
ナイナイ岡村「風俗嬢」発言と日本社会の現実
ナインティナイン、岡村隆史の「風俗嬢」発言について、女性蔑視などとの批判が相次いだ。新型コロナ禍で生活苦になった女性が風俗業を余儀なくされ、それを楽しみにするといった主旨だけに批判は免れない。ただ、この問題の根本は個人批判だけでは見えてこない。今回は、浮き彫りになった日本社会の現実と課題を直視する。
ナインティナイン、岡村隆史の「風俗嬢」発言について、女性蔑視などとの批判が相次いだ。新型コロナ禍で生活苦になった女性が風俗業を余儀なくされ、それを楽しみにするといった主旨だけに批判は免れない。ただ、この問題の根本は個人批判だけでは見えてこない。今回は、浮き彫りになった日本社会の現実と課題を直視する。
感謝の気持ちを取り戻せ

「お客さんに笑ってもらってナンボ」が信条の愛すべき坂田。この程度の失言なら、かわいいものだ。が、吉本興業の後輩、岡村隆史(49)が放ったラジオの失言には、さすがに心を痛めているのではないか。共に独身で気が弱いという共通点があり、普段から岡村を人一倍、かわいがっているからだ。
その岡村。先月23日深夜のニッポン放送「ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン(ANN)」で、リスナーから「(コロナ禍で)風俗に行けない」と告白された。それに対し「コロナ明けたら、美人さんがお嬢(風俗嬢)やります。短時間でお金を稼がないと苦しいですから」と発言。女性蔑視などと批判の声が拡散した。
出演中の大河ドラマ「麒麟がくる」や「チコちゃんに叱られる!」を放送するNHKにも殺到。同局が吉本に遺憾と伝える事態ともなった。岡村は先月30日深夜のANNで「多くの方が不自由で苦しい状況にある中、大変な失言をしてしまいました。情けない」と生謝罪。急きょ生出演したコンビ結成30年の矢部浩之(48)からは「性格を変えろ」と公開説教された。
アホの坂田がそれこそ「ドアホ!」と公開説教すれば、もっと心に響くかもしれない。ファンや周囲の支えあっての岡村。感謝の気持ちをまず取り戻してほしいものだ。(サンケイスポーツ・森岡真一郎、2020.05.03)