
北方領土返還は必ず実現できる
ロシアのプーチン大統領が来日し、日露首脳会談が行われる。半世紀以上進展がない北方領土交渉をめぐり、両首脳の政治決断に注目が集まるが、直前になってロシア側の消極姿勢が伝わり、国内には悲観論も広がる。「私の世代で終止符を打つ」。会談を前に語った安倍首相の言葉を今こそ信じたい。
ロシアのプーチン大統領が来日し、日露首脳会談が行われる。半世紀以上進展がない北方領土交渉をめぐり、両首脳の政治決断に注目が集まるが、直前になってロシア側の消極姿勢が伝わり、国内には悲観論も広がる。「私の世代で終止符を打つ」。会談を前に語った安倍首相の言葉を今こそ信じたい。
「疑似餌」まくロシアに警戒せよ

元島民はいま
終戦当時、北方4島では約1万7千人の日本人が生活していたが、その直後にソ連が4島を一方的に占拠。昭和24年までに全ての日本人を強制退去させ、ソ連の人々を移住させた。
強制退去を受けた元島民はすでに1万人以上が死亡しており、6641人(今年3月末現在)にまで減少している。平均年齢も80・7歳(同)になり、問題解決に向けた展望が見えない中、風化防止が喫緊の課題だ。
島別の元島民数は、歯舞群島2096人(終戦時5281人)▽色丹島360人(同1038人)▽国後島2775人(同7364人)▽択捉島1410人(同3608人)。
元島民らでつくる「千島歯舞諸島居住者連盟」などは「返還運動を新しい世代につないでいかないと風化してしまう」として、元島民2世、3世を対象としたセミナーや語り部事業の伝承など、後継者の育成を進めている。一方、国民に向けた啓発活動も実施。キャラバン隊を結成して全国を訪問し、早期の問題解決を訴えている。
ロシアの腹芸に騙されたのか

=12月7日、モスクワ