「安倍退陣論」私はこう読む
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「安倍退陣論」私はこう読む

「安倍総理はご自身の判断でお辞めになったらよろしいと思う」。第93代内閣総理大臣、鳩山由紀夫氏がiRONNAに寄せた手記の一節である。モリカケ、公文書改ざん、官僚トップのセクハラ…。相次ぐ不祥事で苦境に立つ安倍政権。与党内にもくすぶる「安倍退陣論」を真正面から考える。

「安倍総理はご自身の判断でお辞めになったらよろしいと思う」。第93代内閣総理大臣、鳩山由紀夫氏がiRONNAに寄せた手記の一節である。モリカケ、公文書改ざん、官僚トップのセクハラ…。相次ぐ不祥事で苦境に立つ安倍政権。与党内にもくすぶる「安倍退陣論」を真正面から考える。

「長期政権は必ず腐敗する」

「国民への愛がない」

私は「安倍応援団」ではない

「負け戦」続きだが

支持率上昇の「異変」

2017年7月、衆院予算委の閉会中審査で発言する柳瀬唯夫経産審議官。右端は安倍首相
 5月10日、衆参予算委員会で、元首相秘書官の柳瀬唯夫さんの参考人質疑が行われた。柳瀬さんはさまざまな答弁をした。だが、国民のほとんどは、それらを嘘だと捉えているだろう。柳瀬さんはこれまで、「記憶のかぎりでは、愛媛県や今治市職員にお会いしたことはない」としてきた。しかし、今回の参考人招致では、一転、加計学園の関係者との面会を認めた。だがその一方で、愛媛県や今治市の職員については、「いたのかもしれない」と発言を変えている。「後ろの方にいたから気づかなかった」と言うのだ。
 これに対して、「職員はメインテーブルに座っていた、後ろじゃない」と愛媛県知事は怒った。しかも、愛媛県知事によると、名刺交換もしているという。
 そもそも柳瀬さんは、加計学園の関係者と3度も会ったという。それは京都産業大学など他の候補もあるなかで、明らかな「えこひいき」ではないのか。やってはならないことだ。ところが柳瀬さんは、加計学園問題について、安倍首相から指示を受けていない、報告もしていないという。では、首相秘書官が勝手にやったというのか。であれば、上司に叱られて当然だろう。
 衆議院議員江田憲司さんは、柳瀬さんの証言について、首相に対して報告するのは責務であり、怠るのは無神経だと語る。江田さんは、橋本龍太郎さんが首相のときの秘書官だ。では、なぜ首相秘書官として当然の「報告」を、柳瀬さんは「しなかった」と嘘をつくのか。
 すべては安倍首相の、「加計学園のことについては、1月20日まで知らなかった」という発言を、「嘘にしない」ためだったのだろう。もし「報告した」と柳瀬さんが答弁すれば、この発言は、安倍首相がとんでもない嘘をついた、ということになるのだ。いま、日本の政治は、嘘を守るために嘘をつくという、実に情けない状況になっている。
 一方で、森友学園問題では、財務省による文書の改ざんが明らかになった。しかもその改ざんを国民に隠していたのだ。民主主義国家として、あってはならない事態だ。しかも、麻生太郎さんは責任を取って財務大臣と金融担当大臣を辞めるものと誰もが思っていた。僕が話を聞いた自民党の幹部も、そうなるだろうと言っていた。だが、安倍首相は麻生さんを辞めさせなかった。それどころか、麻生大臣は、「改ざんは個人の資質」だとして、組織の責任ではないと発言した。大失言だ。
 もはや安倍内閣は、問題と矛盾ばかりだ。当然、内閣支持率は落ちるだろう、と僕は考えていた。ところが違った。14日の共同通信の調査で、なんと、安倍内閣の支持率は、落ちるどころか、37%から38・9%に上がっているのだ。日経新聞の調査でも、支持率43%と高いままだ。これは、非常に大きな問題だと僕は考えている。
 野党6党は安倍内閣に対し、麻生大臣の辞任、森友学園の疑惑解明など、4つの要求に応えなければ、国会審議を拒否するとしていた。ところが、これらの問題に何ひとつ応えていないのに、野党は審議拒否を止めたのだ。それは、なぜか。
 これ以上、審議拒否することは、国民の反発を招くと、野党が判断したのだ。現に、少なからぬ新聞が、審議拒否はけしからんと、野党を叩いた。北朝鮮問題など外交問題が山積みの状況で、小さい問題にこだわっていると批判したのだ。野党は、こうした批判に屈した。
 しかし、それでもなぜ国民は、安倍内閣を支持するのか。僕の長いジャーナリスト人生でも、これだけ問題山積みの内閣が、支持率を下げるどころか、上げるなんてことは初めてだ。与党も野党もメディアも、この初めての状況に、とまどっている。僕は、この国に何が起きているのかをしっかり見極めていきたい。(田原総一朗ブログ 2018.05.25

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