平成は「閉塞の時代」だったか
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平成は「閉塞の時代」だったか

平成が終わる。この30年を振り返ると、バブル経済が崩壊し、未曽有の自然災害が頻発、オウム真理教によるサリン事件も社会を震撼させ、インターネットという新たなメディアも台頭した。閉塞感が漂う時代の中で日本人の価値観はどう変わったのか。

平成が終わる。この30年を振り返ると、バブル経済が崩壊し、未曽有の自然災害が頻発、オウム真理教によるサリン事件も社会を震撼させ、インターネットという新たなメディアも台頭した。閉塞感が漂う時代の中で日本人の価値観はどう変わったのか。

ネットは「公共圏」の幻想

世界で広がる「無宗教」

日本が「普通」に戻る

雑誌ジャーナリズムも正念場

「平成の名経営者」の手腕

常にその動向が注目を集める
ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長
 平成の時代を代表する経営者を1人挙げよと問われたら、筆者は文句なくソフトバンクグループ会長兼社長の孫正義氏を挙げる。一代でソフトバンクグループを築き上げた実績と、経営行動のスケールが大きい点で孫氏に並ぶ経営者は思い浮かばない。あえて次点を挙げるならファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が思い浮かぶ程度だ。
 筆者が孫氏の存在を知ったのは、同氏が、パソコン・ソフトの流通と「Oh!PC」などの出版を手掛けていた1980年代のことだが、その後、情報ビジネスの中心がハードからソフトに移る80年代から90年代前半、インターネットが中心になる90年代後半から2000年代へと、常に時代に先駆けてビジネスと投資を動かしてきた先見性と手腕は見事なものだった。
 孫氏の素晴らしさは、経営と投資の両方に秀でていることだ。両方が得意な経営者はなかなかいるものではない。先見性を土台に、経営では交渉力とコミュニケーション力が、投資にあっては日本の経営者にはまれなレベルの度胸が強みだ。ヤフーBBのモデムの無料配布のような奇策や、いち早くiPhone(アイフォーン)に目を付けてこれをソフトバンクに持ってきた交渉力は見事だった。
 投資の眼力とスケールは突出している。初期のヤフーやアリババなどに対する純投資の大成功もあれば、ボーダフォン、スプリント、アームなど1兆円を超える事業投資を大きな借り入れを使いながら何度も行ってきた胆力も素晴らしい。
 一方、孫氏といえども無謬(むびゅう)だったわけではない。テレビ局への出資構想が反発を呼んだり、高額報酬で後継者候補として招聘(しょうへい)したニケシュ・アローラ氏への代替わりを止めたりといった失敗に見える出来事もあったが、いずれも立ち直っている。アローラ氏への経営交代の撤回は、孫氏が自らの経営意欲を再確認したという意味で、結果的には悪くないイベントだったのかもしれない。
 さて、投資の天才である孫氏が、今度はグループの中核会社であり日本の3大携帯キャリアの一角をなすソフトバンクの株式を19日に上場。37%売却し、売り出される株式の金額は最大約2兆6000億円となった。売り出し価格の1株1500円は、投資対象として妙味はあるか。代表的な株価判断指標であるPER(株価収益率)は約17倍、PBR(株価純資産倍率)は約9・6倍と株価には割高感があるが、配当利回りが約5%と高い点が魅力だとの世評だ。投資の天才が「売ってもいい」と思うビジネスなのだから買いたくない、というのが筆者の第一感だが、もちろん先行きは分からない。投資に関する判断は読者が自らの責任で行ってほしい。(経済評論家・山崎元「経済快説」zakzak 2018.12.20

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