
15657
いま沖縄で起こっている「異変」
沖縄は先の大戦の犠牲者を悼む「慰霊の日」を迎えた。戦後72年。米軍統治を経て本土復帰から45年の節目の年でもある。基地問題に揺れる民意は今も本土と大きく隔たり、中国がもくろむ「沖縄独立」の危機はいまだ燻り続ける。いま沖縄で何が起こっているのか。慰霊の日に考えたい。
沖縄は先の大戦の犠牲者を悼む「慰霊の日」を迎えた。戦後72年。米軍統治を経て本土復帰から45年の節目の年でもある。基地問題に揺れる民意は今も本土と大きく隔たり、中国がもくろむ「沖縄独立」の危機はいまだ燻り続ける。いま沖縄で何が起こっているのか。慰霊の日に考えたい。
「沖縄2紙を全国紙に」

八重山日報を見ていたら、鳩山由紀夫元首相が相変わらず、とんでもない、無責任発言をしている。
28日沖縄キリスト教学院での講演。中国で開かれた経済圏構想「一帯一路」に関するフォーラムに出席したことに触れ、「日本をぜひ入れてほしい。そして沖縄を終点にしてほしい、と申し上げた」。
そしてこの日の講演では、「習近平主席はフォーラムでの講演で『一帯一路の目的は平和への道』と言った。私は彼の言葉を信じたい。日本も協力すべき時を迎えている」。
普天間移設問題については「基地があるとかえって狙われやすくなる。普天間も辺野古ではなく、最低でも海外に(移設先を)求めるべきだ」。それにしても懲りない男だ。しかも、「最低でも県外」から今や「最低でも海外」。「最高」ならどこなんだろう?「最高なら宇宙」なんて言い出すのではないか。そういや、この人かって「宇宙人」と言われていたものなあ。
参加者からは拍手が起こり、「沖縄の現状を発信するために、沖縄タイムスと琉球新報を全国紙にすべきだ」という声が出たという。冗談じゃない。この2紙を廃刊にしなくては沖縄は良くならない。頑張れ、八重山日報。
ついでだが、この日の前座は高野孟氏(鳩山氏が設立した東アジア共同体研究所理事)で、演題は「中国脅威論の嘘を暴く」。(花田紀凱「Yahoo!ニュース個人」2017.06.03)
沖縄に忍び寄る中韓の手
「沖縄だから」米軍基地が必要
5年前の昭和47(1972)年の今日、5月15日に沖縄は本土に復帰しました。当時、小学2年生でしたがそのことは本当によく覚えています。もちろん沖縄の人を含め日本全国で喜ばしいことと受け止められていましたが、しかし一方で課題もありました。それまで沖縄では米ドルが使われていましたし、パスポートがなければ本土や東京とも往来できませんでしたが、復帰後の沖縄の課題は、1)本土との経済格差の是正、2)自立的な発展、3)米軍基地の縮小といったものでした。
特に基地問題は今でも大きな課題として残っています。実際、日本全体の面積の0.6%しかない沖縄県に米軍基地の約70%が集中し、これは沖縄県全体の約10%に相当します。その米軍基地は返還時に約2万8660haありましたが、今は約1万8982haと当時の66%になり確実に減ってきましたが、いずにしても基地縮小には真摯(しんし)に取り組まなければなりませんし経済の振興策も図っていかなければなりません。
一方で基地に絡めて「沖縄は虐げられている」「沖縄は差別されている」といった意見が今でもよく聞かれます。こうした意見が出なくなるように”正直に”沖縄に向き合って話していく必要があります。沖縄が占領されてその歴史的遺産として今も米軍が駐留しているのではなく、今日的に「沖縄だから」駐留しているということをしっかり伝える必要があると思います。

以前、日本戦略研究フォーラム(JFSS)作成の『東アジア地勢図』を紹介したことがありますが、例えば言うまでもなく尖閣諸島は沖縄県にあります。そして中国が軍事圧力を強める南シナ海もすぐそこで、東シナ海・太平洋の安全を考えた際も地政学的に沖縄というのは極めて重要になります。
このことは沖縄の人と話す機会があれば必ず話しますし、沖縄で何度か講演しましたがその時にも聴衆に正直にそのことを伝えました。日本政府も同様にしっかりと正直に沖縄の人にこう伝えて理解を求め呼びかけるべきです。沖縄に対する差別や押しつけ意識は毛頭ありませんし、もちろん日本全体で必要なものは日本全体でシェアすべきです。沖縄に必要ないものは沖縄になくて構わないが、日本にとって米軍基地は沖縄に必要だということを政府は正直に沖縄に伝えていくべきです。(「中田宏公式ホームページ」2017.5.15)
コメントを入力
返信を入力