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    トランプ氏、バイデン氏への政権移行手続き開始を容認

    2020年11月24日 10:34 公開 ドナルド・トランプ米大統領は23日夜、ジョー・バイデン次期大統領による政権移行手続きの開始を認めるとツイートした。担当の一般調達局(GSA)に「必要なことをする」よう促すと書いた。一方のエミリー・マーフィーGSA長官は、「独自の判断」で政権移行手続きの開始を認めることにしたと、バイデン氏に手紙で伝えた。これに先立ち、トランプ氏が結果を争っていたミシガン州の選管が、バイデン氏による勝利を認定していた。 トランプ氏はツイートで、「GSAのエミリー・マーフィーが確固としてこの国に奉仕し忠誠を尽くしてくれたことに感謝したい。彼女は、いやがらせや脅しや攻撃を受けてきた。それが彼女や彼女の家族、GSA職員に起きるのを自分は望まない。自分たちの取り組みは今後も強力に続くし、自分たちが勝てると信じている! しかしながら、この国の最善の利益のためにも、私はエミリーと彼女のチームに、当初手続きについて必要なことをするよう勧めるし、自分のチームにもそう伝えた」と書いた。 https://twitter.com/realDonaldTrump/status/1331013908971261953 トランプ氏はその後、GSAに民主党との協力を認めたことと、法廷闘争を全力で継続することとは別だとツイート。「偽の票と『ドミニオン』を決して認めない」と書いた。ドミニオンとは、トランプ氏と支持者たちが証拠を提示することなく問題視している投票機の製造会社。 一方でGSAのマーフィー長官は、バイデン氏にあてた手紙で、連邦予算630万ドルや連邦政府の設備を政権移行手続きに使えるように許可すると伝えた。 トランプ氏に任命されたマーフィー長官は、自分がこれまで政権移行手続きを認めてこなかったのは、ホワイトハウスなどの指示や圧力によるものではないとした。また、今回認めることにしたのも、最近の各州での開票結果認定や訴訟の結果を受けて、過去の選挙の前例を参考に、独自に判断したと書いている。 長官はさらに、「自分や家族、スタッフ、あげくは自分のペットまで、オンラインや電話やメールで、もっと早くに(移行手続き開始を)決定をするよう、脅されてきた」と説明。政権移行の予算や設備調達を担当する政府部局が、選挙結果の認定に関わるような制度は、議会が早急にあらためるべきだとも書いた。 マーフィー氏はその上で、「大統領選の実際の勝者を決めるのは、憲法が詳述する選挙手続き」であって、自分たちGSAではないと強調した。 バイデン陣営はマーフィー長官の手紙を歓迎した。 「本日の決定は、この国が直面する難問への取り組みに着手するために必要な一歩だ。私たちはパンデミックを制御し、この国の経済を元に戻さなくてはならない」と、バイデン陣営は声明を発表した。 「この最終決定は、連邦省庁において政権移行手続きを正式に開始するよう指示する決定的な行政措置だ」 GSAは通常、選挙結果の判明を受けてすぐに政権移行手続きの開始を承認するもので、マーフィー氏はこれまで与野党から批判されていた。共和党の間からも、手続きの遅れは国家安全保障に悪影響を与えるという懸念が出ていた。連邦下院の民主党議員団は23日を期限に、マーフィー氏に状況説明を要求していたが、マーフィー氏はこれに応じなかった。 GSAの今回の決定によって、バイデン陣営は連邦施設や予算を使えるようになるほか、すでに着手している組閣人事で対象者の身元調査、いわゆる「身体検査」についても、連邦捜査当局の協力を得られるようになる。 共和党からの圧力は 週末にかけて複数の共和党議員や関係者が、政権移行手続きを認めるようトランプ氏に呼びかけていた。 23日には、政界引退が決まっているラマー・アレクサンダー上院議員(テネシー州選出)が、トランプ氏は「国を優先」して、バイデン氏を応援すべきだと声明を発表。「公職にある人間について世間が記憶するのは、その最後の行動だ」と指摘した。 シェリー・ムーア・カピート上院議員(ウェストヴァージニア州選出)も、「ある時点で2020年選挙は終わらなくてはならない」と呼びかけた。 ロブ・ポートマン上院議員(オハイオ州選出)は、バイデン氏が国家安全保障に関する最高機密レベルの重要情報や、新型コロナウイルス・ワクチンの供給計画について、説明を受けるべきだと主張した。 <関連記事> トランプ氏支持者も敗北認めるよう呼びかけ 弁護団には混乱 ジョージア州、バイデン氏の勝利を正式認定 さらに経済界からは160人以上の経営者がマーフィー長官にあてた公開書簡で、「次期政権に対して必要なリソースや重要情報を提供しないのは、アメリカの国民と経済と安全保障をリスクさらす行為だ」として、バイデン氏を次期大統領として認めるよう呼びかけた。 ミシガン州がバイデン氏勝利を認定 バイデン氏が15万票以上の差で勝ったとされていたミシガン州では23日、投票検査委員会が、この結果を正式に認定した。同委員会の委員は2人が共和党員、2人が民主党員。共和党員の1人が結果認定に賛成し、1人は棄権した。 棄権したノーマン・シンクル委員は、1つの郡で数百票が影響を受ける問題が指摘されているとして、認定を延期するよう主張した。 しかし、同じく共和党員のアーロン・ヴァン・ランゲヴェルド委員は、認定する以外はありえないと主張した。 トランプ陣営は同州で特に民主党支持者の多い大都市デトロイトを含むウェイン郡で、票の認定を延期するよう要求していた。 トランプ陣営の弁護団は、今後もミシガン州の開票結果に疑義を訴え続けると主張。ジェナ・エリス顧問は、州による認定は「ただの手続きに過ぎない」として、「国民は最終結果が公平で合法的なものだと、はっきり知る必要がある」と述べた。 しかし、各州の投票結果の認定締め切りは12月8日。12月14日には各州の選挙人が、それぞれの州の投票結果に沿って、トランプ氏かバイデン氏に投票する。この選挙人538人による投票で、バイデン氏は306票を獲得し、次期大統領当選が確定する見通し。 トランプ陣営はこの選挙人の選定について、共和党の州議会議員たちに働きかけようとしてきたが、今のところ成果はあげていない。 ウィスコンシン州では、トランプ陣営の要請で部分的な再集計が行われている。同州の選管担当者たちは、開票に立ち会うトランプ支持者が1票1票に疑義を唱えるなどして、開票作業を意図的に遅らせていると批判している。 ペンシルヴェニア州では共和党支持者の連邦地裁判事が21日、トランプ陣営は具体的な証拠を提示しないまま「700万人近くの票を無効にしようとした」と批判し、訴えを棄却した。トランプ弁護団はその後、同州の連邦高裁に控訴した。同州でバイデン氏は8万票以上リードしており、トランプ陣営やトランプ支持者は様々な訴えで票を無効にしようとしてきたが、敗訴が続いている。 ジョージア州では、結果が僅差だったため州法にもとづく手作業の全票再集計でバイデン氏の勝利が確認され、州知事もこれを認定したが、トランプ陣営は再々集計を要求している。 (英語記事 Trump accepts transition to Biden must begin)

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    英オックスフォード大の新型コロナ・ワクチン、有効率70% 安価で保管しやすい利点

    2020年11月23日 19:29 公開 ジェイムズ・ギャラガー、BBC健康・科学担当編集委員 英オックスフォード大学は23日、英製薬会社アストラゼネカと共同開発中の新型コロナウイルス・ワクチンについて、大規模な治験の結果、70%の人が感染症COVID-19を発症しないことが確認されたと発表した。 新型コロナウイルスのワクチン開発ではこれまでに、米モデルナと米ファイザーが有効率90%以上の結果を発表している。 ただし、オックスフォードとアストラゼネカのワクチンははるかに安価で、普通の冷蔵庫(摂氏2~8度)で保管できるため、世界各地に幅広く普及しやすいことが利点と期待されている。 このため、規制当局が承認すれば、世界的なパンデミック対策において、きわめて重要な役割を果たすことになる。 さらに、接種するワクチンの量を調整することで、有効率が90%に達することもあるという実験結果が得られている。 イギリス政府はすでに、オックスフォードのワクチン1億回分を予約してある。これによって、5000万人が免疫を獲得できることになる。 ボリス・ジョンソン英首相は、「臨床試験でオックスフォードのワクチンがこれほど効果的だったというのは、実に前向きな知らせだ」とコメント。「今後さらに安全性を確認することになるが、それでも素晴らしい結果だ」と述べた。 新しいワクチン開発には通常10年はかかるが、このワクチンは約10カ月という猛スピードで開発された。 開発研究を主導するサラ・ギルバート教授は治験結果の発表について、「ウイルスによる大惨事を終わらせるためワクチンが使えるようになる、その時に向けて、また一歩近づいた」と述べた。 臨床試験の結果は オックスフォードとアストラゼネカの臨床試験には、イギリスとブラジル、南アフリカから計約2万4000人が志願して参加した。 ワクチンを2回接種されたうち、COVID-19を発症した人は30人。偽薬の接種を受けた人は101人が発症した。 研究チームによると、70.4%の有効率が確認されたという。また、発症しても、ワクチン接種を受けた人の重症化はなかったという。 ワクチンの量が多い注射を2度受けた人への有効率は62%だった。これに対して、最初にワクチン量を半分に減らした後に2度目はその倍量を接種すると、有効率は90%に上がった。なぜこの違いが出たのかはまだ不明だという。 治験を主導するアンドリュー・ポラード教授はBBCに、「この結果に本当に喜んでいる」と話した。接種量を減らすと有効率が90%に上がったことも「興味深い」と教授は述べ、「供給できる回数が増えることになる」と期待感を示した。 1回目は少量、2回目は多量の組み合わせで接種した被験者の間では、無症状の陽性者が出る割合も少なかったため、「これで人から人への感染を減らし、ウイルスの広がりを食い止められるかもしれない」とポラード教授は話した。 イギリスではすでに400万回分が使用可能な状態にあり、さらに今後は9600万回分が供給される。規制当局の承認手続きは向こう数週間に予定されている。 全国的なワクチン接種事業は、まずは介護施設の入居者と職員から始まり、続いて医療従事者と80歳以上の人たちに提供される。イギリスでは今年6月までの感染第1波で、COVID-19による死者が特に介護施設に集中した。 このワクチンの仕組みは このワクチンは、チンパンジーがかかる風邪ウイルスを遺伝子操作したもの。人間に接種してもこの風邪にかからないよう無害化されている。 ワクチンは「スパイクたんぱく質」と呼ばれる、新型コロナウイルスの一部の「設計図」を含む。これを体内に接種することで、体内はスパイクたんぱく質を生成し始める。すると人体の免疫系がこれを攻撃することを学習し、やがて実際に新型コロナウイルスが体内に入ったときには、同じようにこれを攻撃できるようになる。 結果は期待はずれなのか? ファイザーとモデルナの両者が共に有効率95%というワクチンを開発しているのに対して、オックスフォードとアストラゼネカのワクチンが有効率70%というのは、期待はずれだと受け止める人もいるだろう。 ただし、わずか1カ月前には有効率50%なら大成功だと思われていたし、70%というのは通常のインフルエンザ・ワクチンよりはるかに高い数字だ。 オックスフォードとアストラゼネカのこのワクチンは、COVID-19から人の命を救ってくれるものだ。それに変わりはない。 加えて、実際の運用において決定的とも言える利点がある。マイナス70度やマイナス20度など超低温保管を必要とするファイザーとビオンテック、あるいはモデルナのワクチンと異なり、これは一般的な冷蔵庫の温度で保管できる。 アストラゼネカは世界各地に30億回分を供給する予定(編集部注:日本政府はアストラゼネカと1億2000万回分の供給で合意済み)。 保管管理しやすいことに加え、薬価は1回分が約3ポンド(約420円)で、ファイザーの約2000円やモデルナの3500~4000円より、はるかに安い。 これで暮らしはどう変わるのか 私たちは今年ずっと、ワクチンを待ち続けてきた。各地でロックダウンや行動制限に耐えてきたのは、ワクチン開発の時間を稼ぐためだった。 しかし、イギリスで数千万人、世界中で数十億人に必要な量のワクチンを製造するのは、とてつもない巨大な取り組みだ。 私たちの暮らしは明日いきなり元に戻ったりはしない。けれども、特に感染リスクの高い人たちが守れるようになるだけでも、状況は劇的に改善する。 イギリスのマット・ハンコック保健相はBBC番組「ブレックファスト」に対して、来年夏までには「平常どおりに近い」状態に戻っているだろうと述べた。ただし、「ワクチンを広く供給できるようになるまでは、全員がお互いのことを考えなくてはならない」と指摘した。 専門家の反応は 治験に関わっていないオックスフォード大学のピーター・ホービー教授(感染症専門)は、「とても喜ばしい知らせだ。トンネルの出口がはっきり見えるようになった。オックスフォードのワクチン接種を受けた人で、COVID-19で入院したり亡くなったりする人は出なかった」と述べた。 リーズ大学のスティーヴン・グリフィン教授(ウイルス学専門)は、「これもまた素晴らしい知らせで、非常にわくわくする。世界中に広く供給できる可能性が高く、公衆衛生に大いに貢献しそうだ」と歓迎した。 (英語記事 Covid-19: Oxford University vaccine shows 70% protection)

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    ゾウが深い井戸の底に……救助活動に14時間 インド

    2020年11月23日 13:26 公開 インド南部ダルマプリで、野生のゾウが深さ17メートル近い井戸に落ちてしまっているのが発見され、14時間にわたる救助活動が行われた。井戸には覆いがなかった。 作業員が50人がかりでベルトやクレーンを取り付け、19日夜にゾウを井戸から運び出した。 一方、近隣の住民は、バナナの葉などを井戸に落として、ゾウに食料を与えた。 現地の森林管理当局者によると、救出されたゾウは軽い傷を負っていたが自然に治る程度のけがのため、ゾウの状態を数時間観察した後、近くの保護林に戻したという。

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    アメリカ、早ければ12月にもワクチン提供開始 新型コロナウイルス

    「間違った方向へ進んでいる」と米保健トップ 普通の生活に戻るのは「来年の冬」 ワクチン開発者、BBC番組で見通し ファイザーとビオンテックのワクチンは2回接種が必要だが、臨床試験では95%の有効性が示された。両社は年末までに5000万回分を提供したいとしている。 アメリカでは、州ごとに人口に応じて供給量が決められる。スラウイ博士によると、ワクチンを受ける優先順位を決めるのは各州に委ねられるが、医療従事者や高齢者など感染リスクの高い人を優先するよう推奨されている。 モデルナも開発中のワクチンが95%近い有効性を示したと発表しており、こちらも数週間以内の認可取得を目指している。 なお日本政府は、ファイザーとビオンテックからは1億2000万回分を、モデルナからは5000万回分のワクチンの供給を受けることでそれぞれ合意している。 「真の集団免疫」 スラウイ博士はこれらのワクチンの有効性から、アメリカの人口の70%がワクチンを受けることで来年5月には「真の集団免疫」を獲得できるだろうと話した。 一方で、「ワクチンに対する否定的な考えが減り、ワクチンを受け入れる人が増えることを本当に願っているし、心待ちにしている。それが我々を助ける重要な点になるだろう。通常の生活に戻るためには、ほとんどの人が免疫をつける必要がある」と強調した。 米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長のアンソニー・ファウチ博士はCBSニュースに対し、十分な人口がワクチンを接種すれば、アメリカは来年には「かなり早く」集団免疫の状態に達するだろうと語った。 どちらのワクチンも臨床試験の最終的なデータは公表されていないが、開発各社は深刻な安全性への懸念は出ていないとしている。 ワクチンの効果がどれくらい続くのか、人から人への感染を防げるのかなどはまだ分かっていない。 アメリカでは現在、新型ウイルスの感染が大きく広がっている。米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、感染者数も死者数も世界最多で、これまでに120万人が感染、25万6000人以上が亡くなっている。 米疾病対策センター(CDC)は、感謝祭(サンクスギビング、26日)の休暇を利用した移動を控えるよう国民に求めている。一部の州はマスク着用を義務付けたり、行動制限を強化したりしている。カリフォルニア州では夜間外出禁止令が始まった。 (英語記事 First Americans ‘may get Covid vaccine next month’ )

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    【米大統領選2020】 トランプ氏支持者も敗北認めるよう呼びかけ 弁護団には混乱

    2020年11月23日 12:16 公開 米大統領選で民主党のジョー・バイデン次期大統領に敗れたことを認めず不正選挙だと主張し続けるドナルド・トランプ米大統領に対して、与党・共和党の中から徐々に、負けを認めるよう呼びかける声が上がっている。トランプ氏を長年支持してきたクリス・クリスティー前ニュージャージー州知事は22日、トランプ陣営の弁護団を「国民的な恥さらし」と厳しく批判した。 共和党のクリスティー前知事は米ABCニュースの番組で、「正直に言って、大統領の弁護団のふるまいは国民的な恥さらしだ」と述べた。 クリスティー氏は、トランプ氏の弁護団が「不正選挙があったと法廷の外ではしきりに主張するが、いざ法廷に入ると、不正選挙だと主張しないし、不正選挙だと陳述しない」と批判した。 「私は大統領を支持してきた。2度にわたり、大統領に投票した。けれども選挙には結果というものがある。実際に起きていないことが起きたかのようなまねをし続けるわけにはいかない」と、前知事は述べた。 クリスティー氏は2016年大統領選で、現職州知事としては真っ先にトランプ氏を大統領候補として表立って支持した。今回の選挙では、大統領候補討論会に向けての準備を手伝った。ただし、11月4日未明の時点でまだ開票が続いているにもかかわらずトランプ氏が勝利を宣言した際には、時期尚早だと述べていた。 <関連記事> トランプ陣営、開票結果の認定延期や再々集計を要求 法廷は訴え棄却 バイデン陣営、政権発足を見据え計画を発表 「不正証拠ない」と政府調査委 トランプ氏の弁護団のうち、クリスティー氏はとりわけ、シドニー・パウエル弁護士を厳しく批判した。 パウエル弁護士は、弁護団が19日に共和党全国委員会本部で行った記者発表で登壇。弁護団を率いるルディ・ジュリアーニ氏らと並び、不正選挙があったと具体的な証拠を示すことなく力説した。特にパウエル弁護士は、投票機が数百万もの票をトランプ票からバイデン票に切り替えたと、裏づけを示さずに主張。ヴェネズエラや「共産主義の資金」などの介入があったなど、さまざまな陰謀論を、声を震わせながら強調していた。 しかし、トランプ陣営は22日、パウエル弁護士と距離を置く声明を発表。パウエル氏は「独自に法律家として活動」しており、「トランプ弁護団の一員ではない」と述べた。 一方で、トランプ氏は今月初めのツイートで、パウエル弁護士は自分の弁護団の一員だと明記していた。 パウエル弁護士は米CBSニュースへの声明で、自分が「トランプ弁護団の一員ではない」という陣営の声明は理解しているとした上で、「トランプ氏や他の共和党候補に投票ながらその票を奪われた大勢の有権者」のために近く提訴するとコメントした。投票機による不正投票があったとしているが、その根拠は示していない。パウエル氏は保守派の活動家で、元連邦検事。 22日にはほかにも、複数の共和党関係者の間から、トランプ氏に負けを認めるよう呼びかける動きが続いた。 メリーランド州のラリー・ホーガン州知事が米CNNに対して、トランプ陣営が選挙結果を覆そうと様々な形で画策する様子から、「まるでこの国がバナナ・リパブリック(独裁政権が汚職まみれの政情不安定な途上国の意味)みたいに見えてきた」と述べた。ホーガン知事はさらにツイッターで、トランプ氏が「ゴルフをやめて負けを認めるべきだ」と書いた。 ミシガン州選出のフレッド・アップトン下院議員はCNNに対して、自分の州はバイデン氏を選ぶと意思表示したと発言。ノースダコタ州選出のケヴィン・クレイマー上院議員は米NBCニュースに対して、バイデン氏の勝利を認めるとは発言しなかったものの、「政権移行手続きをとっくの昔に開始するべきだった」と述べた。 アラスカ州選出の穏健派、リーサ・マーコウスキ上院議員は、「すべての州は自由で公平な選挙プロセスを確保するために取り組んだ。トランプ大統領は主張を法廷で争う機会を得たが、裁判所はこれまでのところ、いずれも根拠がないと判断している。選挙結果を変える目的で、多くの州議会議員に圧力をかける作戦など、前例がないだけでなく、この国の民主手続きと相容れない。もはや、正式な政権移行手続きを全面的に開始すべき時だ」と声明を発表した。 トランプ陣営や支持者たちは、トランプ氏が負けた複数の州で票の無効化などを求めて提訴してきたが、そのほとんどの訴えが棄却されたり、原告側が取り下げたりしている。 同陣営は激戦州ペンシルヴェニア州では数百万票の郵便票を無効にするよう提訴していたが、連邦地裁は21日、この訴えを棄却した。 共和党支持者のマシュー・ブラン連邦判事は判決文で、トランプ陣営が「700万人近い有権者の権利を奪おうとした」と指摘。トランプ陣営の主張は「手当たり次第に雑につなぎ合わせた」「フランケンシュタインの怪物」のようで、「アメリカ合衆国において、これでは、たった1人の有権者の権利を奪う理由にさえならない。ましてや、人口6番目の州の有権者全員となれば、なおさらだ」と書き、この判決の結果、同陣営による同じ内容の再提訴を認めないという意味の表現を使い、強く批判した。 陣営の法廷戦略を指揮するジュリアーニ弁護士は、控訴する方針を示している。 連邦地裁の判断を受けて、選挙人20人を擁するペンシルヴェニア州は23日にも、バイデン氏の同州での勝利を認定する見通し。バイデン氏は同州で、8万1000票以上の差で勝ったとされる。 バイデン陣営は組閣作業 トランプ氏が負けを認めず、通常の政権移行手続きの開始を認めないことから、バイデン陣営は通常ならば政権移行チームが利用できるはずの連邦政府の施設や予算を使えずにいる。また、次期大統領をはじめ次期政権チームに共有されるはずの機密情報など重要情報を得られずにいる。新型コロナウイルスのワクチン供給計画に関する情報も得られていないとして、バイデン氏は人命にかかわりかねない事態だと批判している。 そうした中で、バイデン氏は24日にも閣僚候補の第一弾を発表する方針という。すでに大統領首席補佐官に選ばれているロン・クレイン氏が22日、ABCニュースに明らかにした。 クレイン次期首席補佐官は、「記録的な人数のアメリカ人がトランプ政権を拒絶した。それ以来、ドナルド・トランプは民主主義を拒絶している」と述べた。 さらにクレイン氏は、来年1月20日の就任式について、バイデン陣営は新型コロナウイルスの感染拡大が国内でまた急激に悪化している状況から、「規模を縮小」した式典を計画していると話した。 アメリカの選挙人制度 全国的な得票数ではバイデン氏が約600万票リードしているが、アメリカの大統領は全国的な得票数では決まらない。 各州の人口などをもとに割り当てられた選挙人計538人(連邦上下両院の定数合計に、首都ワシントンの代表3人を加えたもの)が大統領候補に直接投票し、過半数270人の票を獲得した候補が当選する。バイデン氏が今月3日の選挙で獲得した選挙人は306人、トランプ氏は232人となっている。 各州がそれぞれの選挙結果を認定する最終期限は、12月8日。 これを受けて各州の選挙人が12月14日、それぞれの州で集まり、大統領候補に直接投票する。通常ならば11月3日の選挙の結果を受けて、選挙人538人のうち、306人がバイデン氏、232人がトランプ氏に投票する。この投票結果を1月6日に連邦議会の上下両院合同本会議が開票し、その時点で次期大統領が正式に決まる。 各州の選挙人は11月3日の選挙の結果に沿って、自分の州で勝った候補に投票するのが通常の手続き。選挙結果を受けて、勝った側の党が選挙人を決める州もあれば、選挙前に各党が選挙人候補を指名し、選挙結果を受けて州知事が任命する場合もある。通常の手続きでは、たとえばミシガン州の選挙人16人は全員がバイデン氏に投票する。 しかし、トランプ陣営が選挙結果を法廷で争うかたわら、共和党が多数のミシガンやペンシルヴェニアなどの州議会に働きかけ、選挙人の選定に影響力を行使しようとしているとみられる。 連邦法によると、もしも州の有権者が「選択をしなかった」場合は、州議会が選挙人を選ぶことができることになっている。 ただし、有権者が「選択をしなかった」と立証するのは困難で、トランプ陣営はこれまでのところ大規模な不正があったと法廷で立証できずにいる。 (英語記事 US election 2020: Trump ally urges him to accept defeat in US vote / Sidney Powell: Trump team cuts ties with lawyer who peddled bizarre fraud claims)

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    南米グアテマラ、反政府デモで議事堂に放火

    2020年11月22日 11:53 公開 南米グアテマラで21日、反政府デモの参加者が議事堂に押し入り、破壊行為と放火におよんだ。 事件当時、議事堂内に人はいなかった。火は10分で消し止められ、デモ参加者は治安部隊によって解散させられた。 火災による被害の程度は明らかになっていない。 デモ参加者は、18日夜に議会が承認した予算に反対しているほか、アレハンドロ・ジャマテイ大統領の辞任を求めている。 野党によると、この予算は政府と密接な企業による大型インフラ事業を優先しており、新型コロナウイルスのパンデミックによる経済的・社会的影響を反映していないという。 また、グアテマラは最近、大型の暴風雨に見舞われて被害を受けている。 ギジェルモ・カスティージョ副大統領は19日に予算に反対すると述べ、自分とジャマティ大統領は「この国のためにも」辞任すべきだと発言した。

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    富豪と奴隷の遺体跡、ポンペイ遺跡で新たに発見

    2020年11月22日 10:54 公開 イタリア南部のポンペイ遺跡でこのほど、2000年近く前のヴェスヴィオス火山の噴火で亡くなった男性2人の遺体が新たに発見された。1人はおそらく裕福な男性で、もう1人はその奴隷ではないかと考えられている。 ポンペイ遺跡公園のディレクター、マッシモ・オサンナ氏は、2人は噴火の際、「逃げようとしていたところで、流されたのではないか」と説明した。 古代ローマの都市ポンペイは紀元79年、ヴェスヴィオス火山の噴火に見舞われ、街や住民ごと灰に埋もれた。そのため、考古学者にとっては豊富な資料が残っている。 今回の発見は、ポンペイ近郊にあった大きな村の発掘調査で明らかになった。 当局によると、裕福な男性の方は推定30~40歳。温かそうな毛織の衣服の痕跡が、首の下にあった。 もう1人の男性は推定18~23歳で、脊柱が圧迫されていたことから、肉体労働をしていた奴隷ではないかと考えられている。 固まった灰に残された空洞から遺体の型をとり、2人の姿の石膏像が作られた。2人の歯や骨の一部はそのまま残っていたという。 「死因は高熱によるショック死だ。2人の手足にぎゅっと力が入っていることからも、それが分かる」とオサンナ氏は説明した。 南部ナポリの近くにあるポンペイ遺跡では現在も発掘調査が進められているが、新型コロナウイルス対策のため、観光はできなくなっている。 (英語記事 Bodies of rich man and slave discovered in Pompeii)

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    【米大統領選2020】 トランプ陣営、開票結果の認定延期や再々集計を要求 法廷は訴え棄却

    2020年11月22日 10:47 公開 米与党・共和党は21日、野党・民主党のジョー・バイデン次期大統領がミシガン州の大統領選で勝ったという結果の認定を2週間延期するよう、同州選挙管理委員会に求めた。またトランプ陣営はジョージア州で、あらめて再集計を行うよう要求した。一方でペンシルヴェニア州では連邦地裁が、数百万の郵便票を無効にするよう求めるトランプ陣営の訴えを棄却した。 3日の大統領選の結果、バイデン氏は当選に必要な選挙人270人以上の306人を獲得した見通しで、通常の大統領選ならば、このまま来年1月20日に第46代アメリカ大統領として就任する。しかし、ドナルド・トランプ大統領は、圧勝したのは自分だと主張を続け、自分が負けたとされる複数の州で大掛かりな不正投票があったとして、各地の裁判所や各州政府・議会に対する働きかけを続けている。 大統領選の開票結果については、米国土安全保障省のサイバーセキュリティー・インフラセキュリティー庁(CISA)の調査委員会が12日、今回の米大統領選はアメリカ史上「最も頑健」なもので、大規模な不正はなかったという政府報告書を発表している。トランプ氏は18日、この報告書の担当者だったCISAのクリス・クレブス長官を解任した。 ペンシルヴェニア州では 選挙人20人を擁する激戦州ペンシルヴェニアでは、開票率100%でバイデン氏が8万1000票以上の差でリードしている。 この状況でトランプ陣営は同州の連邦地裁に、民主党多数の郡では有権者に投票用紙上の間違いの修正を認めたものの、共和党多数の郡ではこれが行われたかったことが「違憲」だとして、複数の州の投票を無効にするように訴えた。 これに対して、マシュー・ブラン連邦判事(共和党支持者)はこの訴えを棄却。判決文でブラン判事はトランプ陣営は「700万人近い有権者の権利を奪おうとした」と指摘。「選挙においてそれほど極端な救済を求めるならば、相当に説得力のある法的な論理展開や具体的証拠を揃えてくるものと予想」されるものの、実際にはそうではなく、「法的根拠のない、無理のある法的主張や憶測」を法廷に提示し、「証拠の裏づけも提示しなかった」と、判決理由を説明した。 判事はさらに、トランプ陣営の主張は「手当たり次第に雑につなぎ合わせた」「フランケンシュタインの怪物」のようで、「アメリカ合衆国において、これでは、たった1人の有権者の権利を奪う理由にさえならない。ましてや、人口6番目の州の有権者全員となれば、なおさらだ」と書き、同陣営の同一内容の訴えを今後は「偏見なしに見ることはできない」、つまり同じ法廷に再提訴することは認めないという意味の表現を使い、強く批判した。 陣営の法廷戦略を指揮しているトランプ氏の私設弁護士、ルディ・ジュリアーニ氏は、控訴する方針を示し、「連邦地裁がすばやく判断を示したおかげで、速やかに連邦最高裁にたどりつきたい我々の戦略の助けになった」と声明で述べた。この訴訟については、複数の法律事務所がすでにトランプ陣営の代理人を辞任しており、ジュリアーニ弁護士が自ら法廷で陳述していた。 トランプ氏に敗北を認めるよう求める声は与党・共和党からは一握りの議員を除き、これまでほとんど出ていない。しかし、ペンシルヴェニア連邦地裁のこの判決を受けて、同州選出のパット・トゥーミー上院議員(共和党)は、同州でのトランプ氏の法的選択肢はこれで尽きたとして、選挙結果を受け入れるよう呼びかけた。 ミシガン州では 共和党がミシガン州選管に、結果認定の延期を求めたことについて、州政府はただちに、それは違法だと反論した。同州では結果認定の締め切りが23日に迫っている。バイデン氏は15万4000票差で同州で勝ち、選挙人16人を獲得する見通しで、全国の選挙人538人のうち306人を獲得したとされている。 共和党のロナ・マクダニエル全国党委員長とローラ・コックス州共和党代表はミシガン州の投票点検委員会にあてた手紙で、同州の集計結果の認定を23日の締め切りから2週間延期するよう求めた。大都市デトロイトを含むウェイン郡で、大規模な「不正」があったと証拠の提示なく主張し、同郡の再集計を要求した。デトロイトは黒人の有権者が多く、その大半が民主党支持者。 これに対してミシガン州の州務省はただちにこれに反論し、認定の締め切り延長は州法違反になると拒否した。また、選挙に勝ったのは自分で大規模な不正投票があったとするドナルド・トランプ大統領の主張や、それを擁護する地元共和党の訴えを、「まったく根拠がない」と否定している。 共和党員2人と民主党員2人の委員からなる同州の投票点検委員会は23日に会合し、選挙結果を認定する予定。同委員会の判断は同州の州務長官と州知事による承認が必要で、ミシガン州ではその2人とも民主党所属のため、相当の理由がなければ認定を遅らせる可能性は低い。 バイデン氏が15万4000票差で奪還したミシガン州の結果認定については17日にも、ウェイン郡の票認定をめぐり地元投票点検委が紛糾(ふんきゅう)した。トランプ氏は共和党員の委員に直接電話して働きかけたほか、共和党の州議会議員をホワイトハウスに呼び寄せた。 これを受けて20日にホワイトハウスでトランプ氏と会談した州議会議員のうち、マイク・シャーキー上院院内総務(共和党)とリー・チャットフィールド下院議長(同)は同日夜に声明を発表し、「現職大統領にホワイトハウスに招かれれば、それが誰だろうと応じる」とした上で、「ミシガンの選挙結果を変えるような情報を、我々は得ていない」と書いた。両氏はさらに、「我々はこの選挙中に一貫して言い続けたように、法律に従い、ミシガンの選挙について通常の手続きに従う」と表明した。 ジョージア州では 20日にはトランプ陣営が同様に不正を主張するジョージア州でも、州法にもとづく再集計の結果、バイデン氏が勝ったと州政府が認定した。ジョージア州の知事と州務長官は共和党所属。 ジョージア州によると、バイデン氏の得票数は247万4507票、トランプ氏は246万1837票。1万2670票差で同州のバイデン氏の勝利が確定した。 これについてトランプ陣営は21日、またジョージア州で再集計をするよう要求した。得票率の差が0.5%以内の場合、同州では公費による再集計が要求できる。両候補の差は0.26%だった。トランプ陣営は「すべての合法的な票を数えるべく、ジョージア州法と合衆国憲法のあらゆる規定に従うよう」要求しており、投票用紙の署名の照合などを求めている。 これを受けてバイデン陣営は、たとえ再集計をしてもトランプ氏がジョージア州で3回にわたり負け続けるだけだと反応した。 前回の再集計は、結果が僅差だったため、州法にもとづき自動的に行われた。 同州の再集計については、トランプ氏と親しい共和党重鎮のリンジー・グレアム上院司法委員長が、ラッフェンスパーガー州務長官に電話をして、一部の票を無効にできないか問い合わせたと州務長官が明らかにした。グレアム議員は、電話したのは上院補選に関する問い合わせだったと説明している。 なぜ混乱が続くのか バイデン氏は、当選に必要な選挙人270人以上を獲得した情勢。さらに全国の得票数ではトランプ氏に600万票近い差をつけている。 一方のトランプ氏と共和党は、この結果は大規模な不正によるもので、圧勝したのはトランプ氏だと主張し続けている。トランプ陣営や共和党関係者が各地の法廷でも訴訟を提起しているものの、ペンシルヴェニア州連邦地裁への提訴をはじめ、そのほとんどが証拠不十分などの理由で訴えが棄却されたり、原告が訴えを取り下げたりしている。 こうした混乱のなか、トランプ氏は政権移行手続きの開始を認めず、そのためバイデン陣営は通常ならば政権移行チームが利用できるはずの連邦政府の施設や予算を使えずにいる。また、次期大統領をはじめ次期政権チームに共有されるはずの機密情報など重要情報を得られずにいる。新型コロナウイルスのワクチン供給計画に関する情報も得られていないとして、バイデン氏は人命にかかわりかねない事態だと批判している。 他方でツイッター社は21日、合衆国大統領の公式アカウント「@POTUS」を来年1月20日にバイデン氏に引き渡すと発表した。トランプ氏のツイートはほとんどが個人アカウントからのもので、この大統領アカウントではない。ただしツイッター社は、これまでトランプ氏のツイートが同社の利用規約に違反しても、アメリカ大統領だからという理由で特例扱いしてきたが、今後民間人に戻れば他のアカウントと同様に扱う可能性を示唆している。 トランプ陣営は州議会に働きかけ 全国的な得票数ではバイデン氏が約600万票リードしているが、アメリカの大統領は全国的な得票数では決まらない。 各州の人口などをもとに割り当てられた選挙人計538人(連邦上下両院の定数合計に、首都ワシントンの代表3人を加えたもの)が大統領候補に直接投票し、過半数270人の票を獲得した候補が当選する。バイデン氏が獲得した選挙人は306人、トランプ氏は232人となっている。 各州がそれぞれの選挙結果を認定する最終期限は、12月8日。 <関連記事> 【米大統領選2020】 どういう仕組みかなるべく簡単に解説 【米大統領選2020】 勝者は裁判で決まるのか これを受けて各州の選挙人が12月14日、大統領候補に直接投票する。この投票結果を1月6日に連邦議会の上下両院合同本会議が開票し、その時点で次期大統領が正式に決まる。 各州の選挙人は11月3日の大統領選の結果に沿って、自分の州で勝った候補に投票するのが通常の手続き。選挙結果を受けて、勝った側の党が選挙人を決める州もあれば、選挙前に各党が選挙人候補を指名し、選挙結果を受けて州知事が任命する場合もある。 通常の手続きでは、たとえばミシガン州の選挙人16人は全員がバイデン氏に投票する。11月3日の選挙の結果を受けて、選挙人538人のうち、306人がバイデン氏、232人がトランプ氏に投票する。 しかし、トランプ陣営は敗れた州のうち、共和党多数の州議会に働きかけることで、11月の選挙結果とは無関係に、トランプ氏に投票する選挙人を任命しようとしているのではないかと言われている。 連邦法によると、もしも州の有権者が「選択をしなかった」場合は、州議会が選挙人を選ぶことができることになっている。 ただし、有権者が「選択をしなかった」と立証するのは困難で、トランプ陣営はこれまでのところ大規模な不正があったと法廷で立証できずにいる。 トランプ陣営は今後もミシガン州のほか、共和党が州議会で多数のウィスコンシンとペンシルヴェニア両州で、州議会に働きかける可能性がある。ウィスコンシン州ではすでに、部分的な再集計を要求している。 米CBSニュースによると、トランプ氏はペンシルヴェニアの州議会議員と協議したい意向を示しているという。 (英語記事 US election: Michigan Republicans seek to delay vote certification)

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    再選を逃した過去の現職大統領がホワイトハウスを去った時

    2020年11月21日 14:01 公開 米大統領選で敗退することが確実となったドナルド・トランプ大統領は、再選を逃した数少ない現職大統領の1人として名前を連ねることになる。 これは1992年のジョージ・H・W・ブッシュ大統領(当時)が、ビル・クリントン氏に敗れて以来のこととなる。 その8年後には、現職副大統領だったアル・ゴア氏が、ジョージ・W・ブッシュ氏に敗れた。 父ブッシュ政権からクリントン政権へ、そしてクリントン政権から息子ブッシュ政権へ、それぞれの政権移行に関わった共和党関係者に話を聞いた。 (ビデオ製作:クロイー・キム)

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    トランプ氏の長男、新型ウイルス陽性 無症状と

    た。 アンドリュー氏は、大統領の私設弁護士ルディ・ジュリアーニ氏の息子。軽い症状が出ているという。 BBCがアメリカで提携するCBSニュースによると、ホワイトハウスではこの数日で少なくともスタッフ4人の感染が確認された。 今月初めには、マーク・メドウズ大統領首席補佐官も感染。トランプ陣営でも訴訟担当など感染者が相次いでいる。また、与党・共和党の議会関係者の間でも感染が増えている。 (英語記事 Donald Trump Jr tests positive for coronavirus)

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    ファイザー、新型ウイルスワクチンの緊急使用許可を申請 アメリカで初

    ティーブン・エヴァンズ氏は、FDAも欧州医薬品庁(EMA)も「非常に慎重に検討する」はずだとした。 BBCのナオミ・グリムリー保健担当記者は、今回のワクチンは特に、過去に1度も承認されたことのない実験的技術を採用していることもあり、広く普及するまでにはまだ長い道のりが残っていると指摘する。 <関連記事> ファイザー製ワクチン、「65歳以上に94%の有効性」 新型ウイルス 中国の新型ウイルスワクチン、「中期治験で好結果」 新型ウイルスワクチン、英大学が臨床試験を開始 300人対象 米モデルナのワクチン、有効性95%の初期結果 新型ウイルス 普通の生活に戻るのは「来年の冬」 ワクチン開発者、BBC番組で見通し ワクチンの効果は 今週公表されたデータでは、ファイザーとビオンテックが開発中のワクチンの有効性が、95%だと分かった。すべての年齢層や民族性、性別に有効なことも明らかになった。このワクチンによる副作用は軽度~中等度の一時的なものだった。 ファイザーとビオンテックのワクチンは、mRNAというウイルスの遺伝子コードの一部を注射することで人間の免疫システムを訓練する、実験的な手法によって開発されている。 このワクチンを接種すると新型ウイルスに対する抗体が生成されるとともに、感染した細胞を破壊するT細胞が活性化する。 米国内の感染状況は アメリカでは18日、新型ウイルスによる死者数が世界最多の25万人を超えた。 米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、パンデミック開始以降の同国の累計感染者数は1189万5876人と、これも世界最多となっている(日本時間21日午前時点)。 アメリカ国内の感染者数と死者数は過去1週間で急増している。 多くの地域では仮設病棟が設置されるなど、医療システムが対応に苦戦している。 CDCは19日、新型ウイルスの感染が拡大する中、感謝祭(サンクスギビング、26日)の休暇を利用した移動を控えるよう国民に「強く推奨」した。 カリフォルニア州では21日から、人口の大部分を対象に夜10時から翌朝5時までの外出禁止令を発布する。 オハイオ州、ミネソタ州、ニューヨーク州などでは厳しい制限措置が導入されている。 3日の大統領選ではジョー・バイデン氏が当選確実となったものの、ドナルド・トランプ大統領はいまだ敗北を認めていない。バイデン氏はトランプ政権が政権移行手続きに協力しないせいで、新型ウイルス対策がさらに遅れ、犠牲者が増えるかもしれないとしている。 ほかにどんなワクチン開発が? 米バイオテクノロジー企業モデルナは16日、開発中の新型ウイルスワクチンについて、95%近い有効性を示す初期結果のデータが得られたと発表した。このワクチンもmRNAを使っている。 開発の面では、モデルナはファイザーとビオンテックのワクチンにそれほど遅れはとっていないとみられる。 英オックスフォード大学と英製薬大手アストラゼネカが開発を進めるワクチンは今も臨床試験(治験)が続いているが、高齢者に強い免疫反応をもたらすという好結果が示されている。イギリスは1億回分の供給を発注している。 このワクチンは、チンパンジーからとった一般的な風邪ウイルス(アデノウイルスと呼ばれる)を弱体化させたものから開発。人間に感染しないように変えられている。 「スプートニクV」という名前のロシアのワクチンの臨床試験でも、同様の期待が持てる結果が得られている。ロシア製ワクチンにはオックスフォードのワクチンと同様の効果がある。 また、中国とロシアではほかの複数のワクチンが臨床試験の最終段階に入っている。 (英語記事 Pfizer seeks first Covid vaccine approval in US)

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    【米大統領選2020】 ジョージア州、バイデン氏の勝利を正式認定

    2020年11月21日 11:38 公開 米大統領選でジョージア州の投開票責任者が20日、同州ではジョー・バイデン次期大統領が勝ったと、正式に認定した。同州ではバイデン氏とドナルド・トランプ大統領の票差が僅差だったため、すべての票を手作業で開票し直していた。さらに、トランプ氏がホワイトハウスに招いたミシガン州の州議会議員(与党・共和党)は、バイデン氏が勝ったという同州での選挙結果が覆るような情報は得ていないとして、「正常な手続き」を進めていくと声明を発表した。 ジョージア州によると、バイデン氏の得票数は247万4507票、トランプ氏は246万1837票。1万2670票差で同州のバイデン氏の勝利が確定した。 これについてトランプ陣営は21日、またジョージア州で再集計をするよう要求した。得票率の差が0.5%以内の場合、同州では公費による再集計が要求できる。両候補の差は0.26%だった。トランプ陣営は「すべての合法的な票を数えるべく、ジョージア州法と合衆国憲法のあらゆる規定に従うよう」要求しており、投票用紙の署名の照合などを求めている。 これを受けてバイデン陣営は、たとえ再集計をしてもトランプ氏がジョージア州で3回にわたり負け続けるだけだと反応した。 同州のブライアン・ケンプ知事(共和党)は20日、州法に従い、州務長官が認定した開票結果を州知事として承認すると記者会見で述べていた。知事は、トランプ陣営が他の法的措置や別の再集計を求めることは可能だと付け加えた。 共和党員で、トランプ氏を「誇り高く支持している」という同州のブラッド・ラッフェンスパーガー州務長官は20日、記者団に対して、「自分の政党が負けたのは残念」だが、「数字はうそをつかない」と述べた。 ラッフェンスパーガー氏は、「数字はうそはつかないというのをモットーに、自分は生きている。州務長官として、本日発表した数字が正確だと確信している」と述べた。 ジョージア州の再開票は、票差が僅差だったため、州法の規定にもとづいて行われた。 大統領選において同州で民主党候補が勝つのは、1992年のビル・クリントン氏以来。 トランプ陣営のジェナ・エリス弁護士は、同州が不正票を数えていたと証拠を提示することなく主張していた。一方で、共和党員で同州の選管幹部ゲイブリエル・スターリング氏は米CNNに対して、再集計を通じてこれまで集計に含まれていなかった約6000票が発見され、バイデン氏のリードをいくらか狭めたものの、これは人的ミスが原因で、大規模な不正の結果ではないと述べた。米メディアによると、未集計の票が見つかったフロイド郡の選管担当者たちは解任されたという。 バイデン氏は来年1月20日に、第46代合衆国大統領に就任する見通し。 一方でこの日には、トランプ氏の支持者が各州で不正投票などを主張し提起している訴訟のうち3件が裁判所によって棄却された。トランプ氏は今も、圧勝したのは自分だったとして、不正選挙だったと主張している。 トランプ陣営は州議会に働きかけ 全国的な得票数ではバイデン氏が590万票以上リードしているが、アメリカの大統領は全国的な得票数では決まらない。 各州の人口などをもとに割り当てられた選挙人計538人(連邦上下両院の定数計535人に、首都ワシントンの代表3人の人数を加えたもの)が、12月14日に各州で大統領候補に直接投票する。過半数270人の票を獲得した候補が当選する。バイデン氏が獲得した選挙人は306人、トランプ氏は232人となっている。 <関連記事> 【米大統領選2020】 どういう仕組みかなるべく簡単に解説 【米大統領選2020】 勝者は裁判で決まるのか 今後は各州の選挙人が12月14日、大統領候補に直接投票する。この結果で、次期大統領が正式に決まる。 各州の選挙人は11月3日の大統領選の結果に沿って、自分の州で勝った候補に投票するのが通常の手続き。選挙結果を受けて、勝った側の党が選挙人を決める州もあれば、選挙前に各党が選挙人候補を指名し、選挙結果を受けて州知事が任命する場合もある。 通常の手続きでは、たとえばジョージア州の選挙人16人は全員がバイデン氏に投票する。11月3日の選挙の結果を受けて、選挙人538人のうち、306人がバイデン氏、232人がトランプ氏に投票する。 しかし、トランプ陣営は敗れた州のうち、共和党多数の州議会に働きかけることで、11月の選挙結果とは無関係に、トランプ氏に投票する選挙人を任命しようとしているのではないかと言われている。 連邦法によると、もしも州の有権者が「選択をしなかった」場合は、州議会が選挙人を選ぶことができることになっている。 ただし、有権者が「選択をしなかった」と立証するのは困難で、トランプ陣営はこれまでのところ大規模な不正があったと法廷で立証できずにいる。 バイデン氏が15万4000票差で奪還したミシガン州(選挙人16人)では、大都市デトロイトが含まれるウェイン郡で、票の認定をめぐり地元投票検査委員会が紛糾(ふんきゅう)した。トランプ氏は共和党員の委員に直接電話して働きかけたほか、共和党の州議会議員をホワイトハウスに呼び寄せた。 20日にトランプ氏と会談した州議会議員のうち、マイク・シャーキー上院院内総務(共和党)とリー・チャットフィールド下院議長(同)は同日夜に声明を発表し、「現職大統領にホワイトハウスに招かれれば、それが誰だろうと応じる」とした上で、「ミシガンの選挙結果を変えるような情報を、我々は得ていない」と書いた。 両氏はさらに、「我々はこの選挙中に一貫して言い続けたように、法律に従い、ミシガンの選挙について通常の手続きに従う」と表明した。 各州は11月3日の投票結果を今後、数週間のうちに確定しなくてはならない。締め切りは州によって異なる。各州が投票結果を確定すると、トランプ氏が情勢をひっくり返すのは難しくなる。少なくとも3つの州で、選挙人全員が選挙結果を無視して、トランプ氏に投票しない限り、トランプ氏勝利とはならない見込み。 トランプ陣営は今後もミシガン州のほか、共和党が州議会で多数のウィスコンシンとペンシルヴェニア両州で、州議会に働きかける可能性がある。ウィスコンシン州ではすでに、部分的な再集計を要求している。 CBSニュースによると、トランプ氏はペンシルヴェニアの州議会議員と協議したい意向を示しているという。 「最も無責任な米大統領」 バイデン氏は19日、与野党の州知事たちとのバーチャル会議で、トランプ氏が敗北を認めず、政権移行の手続きも拒否していることについて、「この国の民主主義の機能について、とてつもなく害の大きいメッセージを世界に発信している」と批判し、トランプ氏が「アメリカ史上最も無責任な大統領の1人」として記憶されるだろうと述べた。 「どういう思考回路なのか、なかなか理解しがたいが」とバイデン氏は言葉を選びながら、「とんでもない真似をしている」と批判した。 これまでのところ野党・共和党の議員たちはおおむね、敗北を認めないトランプ氏を支持もしくは容認している。その中でミット・ロムニー上院議員(ユタ州選出)はツイッターで、トランプ氏が「州や地元当局にあからさまな圧力をかけ、国民の意思をなし崩しにし、選挙結果を覆そうとしている」と強い調子で非難。「現職のアメリカ大統領によるものとして、これよりひどい、これより非民主的なふるまいは、想像しにくい」と書いた。2012年大統領選で共和党候補としてバラク・オバマ大統領(当時)相手に敗れたロムニー氏は、これまでもたびたび党の大多数と別行動をとり、トランプ氏を批判したり、弾劾裁判でも有罪に賛成したりしている。 トランプ陣営の法廷闘争 19日午後には、トランプ陣営の訴訟戦略を指揮するルディー・ジュリアーニ弁護士が会見し、立証されていない陰謀論や不正選挙の主張を繰り返した。 ジュリアーニ氏は自分たちの法廷闘争が苦戦続きだという報道に強く反発し、マスコミは「大統領に対する不合理で病的な憎悪」をあらわにしていると述べた。 多くの法曹関係者は、トランプ陣営の法廷闘争が選挙結果を逆転させるようなことになはらないという見方を示している。これまでに陣営が提起した訴訟のほとんどは、裁判所で棄却されている。 トランプ陣営の主張と各州の動きは次のとおり。 ジョージア州: 得票数差が0.5%未満だったため、州法にもとづき手作業による再集計で開票結果を監査した結果、バイデン氏勝利の結果は変わらないという結果が出た。共和党はこれに先立ち、20日に予定される開票結果確定を阻止しようと提訴したものの、州裁判所がこれを棄却した。この裁判長は昨年、トランプ氏に指名され就任した。 州選管は、トランプ氏の票が496票増えたのは、当初の開票作業の人的ミスによるもので、大規模な不正ではないと説明した。フロイド郡は未集計の票が見つかったことについて、郡選管トップを解任したという。 ミシガン州: ジュリアーニ弁護士は、同州で残る最後の訴えを取り下げたと明らかにした。重要な郡の投票結果の確定を食い止めようとしていたのだという。 大都市デトロイトを含むウェイン郡では、共和党員の選管委員2人がウェイン郡の開票無効化を要求。オンラインで中継されたこの会議で有権者が激しく反発したため、共和党の委員2人は開票結果の有効性を認めた。同郡の選管幹部によると、この共和党委員2人はその後さらに、開票認定を撤回しようとしたものの、この要求はすでに無効で、同郡の結果は確定したという。共和党委員の1人によると、結果確定の後にトランプ氏から電話があり、「私が大丈夫か尋ねてくれた」という。 民主党支持者や黒人有権者の多いデトロイトを要するウェイン郡では、バイデン氏が圧勝したとされる。ミシガン州全体では、約14万6000票差で勝った見通し。 アリゾナ州: 大都市の州都フィーニックスを含むマリコパ郡で、開票結果の再集計を求める州共和党の訴えを、同郡高裁が棄却した。 ペンシルヴェニア州: トランプ陣営は同州で自分たちの立会人が開票の適正な監視を阻止されたと提訴し、2000票以上の郵便票を無効にするよう求めたが、棄却された。同陣営は同州の連邦地裁に、実質的に州内すべての票を無効化して結果の認定を阻止するよう訴えたが、憶測のみで相当な証拠提示がないとして21日に棄却され、同じ訴えの再提起も禁止された。 ウィスコンシン州: トランプ陣営の費用負担で部分的再開票を要求。地元選管は、バイデン氏勝利の結果は変わらないだろうとしている。 (英語記事 US election 2020: Biden certified Georgia winner after hand recount)

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    米歌手ドリー・パートンさん、ワクチン開発に1億円寄付していた 科学界から称賛の声

    95%の有効性があったと発表された、米モデルナのワクチンの試験が行われていた。 パートン氏は17日、BBC番組「The One Show」に出演し、「本当にわくわくしている」と話した。その上で、「ほかにも大勢が何百万ドルも寄付したと思うけれども、わずかな着手資金に参加できたのは本当に誇らしい。そこから世界の回復を助ける素晴らしいものが、大きく成長してほしい」と述べた。 「このめちゃくちゃなパンデミックから私たちを助けてくれるものに、どんな形でも関わることができたと思うと、ほんとうに誇らしい気持ちでいっぱいです」 ヴァンダービルト医療センターの広報担当ジョン・ハウザー氏は、パートン氏の「寛大な」寄付が「いくつかの有望な研究構想」を助けたと述べた。 モデルナのワクチン研究が掲載された医学誌に、出資者としてドリー・パートンCOVID-19研究基金の名前が掲載されてから、ソーシャルメディアではパートン氏への称賛の声が数多く寄せられている。 「非常に有望な研究」 パートン氏の寄付金は、モデルナのワクチンの初期段階の実験に使われた。 さらに、血しょうや抗体治療に関する研究の支援にも充てられている。血しょうは現在、COVID-19に感染した人の治療に使われている。 BBCニュースの取材でハウザー氏は、「パートン氏の贈り物により、血しょうを使った先行実験を成功させることができた」と話した。 「さらに、一時的なワクチンとして作用するモノクローナル抗体に関する、とても有望な研究も支えている。このうち2種類の抗体は現在、世界的な製薬会社が試験している」 ヴァンダービルトの血しょうの先行実験はその後、アメリカの国立衛生研究所 (NIH) がさらに3400万ドルを支援し、全国的な臨床試験が行われることになった。 「今がその時だと思った」 パートン氏はインスタグラムで4月、寄付したことを報告していた。「ヴァンダービルトで長年研究に携わっている友人のナジ・アブムラド医師から、新型コロナウイルス治療についての研究でワクワクする進展があったと聞きました。私はヴァンダービルトのこの研究に100万ドルを寄付するとともに、寄付ができる人にはそうするよう呼びかけていきます」と述べた。 https://www.instagram.com/p/B-ceG0wlAVc/ 米NBCの番組「Today Show」に出演したパートン氏は、「私は、今こそ自分の心と手を広げて、助けようとする時だと思った」と語った。 ヴァンダービルトのジェフ・バルザー会長兼最高経営責任者(CEO)は、パートン氏の「とてつもない思いやりは感動的だ」と述べた。 「心から大勢を助けようとしていて、支援を続けてくれることにとても感謝している。ウイルスとの戦いで何百万人もの人を助ける、有望な研究を、(パートン氏の)寄付のおかげで完成させられる」 (英語記事 Dolly Parton 'honoured and proud' to help Covid-19 battle)

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    【米大統領選2020】 ジョージア州の再集計でもバイデン氏勝利

    2020年11月20日 12:25 公開 米大統領選で19日、僅差のため手作業の再集計が行われていたジョージア州で、ジョー・バイデン次期大統領が1万2284票差で勝っていたことが確認された。大統領選の結果を受け入れていないドナルド・トランプ大統領の陣営は、20日の期限までにさらに再集計を要請する可能性がある。 ジョージア州のブラッド・ラッフェンスパーガー州務長官は、同州の全票を手作業で再集計した「歴史的」な作業の結果、同州での勝者があらためて確認されたと発表した。13日の時点で発表されていた得票数からトランプ氏が496票(全体の0.0099%)増やしたものの、バイデン氏はそれをなお1万2284票上回っており、同州での勝利が確認されたという。同州に割り当てられた選挙人は16人。 トランプ氏の得票数は246万2857票、バイデン氏は247万5141票だったという。州選管は、トランプ氏の票が496票増えたのは、当初の開票作業の人的ミスによるもので、大規模な不正ではないと説明した。フロイド郡は未集計の票が見つかったことについて、郡選管トップを解任したという。 州務長官の発表によると、得票数の差が0.5%のため、トランプ陣営は再集計を要求することができる。その場合は、投票用紙をスキャンし直すことで行われる。 ジョージア州の発表に先立ち、バイデン次期大統領はトランプ氏について、敗北を認めないその姿勢は、「私たちのこの国がどういうところなのか、ひどいメッセージを発している」と批判した。 全国の州知事とビデオ会議で会談していたバイデン氏は、トランプ氏は自分が勝てないことを十分承知しており、それにもかかわらず選挙に不正があったと主張し続けていると主張。「民主主義の機能について世界全体に、とてつもない悪影響」を与えると指摘した。また、トランプ氏は「アメリカの歴史で最も無責任な大統領の1人」として記憶されるだろう述べた。 トランプ陣営は敗れた複数の州で大掛かりな不正があったと主張し、再集計や一部の票の無効化などを求めて提訴を繰り返している。ほとんどの訴訟は裁判所で棄却されている。 バイデン氏が奪還したミシガン州(選挙人16人)では大都市デトロイトが含まれるウェイン郡で、票を認めるかをめぐって地元選管が紛糾(ふんきゅう)した。トランプ氏は共和党員の選管委員に直接電話して働きかけたほか、共和党の州議会議員をホワイトハウスに呼び寄せ、20日に協議する方針という。 選挙人制度そのものに挑戦か 全国的な得票数ではバイデン氏が590万票以上リードしているが、アメリカの大統領は全国的な得票数では決まらない。 各州の人口などをもとに割り当てられた選挙人計538人が、12月14日に各州で大統領候補に直接投票する。過半数270人の票を獲得した候補が当選する。 各州の選挙人は11月3日の大統領選の結果に沿って、自分の州で勝った候補に投票するのが通常の手続き。選挙結果を受けて、勝った側の党が選挙人を決める州もあれば、選挙前に各党が選挙人候補を指名し、選挙結果を受けて州知事が任命する場合もある。 <関連記事> 【米大統領選2020】 どういう仕組みかなるべく簡単に解説 【米大統領選2020】 勝者は裁判で決まるのか 通常の手続きでは、たとえばジョージア州の選挙人16人は全員がバイデン氏に投票する。11月3日の選挙の結果を受けて、選挙人538人のうち、306人がバイデン氏、232人がトランプ氏に投票する。 しかし、トランプ陣営は敗れた州のうち、共和党多数の州議会に働きかけることで、11月の選挙結果とは無関係に、トランプ氏に投票する選挙人を任命しようとしているのではないかと言われている。 連邦法によると、もしも州の有権者が「選択をしなかった」場合は、州議会が選挙人を選ぶことができることになっている。 ただし、有権者が「選択をしなかった」と立証するのは困難で、トランプ陣営はこれまでのところ大規模な不正があったと法廷で立証できずにいる。 一方でロイター通信はトランプ陣営の消息筋の話として、「州議会議員にもっとかかわってもらおうと、対象を絞った」作戦を進めようとしていると伝えた。 ただし、20日にホワイトハウスへ向かうミシガン州のマイク・シャーキー州議会上院議員(共和党)は、州議会が選挙人を任命するような事態にはならないと述べている。 各州は11月3日の投票結果を今後、数週間のうちに確定しなくてはならない。締め切りは州によって異なる。各州が投票結果を確定すると、トランプ氏が情勢をひっくり返すのは難しくなる。少なくとも3つの州で、選挙人全員が選挙結果を無視して、トランプ氏に投票しない限り、トランプ氏勝利とはならない見込み。 トランプ陣営は、共和党が州議会を押さえているミシガン、ウィスコンシン、ペンシルヴェニア各州などで、州議会に働きかける可能性がある。ウィスコンシン州ではすでに、部分的な再集計を要求している。 来年1月6日以降も過半数の選挙人を獲得する候補者が現れない場合、連邦議会は投票で決定する。下院が大統領を選出、上院は副大統領を承認する。 トランプ陣営の法廷闘争 19日午後には、トランプ陣営の訴訟戦略を指揮するルディー・ジュリアーニ弁護士が会見し、立証されていない陰謀論や不正選挙の主張を繰り返した。 ジュリアーニ氏は自分たちの法廷闘争が苦戦続きだという報道に強く反発し、マスコミは「大統領に対する不合理で病的な憎悪」をあらわにしていると述べた。 多くの法曹関係者は、トランプ陣営の法廷闘争が選挙結果を逆転させるようなことになはらないという見方を示している。これまでに陣営が提起した訴訟のほとんどは、裁判所で棄却されている。 トランプ氏はツイッターで、不正選挙の主張を繰り返し、法廷闘争が成功していると投稿し続けている。一方で、11月4日以降はほとんど公の場に出ていない。退役軍人を慰霊する祝日の式典に出席したほかは、新型コロナウイルスのワクチン開発について記者団に発表したのみ。 トランプ陣営の主張と各州の動きは次のとおり。 ジョージア州: 得票数差が0.5%未満だったため、州法にもとづき手作業による再集計で開票結果を監査した結果、バイデン氏勝利の結果は変わらないという結果が出た。共和党はこれに先立ち、20日に予定される開票結果確定を阻止しようと提訴したものの、州裁判所がこれを棄却した。 州選管は、トランプ氏の票が496票増えたのは、当初の開票作業の人的ミスによるもので、大規模な不正ではないと説明した。フロイド郡は未集計の票が見つかったことについて、郡選管トップを解任したという。 ミシガン州: ジュリアーニ弁護士は、同州で残る最後の訴えを取り下げたと明らかにした。重要な郡の投票結果の確定を食い止めようとしていたのだという。 大都市デトロイトを含むウェイン郡では、共和党員の選管委員2人がウェイン郡の開票無効化を要求。オンラインで中継されたこの会議で有権者が激しく反発したため、共和党の委員2人は開票結果の有効性を認めた。同郡の選管幹部によると、この共和党委員2人はその後さらに、開票認定を撤回しようとしたものの、この要求はすでに無効で、同郡の結果は確定したという。共和党委員の1人によると、結果確定の後にトランプ氏から電話があり、「私が大丈夫か尋ねてくれた」という。 民主党支持者や黒人有権者の多いデトロイトを要するウェイン郡では、バイデン氏が圧勝したとされる。ミシガン州全体では、約14万6000票差で勝った見通し。 アリゾナ州: 大都市の州都フィーニックスを含むマリコパ郡で、開票結果の再集計を求める州共和党の訴えを、同郡高裁が棄却した。 ペンシルヴェニア州: トランプ陣営は同州で自分たちの立会人が開票の適正な監視を阻止されたと提訴していたが、これを17日にいったん取り下げた。陣営はその後あらためて、訴えの提起を認めるよう州最高裁に求めている。 ネヴァダ州: トランプ陣営は州地裁に、不正投票を理由に開票結果を無効とし、トランプ氏を勝者と宣言するよう提訴した。 ウィスコンシン州: トランプ陣営の費用負担で部分的再開票を要求。地元選管は、バイデン氏勝利の結果は変わらないだろうとしている。 (英語記事 US election 2020: Biden says Trump denial 'sending horrible message')

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    欧州は「厳しい6カ月」迎える WHOが新型ウイルスで警告

    る可能性があると話した。 <関連記事> 普通の生活に戻るのは「来年の冬」 ワクチン開発者、BBC番組で見通し クリスマスの計画立てるには「時期尚早」 感染再拡大の欧州各国が警告 WHOのまとめでは、ヨーロッパの新型ウイルスの累計感染者は1573万8179人、死者は35万4154人が確認されている。世界の地域別にみると、アメリカ地域に次いで多い。 感染者と死者の大部分は、イギリス、ロシア、フランス、スペイン、イタリア、ドイツで記録されている。死者が最も多いのはイギリスの5万3870人で、感染者が最も多いのはフランスで211万5717人となっている。 「17秒に1人が死亡」 クルーゲ事務局長は、ヨーロッパは世界全体の感染者数の28%、死者の26%を占めていると説明。 スイスとフランスについて、集中治療室の収容率が95%にあるとして、特別の懸念を示した。 クルーゲ氏はまた、「ヨーロッパはまた、アメリカとともに、パンデミック(世界的流行)の中心地となっている」と述べ、直近のデータから「17秒ごとに1人亡くなっている」状況が浮かび上がったとした。 さらに、ワクチン開発を念頭に、「トンネルの先には光が差しているが、この先、厳しい6カ月になるだろう」と述べた。 ワクチンの開発が進んでいることで、パンデミック抑制への期待が高まっている。現在、4種のワクチン(オックスフォード大学、ファイザーとビオンテック、スプートニク、モデルナ)について、良好な初期結果が発表されている。 クルーゲ氏は、ワクチンが開発されても「特に初期は供給が限られる」とし、過度に期待しないよう呼びかけた。 また、社会的距離の確保とマスク着用が最善の感染対策であることは変わらないと説明。 「ロックダウンは回避可能だが、私は最後のよりどころとしてロックダウンを排除しない」、「マスク使用は万能ではなく、他の対策と併せてすることが大事だ。それでも、マスク着用率が95%になれば、ロックダウンは必要ではなくなるだろう」と述べた。 EU首脳が対策協議 欧州連合(EU)首脳は19日、オンラインのサミット会議でパンデミック対策を協議した。 フォン・デア・ライエン委員長は、モデルナと、ファイザーおよびビオンテックのワクチンについて、「すべてが順調に進めば、早ければ12月の後半にも」、欧州医薬品庁(EMA)が「条件付きの製造承認」を出すとの見通しを示した。 同委員長はまた、「今後も協力を続け、ワクチンの情報を発表していく」とした。 EU首脳らは、2027年までの1兆8000億ユーロ(約222兆円)規模の予算案を打ち出している。うち、7500億ユーロは新型ウイルスの復興基金に充てる。 ハンガリーとポーランドは、基金がヨーロッパの法律を順守することを条件にしているとして、予算案に反対している。 一方、イギリスとオランダの研究者らは、新型ウイルス感染症COVID-19の重篤患者の治療に、関節リウマチの治療薬トシリズマブが有効とみられると発表した。 ただ、これは臨床試験の初期結果であり、専門家らは、完全なデータが出るまでは慎重さを保つことが必要だと注意を呼びかけている。 各国の状況 フランスは2度目の全土ロックダウンに入っている。自宅外に出るのは、出勤、通学、必需品の買い物、治療、1日1時間の運動に限られている。 外出時は、目的を記した書類を持ち歩くことが義務付けられている。 オリヴィエ・ヴェラン保健相は記者会見で、規制解除にはまだ早いが、感染拡大のペースは落ちていると説明。国民は不確実な先行きへの不安から精神的な影響を受けているが、「努力を弱めてはならない」と述べた。 イタリアでは、ジュゼッペ・コンテ首相が、今年のクリスマスは大きく変わるだろうと述べた。同国のCOVID-19関連の死者は、10月から11月にかけて倍増した。 コンテ氏は、「大人数のパーティー、キスやハグは不可能になる。それらは1月に(感染者を)急増させることになる」、「それでも、プレゼントを買って交換することはできるよう望んでいる」と話した。 イギリスで政府の対策に関わる科学者たちの間でも、同様の懸念が高まっている。科学者らは、クリスマスで別の世帯同士が交流することについて、特に高齢者らにとって「かなりのリスク」になり得るとしている。 英政府によると、同国では19日、新規感染者が2万2915人確認された。陽性判定から28日以内に亡くなった人も501人増えた。 ロシアでも新規感染者が連日、2万人以上を記録している。首都モスクワ市当局は、スケートリンクを含む5カ所で野外病院を開設した。 新型コロナウイルス特集 感染対策 基本情報:1分で解説 新型コロナウイルスについて知っておくべきこと 予防方法: 正しい手の洗い方 なぜ外出を控えるのか: 家にいることで人の命を助けられる 社会的距離とは: 2メートルってどれくらい? 感染対策に必要な距離 感染したか判断するには: 「具合が悪いんだけど、もしかして新型ウイルス?」 感染を判断する方法とは 心の健康:【解説】 新型コロナウイルス、心の健康はどう守る? (英語記事 WHO: Europe faces 'six tough months' of pandemic )

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    近藤真彦さん、婚外交渉で活動停止処分に

    2020年11月20日 11:44 公開 プリティ・ジャ、BBCニュース 日本のベテラン歌手が、婚外交渉を認めたことで、所属事務所から活動自粛処分を受けた。 ジャニーズ事務所は17日、近藤真彦さん(56)についてウェブサイトで声明を発表。「軽率」な振る舞いは「厳正な処分」に値するとした。 近藤さんはすべての芸能活動が禁じられた。 日本では有名人の情事が表面化した場合、非難と厳しい罰を受けることが一般的だ。ただ、仕事に影響が及ぶことを疑問視する人もいる。 近藤さんが妻以外と関係をもったことは先週、ゴシップ雑誌でまず報じられた。 日本の芸能事務所で最有力級のジャニーズ事務所は声明で、近藤さんの行いについて、結婚している男性の「振る舞いとして大変軽率であり、自覚と責任に欠ける行動であった」とした。 また、「近藤に対して厳正な処分が必要であると認識し、その内容について慎重に検討」してきたと説明。「無期限芸能活動自粛処分といたしました」と報告した。 ジャニーズ事務所によると、1980年代の日本ポップス界のアイドルだった近藤さんは「一連の出来事に対する責任を取り」たいとし、活動自粛を申し出た。「皆様より信頼していただくことができる人間を目指して精進して」いくという。 有名男性への警鐘 「マッチ」の愛称で呼ばれる近藤さんは、ソーシャルメディアで広く批判の的となった。ファンからは失望や、近藤さんの妻に同情する声が上がった。 だが、近藤さんの情事は以前にも日本で報じられており、今回のニュースに驚く人は多くはなかった。 「女性が直面している問題や#MeTooに関心が集まっている現在、彼が非難を浴びたことは、男性有名人にとって警鐘となった」と、米ミシガン大学の人類学者で、日本を専門的に研究するジェニファー・ロバートソン教授は話した。 近藤さんの私生活を厳しく調べ、その行動を大目に見ないことを疑問視する見方も、一部で出ている。 近藤さんが代表を務める自動車レースチーム「KONDO RACING」が、今回の報道を受けて今後のレースに近藤さんが姿を見せないと発表したことを紹介したツイートに対しては、「情事は夫と妻の間の個人的な問題だ。しかし日本では、情事をもった人は犯罪者のように扱われる」などとする返事が書き込まれた。 https://twitter.com/seza_chan/status/1328642796480184320?s=21 東京の上智大学のジェイムズ・ファーラー教授(社会学)は、日本や東アジアの国々では、芸能人の性生活が芸能事務所によって取り締まられてきた長い歴史があると述べた。 結婚相手以外とセックスをするという考えを、公共のモラルに対する侮辱だと捉える人がいることが、その理由のひとつだという。 ファーラー教授は、しばしば、「情事そのものより、情事を知られてしまうことのほうが問題とされる。この発想はやや時代遅れになっている。日本の若者は性的なことを私的な問題と考えるようになっている」と話した。 同教授はまた、従業員の私的な性行動を監視する慣習について、「経営側による従業員へのセクハラの一種になり得ると考える、新しい規範と衝突している」とした。 日本では他にも、有名人が似たような暴露によって、その立場を辞している。 2016年には、父親の育児休暇について全国的な議論のきっかけをつくった国会議員が、情事を認めて辞任した。議員の妻は出産間近だった。 つい先月には日本水泳連盟が、世界のトップスイマーの瀬戸大也さんを、年内の活動停止処分にした。瀬戸さんが婚外交渉をもったと、ゴシップ雑誌が報じたのを受けたものだった。 他の国でも、辞任が注目されたケースはある。 2012年、シンガポールの国会議長だったマイケル・パーマーさんが、婚外交渉を認め辞任した。パーマーさんは当時、与党・人民行動党に「恥」をかかせたくないと述べた。 同じ年、米中央情報局(CIA)のデイヴィッド・ペトレイアス長官も情事が原因で辞任した。自らの行動を、アメリカの主要情報機関のリーダーのものとしては「受け入れられない」と評した。 2004年には、ボリス・ジョンソンさん(現首相)が、情事についてうそをついたとして、影の大臣の役職から解かれた。ジョンソンさんは情事について、「たわごとの逆三角形(報道)だ」と否定していた。 (英語記事 Japanese singer suspended over extra-marital affair)

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    中国、香港懸念の5カ国に「失明に気をつけよ」と警告

    2020年11月20日 11:39 公開 国際的な機密情報ネットワーク「ファイブ・アイズ」を構成する英米など5カ国が、香港問題で中国を非難したことに対し、中国は19日、「失明しないよう気をつけよ」と強い言葉で非難した。 イギリス、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダの外相は18日、中国が香港での批判的な声を封じ込めるために組織的活動を行い、国際的な義務に違反していると非難する共同声明を発表した。 中国外務省の趙立堅報道官は19日、「(5カ国は)気をつけないと、目玉を引き抜かれるだろう」と述べ、中国の内政問題に口出ししないよう警告した。 「中国人は決してトラブルは起こさないし、決して恐れることもない」、「たとえ目が5個あろうが、10個あろうが関係ない」と、趙報道官は記者団に述べた。 <関連記事> 香港民主派議員の資格剥奪、中国に取り消しを要求 英米など5カ国 香港の民主派議員15人が一斉辞職を表明 中国は「茶番」と非難 香港警察、「密告」ホットライン開設 国安法違反の通報を奨励 民主派議員の資格剥奪 中国は6月に香港での反政府的な動きを取り締まる「香港国家安全維持法」(国安法)を施行するなど、香港への支配を強めている。 イギリスなど5カ国の外相は18日の共同声明で、11日に恣意(しい)的に議員資格を剥奪された香港立法会(議会)の民主派4人を復職させるよう中国政府に求めた。 4人の資格剥奪をめぐっては、民主派議員15人全員が抗議のため辞職を発表した。香港立法会には香港が1997年に中国へ返還されて以降で初めて、政府側に異議を唱える議員がほとんどいなくなった。 中国が香港の自由を制限するために4人の資格を剥奪したというのが大方の見方だが、中国政府はこれを否定している。 香港政府は国安法に基づき、国家安全保障への脅威とみなした議員を失職させられる。 5カ国は国安法について「深刻な懸念」を表明。香港の自由と自治を守るという法的拘束力のある約束に、中国は明らかに違反しているとした。 また、民主派議員の議員資格を剥奪するために中国が国安法を押し付けていると批判。香港市民の代表者選出の権利を損ない、香港での批判的意見を封じ込めようとしているとした。 諜報協定UKUSA(別名ファイブ・アイズ)は旧ソ連とその同盟国の監視を目的として冷戦時代に締結された。 国安法をめぐる緊張 中国外務省は先に、中国政府に譲歩させようとする諸外国からの脅しや圧力は「失敗する運命にある」と述べていた。 イギリスと中国は「一国二制度」の下に香港が1997年に中国に返還されることで合意した。香港は中国の一部になるものの、返還から50年(2047年まで)は中国大陸にはない権利や自由を与えるというものだった。 香港は特別行政区として独自の司法や複数の政党、集会や言論の自由といった権利を得るはずだった。 しかし中国は6月、数年におよぶ民主化デモや反政府デモの末に国安法を施行。香港の自治性を損ない、デモ隊を容易に罰することができるようになった。また、「分離独立、転覆行為、外国勢力との結託」が違法行為とみなされることとなった。 中国政府は国安法は香港の安定を取り戻すものだとしているが、欧米諸国や人権団体は言論や抗議の自由を制限するものだと主張している。同法施行後には多数の民主派団体が身の安全への懸念から解散した。 今月初めには、昨年の反政府デモでの暴力行為に警察が関与していたとされる事案の調査に協力した記者1人が逮捕された。ジャーナリストたちは報道を抑制させるための手段だとした。 国安法の施行を受け、イギリス政府は7月、香港市民がイギリス市民権を獲得できるようになる条件を公表。1997年の香港返還以前に生まれた香港市民が持つことができるイギリス海外市民(BNO)パスポートの保持者と、その扶養家族について、来年1月からイギリスの特別査証(ビザ)を申請できるようになるとした。 現時点でのBNOパスポート保持者は約30万人で、推定290万人が申請の条件を満たしているという。 これについて中国は先月、イギリスを強く批判。「直ちに間違いを訂正」するようイギリス政府に求めた。 (英語記事 'Eyes will be plucked out' over HK, warns China)

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    オーストラリア精鋭部隊員、アフガンで民間人39人殺害=軍報告書

    ADFの監察官によって内部で進められた。そのため、これまで詳しいことはほとんどわかっていなかった。 BBCのシャイマ・カリル・オーストラリア特派員によると、キャンベル司令官は、下位の兵士らが「最初の殺し」として、非武装の民間人の殺害を強いられたとされる事案についても言及。民間人を戦闘行為で殺されたように見せるため、武器や無線機を置いたとみられると述べた。 カリル特派員の話では、報告書の公表版は大幅に編集されており、個別の事案の詳細や特定の人物については、明らかにされていないという。 報告書への反応 オーストラリアのスコット・モリソン首相は先週、報告書について、「オーストラリア人にとって困難でつらい新事実」を含んでいると警告。 「(ADFの)環境であり、背景であり、規則であり、文化であり、それらを放置してきた司令部だ」と述べた。 アフガニスタン大統領府によると、モリソン氏はアシュラフ・ガニ大統領に電話をし、「心からの悲しみ」を表明したという。 アフガニスタンは報告書が公表されて以降、コメントを出していない。 今後の動き モリソン首相は先週、報告書の情報をもとに訴追を検討する、特別調査官を指名すると述べた。 政府は独立調査委員会を発足させ、ADFの指揮系統の及ばない組織によって、説明責任と透明性を示していくとしている。 オーストラリアは、アフガニスタンに約400人の軍兵士を駐留させ、アメリカなどの同盟国と平和維持活動を続けている。 他の国は? 国際刑事裁判所(ICC)は今年、アフガニスタンの紛争におけるアメリカなどによる戦争犯罪の疑いについて、調査を始めた。 2003年5月以降の武装勢力タリバン、アフガニスタン政府、米軍の行動を調べるとみられている。 ICCの2016年の報告書は、米中央情報局(CIA)が管理する秘密の拘束施設で、米軍が拷問をしていたと信じるだけの十分な根拠がるとした。 同報告書はまた、アフガニスタン政府による捕虜の拷問や、タリバンによる民間人の集団殺害などの戦争犯罪があったと思われるとした。 イギリスも、同国の特殊部隊による不法な殺害行為があったとする疑いについて適切な調査がなされたかどうか、調査を進めている。 (英語記事 Australian elite troops 'killed Afghan civilians')

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    「最も生活費の高い都市」、アジア勢が順位下げる 新型ウイルスの影響で

    2020年11月19日 12:43 公開 英誌エコノミストの調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)」がこのほど発表した「2020年世界で最も生活費の高い都市ランキング」で、香港、スイス・チューリッヒ、フランス・パリが1位となった。昨年、香港と並んで首位だったシンガポールと大阪は順位を下げた。 EIUの調査によると、シンガポールが4位に転落したのは、新型コロナウイルスのパンデミックの影響で外国人労働者が流出したことが要因という。 タイ・バンコクは20位順位を下げ、46位となった。 一方でアメリカとの緊張関係が物価を押し上げている中国では、ほとんどの都市が順位を上げた。 「アジアの都市が過去数年間のランキングを占めてきたが、新型ウイルスのパンデミックの影響で今回ランキングが入れ替わった」と、EIUの世界の生活費部門トップのウパサナ・ダット氏は述べた。 EIUの報告書は国外駐在者向けのもので、そのデータをもとに多国籍企業が出張経費や駐在費を計算するのに役立っている。 物価が高い欧州 アメリカ大陸、アフリカ大陸、東欧では昨年より物価が下がった一方で、西欧の都市の物価は上昇した。 上位10都市中4都市を西欧が占めており、スイス・チューリッヒとフランス・パリが1位で並んだ。 7位にはスイス・ジュネーヴが、9位にはデンマーク・コペンハーゲンが入った。 これは、各都市と米ニューヨークの生活費を比較する指標において、欧州の通貨が相対的に強いことが一部反映されている。 最も物価が上昇したのはイラン・テヘランで、アメリカによる制裁で物資供給が影響を受けていることから順位を27位上げた。 高いタバコ、安いシャツ EIUは9月、約130の主要都市で138の商品やサービスの価格を比較した。 全体的な価格はほぼ横ばいで推移していたものの、必需品の価格はそうでないものよりも回復力が強かったという。 物流面の課題も価格に影響を与えており、トイレットペーパーやパスタなどの商品不足が一部カテゴリーの価格を押し上げた。 EIUが調査した10のカテゴリーのうち、価格が最も上昇したのはタバコと娯楽で、衣料品は最も急落した。 「消費財の面では、コンピューター価格が急騰した一方で、衣料品価格は下落している」と、EIUのダット氏は述べた。 (英語記事 Covid-19 shakes up world’s most expensive city list)

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    中国の新型ウイルスワクチン、「中期治験で好結果」

    チン、有効性95%の初期結果 新型ウイルス 普通の生活に戻るのは「来年の冬」 ワクチン開発者、BBC番組で見通し 新型コロナウイルスの「画期的な」ワクチン、9割以上に効果 中国では現在、4つのワクチン候補が治験の第3相および最終段階に入っており、シノヴァクのワクチンもそのひとつ。 しかし、医学誌「ランセット」に掲載されたのは、同ワクチンの第1相と第2相の結果だけだ。第1相には144人、第2相には600人が参加している。 報告によると、シノヴァクのワクチン「コロナヴァク」は被験者に迅速な免疫反応を引き起こしている。ただしこの治験は4月と5月に行われたもので、有効性の値も示されていない。 報告では、このワクチンは「緊急使用に向いている」とされている。 一方、被験者がより多い第3相の結果はまだ発表されていない。 中国では現在、新型ウイルスの流行がほとんど抑制されているため、ワクチン候補4種の大規模な治験はパキスタンやサウジアラビア、ロシア、インドネシア、ブラジルで行われている。 当局によると、11月初めに約6万人がシノヴァクのワクチンを投与された。 ブラジルでは9日、被験者の1人に「重篤な有害事象」が見られたとして、治験を停止した。 ボランティアの被験者が死亡したと報じられたが、ワクチンとは関係のない死因だったため、治験は再開されている。 中国の4つのワクチンのうち、少なくとも3種は国内の緊急使用プログラムによってエッセンシャル・ワーカー(社会機能に不可欠な職種の労働者)に提供されている。また、1種は6月に中国軍への使用が許可された。 他のワクチンと比べると? ここ数日で、世界各地で有望なワクチンのニュースが次々と発表されている。 米ファイザーと独ビオンテック(BioNtech)のワクチンは、4万3000人以上が参加した臨床試験第3相で90%以上の有効性を示した。 米モデルナは、やはり大規模な第3相で95%以上の有効性が示されたと発表した。どちらも結果は暫定的なもので、使用認可はまだ下りていない。 ロシアでは、1万6000人が受けたワクチンの治験で92%の効果が見られたと報じられた。このワクチンは8月に、国内での緊急使用が認められている。 この3つのワクチンについては、シノヴァクのワクチンよりも進んだ治験段階のデータが公表されている。ただし、シノヴァクのワクチンも同じく第3相に進んでおり、データが公表されていないことは、他の研究より遅れていることを必ずしも意味しない。 最前線で働く医療従事者にこのワクチンの緊急使用が認められていることから、中国当局は一定の信頼を置いているとみられている。 どのワクチンが最初に大規模な接種プログラムを始められるかはまだ分からない。次の課題は規制当局の認可や大量生産だが、専門家らは、来年まで広範囲の接種プログラムは望めないだろうとみている。 (英語記事 Chinese vaccine 'successful in mid-stage trials')

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    【米大統領選2020】 トランプ陣営、ウィスコンシン州で一部再集計を要求へ

    は13万4357票を獲得。デーン郡はバイデン氏26万185票、トランプ7万8800票となっている。 BBCのアンソニー・ザーカー北米担当記者は、再集計の要求は2つの郡しか対象としていないことから、トランプ陣営が本当に求めているのは票の正確な計測ではなく、不正行為の事象を見つけることだと思われると解説した。 政権移行が進まず トランプ氏は前日の17日、大統領選で不正があったとする主張と対立する政府報告書を発表していた、米国土安全保障省のサイバーセキュリティー・インフラセキュリティー庁(CISA)のクリス・クレブス長官を更迭したばかり。 トランプ氏は大統領選での敗北と政権移行を認めておらず、バイデン氏ら民主党側は怒りをあらわにしている。 バイデン氏は、新型ウイルス対策をめぐって政権間でスムーズな引き継ぎができなければ、「多くの人々が死ぬかもしれない」と警告している。 政権移行の手続きを進める一般調達局(GSA)は、バイデン氏の当選を認めていない。GSAのトップは、トランプ氏が任命した人物が務めている。 他の法廷闘争は? トランプ陣営は、各州が選挙人を決める期限となっている来月8日までには、争いを解決しなくてはならない。同14日には、各州で選挙人による投票があり、大統領選の結果が確定する。 バイデン陣営は18日、ジョージア州が再集計を経て、当初の結果を承認することを望んでいると述べた。同州でバイデン氏の勝利が決まれば、民主党の大統領候補として28年ぶりに勝つことになる。 同州では、バイデン氏が1万4000票の僅差で勝利するとの暫定結果が出ており、すべての票を手作業で再集計している。 トランプ陣営は投票日翌日の4日、集計の停止を求めて裁判を起こした。票の取り扱いをめぐって問題があったと主張したが、裁判所は翌5日、この訴えを退けた。 一方、ミシガン州では17日、選管当局4人のうちの共和党支持者2人が、デトロイトがあるウェイン郡で不規則行為があったとして、バイデン氏の勝利の認証を拒否した。 しかし、黒人が多数を占める同郡から選挙権を奪おうとしているとの批判が民主党側から沸き起こると、態度を改めた。 ペンシルヴェニア州の最高裁は17日、トランプ陣営の訴えを退けた。訴えでは、同州フィラデルフィアでの集計の際、陣営の監視人が十分な監視をできなかったと主張していた。 ネヴァダ州では、共和党とトランプ陣営が共同で、バイデン氏が勝ったとする同州の結果を争う裁判を起こした。選挙で不正があったと、証拠を示さず主張。裁判所に、トランプ氏を勝者と宣言するか、結果は無効だと決定するよう求めている。 (英語記事 Trump campaign seeks partial recount in Wisconsin)

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    アメリカの死者が25万人超す 「間違った方向へ進んでいる」と米保健トップ

    きくかかわってきた米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長のアンソニー・ファウチ博士は18日、BBCに対し、気温が低くなることでより多くの人が屋内で集うようになるとし、アメリカが「非常に不安定な時期に間違った方向へ進んでいる」と述べた。 今春の新型ウイルスの大流行の中心となったニューヨーク市は、感染者の急増を受けて、19日からの公立学校の閉鎖を命じた。当局によると、新型ウイルス検査の陽性率が3%を超えたため、同国最大の公立学校システムの閉鎖を決定したという。約30万人の子どもたちが影響を受けることとなる。 アメリカでの学校閉鎖の措置は、企業を閉鎖しつつ学校運営は継続している欧州とは対照的だ。 ファウチ博士の主張 ファウチ博士はBBCニュースのインタビューで、最近の感染者数の急増はより多くの死者につながると警告した。 「非常に深刻な状況だ。(感染者数や死者数には)遅行指標があるからだ」とファウチ氏は述べた。「なので、大規模な増加に直面する中、これよりもっとずっと多くの人が室内で活動している。非常に困難な状況にある」。 ファウチ氏は顔を覆ったり、物理的距離を確保したり、人ごみを避けるなどの公衆衛生対策を強化するよう、人々に繰り返し求めた。 「非常にシンプルなことのように聞こえるし、我々はこうした対策が機能することも分かっている。しかし人々は(新型ウイルスの感染症)COVID-19にいささか疲弊している。こういった制限措置に疲れてしまっている」 ファウチ氏は、ワクチンというかたちの「助けが実現しようとしているので、それまでもう少し辛抱」するよう人々に求めた。 アメリカの死者数が約2200人だった3月末、ファウチ氏は新型ウイルスのパンデミックで最大20万人のアメリカ人が死亡し、何百万人もが感染する可能性があると予測していた。 <関連記事> 米モデルナのワクチン、有効性95%の初期結果 新型ウイルス 新型コロナウイルスの「画期的な」ワクチン、9割以上に効果 普通の生活に戻るのは「来年の冬」 ワクチン開発者、BBC番組で見通し 米製薬大手ファイザーと独製薬会社ビオンテック(BioNtech)が18日に公表したデータによると、両者が共同で開発中のワクチンは65歳以上の高齢者の94%に効果があったという。 両製薬会社は9日、治験の予備解析の結果、開発中のワクチンが90%以上の人の感染を防ぐことができることが分かったと発表。安全上の懸念はなかったとした。 16日には、米バイオテクノロジー企業モデルナが開発中の新型ウイルスワクチンについて、95%近い有効性を示す初期結果のデータが得られたと発表した。 ロシアで開発されたワクチン「スプートニクV」も、最初期データで92%の有効性があるとされている。 ニューヨーク市で何が起きているのか 18日に公開された、ニューヨーク市教育局のリチャード・カランザ局長からの書簡には、「追って通達があるまで」全ての学校を閉鎖し、直ちにオンライン授業に切り替えると、生徒の保護者たちに通達する内容が書かれていた。 「あなた方と生徒のための次のステップについて、間もなく各校長から連絡がある。これは一時的な閉鎖なので、ご了承いただきたい。安全を確認次第すぐに学校施設を再開する」 学校システムの再開からわずか8週間で、今回の閉鎖措置が決まった。ニューヨーク市に先立ち、マサチューセッツ州ボストンとミシガン州デトロイトでも学校が閉鎖され、オンライン授業に切り替わった。ネヴァダ州ラスヴェガスとペンシルヴェニア州フィラデルフィアは学校再開の計画を延期している。 ニューヨーク市のビル・デブラシオ市長は、「誰もこの決定を喜んでいない。実際に我々は全員、この決定を非常に悲しく感じている。学校の運営を継続するために多くの人が良い仕事をしてきたのだから」と述べた。 一方で当局は、学校が子どもたちを受け入れるために満たす必要のある、安全のための「非常に明確な基準を設けた」とし、「我々はこの基準を順守する必要がある」と述べた。 「保護者や教育者、スタッフ、子どもたちに、我々は学校を再開するつもりであり、できるだけ早急に再開するつもりだとはっきり申し上げたい」 新たな感染拡大を食い止めるため、学校閉鎖に先立ち、ニューヨーク市ではさまざまな措置が講じられている。先週にはバーやレストランの22時以降の営業が持ち帰りのみに制限されたほか、個人宅でのパーティが最大10人に制限された。 (英語記事 US records quarter of a million Covid-19 deaths)

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    悲喜こもごも……感情が揺れた後はどうすれば 米大統領選のその先へ進むには

    2020年11月18日 15:15 公開 米大統領選は、誰の支持者でも、有権者でなくても、大勢の人の気持ちを揺さぶった。 そこで、幸せについて研究するタル・ベン・=シャハール博士から、アドバイスをいくつかもらった。 組織行動論が専門のシャハール博士は複数の著書を発表しているほか、前向きな心理学とリーダーシップの心理学について、米ハーヴァード大学史上最も人気の高い2つの講座を担当した。

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    「あなたの指示は不要だ」 マスクするしないで米上院議員同士が言い争い

    2020年11月18日 14:56 公開 米連邦上院の本会議場で16日、与党・共和党と野党・民主党の上院議員が、マスクをするしないで言い争った。 議事進行を担当していた共和党のダン・サリヴァン議員(アラスカ州選出)に対して、民主党のシェロッド・ブラウン議員(オハイオ州選出)が、「お願いだからマスクをしてください」と言うと、サリヴァン議員は「自分はほとんどの上院議員と同様、発言する時にはマスクをしない」、「あなたの指示は不要だ」と反論した。 サリヴァン議員の手元にはマスクが置かれていた。 このやりとりがツイッターなどソーシャルメディアで注目を集めると、共和党のテッド・クルーズ上院議員らは、自分から十分離れた位置にいる相手にマスクをしろとブラウン議員が言うのは偽善だと批判。 これに対してブラウン議員は、サリヴァン議員の近くにいた速記者など議会職員をはじめ、エッセンシャル・ワーカー(社会機能に不可欠な職種の労働者)の健康に配慮する必要があると反論している。

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    トランプ氏、イラン核施設攻撃を検討か=報道

    2020年11月18日 13:49 公開 米紙ニューヨーク・タイムズによると、ドナルド・トランプ米大統領は先週、イランの核施設を攻撃する選択肢について政権幹部に意見を求め、紛争拡大につながるとして制止されていた。 16日のニューヨーク・タイムズによると、イラン中部ナタンツにあるウラン濃縮施設で高性能遠心分離機を地下へ移動させたとする報告書を国際原子力機関(IAEA)が11日に発表したことを受け、トランプ氏は12日、この核施設を攻撃する選択肢について政権幹部に説明を求めたという。 ホワイトハウス大統領執務室での会議には、マイク・ペンス副大統領とマイク・ポンペオ国務長官、クリストファー・ミラー国防長官代行、マーク・ミリー統合参謀本部議長が出席していたという。 記事は消息筋の話として、政権幹部はトランプ氏に、そのような攻撃をすれば中東地域の紛争拡大につながる火花になると警告したという。 ホワイトハウスは報道内容についてコメントしていない。 ロイター通信が伝えた政府筋の話によると、「(トランプ氏は)選択肢を要求した。(政権幹部は)シナリオを提示し、大統領は最終的に、実行しないと決断した」のだという。 米紙ウォールストリート・ジャーナルは、「イランとの対立は当事者全員にとって悪い結果につながる」という政権関係者のコメントを伝えている。 イラン政府のアリ・ラビエイ報道官は17日、「イラン国家へのいかなる行動も、圧倒的な反応で確実に押しつぶされる」と警告した。 IAEA報告によると、イランの低濃縮ウラン貯蔵量は2015年の核合意で定められた量の12倍に達している。規定の量は最大202.8キロだが、すでに貯蔵量は2442.9キロで、論理的には核兵器を2発、製造できる量になっている。 2015年の核合意は、対イラン制裁を解除する見返りに、イランの核開発計画を検証可能なものにするというもの。トランプ政権は2018年に合意から一方的に離脱した。イランは今年1月、包括的共同作業計画(JCPOA)と呼ばれるこの核合意を順守しないと宣言している。 来年1月20日に就任するジョー・バイデン次期大統領は、イランが再び合意内容を全面順守し交渉復帰を確約することを条件に、核合意復帰を検討する用意があるとしている。 アメリカとイランの緊張関係は今年1月、開戦間際かと懸念されるまで悪化した。トランプ氏の指示で米軍が、イラン革命防衛隊の精鋭部隊「コッズ部隊」のトップ、カセム・ソレイマニ司令官をイラク・バグダッドで空爆して殺害したのがきっかけだった。革命防衛隊によって米軍で多大な犠牲が出ているというのが理由だった。 これを受けてイランは、米軍が駐留するイラク軍施設を攻撃。アメリカ人に犠牲は出なかったものの、国防総省によると100人以上の米軍関係者が外傷性脳損傷(TBI)を負った。 (英語記事 Trump 'asked for options on strike on Iran nuclear site')

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    米共和党の87歳上院議員、新型ウイルス陽性 27年間で初めて採決欠席

    2020年11月18日 13:31 公開 米上院議長代行として大統領職の継承順位3位にあるチャック・グラスリー上院議員(87)が17日夕、新型コロナウイルスに感染したことを発表した。米上院で感染が判明した議員は6人目。他の議員は全員、回復している。 グラスリー議員は17日午前、「今朝になって、自分がコロナウイルスにさらされたことを知った」と発表し、自主隔離に入ると明らかにしていた。 陽性確認に先立ち、上院審議を欠席。採決に欠席したのは27年間で初めてだった。 その後、「体調は良好だが、検査結果は陽性だった。医師の指示やCDC(疾病対策センター)のガイドラインに、引き続き従っている」と述べ、地元アイオワ州の自宅で職務を続けていると説明した。 1980年に初当選したグラスリー議員は、16日にも上院に登院していた。与党・共和党で最長任期の上院議員として、上院議長代行を務める。マイク・ペンス副大統領、ナンシー・ペロシ下院議長に続き、大統領職の継承順位3位。 アメリカでは新型ウイルスの感染があらためて急増しており、米誌アトランティックなどが各州保健当局のデータを集計する企画「Covid Tracking Project」(COVID追跡計画)によると、17日には新たに15万5000人以上の感染が確認された。米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、アメリカの感染者は累計113万4300人以上。24万8500人以上が亡くなっている。 17日には上院で最年長の野党・民主党のダイアン・ファインスタイン上院議員(87)が、マスクをしないで議事堂内を歩いている様子が目撃されている。 https://twitter.com/therecount/status/1328724072801431553 アラスカ州選出のドン・ヤング下院議員(87、共和党)は先週、新型ウイルスに感染し、入院を経て退院した。ヤング議員の在任期間は下院で最長。 (英語記事 Chuck Grassley: Senior Republican senator gets coronavirus)

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    【米大統領選2020】 トランプ氏、選挙に不正なしと報告発表した政府高官を解任とツイート

    2020年11月18日 11:30 公開 ドナルド・トランプ米大統領は17日、今回の米大統領選はアメリカ史上「最も頑健」なもので、大規模な不正はなかったという政府報告書を発表した政府高官を、「解任した」とツイートした。 米大統領選の公平性をめぐる調査は、米国土安全保障省のサイバーセキュリティー・インフラセキュリティー庁(CISA)の調査委員会が行ったもの。「投票システムが票を削除したり、紛失したり、変更を加えたり、あるいは何らかの方法で不正アクセスを受けたといった証拠はない」と、同委員会は12日に発表した。 そのCISAのクリス・クレブス長官についてトランプ氏は、投票の公平性をめぐって「きわめて不正確」な発言をしたとし、職務を「終了させた」とツイートした。 解任されたクレブス氏は2018年11月に、トランプ氏に任命された。そのトランプ氏に解任されると直ちにツイッターで、「仕えることは光栄だった。我々はきちんとやった。今日を防衛し、明日を確保しよう。#2020年を守ろう」と書いた。 https://twitter.com/c_c_krebs/status/1328859222071783424?s=11 米大統領選では、各州に割り当てられた選挙人計538人のうち、過半数270人以上の票を獲得した候補が当選する。バイデン氏は今月7日の時点で279人を、さらに13日未明の時点で計306人を獲得する見通しとなり、当選確実となった。 しかし、トランプ氏は圧勝したのは自分だと主張し続け、各地で大規模な選挙不正があったとして法廷闘争を展開している。しかしその訴えのほとんどは棄却されている。 CISAはウェブサイト上で、大統領選に関するさまざまなうわさを検証し否定しており、それもトランプ氏の怒りにつながったと言われている。このウェブページでクレブス氏たちが検証し、否定している選挙不正についての偽情報の多くは、トランプ氏自身が拡散しているもの。 CISAのブライアン・ウェア副長官はすでに先週、ホワイトハウスの要請を受けて辞任している。 <関連記事> 「不正証拠ない」と政府調査委 投票機のせいで票が減った? トランプ氏の主張を検証 実は生きていた……「死者が投票した」と言われたが 投票について拡散されたうわさを検証 解任される少し前、クレブス氏はツイッターで、複数の州で投票機が票に細工し、得票が減ったというトランプ氏の主張を否定する内容を投稿していた。 クレブス氏は、「念のため。投票の仕組みが細工されたという主張については、選挙の公平性に関する専門家59人が全員、『我々が把握しているすべての主張は、根拠なしと否定されたか、技術的に道理に合わない内容だ』との意見で一致している。#2020年を守ろう」とツイートしていた。 クレブス氏はほかにも、選挙法の専門家が書いた「投票機に関する突拍子もなければ根拠もない主張を、リツイートしないように。たとえそれが、大統領によるものでも」というツイートを、リツイートしていた。 (英語記事 Trump fires election security official who contradicted him)

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    中国・武漢の市民記者、禁錮刑の恐れ 感染流行報じて起訴

    2020年11月18日 11:22 公開 中国・武漢市で発生した新型コロナウイルスの大流行について伝えた市民ジャーナリストが、最長5年の禁錮刑に処される可能性に直面している。彼女の起訴状が16日、表面化した。 元弁護士の張展さん(37)は、5月に逮捕されて以来、拘束が続いている。 容疑は「口論をけしかけトラブルを誘発した」というもの。中国でよく活動家に適用される内容だ。 新型ウイルスの感染が広がった当時の武漢市の状況を報じ、トラブルに直面した市民ジャーナリストは、張さんだけではない。 2月以降、少なくとも3人の行方がわからなくなった。そのうち、李沢華さんは4月に姿を現し、「隔離」されていたと述べた 陳秋実さんはその後、政府の監視下に置かれていることが判明。方斌さんは今も行方不明のままだ。 中国当局は、声を上げる活動家を弾圧することで知られている。 <関連記事> 中国・武漢で行方不明になったジャーナリスト、「国の監視下に」 友人が明かす 武漢は今……ゴーストタウンから満員の音楽フェスまでの半年 武漢の医師、新型ウイルスで数カ月闘病し死亡 SNSで当局に怒りの声 ハンスト 今回明らかになった起訴状によると、張さんは2月に武漢市に入り、多くの記事を出した。NGO中国人権擁護者(CHRD)ネットワークによると、張さんは他の独立系ジャーナリストらの拘束や、当局の責任を追及した新型ウイルス犠牲者の家族に対する嫌がらせなどを報じていた。 CHRDによると、張さんは5月14日に武漢市で行方不明になった。翌日になって、640キロメートル以上離れた上海で警察に拘束されていたと明らかにされた。 6月19日になって、上海で正式に逮捕された。ほぼ3カ月後の9月9日、弁護士が面会を許可された。 CHRDは、張さんが逮捕に抗議してハンガーストライキに入っていたとしている。9月18日には張さんの弁護士に電話があり、彼女が起訴されたと伝えられたという。正式には今月13日に起訴された。 「悪意をもって広めた」 16日に表面化した起訴状は、張さんについて、「微信(ウィーチャット)、ツイッター、ユーチューブを通して、偽の情報をメールやビデオ、他のメディアで」送ったとしている。また、外国メディアのインタビューを受け、武漢市の新型ウイルスに関する情報を「悪意をもって広めた」と非難している。 当局は禁錮4~5年の刑を求めている。 張さんはこれ以前にも、当局とトラブルになったことがあった。CHRDによると、2019年9月に上海で警察に呼び出され、香港の活動家らへの支援を表明したとして拘束された。 拘束中、精神鑑定を受けさせられたと報じられた。 (英語記事 Chinese journalist facing jail for Wuhan reporting)

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    【米大統領選2020】 投票機のせいで票が減った? トランプ氏の主張を検証

    2020年11月18日 9:00 公開 クリストファー・ジャイルズ、ジェイク・ホートン、BBCリアリティーチェック(ファクトチェック) ドナルド・トランプ米大統領は、全米の選挙当局が利用している電子投票システムを批判し、自分が獲得するはずだった数百万票が削除されたと訴えている。 トランプ大統領の非難の的になっているのは、ドミニオン・ヴォーティング・システムズが提供している投票機。その批判は票の削除から、トランプ氏の政敵が同社に不適切な影響を及ぼしているというものまで多岐にわたっている。 トランプ氏の投票機に関する主張を検証する。 トランプ氏の主張:「ドミニオンは全米で270万のトランプ票を削除した」 検証結果:この主張を裏付ける証拠はない トランプ大統領は、保守派でトランプ氏を支持しているワン・アメリカン・ニュース・ネットワーク(OANN)の記事を引用している。 OANNは、「全米で使われている投票システムで、何百万ものトランプ票が削除されたことが分かった」と報道。情報源として、エディソン・リサーチという選挙監視グループが入手した「検査されていないデータ分析」を元にしたと書かれている。 しかしエディソン・リサーチのラリー・ロシン社長は、「我が社はそのような報告書は作成しておらず、有権者による不正行為の証拠は一切持っていない」と話している。 OANNは、自説を裏付ける証拠は提示していない。 トランプ大統領と支持者はまた、フォックス・ニュースの司会者ショーン・ハニティー氏が述べた、ドミニオンが激戦州でトランプ票をバイデン票に切り替えたという主張も拡散している。 ハニティー氏は、ドミニオンの投票機を使用したミシガン州アントリム郡で問題があったと報じ、他の郡でも同様のソフトウエア障害があったと示唆した。 確かにアントリム郡では投票に問題が生じたが、ドミニオンのソフトウエアではなくヒューマンエラーが原因だったと、ミシガンのジョセリン・ベンソン州務長官が明らかにしている。 アントリム郡の職員が投票機の報告機能を正しく使えず、バイデン氏が3000票差でリードしているという誤った報告が最初に発表されてしまったという。 共和党支持者の多い同郡らしからぬ結果に選挙委員が気付き、機能を正常化して集計をやり直したところ、トランプ大統領が2500票差でリードしているという結果になった。 ベンソン州務長官は、最初の誤集計は直ちに確認・訂正されたと説明。もしこの時点で発見されていなかったとしても、その後の確認プロセスの中で検知されていただろうと話した。 また、「こうしたユーザーによるエラーが州内のほかの場所で起きたという証拠はない」と付け加えている。 ハニティー氏はまた、同じくドミニオンの投票機が広く使われたジョージア州でも問題があった可能性があると示唆している。しかし同州の州務長官は、集計結果の発表に遅れは出たものの、ソフトウエアは正しく集計と報告を行ったと述べている。 ドミニオン・ヴォーティング・システムズも声明を発表し、「ドミニオンが票を切り替えたり削除したりしているという主張は100%虚偽だ」と強調した。 トランプ氏の主張:「ドミニオン・ヴォーティング・システムズは過激な左派が所有している会社だ」 検証結果:この主張は正しくない。同社を所有しているのは「過激な左派」ではない。同社は過去、共和党と民主党の双方に献金を行っている トランプ氏が「過激な左派」と言った際に、誰のことを指しているのかは明らかではない。恐らく、ドミニオンがクリントン一家やナンシー・ペロシ下院議長など民主党政治家とつながっているというインターネット上の主張を参照しているのだろう。 また、トランプ氏が主張しているドミニオンの直接的な所有権と、ドミニオンがロビー活動や慈善目的で行った献金との違いを明確にすることも大事だろう。ドミニオンはこれまでに共和党と民主党、双方の活動に献金を行ってきた。しかし、こうした企業が政府との契約を取り付けるために献金を行うことはよくある慣行だ。 ドミニオンは声明の中で、同社は支持政党を決めていない米企業であり、同社の所有者にペロシ一家やクリントン・グローバル・イニシアチブのメンバーはいないと述べている。 クリントン財団も声明を発表し、「ドミニオン・ヴォーティング・システムズの株式を保有したことは一度もなければ、同社の経営に関わったこともない。現在、協力体制にあるわけでもない」と、トランプ氏の主張を一蹴している。 ドミニオンは2014年に、クリントン財団に寄付をしている。これは、途上国に選挙技術を導入するための慈善的な献金だという。 一方でドミニオンは、共和党幹部のミッチ・マコネル上院院内総務が統括する上院委員会にも献金を行っている。 ペロシ下院議長にまつわるうわさは、ペロシ氏の元側近がドミニオンに雇われていることに端を発しているが、ドミニオンでは共和党と関わりのある人物も雇用している。 ドミニオンとの関係にまつわる批判は、バイデン次期大統領の政権移行チームにまで及んでいる。 ソーシャルメディアには、バイデン陣営のボランティアをしているピーター・ネッフェンジャーという人物が、ドミニオンの子会社スマートマティックの会長だという情報が流れている。 確かにネッフェンジャー氏はスマートマティックの会長だが、同社はドミニオンの競合であり、子会社ではない。 トランプ氏の主張:ドミニオンの投票機は「品質や安全性に問題があるため、テキサスなど多くの州で利用されなかった」 検証結果:確かにテキサス州はドミニオンの投票機に使用認可を出さなかった。同州の規定が他州と異なるためだ アメリカ連邦政府は、投票機の認証についてガイドラインを設けており、全国に同一の基準を提供している。 しかしテキサス州は、投票に個別番号を付けて追跡可能にするなど追加の条件を設けている。そのため、ドミニオンの投票機は同州での使用基準を満たしていない。 投票機の全国ガイドラインのアドバイザーを務めたテキサス州ライス大学のダン・ワラチ氏は、「個別番号を付けないことで、有権者のプライバシー保護がより強固なものとなる。その半面、そこそこの安全策を損なうことになる」と説明した。 アメリカでは州ごとに選挙に関する規制やルールが大きく異なる。しかし米国土安全保障省のサイバーセキュリティー・インフラセキュリティー庁(CISA)は、全国的に使われている投票機の安全性に自信を示している。 「投票システムが投票を削除あるいは紛失したり、投票内容を変えたり、またシステムがわずかでも損なわれたという証拠はない」 (英語記事 No, US voting machines did not delete millions of Trump ballots)

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    ベラルーシ、反政府デモ開始から100日 殴打されてもなお抗議

    2020年11月17日 16:31 公開 アブデュジャリル・アブデュラスロフ、BBCニュース ベラルーシでアレクサンドル・ルカシェンコ大統領の再選に抗議するデモが始まって、100日がたった。警察の残忍な対応にもかかわらず、デモ参加者たちは抗議の姿勢を保ち続けている。 ヘルメットと防護服を着けた警官らが、花や風船を手にした女性たちを警察車両へと押し込む。警官隊は、年金生活者の行進に参加した高齢者たちに向け、催涙ガスを噴き付ける。目だし帽をかぶった男たちが、広場で人気アニメーションの歌を歌っていた音楽家らを追い回す。 それでも、ベラルーシの首都ミンスクの通りには、日曜日ごとに何千人もが押し寄せる。そして、8月9日にあった大統領選ではルカシェンコ氏が不正に勝利したと、非難の声を上げる。 欧米各国の政府も、広く報じられている大統領選の不正と、ルカシェンコ氏の暴力的な弾圧を批判している。 「第2次大戦のよう」 IT産業で働くアレシャさん(31)は、日曜の集会に毎回参加している。しかし今月15日、事態はあっという間にひどいものになった。 彼女が行進の出発地点になっていた広場に着いた時、すでに治安部隊が埋め尽くしていた。人々がどんどん集まって来ると、警官らは音や光を発する手投げ弾を使い、警棒で殴って解散させた。 「警官らは繰り返し襲って来ました。恐ろしい状況でした。警官らは猛烈に人々を殴りつけ、腕をねじりあげ、どこかに連れて行きました」とアレシャさんは話した。 彼女は他のデモ参加者たちに続いて、中庭に逃げ込んだ。しかし、ミニヴァンに乗った警官たちにあっという間に追いつかれた。見知らぬ人が彼女と何人かを自宅にかくまってくれ、彼女は助かった。 「ユダヤ人をナチスからかくまった、第2次世界大戦のようだと感じました。恐ろしくて、ショックを受けました」 この日の行進は、拘束されて殴打され、先週病院で死亡した活動家ロマン・ボンダレンコさんを追悼するものだった。彼は、私服姿で記章を着けていない男たちに逮捕された。そうした男たちの集団は、警察がデモ参加者らの排除や拘束に乗り出す際に、警察とよく一緒に行動しているのが確認されている。 大統領選の後、ミンスクや他の都市で前例のないデモが発生した。ミンスクだけで10万人以上が通りを埋めた。 参加者たちは警察の暴力行為の廃止や、すべての政治犯の解放、透明で公正な選挙を求めた。 当初、人々の波は警官隊を通りから追いやった。しかし、数週間後には警官隊が戻り、再び恐怖をふりまいた。 アパートに突入 ミンスクの学生、ダイアナ・プチェリンコヴァさん(18)は最近の行進で、これまでの人生で最も恐ろしい体験をした。警察から逃げる時、他のデモ参加者たちとアパートに入り込んだ彼女は、誰かの部屋でかくまってもらうことを願った。女性がドアを開け、彼女たちを中に入れてくれた。 「私が最後でした」とダイアナさんは言った。「玄関で倒れてしまいました。警官隊に背中を警棒でたたかれたんです。みんなでドアを閉めようとしましたが、警官隊は押し入って来ました」。 警官隊は突入すると、室内にいた男性を捕らえ始めた。抵抗する人には警棒を振るった。女性たちは叫び声を上げながら両手を上げ、男性たちを連れて行かないよう警官隊に懇願した。 「本当に怖かった。警官隊は何人かの男子を連れて行きました。女性たちはそれ以外(の男性)を隠しました。1人はソファの後ろにいました。別の1人は食器棚で身を隠しました。バルコニーに出ていた人もいました」 お祭りムードが恐怖で一変 警官隊による暴力が続き、デモの規模は小さくなっていった。雰囲気も変化した。 「反対派の旗が減っています」と、ミンスクの起業家ウラジーミル(偽名)は話した。「お祭りの空気は消えました。抗議の行進に参加するたび、戻って来られるかどうかわからないのです。とても不安です」。 ウラジーミルは8月、警官隊にひどく殴られた。拘束され、悪名高いオクレスティナ刑務所に送られた。「私たちを殺そうと思っていると感じるくらい殴られました」。背中と脚を傷だらけにされて刑務所を出た彼は、よりいっそう抗議デモに参加する決意を固めたという。 「私たちがやめてしまったら、ここで暮らしていく可能性はありません」と彼は言う。「そうなれば、この国を後にするしかありません」。 この100日でベラルーシはすでに様変わりした。多くの人が、よりよい国にするために行動しなければならないと感じている。グロドノの鍵職人アンドレイ・ポゲリロさん(29)もそうした1人だ。 8月の大統領選まで、ポゲリロさんは政治に無関心だった。ミンスクで最初の衝突が発生した夜、彼はカフェにいた。 彼は、なぜ人々が集まっているのかを確認しようと外に出た。そのとき目にした光景が、彼の人生を変えた。 「完全に平和的でした。突然、残虐行為が始まったんです。警官が若い女の子を警棒で少なくとも3回たたくのを、この目で見ました。警官たちが1人の男を激しく殴ったり蹴ったりしていました。警察はあの日、人々を捕まえるのではなく、壊そうとしていました」 翌日、ポゲリロさんは抗議デモに参加。以来、毎回集会に足を運んでいる。 ベラルーシで26年間政権の座に就いているルカシェンコ大統領は、デモ参加者たちについて、外国勢力から金を受け取り、操られていると主張。アルコール依存症で麻薬中毒者だと呼んでいる。 主な反政府指導者らは刑務所に収監されているか、国外に逃げている。そのため、抗議デモを率いてはいない。 幅広いデモ参加者たち デモ参加者には、学生、医師、年金生活者、障害のある人たちもいる。 有名スポーツ選手も、選挙のやり直しと警察による暴力の廃止を大っぴらに要求している。 俳優たちは劇場での開演前、抗議行動を象徴する歌を歌い、拘束された人たちとの連帯を示している。 活動家たちはショッピングセンターでフラッシュモブを仕掛けている。買い物客たちは通りでの即興のオペラに魅了され、足を止める。 こうした公共の場での行動は、抗議者たちを勇気付けるとともに、彼らの運動が破壊されていないことを示している。 当局は反政府のポスターを撤去するのに躍起だが、翌日には同じ場所にまた新しいものが貼られている。警官らは不器用そうにフェンスに上って旗を取り除き、活動家たちはその姿を撮影している。 最近、あるスローガンがあっという間に拡散された。「壁を塗り直すことはできるが、良心を塗り直すことはできない」というものだった。 目を引くのは、弾圧にもかかわらず、抗議者たちがほぼ平和的であり続けていることだ。殴打に対しては、次の集会に花を持って臨むという行動を取っている。 「オモン(機動隊)とその残虐さを目にすれば、ああはなりたくないと実感します」と、デモに参加して9日間収監された、芸術家のスヴィアトラナ・スタンケヴィッチさん(32)は話した。 「私は粘り強さ、不動の姿勢、自信によって力を示しています」 この100日間は、平和的な手法がいかに力強いかを表している。 それらの力はルカシェンコ氏を愛することにはつながらない。彼はこの闘いで劣勢となっている。 (英語記事 Belarus protesters battered, bruised but defiant)

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    新型コロナウイルスのワクチン、いつ手に入る?

    臨床試験が急速に進められている。 では、そのワクチンはいつ手に入るのか? 誰が最初に接種するのか? BBCのローラ・フォスター保健担当編集委員が状況を説明する。 動画:ローラ・フォスター、グラフィック:オイフェ・マケナ、メル・ロウ

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    トランプ米大統領、アフガンとイラクの米軍をさらに削減へ

    2020年11月17日 13:42 公開 ドナルド・トランプ米大統領が、アフガニスタンとイラクに駐留するアメリカ軍をさらに削減する見通しだ。国防総省筋の話として16日、米メディア各社が伝えた。 現在、アフガニスタンには5000人、イラクには3000人のアメリカ兵がいる。大統領令では、これを来年1月半ばまでにそれぞれ2500人に縮小するという。 トランプ大統領は先に、今年のクリスマスまでに「全ての」駐留米軍を帰国させたいと話していた。 3日に行われた大統領選ではジョー・バイデン次期大統領の勝利が確実となったが、トランプ氏は敗北宣言をしていない。 駐留米軍の削減は来年1月15日までに完了する見通しで、これはバイデン氏の宣誓式が行われるわずか数日前となる。 トランプ氏のこの計画は、与党・共和党内でも批判を浴びている。共和党幹部のミッチ・マコネル上院院内総務は、アフガニスタンとイラクの武装勢力はこの計画を「歓迎する」だろうと指摘した。 16日の上院でマコネル氏は、「我々はアメリカの国家安全保障や利益をテロリストから守るために、限定的ではあるが重要な役割を担っている。その世界で最も強力な軍隊が永久に国に帰るのは、テロリストが願ってやまないことだろう」と述べた。 <関連記事> イラクの米大使館にロケット弾、職員が負傷か 高まる反米感情 タリバン、アフガン政府との交渉打ち切り 捕虜交換めぐり決裂 トランプ大統領は長年、米軍の海外派遣はコストがかかり効果が低いとして、帰還を求めていた。 AP通信によると、軍幹部らは先週末に削減の計画を聞かされた。大統領令はすでに作成されているが、まだ指揮官には送られていないという。 米国防総省は9月にも、イラクに駐留する兵士を数週間で5200人から3000人に減らすと発表していた。 当時、米軍の中東指揮官を務めるケネス・マケンジー将軍は、残る米兵はジハード主義組織「イスラム国(IS)」の「生き残りを根絶する」ため、イラク治安部隊を支援し続けると説明していた。 アメリカが主体となった有志連合軍は2003年にイラクに侵攻し、当時のサダム・フセイン大統領を打倒。大量破壊兵器を探すとしていたが、後にそうした兵器は存在しなかったことが明らかになった。 一方のアフガニスタンには、米軍は2001年から駐留している。2001年9月11日の同時多発テロの数週間後、やはりアメリカが主体となった連合軍がアフガニスタンで反政府武装勢力タリバンを一掃した。 タリバンはその後、勢力を取り戻し、2018年までにアフガニスタンの3分の2で活動している。 アメリカは今年2月にタリバンと歴史的な和平合意を結び、その一環としてアフガニスタンから順次、軍の撤退を始めている。 しかしマケンジー将軍を初めとする軍幹部は過去に、米軍を早急に撤退させればタリバンとアフガニスタン当局との和平交渉を損なうと警告していた。 (英語記事 Trump 'to bring more US troops home')

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    アメリカのヘイトクライム、過去10年で最多=FBI報告書

    2020年11月17日 13:36 公開 アメリカの憎悪犯罪(ヘイトクライム)が昨年、過去10年間で最も多かったことが、米連邦捜査局(FBI)の16日発表の報告書で分かった。 FBIのヘイトクライム統計法(HCSA)に関する年次報告書によると、昨年の憎悪犯罪は7314件で、前年の7120件を上回った。また、7783件を記録した2008年以降で最多となった。 憎悪が動機となった殺人も昨年は51件発生し、過去最多となった。2018年と比べ2倍以上増えた。 昨年8月には、テキサス州エルパソのウォルマートでメキシコ出身者らを狙った銃撃事件があり、22人が殺害された。 アメリカでは2014年以降ほぼ毎年、ヘイトクライムが増え続けている。この問題に取り組む団体は、偏見や人種差別的な言論の拡大と関連があると警告している。 <関連記事> 米国のヘイトクライム、3年連続で増加=FBI(2018年) 2016年の米国でヘイトクライム増加 2年連続=FBI(2017年) 【米政権交代】トランプ氏勝利以後、ヘイトクライムが増加と米公民権団体(2016年) カリフォルニア州立大学の憎悪・過激主義研究センターのブライアン・レヴィン所長は、「最近のヘイトクライム増加は、さまざまな被害者集団を狙った襲撃が急増しているだけでなく、重大な凶悪犯罪が前より広範囲に増加するという、これまでにない残酷な様相を示している」と米メディアに話した。 ユダヤ教徒や中南米系狙った犯行 報告書はヘイトクライムを、「人種、民族、家系、宗教、性的指向、障害、性(ジェンダー)、性自認」に対する「偏見を動機とした」犯行と定義している。 報告書の統計によると、宗教関連のヘイトクライムは昨年、前年比で7%近く増加。ユダヤ教徒やユダヤ教施設を対象とした犯罪は14%増えた。 中南米系のラティーノに対するヘイトクライムは527件で、2018年の485件から8.7%増加。2010年以降で最多を記録した。 憎悪・過激主義研究センターによると、エルパソのウォルマートで22人が殺害された事件は、FBIが記録を取り始めてから最悪のヘイトクライムだった。 人種への偏見が動機に アメリカのヘイトクライムを対象者別にみると、黒人を狙った事件が最も多い。ただFBIは、件数は2018年の1943件から、昨年の1930件に微減したとしている。 人種や民族が動機となったヘイトクライムの被害者4930人のうち、48.5%は「黒人またはアフリカ系アメリカ人に対する偏見が動機となった犯罪の被害者」だった。 「白人に対する偏見の被害者」は15.7%、「ヒスパニックまたはラティーノへの偏見の被害者」は14.1%、「アジア系への偏見の被害者」は4.4%だった。 人権団体はFBI報告書の発表を受け、ヘイトクライムに関する報告と情報収集の仕組みを改善するよう求めた。 ユダヤ教徒の人権保護に取り組む名誉毀損(きそん)防止連盟(ADL)は、報道機関に向けた声明で、今回のデータから、「FBIにデータを提供する法執行機関が減っているものの、それでもアメリカで報告されるヘイトクライムの恐ろしい増加傾向」が明らかになったとした。 ADLのジョナサン・グリーンブラット代表は、「(各地の警察など法執行機関が)FBIのデータ収集にしっかり参加しなくては、ヘイトクライムによる影響やダメージがどれだけ厳しいものか、全体像を完全に測ることができない」と述べた。 (英語記事 US hate crime highest in more than a decade - FBI)

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    バイデン氏、トランプ氏の政権移行拒否のせいで「大勢が死ぬかもしれない」

    イク・ポンペオ国務長官は10日、「第2次トランプ政権」への移行に言及した。 ホワイトハウスで取材するBBCのタラ・マクルヴィー記者によると、オブライエン補佐官の発言についてジャッド・ディーア報道官に確認したところ、「現時点では政権移行などない」と否定したという。 ミシェル・オバマ夫人が批判 バラク・オバマ前大統領の妻、ミシェル・オバマさんはインスタグラムでトランプ氏を厳しく批判。4年前にトランプ氏が当選して間もなく、政権移行開始のためにホワイトハウスに招き入れた時のことをミシェルさんは振り返り、それまでトランプ氏がオバマ氏はアメリカ生まれではないという虚偽を吹聴し、「夫について人種差別的なうそを広めて私の家族を危険にさらした」ことを思えば、トランプ氏を歓迎するのは本当につらいことだったと書いた。 それでも「たとえ選挙結果が気に食わなくても、別の結果が良かったと思っても、国を愛する気持ちから、選挙結果は尊重しなくてはならない。大統領の職は、特定の個人や特定の政党のものではない」と、ミシェルさんは書き、「アメリカ国民は意思表示をしました。大統領にとって特に大きい責任の一つが、国民の声に耳を傾けることです」と強調した。 (英語記事 Biden: 'More people may die' as Trump transition stalls)

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    米モデルナのワクチン、有効性95%の初期結果 新型ウイルス

    残ったままになっている。 <関連記事> 普通の生活に戻るのは「来年の冬」 ワクチン開発者、BBC番組で見通し 新型コロナウイルスの「画期的な」ワクチン、9割以上に効果 新型コロナウイルスのワクチン、いつ誰がどうやって使えるようになるのか どれくらい有効? 臨床試験(治験)はアメリカで3万人が参加。半数にはワクチンが2回、4週間空けて投与された。残りの半数は偽薬が接種された。 今回、COVID-19の症状が出た95人について分析した。 その結果、ワクチンが投与されたのは5人だけで、90人は偽薬が与えられていた。モデルナは、ワクチンが94.5%の人を守っているとしている。 COVID-19の重症を示した人は11人いたが、ワクチンが投与された人は含まれていなかったという。 モデルナのタル・ザクス最高医療責任者は、「全体的な有効性は際立っている(中略)素晴らしい日だ」とBBCニュースに話した。 同社社長のスティーヴン・ホーグ博士は、結果を知った時、「しばらく満面の笑顔になった」という。 ホーグ氏は、「今回のワクチンがCOVID-19の予防で94%の有効性がみられるとは誰も真剣に期待していなかった。本当に驚くべき結果だ」とBBCニュースに語った。 いつ接種できる? それは、世界のどこにいて、何歳なのかによる。 モデルナは数週間以内にアメリカの規制当局に申請するとしている。同国で2000万回分のワクチンを供給できるとみている。 同社は来年、世界中で最大10億回分を供給したいとしており、他の国々にも許可を求めていく予定だ。 日本政府はモデルナから、5000万回分のワクチンの供給を受けることで合意している。 不明なことは? 免疫がどれほどの期間、効果を保つのか、まだわかっていない。その答えを得るためには、治験ボランティアをもっと長い時間、追跡調査する必要がある。 COVID-19の死亡リスクが最も高い高齢者グループに対し、いくらかの予防効果があることは示されている。ただ、完全なデータはない。 モデルナのザクス氏は、これまでのデータから、年齢によってワクチンの「効果が失われるようには見えない」とBBCに話した。 ワクチンが重症化を止めるだけなのか、それともウイルスの拡散を止めるのかも不明だ。 これらの疑問は、ワクチンの使い方にも影響を及ぼすことになる。 副反応はある? 安全性に対する深刻な懸念は報告されていない。だが、パラセタモール(鎮痛剤)を含め、どんなものも100%安全ではない。 ウイルスを投与した患者の一部は、一時的なだるさや頭痛、体の痛みなどを訴えたという。 英インペリアル・コレッジ・ロンドンのピーター・オープンショー教授は、「そうした作用は、効果があり、望ましい免疫反応を引き起こしているワクチンに見られるものだ」と話した。 ファイザーのワクチンとの違いは? どちらのワクチンも、新型ウイルスの遺伝子コードの一部を投与することで免疫反応を起こす、という手法は一致している。 これまでの初期データは、両方ともそっくりだ。ファイザーと独ビオンテックが共同開発中のワクチンは約90%、モデルナは約95%の予防効果がみられている。 しかし、どちらも治験は続いており、最終結果は変わる可能性がある。 モデルナのワクチンは保存が比較的簡単なようだ。マイナス20度で6カ月間まで安定した状態を保てる。標準的な冷蔵庫でも最長1カ月間保存できる。 一方、ファイザーのワクチンは、マイナス75度近い超低温での保存が必要だ。ただ、冷蔵庫でも5日間は保存できる。 ロシアで開発されたワクチン「スプートニクV」も、最初期データで92%の有効性があるとされている。 どう作用する? モデルナが開発した「RNAワクチン」は、新型ウイルスの遺伝子コードの一部を体に注射する。 体内でウイルスのタンパクが作られるが、完全なウイルスは作られない。これにより、免疫システムが、ウイルスの攻撃に対して訓練できるようになる。 訓練によって、抗体と、T細胞と呼ばれる免疫システムの両方が、新型ウイルスと戦えるようになる。 いつCOVID-19は終わる? 1週間以内にファイザー、モデルナ、ロシアから良い結果が示されたことで、パンデミックを終わらせる可能性は飛躍的に膨らんだ。 最初の結果が出る前は、ワクチンの有効性はせいぜい50%程度だろうとみられていた。しかし、そうした見方は吹き飛んだ。ワクチンが開発可能になっただけでなく、強力な効果がありそうだとわかってきた。 これまでのデータは、他の開発中のワクチンについても、成功への期待を高めるものとなっている。だが、問題の1つが解決に向かう一方で、別の問題が持ち上がっている。 世界中の何十億人という人々に実際に接種するのは、途方もない難題だ。 専門家の一部は来春までに平常が訪れると主張し、別の専門家らは来年の冬までかかるとの見方を示す。この先、長い時間がかかると考える専門家もいる。 その答えは、各国がいかに素早く、「薬瓶の中の希望」を人々に届けられるかにかかっている。 どう受け止められている? インペリアル・コレッジ・ロンドンのオープンショー教授は、「今回のモデルナのニュースは非常に興奮するもので、数カ月以内に優れたワクチンを選択できるようになるという楽観的な見方を大幅に強めるものだ」と話した。 同教授はまた、「報道発表よりも完全な詳細情報が必要だが、今回の発表で楽観的な雰囲気が高まる」とした。 英オックスフォード大学のトルーディ・ラング教授は、「新たなワクチンに、先週ファイザーから発表されたのと似たような有効性の結果が見られたのは、非常に良いニュースだ」と述べた。 「今回の発表は中間分析であり、ワクチンを投与されたボランティアたちに統計的に有意なケースが確認されたことと、誰がワクチンを投与され、誰が偽薬を投与されたかを見定めるために、開発チームの目隠しを解くことを意味する」 国際研究機関・感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)を率いるリチャード・ハチェット博士は、「モデルナの結果はこれ以上望めないものであり、期待を非常に高めるものだ」と評価した。 (英語記事 Moderna Covid vaccine shows nearly 95% protection)

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    トランプ氏支持のデモ参加者たち、バイデン次期大統領をどう思う?

    支持者たちはホワイトハウスの東に位置するフリーダム・プラザ近くでデモを開始。最高裁判所を目指した。 BBCはデモ参加者に、バイデン氏についてどう思うか聞いた。 デモは日中は平和的に行われたものの、夜間には対抗デモとの衝突も見られた。

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    オバマ氏、1回の選挙でアメリカの「真実の腐敗」は止まらない BBCインタビュー

    、アメリカが今、国内の分断を悪化させた「ばかげた陰謀論」文化を覆すという大きな課題に直面していると、BBCのインタビューで語った。 オバマ氏はBBCのインタビューで、アメリカはドナルド・トランプ氏(74)が大統領選で勝利した4年前より急激に分断されていると指摘。今回の大統領選でのジョー・バイデン氏(77)の勝利は、こうした分断の修復の始まりに過ぎないと示唆した。 「1回の選挙だけでは、こうした傾向は覆せない」 そして、分極化した国家に対処するには、政治家の判断に任せるだけではなく、構造的な変化や人々が互いの意見に耳を傾けること、つまり「共通の事実」に同意した上で、それをどうするか議論することが必要だと、オバマ氏は主張した。 一方で、次世代の「洗練された」立ち居振る舞いには「大きな希望」があるとし、「世界は変われるという慎重な楽観論を育み」、「その変化の一端を担うよう」若者に求めている。 アメリカで分断がどうあおられてきたのか オバマ前大統領は、自身の最新の回顧録のプロモーションのためのBBC Artsのインタビューで、歴史学者のデイヴィッド・オルソガ氏と対談。アメリカの地方と都市部の間に生じている怒りや憤り、移民問題や不平等などの不当行為、そして「一部で真実の腐敗と呼ばれている、複数の陰謀論」がアメリカの一部メディアによって増幅され、「ソーシャルメディアに加速されている」と語った。 「私たちは今、非常に分断されている。私が大統領選に初出馬した2007年よりも、選挙に勝利した2008年よりも確実に」 オバマ氏は、トランプ氏が「自分の政治に良かれと思って分断をあおる」ことをいとわなかったことが、この分断の一因になっていると示唆した。 また、この問題に大きく影響している別の要因について、「事実は重要ではない」との考えが存在するオンライン上での偽情報の拡散を挙げた。 「数百万人もの人々が、ジョー・バイデン氏が社会主義者であり、ヒラリー・クリントンが小児性加害者ネットワークと関連がある悪の秘密結社の一員であるという主張に賛同している」 ヒラリー氏のこうした話は、民主党議員がワシントンにあるピザ・レストランを拠点に小児性加害者ネットワークを運営しているとの偽情報にまつわるものだ。 「どこかのタイミングで、規制と業界内の基準を組み合わせた対応が必要になると思う。事実について何をすべきか議論する前に、少なくとも共通の事実を認識するということに立ち返るために」 オバマ氏は従来型の主流メディアが近年、オンライン上の偽情報の拡散に対処するためにファクトチェックを取り入れているものの、「事実が公になるころにはすでに虚偽情報が世界中を駆け巡って」いるため、そうした取り組みでは不十分な場合が多いと指摘する。 また、米国内の分断は、地方と都市部との不平等や格差の拡大といった社会経済的な要因の結果でもあるとしている。 オバマ氏は、「経済発展というはしごを失ったと感じた人々が、この集団のせいだとか、あの集団のせいだと言ったり、そう思わされたりしている」とし、こうした現象は「イギリスや世界中でも起きている」と付け加えた。 「Black Lives Matter」と人種問題については アメリカ初の黒人の大統領として歴史に名を残したオバマ氏は、人種問題は「アメリカの歴史において中心的な亀裂の1つであり、我々の原罪」だとしている。 5月に米ミネソタ州で警官に首を押さえつけられて死亡した黒人男性ジョージ・フロイドさんの事件などをきっかけにアメリカで今夏に広まった、「白人と同じように黒人の命にも意味がある」という意味が込められたBlack Lives Matter運動は、世界中にも広まった。こうした中で絶望と希望の両方が生まれたと、オバマ氏は言う。 「我々の刑事司法制度に慢性的に根強く残る人種問題と偏見が、このようなあからさまな形で続いていることへの絶望と、(中略)我々がかつて目にしたものをはるかに超えるほどの、平和的な抗議活動と問題への関心があふれ出していることで希望が生まれている」 今回の抗議行動に様々な人種の人が加わっていたことが重要で、2012年にフロリダ州で武器を所持していないトレイヴォン・マーティンさん(当時17)が射殺された時とは人々の反応が違うと、オバマ氏は指摘する。マーティンさんを射殺したジョージ・ジマーマン氏は翌年に殺人罪で起訴されたが、正当防衛の主張が認められて無実となった。 オバマ氏は、2014年にミズーリ州ファーガソンで当時18歳のマイケル・ブラウンさんが白人警官から6発の銃弾を受けて死亡した事件についても言及した。ブラウンさんは当時、武器は所持していなかった。 これらの事件は全米で人種と公正に関する議論を引き起こした一方で、「白人コミュニティーの大部分には、これらが単なる1つの事件ではなく、単なる腐ったりんごの話ではないといった考えに対して抵抗感」が今もあるようだと、オバマ氏は言う。 「あなた方は今夏、わずかな黒人しかいない一部のコミュニティーで、人々が黒人の命は大切だと声を上げ、本当の変化が起きなければならないという考えを受け入れる様子を目の当たりにした」 (英語記事 Obama: One election won't stop US 'truth decay')

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    オバマ前大統領、アメリカの分断や陰謀論を懸念 BBCインタビュー

    時代の出来事をつづった初の自伝「A Promised Land(約束の地)」が17日に発売される。 BBCアーツは発売に先駆け、歴史学者デイヴィッド・オルソガ氏によるオバマ氏のインタビューを行った。

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    普通の生活に戻るのは「来年の冬」 ワクチン開発者、BBC番組で見通し

    ワクチンの臨床試験で被験者の9割以上に効果があったと発表。この治験には約4万3000人が参加した。 BBCの報道番組アンドリュー・マー・ショーに出演したサヒン教授は、このワクチンが症状を抑えるだけでなく、人から人への感染を減らす効果があることがさらなる分析で分かると期待していると話した。 「これほど効果の高いワクチンであれば、90%とまでは行かなくても50%くらいは、人から人への感染も防げると自信を持っている。それでもパンデミックの拡大を劇的に減らすことができるだろう」 このワクチンは6カ国で治験が行われており、3週間空けて2度接種が必要とされている。日本政府は7月、2021年上半期に1億2000万回分を納入することで両社と合意している。 イギリスでは、介護施設の居住者や職員が優先的にワクチンを受け、その後、医療従事者と80歳以上の高齢者が対象となる予定。その後も、年齢ごとに接種開始時期が決められるという。 <関連記事> 新型コロナウイルスのワクチン、いつ誰がどうやって使えるようになるのか 新型ウイルス、ワクチンできても「来春までに元の生活には戻れない」 英研究チーム サヒン教授によると、ワクチン開発がこのまま何事もなく進めば、「年末から年始にかけて」提供を開始できるという。 ファイザーとビオンテックは、来年4月までに3億回分を供給する目標を掲げているが、「これは潮目を変える第一歩に過ぎない」としている。 ワクチンによる影響が大きく現れるのはさらに後で、「感染率が低くなる夏が助けになるだろう。来年の秋冬になるまでに接種率を上げておくことが非常に重要だ」と述べた。 その上で、各国のワクチン接種プログラムが来年の秋までに終わっていることが重要だと強調した。 また、年齢による効果の違いについては、今後3週間でさらに詳細が分かるだろうと話した。 一方で、2回の接種後にどれほど免疫が継続するのかはまだ分かっていないと述べた。ただし、1年後にワクチンによる免疫が著しく落ちていても、再接種は「非常に複雑にはならない」としている。 さらに臨床試験の被験者に見られた「主な副作用」として、注射した場所に数日間、軽度の痛みが生じると話した。また、数日間の発熱が見られたケースもあるという。 「それ以外の深刻な、臨床試験を停止・中断せざるを得ないような副作用は見られなかった」とサヒン教授は述べた。 現在、世界ではこのワクチンを含む11種の候補が、臨床試験の最終段階に入っている。 新型ウイルスの変異種 こうした中、新型ウイルスの変異種がワクチンの効果を弱めるのではないかという懸念が広がっている。 デンマークでは先に、新型ウイルスの変異種がミンク農場で確認され、当局によると12人が感染したという。 イギリス政府の科学顧問を務めるウェンディ・バークリー・ウイルス学教授は、現在開発中のワクチンは「進化し続けるウイルスにはそれほど効果を発揮しない」可能性があると指摘している。 バークリー教授によると、ワクチンが全く効かなくなるわけではないが、変異種への順応性が高く即効性のあるワクチンほど良いという。 ワクチン反対論に懸念も イギリスでは、ワクチン反対論に対する懸念も高まっている。 最大野党・労働党は先に、政府がインターネット上の「危険なワクチン反対論の抑制」を怠っていると批判。緊急法で対応すべきだと訴えている。 この法案では、ワクチンに対する偽情報を削除しなかったソーシャルメディア各社に罰金と刑事罰を科すとしている。 労働党のジョナサン・アッシュワース影の保健相は、ワクチン反対論は「人々の恐怖や、政府や機関に対する不審をあおり、害悪を拡散している」と述べた。 これに対しイギリス政府は、ワクチン反対論の問題を「非常に深刻」にとらえており、フェイスブックやツイッター、グーグルなどとこうしたコンテンツへの対処を「大規模に行っている」と述べた。 大手SNS各社は、事実に反していたり誤解を与えるような偽の情報には警告を表示している。また、利用規約に反する投稿は削除している。 新型コロナウイルス特集 感染対策 基本情報:1分で解説 新型コロナウイルスについて知っておくべきこと 予防方法: 正しい手の洗い方 なぜ外出を控えるのか: 家にいることで人の命を助けられる 社会的距離とは: 2メートルってどれくらい? 感染対策に必要な距離 感染したか判断するには: 「具合が悪いんだけど、もしかして新型ウイルス?」 感染を判断する方法とは 心の健康:【解説】 新型コロナウイルス、心の健康はどう守る? (英語記事 Normal life back next winter, says vaccine creator)

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    ジョンソン英首相、自主隔離 会談した議員が陽性

    人確認された。陽性判定から28日以内に死亡した患者は同日、168人増えた。 「私が引っかかった!」 BBCは、ジョンソン氏が与党・保守党の議員らに送ったワッツアップのメッセージを確認した。そこには、「いい知らせは、NHSの『検査・追跡』が改善し続けていることだ。悪い知らせは、私が引っかかったことだ!」と記されていた。 また、アンダーソン議員と会った時には「ガイダンスに従い社会的距離も取っていた」が、自主隔離のルールを尊重すると表明。 「私の気分がいい――これまでになくいい――ことや、抗体によって体が元気いっぱいなのは関係ない。いまいましいあれに感染してしまったのだから」、「ルールはルールであり、病気の拡大を食い止めるためにある」と書いていた。 4月に感染 ジョンソン氏は4月、新型ウイルスに感染し、集中治療室で3夜を過ごした。 のちに、「どちらにも転び得た」と当時を振り返り、医療関係者が命を救ってくれたと感謝した。 BBCのニック・アードリー政治担当編集委員は、ジョンソン氏がイギリスの欧州連合離脱(ブレグジット)や、来月2日にイングランドでロックダウンが終了した後について大きな決断を控えていたことから、自主隔離のタイミングは決していいものではないと解説。 ジョンソン氏が今春、新型ウイルスに感染した時は、かなり体調が悪化したが、それが免疫にどう影響するのかはわからないことも気がかりだとした。 陽性判定の議員は ジェイコブ・リース=モグ下院院内総務は15日夕、議員らの求めを受け、議会のオンライン出席を増やすための支援策を探ると述べた。これが進めば、首相が自主隔離状態で質疑に応じることも可能になる。 一方、陽性判定を受けたアンダーソン議員は12日、「首相と朝食」の説明とともに、ジョンソン氏と官邸で並んで撮影した写真を投稿していた。 アンダーソン氏はフェイスブックに、重症化リスクのある妻と共に自主隔離に入っていると投稿。「金曜日に味覚を失い、同時に妻がひどい頭痛に見舞われた」、「せきや発熱はなく気分もいい。2とも土曜日(14日)に検査を受け、日曜朝に結果が出た」と書き込んだ。 その上で、「妻と私は共に陽性だった。私の体調は万全で、最大の心配は、妻が遮へいされたグループに入っていることだ」、「ただ2人とも気分はいい」と記した。 新型コロナウイルス特集 感染対策 基本情報:1分で解説 新型コロナウイルスについて知っておくべきこと 予防方法: 正しい手の洗い方 なぜ外出を控えるのか: 家にいることで人の命を助けられる 社会的距離とは: 2メートルってどれくらい? 感染対策に必要な距離 感染したか判断するには: 「具合が悪いんだけど、もしかして新型ウイルス?」 感染を判断する方法とは 心の健康:【解説】 新型コロナウイルス、心の健康はどう守る? (英語記事 Johnson self-isolating after MP tests positive)

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    【米大統領選2020】 実は生きていた……「死者が投票した」と言われたが

    4 公開 ジャック・グッドマン、クリストファー・ジャイルズ、オルガ・ロビンソン、ジェイク・ホートン BBCリアリティーチェック 米大統領選で、ドナルド・トランプ大統領の支持者の間では、すでに死亡している人が大勢投票したといううわさが出回った。死者の名前を使った投票が大量に投じられたというその主張に、証拠はあるのだろうか。 「確かにもう72歳ですが、まだ生きていますよ。息しています。まだ頭もしっかりしているし、健康です」と、ミシガン州に住むマリア・アレドンドさんはBBCの取材電話に答えた。 マリアさんは、ジョー・バイデン次期大統領に投票したという。「死んでいるのに投票した人」リストに自分の名前があったと言われ、驚いていた。 マリアさんと同じような立場の他の人たちにもBBCが話を聞いたところ、同じような答えが返ってきた。 アメリカではこれまでに選挙で、すでに亡くなっている人が投票したことは何度かあった。 これは事務手続きのミスや、似た名前の家族による投票が原因だったりする。しかし、トランプ氏の支持者たちは今回の選挙で、この現象がとてつもない巨大な規模で起きたのだと主張している。 この言い分を裏付ける証拠が果たしてあるのか、探してみることにした。 ミシガンで1万人の「死者が不在者投票」? ことのてんまつは、トランプ氏を支持する活動家がツイッターに、約1万人の名簿を投稿したことから始まった。 それによると、その名簿とはすでに亡くなっているにもかかわらず、ミシガンで大統領選に投票した人たちの名簿だという。 さまざまなソーシャルメディアで同じような主張が繰り返されている。与党・共和党の議員もこれにかかわっている。 名簿には1万人の名前と郵便番号、投票用紙が受理された日付が書いてある。生年月日と死亡年月日も記載されている。中には50年以上まえに亡くなったことになっている人もいる。 ミシガン州には、名前と郵便番号、生まれた年と月を入力すれば、その人が今年の選挙で不在者投票したか確認できるデータベースがある。そのため、話題のリストに含まれる人たちが投票したのか、簡単に調べられる。 アメリカにはほかにも、死亡記録のデータベースが調べられるウエブサイトが複数ある。 しかしながら、この1万人の名簿には、根本的な問題がある。 こういう照合作業には、誤合致がつきものだ。1940年1月生まれの人が今回、ミシガンで投票した。そしてアメリカ国内の別の場所で1940年1月に生まれ、すでに亡くなっている同姓同名の人がいた。アメリカのように人口3億2800人もの大きな国では、これは決して珍しいことではない。特に、よくある名前の人同士では。 投稿された名簿を検証するため、BBCはランダムに30の名前を取り出した。さらにそこに、名簿で最高齢の人も加えた。 この31人のうち、私たちは実際に11人が生きていることを確認した。本人に直接話したり、家族や隣近所の人や、介護施設のスタッフと話をした。 それ以外の17人については、公の死亡記録が確認できず、しかも1万人の名簿に書かれている命日よりも後に存命だったという明確な証拠も確認した。調べた結果には一貫性があった。明らかに、複数の矛盾する記録が組み合わさり、誤合致が作り出されていた。 調べた31人のうち、確かに死亡していると分かったのは3人だった。これについては後述する。 どうやって調べたのか 私たちはまず、ミシガン州の公式な選管データベースを調べて、1万人の名簿からランダムに抽出した31人が実際に投票していたかを確認した。確かに全員が投票していた。 次に、死亡記録を調べたところ、名簿に記載されている大多数の人の死亡場所がミシガン州ではなく、それ以外のアメリカ国内になっているのに気づき、怪しいと思うようになった。 名簿で「死んだ」とされている人と同姓同名の人が、ミシガン州で健在なのかどうか、確認することにした。 同州の公的記録と有権者の郵便番号を照合し、その人たちの生年月日を調べた。その結果、予想したとおり、1万人の名簿に書かれている生年月日とは一致しなかった。 つまり、ここには2つの集団がいることが確実になった。実際に投票した人たち。そして、その人たちと同姓同名で、まったく別の場所で亡くなった人たちだ。 しかし私たちは何より、死んだことにされながら実際に投票した人たちと話がしたかった。 「生きてるよ!」 私たちはロベルト・ガルシアさんに電話をかけた。ミシガン州在住の元教師だ。「自分は確かに生きているし、確かにバイデンに投票した。トランプに入れるなんて、死なない限り、そんなまねはしない」とガルシアさんは話した。 ほかにも、「死者が投票」したという1万人の名簿に記載されていた100歳の女性は、実際には存命で、ミシガン州の介護施設で生活していた。 ただし、確認作業のすべてがこれほどはっきりした結果につながったわけではない。 1万人名簿によると1977年に亡くなったことになっている別の100歳女性については、9月に投票用紙を返送した時点ではまだ存命だったことが分かった。ただし、私たちが連絡をとろうとすると、数週間前に息を引き取ったばかりだと近所の人が教えてくれた。この女性のお悔やみ記事が10月に出ていたことが確認できた。 期日前に投票した人が投票日前に亡くなった場合、ミシガン州によるとその人の票は無効になる。 この100歳女性の票が集計されたかどうかは、確認できていない。 私たちは電話で連絡がとれなかった人については、ほかの手段で生存確認をしようとした。たとえば、州や郡、市町村などの自治体による商取引の記録を調べるのも、その手段のひとつだった。 問題の名簿で2006年に死亡したとされている女性については、この人の名前で2008年1月以降、会社の年次報告書が毎年登録されているのを見つけた。 私たちが抽出した31人のうち、問題の名簿では数年前に死亡したのに投票したとされている男性2人については、投票したのは実はその人たちの息子だと分かった。アメリカでは、父と息子が同じ名前なのは特に珍しくない。父と息子が同姓同名で、同じ住所で有権者登録されていたのだ。 私たちが調べた2人については、どちらも父の名前で投票していた。 地元選管関係者によると、このうち1人の票は集計されたが、息子が投票した記録はないという。 もう1人の男性については、投票したのは息子だったが、事務処理上のミスのため、父親の票として記録されたのだという。 「単純な統計上の問題」 1万人のうち31人というのは、小さいサンプルに過ぎないが、それでもトランプ氏の支持者たちがさかんに広めるデータの欠陥を明確に露呈している。 私たちが調べた31人については、ミシガン州の実際の有権者と同姓同名で生まれた年と月も一致する死者を、全米各地から見つけ出して、ミシガンの有権者と誤合致させていたのは明らかだ。 米ロヨラ・メアリーマウント大学で憲法と民主主義の法律を専門とするジャスティン・レヴィット教授によると、「名前と生まれた日だけをもとに名簿を作れば、ミシガンくらい大きい州では、誤合致は確実に出てしまう」と言う。 これは「誕生日の問題」と呼ばれる。ひとつのクラスで誕生日が同じ生徒が2人いる確率はかなり高いのだ。 そのため、ミシガン州の有権者100万人のリストと、全米の死亡記録データベースを突合すれば、かなりの一致が出るのは自然なことだ。特に、有権者名簿が生年月日のうち年と月だけを記録し、日にちを記載していない場合は。 「これは単純に統計上の問題だ。何百万もの記録を、別の何百万もの記録と照合すれば、相当数の誤合致が出るのは当然で、前にもこういうことはあった」とレヴィット博士は言う。 トランプ氏支持者のリストでは死んだことになっているマリア・アレンドンドさんは、自分が無事に投票し、その票が集計されたことに安心し、新政権を楽しみにしていると話す。 「(バイデン氏は)オバマ政権で素晴らしい副大統領だったので。すごくうれしい。本当にホッとしました」 (英語記事 US Election 2020: The 'dead voters' in Michigan who are still alive)

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    【米大統領選2020】 トランプ氏、バイデン氏の「勝利」に言及 敗北は認めず

    2020年11月16日 10:35 公開 米大統領選で野党・民主党のジョー・バイデン氏(77)の当選が確実となった中、ドナルド・トランプ大統領(74)は15日、「彼(バイデン氏)が勝ったのは、選挙で不正があったからだ」と、バイデン氏の勝利を認めるとも受け取れるツイートをした。しかし直後に、負けは認めないとの主張を改めて強調した。 トランプ氏はこの日のツイートで、3日に投票が行われた大統領選で不正があったと、証明されていない主張を繰り返し、「彼(バイデン氏)が勝ったのは、選挙で不正があったからだ」と書き込んだ。 約1時間後には、選挙での負けは認めないと主張した。 米ツイッター社は15日、選挙での不正行為を主張するトランプ氏のツイートの上に「選挙の不正に関する主張は真偽が問われている」との警告をかぶせた。 <関連記事> 【米大統領選2020】 トランプ氏支持者が大規模デモ、バイデン氏勝利確実に抗議 【米大統領選2020】 全米で大勢判明、バイデン氏当選確実 トランプ氏「どちらの政権に」 【米大統領選2020】 「不正証拠ない」と調査委 アリゾナ州とジョージア州もバイデン氏に トランプ氏は選挙で広範囲に及ぶ不正行為があったと根拠を示さずに主張し、選挙の勝敗を左右し得る複数の重要州で訴訟を連発している。 裁判所が訴えを棄却したり、トランプ陣営側が訴えを取り下げたりするなど、今のところ法廷闘争は成功していない。 米連邦選挙当局は12日、今回の大統領選は「アメリカ史上最も安全」な選挙で、「投票システムが票を削除したり、紛失したり、変更を加えたり、あるいは何らかの方法で不正アクセスを受けたといった証拠はない」との調査結果を発表した。 バイデン氏が獲得する選挙人は計306人となり、大統領に当選するために必要な過半数270人以上を大きく上回っている。 票の再集計や法廷闘争で大勢が変わる見通しはなく、バイデン氏が次期大統領であることに変わりはない。 全国での得票数でも、バイデン氏が500万票以上リードしている。 それにもかかわらず、トランプ氏はこれまでバイデン氏の勝利を認めていない。 トランプ氏は13日の記者会見で、将来どちらの政権になるのか「誰にも分からない」と述べた。 政権移行プロセスが停滞 トランプ氏が敗北を認めないことで、拡大する新型コロナウイルスの感染症COVID-19をめぐる米政府の対処能力に対して懸念が高まっている。 また、来年1月20日の大統領就任式を控える中、新政権への移行プロセスが停滞している。 トランプ政権の下で政権移行プロセスの開始を担う一般調達局(GSA)は、バイデン氏とカマラ・ハリス氏の勝利を認めていない。 バイデン陣営は円滑な政権移行に必要な機密情報や連邦政府機関、連邦予算などを活用できない状況が続いている。 11日にバイデン氏の首席補佐官に起用されることが明らかになったロン・クレイン氏は15日、米NBCに対し、新型ウイルスのパンデミックへの対応に注力できるよう、政権移行のプロセスを今週中に開始する必要があると述べた。 アメリカは現在、パンデミックが始まって以降で最悪の感染状況に見舞われている。13日には新たに18万人以上の感染と、1400人の死亡が確認された。同国の累計感染者数と死者数は世界最多となっている。 「ジョー・バイデンは現在進行中の危機的状況下で合衆国大統領になる」とクレイン氏は述べた。「シームレスな政権移行でなければならない」。 米政府の新型ウイルス対策に大きくかかわってきた米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長のアンソニー・ファウチ博士は、政権移行が直ちに始まるほうが公衆衛生にとっていいことだと述べた。 クレイン氏は「ドナルド・トランプのツイートが、ジョー・バイデンが大統領になるかならないかを決めるのではない」、「アメリカ国民がそう決めたんだ」と述べ、トランプ氏の直近のツイート内容を一蹴した。 ワシントンでトランプ氏支持者が大規模デモ ワシントンでは14日、選挙で不正があったと主張するトランプ氏を支持する人々が多数集結し、デモ行進を行った。 星条旗を手にしたデモ隊には白人至上主義団体「プラウド・ボーイズ」や、「オウス・キーパーズ」(誓いを守る人々の意)を含む複数の極右グループメンバーが加わった。ヘルメットや防弾チョッキを身につけている人もいた。 デモの大部分は平和的に行われたものの、夜になるとトランプ氏支持者と反対派が小競り合いを起こすなど、一部で暴力的になった。 当局によると、暴力行為や武器の所持など、様々な容疑で20人が逮捕された。刃物で刺されたとの報告もあったという。警官2人も負傷した。 (英語記事 Trump says Biden won but again refuses to concede)

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    【米大統領選2020】 トランプ氏支持者数千人がデモ、バイデン氏勝利確実に抗議

    2020年11月15日 11:53 公開 米大統領選挙の全米の大勢が判明し、野党・民主党のジョー・バイデン氏の当選が確実となったが、ドナルド・トランプ大統領は選挙で不正行為があったと主張し、敗北を宣言していない。こうした中ワシントンでは14日、トランプ氏の支持者が多数、デモ行進に参加した。 トランプ氏支持者たちは14日正午ごろ、ホワイトハウスの東に位置するフリーダム・プラザ近くでデモを開始。最高裁判所を目指した。 星条旗を手にしたデモ隊には白人至上主義団体「プラウド・ボーイズ」や、「オウス・キーパーズ」(誓いを守る人々の意)を含む複数の極右グループメンバーが加わった。ヘルメットや防弾チョッキを身につけている人もいた。 また、陰謀論者のアレックス・ジョーンズ氏が群衆に向けて演説した。 ワシントン郊外の自分のゴルフ場へ向かうトランプ氏の車列が行進の中を通過すると、支持者たちは車列を取り囲み歓声を上げた。 支持者たちは今回のデモを、トランプ氏のスローガン「アメリカを再び偉大に(Make America Great Again)」の略語「MAGA」を冠した「Million MAGA March」(100万人のMAGA行進) や、「March for Trump」(トランプのための行進)、「Stop the Steal DC」(米政権を盗むのを止めろ)など様々な名称で呼んでいる。 11月3日に投票が行われた大統領選挙では、13日夜(日本時間14日未明)に全50州の大勢が判明した。バイデン次期大統領は西部アリゾナ州や南部ジョージア州でも勝つ見通しで、獲得する選挙人は計306人となる見込み。当選には270人以上が必要。 民主党の大統領候補がアリゾナ州やジョージア州で勝つのは1990年代以来。 <関連記事> 【米大統領選2020】 全米で大勢判明、バイデン氏当選確実 トランプ氏「どちらの政権に」 【米大統領選2020】 「不正証拠ない」と調査委 アリゾナ州とジョージア州もバイデン氏に バイデン氏に「機密情報共有を」 米共和党にも次期大統領へのブリーフィング支持高まる トランプ氏は選挙で広範囲に及ぶ不正行為があったと根拠のない主張をし、選挙の勝敗を左右する複数の重要州で訴訟を連発。選挙の結果を法廷で争おうと試みているものの、裁判所が訴えを棄却したり、トランプ陣営側が訴えを取り下げるなど、今のところ選挙結果に影響するような成果は出ていない。 トランプ氏支持者のデモで何が トランプ氏は13日、支持者たちがいる場所に「立ち寄って挨拶」するかもしれないと述べていた。14日朝にデモ現場に車に乗って登場したが、そのままヴァージニア州スターリングに所有するゴルフ場へ向かった。 その後、ホワイトハウスのソーシャルメディア担当、ダン・スカヴィーノ氏が投稿したデモの動画をトランプ氏はリツイートし、「我々は勝つ!」と書いた。ただ、改めて現場に登場する予定があるかどうかは明らかにしなかった。 一部の左派団体はトランプ氏支持者に対抗するデモを計画していたが、これまでのところ深刻な衝突は報告されていない。 米民泊仲介サイトのAirbnb(エアービーアンドビー)は今週初め、「ヘイト(憎悪)グループと関連のある人物はAirbnbにふさわしくない」として、プラウド・ボーイズ関係者と思われる人の予約をキャンセルした。 こうした中、韓国のK-ポップのファンたちはハッシュタグ「MillionMAGAMarch」を使い、トランプ氏の支持集会に抗議するため、大量のパンケーキ画像を投稿した。 トランプ氏の主張 トランプ氏は大統領選の結果をめぐり、不正があったとの主張を続けている。14日には連続ツイートで、投票用紙の署名に問題があるとして、ジョージア州での開票は「時間の無駄」だと主張した。主張を裏付ける証拠は示さなかった。 ジョージア州では手作業による再集計が行われる予定だが、州選管当局は大勢が変わる見通しはないとしている。 米連邦選挙当局は12日、今回の大統領選は「アメリカ史上最も安全」な選挙だったとの調査結果を発表。不正があったとするトランプ氏の主張に対して、連邦政府と州当局が直接的に反論するかたちとなった。 ホワイトハウスのケイリー・マケナニー報道官は13日、米フォックス・ニュースに対し、「トランプ大統領は自分が次期大統領となり、2期目に入ると信じている」と述べた。 しかしこの日、選挙結果を覆そうとするトランプ氏の試みは次々失敗に終わった。 トランプ陣営は、合法的な票の一部が受理されなかったという主張をもとに、アリゾナ州で再集計を求めて提訴していたが、これを取り下げた。再集計しても票差を覆すのは不可能と判断したという。 ミシガン州の大都市デトロイトがあるウェイン郡で不正があったとして、共和党の選挙立会人2人がデトロイトでの選挙結果の認定阻止を求めたが、裁判所が棄却した。 トランプ陣営はペンシルヴェニア州フィラデルフィアの大半の郵便投票の無効を求めたが、これも退けられた。 政権移行で何が起きているのか バイデン氏の勝利を認め、現政権から次期政権への移行準備に協力するよう、トランプ氏に圧力が高まっている。 トランプ政権の下で政権移行プロセスの開始を担う一般調達局(GSA)は、バイデン氏とカマラ・ハリス氏の勝利を認めていない。 バイデン陣営は円滑な政権移行に必要な機密情報や連邦政府機関、連邦予算などが活用できない状況が続いている。同陣営の広報担当ジェン・サキ氏は、このことがバイデン氏の統治能力に影響を及ぼす可能性があると述べた。 「現下の危機的状況に対処するために、リアルタイムな情報が必要だ」と、新型コロナウイルスのパンデミックの影響を強調。「我々のチームと専門家にとってアクセスを得るのは必須事項だ」とサキ氏は述べた。 トランプ政権下で首席補佐官を務めたジョン・ケリー氏もこうした意見に同調し、政権移行の開始が遅れることで国家安全保障を損なっていると指摘している。「これは、1時間でゼロから1000マイル進めるようなプロセスではない」と、米政治メディア・ポリティコに述べた。 バイデン次期大統領に機密情報のブリーフィングを実施するべきだという声が、共和党議員の間でも少数ながら高まっている。 (英語記事 Pro-Trump protesters hold rallies as tensions grow )

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    【米大統領選2020】 民主党がジョージア州奪還へ、立役者は黒人女性たち

    2020年11月14日 12:50 公開 チェルシー・ベイリー、BBCニュース(ジョージア州アトランタ) 米大統領選で13日夕、民主党のジョー・バイデン次期大統領が南部ジョージア州で勝つのが確実となった。民主党にとっては1992年以来の勝利となる。この奪還劇の立役者は、ステイシー・エイブラムスという黒人女性だった。 バイデン氏とカマラ・ハリス次期副大統領は、選挙人306人を獲得し(必要な過半数は270人)、来年1月20日に就任する見通しとなった。 ハリス氏はアメリカ初の女性副大統領、初の黒人副大統領、初のアジア系副大統領になる。 この歴史的な勝利に大きく貢献したのが、1人の黒人女性だ。 ハリス氏は7日夜の勝利演説で、アメリカで少数派の女性たち、特に黒人女性が「あまりにしばしば無視されながらも、私たちの民主主義の支柱なのだと、繰り返し立証してきた」とその貢献をたたえた。 ジョージア州アトランタ郊外の自宅でハントさん一家は、ハリス氏の演説を見ながら泣いていた。 「ジョージアは青い(民主党支持の)州になった。これはこの州と住民にとって、特にここに住む黒人住民にとって大転換です」と、27歳のクリスティン・ハントさんは話した。 「これはステイシー・エイブラムスと、現場を足で使ってがんばった大勢の黒人女性の、そして草の根組織のおかげです。みんなで有権者に登録するよう呼びかけて、自分たちの一票がなぜ大事なのか証明するため、取り組んできたんです」 バイデン氏の勝利には、アフリカ系アメリカ人の支援が不可欠だった。勝利演説でも、自分が最も苦しいときに支えてくれたのは黒人コミュニティーだったと感謝している。民主党予備選の開始当初は敗退が続き、撤退もうわさされていたバイデン氏が復活したのは、南部サウスカロライナ州の黒人有権者がこぞってバイデン氏を支持したからだった。この圧勝があったからこそバイデン氏は挽回し、ついには民主党の大統領候補になった。 やがて激戦州ペンシルヴェニアで勝ち、そして選挙そのものにも勝つことになったのも、大都市フィラデルフィアやピッツバーグなどの黒人有権者が圧倒的にバイデン氏を支持したことが大きく関係している。出口調査によると、ドナルド・トランプ大統領は2016年大統領選よりは黒人有権者の間で善戦したのものの、バイデン氏は今回、約9割の黒人票を獲得した。 けれども、こうした都市部に足を運び、本当の意味でバイデン氏を助けたのは誰なのか街の人たちに尋ねると、自分たちの地元の黒人女性だという答えが多く返ってくる。 たとえば、フロリダ州ジャクソンヴィルの住民活動家、クルシャンダー・スコットさんは、選挙終盤には脅迫が相次いだため、警備が強化されたのだと話す。スコットさんは、歴史的に黒人住民が多い地元で、有権者登録する人の数を増やそうと活動していた。 あるいは、フィラデルフィアで投票推進活動をするブリタニー・スモールズさんは、地元の人たちに参政権について情報を提供し、市民権の行使を呼びかける活動をライフワークにしている。ひとりひとりの一票が大事だと、承知しているからだ。 アメリカでは有権者だというだけでは投票できない。自ら、有権者として地元の選挙管理委員会に登録する必要がある。 そしてジョージア州では、民主党関係者が口をそろえてステイシー・エイブラムス氏の努力を称賛する。同州の民主党選挙立会人を務めたリンダ・グラント氏は、「結果を出す、やるべきことをやる」という意味で、エイブラムス氏の名前がしばしば使われると話す。 けれども少し前までジョージア州の民主党関係者は、エイブラムス氏を「知事」と呼べる日を待ち望んでいた。2018年の中間選挙でエイブラムス氏は、アフリカ系アメリカ人女性として初めて、州知事を目指して出馬したのだ。対立候補は同州のベテラン州務長官、ブライアン・ケンプ氏だった。 州務長官としての6年間でケンプ氏は、100万人以上の州民の有権者登録を無効にした。「活動なし」やミスだというのが理由だった。ケンプ氏はこれについて、有権者名簿を適切に更新しただけだと説明するが、エイブラムス氏をはじめ多くの活動家が、一部の有権者を不当に排除する動きだと非難した。 ケンプ氏は5万票差で知事に当選した。エイブラムス氏は敗北を認めず、自分が落選したのはケンプ陣営が多くの住民の有権者登録を抹消したからだと主張。こうした選挙妨害に対抗する活動を開始すると宣言した。 「私たちの国が偉大なのは、国を挙げてのこの実験に、壊れたものを直すチャンスを組み込んであるからです」と、ステイシー氏は敗れた夜に述べた。 あれから2年後、今回の選挙に向けてエイブラムス氏と複数の組織は、ジョージア州内だけで80万人以上、有権者の登録を実現していた。そして、ジョージアでは手作業で再集計が行われるものの、結果を変えることにはならないと州選管は話している。 民主党の大統領候補がジョージア州で勝つのは1992年以来となる。 来年1月には、連邦上院2議席の決選投票もジョージア州で行われる。この結果で、どちらの党が上院を支配するのかが決まる。そしてここでも、エイブラムス氏たちが働きかけた有権者の票が、物を言うのかもしれない。 バイデン氏が当選確実になったのは、エイブラムス氏や多くのボランティアのおかげだと言える。 「エイブラムスさんは負けたときに『わあ負けちゃったー』と降参して、それっきりにすることだってできたはずです」と、ハントさんは言う。「それなのに彼女は、どんどん前へ前へと進んで、自分自身と、このコミュニティーのために、負けを勝ちに変えたんです」。 ハントさんのおば、テリーサ・ウィルソンさんも同意見だ。エイブラムス氏の活動は、自分の力に気づいたジョージア州の黒人有権者を永遠に変えると、ウィルソンさんは言う。 「実際に足を使って各地を歩いて、あれだけの人数を登録して、投票するよう働きかけた。あの活動はジョージアと国全体に、すさまじい影響があった」 「私たちはもうずっと前から選挙のたびに、軽視されてきたんだと思う。けれども今ではこの国も世界も、私たちの票がいかに大事か、気づいたはずだ」 (英語記事 Stacey Abrams: The woman behind Biden's biggest surprise)

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    英首相の上級顧問カミングス氏、首相官邸を去る 「空気一新」と首相

    ス氏とはどんな人物か? イギリス有権者の大半は「カミングス上級顧問はロックダウン違反」と BBCのローラ・クンスバーグ政治編集長は、官邸チームにとって今週は「難しい1週間」だったと説明。チームの「動揺」がカミングス氏の首相官邸退去を早めたと解説した。 クンスバーグ記者によると、官邸内には長く複雑な摩擦があったが、「ゆっくりと燃えていた導火線が急速に爆発した」のだという。 カミングス氏とケイン氏は長年の同僚で、2016年の欧州連合(EU)離脱をめぐる国民投票では共に離脱推進派として活動した。ケイン氏の辞任により、カミングス氏も政府を離れるのではないかとの憶測が流れていた。 BBCの取材に対してカミングス氏は、「辞任してやると自分が圧力をかけているなどといううわさは、でまかせだ」と話していた。一方で、「1月のブログの内容から、自分の立場は変わっていない」とも述べた。そのブログでは、2020年末には自分がもう「ほとんどやることがない」状態になっていることを希望すると書いていた。 「これまでと違ったアプローチを」 カミングス氏の官邸退出を受け、官邸内で幅広い改革が見込まれる中、エドワード・リスター卿(一代男爵)が首相補佐官代理に任命された。リスター卿は、ジョンソン首相のロンドン市長時代に副市長を務めていた。 カミングス氏と与党・保守党議員の多くが対立していたことは有名で、一部の議員は同氏が官邸を離れることを歓迎。官邸の取り組みに刷新が必要だとしている。 テリーザ・ヴィリアーズ議員は、「カミングス氏とケイン氏はどちらも、平議員を軽んじるだけでなく、時には閣僚の発言も無視しがちで、それは有用ではなかった」と語った。 サー・バーナード・ジェンキンは、首相官邸と下院議員の間に「尊重と誠意、信頼」を取り戻す時だと話している。 最大野党・労働党は、ジョンソン首相が「いくら人事をこねくりまわそうと(中略)この政権の無能ぶりの責任はあくまでもジョンソン氏にある」と批判している。 カミングス氏とは カミングス氏は、ジョンソン氏に招かれて公式のEU離脱運動「Vote Leave(離脱に投票を)」を展開し、離脱派のスローガンとなった「Take Back Control(コントロールを取り戻そう)」を考案したことで知られる。 2019年7月にジョンソン首相が就任すると、カミングス氏を上級顧問に抜てき。6カ月後には「Get Brexit Done(ブレグジットを実現しよう)」を掲げて総選挙に臨み、与党・保守党は過半数議席を獲得した。 それ以来、カミングス氏は表舞台に上ることが多くなった。一方で今春には、新型コロナウイルス対策のロックダウンで移動が制限されている中、カミングス氏が親類のもとへ国内を400キロ以上移動していたことが問題となり、夏には首相顧問としてはきわめて異例の記者会見を官邸で開いた。 離脱運動以前には、保守党のイアン・ダンカン=スミス元党首の戦術顧問や、教育相時代のマイケル・ゴーヴ内閣府担当閣外相の特別顧問を務めていた。 首相官邸、そして保守党内では決して人気のある人物ではなく、保守党議員や離脱派の議員を「有用なばか」と呼んで批判を招いたこともある。 <分析>ニック・ヤードリー政治担当編集委員 首相官邸の玄関からダンボール箱を持って――。カミングス氏は今晩、国民が注目する中で非常におおっぴらに官邸を去った。 首相官邸での激動の数日間、そしてジョンソン首相との会談を経てのことだ。カミングス氏は12月までは現職にあるが、首相官邸には戻らない見通しだ。 一部の閣僚や保守党内には、カミングス氏が去ることを喜ぶ人もいるだろう。同氏の態度はしばしば党内を怒らせていた。また保守党の下院議員からは、ジョンソン首相が顧問を「Vote Leave」出身者に限定しすぎていると指摘する声も多かった。 一方で、2016年の国民投票とジョンソン政権でブレグジットが成功したのはカミングス氏の功績だという指摘も、政府内外から聞こえてくる。 同氏の辞任が、政権の手法が変わるきっかけになると期待する人もいる。しかし、ジョンソン首相が究極的なボスであることは変わらない。新型ウイルス対策やEU離脱に伴う通商交渉などが佳境に入る向こう数カ月の方向性は、やはりジョンソン氏にかかっているのだ。 (英語記事 Dominic Cummings leaves No 10 'to clear the air')

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    【米大統領選2020】 全米で大勢判明、バイデン氏当選確実 トランプ氏「どちらの政権に」

    2020年11月14日 8:39 公開 米大統領選で13日夜(日本時間14日未明)、全50州の大勢が判明した。ジョージ・バイデン次期大統領は南部ジョージア州でも勝つ見通しで、獲得する選挙人は計306人となる見込み。ドナルド・トランプ大統領はノースカロライナで勝利する見通しで、計232人となった。当選には270人以上が必要。一方で8日ぶりに記者団の前に現れたトランプ氏は、パンデミック対策について語りながら「どちらの政権になるのか」と将来についてわずかながら言及した。 全国での得票数ではバイデン氏が7800万票近くを獲得し、500万票以上リードしている。バイデン氏はこれで、前回大統領選で民主党が落としたペンシルヴェニア、ミシガン、ウィスコンシン、アリゾナ、ジョージアの各州を奪還する見通し。 トランプ氏はジョージア州の大勢判明から間もなくホワイトハウスで記者発表を行ったものの、新型コロナウイルス対策について説明するにとどまり、敗北宣言はしなかった。記者からの質問も受け付けなかった。 2016年の前回大統領選では、トランプ氏が306人の選挙人を獲得し、民主党のヒラリー・クリントン候補(232人)を破っている。 ジョージア州では手作業による再集計が行われる予定だが、州選管当局は大勢が変わる見通しはないとしている。 同州の再集計は、アジアやアフリカなどで紛争解決や選挙の監視を行っている米カーター・センターが行うことになった。カーター・センターがアメリカの選挙でこうした役割を果たすのは初めてで、アメリカの民主主義に対する自信を拡大したいと述べている。 <関連記事> 「不正証拠ない」と米政府調査委 民主党がジョージア州奪還、立役者は黒人女性たち バイデン氏に「機密情報共有を」 米共和党にも次期大統領へのブリーフィング支持高まる 民主党の大統領候補がジョージア州で勝つのは1992年以来となる。 同州は今年7月に80歳で亡くなった公民権運動の闘士、ジョン・ルイス下院議員(民主党)の選挙区の一部。トランプ氏は2017年1月にルイス議員を「口先だけ」と攻撃し、大勢の非難を浴びた。また、同州でのバイデン氏勝利には、2018年の州知事選に僅差で敗れたステイシー・エイブラムス氏(同)が中心となり、大々的な有権者登録運動を推進したことも大きく影響したと言われている。 ペンシルヴェニア州は再集計せず ジョージア州に先立ち同日未明には、アリゾナ州でもバイデン氏の勝利が確実となった。 長年共和党の地盤だったアリゾナ州で民主党の大統領候補が勝つのは、1996年のクリントン氏以来。それ以前に民主党の大統領候補が同州で勝ったのは、1948年のハリー・トルーマン副大統領(当時)だった。 アリゾナ州は長年、共和党重鎮で2008年の大統領候補だった故ジョン・マケイン上院議員の地元だった。上院議員同士だったバイデン氏とマケイン氏の党派を超えた友情は有名で、今回の選挙ではマケイン夫人がトランプ氏ではなくバイデン氏支持を表明していた。トランプ氏はマケイン氏とたびたび対立し、葬儀にも遺族の意向を受けて欠席したとされている。 一方、ペンシルヴェニア州のキャシー・ブックヴァー州務長官はこの日、「立候補者の得票差が0.5%以下ではなかったため」、再集計は行わないと発表した。 開票率99%でバイデン氏は6万票以上リードしており、勝利見通しに十分な票差があるという。 トランプ氏「どちらの政権になるのか」 トランプ大統領はこの日、8日ぶりに記者団の前に姿を現した。バイデン氏が選挙人を270人以上獲得したと報じられてからは初めてとなる。 しかし新型ウイルス対策に言及するのみで、敗北宣言は行わず、質疑応答も受け付けなかった。トランプ氏は投票日の3日以降、選挙に不正があったとする立証されていない主張をツイッターで繰り返し、各地で訴訟を起こしている。 トランプ氏はウイルス対策について、「この政権はロックダウンを行わない(中略)将来何が起こっても、どっちの政権になるのかはいずれ分かるだろうが、この政権はロックダウンを行わない」と述べた。 バイデン氏はすでに、専門家を集めたCOVID-19対策チームを立ち上げており、このチームが感染拡大を食い止める方法として数週間のロックダウンを検討していると報じられている。ただし、対策チームに参加する複数の専門家が米メディアに対し、全国的なロックダウンは考えていないと述べた。それよりも、「限定的」で「緻密」な行動制限は有用かもしれないとしている。 トランプ氏はさらに、政府のワクチン早期開発プログラム「ワープスピード作戦」の成功を称賛。「この規模と影響力のある医学的な業績が、これほど素早く達成されたことはない」と述べた。米製薬大手ファイザーと独ビオンテック(BioNTech)は9日、治験の予備解析の結果、開発中のワクチンが90%以上の人の感染を防ぐことができることが分かったと発表している。 ファイザーは「オペレーション・ワープ・スピード」の助成を受けていないが、同プログラムを通じてワクチンの流通を行うことで政府と合意している。トランプ氏は記者団を前に、「ファイザーが自分たちはワープスピード作戦に参加していないと発表したのは、とても残念なことだった」と繰り返し、米政府が同社のワクチン開発に大きく貢献したと強調した。 トランプ政権の新型ウイルス対策チームはこのほか、バイオ製薬会社モダーナが開発中のワクチンも期待が持てるとしている。 トランプ氏は、12月には数百万回分ものワクチンが提供され、アメリカ全土に行き渡ると発言。一方で、民主党はワクチンの安全性を懸念しているからニューヨーク州にはワクチンは行き渡らないだろうと、かねて対立している同州アンドリュー・クオモ知事にあてつけた発言もした。 一方で会見に同席したマイク・ペンス副大統領は、国内での感染拡大を認めた。アメリカでは11月に入り、1日当たりの新規感染報告が10万件を超えている。 (英語記事 US election Live Page)

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    バイデン氏、2匹の犬とホワイトハウスへ 歴代「ファーストペット」たち

    2020年11月14日 7:51 公開 アメリカでジョー・バイデン政権が誕生すれば、ホワイトハウスに1つの伝統が復活する。ペットとの同居だ。 ドナルド・トランプ大統領はペットを飼っていない。大統領としては、ここ100年ほどで初めてだった。 一方、民主党のバイデン次期大統領は、来年1月の就任式を終えると、2匹のジャーマンシェパード(チャンプ、メイジャー)と一緒にホワイトハウスに移り住む予定だ。 この2匹は、ソーシャルメディアに多数のファンを抱えている。2匹のツイッターアカウントには、何万人ものフォロワーがいる。 新しい「ファーストドッグス」はどんな犬なのか。先代にはどんな犬がいたのか。以下に紹介しよう。 チャンプとメイジャー バイデン氏が子犬だった「チャンプ」と暮らし始めたのは、2008年にバラク・オバマ政権の副大統領になると決まった後だった。 米政治メディア・ポリティコによると、妻のジルさんは、同年の大統領選が終わったら犬を選ぼうと、夫と約束していた。選挙戦で全国遊説中には、陣営チャーター機のバイデン氏の座席の前に、様々な犬の写真を貼り付けていたという。 「チャンプ」という名前はバイデン氏の孫たちがつけたものだが、感傷的な意味も込められた。 2008年大統領選の演説でバイデン氏は、「たたきのめされたら起き上がれ、チャンプ!」と父親によく言われたものだと繰り返していた。 一方、「メイジャー」は2018年にデラウェア州の動物保護団体を通して、バイデン家に引き取られた。 https://www.instagram.com/p/CEXsrxxBMEn/?utm_source=ig_embed 今回の大統領選の選挙運動中、バイデン氏はインスタグラムにメイジャーの動画をシェア。言葉の意味や発音を掛けながら、「Major(大規模、メイジャー)なやる気があれば、trail(選挙遊説、追跡)でruff(ラフ、フサフサの首毛、犬の鳴き声にも似ている。同音のrough=きつい、厳しいにかけている)な日なんかない」とキャプションを添えた。 ボウとサニー ポーチュギーズ・ウオーター・ドッグのボウとサニーは、バラク・オバマ大統領時代(2009~2017年)のホワイトハウスに住んでいた。 オバマ氏は大統領選での勝利を宣言した時、娘2人に「みんなと一緒に、新しい子犬もホワイトハウスに行く。2人ががんばったから」と伝えたという。 ボウは2009年、テッド・ケネディ上院議員(当時)が、オバマ氏の娘たちに贈った。サニーは2013年8月に家族に加わった。 胸と前足が白いボウと、全身が黒いサニーは、どちらも人気者となり、公務を手伝うこともあった。 「みんな2匹と会って写真を撮りたがるんです」とミシェル・オバマさんは、夫が大統領だった時に話していた。 「月の初めになると2匹のスケジュール調整を求めるメモが届き、私が出番を承認することになっています」 バディとソックス ビル・クリントン大統領(任期1993~2001年)は、バディという名のチョコレート色のラブラドールと、ソックスと名づけた猫を飼っていた。 2匹はよくけんかし、米紙ニューヨーク・タイムズは冗談交じりに「天敵同士」と呼んだ。 クリントン氏は2000年、妻が不在の時には、バディが隣で寝ると記者団に話した。 「本当の友人なんだ」と、クリントン氏は話していた。 ヒラリー・クリントン大統領夫人は2匹について、「親愛なるソックス、親愛なるバディ」という本まで書いた。同書には、子どもたちからの手紙が収められ、2匹のライバル関係や習慣が詳しく紹介されている。 ミス・ビーズリーとバーニー ジョージ・W・ブッシュ大統領(任期2001~2009年)は何匹かのペットを飼ったが、その中にはミス・ビーズリー、バーニーという名の2匹のスコティッシュ・テリアがいた。 2匹はホワイトハウスが公表したビデオ(「A Very Beazley Christmas」、「Barney Cam」など)に登場した。 ブッシュ氏はミス・ビーズリーがいるだけでうれしくなる、「喜びの源」だと表現。バーニーと自分は、自然への愛を共有していると述べた。 ユキ リンドン・B・ジョンソン大統領(任期1961~1969年)の愛犬は、ユキという名のテリアのミックス犬だった。 ホワイトハウスで暮らしたペットに関する情報を集めている「大統領ペット博物館」のウェブサイトによると、ユキはジョンソン氏の娘ルーシーさんが1966年の感謝祭の日に、地元テキサス州のガソリンスタンドで見つけた。 ルーシーさんはその犬を翌年、ジョンソン氏に誕生日プレゼントとして贈った。 ジョンソン氏とユキは、閣議への出席から水泳まで、何でも一緒にした。 ジョンソン氏の孫はかつて、「(ジョンソン氏とユキは)アメリカの精神を体現する、とても大切な絆を分かち合っていました。アメリカだからこそ、ジョンソンシティー出身の貧しい少年がホワイトハウスまでたどり着けたので」と話していた。 ファラ ホワイトハウスの最も有名な犬の1匹が、フランクリン・D・ルーズヴェルト大統領(任期1933~1945年)が愛したスコティッシュ・テリアのファラだ。 ファラは1940年、ルーズヴェルト氏のいとこから同氏に贈られた。スコットランドの血統にちなんで、同氏は「Murray the Outlaw of Falahill(ファラヒルの無法者マリー)」と名づけた。 フランクリン・D・ルーズヴェルト大統領図書館・博物館によると、大統領の朝食のトレーには毎朝、ファラの骨がのせられていた。また、ファラにはファンレターに返事をする秘書もつけられていたという。 大統領はファラの誕生日に、特製ケーキ(下写真)を作らせた。 1942年の大統領選の選挙運動では、ファラは戦時下で進められていたゴムくずの供出を推進しようと、おもちゃを寄付した。 ファラは映画にもなった。さらに、首都ワシントンのフランクリン・デラノ・ルーズヴェルト記念公園には、ルーズヴェルト氏の像の隣にファラの像も作られた。 マカロニ 「ファーストペット」の名誉ある称号が与えられてきたのは、犬と猫だけではない。鳥、ハムスター、そしてポニーもいた。 マカロニは、ジョン・F・ケネディ大統領(任期1961~1963年)の娘キャロラインさんが、リンドン・B・ジョンソン氏から贈られた。 このポニーは普段、ヴァージニア州で飼われていたが、たびたびホワイトハウスに連れて来られた。敷地内を歩き回っていた様子が、写真に記録されている。 大統領ペット博物館によると、ジャッキー・ケネディ大統領夫人がホワイトハウスでイランのファラ・パーレビ王妃を案内していた時、マカロニが鼻を王妃にこすりつけたという。彼女が持っていたラッパズイセンを食べようとしたとみられる。 他の大統領のペットと同様、マカロニも人気を博した。ファンレターが届き、写真誌ライフの表紙にも登場した。 (英語記事 Biden win sees 'First Dogs' return to White House)

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    【米大統領選2020】 これはアメリカの民主主義にとって危機なのか

    は自分が負けたという結果をまだ受け入れていない。 これがアメリカ政治にとってどういう意味があるのか、BBC番組「アウトサイド・ソース」の司会、ロス・アトキンス記者が検討する。

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    「フェミニズムの母」の彫像、なぜ裸? イギリスで物議

    2020年11月13日 16:26 公開 18世紀に女性の権利を主張したイギリスの教育者、メアリ・ウルストンクラフトをたたえる彫像が10日、英ロンドンで披露された。 マギ・マンブリング氏の制作したこの像には裸の女性が含まれており、非難の声をあげる人もいる。

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    ファウチ博士、新型ウイルス対策を「確固たる決意で」 マスク着用など改めて呼びかけ

    2020年11月13日 15:49 公開 アメリカ政府の新型コロナウイルス対策に大きくかかわってきた米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長のアンソニー・ファウチ博士は12日、マスク着用や他人と距離を取るといった基本的な公衆衛生対策を「確固たる決意で」徹底すべきだと訴えた。 イギリスの王立国際問題研究所(チャタム・ハウス)の会議に出席したファウチ博士は、北半球が寒い季節に向かう中、「困難で不安な状況」が生まれると警告している。 アメリカでは新型ウイルスの新規感染報告が急増しており、先週は1日10万件を超えた日もあった。