信長の死は「凶星」から始まった

信長の死は「凶星」から始まった

信長に謀反した家臣、松永久秀がいよいよ追い詰められた夜、空に不吉な星が輝いた。不安がる家来を尻目に久秀は「ただの天の摂理だ」と笑い飛ばしたが、合理主義者の代表格、信長は星を恐れ、安土に引きこもった。実はその「凶星」は、本能寺の変につながる「終わりの始まり」だったのだ。(写真は国立天文台提供)

信長に謀反した家臣、松永久秀がいよいよ追い詰められた夜、空に不吉な星が輝いた。不安がる家来を尻目に久秀は「ただの天の摂理だ」と笑い飛ばしたが、合理主義者の代表格、信長は星を恐れ、安土に引きこもった。実はその「凶星」は、本能寺の変につながる「終わりの始まり」だったのだ。(写真は国立天文台提供)

「織田信長の常識」を疑ってみる

 織田信長という歴史上の人物を知る上で第一級の資料と言われるのが、ポルトガル人宣教師、ルイス・フロイスの書簡『日本史』である。その書簡には信長にまつわる有名な記述がある。
 「傲慢で神をも恐れず、名誉を重んじることこの上なし。決断を内に秘め、軽々しく外に表すことがなく、戦術も巧みである。戦術を立てる際に部下の進言を聞き入れることは滅多にない」
 フロイスは実際に信長と何度も面会し、厚遇されている。フロイスが見た信長のイメージは、現在まで語り継がれる日本人の信長像に大きな影響を与えたことは言うまでもない。
 ところが、歴史研究家の橋場日月氏によれば、「これまでの信長の人物像を鵜呑みにするには、どうも引っ掛かるエピソードがいくつもある」という。今回、iRONNAがお届けするのは、信長にまつわる日本人の常識を疑い、あまたの歴史的資料などに目を凝らして、新しい信長像に迫る新連載です。橋場氏の深い洞察と大胆な仮説にどうぞご期待ください。(iRONNA編集部)

第20回

第19回

第18回

第17回

第16回

第15回

第14回

第13回

第12回

第11回

第10回

第9回

第8回

第7回

第6回

第5回

第4回

第3回

第2回

第1回

橋場日月(はしば・あきら)
大阪府出身。歴史研究家・歴史作家。史料の山をさまざまな方角から見直し、新たな見方を提示するとともに有名無名の人物の生涯を活写する。主な著書に『地形で読み解く「真田三代」最強の秘密』(朝日新書)、『新説桶狭間合戦』(学研M文庫)など。
信長の死は「凶星」から始まった