「本命」なきアメリカ大統領選の行方
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「本命」なきアメリカ大統領選の行方

アメリカ大統領選は最終盤を迎え、混戦の様相を見せている。特に今回は「トランプvs反トランプ」とされる中、民主党候補のバイデン氏優勢報道が目立つものの、多くの米国民の本音は「両者とも望まない」ではないだろうか。とはいえ事実上の二者択一の選挙戦。直前情勢から勝敗の行方を探る。

アメリカ大統領選は最終盤を迎え、混戦の様相を見せている。特に今回は「トランプvs反トランプ」とされる中、民主党候補のバイデン氏優勢報道が目立つものの、多くの米国民の本音は「両者とも望まない」ではないだろうか。とはいえ事実上の二者択一の選挙戦。直前情勢から勝敗の行方を探る。

山田順のリベンジ予想

バイデン優位だが…

今回も注目は「隠れ支持者」

自由の国に這い寄る危機

 米大統領選の投開票日(11月3日)が近づくなか、米国で「言論の自由」が脅かされている懸念がある。日本では「GAFA」と呼ばれる米巨大IT企業「ビッグ・テック」が、ネット上の“プラットフォーム以上の役割”を持とうとしているのだ。
 ニューヨーク・ポストは14日、ウクライナ疑惑が浮上した民主党候補のジョー・バイデン前副大統領の次男について、FBIが押収したパソコンから証拠となるメールが見つかったと報じた。
 しかし、フェイスブック社とツイッター社はあろうことか、この大スキャンダルに関する投稿を制限したのだ。
 ツイッター社は16日、バイデン氏の次男に関する投稿制限を撤回するとし、同社のジャック・ドーシーCEOも「容認できない」と発言した。ところが、ニューヨーク・ポストの記事については拡散制限を続けるという。さらに、いまだ大勢のアカウントが停止されたままで、中にはケイリー・マクナニー大統領報道官の個人アカウントも含まれている。同社が反省しているとは到底思えない。
米クリーブランドでの大統領選候補者討論会で話すバイデン前副大統領=2020年9月27日(ロイター=共同)
米クリーブランドでの大統領選候補者討論会で話すバイデン前副大統領
=2020年9月27日(ロイター=共同)
 現在、米国の通信品位法230条では、ユーザーの投稿に対して、プラットフォームとなるビッグ・テック企業は法的責任を問われない。もちろん、プラットフォームとしてポルノや暴力に関しては制限する必要がある。だが、政治的言論までも制限するのであれば、それは「パブリッシャー(出版社)」であり、法的責任が問われなければならない。
 フェイスブック社は、ファクトチェックする時間を確保する目的としているが、ファクトチェックは、メディアとしてニューヨーク・ポストが行っており、プラットフォームが持つ役割ではない。
 先月には、アトランティック誌は、訪仏したドナルド・トランプ米大統領が米海兵隊員が眠る墓地で侮辱的な発言をしたと報じた。政府はこの報道を否定したにも関わらず、これらの情報を拡散し続けたビッグ・テック企業はどのように説明するのだろうか。
 民主党候補指名争いで敗れた、バーニー・サンダース上院議員や、エリザベス・ウォーレン上院議員は、ビッグ・テック企業の社員らから多く献金を集めている。そのビッグ・テック企業がファクトチェックをすれば、言論の自由が守られるのだろうか。
 一部の偏向したマスコミに代わって、ネット社会は自由な情報が行き交ってきたが、ネットもプラットフォームにコントロールされるのであれば、ネット社会以前と変わらない。巨大企業が独占しているからこそ、なせる業だが、これで選挙構造は「トランプ氏VSマスコミ・民主党」に、ビッグ・テック企業が加わったといえるだろう。(米カリフォルニア州弁護士 ケント・ギルバート「ケント・ギルバート ニッポンの新常識」ZAKZAK 2020.10.23

最後のテレビ討論

米国は「劣化」したか

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