新型コロナ禍、海外邦人の憂い
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新型コロナ禍、海外邦人の憂い

世界に拡大した新型コロナウイルス禍は、日本も厳しいとはいえ、特に欧米各国で深刻さを増している。爆発的な感染と多数の死者、そして「ロックダウン」(都市封鎖)といった過酷な環境下でどう暮らしているのか。終息が見えない中、今回は欧米在住の日本人に、生々しい現地の様子や思いを綴ってもらった。

世界に拡大した新型コロナウイルス禍は、日本も厳しいとはいえ、特に欧米各国で深刻さを増している。爆発的な感染と多数の死者、そして「ロックダウン」(都市封鎖)といった過酷な環境下でどう暮らしているのか。終息が見えない中、今回は欧米在住の日本人に、生々しい現地の様子や思いを綴ってもらった。

専門家でも「分からない」

米国ならではの問題

「今ならまだ間に合う」

対応で分かる「役者」ぶり

 新型コロナウイルスの米国の感染者数が、先月29日、これまで最多だったイタリアや中国を上回った。当初、「大した問題ではない。暖かくなれば、ウイルスは消え去る。すべてのことはアンダー・コントロールだ」と豪語していた米国のドナルド・トランプ大統領の言動も迷走している。
 イースターまでに、という安全宣言も今では理由もなく6月までに、と延びた。理詰めで指導力を発揮し始めているニューヨーク州のクオモ知事と、腰だめででまかせをのたまうトランプ氏の一騎打ちが民主党の候補選びよりも全米の注目を集めている。
 トランプ氏は感染が急拡大している東海岸のニューヨーク、ニュージャージー州とコネティカット州の一部について、2週間程度の強制的な移動制限、つまり事実上の封鎖措置の検討も明らかにした。
 これに対してクオモ知事は「医療的観点からも何をしようと考えているのか不明。これは連邦政府による州への宣戦布告であり、違法だ。都市封鎖は中国・武漢で行われたこと。ここは中国ではないし、戦時中でもない」と猛反発されると、その日の夜に「隔離は必要ない」と一転した。相変わらず、場当たり的なトランプさんだ。
医療用品を背後に記者会見するクオモ・ニューヨーク州知事=2020年3月24日、ニューヨーク(ロイター=共同)
医療用品を背後に記者会見するクオモ・ニューヨーク州知事=2020年3月24日、ニューヨーク(ロイター=共同)
 一方、1950年の朝鮮戦争下に成立した「国防生産法」(大統領権限で非常時に民間企業に物資の調達や増産を指示できる)まで持ち出して、自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)に対し、患者の治療に必要な人工呼吸器を生産するよう命令した。連邦政府がカリフォルニアに送った呼吸器は性能が悪くて使い物にならない、と言われているときに場違いのGMを選ぶ、というセンスも不評を買っている。
 他方、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は3月30日から4月3日まで有給の非労働期間にする大統領令を出し、国民向けにテレビで大演説を行った。私はずっと聞いていたが、プーチンさん、今回は結構、真面目に話をしていた。
 ロシアはいまのところ、新型コロナウイルスに対処できているが、欧州のように感染拡大したら大変なことになる、ということを細かい数字や金額を出して語っていた。演説の中では、彼のペットプロジェクト(追求する目標)である憲法改正をめぐる投票の期日も延期する発表した。
 長い演説だったが、「いま一番安全なのは家にいることだ」とソフトに語りかけていた。国民からすると、少し思慮深いプーチンさんに出会ったと感じたのではないか。今回の演説を聞いていると、やっぱりこの人は役者だなと思う。
 ただ、「欧州などで起きていることは、近い将来、われわれにも起きるかもしれない。『自分は関係ない』と思わないでほしい。そういうロシア的な態度はやめてほしい」という言葉については、「鏡に向かって言ってくださいね」と思ったが。ロシアではプーチンがライオン300頭と熊300頭をモスクワに放った、というのが話題になっている。出歩いたら襲われるぞ! というロシア流の冗句らしいが…。(「大前研一のニュース時評」 zakzak 2020.04.08)

封鎖を支える民意

伝えたいのは「ステイ・ホーム」

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