「9月入学」なんてトンデモない⁉
3112

「9月入学」なんてトンデモない⁉

新型コロナウイルスの感染拡大で長期化した休校措置によって「9月入学」の議論がにわかに浮上した。文部科学省も導入案を提示したが、賛否両論渦巻いている。国際標準とはいえ、子供だけなく、教職員や保護者らの不安は計り知れない。「国家百年の計」である教育制度の大改革ともいえる「9月入学」の是非を考えたい。

新型コロナウイルスの感染拡大で長期化した休校措置によって「9月入学」の議論がにわかに浮上した。文部科学省も導入案を提示したが、賛否両論渦巻いている。国際標準とはいえ、子供だけなく、教職員や保護者らの不安は計り知れない。「国家百年の計」である教育制度の大改革ともいえる「9月入学」の是非を考えたい。

将来的には導入すべき

段階を踏めばいい

決断は慎重に

議論は必要だが

大改革の好機だ

 「9月入学」案に、猛然と反対を唱えているのが、前川喜平元文科次官や、寺脇研元審議官のような「守旧派」といえる文科官僚OBだ。
 前川氏はツイッターで、「無責任な議論」「過去に何度も検討した」「この学年だけ人数が4割超多くなる」「(大学を9月入学にすると)新入生の検定料、入学金、授業料の入金が5か月遅れになる。私学財政には大打撃だ。当然補償が必要」などと後ろ向きの理由を並べている。寺脇氏も「今はまず何より、いかに早く学校を再開して子どもたちの日常を取り戻すには何が必要かを真剣に考える時!」と発信している。
 私は「大改革は混乱期に行うのがチャンス」と考えており、一度平常に戻ろうという考え方は間違っていると思う。今回は、宮城県の村井嘉浩知事を先頭に、東京都の小池百合子知事、大阪府の吉村洋文知事ら「改革派」の首長らが提案し、「守旧派」が反対しているパターンである。教育改革のための象徴的なチャンスであり、断固推進すべきと思う。
オンラインで対談する東京都の小池百合子知事(左)と大阪府の吉村洋文知事=2020年4月30日(「東京動画」より)
「9月入学」などについてオンラインで対談する東京都の小池百合子知事(左)と大阪府の吉村洋文知事=2020年4月30日(「東京動画」より)
 私は具体的に起こりそうな問題に目配りして、次のように提案したい。(1)今年から学年を9月開始に移行する(2)来年は「5月1日生まれ」までの13カ月分を1年生とし、5年間は13カ月分を1学年とすることで6歳入学で再正常化する(3)センター試験に代わる予定の大学入学共通テストは、雪やインフルエンザ流行を避け、気候がいい3~4月に行い、9月入学準備まで余裕を与える。
 (4)調整期間においては、幼・保育園やテレビなどを活用しつつ、小学校入学事前教育を実施する(5)大学や高校については、13カ月分の新入生を受け入れるため、5年間は無条件に定員を増やすことを認めて難関化を回避し、経営難にならないようにする(6)来年の夏に夏季講座を社会人向けなどに開講することに国が手厚い助成を行う。これで、問題はほぼ解決するはずだ。
 スポーツについては、例えば、高校野球については、(1)今年8月に可能なら予選を無観客で行い、秋の国体が開催できる場合には野球のみ甲子園で国体の一部として全国大会を行う(2)今後は春の県大会などをもとに7月に甲子園で選抜大会を行う8月に県予選を行い、全国大会は国体と同時期に行う-といった工夫をすればいい。秋に1週間ほど、「スポーツと文化のための秋休み」を設けてもいいと思う。(徳島文理大学教授・八幡和郎、zakzak 2020.05.09)

多様な視点が必要

風物詩も変わる?

「9月入学」なんてトンデモない⁉

みんなの投票

「9月入学」についてどう思いますか?

  • 賛成

    374

  • 反対

    2732

  • 分からない

    6