高い地域」に指定したことを受けたもの。 春には比較的順調に感染者数を抑えられていたギリシャでは、過去24時間で新たに124人の感染が確認され、1日の増加数としてはここ数週間で最多を記録した。同国のキリアコス・ミツォタキス首相は国民に対し、厳しい制限をしっかり守るよう求め、「油断」しないよう警告した。 そのほかの国の状況は アフガニスタンではサンプル調査の結果、人口の3分の1近く(約1000万人)が新型ウイルスに感染している可能性があることがわかったと、同国のアフマド・ジャワド・オスマニ保健相が明かした。 この結果は、世界保健機関(WHO)と米ジョンズ・ホプキンス大学の支援を受けて、アフガニスタンの9500人を対象に実施された抗体検査によるもの。 オスマニ氏は感染者の大半は都市部で確認され、首都カブールが最も影響を受けているとした。感染者の多くは無症状とみられる。 アフガニスタンの公式の感染者数は約3万6000人、死者は1200人となっている。しかし、貧困や数十年に及ぶ紛争で弱体化した医療制度が原因で、感染者数が実際よりも大幅に少なく報告されていると考えられている。 こうした中、南米ブラジルでは先住民の主要人物が新型ウイルスによる感染症COVID-19の合併症で死亡した。 ヤワラピティ族のリーダー、アリタナ氏は先月、ウイルス検査で陽性と診断され、その後、集中治療室へ移された。 アリタナ氏はアマゾン熱帯雨林を守り、先住民族の権利を守るために闘ってきた人物。 ブラジルでは先住民コミュニティーが新型ウイルスの甚大な被害を受けている。 同国の死者数と感染者数はいずれも世界で2番目に多い。これまでに9万6000人近くが死亡し、約280万人が感染している。 新型コロナウイルス特集 感染対策 基本情報:1分で解説 新型コロナウイルスについて知っておくべきこと 予防方法: 正しい手の洗い方 なぜ外出を控えるのか: 家にいることで人の命を助けられる 社会的距離とは: 2メートルってどれくらい? 感染対策に必要な距離 感染したか判断するには: 「具合が悪いんだけど、もしかして新型ウイルス?」 感染を判断する方法とは 心の健康:【解説】 新型コロナウイルス、心の健康はどう守る? 在宅勤務・隔離生活 在宅勤務:【解説】 より良い在宅勤務へ 便利なコツやツールは? 自主隔離:新型コロナウイルス、自主隔離でやるべきこと 必要なものの調達: 安全なデリバリーやテイクアウト、買い物の方法は (英語記事 France reaches two-month high in virus cases)

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    BBC、報道で人種差別語を使用 判断を擁護

    2020年08月06日 11:52 公開 BBCが報道番組で人種差別の言葉を放送したとして、苦情が寄せられている。BBCは、言葉の使用について編集の立場を擁護する一方、不快な思いをさせたことを認めている。 この番組は、7月29日にBBCのニュースチャンネルなどで放送されたもの。ブリストルで起こった人種差別事件に関する報道の中で、事件で使われたとされるNワード(黒人に対する差別的表現)を使用した。 BBCは、この事件でNワードが使われたことを報じる目的だったとし、被害者の家族もこの判断を支持していると説明した。 通信業界の監視団体Ofcomにはこれまでに384件の苦情が寄せられており、謝罪の要求も出ている。 一方BBCは、今週中にも苦情に関する報告書を発表する予定で、それまでは直接寄せられた苦情件数は公表しないとしている。 <関連記事> 「黒人歯磨き粉」の中国語名とロゴを見直し 米日用品大手 白人が「Nワード」を歌っていい場合はあるのか 問題となった事件は7月22日、国民保健サービス(NHS)職員の22歳の男性が、職場近くのバス停に向かう途中で車にはねられたというもの。この男性は「K-Dogg」という名前でミュージシャンとしても活動しているが、脚や鼻、頬骨などの骨折する重傷を負った。 この男性をはねた車に乗っていた人物らが人種差別的な言葉を使っていたことから、警察は人種憎悪に基づく犯罪として扱っている。 これまでに4人が、殺人未遂などの疑いで逮捕されている。 被害者家族の願い BBCは問い合わせサイトに掲載した声明で、「この放送が攻撃的になってしまったことは受け入れるが、なぜこうした決定を行ったかを理解してほしい」と説明した。 声明によると、被害者家族から「被害者のけがの写真を使ってほしいと頼まれた。また家族には、車に乗っていた人物らが使ったとされる人種差別の言葉を全て報道すべきだという決意があった」という。 「こうした被害者家族の願いとは独立した形で、BBCは文脈を伝える上でこの言葉を使うことが編集上許されるかどうかを考慮した」 「この言葉がテレビで放映されることは滅多にない。今回は他のすべての案件と同様、この言葉をそのまま使うかどうかについて、幹部を含む編集チーム全体で決定した」 BBCの説明に怒りの声も ソーシャルメディアでは、BBCは公式に謝罪するべきだという声が相次いでいる。 Shavaさんはツイッターで、「BBCニュースは、誰かを攻撃した時に『許可をもらった』と言い訳している。最悪だ!」とコメントした。 https://twitter.com/Meth_uselah/status/1290622873787408384 時計「ヴィタエ・ロンドン」のウィリアム・アドアシ最高経営責任者(CEO)は、「BBCはテレビの生放送でNワードを使うことを支持し、正当化している。単純にげっそりするし、エネルギーの無駄づかいだ」と述べた。 https://twitter.com/WilliamAdoasi/status/1290614761743360002 イギリスで仕事を持つアフリカ系・カリブ系女性の団体「InfluencHers」はBBCに対する公開書簡を発表し、「Nワードを繰り返し使う目に余る行為」について「公式に謝罪するべき時」だと訴えた。 書簡では今回の報道番組のほか、BBCのドキュメンタリー番組「American History's Biggest Fibs(アメリカ史最大のうそ)」についても言及。この番組は2019年に放映された後、最近になって再放送されていた。 「BBCが、奴隷制度や植民地時代を生きた人たちの子孫や、今も存在する人種差別の犠牲者たちが最も尊厳を傷つけられる恐ろしい言葉を安易に使うことに、私たちは動転し、傷つけられ、攻撃されたと感じている」 「この言葉は、私たちが子ども時代やそれ以降にも投げかけられる言葉だ。受信料を払っている放送局が安易にこの言葉を使い、それを強制的に聞かされることに反対する」 ドキュメンタリー番組でプレゼンターを務めた歴史家のルーシー・ウォーズリー氏は、ツイッターでNワードの使用は「受け入れられるものではなかった」と謝罪している。 (英語記事 BBC defends use of racial slur in news report)

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    ベイルートの大爆発、BBC支局を爆風が直撃 女性記者が吹き飛ばされる

    020年08月06日 10:55 公開 中東レバノンの首都ベイルートで4日に起きた大規模な爆発で、BBCベイルート支局の記者が巻き込まれた。 BBCアラビア語のマリエム・タオミ記者は当時、モロッコの持続可能エネルギー機関のプロジェクトマネージャー、ファイサル・アル・アシール氏をビデオインタビューしていた。 動画では、マリエム記者が爆風で吹き飛ばされ、床にガラスの破片のようなものが散らばっているのが確認できる。 記者は幸い無事だった。

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    中国の収容所、ウイグル族のモデルが内部を撮影

    2020年08月05日 19:10 公開 BBCはこのほど、イスラム教徒のウイグル族のモデル、マーダン・ギャパーさんが、中国・新疆ウイグル自治区の強制収容所内で携帯電話で撮影したとする動画を入手した。 ギャパーさんの家族がBBCに提供したこの動画では、ギャパーさんが窓に鉄格子のはまった部屋の中で、左手をベッドに手錠でつながれている様子が映されている。 中国政府が「再教育施設」と呼ぶ場所には、過去数年間で100万人ものウイグル人が拘束されたとみられている。 この施設では、イスラム教徒への不妊手術の強制やその他の迫害行為が行われてるとの報告があり、国連やイギリスを含む各国政府が非難の声をあげている。

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    ウイグル族のモデル、中国の収容施設から動画 BBCが入手

    中国西部の新疆ウイグル自治区にある、ウイグル族などを収容する施設の内部を撮影した極めて貴重な映像を、BBCのジョン・サドワース記者が入手した。同記者が報告する。 撮影したのは、マーダン・ギャパーさん(31)。新疆芸術学院でダンスを学んだ後の2009年、豊かな生活を求めて新疆ウイグル自治区を出た。中国の大規模オンラインショップ淘宝(タオバオ)のモデルになり、多額の報酬を得ていた。 モデル時代の華やかな姿とは大きく異なり、ギャパーさんの自撮り動画には、薄汚れた壁に囲まれ、窓には鉄格子がつけられた部屋で、汚れた服を着た彼の姿が写っている。 足首は腫れ上がり、左手首にはめられた手錠は、唯一の家具であるベッドの鉄フレームにつながれている。 この4分38秒にわたる映像と、ギャパーさんの多数のメールは、新疆ウイグル自治区で中国政府が進める「3つの悪(分離主義、テロリズム、過激主義)」との闘いがどのようなものかを示す新たな証拠だ。 帰郷して手続きするよう指示 広東省仏山市でモデルの仕事をして暮らしていたギャパーさんは、2018年8月に大麻を販売したとして逮捕され、1年4カ月の刑が言い渡された。彼の友人は、容疑はでっち上げだったと主張する。 ギャパーさんは2019年11月に刑務所を出たが、1カ月もたたないうちに警官が尋ねて来て、新疆ウイグル自治区に戻って型どおりの手続きをする必要があると言われた。当局の関連書類には、「地元で数日間の教育を受ける必要があるかもしれない」と書いてあった。 今年1月15日、ギャパーさんは当局の2人付き添われ、仏山市から新疆ウイグル自治区クチャ市に飛行機で移送された。家族は再教育施設に入れられたと考えた。 その1カ月後、家族のもとにギャパーさんから連絡があった。彼は何らかの方法で、携帯電話を使えるようになっていた。 新型ウイルス感染リスクも 信頼できる推定によると、過去数年間で100万人超のウイグル族と他の少数民族が、新疆ウイグル自治区にある収容施設に入所させられている。中国は高度に警備されたこの施設について、反過激主義の教育を目的とした、自主的に入る学校だとしている。 最近の調査では、何千人もの子どもが親から引き離されている。また、女性には避妊手術が強制されている。 中国は「再教育施設」のほとんどは閉鎖されたとしているが、ギャパーさんの報告は、ウイグル族が今も大規模に拘束されている様子を示している。 また、新型コロナウイルスの感染が新疆ウイグル自治区でも急増している状況で、入所者たちは不衛生で高密度の環境に置かれ、深刻な感染リスクに直面していることも表している。 BBCは中国外務省と新疆ウイグル自治区の当局にコメントを求めたが、ともに返事はなかった。 「ここで死にたくない」 ギャパーさんが中国のメッセージアプリ微信(ウィーチャット)を使って収容施設から送ったメッセージには、おぞましい状況が記されていた。 「50平方メートルもない狭い部屋に50~60人が拘束されていた。男性は右側、女性は左側にいた」 「全員、『フォー(4)ピース』と呼ばれるものを身に着けていた。頭にかぶる黒い袋、手錠、足かせ、手錠と足かせをつなぐ鉄チェーンだ」 ギャパーさんもそれを着用するよう命じられた。 「私は頭の袋を取り、警官に手錠がきつくて手首が痛いと言った」 「彼は怒りをあらわにし、『今度フードを取ったら殴り殺してやる』と言った。それ以降、話をしようとは思わなくなった」 「ここでは絶対に死にたくない」 ギャパーさんは、叫び声がどこかから絶えず聞こえてくるとし、「尋問室」があるようだと記している。 また、入所者は全員でプラスチック製のボールとスプーンを共用し、シラミに悩まされているとするなど、不衛生な環境についても書いている。 全員がマスクを着用 中国が新型ウイルス流行の危機を迎えていた1月22日、全国的な対策が取られていることが、収容施設にも伝わってきた。 施設内では警官が全入所者にマスクを着用させた。ただ、相変わらず混雑した部屋で、頭にはフードをかぶらなくてはならなかった。 あるとき、職員が入所者の検温をすると、ギャパーさんを含め数人の体温が摂氏37度を超えていた。彼は上階の部屋に移された。そこでは拷問の音がさらにはっきり聞こえたという。 「男の人が朝から晩まで叫び声を上げていたこともあった」 数日後、入所者は小型バスでどこかに移送された。かぜをひいて鼻水が出ていたギャパーさんは、別の施設に移された。彼が「感染流行管理センター」と呼ぶその施設の部屋で、今回の動画を自撮りした。室内では手錠でベッドにつながれた。 「体中シラミだらけだ。毎日捕まえて体から取り除いている。とてもかゆい」 「もちろん、みんなといた警察署よりこっちのほうが環境はいい。ここでは1人だ。ただ、2人に監視されている」 ギャパーさんは施設を移ったとき、私物へのアクセスが認められたと思われる。携帯電話も職員に気づかれなかったようだ。彼は警察の施設で18日過ごした後、突然、外界への連絡が可能になった。 ギャパーさんからの連絡は数日間続いた。しかし突然、メッセージは途絶えた。 それ以来、ギャパーさんから音沙汰はまったくない。当局は彼の所在や、拘束を続けている理由について、何の説明もしていない。 13歳に降伏求める文書 メッセージが本当にギャパーさんの送ったものか、判定するのは不可能だ。ただ専門家は、動画の背景で聞こえる政治宣伝の言葉から、本物だとみられると言う。 動画からは、「新疆が東トルキスタンだったことは1度もない」などと、ウイグル語と中国語でメッセージが放送されているのが聞こえる。 また、新疆ウイグル自治区に移送された方法や、施設の状況などが、これまで施設について確認された記録と合致している。そのことからも本物である可性能が高いと、中国政治に詳しい米ジョージタウン大学のジェイムズ・ミルワード教授は話す。 ギャパーさんが送信したものの中には、「感染流行管理センター」の床で見つけた文書の写真もある。地域の共産党幹部の演説が書かれており、わずか13歳の子どもにも「間違いを悔い、自発的に降伏する」よう求める内容だった。 ウイグル族について研究している米コロラド大学のダレン・バイラー博士は、「宗教的な活動に関して未成年に責任を取らせるとした公式文書を見るのはこれが初めてだと思う」と話す。 「息ができない」 ギャパーさんの家族には5カ月前から、彼のメールが届かなくなった。今回、映像を公表することで、彼に圧力や罰が加えられる恐れがあることは認識している。 しかし、ギャパーさんとウイグル族の苦難を明らかにすることで、アメリカで警官の暴行によって死亡したジョージ・フロイドさんの映像が反人種差別の抗議デモを引き起こしたのと同様、世論を動かせるのではないか――。オランダで暮らすギャパーさんのおじ、アブダルハキム・ギャパーさんは、そう考えている。 「(マーダン・ギャパーさんとフロイドさんは)どちらも人種を理由に虐待された」、「アメリカでは人々が声を上げたが、私たちの場合は沈黙が続いている」。 「ウイグル族全体がジョージ・フロイドさんのようだ」、「息ができない」。 アブダルハキムさんは、ギャパーさんが拘束される前、彼とよく連絡を取っていた。そうした外国とのコネクションが、ギャパーさんの拘束につながったのは「100%間違いない」と話す。 アブダルハキムさんは、2009年から新疆ウイグル自治区で政治ビラを配るなどの活動をしてきた。中国当局に逮捕されそうだと知り、国外に脱出した。政治活動は平和的で、おいのギャパーさんはまったく関わっていなかったと、アブダルハキムさんは言う。 BBCは中国当局に、ギャパーさんとアブダルハキムさんが中国で犯罪に関わった疑いがあるのかを質問した。 また、ギャパーさんがベッドにチェーンでつながれた理由や、その他の不当な扱いや拷問の訴えについても、コメントを求めた。 中国当局から回答はなかった。 (英語記事 Uighur model sends rare video from Chinese detention)

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    「ピキュピキュ」 赤ちゃんリスのかわいい「そしゃく音」が話題に

    2020年08月05日 17:01 公開 赤ちゃんリスのかわいらしい咀嚼(そしゃく)音が話題になっている。 イギリス出身でスウェーデン北部で暮らしている、野生生物写真家で動物学者のダニ・コナーさんは、母リス・レミ(ダニさんが名付けた)を撮影してきた。 レミが車にひかれて死んでしまった後、残された4匹の赤ちゃんリスにえさを与えるようになった。4匹はまだ幼く、自力で生きてはいけなかったからだ。 ダニさんは4匹と100時間以上過ごしてきたと話す。赤ちゃんリスはダニさんが近くにいても全く気にしていないようだ。 ビデオ製作:イムラン・ラフマン=ジョーンズ

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    イギリス初の黒人の女の子向け雑誌 6歳の娘と母が発行

    2020年08月05日 16:56 公開 新型コロナウイルス流行によるロックダウン(都市封鎖)中、イギリス在住のセリーナさんは、6歳の娘のフェイスちゃんのために雑誌を買いに行ったが、娘と同じような女の子を取り上げた雑誌を見つけられなかった。 この体験から、セリーナさんとフェイスちゃんは、イギリス初の7~14歳の黒人の女の子向けの雑誌を発行した。 雑誌不況が続く中、「ココア・ガール(Cocoa Girl)」はこれまでに1万1000部を売り上げている。

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    バナナ食べる少女の広告、「無神経」だったと謝罪 独アウディ

    2020年08月05日 13:45 公開 ドイツの自動車メーカー「アウディ」は3日、同社の高性能車RS4の前方部分にもたれかかってバナナを食べる少女をあしらった広告について謝罪した。同広告をめぐっては、少女のポーズが「挑発的」で、子どもの命を脅かすものだとの批判が上がっていた。 アウディはこの日、「みなさんからのご意見を受け、このことについてきちんと説明させていただきたい。私たちは子どもたちのことを大事に思っている」とツイートした。 「アウディRS4はは家族向けの車で、緊急ブレーキシステムを含む30以上の運転支援システムを搭載している。そのため、このキャンペーンのために様々な家族の一員を登場させた」 https://twitter.com/AudiOfficial/status/1290242181148618752 続けて、「このような無神経な画像を使用したことを心からおわびし、今後は使用されないよう徹底する。また、このキャンペーンがどのように作られたのか、そしてこの件について管理体制に問題はなかったか、直ちに社内で調査する」と書いた。 https://twitter.com/AudiOfficial/status/1290242976459812865 SNSで批判 この広告に対しては、子どもが車のフロントグリルにもたれかかっていると、運転手から子どもの姿は確認できないだろうとの指摘も上がっていた。 また、バナナやスポーツカーは男性の欲望の象徴とみられることが多いことから、性的なものを連想させるものだとの批判もあった。 この広告には英語で、「あなたの胸をさらに高鳴らそう。あらゆる側面で」とのスローガンが付けられている。 ツイッターでは、「あなたの胸をさらに高鳴らそう。あらゆる側面で、だって? 口にバナナをくわえた子どもと派手な車を使った画像こそ、あらゆる側面で相当間違ってる」との指摘や、「幼い女の子が男性器の象徴を持っているなんて。意図は明確だ。かなりね」といった声が上がっている。 ほかにも、「全部みてみよう。赤=エロチシズム、スポーツカー=性的能力の代替、動物柄のミニスカート=性的魅力、バナナ=男性器の象徴。なのに、全部偶然だって言うのか」とツイートする人もいた。 一方、「自分はこのメッセージをこう捉える。アウディRS4=家族向けの車。自分の娘が胸を高鳴らせてくれるように、RS4もそうしてくれる。そのどちらも当然かっこいいと」との声もあった。 親会社の広告も物議を醸す 親会社の独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)も今年5月、ソーシャルメディア上で同様の論争を引き起こした。 物議を醸したVWの「ゴルフ8」の広告動画は、肌の黒い男性が巨大な白人女性の手で移動させられ、黄色のゴルフ8から遠ざけられるという内容。 男性は最後に指ではじかれ、レストランの中へ消える。レストランには「小さな植民地人」を意味する「Petit Colon」と書かれてあった。 (英語記事 Audi drops 'insensitive' girl with banana ad)

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    肥満を体重で定義しない カナダ医学協会、新指標を発表

    いるという調査結果が出ており、それが体重とは関係のない健康状態の悪化につながる可能性があるという。 BBCの取材でラモス=サラス氏は、「体重への偏見は、単に肥満に対する間違った考えというだけでない。実際には医療従事者の態度にも影響を与えている」と語った。 <関連記事> 太った人を馬鹿にすると体重は減るのか 「ファット・シェイミング」に批判集中 「ピザのカロリー、消費にはウォーキング4時間」 ラベル記載すれば効果=英研究 痩せたくて……ダイエットを18年やり続けた私が学んだこと  カナダでは肥満の人の割合が過去30年で3倍に増えた。統計局によると、カナダ人の4人に1人が肥満状態だという。 一方、肥満に関するガイドラインは2006年から改定されていなかった。 新しいガイドラインには「オビーシティー・カナダ」のほか、カナダ肥満科医協会、カナダ健康調査研究所などが参画している。 複雑で慢性的な病状 このガイドラインでは、今までどおりボディマス指数(BMI)や腹囲といった指標を使った診断を推奨しているものの、その限界にも言及。医師は、体重が患者の健康にどのような影響を及ぼしているかに、より注目すべきだとしている。 また、体重をわずか3~5%減らすだけで健康状態の改善がみられることや、個人の「ベスト体重」はBMIから換算した「理想体重」とは異なる場合があると指摘している。 その上で、肥満は複雑な慢性的病状で、生涯を通じた管理が必要だと強調している。 「長い間、私たちは肥満を生活習慣と関連付けていた(中略)以前は非難や屈辱を受けることが多かった」とラモス=サラス氏は述べた。 「肥満を抱えている人は、他の持病がある人と同様、支援を必要としている」 心理療法や投薬治療も 新ガイドラインは、肥満患者に「食べる量を少なく、運動量を多く」という単純なアドバイスを与えるだけでなく、心理療法や薬による治療、胃バイパス手術といった外科治療などの支援も行うよう推奨している。 一方で、標準的な減量のアドバイスを完全に排除はしていない。 「体格や体組成にかかわらず、全ての人に健康でバランスの取れた食事や、定期的な運動を取り入れるメリットがある」 しかし、減量すると脳がより空腹を感じて食欲が増すため、減量し続けることは難しいと指摘している。多くの研究で、食事管理で体重を減らした人の大半がリバウンドしていることが分かっている。 ガイドラインではこのほか、肥満患者の体重について話す時は事前に許可を取ること、単純にカロリーを減らすよう求めるのではなく、患者それぞれの健康目標に着目して治療を進めることなどを求めている。 (英語記事 Obesity not defined by weight, says new guideline)

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    「ガラスが粉々、床には血が流れ……」 レバノン・ベイルートの大規模爆発

    2020年08月05日 11:50 公開 (注意:動画には衝撃的な映像が含まれます) 中東レバノンの首都ベイルートの港湾地区で4日、大規模な爆発が起きた。当局によると70人以上が死亡、4000人以上が負傷した。 爆発の原因は今のところ特定されていない。しかし、ミシェル・アウン大統領は、2750トンの硝酸アンモニウムが6年間、危険な状態で保管されていたのは「受け入れられない」とツイートした。 今回の爆発は、レバノンが経済危機に直面している中で起きた。また、7日にラフィク・ハリリ元首相暗殺事件(2005年)の判決公判が予定されていることからも緊張が高まっていた。 生存者の中には、イスラエルから爆撃を受けていた頃や、自動車爆弾を使用した事件が多発していた頃を思い出し、動揺したと話す人もいた。