「たばこ休憩」という言葉が嫌いです
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「たばこ休憩」という言葉が嫌いです

世の喫煙包囲網は狭まるばかりである。最近はもっぱら「たばこ休憩」が標的にされている。大手企業の中には就業時間中のたばこ休憩を全面禁止にする動きも広がっている。いや、そもそも「喫煙=仕事しない」の公式は誰が決めたんですか? この考え方、やっぱりおかしくないですか?

世の喫煙包囲網は狭まるばかりである。最近はもっぱら「たばこ休憩」が標的にされている。大手企業の中には就業時間中のたばこ休憩を全面禁止にする動きも広がっている。いや、そもそも「喫煙=仕事しない」の公式は誰が決めたんですか? この考え方、やっぱりおかしくないですか?

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「喫煙=仕事しない」はやっぱ変

 世の喫煙包囲網は狭まるばかりである。最近はもっぱら「たばこ休憩」が標的にされている。
 携帯大手、ソフトバンクが4月から就業時間中の喫煙を段階的に禁止し、来年10月をめどに全国の事業所内にある喫煙所を撤去することを決めた。社員の健康増進が目的という。
 ファミレス最大手、すかいらーくホールディングスも社員の禁煙促進の一環として、それぞれの職場内でたばこを吸わない人の割合を定め、目標達成した管理職を対象にボーナス査定をアップする評価制度を導入する。今年9月から全国約3200店舗の全面禁煙化に配慮した措置らしい。
 こうした「喫煙者狩り」を標榜する企業は今後も増えていくと思うが、そもそも「たばこを吸う=仕事をしない」の公式がなぜ成り立つのか。愛煙家の筆者としては甚だ疑問である。
※ゲッティ・イメージズ
※ゲッティ・イメージズ
 筆者の経験から言えば、たばこを吸う時間が自分の仕事にどれほど役立ったか、と思わずにはいられない。自分が書いた原稿や依頼した執筆者の寄稿を手に席を立ち、階下の喫煙所で一服する。ファクトチェックや加筆、修正はもちろん、編集方針を自分の中で決める際には必ず喫煙所を訪れる。この時間にふとしたアイデアや原稿の誤りに気付くこともしばしばある。むろん、毎度とはいかないまでも、喫煙所を訪れる際にはなるべく原稿を手にするよう心掛けている。
 事件記者時代には、捜査関係者と二人きりになる時間を見つけるため、一日に何度も警察庁舎内の喫煙室を訪れ、たばこを吸いながら待ち続けたこともよくあった。中には、たばこを吸わないのに喫煙室に入り浸って様子をうかがう他社の記者もいたが、これをきっかけにある事件の捜査の進展を耳打ちされ、一面に特ダネを飾った経験は今でも忘れられない。
 もちろん、勤務時間中にたばこを吸うことで業務に支障をきたす仕事もある。とはいえ、たばこを吸うことが例外なく「休憩」という考え方はやっぱりおかしい。たばこを吸わない人の不公平感や嫌悪感は理解できるが、自席や別室でお茶やコーヒーを飲んだり、トイレに長時間こもったりすることだって時にはあるだろう。もうこれ以上言いたくはないが、たばこ休憩だけがなぜ目の敵にされるのか、本当に不思議でならない。
 働き方の多様化が叫ばれている時代である。むろん、喫煙者以外の自由な休憩を認めればいい。ただ、喫煙か非喫煙かの二者択一で、どうやって個々の仕事の評価を決めるというのか。いや、もし「たばこ休憩の禁止」が一律で実施される日が来たとしたら、次はきっと別の「休憩」が標的になるに違いない。「勤務時間中のコーヒータイム禁止」とか「勤務時間中のトイレは一回につき5分以内」とか、バカバカしい話だが言い出せばきりがない。
 「喫煙は例外なく悪」という正義を振りかざし、一方的な感情論を押し付ける人たちには、ぜひかみしめてほしい言葉がある。過ぎたるは及ばざるが如し。論語の教えはやはり偉大である。(iRONNA編集長、白岩賢太)

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